こちらには
キルキルイキル奇妙な京都
のネタバレがあります。

▼今回に関連するリプレイ。嵐山が何故ここに来たか。

旅は道連れ
告白
後悔 旅は道連れ
海野 迅
おっと、新規で作ったんだ
渡川 京
あ、いつもの部屋にします?
今回カエデさん入るし新規と~思ってた~
海野 迅
新規もいいかな、急いで準備スルー
渡川 京
はーい
語り手
とりあえず準備しながら参ります
渡川 京
はーい!
海野 迅
タイミング悪い事に、Onedriveの整理中で、オフラインにキャラ画像が全然無かった…
渡川 京
なんと
海野 迅
迅て青だっけ。
渡川 京
それであってた気がします>文字色
神谷 舞
むー、舞の顔が落ちてこない。
渡川 京
あらら
のっぺら舞さんになっちゃう
神谷 舞
……あ!
嵐山カエデ
準備できまひた
渡川 京
お、いらっしゃいませ
神谷 舞
あったぁぁぁ!
渡川 京
やったぁあああ!
神谷 舞
すみませんお待たせしました
渡川 京
いえいえ
海野 迅
さぁて、どんな感じにすすめようか。
嵐山カエデ
文字色チェック
神谷 舞
色どれだっけなぁ
ま、とりあえず四人ぶつからなければいいわよね。
渡川 京
どんな感じに進めましょうね 二人が少しずつ壊れつつ、前回までみたいに海を見ながら話してるところにカエデさんが来る?
嵐山カエデ
舞さんキーボードの電池交換中
渡川 京
あらら
嵐山カエデ
ですな
とりあえず、カエデとしては
海野 迅
ふっっかーつ
渡川 京
おかえりなさーい!
あ、BGMはあんじょうしていただいて大丈夫ですので
嵐山カエデ
しばらく様子を観察して、当人かどうかの確証を得てから接触したいと考えているので、キャンピングカーか何かレンタルしてお二人のマンションの前のコンビニとかで張り込みとかしてそう
海野 迅
んじゃそのシーンからか?
渡川 京
お、じゃあ二人が日常生活してる裏でカエデさんが張り込みしてるシーンみたいな
嵐山カエデ
事前に、海野迅さん(見た目京さん)の写真などもいただいていて良いでしょうか
渡川 京
ですなですな 今回比較的時間に余裕のありますし
海野 迅
いいんじゃないかな。
渡川 京
こちらはおっけーです写真
嵐山カエデ
了解です
海野 迅
今回どこ行こっかー
渡川 京
鋸山!
海野 迅
寒くなってきたしあんまり山じゃない方がいいかな、温泉地にでも行くかw
ああ
渡川 京
ああっとw
海野 迅
いいかもしんない。
渡川 京
あそこなんか近所に温泉地なかったですっけ うろ覚え時空
海野 迅
鋸山近辺にも温泉はあるんだぜ!
確かねー、あるよ。
渡川 京
じゃあそれで! 山行ってそれから温泉!
海野 迅
房州大福温泉
渡川 京
日常生活ぽい背景
海野 迅
じゃあふたりでまた単車転がしてー
渡川 京
転がしてー
嵐山カエデ
千葉は温泉も豊富
海野 迅
近場で旅行気分味わってる。
渡川 京
いいですねぇ
海野 迅
そんな人が少ないようなとこじゃなければ、見張るのも難しくはないだろう。
海野 迅
じゃあダイス振って大きかった方が外でw
渡川 京
うぃw
嵐山カエデ
でも迅さん外だと単車転がせないんじゃ……
海野 迅
1d6 (1D6) > 6
おっと
渡川 京
1d6 (1D6) > 6
海野 迅
もっかい
1d6 (1D6) > 1
渡川 京
同値ww
1d6 (1D6) > 5
こちらが外だ
嵐山カエデ
大丈夫だった
海野 迅
オッケエ任せた。
渡川 京
任された。
海野 迅
一応練習はしてるぞ。ヘタクソだけど。
渡川 京
じゃあこちらから始めちゃってよかですか? それとも描写入れます?
嵐山カエデ
どうぞどうぞ
適当なとこで割り込みます
海野 迅
脳内から茶々入れます。
渡川 京
はーい!

渡川 京
──千葉県の海沿い、鋸山。自宅から近くて旅行気分が味わえ、走っていて楽しいってことで、遠出しない時はよく走りに来ている。
メットを脱いで、ふう、と息をつく。ますます頻度を増した頭痛に、すっかり錠剤が日々の友となってしまったが、それでもまだこうやって二人話していられることに、なんとなく安堵を覚える。
海野 迅
『何だよ、近場にもこんないいとこあるんだな』
珍しく寝ていなかった迅が声をかける。
声をかけるのに最近遠慮しない。イヤホン状のBT機器で電話してるヒトもいるからな。
渡川 京
「悪くないだろ。遠出もいいが、こういうのもいい」
嵐山カエデ
その単車の近くに、自動車用駐車場に停まる一台のキャンピングカー。
その運転席で、少し離れたところのバイクと乗り手を観察する。
渡川 京
いささかクラシカルなデザインのネイキッドに、黒いライダースーツ。電話でもしているのか、誰かに向かって話しているように聞こえる。
嵐山カエデ
「電話中、か」
助手席にチラリと視線をやると、書類が一枚。
『登録事項等証明書』
バイクのナンバープレートから陸運局に問い合わせて手に入れた。
名義は『渡川 京』とある。
海野 迅
どうせ死ぬんだし、といえば語弊はあるが、おっかなびっくりほそぼそと生きるよりは、人生終わるまでお互い思い切り楽しもうというのが、約束事だ。
分かっているのだ、京が起きているときは自分は眠っているべきだと。その方が長生きできると。
だがそんなのは気にするだけ無駄だと、最近は思っている。
渡川 京
──二人で生きていこう。そう京は言う。
ふたりいれば時間は二倍以上みたいなもんだろう。そう、少しよく笑うようになった彼は笑うのだ。
海野 迅
一度、自分が閉じこもって眠れば京が長生きできるんじゃないかと思って軽い気持ちで試したら自力で起きられなくなって、ムチャクチャ怒られたことがある。
京の座った目が怖かったのでもうやらない。
渡川 京
あの時はいつになく怒った気がする。怖かったのだ。──壊れかけたままで一人取り残されたら、と思ったら。
海野 迅
『なんか美味いもん食いたいな。昼何する?』
渡川 京
「昼か。そうだな、あまり考えてなかった。何があるのか調べてみる…… ああ、温泉地まで下りれば色々ありそうだ」
「温かい物が食いたいな。防寒してても寒いものは寒い」
海野 迅
『鍋か。焼き物もいいな。このへん魚美味いし』
渡川 京
急に風が吹いてきて、髪が巻き上がる。わっぷ、と髪を押さえた。
「いいな。小鍋に焼き魚といこう」
海野 迅
『オッケェ、着いたら起こしてくれ。ちょい寝る』
「漁師めし はまべ」ってとこが温泉の近くにあるね。
渡川 京
「OK」 軽く返事して、メットをかぶり直す。すっきりと晴れた空を見上げて、エンジンをかける。
嵐山カエデ
「今日は、バイクでお出かけ、か。毎度同居人名義のバイクで……」
「その同居人の姿を全く見ない、ってぇのはどういうことだ?」
広い車内で一人疑問を口にする。
「と、また移動か。日本寺の石仏も見ないで……まぁ、地元民なら見飽きてるのか」
海野 迅
カエデさんほど歴史に興味ないからw
嵐山カエデ
エンジンを始動させ、バックモニターでバイクが走ってゆくのを確認してから車を出す。
渡川 京
バイクはスムーズに坂道を降りてゆく。
渡川 京
Q: なんでネイキッド? A: にしかぜにきの卓がNinjaにまみれているからこっちはネイキッドにしたくなった
嵐山カエデ
車種は何だろう、と興味津々
海野 迅
ニンジャまみれ
渡川 京
何だろう まだ決めてない
海野 迅
どっかで交代してカエデさん困惑させるかw
渡川 京
賛成!
嵐山カエデ
「ずいぶん安全運転だな……。すり抜けもしないのは、尾けやすくて助かるぜ」
「しっかし、デケェ車だな、おい」
海野 迅
京って安全運転しそうだな確かに。
嵐山カエデ
余生を楽しむために、無茶はしないんじゃないかな、って
渡川 京
バイクは緩やかに、楽しげに坂をゆく。生き急いでも仕方ない身の上だ。あっさり事故で死ぬなんてのは勘弁したいし、元々そういうのは性に合わない。
元々わりに安全運転ですね京 それにあっさり事故で死にたくないのと、頭痛が来ても対応できるようにさらに安全運転寄りになってそうです。
海野 迅
それは確かに。
嵐山カエデ
お二人は、バイトとかしてないんですよね?
海野 迅
してんのかなぁ。貯金があればそれ崩して生きてそうではあるけど。
正直どれくらい生きられるか分かんないから、仕事は必要かも知れないな。
渡川 京
あの状況であんまり貯金ありそうにはないんですが、いうて週5でバイトも入れなそう 週の半分くらいバイト入れてる感じかな?
嵐山カエデ
なるほど
海野 迅
迅は飲食で働いてたから、まだそういうのやってるかもな。
渡川 京
温泉街の駐車場にバイクを滑り込ませると、再度一息。着いたぞ、と迅に声をかける。
海野 迅
「いつも済まないねぇ」
冗談めかして本気で言う。
渡川 京
「いいさ」冗談めかしていても本気であると分かるから、その小さな一言だけ。
嵐山カエデ
「今日は、温泉、か」
今日で1週間。
若い男二人が、リーマンショックで値下がりしたとはいえ、リゾートマンションにルームシェアで部屋を得て生活している割には、仕事の頻度もそうでもないようだ。
だが、何よりも気になるのは、そのバイト先へと出向いた際の同僚の話。
知り合いを装って、『海野迅』のことを尋ねた時の彼らの怪訝そうな顔。
『海野……?そんなバイト、いませんけど』
探るつもりが、カウンターパンチを受けて戸惑いながら、海野の写真を見せたところ
『ああ、渡川ですか』
「……どういうことだ……?」
なぜ、そこで同居人の名前が出てくる。
その店でバイトをしているところは、確かに改めたはずなのに。
渡川 京
どのへんで交代しましょ? バイク降りたあたり?
海野 迅
じゃあ、そうするか。
渡川 京
カエデさん資料見てる間に交代しちゃおう
海野 迅
おけ
渡川 京
カエデさん視点と二人の日常がギャップがすごくて私はすごくたのしい
海野 迅
カエデさん打ち終わったら喋るね。
む、カエデさんキャンピングカーか。
地元民と間違えて道聞こうかと思ってた。
渡川 京
キャンピングカーなんですよね 車から離れていたら間違えるかも? カエデさん堂に入ってそうだし
嵐山カエデ
確かに
嵐山カエデ
ハンドルにもたれながら、バイクを降りたライダーの姿を目で追う。
「奇妙なこと……か」
情報をよこした男の言葉を思い出す。
「名前を変えて、生活している……?」
だが、バイクの名義は間違いなく同居人のものだ。
公文書までは誤魔化しが効かないはず。
あるいは、顔までも変えているか。
「周辺に、物騒な話もなかったように思えんだけどな」
海野 迅
ライダーはキョロキョロして手元のスマホを見ながら歩いて行く。
「っかしーなー、このへんのはずだろ」
先ほどよりはいくらか大股で歩いて行くだろう。
嵐山カエデ
「……?歩き方が変わった?」
武道家の視点
海野 迅
まあ、武道の心得があるような身のこなしではないが。
嵐山カエデ
「もう少し、様子を見るか、それとも……」
とりあえず、ついてゆかなければ。
キャンピングカーを降り、二人のあとを少し間を開けてついてゆく
渡川 京
視点面白い!!
海野 迅
武道家w
嵐山カエデ
やっぱり、歩法は武道の基本なので!
渡川 京
『ふぁ……、どうした……』ひと走りして疲れたのか、京は頭の中でうつらうつらと眠そうにしている。
海野 迅
「いや、もうちょっと寝てていいぞ、まだ着いてねーし」
男は不意にしゃべり出す。
渡川 京
『わかった……』 ごろりと身を横たえ、寝息を立てだした。
海野 迅
「たまには俺だってな、ひとりでできるもん……寝るの早」
お互い様だ。
切り替えは早いほうがいいので、二人とも「素早く寝る」のにはすぐ慣れた。
嵐山カエデ
「また通話中か。そんなに多忙な仕事にゃ見えなかったけどな」
海野 迅
住所を見ながらうろうろ。同じ場所を行ったり来たりしている。
そして、なんか妙な落ち着きを持った女性に気付き、さっさと近づいてゆく。
嵐山カエデ
「む」
海野 迅
「あー、すんません、ちょっといいかな」
嵐山カエデ
(おっと。そちらから来たか)
「はい?何です?」
海野 迅
「このへんに『漁師めし はまべ』ってとこがある筈なんだけど、ご存知すかね?」
鍋はやってなさそうだけど、まあいい。この世界でのはまべさんは鍋もやってる。
嵐山カエデ
「……はまべ?ああ」
千葉へ何度か来た時に寄ったことがある
(バレたってワケじゃないのか)
内心、少し安心し
「この127号線を、もう少し行ったところですよ」
海野 迅
「もうちょいあっちか……ありがとう」
嵐山カエデ
「私もそこへ行こうと思っていたので、よければご一緒に、どうです?」
(乗ってみるか)
海野 迅
「え、マジすか」
嵐山カエデ
「えぇ。何度か行ったことがあるので」
海野 迅
「すっごい偶然」
まあしかし、結構名の知れたところのようなので不思議もないのかと思い直す。昼飯時ちょい過ぎたあたりだし。
嵐山カエデ
しかし、女性というかカエデの見た目はもはや女子中学生である
嵐山カエデ
>身長
海野 迅
そんなちっちゃいんだっけ
嵐山カエデ
142cm
海野 迅
京君どれくらいだったかなぁ。
渡川 京
京は177cm
すごい差
嵐山カエデ
「偶然っすね……と、ですね」
海野 迅
「んじゃ道中よろしくお願いします」
嵐山カエデ
「えぇ、こちらこそ」
海野 迅
(ま、これくらいはいいだろ……)
事情があるから避けているとはいえ、人と話すのは楽しい。
たまにゃあ女の子とも喋りたいんだ。
「このへんの……学生さん?」
嵐山カエデ
でも年上
海野 迅
そうだなw
渡川 京
それ
嵐山カエデ
「いや、旅のモンです」
「あちこち出かけることが多いもんで」
海野 迅
「あ、それは失礼」
最初は子供かと思ったけど、しっかりしてるし、大人の人か……
嵐山カエデ
「?失礼?」
海野 迅
「いやいや、なんでもないっす」
嵐山カエデ
「お兄さんは?バイク旅ですか」
海野 迅
「あー、そんなとこ。割と近所に住んでるんだけど、意外と近所の名所って行かないっすよね」
嵐山カエデ
「“あるある”っすね」
小さく笑う
海野 迅
丁寧語喋り切れてない感じの「っす」なのてす。
嵐山カエデ
じゃぁこちらも少し崩そう
渡川 京
とてもよい
海野 迅
どこで代わろうかなー
あと名前訊かれたらどっちで名乗ろうかなー
食事は譲るw
海野 迅
「ああ、あれか。ナビもうちょっと近くまでちゃんとナビしろよなぁ」
看板を見つけて安堵。
嵐山カエデ
「ナビも便利っすけど……」
「たまにゃ、地図を見るのも面白いっすよ。思わぬ発見があるもんす」
海野 迅
「地図すかぁ。いまいち見方分かんなくて」
嵐山カエデ
「見方なんて肩肘張らないで、ただ眺めてみるだけでもいいんすよ」
渡川 京
遠出するときは好きにしてそう(旅の空)なんですけど、近場だしなぁ
嵐山カエデ
「……と、着きましたね。入りましょうか」
海野 迅
「はい、どーも」
店に入って、少し困る。
嵐山カエデ
「どうしました?」
海野 迅
京に何食いたいか訊きたいけど、さすがにこの状況では。
「あ、じゃ、ありがとうございました」
言って店のスミッコの席に。
渡川 京
『……好きにしていい。たぶんこういうのは何食っても美味い』頭の中から、困惑を察したのかひとこと。
海野 迅
起きてたのか。
渡川 京
たぶん寝たり起きたりうとうとしてたんじゃないかと
嵐山カエデ
あ、何も言わずに言葉に気づかないふりで同席しちゃおう
海野 迅
おっと。
しかし追い払うというのも失礼である。
渡川 京
おっなるほど気づかないふり 調査中だもんなカエデさん いいぞ
嵐山カエデ
「お兄さんは、何にします?」
早々とメニューを広げて。
海野 迅
「あー、じゃあ俺は、これとこれと……」
考えてみれば鍋って独りじゃ頼めないんである。
嵐山カエデ
「ここの鍋は、うまいっすよ。良ければ相伴しませんか」
海野 迅
「え、いいんすか」
嵐山カエデ
「もちろん。旅は道連れ、ってね」
海野 迅
変わった人だな、行きずりの男と鍋つつこうなんて。
まあ、いいか、鍋は食べたい。
「じゃあ、後でワリカンってことで」
多分あの事件の前なら迷いなく口説いているが。
さすがにそれはもうできない。
嵐山カエデ
「えぇ、それで」
頷く
海野 迅
途中でトイレ行って交代する?
渡川 京
そうしますか
海野 迅
人とあまり話さない京に気を利かせたつもりで交代してやろうかなw
渡川 京
お、いいですな
嵐山カエデ
注文を取りに来た店員に、鍋を注文し
「あと、鍋が煮えるまで少しあるっすから―――」
「地魚漬け丼大盛り、はまべ定食、あ、ご飯は大盛りで。刺身盛り、あとええと―――」
海野 迅
「すげぇ」
嵐山カエデ
「?」
海野 迅
「あ、俺も同じヤツ」
嵐山カエデ
「鍋、待ちきれないっすからね」
追随する海野に白い歯を見せて笑う。
海野 迅
「気が合いますね」
嵐山カエデ
「っすね」
海野 迅
ふと。思う。
京もたまにはこう、いつも話す相手以外と喋ってみるのも気晴らしになるんじゃないかと。
刺身食ったら交代しよ。
まあ多分、交代するって言ったら凄い勢いで拒否られそうだから、こっそり。
嵐山カエデ
では、テーブル狭しと並べられた皿を一つ一つ片付けつつ
海野 迅
「刺身うめぇ!」
嵐山カエデ
「房総は、半島っすからね魚は美味い」
海野 迅
少し残しておかなくてはと思いつつも箸が止まらない。
嵐山カエデ
「でも、内陸まで行ったり、太平洋側に回るとまた変わった味覚があって、面白いっすよ」
海野 迅
いかんいかん自重だ。
「すんません、ちょっと席外します」
嵐山カエデ
「ああ、どうぞ」
海野 迅
さて、大便器の方に腰掛けて。
「後ヨロシク」
言うやいなや自らシャットダウン。
強制的に交代するコツも最近分かってきたところだ。
……こんなことやってると、また、負担が掛かるのかも知れないが。
渡川 京
『は!? おい、どういう……』言い返す余地もなかった。起こしてみても迅は寝入ってしまっており、何がなんだか分からない。ここはどこかの店のトイレらしい。食事を半分譲ってくれた、にしては突然すぎる。──突然すぎるし、迅の声は妙に楽しげだった。

これは、絶対に、何か企んでいる。
海野 迅
京の手には携帯があるだろう。
そこにはメモ帳に
「鍋食え鍋。刺身も美味いぞ」とだけ書いてある。
観戦してると怒られるしもどされても困るから起きない!
渡川 京
「……はあ……」 溜息。スマホをしまって、錠剤をひとつ口に放り込む。何が待っているか分からないが、とにかく席に戻ろう。荷物がないから席に置いてあるんだろう。
嵐山カエデ
その席には、小柄……というか、中学生くらいの女性が一人。
「ああ、お帰りなさい。鍋、煮えてるっすよ」
渡川 京
座っている彼女の姿を見て、彼は驚いたような顔をした──のは、隠しきれなかっただろう。
「(ああ、くそ、そういうことか……、迅のやつ……)」
嵐山カエデ
「どうかしたっすか?」
渡川 京
「あ、ああ……、いや、すまない。そうだな、いや、そうですね?」
口下手と言うなかれ、そもそも状況が分からないのだ。いきなりこんな状況に放り込まれたら、誰でもそうなる。そう、寝ている迅に頭の中で八つ当たり。
嵐山カエデ
「どうしたんすか、改まって」
渡川 京
「いや、そうっすね。いただきます」迅の口調を真似してみるも、ぎこちない。
海野 迅
困ってるwww
渡川 京
そりゃ困るwwww
海野 迅
たまにやられている反応だなこれ。
渡川 京
たぶんたまにやられてるんですな。面白い。
海野 迅
どうせ旅先だから、多少変人だと思われても問題ないとおもってる!
嵐山カエデ
椀を一つとり、鍋を掬いながら
「それで」
「お兄さんは、もうバイク、長いんすか」
注いだ椀を相手へと差し出す。
渡川 京
「ああ。長い……、と言うのかな。数年くらいは乗ってる。高校の時は原付だったが」
嵐山カエデ
「へー!じゃぁバイク乗れるようになってから、ずっとバイク人生っすか。いいなぁ、かっこいいっすね」
自分の椀にも鍋を注ぎつつ
渡川 京
「バイク人生……、言われてみれば、そうかもしれないな。別に、そんなつもりもなかったんだが」相手の女性ははきはきしていて、緊張していたはずが、何だか喋りやすい。喋り慣れ、聞き慣れている人だ、と思う。
その男は少し落ち着かなさそうに手元をさ迷わせながら、言葉を選ぶように落ち着いた声で、ゆっくりと喋る。
海野 迅
ああ、取材とかでね。
明らかに喋り変わってるよな
渡川 京
迅さんの口調真似しようとしたけど、無理だったので一瞬で吹き飛びましたね。
海野 迅
そりゃ仕方ない。
多分こっちも京の真似はできん。
渡川 京
京ってそういう癖ありそうで。>手元をさ迷わせる
海野 迅
そして攻められるのが京くんの方である。がんばれ……
嵐山カエデ
(飯食ってばかりじゃな。もう少し踏み込むか)
「あ、そうそう」
何か思いついたように
ショルダーバッグを漁り
渡川 京
「? 何か……ああ、俺ばかり話してますね。すみません」
嵐山カエデ
「いやいや、いいんすよ。アタシの方こそしゃべってばっかで」
取り出すのは、免許証
「こないだ、ゴールドになったんすよー。あんまり車に乗る方じゃないんすけど、なんやかんやでブルーだったんでー」
「やっぱり、バイクの人も万年ブルーだったりするんすか?」
住所のとこはさりげなく隠しとこうね
海野 迅
やっぱ免許は京の方だろうね。
渡川 京
でしょうな。一応公的に存在してるのは京のほうだし。
海野 迅
電気代だかガス代払ってんのは俺だけどね!
戸籍とかどーなってんのとか訊いてはいけない。
渡川 京
そういえばそうだな!>電気代とか
海野 迅
バイトで海野名乗るのは職場緩いからそう呼んで貰ってる、でいいけど、ガス代の名義どうやってんだw
渡川 京
ガス代あのシーン脳内だったし、案外イメージで戻ったら京の名義になってるのかもしれない。
海野 迅
ああ、それはそう。
めんどくさい手続きはみんな任せている、のかもしれない。
現実の都合とも合うし。
渡川 京
かもしれない。
渡川 京
「ああ、おめでとうございます。俺は、そうですね。そんなにやらかしたって程じゃないですけど、何だかんだで駐車違反とか切られちまって、ブルーですね」
嵐山カエデ
「バイクへの締め付け、厳しくなったっすからね」
渡川 京
「ええ。仕方ないとこもありますけど、街中を走りづらくて弱りますよ」
喋りながらつつく鍋は少し緊張するが、美味い。
嵐山カエデ
「アタシは未だ中型ばっかりで」
「お兄さん、原付も持ってるんすよね?いいなぁ。フルビットとは言わないっすけど、ここんとこ埋まってるのって、かっこよくないっすか?」
ここんとこ、のところで、免許の種別の部分を指差しながら。
海野 迅
カエデさんたら免許見せ合おうとしてる?
嵐山カエデ
見せ合おうとしてるね
渡川 京
「ああ、少し分かります。埋まっていると達成感がありますよね、そういうの」少し笑ったその笑顔だけは、先程までの様子に少し似ているのだ。
嵐山カエデ
「んで、すんません、無理なお願いだとは思うんすけど―――」
「ビットんとこ、ちら、っとでいいんで、見せてもらえないっすか!」
照れ臭そうに頭を掻きながら
渡川 京
少し逡巡したが、まあ旅の空か、と思い直す。
「ああ、いいですよ」免許証を取り出して、住所やらの所を手で覆って見せる。
嵐山カエデ
「ありがとうございます!」
海野 迅
《目星》判定?
成功すると隠そうとしたとこも一瞬見えちゃうw
嵐山カエデ
こないだ成長した《目星》する?
CCB<=97 《目星》 (1D100<=97) > 56 > 成功
渡川 京
97ほんといつみてもすごいなあ
海野 迅
デビルアイをお持ちだな。
渡川 京
カエデアイ
嵐山カエデ
「おおー!原付、大自ニって書いてある!」
無邪気に喜ぶふりで、抜け目なく視線を飛ばす
名前抜けちゃっていいかな?
海野 迅
いいんじゃない?
渡川 京
お、どうぞどうぞ 《目星》97だし
海野 迅
それで人違いかぁ、とはならないだろうしね。
嵐山カエデ
(渡川……?)
渡川 京
少し照れくさそうに免許証をしまってしまう。
嵐山カエデ
(なんで、免許証にまで同居人の名前がある?)
(もう一段、突っ込むか)
渡川 京
「あっ、鍋に袖浸かってますよ」
嵐山カエデ
「あ、おっと!」
「すんません、かっこいい免許だったんで、つい」
渡川 京
「大丈夫ですか?」 ハンカチ取り出す。
嵐山カエデ
「すんません……」
袖を拭い、
「あ、そうだ」
もう一つ思いついたように
渡川 京
「はい?」
嵐山カエデ
懐のアルミ製のケースから、紙片を一枚取り出し、手渡す
「免許見せた相手が何者かわからないんじゃ、気持ち悪いでしょう」
「アタシは、こういうモンです」
紙片には、
『作家・ライター 嵐山カエデ』
とある
渡川 京
[「ああ、ありがとうございます。俺はそういうのなくて、すみません」紙片を受け取る。
嵐山カエデ
ホチキス
海野 迅
途中で目覚めるか、帰ってから目覚めるか、どうしようかなー
少なくとも名前は知らない方が面白いかな。
渡川 京
知らない方が面白そう。
海野 迅
家は知られてるんだっけ。
嵐山カエデ
知ってるね
海野 迅
名刺片付けたら起きてこっそりニヤニヤしながら見守ってよ。
渡川 京
楽しい。>ニヤニヤ
渡川 京
「作家……? ああ、それで。話すの、お上手だったんですね」
嵐山カエデ
「え、いやぁ……アタシはむしろ人付き合いが苦手な方で」
頭を掻き掻き
渡川 京
「そうですか? 俺もあんまり得意じゃないですけど、話しやすく感じましたよ」
嵐山カエデ
「そりゃ、どうも……」
「でも、そんなこと言って、お兄さんも彼女さんとお話しするときは結構饒舌だったりするんじゃないですか?」
「ご自宅で、愛なんて囁いちゃったりなんかしちゃったりして?」
渡川 京
「えっ? いや……、居ないですよ、彼女なんて」緩やかに首を振る。
嵐山カエデ
「そうなんすか?すごく落ち着いた話しぶりだったんで、ご結婚されてるのかと思ったっすよ」
渡川 京
「褒めてくれ過ぎですよ。俺なんて……、いや、やめときます」そんな話題を振られると、最近出ていなかった自虐癖が出そうになる。しゅん。
「……彼女なんて、居たことないですし」その一言だけが漏れてしまった。
海野 迅
ちなみに迅はけっこう幅広く付き合ってるし、彼女はとっかえひっかえいっぱいいたぞ。
渡川 京
いましたね。件の一件のあと最後の彼女と別れたとかなんとか。
海野 迅
最後の彼女さんは別れたけど遠くから見守ってくれているらしい。
何だ。聖女か。
嵐山カエデ
「そうなんすか~。じゃぁ、今もお一人で?」
そう尋ねてから、
(ん?なんかこっちがグイグイ行ってるような感じになってないか)
まぁいいか、と割り切る。
渡川 京
「ええ、まあ」
嵐山カエデ
(同居人のことを隠してる……?)
「そうっすか。アタシもっすよ」
あれ、また何か変な流れになってないかこれ
渡川 京
迅みたいに彼女が居たらどんな感じだったんだろう。そんなことを考えていて、なんだか変な流れになっていることに気づいていない。朴念仁── というより、自分と誰かがそういう流れになると思っていない所がある。件の一件のあとは、余計に。
海野 迅
よく知らない女の子が飯に誘ってくるしなんかグイグイくる。
京くん彼女いたことないのが今回で確定してしまった……
渡川 京
趣味的にもいじけ的にもいたことなさそう感がムンムンと…… あと両方に彼女いたら下手するとバッティングしてえらいことになりそうだし。
海野 迅
ややこしいことになるね。
海野 迅
少なくともカエデさんの調査結果と「彼女いたことない」は盛大に矛盾してるが。
渡川 京
そう。調査結果とは矛盾してるんですよ。
嵐山カエデ
そうなんだよなぁ
嵐山カエデ
「……同化したっすか?」
同化してどうする
「どうかしたっすか?」
渡川 京
「ええと……、いや。彼女が居たらどんな感じだったんだろうって、考えてただけです」変な流れになってきた
嵐山カエデ
(女が途絶えたことないって話だったけどな……)
渡川 京
「……鍋もですけど、刺身も美味いですね。ここ」
嵐山カエデ
(待てよ、これは―――)
(まさか、口説きに入っている!?)
海野 迅
『脈ありそうだし付き合ってみればー?』
無責任な声。
渡川 京
「は!? おい、面白がって……」思わず声で言い返しかけて、はっと気づく。
「っ、すみません」
嵐山カエデ
「は?ああ、いえ、大丈夫っす」
海野 迅
『(今チャンスだったんじゃないか?)』
明らかに面白がっている。
嵐山カエデ
(ちくしょー、軽く見やがって。アタシゃあんたのコレクションに入るつもりはないぞ)
(名前を変えて、てのは、そのためか?)
海野 迅
おっと酷い誤解されてるぞ。
渡川 京
誤解!w
渡川 京
『(面白がるな。……そういうのじゃないだろ)』
頭の中で言い返しながら、鍋の次に来た刺身をつつく。どちらも思考が忙しいので、二人の間に沈黙が落ちる。
嵐山カエデ
(なんだ……この妙に気まずい空気)
渡川 京
『(それに。迅だって、本気で言ってるわけじゃないだろ)』
「……」
海野 迅
『(たまにはいーじゃねーか、面白いだろ、このヒト)』
渡川 京
『(それは、そうだが。……やっぱりやめとくよ。俺だって)』
『(誰かを置いていきたくはない)』
海野 迅
まあな。そうひとりごちて、それ以上は言わない。
渡川 京
何か考えるように、手元をさ迷わせる癖。
渡川 京
意外な誤解でPLすげー楽しい
嵐山カエデ
対面の脳内で繰り広げられる会話など知る由もないカエデは
(よし、振り切られるよりは、いっそ)
「あ、あの~」
渡川 京
「あ……、すみません。はい」
嵐山カエデ
「お住まい、このへんなんすか」
海野 迅
(……あれ、マジで脈あり?)
煽ってはみたものの、本気で惚れられるとしたらそれはそれで困るな。
渡川 京
「俺ですか? ええ。もうちょっと街中の方ですけど、走れば近いくらいですね」
「嵐山さんは、遠くから?」
嵐山カエデ
「えぇ、そうなんすよ~」
海野 迅
考え事してたから名前は聞いてない。
嵐山カエデ
「ちゅうても、普段から日本中あっちこっち行ってるもんで、あんまどっかに長いこといたことはないっすけどね」
「しかし、そ、そうっすか~。ええと、やっぱり、ご自宅にはバイクのパーツとか色々あったり?」
渡川 京
「いいですね。日本中ってことは、北の方とかも行くんですか。俺、あっちは一度しか行ったことなくて…… ああ、まあ少しは」
嵐山カエデ
「北海道は、ライダーの聖地っすもんねぇ。そっか~いやぁ、かっこいいなぁ。ちょっと見たり触ったりしてみたいな~、なんて思ってみたり?」
渡川 京
えっ……、と流石にちょっと驚いた。
「見せられるもんじゃないですよ、ごちゃごちゃしてますし」
海野 迅
バイクに拘るカエデさん。
嵐山カエデ
なんでカエデこんな変な子になってるんだ
海野 迅
積極的ィ!
本業探偵じゃないしな……
嵐山カエデ
カエデも男付き合いはほぼ無いので、真正面からの取材ならともかく、色恋交えた交渉は多分埒の外
神谷 舞
カエデさん、恋愛ものも素晴らしいのを書くのよ!
嵐山カエデ
多分、男の方が圧倒的に多い山という趣味のせいで、妙に距離を詰められて彼氏なんだかよくわからん関係の男は付き合いの中にいたことあるんだろうけど、まともな恋愛はしてなさそう
渡川 京
なるほどなあ
海野 迅
今日は舞さんの出番はないな。
嵐山カエデ
ちょっと慎重になりすぎたか
でもだって、怪しいんだものw
実の姉にも消息隠して、名前と顔変えて千葉の田舎に潜伏してるんですよ!?
渡川 京
正直メチャ楽しいので明日にでも引き続きやります? 今日の夜longなってもこちらは大丈夫ですが
嵐山カエデ
こちらは大丈夫ですよw
海野 迅
私もok!
しかしまとまるのかこの話w
嵐山カエデ
正体さえカミングアウトすれば、スルスルと行きそうではあるw
渡川 京
しかし、特段しなさそうなんですよねぇ。「迅」「京」って言ってるところを調査中のカエデさんが聞くとかなにかしちゃいます?
嵐山カエデ
「大丈夫っすよ~アタシそういうの気にしないんで~」
(なんで口説いてんのにそっちが引くんだよ!)
(はっ、これがまさか、押すと見せかけて一度引くというテクニック……?)
海野 迅
夢現だけど漏れ聞こえる会話に大笑いしてる。
渡川 京
「いや……、その……」 こういうのは慣れない! 盛大に困惑しながら、「すみません、俺、ちょっと便所」言って席を立つと、迅に強制交代。
『面白がるな! 笑うな! 後は任せた!』
海野 迅
「あっ、このやろ!」
京もできるようになってたかー。
まあ仕方ない。適当に誤魔化して別れよう。
トイレを出る。
渡川 京
京はにげだした!>表
海野 迅
無理もないw
海野 迅
「あー、何度もすんません」
嵐山カエデ
「あ、いえいえ」
おっと、眉間に皺が寄っていた
海野 迅
「んで、何の話でしたっけ?」
嵐山カエデ
「え?ああ、お宅にお邪魔したいな~、って話を」
嵐山カエデ
いっそ迅がカエデに手を出してくれれば、締め上げてなし崩しにインタビュー(尋問)するけどw
渡川 京
www でもしなそうw
海野 迅
真面目なお付き合いじゃなければしますけどw
嵐山カエデ
そうなんだよなぁw
渡川 京
ワンナイトなにがししちゃう
嵐山カエデ
夜の自宅でくんずほぐれつ(関節技)
海野 迅
カエデさんが本気臭くて逆に手を出せないというw
渡川 京
カエデさんの恋愛経験のなさと最初に対面したのが京だったのでへんなかんじに……
嵐山カエデ
遊び人の迅からすると、さっぱりワンナイトどころかぶっちゃけ面倒なことにしかならなそうな相手だしなぁw
海野 迅
本気になられるとまたフらなきゃなんないしね。
自分が死ぬのに本気の相手なんかしてられない。
渡川 京
京は本気の相手を振るとなると無下にできなくて、それなりにダメージ受ける男だしね。
海野 迅
「……は?」
「え、いや、そう。えー、へー」
あまりにも予想外の返答に、一瞬固まった。
「あー、いやいや、俺の部屋すっげー散らかってますから」
くそ、お招きまで話を持って行っていたとはやるな京。
嵐山カエデ
「あ、大丈夫っす。アタシそういうの気にしないんで」
あれ、さっきも言ったよな
渡川 京
京は無理!! と叫んだまま頭の中で布団をかぶって寝ている。
嵐山カエデ
やすらぎフートン
完全に京さんと迅さんがフジキドとナラク状態
海野 迅
なんかさっきまでと雰囲気随分違うような。
京のヤツ一体何を言ったんだ。
嵐山カエデ
「ど、どうっすかね?」
海野 迅
「っと、あー、なんつーの、俺たち会ったばっかりだし? いきなり男の部屋にってのも何ですし?」
慣れない断りの文句。
さすがに二人分の住処に客を迎え入れるのは、難しいものがある。
汚いし。
客を迎えるなら大掃除をしないと。俺が。
嵐山カエデ
「あ、は、いやいや、でも、ここはそういう流れだったんじゃないんすかね?」
慣れぬ展開からのどんでん返しに、戸惑う
海野 迅
しかしこれは京が新たな経験をするチャンスでは。
ここは応援してやるべきでは。
渡川 京
当人はフートンかぶって寝ているが。
海野 迅
「あーっと、じゃあ、近場でまずお知り合いにってカンジでどーです?」
嵐山カエデ
「ち、近場っすか?」
海野 迅
「俺た……俺ここに宿泊してんですけど」
パンフ出す。
「折角の縁ですし、晩飯くらい食います?」
嵐山カエデ
そのパンフを見る
海野 迅
近くの温泉宿だ。
嵐山カエデ
「……家近くなのに、温泉宿……」
と呟きながら、パンフに目を走らせると
『部屋に温泉付き』の文字
海野 迅
「たまに気分変えるかーって」
渡川 京
近場で温泉宿…… 泊まったっていいと思うんだ…… (PL、県内某所にカニ食いに行く算段中)
海野 迅
いいとおもう!
嵐山カエデ
カエデの作家としての知識群から、小田急ロマンスカーの『ロマンス』の語源についての知識が呼び出される
海野 迅
思い出しちゃったw
渡川 京
そこ!?>ロマンスカー
海野 迅
ロマンスしちゃう!?
嵐山カエデ
(ははぁ、なるほど……)
(なるほどじゃねぇよ!めちゃくちゃ遊び感覚じゃねぇか、馬鹿にしやがって!)
海野 迅
殴られそうw
姉貴ほどヒョロじゃないけど力無いからね!?
渡川 京
京のSTRだとすると7しかないから、舞さんほどじゃないけどまあ非力
誤解が加速してて非常に楽しい
舞鶴も、和歌山も、有馬も、奈良も楽しかった……>近場
海野 迅
確か迅も9とかだった
渡川 京
非力ーズ
海野 迅
ギターより重いもん持てないとか言ってた記憶がある。
嵐山カエデ
なんとなく、気難しげにパンフレットを睨み
海野 迅
「ど、どうかしました?」
「いや、別に気に入らなかったら別んとこで」
嵐山カエデ
「あ、いえいえ、なんでもないです~」

(落ち着け、嵐山カエデ。むしろ乗ってきやがったんだ、ここで逃す手は無ぇぞ)
渡川 京
カエデさん大丈夫? 背中から気迫が漏れ出てない?
嵐山カエデ
背中にヒッティングマッスルで編み上げられた鬼の貌が浮き上がってそう
渡川 京
ヌゥン
カエデさんにかかったら鯖折にされてしまう
嵐山カエデ
組み付きも85%あるからね
渡川 京
膝どころか全身潰されかねないな??
嵐山カエデ
「わ、わぁ~素敵なお部屋ですねぇ。内風呂もついてるんだ~」
海野 迅
よく分からんなぁ、この子。
京に惚れて押してきてんのかと思いきや、なんかたまにやたら攻撃的な気配を感じるしなぁ。
ま、面白いからいいか。
あんま遊んでる子には見えないし、食事だけでも面白そうだしなー。
なんかあったら、それはそれで。
「じゃ、あっちの駐車場に止めてるんで、取ってきますよ」
嵐山カエデ
「あ、それじゃぁアタシも……」
海野 迅
「同じとこに止めてたのか。なんか運命とか感じちゃうなー」
嵐山カエデ
「そ、そうですねぇ」
海野 迅
「俺、うみ……」名乗りかけて悩む。
渡川 京
お、いいぞ>表
海野 迅
今回の旅行って、基本京名義だったはずだ。
「渡川京っていいます」
嵐山カエデ
《心理学》《目星》で、その言い間違いに気づきたいですね!
海野 迅
どうぞ!
嵐山カエデ
CCB<=97 《目星》 (1D100<=97) > 4 > 決定的成功/スペシャル
渡川 京
すげーーーーーーーーーー気づいた!?
嵐山カエデ
はい、決定的
海野 迅
すげーな。じゃあ明らかに「海野」って言いかけたのに気付いたね。
渡川 京
迅さんが名乗る渡川京、ちょっとぎこちなくなりそう
海野 迅
これ成長すんの?w
嵐山カエデ
その可能性があるにしても、もう97だからなw
渡川 京
さすがにシナリオではないし成長はしな……い? 全員OKならしてもいいと思うけどw
嵐山カエデ
(ボロ出しゃあがったな!?)
「海野さんですか~、よろしくお願いしますね~」
妙な棒読みで
海野 迅
「……え?」
嵐山カエデ
あ、間違いだごめん
渡川さんで
海野 迅
ぐさっと刺すのかとw
嵐山カエデ
ちゃうw
渡川 京
しっかりw
海野 迅
「えーと……」
彼女、名乗ったのかな。どうだろう。まあ、いいか!
後で京に訊けば。
こっちも《心理学》とか思ったけど、気付かないでおこw
嵐山カエデ
多分《心理学》に成功して、カエデが
「クックック、引っかかりやがったな?」
って思ってることに気づいても
「クックック、逆ナン成功したぜ」
という気迫だと勘違いするのでは
海野 迅
なるほどw
ではバイクの所へ行く途中で、かくしかしてベッドの京をたたき起こそうかなぁ。
(起きなかったら自分で頑張る)
渡川 京
1d100 50以下だったら起きる (1D100) > 82
海野 迅
起きねぇw
ダメージが大きすぎたようだ。
嵐山カエデ
いやされや~
渡川 京
起きないらしい。頭まで布団をかぶって寝る態勢である。
海野 迅
『おーい? 京? 京さーん?』
渡川 京
『まぢもう無理…… 俺は寝る……』
それきりまた寝てしまった。
海野 迅
『ちょ、俺に運転しろっていうのかよ?』
どうしよう……がんばろう……
渡川 京
練習してるならなんとかなるって! 運転見てたカエデさんは異変に気付きそうだけど。
海野 迅
表情が曇った。
嵐山カエデ
「どうかしたっすか?」
渡川 京
頭の中で京がふとん虫になっている。
海野 迅
「いやー布団って気持ちいいのかなーって」
「くそ」
嵐山カエデ
「え?そりゃぁ宿の布団っすからね」
海野 迅
「ああ、宿ね。そう。宿」
「タノシミダナー」
もの凄く憂鬱そうに。
海野 迅
前回のようにエンジンスタートできなかったらどうしたらいいんだ。
《運転》技術で判定したらまず無理だぞ初期値だぞ。
嵐山カエデ
まさかのパワーセル無しなの!?
海野 迅
ちょっとクセがあるんで。
嵐山カエデ
ということは、SR400あたりだろうか
まさかドゥカティの旧車とか
海野 迅
ヤマハのやつか
嵐山カエデ
そうそう
渡川 京
京も実は技能値50しかないんですよね。>バイク
嵐山カエデ
キックミスって、思い切りケッチンして迅さん悶絶してそう
渡川 京
かわいい
かわいいので判定してみて思い切りケッチンしたら京を叩き起こせばいいのでは??
嵐山カエデ
50あれば、とりあえずライダーとしては問題ないのでは
あれって曲乗りしたりする時の判定でしょw
渡川 京
日本では運転初期値でも普通に自動車運転できたりしますしね
しかしバイク練習するにも手元のバイクがいきなりドゥカティの旧車とは、迅さんハードモードである。
嵐山カエデ
すんげーキック硬そう
海野 迅
だから苦労してんだよ!
海野 迅
分かったw
《操縦》1だよ?
渡川 京
あれ運転は初期値もうちょいなかったっすけ?
(京はバイクを《運転》で取ってる)
渡川 京
よくSTR7で蹴れるな
海野 迅
こっちはSTR10あったわ
嵐山カエデ
STRは16
渡川 京
10ならそこそこちょっと非力めくらいだ!
コツか。コツなのか。DEXないが。
嵐山カエデ
ケッチンしたら、よくてミミズ腫れ、下手したら肉離れ~骨折まであると聞く
渡川 京
ハードモードだなぁ迅さんすまん。
海野 迅
あ、《運転》は20だ
CCB<=20 (1D100<=20) > 37 > 失敗
ぐわっ
渡川 京
惜しい!
海野 迅
CON判定かな。どう書くんだっけ。
嵐山カエデ
【幸運】でミミズ腫れで済むか判定を
海野 迅
【幸運】かw
1D100<=60 (1D100<=60) > 17 > 成功
「いってぇ!
「だからぁ、俺には無理だって!」
嵐山カエデ
踏み外して猛烈な勢いで跳ね上がるキックペダルが迅さんのふくらはぎを痛打
海野 迅
いつもいつもスタートで躓く男。
渡川 京
傷跡できてそう。
海野 迅
骨折レベルは困るな。
嵐山カエデ
「何やってんだ、アイツ……」
海野 迅
『京ー! 足がキズモノになる前に交代してくれよ』
『冗談抜きで帰れなくなる』
『さっきのは悪かったって』
渡川 京
『ん……、ああくそ、仕方ないな。分かった、代わる。……いい。驚いただけだ。彼女、まだ一緒か』
海野 迅
『一緒に飯食う約束だけしたから』
『で、お前彼女に何言ったの? やたら積極的だし』
渡川 京
『大したことは言ってない、はずだ。何だか変な雰囲気にはなったが』
海野 迅
「そんなわけないだろー?」
つい声に出た。
渡川 京
『本当に言ってない、俺にもどうしてこうなったのか……、ああ、もういい。代わる』
海野 迅
「お、助かる!」
嵐山カエデ
「?どうかしたっすか」
乗り込みかけていたキャンピングカーから顔を出して。
海野 迅
「いやー、なかなかエンジン掛かんなくて」
何なんだろうなぁ、彼女。
ただの変わった子じゃないんだろうか。
面白そうだけど、深入りするのは危険なんだろうか。
渡川 京
盛大に溜息つきつつ、交代はする。
バイクを前に慣れない様子でエンジンをかけようとしていた男の所作が、すっと落ち着く。痛みに顔をしかめつつ、安定した姿勢でペダルを踏み下ろし、始動。
海野 迅
もっと初心者向けので安いのを買おうかと考えてしまう。
ファンブルしなくて良かったw
渡川 京
ファンブルしたら足が再起不能になってたw
海野 迅
そしたらカエデさんのキャンピングカーのお世話になる羽目になってたなぁ。
嵐山カエデ
更にややこしいことに!
渡川 京
ややこしい!w
海野 迅
この誤解解けないと舞さんが大混乱するw
嵐山カエデ
(簡単に掛かるじゃねぇか……)
「大丈夫っすかー?先行するっすよ」
運転台に上がり、こちらはキーを捻ってあっさり始動
渡川 京
「ああ、大丈夫です。失礼しました」脚が痛むのは交代しても変わらない。
嵐山カエデ
(失礼”しました”って……照れ隠しかよ)
渡川 京
「……?」
嵐山カエデ
「ま、いいか。それじゃ、お先に」
言い、車を出した
渡川 京
ついてくるバイクは、来る前に見たのと同じ落ち着いた安全運転だ。
嵐山カエデ
一応、途中で撒かれたりしないかバックモニターで確認しながら。
食事シーンは吹っ飛ばしちゃいます?
海野 迅
別れのシーンでなんかボロを出す?
渡川 京
同じ流れになりそうだし、吹っ飛ばしちゃってもこちらはOKですぞ~ 別れのシーンでボロ出すのいいですな
海野 迅
何しようかー。
嵐山カエデ
なんだ、お泊まりしないの?w
海野 迅
お泊まりしたいの?w
渡川 京
してもいいですぜ京は盛大にテンパりそうだし。
嵐山カエデ
大丈夫、真夜中のサブミッション(直喩)するだけだから
海野 迅
なるほど?
告白
海野 迅
じゃあ食事終わって、部屋に呼んで茶でも飲んで?
どっちが出てるにせよ寝ないぞ。
気になるからな!!
嵐山カエデ
(ついに、こ、こんなところまで……)
カチコチに固まっている
渡川 京
「……」 京も京できれいに固まっているのだ。
海野 迅
(積極的な割にカッチカチだな。これは……)
(本気って事かぁ)
嵐山カエデ
(どうする……どうする……てか、なんでこんなことになってんだ。考えろカエデ……)
(ええと、てかアタシ何しに来たんだっけ。そうだ、舞さんの弟さんの消息を確認しに)
海野 迅
そして舞の弟なのかよくわかんないヒトと一緒の部屋に。
渡川 京
「ええと、あー……」困惑と緊張のあまりに、カップをテーブルにぶつけてかちゃんと音がした。
嵐山カエデ
「あ、へい!?」
飛び上がらんばかり
渡川 京
「いや、すまない、脅かしたかったわけじゃ」
海野 迅
『これ、相手は本気かも知れないな』
渡川 京
『……どうしたらいいんだ、俺は……』
海野 迅
『いやー、まさかこんな事になるとは』
嵐山カエデ
(そうだ、まずは正体を掴むんじゃねぇか。ようやく他人の目も無いところにこれたんだ)
(踏み出せ、カエデ!)
(大丈夫だ、いつもの取材と同じだ)
海野 迅
『事情話したら変人だと思われて引かれるんじゃないかな』
渡川 京
『迅、お前なあ……、……』その言葉に黙りこくってしまう。なんとなく、話してはいけないような気がしていたのだ。話してはいけないとも、別に誰に言われてもいないのに。
海野 迅
『ま、最悪俺が何とかしてお帰りいただくから』
渡川 京
『……どうしようもなくなったら、任せるぞ』
嵐山カエデ
「や、やっと二人きりになれましたね……?」
渡川 京
「あ、ああ……?」
海野 迅
頭痛を抑えて固唾を呑んで見守っているぞ。
あ、カエデさん《目星》で。
嵐山カエデ
CCB<=97 《目星》 (1D100<=97) > 31 > 成功
海野 迅
カエデさんは、男がやたら錠剤を飲んでいることに気付くだろう。
それがかなり強い頭痛薬であることに気付いて良い。
渡川 京
──それは、市販される頭痛薬ではない。強い鎮痛剤、分量を間違えれば危険ともなるものだ。
海野 迅
カエデさんの《目星》に失敗って文字はあるの?
嵐山カエデ
ここで、前回終盤のデータをご覧いただきましょう
海野 迅
あったわ。
嵐山カエデ
「……?お加減悪いんすか」
渡川 京
「ああ、すまない、ちょっと頭痛気味で」
嵐山カエデ
「頭痛……」
「だいぶ強い薬っすね」
「失礼ですが、依存症?」
相手の異常な振る舞いに、少し頭が冷える
海野 迅
新たなる誤解が
海野 迅
『依存症か。なるほどそれもアリだな……』
渡川 京
「いや、単に結構前から付き合ってるやつで。……そういうのではないです。多分、ですけど」
『まあ、引いてもらいはできるが…… 病院に迷惑がかかるんじゃないのか』
海野 迅
『実際、ナシじゃやっていけないんだから、依存症みてーなもんだ』
渡川 京
『……』
『そう言われれば、そうかもな……』
嵐山カエデ
頭痛。
偏頭痛。
過度なストレスによって、もたらされることもある。
知識の泉から、湧き上がってくる
「なるほど……」
す、と立ち上がり、ドアへと向かうと
チェーンを下ろす。
渡川 京
「……?」
頭痛がうまく収まってくれない。ちらつく視界で、顔をしかめながら彼女の姿を見る。
海野 迅
『この話の流れでこれは、初めて見るタイプだな』
寝た方が良さそうだが、彼女への興味がそうさせてくれない。気になる。
いや、京が困ってたら代わらなきゃいけないしな。そう。
嵐山カエデ
「な、何か誤解をされていたかもしれませんが……」
落ち着いて切り出そうとするが、ここまでの経緯を思い出し、少しとちる。
「私がこう言った場にまでお付き合いしたのは、決してそういうことではなくてですね」
「いや、どういうこと、って言われると説明するのもなんかアレなんで、省きますが」
渡川 京
「くそっ……、いや、すまない。俺はそういうのじゃないって言ったんだが……、」
嵐山カエデ
「またまた、そんな。結構ノリノリだったじゃ無いっすか」
「いや、そうでなくてな」
咳払いし、頭から振り払う
渡川 京
カエデさんww
海野 迅
『どういうことだこれ? 京に春が来たわけじゃないのか』
渡川 京
「だから……、迅、そういうのじゃないって……」 声に出てる。
「くそ……、」錠剤を追加であおる。
嵐山カエデ
「?」
その言葉に、チラリと訝しげな顔をするが
「海野 迅さん、っすよね?」
嵐山カエデ
長かったなー、ここまで
海野 迅
長かったねぇw
渡川 京
長かった。PLはめちゃ楽しかった。
海野 迅
『……誰だ? 俺は知らないぞ』
渡川 京
ようやく頭痛が退いていく頭に、その名が届いた。
海野 迅
今までに付き合った彼女の顔を思い出すが、こんな愉快なタイプの子はいなかったはずだ。
嵐山カエデ
「公文書に至るまで名前を変えて、千葉で潜伏している、その理由は置いておくとして、海野迅さんご本人で間違いないっすね?」
海野 迅
『まあ……半分合ってるけど』
渡川 京
「……探偵とかですか、あなた」
嵐山カエデ
「いや?お渡しした名刺の通りの人間っす」
「探偵に探られるお心当たりが?」
渡川 京
「いや……、探偵みたいな口ぶりだったから」
嵐山カエデ
「そりゃドラマの中だけっすよ。本当の探偵は面と向かって調査対象にそんなセリフ吐きゃしませんて」
海野 迅
『人間ドコで恨み買ってるかわかんねーしなぁ』
渡川 京
『迅の彼女関係のイザコザか? だとしたら勘弁してほしいんだが』
海野 迅
『名刺って、そんなのもらってたのか』
渡川 京
『ああ、一応』
海野 迅
『何者だ? この子』
渡川 京
『作家、ライター…… らしいけどな。正直探られる心当たりなんてないぞ』
海野 迅
男はぼんやりと黙っているように見えるだろう、たぶん。
嵐山カエデ
「失礼。薬で頭がはっきりしませんかね?」
「だいぶん、無理をされてるようっすね。他人になるってのは大変そうだ」
海野 迅
『作家さん? まさかネタにする気か? ……俺たちの体験知ってるヤツいないよな?』
渡川 京
『……いないと、思うが……』
海野 迅
『悪い、なんか話しかけられてる』
渡川 京
この一週間彼を追っていたなら、考えながら喋る時の、あの手元をさ迷わせる癖が出ていることに気づくかもしれない。彼は、誰とも会話していないのに。
海野 迅
迅はいつもよりはっきりした覚醒状態にある。
これを続けると部屋の崩壊が早まるのは、今までの経験で分かっているのだが、何か大切な話、もしくは面白い話が始まりそうな予感がする。
渡川 京
後者!w
海野 迅
後者なんだなw
嵐山カエデ
様子がおかしい。
この後におよんでジャンキーに襲われるのもつまらない。
わすかに重心を落とし、即座に対応できるように身構える。
(……?幻想、幻聴か?)
「あの、失礼?」
渡川 京
「いや……、俺は、渡川京です。それは間違ってない」
免許証を示す。彼の顔写真と、渡川京の名。千葉某所の住所。
嵐山カエデ
「えぇ、それは先程拝見させていただきました」
(よほど深く自己暗示を掛けているのか)
(なら、一発目を覚まさせてやるか)
渡川 京
「……失礼ですけど、迅の知り合いですか。あいつが何かしましたか」
海野 迅
『知らねぇっての』
『最近はやってないぞ!』
渡川 京
『忘れてるんじゃないか』
『昔の知り合いとかなんじゃないのか』
海野 迅
それは、否定できない。ぐっと言葉に詰る。
嵐山カエデ
「……?」
「海野 迅は、アンタでしょう?」
「アンタは、その名で仕事もしているし、電気料金も支払っている」
渡川 京
「俺は探られる心当たりはないし、迅の名前を出すってことは、迅の知り合いかと思ったんです」
嵐山カエデ
「まるで他人のように言うんですね」
海野 迅
『他人のようなそうでもないようなやっぱ他人のような』
渡川 京
『混乱させるな、ごちゃごちゃになる』
嵐山カエデ
(よろしい、ならばキツめのパンチを見舞うだけだ)
「わかりました。では単刀直入に行きましょう」
「神谷 舞さん。旧姓、海野 舞。ご存じですね」
「私は、彼女に請われて、この場にいます」
海野 迅
『……? 誰?』
『誰だっけ。聞いたことあるような』
渡川 京
これ京は覚えてるんだろうか??って大事なところを決めていなかった(PL会議)
海野 迅
覚えてるんじゃないかな
渡川 京
お、京だけ一方的に覚えてるのいいぞ
じゃあそれで
嵐山カエデ
面白い
渡川 京
「──!」
『迅、お前まさか、忘れたのか。舞おばさんのこと』
海野 迅
おばさん言うなw
嵐山カエデ
おばさん!?
渡川 京
だって京の立ち位置からだとそうなる!
海野 迅
カーチャンじゃないよ?
嵐山カエデ
友人の姉はお姉さんじゃないの?w
渡川 京
幼馴染’sお姉さんだから「おばさん」になるかなって呼称
海野 迅
そうなのかw
嵐山カエデ
マジかw
渡川 京
舞さんに悪いから撤回しよう。
嵐山カエデ
やさしみ
海野 迅
別に気を悪くしたりはしないけどね。
小学生にとっての高校生っておばさん呼ばわりになるかもしれんし
嵐山カエデ
そうか、歳離れてるんだな
渡川 京
小学生→高校生なら「おばさん」普通にありそう

渡川 京
『迅、お前まさか、忘れたのか。舞姉さんのこと』
海野 迅
『舞? ねえさん?』
『俺に姉さんなんて、いたかな……』
『いや待て、いたような気もするな……』
渡川 京
『ああ。……昔、よく遊んでくれたじゃないか。いや、最近のこの調子じゃ、無理もないが』
『俺だけ覚えてるっていうのも、不思議なめぐり合わせだな……』
海野 迅
『いくら穴だらけだからって、家族のこと忘れるか、フツー……』
なんかショック。
渡川 京
『無理もないさ、俺も昔のことは色々とうろ覚えなんだ』
海野 迅
だいぶ長いこと黙っているな。
渡川 京
「……」
嵐山カエデ
「失礼。お加減が優れ無いところ申し訳ないですが」
「その名についてだけ、お聞かせいただけませんか」
渡川 京
「ああ……、すまない。大丈夫だ。舞さんの名前なんて久しぶりに聞いたから、驚いて」
嵐山カエデ
「舞さん、て」
渡川 京
「その様子だと……。舞さんは、今でも迅のこと、気にしてくれてるのか」
海野 迅
『……あまり覚えていないし、思い出したくもないんだけどな』
嵐山カエデ
小さく嘆息
「わかりました。ではあなたが渡川 京さんだとしましょう」
「では、海野迅さんは、今どこに?」
渡川 京
「迅は……、」今度こそ、押し黙る。今度は黙った、とはっきり分かる。
海野 迅
出た方がいいのこれ?
嵐山カエデ
「確か、あなたは彼の幼馴染ということでしたよね?」
渡川 京
「ああ」
嵐山カエデ
「ん?いや、待てよ」
自分は、今回ここまで海野迅だけを追ってここへ来た。
だから、あまり関係も無いものと勝手に考えて、忘れていた。
過去のある事件のことを
「アンタは……」
「かつて、幼い頃、海野迅と共に行方不明になったことが、ある」
渡川 京
「……ああ」頷く。重く、苦しげに。
嵐山カエデ
「その後帰ってきたのが、渡川京で、海野迅は行方知れず」
「てことは、逆だった?アンタは渡川本人で、海野迅の名を名乗り、なりすましていた?」
渡川 京
『なあ迅。どうする、これ。……誤魔化せる気がしない。お前はもういないんだと言って、諦めてもらうか?』
海野 迅
『それでもいーんだけどさぁ』
『なんかそれで諦めてくれる相手でもなさそうな気がする』
渡川 京
『それは思うな。……卑怯かもしれないが、お前が決めてくれ。俺が決めることじゃない』
海野 迅
『……分かったよ、代わってくれ。俺が話す』
渡川 京
「……」
「……嵐山さん、少し待ってくれ。話します」
海野 迅
一時過ぎましたが、どないしましょ
渡川 京
こちらは継続してもOKですし仕切り直して明日でもOKです!
海野 迅
私は大事腰部だけど。
大丈夫じゃなさそうな字面。
嵐山カエデ
私も大事腰部
渡川 京
腰をオダイジニしないといけなさそうな字面
渡川 京
大きく、溜息を吐いて。
『……任せた』
一度、目を瞑る。
嵐山カエデ
「……」
海野 迅
「それ、半分合ってるけど、半分違う」
嵐山カエデ
「と、言うと?」
海野 迅
「俺たちは二人とも帰ってきたし、二人とも死んだから」
嵐山カエデ
「……はあ?」
渡川 京
ふっとその一瞬、手をさ迷わせる癖が消えたことに気づくだろう。向ける視線の方向も、体重のかけ方も、鏡映しのように逆になる。
嵐山カエデ
(……気配が、変わった?)
海野 迅
「なんつーんですか、簡単に言えば二重人格」
そうではない、と信じてはいるが、対外的に手っ取り早く説明するならこうなる。
「んで、俺が海野迅です」
嵐山カエデ
「……」
「適当こいてると、ぶっ飛ばしますよ」
握り拳をちらつかせる。
喧嘩ダコの浮いた拳を。
渡川 京
CON8/HP11しかないのでぶっとばすのはやめていただきたい
海野 迅
しんじゃうよw
海野 迅
「まー、信じて貰えるとも思ってないけど」
「えーとですね、俺たち一個の身体に二人で生きてまして」
「いや、まあいいか、そういう話は。俺は海野迅で、さっきのヤツが京。それは間違いないです」
「あと俺に姉貴なんていましたっけ」
渡川 京
舞さん聞いてたらもんげーショックやつ>姉貴なんていましたっけ
嵐山カエデ
腕組みをして、唸る。
「すんません、いいですか」
海野 迅
「はい」
嵐山カエデ
「……何があったんです?」
この質問は、半分本気、半分は引っ掛けだ。
二重人格で煙に撒こうと言うなら、その話は必ずどこか破綻しているはず。
海野 迅
「話せば長ーいお話になるな」
嵐山カエデ
「構わないっすよ。どうせこの部屋、一晩とってあるんでしょ」
海野 迅
「えー、まとめると、俺たち二人で山行ったら変なジジイに殺されて」
「脳みそと身体入れ替えられて」
「片っぽ死んで片っぽだけ戻ってきました」
「UFOとか変な虫とか見えたんで、犯人はきっと宇宙人」
「……わかります?」
「わかんねぇよなぁ……」
渡川 京
迅さんメチャ端的にまとめるから京が話すより話がだいぶんハヤイ
海野 迅
殴られそうだw
渡川 京
言ってることは全部事実なのに煙に撒こうとしてるようにしか聞こえないこの
嵐山カエデ
腕組みをして、目を閉じる。
しばし黙ったあと。
ふー、と長い息を吐いた。
こめかみをコリコリと掻き
「そりゃ有り得んでしょうよ」
海野 迅
「そうかなぁ」
嵐山カエデ
「万歩譲って、その脳みその入れ替え?があったとして」
「アンタのその頭に収まってるのは、海野迅のモンでしょうが」
海野 迅
「お、そうそう、そうなんすよ」
嵐山カエデ
「渡川京の人格はどっから湧いて出たんです」
海野 迅
痛いとこつくわねおねーさん。
渡川 京
『……、』その時、京が息を呑んだような、そんな気配が伝わった。
渡川 京
メチャ痛いとこつかれて非常にgood
海野 迅
「それは? なんつーの? ほら、身体にも記憶とか残ってるって言うじゃないっすか」
「臓器移植した先で同じ癖が出るとか」
渡川 京
『……迅、』
嵐山カエデ
「心臓移植したら、性格や嗜好が変わった、ってやつ?ありゃ都市伝説でしょう」
海野 迅
「あると思うよ、俺は」
「京は京で、俺じゃないから」
見てくださいよこの真摯な瞳。
渡川 京
その断言する言葉に、どうしてか、頭の中で京は俯いて、黙りこくっているのだ。
嵐山カエデ
「そりゃぁ……」
アンタの妄想だ、と言い掛けて、堪えた
そう信じている相手に対して、それを真っ向から否定するのは、なぜだか少し気が引けた
海野 迅
《説得》ロールしていい?w
嵐山カエデ
説得バトルする?
こっち《説得》90あるけど
海野 迅
負けたら「あんたの言ってることは妄想よ」って説き伏せられちゃうの?
渡川 京
負けたら迅さんちょっと揺らいじゃうんじゃない?
嵐山カエデ
そこで、ふと気付いた
「ちょっと待った」
「アンタ、“いつから”海野迅だったんだ?」
「渡川京の体で、アンタは帰ってきた」
「その時は?その時のこと、覚えてんのかい?」
海野 迅
「いつから、って、俺はずっと……」
渡川 京
『迅……?』
海野 迅
「俺は、ずっと海野迅のつもりでいたけど」
「さあ、帰ってきたときは、よく分からなくなったこともあったな」
「何しろ鏡の中には俺じゃなくて……」
突然頭痛が襲う。
渡川 京
『迅、』
海野 迅
「ああ……くそ、痛ぇな。俺は迅で、京は京だっつの」
嵐山カエデ
「なんてこった……」
舞が、今回のことのために、自分に告白した話を思い出す
先刻の迅の話の真偽は置いておくとしても、その時、海野迅として帰ってきた渡川の体の少年が、何を肉親に言われたのか。
彼のその記憶の混乱の一因が、そこにあるのだとしたら。
(いたたまれねぇぜ……)
渡川 京
『無理するな、キツかったら代われ。それか俺が引っ込むか』
海野 迅
『いや、いい』
只心配なのは、あの老人の言。京が作られた存在だと自覚したら消えてしまうという、あれ。
京は本物だ、それでも、万一消えてしまうようなことがあったら。
「悪いな、その話、ここまでにして貰えるか」
嵐山カエデ
「……そうもいかねぇ」
「いかねぇが……」
「一つだけ、はっきりさせておこうか」
海野と名乗る男に、ずかすかと近づく
海野 迅
「お前、なんなんだよ。こんなのほじくり返しても、小説のネタになんぞなりゃしねぇぞ」
「いい加減にしてくれ。誰にだって思い出したくないことくらいあるだろうが」
渡川 京
『やめろ、迅。舞さんは、……、舞さんはきっと、まだお前のこと』
嵐山カエデ
「……こっちにも、義理ってもんがあるんでぇ」
そのままの勢いで、相手の髪をむんずと掴み、鉢周りを改める
そこには、傷跡がありますね
海野 迅
あるね
かなりでっかく。
嵐山カエデ
明かな、ぐるりと回る人工的な施術の跡
海野 迅
チビのくせになんだこの怪力。
「何すんだッ」
嵐山カエデ
払い除けられて、あっさりと手放す
「アンタにゃ、事故や開頭手術の歴は無かった……」
「頭ン中どうかされたってのは、本当らしいな」
「宇宙人だって?そこんとこ詳しく聞かせてもらおうかぃ」
あ、かくしかでいいですよw
海野 迅
説明は京にやって貰おうかなw
迅の説明だとざっっっくりになるから。
渡川 京
OKw
海野 迅
関わったのが違う神話生物だから「なるほどそいつぁミ=ゴの仕業ですな」とはなんないけど。
あー、しまった。脳入れ替えの話って迅としてはしちゃいけない話だったな。
突き詰めるとまずいことになるからねぇ
嵐山カエデ
あのあたりはぼかして共有しておけばいいんじゃない?
海野 迅
まああれ、肉体にも魂は宿るって事でなんとか!
「俺が入り込んで邪魔していたんだ」っていうボカした説明したんだよね、あの時は。
海野 迅
「あーじゃあ、それは……」
男は目を閉じて、しばらく沈黙。
『よろしく』
渡川 京
「……分かった、俺が話す。迅はこういうのを話す時、端的になるから」
もう一度目を開いたとき、落ち着いた声で、言葉を選ぶように話す男になるのだ。
嵐山カエデ
「渡川、さんかい。忙しいな」
渡川 京
「ああ。それで合ってる」
それから、記憶を手繰り寄せるように、一番最初のあの日に起きたこと──起きたと聞いたこと、覚えていることを。思い出したあの日のことを、重い声でゆっくりと話していく。
「……俺は、あの後のことはそんなに覚えていない。一年ほどか……、記憶が飛んでいるんだ。何か持っていたような気もするし、迅が何か持っていたような気もするが」
「舞さんのことは、覚えている。……俺ともよく遊んでくれていたんだ。優しい人だった。……迅にも、舞さんにも、悪いことをしたんだろうな、と今になって思う」
海野 迅
なんかハラハラしながら聞いている。
嵐山カエデ
「……別に、アンタらのせいじゃねぇだろ」
なるほどな、と頷き
渡川 京
「最近、無理がかかっているらしくてな……、記憶が抜けたり、曖昧になったりするんだ。迅が舞さんのことを忘れたのも、きっとそのせいだろう」
嵐山カエデ
(どうかな)
と鎮痛な思いで内心呟く
「電話。一本掛けさしてもらって構わねぇかい」
渡川 京
「ああ、大丈夫だ」
嵐山カエデ
「悪ぃな。すぐ済むからよ」
言い、スマホを操作。
渡川 京
少し項垂れるようにして、その場に座っている。
嵐山カエデ
耳に当て、待つことしばし
「おぅ、魚津の。こないだは世話んなったな。今、ちっといいかい」
海野 迅
この人ウラとる気だ……!
正気度減りそう
渡川 京
非常に探索者でいいと思う(SAN減りそう)
嵐山カエデ
「アンタの知ってるとこで、脳みそを記憶保ったままほじくり出して、他で蘇生させることのできる連中、に心当たりはあるかい」
「おぅ……おぅ」
CCB<=85 【SANチェック】 (1D100<=85) > 45 > 成功
「……あんのか。毎度ぶっ飛んだ話だな」
「ああ、問題ねぇよ。いくらか耐性もできたさ。おぅ。いや、もう過去の話だから、あんま関係ねぇんじゃねぇかな……おぅ。ああ、気をつけるよ。……あんがとよ。そんじゃな」
海野 迅
まさか魚津さんまで出てくるとはw
渡川 京
詳細(神話生物の名前とか)は言わなそうだけど、Yesとは返ってきそう。>やる美
嵐山カエデ
通話を切り、スマホをポケットにしまい、ソファに身を沈めると、ふーーーー、と大きく長く、息を吐いた。
そして
「……信じるよ」
頭を掻きながら、そう答えた。
渡川 京
「……そうか。……そう言って貰えるだけで、少し肩の荷が降りるような気はするな」
嵐山カエデ
「それで、アンタら生活に問題は……あるんだろうな」
床に一錠、こぼれ落ちていた錠剤に視線を落とし。
渡川 京
「まあ……、そうだな。正直、無理は掛かってる。だが二人で生きていられるんだ、それだけで十分だ」男が少し前に大学を辞めていることも、既に調査結果に挙がっているだろう。貯金を切り崩しながら、週の半分ほどのバイトで食いつなぎ、旅をして回る、未来の見えない暮らし。
渡川 京
カエデさん舞さんにはどう言うの??
嵐山カエデ
舞さんに嘘をつくか。
それとも真実を明らかにするか。
海野 迅
迅は事情は話すにしても、「もうすぐ死ぬ」は絶対阻止しようとするぞ。
めんどくさいからな!
渡川 京
嘘をつくなら舞さんのリアクション見たいし、真実を明らかにするならやっぱり舞さんのリアクションが見たい
嵐山カエデ
いや、カエデは舞に真実を伝えよう
海野 迅
そっかぁー
渡川 京
迅さんたちと舞さん対面するの??
海野 迅
カエデさんが勝手に察して伝えるのは迅には止めようがないな。
で、事情を知ったら舞は、当然会いに行く!! 謝る!!ってなるよ。
嵐山カエデ
余命が少ないのは、具体的には言われて無いからなー
よし、察しよう
渡川 京
お、じゃあプラスワンする
海野 迅
正気度ゼロになったからって死ぬとは限らないって。
自分が誰だかわかんなくなっちゃうだけかもしれないし!
……その方が残された人は辛い気がするな?
嵐山カエデ
そして、能生泰成を探そう
二人を元に戻させるために
海野 迅
新たなクエストが発生したぞ
嵐山カエデ
その旅路で、加須茜に出逢いそう
海野 迅
うわー、色々繋がってゆくw
渡川 京
色々繋がっていく!!
嵐山カエデ
「金のこと言ってるんじゃねぇよ」
「その無理ってやつは、アンタらの脳みそにだいぶん負担が掛けてんじゃねぇのかい」
渡川 京
カエデさん熱い
海野 迅
まさかこんな展開になるとは。
渡川 京
ですなあ カエデさんが非常に探索者でよき
嵐山カエデ
クトゥルフの作家ですから!
渡川 京
「ああ、正直な。でも大丈夫だ」
その時、取り出した薬袋から薬のヒートが見えただろう。その薬は、もしかしたら執筆のために集めた知識で察するかもしれない。頭痛持ち程度の症状ではまず処方されることはなく、むしろ── 死に向かう人間の、治ることのない痛みを軽減するために使うものだ。
嵐山カエデ
「……そうかぃ」
「じゃぁ、それについちゃアタシは何も言わねぇよ。ただな」
「聞いてんだろ、海野迅」
海野 迅
『……』
渡川 京
『迅』
海野 迅
「何だよ」
男の声色が変わる。
嵐山カエデ
「手前、舞さんに逢ってやんな」
海野 迅
「なんで今更そんなことしなきゃならないんだ」
「『姉貴』の姓が変わってるって事は、もう結婚してんだろ」
「今更過去ほじくってなんかいいことあるのかよ」
渡川 京
でも舞さんはめちゃめちゃ引きずってるんだよなあ。
海野 迅
迅は忘れちゃったからー
ツラすぎて。
渡川 京
なんですよねえ。
嵐山カエデ
「舞さんの心ぁな。今でも過去のその時間に残っちまってる」
「どんなに周りの時間が流れても、あの人ぁそのおかげで前を向くことができねぇ」
「会ってやれ。どんな形でも、手前が生きている。そのことだけ教えてやらにゃならねぇ」
海野 迅
「……俺を棄てておいて、そんな事言われてもなぁ」
嵐山カエデ
「棄ててねぇ!」
「手前を棄てたモンが、なんで今だにその時間に縛られてると思ってやがる!」
「本当に棄てたんなら、今頃気分良く旦那と明るく前にて生きてらぁ!」
海野 迅
「……あんた、『姉貴』のなんなんだよ」
嵐山カエデ
「アタシぁ、舞さんのマブ友でぇ!」
海野 迅
「まぶとも……」
「変わってんな、あんた」
渡川 京
変わってんないただきました いいぞ
嵐山カエデ
「変わってねぇ!」
「ツレん心が縛られて血まみれになってんのを見過ごしてたら、女がすたらぁ!」
「……それだけだ」
海野 迅
ため息をつく。
「……分かったよ。あんたに免じて結婚祝いくらいは届けてやるって」
なんでこんな面倒なのに声かけちまったんだ俺は。
渡川 京
迅さんにとっては思い出したくないことだし、当時のことをあまり明らかにするのは京にとっての脅威でもあるもんなあ。
海野 迅
そうなんだよねー
思い出したくないことだって事すら忘れてるから問題ないない
嵐山カエデ
そこは無理に思い出さなくたっていいじゃない
ただ、生きていた、ってことだけでもわかれば
そこんとこ、もっとはっきりさせた方がいい?
海野 迅
いや、別にはっきりさせなくてもいいと思うよ。
互いに互いを思ってたことさえ分かれば。
嵐山カエデ
うむ
海野 迅
覚えてもいない姉に、ちょっと笑顔で「おめでとう」を言うくらい、なんてことないだろう。
「あんたが『姉貴』の友人だってことは分かった」
「なんか、ありがとな」
嵐山カエデ
「へっ」
そっぽを向き、
「手前のためじゃねぇや。礼を言われる義理なんざ無ぇな」
「……でもな」
「アンタが今までどういう風に思ってたって、アンタのことをずっと探していたお人がいるんだ」
「その姉さんのことだけは、曲げて考えるんじゃねぇぜ」
海野 迅
(覚えてないモン曲げるもクソもねぇ……)
男は目を閉じ
『疲れたから寝る』
言い残して消えた。
渡川 京
『……分かった』低く穏やかな声が、頭の中で迅の言葉を追った。
「……すまない、ありがとう。舞さんは……、迅のこと、ずっと気にしてくれていたんだな」
嵐山カエデ
「……おぅよ」
「……さて」
ソファから立ち上がる。
「そんじゃな。舞さんにゃナシはつけとくぜ。近くになるたぁ思うが、日取りが決まったら伝える。連絡先、よこしな」
渡川 京
「ああ、分かった。……世話をかけた。俺からも、改めて。ありがとう」
嵐山カエデ
「構わねぇよ。それと、アンタらの頭痛の件は黙っといてやる。引っ込んだ馬鹿とも話合わせとけよ」
渡川 京
「! ……ああ、ありがとう。きちんと話を合わせておく」
海野 迅
バカ言うな! プンスカ
海野 迅
EDU9しかねーけどな!
INTは11あるっつーの! 人並みだっつーの!
渡川 京
INTもEDUも京の方が上なんだよなあ。
海野 迅
勢いだけで生きてます。
渡川 京
というかINT/EDU/SIZはそこそこあるのに他が壊滅しているのが京だから、壊滅してるとこだけ迅さんに渡してしまった感。
海野 迅
そこも確かなるべく逆になるような出目を選んだ記憶。
渡川 京
ありがてぇ。でもその結果の能力値である。
嵐山カエデ
「会うだけでも……いいだろ」
「もう一つ。舞さんとアタシにゃ色々あってな。だから脳みその話も多分、通じる。そこんとこは隠さなくていい……と思う」
渡川 京
「そうか……」
嵐山カエデ
「……よし、登録。んじゃな」
言って、部屋を後にして車に戻りましょう
渡川 京
「ああ。……また、後に」

嵐山カエデ
んで、では今日最後に、舞さんに連絡だけしとこうかな
キャンピングカーに戻り、リビングに座り
スマホを取り出し、しばらくそれを弄びながら、時間が過ぎる
ややあって、ふ、と息吹を吐いてから、スマホを操作。
呼び出し音。
神谷 舞
ややあって、小さな欠伸とともに「はぁい」と声。
嵐山カエデ
「あ、舞さん?ごめん、寝てた?」
神谷 舞
「カエデさんこんばんはー。ううん、ちょっとウトウトしてただけだから」
「どうしたの、こんな遅くに」
嵐山カエデ
「すんません、こんな遅くに。今ちっといいっすか」
神谷 舞
「どうぞー」
嵐山カエデ
「えっと……」
少し、言い淀んでから、やがて思い切ったように
「こ、こないだは大変っしたね!その後、大丈夫っすか?」
神谷 舞
「え? ええ、そうね、こっちは大丈夫。イメチェン、驚かれたけどね」
嵐山カエデ
「はは……でしょうね……」
神谷 舞
「どうしたの? 何か話しづらいこと?」
嵐山カエデ
「うん……あ、いや、えっと」
年上の友達は、こうした気遣いができる。
それだから、まだ短い付き合いでも大好きだし、素直に尊敬できる。
彼女を前にすると、蓮っ葉を気取った自分が、なんだか丸裸にされてしまうようだ。
「えとね、舞さん……」
渡川 京
ギャップ、とても、よい
神谷 舞
「うん」
相づちを打って言葉を待つ。
嵐山カエデ
「弟さん。見つかったす」
言わずにいるべきか、今更のように逡巡が湧き上がるが、思い切って告げた。
神谷 舞
「……えぇっ!?」
「すごい、それ、本当?」
いや、嘘をつく理由がない。それでも訊き返さざるを得ない。
嵐山カエデ
「えぇ……」
神谷 舞
「えっ、どうして? どうして帰って……本当? ありがとう」
「生きてたんだ……」
嵐山カエデ
「……」
電話の向こうで、涙すら浮かべて嬉しそうにする彼女の姿が、目に浮かぶようで
やはり伝えるべきか、迷う
しかし、自分は話し始めてしまった
神谷 舞
「大変、お父さん達にも連絡しなきゃ」
嵐山カエデ
「あ、舞さん、待って!」
「親御さんには、伝えないでくだせぇ」
神谷 舞
「あ、そう、そうよね、ちゃんと本人か確認しなきゃ……って、どうして?」
嵐山カエデ
ごく、と唾を飲む。
彼女は、受け入れられるだろうか。
乾いた口中の粘膜が引き攣る。
「えとね、舞さん……」
「こないだ、色々あったっすよね」
神谷 舞
「……京都で?」
嵐山カエデ
「……うん」
「この世には、アタシら真っ当な人間からは、及びもつかないことが、ある」
神谷 舞
「そうね……」
嵐山カエデ
「舞さん、お願いだから、最後までアタシの言うことを聞いて」
神谷 舞
「? うん」
嵐山カエデ
気づけば、両手でスマホを握りしめていた。
相手の手を握るように
そして、話し始めた。
彼らの身に起きたことを。
そして、現状を。
ただし、彼らと約束した、話すべきでないところだけは伏せたまま。
「……魚津にも確認したんで……そういうのがある、ってのは……その、多分間違いなくって……」
神谷 舞
「……」
嵐山カエデ
「……舞さん?」
怖い。
彼女は、今電話口の向こうで、どうしているだろう
神谷 舞
「ごめんなさい、お話が、よく……理解は、できなくはないけれど」
「でも」
「ごめんなさい、私、どう、考えたらいいのか」
カエデさんが嘘や冗談でこんな話をするはずがないのは分かっている。
それでも、この話は理解を超えている。
渡川 京
この飲み込みきれない感じ すごく、いい
嵐山カエデ
「……っすよね!すんません、アタシもすごく混乱してて……!」
「でも、でもね……彼らの話は、本当で……舞さんとも、会って話してくれるって……!」
神谷 舞
ちょっとまってねー
嵐山カエデ
キャンピングカーの中で正座待機
神谷 舞
くっ、舞のSANいくつだっけ
CCB<=80 【SANチェック】 (1D100<=80) > 88 > 失敗
あはん
1d4 (1D4) > 2
渡川 京
ここで失敗するのもメチャらしいのですが???
神谷 舞
「ごめん、なさい……今日は、ちょっと」
「少し考えさせてくれる?」
嵐山カエデ
「舞さん……」
神谷 舞
「明日、連絡するから……」
嵐山カエデ
「うん……ごめんね……」
神谷 舞
「おやすみ……」
嵐山カエデ
「あ、そうだ、舞さん、最後に一つだけ」
神谷 舞
「うん」
嵐山カエデ
これだけは伝えておかなければ
真実を伝えてしまった彼女に
「その、弟さんね」
神谷 舞
「……うん」
嵐山カエデ
「当時のところで、すごく記憶に混乱があって」
「その……舞さんが言ってたこと……覚えてない、って……だから」
神谷 舞
受話器の向こうで息を呑む音がした。
嵐山カエデ
だから、なんだというのか。
彼女が、実はまごうことなき弟であるはずの彼に、その言葉を投げかけてしまったことは、真実なのだ。
そして、きっと彼女は、たとえ相手が忘れていたとしても。
それに気を病むことは間違いないのだ。
―――伝えるべきじゃ、無かった、か。
神谷 舞
「分かった。探してくれて、伝えてくれて、ありがとう、カエデさん……」
「迅は、生きてるんだね」
嵐山カエデ
「うん……。それだけは、本当、だよ」
「だから、お願い。……舞さん」
どうか。
どうかもう自分を責めないで。
過去を見つめるのは、やめて。欲しい。けど。
神谷 舞
「……おやすみなさい、また明日」
嵐山カエデ
「うん……おやすみ」
神谷 舞
あまりにも素っ気ない言葉とともに、電話は切れた。
嵐山カエデ
通話の切れたスマホを、握りしめ、額に押し付ける。
「ーーークソが」
何に対してなのかもわからぬまま、そう吐き捨てた。
嵐山カエデ
ってところかなぁ
神谷 舞
ありがとうございましたッッッ!
神谷 舞
正気度ダイス振るのは明日かな?
渡川 京
明日全部終わったところでやりますか~
神谷 舞
はっぴーえんどになりますかねぇこの話。
カエデさんまで巻き込んだら、少なくとも明日のオチはある程度のハッピーはないと辛すぎるぞ! がんばれ迅!
渡川 京
がんばれ迅さん!
神谷 舞
大変スリリングで楽しい。
渡川 京
ありがとうございました! はああ~~~~とても濃密で楽しい 
嵐山カエデ
いや、工藤新一みたいに電話で
「生きてるよー」
でよかったんじゃないの?
神谷 舞
でもその声は京さんなんだよな。
電話でもいいけどな、確かに。
嵐山カエデ
そうか、ある程度成長した京さんとは会ってるから、声はわかっちゃうのか
渡川 京
せっかくだから対面してほしいなぁ(PL)
嵐山カエデ
蝶ネクタイAmazonでポチッとかないとダメだな
カエデの馬鹿は不器用っていうか、ほんと馬鹿だから、全部知った上でないとわだかまりは解けない、って思い込んじゃってさぁ
でも、伝えてみてから、そりゃそうだよなぁ、ってバリ後悔してる
神谷 舞
それされると、舞さんはともかく迅さん困っちゃうんだよなー
舞さんはまあ、謝れば少しは軽くなるかも。
カエデさんの不器用さと一生懸命さ、イイぞ……
渡川 京
いいぞ…… とてもいいぞ……>カエデさんの
嵐山カエデ
迅さんは、なんでその瞬間のこと覚えてないのに、棄てられたと思ってるんだっけ?
本人は生きてるのに探しにこないから?
神谷 舞
それは両親から
「迅どこ?」って言われまくったあげく勝手に引っ越されて連絡もないからだな。
渡川 京
両親が逃げるように引っ越していってしまったのは大きいかと
かぶった
嵐山カエデ
なるほど
神谷 舞
外から見た当時の自分たちがどうだったのかってのを客観的に落ち着いて話して貰えれば、納得はできるんじゃないかね。
嵐山カエデ
そうなんだよね
神谷 舞
当時はともかくもう大人だし。
嵐山カエデ
でもカエデの馬鹿は
「わかれよ馬鹿!」
って感情的になりそうで
渡川 京
「もう大人だし」ってのは大きいですよね。客観的にみられる。
嵐山カエデ
こいつほんとにINT18EDU18なの?
神谷 舞
カエデさんのEDUでバカとか言われると……
迅とかどうすりゃいいのよ。
嵐山カエデ
なんというか人間経験値の低さが露呈してる感じ>カエデの馬鹿
渡川 京
EDUはあくまで教育レベルというか知識レベルだし、人間経験値はまた別のとこにいそう
神谷 舞
ここを越えると、嵐山先生の作品がより深くなるわけだな。
渡川 京
なるほどな!
嵐山カエデ
嵐山先生の次回作にご期待ください!
神谷 舞
それ次がないやつ!
いやそんなことないんだけど、そんなイメージが。
嵐山カエデ
「作家の嵐山です」
って文字で書くと
「ああ、“なのでR”の人?」
「光三郎じゃねぇーよ!」
ってなりそうだなぁ、って思った
渡川 京
また読み間違われてしまう>じゃねぇーよ
神谷 舞
迅は「お、おう、なんか姉貴っていい友達持ってんだな」程度には理解したぞ。
個人的には苦手だけどな!
嵐山カエデ
迅さん「うるせぇチビだな」って思ってそう
海野 迅
思った。
面白いけど深入りするとめんどくさいなって思った。
早く関わり断ちたいから会いに行くことにした、まであるかも。
渡川 京
www そんな理由w
まあ確かに濁したら引き下がってくれなそうだし。
嵐山カエデ
そっちのが理由としてはでかいんじゃないか、と思ってて、だから最後カエデはキレ気味に付け加えてった
海野 迅
何しろ忘れてっからさー、姉には何の感情もわかないんだよね!
渡川 京
なるほどなあ
嵐山カエデ
アタシのこたいいんだよ!そういう人がいるんだってことだけは忘れないで欲しかった
むしろ、棄てられてたんじゃない、ってことをわかれよ馬鹿!EDU18
って感じなのかな
海野 迅
明日会ったらまず色々思い出して派手に頭痛起こしそうだなー
嵐山カエデ
思い出してやばくなりそうだったら、当て身するか
海野 迅
ぼうりょくはんたーい
嵐山カエデ
「うっ、頭が……」
「ってぃ!」
「うっ……」どさっ
海野 迅
ひどいっ!
まあ、二人にがんばってもらお。(他人事)
嵐山カエデ
「ってぃ!」2d6+1d4(ノックアウト宣言)
海野 迅
やめてころさないで
折角生き残ってるのに死にたくないです。
渡川 京
ノックアウト宣言あっても控えめにいって瀕死
嵐山カエデ
HPはきっちり0になるからなぁ
渡川 京
それな?(文脈
だいぶん瀕してるじゃん!>HP0
海野 迅
瀕死って、死に瀕しているって書くんだよ!?
そんな何回も死にたくないです。
嵐山カエデ
治療薬に魚津先生も呼ばないと
変な回復薬とか持ってそう
あのひと
海野 迅
やだ、なんか嫌な予感しかしない! サカナ顔になるのはいやだ!
嵐山カエデ
インスマス面になって、生き延びる二人
渡川 京
APPがもっと下がっちゃう
海野 迅
それは、生きられたとしてもだいぶ深い傷を負いそうだ…
渡川 京
貴重なSANが減ってしまう
嵐山カエデ
でもダゴンとディープワンのみんなと幸せに暮らせる
海野 迅
俺人間のまま死にたいな……
渡川 京
SAN0なっても大丈夫なやつになってしまう
個人的には神話生物エンドは大好きですけどそれはここではないかんじ
海野 迅
舞はともかく迅はそういうのはちょっと。
常識人なんで。
ただまあ、そういう存在になれば二人で生きられるよとか言われたら揺らぐかもしれんね!
渡川 京
それはめちゃめちゃ揺らいでしまうやつ
おっし、そろそろ寝ます~
ありがとうございました、おやすみなさい
海野 迅
おやすみー

後悔
海野 迅
ズザー
渡川 京
コンバンハー
海野 迅
こんばんはー、直前に失礼しました
渡川 京
いえいえ
海野 迅
しかし、昨日は盛大に口を滑らせたなぁ。
ちょっと正直にしゃべりすぎて、京の存在が心配。
渡川 京
ちょっと時間軸がアレですが、ここから水槽回顧のアレに繋がるのだとすると面白いかもしれない(時空を操る
嵐山カエデ
お待たせしました
渡川 京
こんばんはー!
海野 迅
さすがに円筒の事は口止めしなきゃいかん。京に寝てもらっている間に、カエデさんに「筒の事は他言無用」って伝えておかなきゃ。
ねーちゃんにも絶対円筒の事は言うなって。
嵐山カエデ
そこらへんについても、一応聞いてはいるんだよね?
海野 迅
あとでメールかなんかで連絡したことにしよう。
渡川 京
逆に余命のことは話すんじゃないぞ、っていうのは京から迅さんに伝えておきますね。
海野 迅
それは訊かれても言う気はないから大丈夫。
嵐山カエデ
円筒のこと話すと、京さん一発アウトってことになるので、流石に聞いてても言わないと思う
海野 迅
『このメールは読んだら削除してください。

俺の姉がいたなら、きっと変な円筒のはなしをしたと思います。
それについては、絶対に口にしないように、と伝えてもらえませんか。

命がかかっています。よろしくお願いします。』
海野 迅
てな感じのメールを、京が寝てる隙に送っとくわ。
渡川 京
おっ表で描写が
嵐山カエデ
ああ、そうか舞さん自身が円筒のこと知ってるのか
渡川 京
そうなんですよ
嵐山カエデ
でも、円筒の正体が何か、とかそういう話は当時も特に無かったよね?
あ、いや違うか
そこから声が出てたことも聞いてるのか
渡川 京
そうそう
海野 迅
何もコメントがなければしゃべっちゃうし、それが京に伝わったら「自分が外で死亡している」ことになっちゃうから。
それだけは墓場まで持っていく秘密だ。
結構身内の人円筒見てるから、口止めしなきゃならない相手が多いんだよな。
海野 迅
それもあるから、あまり昔の知り合いには会いたくないんだ。
渡川 京
京は迅さんと舞さんが話すところ見ててもいいのかしら? 寝かせておきます?
海野 迅
見ててもいいよ
とくに寝てろとは言わないね。
渡川 京
では見ているかな。気になるし。
海野 迅
大人になってから円筒から脳みそ出して火葬にしたのは、人には見られないようにこっそりやったけどね。
渡川 京
筒が声を上げていたのを見ているのは舞さんだけかな。
海野 迅
他の大人は気づいていない……じゃないと絶対取り上げるよそんな不気味なの。
渡川 京
全くで。
海野 迅
夜中静かだったから聞こえたってとこで。
この話やるたび思うけど、円筒ってサイズどれくらいなんだよw
子供とは言え脳みそ丸ごとはいるって、2リットルのトマト缶くらいはあるんじゃないのか。
渡川 京
子供が抱えているとするとでかい。
海野 迅
プレイ中は片手で握れる程度だと思ってたんだよねー
渡川 京
こちらは両手で抱えてぶつぶつ言ってるのを想像してましたね
海野 迅
目立つよ。どうして大人取り上げなかったのよw
渡川 京
それこそ先日頂いたお話のように、取り上げたら暴れて取り乱すから手が出せなかったのでは?
海野 迅
取り上げて不安定になられても困るし……てことにしたけど。確かに。
嵐山カエデ
原作とか、コミカライズされたものを見ると、一斗缶くらいのサイズあったね
渡川 京
デカ>一斗缶
子供が抱えてる一斗缶はシーンがマッスルにまみれちゃうから、もうちょっと小さめがいいなぁ……
海野 迅
しかも中身みっちり水分だとすると相当だね。
STR10ではちょっと。
渡川 京
18Lの水分を抱える子供 無理では? 無理では?? ってなる
海野 迅
もっとコンパクトにギュッて。
嵐山カエデ
しかも、原作では外部装置に繋がないとそもそも意識が覚醒しないし、発声も視覚情報の入力もできなかったはずなのに、キルキルの円筒はスピーカー同梱になってて、ミ=ゴの技術も進化したな、って思った
渡川 京
つまりミ=ゴ界でも技術革新があった コンパクトにもなっているはず
あと円筒にもきっと小児用があるにちがいない。
海野 迅
まるごと入ってないかもしれないし
嵐山カエデ
それか、能生泰成が勝手にアレンジ加えてハンパにバッテリー内蔵したり、スピーカーつけたりしたせいで、脳が腐った可能性
渡川 京
なるほどな?
海野 迅
こらお前のせいか!
渡川 京
外部装置なくても動くかわりに生命維持できないんだな。
嵐山カエデ
キルキルやってて思ってたんだけど、そもそもミ=ゴの技術がそんなハンパなわけないよな、って
海野 迅
わざとかな??
渡川 京
なるほどな?? 可能性あるな??
>わざと
嵐山カエデ
だとすると、その後の経過も観察していた可能性もあるわけで
意外に当人とっちめるのは難しくないかもしれない
本人が脳缶でユゴスまで呑気に星間飛行してなければ。
海野 迅
おぉっと?
渡川 京
なるほどな???
カエデさんの探索ロードが始まる
ミ=ゴに関するシナリオ行きます?? カエデさん
嵐山カエデ
おっ?
渡川 京
何にするかとかはZEN=ZEN決めてないんですけど、ミ=ゴは頻出ですし探せばなんかあるかなって
嵐山カエデ
そうだね、ミ=ゴの知識を獲得しないといけないから
海野 迅
なに、勝利したら俺たち救われんの?
嵐山カエデ
それもありだ
最終的に、キルキルの二次創作シナリオぶち上げて能生泰成と対決すればいいのか
渡川 京
ログ公開しなければアリだと思う>シナリオぶち上げて
でも個人的には京たちはこのまま終焉するほうが美しいから、それはそれ、これはこれでカエデさんと能生泰成の対決はまた別話かなぁという気はしますね
海野 迅
肉体足りねーんだけど
嵐山カエデ
ふぁらりっさん、心臓も通過してましたっけ
渡川 京
してますぜ~
嵐山カエデ
チクタクマンに体作ってもらうかw
海野 迅
仇討ってもらうかw
渡川 京
仇はありだと思いますな!! 二人の記憶と舞さんとの友情を引きずって最終決戦に挑むカエデさんはめちゃくちゃ熱い
なんしかの代償と引き換えに身体を作ってやってもいいよとか、チクタクマンならやりそう
神谷 舞
そして同じころ、朝にメール。
『おはよう、カエデさん』
『色々と私のために、本当にありがとう、感謝しています。

会ってみようと思います。
会って話して、謝らなければならないことがあるから』
『正直理解できた気がしないけれど、
変なことを言ったらごめんなさい、
その時は、助けてもらえると嬉しいな』
『日程はこの日からなら……』
嵐山カエデ
結局、昨晩はあまり寝られなかった。
メールの着信音で目を覚ました
相当に混乱をさせただろうに、会ってくれる決断をしてくれたのは、嬉しかった
舞に返信を返す
候補日の中で、近々のものを選び、時間と共に
そして、自分も同席をすることを記して、送信
「これで、決着、なんだ」
「アタシは、余計なことをしたのかな……」
考えていても、仕方がない。
が、考えずにはいられない。
せめて、自分は自分にできる、良いと思うことを精一杯するだけだ。
もはや、この後に及んで迷うことは、いっそ無責任。
そう割り切れば、下町っ子の気質が腹を据えさせる。
「よし。あいつらにも連絡して……」
「風呂、入りに行こう」
二人には、日程が決まったことと、場所、そして時間については1時間遅らせたものを伝えておく
円筒のことについても、了解した旨伝え、温泉へ向かった
海野 迅
「伝わったかな……」
送った直後にメールは削除した。
渡川 京
『……迅、俺も居ていいか』メールを削除して少ししたころに、京が起きだして一言。
海野 迅
「ああ? 見たきゃ構わないぜ」
「別に、『姉さん』に結婚祝い渡すだけだし」
渡川 京
『ありがとう。……舞さんの顔を見てみたかったんだ』
海野 迅
『なんなら京が渡してくれてもいいけど』
渡川 京
『いや、それは迅がやってくれ。……俺じゃあ、だめだ』
海野 迅
『わかったよ……』
すこし面倒そうに。
そして、スマホを服の上に放り投げて風呂に入りに行く。
来客だというならば、準備をしなければ。
どこで会うんだ?
嵐山カエデ
日付は変わるから、この宿でなくてもいいのでは
海野 迅
ふむ。
嵐山カエデ
あ、翌日なの?
舞さんの候補日指定による
海野 迅
今は翌日だけど、即日会うとはならないね。
翌週土曜とかかな。
じゃあ、どっかの個室があるようなレストランとかか?
嵐山カエデ
今週末の土曜とかでいかがか
海野 迅
じゃあそんな感じで。
では、某日某所
なんかお高そうな個室ありのレストランで集合だ。

神谷 舞
ちょっと早めに到着。
嵐山カエデ
待ちきれずに、かなり早い時間からレストランに入っていよう
神谷 舞
「あら、もう来てたの」
嵐山カエデ
「いやいや、今来たところっす」
頭を掻きながら。
しかしドリンクバーのコーヒーのための砂糖とミルクの殻はたんまり
「こないだぶり、っすね」
神谷 舞
「会えてうれしいし、本当に、本当にどうもありがとう」
渡川 京
フレッシュの殻がドチャーリと積まれているの想像した いいシーンだ
神谷 舞
「……えぇと……二人はまだ……なのね?」
嵐山カエデ
「お二人は、まだっす。その前に、舞さんと少し話をしたかったんで」
神谷 舞
「これ、お土産ね」
カエデさんに紙袋を渡す。
嵐山カエデ
「舞さん……すんません」
その笑顔と気遣いに、本当に強い人だな、と改めて思う。
「あ、じゃこれ、アタシからも。千葉の地魚の干物っす。うまいんで」
神谷 舞
「あら、美味しそう。千葉に行ったの?」
嵐山カエデ
お二人の居所は、積極的に触れない方がいいよな
神谷 舞
住所知ったら会いに行くだろうね。
嵐山カエデ
千葉の方にいるよ、というのも避けよう
「えぇ。ちょいと足を伸ばしまして」
「舞さん」
神谷 舞
「うん」
嵐山カエデ
「まず、その……すんません」
「アタシ、ガサツ、ていうか、こういう性格なモンで。気遣いとか、全然出来なくって」
神谷 舞
「ううん」
嵐山カエデ
「自分で良い、と思ったことをするしか出来ねぇんです」
「きっと、それがご迷惑になることもある、とはわかっちゃいるんですが」
神谷 舞
知っている。カエデさんは優しい人。今回のことだって、きっと考えて、考えて、その上で話してくれたこと。
「そんなことないよ」
嵐山カエデ
「すんません。……そして、ありがとうございます」
テーブルに額を擦り付け、頭を下げる
神谷 舞
「正直、ちょっとまだ、夢かなって思うんだけど」
「あの子達が一度死んで、二人で一人になって生き返って、二重人格みたいに生活している、なんて」
「ちょっと、新しい漫画の話かなって、思っちゃう」
嵐山カエデ
「えぇ。アタシも最初は正直、そうでした。どんなSFだよ、って」
「でも、今のアタシらは……知っている」
神谷 舞
「あの舞台で見た『あれ』。あれは紛れもない現実だった」
嵐山カエデ
頷く。
神谷 舞
「悪い奇跡が起こるなら、良い奇跡だって」
「……違うわ、そうなった原因が結局、悪い奇跡なのか」
ため息をつく。
嵐山カエデ
舞のその言葉に、黙り。
落ち着かず、カップの底に一滴ほど残ったコーヒーを意味もなく啜った。
神谷 舞
「でも、確実に京ちゃんには逢えるんだし……ね」
嵐山カエデ
「えぇ……」
「今のアタシら……舞さんなら、その事実と向き合える。勝手にアタシはそう思って……。だから、お話しました」
神谷 舞
「まだ機械いじりやってるのかなぁ、京ちゃん」
嵐山カエデ
「えぇ、今はバイクをいじるのが好きみたいです」
神谷 舞
「正直まだ分からないけど」
「言わなきゃいけないことがあるから……ね」
嵐山カエデ
「それで、舞さん」
「彼らが来る前に、一つだけ、お願いがあって」
神谷 舞
「お願い?」
嵐山カエデ
「舞さんが、前に話してくれた、彼らの話。その中で出てきた、筒の話」
「覚えてますか」
神谷 舞
「ええ……」
あの不吉な筒>
「声が、聞こえたの」
嵐山カエデ
「どんな?」
神谷 舞
「苦しそうな、京ちゃんの声。溺れているみたいな、助けを求めるような」
渡川 京
結構前のことだろうに、明瞭に覚えている舞さんよ
神谷 舞
ショッキングすぎた
多分しばらく夢に出てきてうなされたよ。
嵐山カエデ
「アレは、彼らにとっても嫌なものであったらしくて」
「先日にお話したように、彼らの当時の記憶は、混乱しています」
「アレは、それ自体は“そう大したもの”ではないそうなんすけど、当時のトラウマのトリガーになってるらしくて。それについちゃ触れないでやってくれますか」
嘘をついた。
海野 迅
正確には嫌なもの、ではねーんだけどな。
まあ説明難しいし。
嫌な思い出、辛い想い出ではあるけどな。
渡川 京
カエデさんだけが握る秘密が増えてしまった……
海野 迅
それな
そして二人の死も背負うことになりそうな。
神谷 舞
「……わかったわ」
「言わない……」
嵐山カエデ
「お願いします」
神谷 舞
「……うん」
嵐山カエデ
「過去に、そういったことがあった」
「そして、彼らも当時の記憶は混乱していて、あまり良くは覚えてない」
「だけど」
「だけど、彼らは間違いなく、今、生きています」
「舞さん、アタシからのお願いは一つだけ」
「……“今の”彼らだけを見てやってください」
神谷 舞
「……分かったわ……ありがとう」
目の前の冷めてしまったお茶を飲み干す。
「そうよね……」
「ずっと後ろを向いていちゃ、ダメよね」
「もう10年、京ちゃんたちは、生きてきたんだものね」
嵐山カエデ
「えぇ……」
きっと、そのことは自分と彼らだけが知っていれば良いこと。
そして、おそらく彼らは、遠くない内にいずれ……
でも、今、彼らと会うことで、舞と彼らの間で一つの決着がつくのなら、きっと、それでいい。
はず。
それでいいのだ。
もう一度、己の覚悟を確かめるように、意識の中で腹を括った。
海野 迅
そろそろ到着していいか?
嵐山カエデ
どうぞ
渡川 京
カエデさんありがとうな……
海野 迅
やっぱり最初はこっちが出ていなきゃダメだろうなぁ。
海野 迅
「……」
そーっと部屋を覗く。
嵐山カエデ
それに気づき、片手を上げる。
立ち上がり、彼を迎える
海野 迅
「あ、先日はどうも」
渡川 京
『──舞さん、』随分とイメージは変わっているが、その姿を見て、頭の中で京が息を呑んだ。
『本当に、来てたんだな……』
嵐山カエデ
「どうも。来てくれたっすね」
「舞さん」
海野 迅
「……(あれが俺の姉貴か)」
神谷 舞
「京ちゃん……」
思わず口走る。
嵐山カエデ
「時間も経っているし、お話した通りのこともありますから、改めて」
「……海野、迅さんです」
紹介する。
神谷 舞
「あ……迅なの? そ、そう」
「ごめんなさいね……」
海野 迅
「ああ……いいよ別に。半分京だし」
嵐山カエデ
「迅さん。改めて、こちら、神谷舞さんです」
海野 迅
「どうも、久しぶり」
渡川 京
迅さんの真顔って気迫があると思う
嵐山カエデ
「とりあえず、どうぞ、お掛けください」
海野 迅
言われるままに座る。
神谷 舞
腰掛けてじっと見つめる。
嵐山カエデ
自分は、舞の隣に腰掛ける。
海野 迅
「いや、これ届けに来ただけだから」
言って封筒を取りだし、すっと差し出す。
「結婚祝いだよ。随分遅れたみたいだけど」
神谷 舞
「ありがとう……」
神谷 舞
いそがしい
渡川 京
同一PLだとどうしてもね……
嵐山カエデ
「舞さん」
「お話していたように、彼は当時の記憶に混乱があって、直後にお引っ越しを挟んで、離れてしまっていたこともあり、あまり覚えてはいないかもしれません」
神谷 舞
「あの……あのね、迅」
まだ、相手が迅なのだとははっきり分からないが……
「元気にやってるのね?」
色々考えたあげくの一言だ。
嵐山カエデ
やりとりは二人に任せ、据付の端末でコーヒーを3人分頼む。
海野 迅
「ああ……俺も、京も、元気に……やってる」
嵐山カエデ
「色々ご苦労もあるようっすけど、お二人は仲も良く、ルームシェアのようにして、お仕事もされながら生活されてるそうっす」
神谷 舞
「そう、良かった」
海野 迅
ふっと、目の前の女性の笑顔を見た途端、意識がぐらついた。
そしてあまりにも突然に、ぶつり、と音を立て。
意識は途切れた。
渡川 京
『……迅?』
『……な、おい、迅!』
海野 迅
ごちん、と派手な音を立てて頭がテーブルに落ちる。
はい交代。
嵐山カエデ
「……迅さん?」
神谷 舞
「どうしたの!?」
嵐山カエデ
「舞さん、落ち着いて」
渡川 京
がたん、と”迅”の背が揺れた。派手な音を立て、頭がテーブルにぶつかって。
「……っ、痛たたた……」
神谷 舞
「あ……」
今度は瞬時に分かった。
「京……ちゃんでしょ?」
嵐山カエデ
自分よりも先にそれに気づいた舞に少し驚く
渡川 京
「すみ……、ません。突然引っ込んだんだ。迅も、なぜか分からないやつだと思う」頭を押さえながら顔を上げる、その表情は先程と明らかに異なっていた。
嵐山カエデ
「え、あ、京さんっすか?」
渡川 京
「ああ、そうです。俺が……、俺と迅が分かるんですね、舞さん」
神谷 舞
さっきのは正直よく分からなかったけれど、この、迅に振り回されて困惑する感じは、まさしくあの頃と同じだ。
黙って頷く。
「久しぶりね」
渡川 京
「……よかった。ああ、お久しぶりです」言葉を探すように、手元をさ迷わせる癖。
嵐山カエデ
「驚いた。迅さんは?大丈夫っすか」
「久しぶりの再会で、緊張しちまったっすかね」
少し引き攣った顔で誤魔化しわらい
渡川 京
「迅は……、」頭の中の状況を探る。
海野 迅
まるで存在しないかのように、気配がない。
海野 迅
すぐ戻るから心配しないでね!
今再起動中だから!
渡川 京
内心狼狽えながら、息を吸う。
「ああ……、すみません。迅のやつ気を失ってるみたいで」
嵐山カエデ
「そうっすか」
渡川 京
「起きたら、また代わります」
嵐山カエデ
「お願いします」
神谷 舞
「気を失って……るの。さっきのが、迅なのね」
「大人になったからなのかな、ちょっと、分かりづらかった」
渡川 京
さ迷わせていた手を、焦るように握り込んだ。その仕草に、カエデさんは気づくかもしれない。
嵐山カエデ
(何か、あったのか)
神谷 舞
京の、不安になったときのクセだ。
もしかすると、何か良くないことが起きたのだろうか。
渡川 京
「ああ。さっきのが迅です。顔は俺のですし……、迅は俺よりか随分大きくなったから、無理もないと思う」
神谷 舞
「そう……京ちゃん、日に焼けたわね」
渡川 京
「へ? ああ、そうですね。高校の頃からバイク乗り出して……、色々行ったりしてるからかな」
神谷 舞
「今は、どう、楽しい?」
渡川 京
「……ええ、勿論。迅と一緒に出掛けたりして、楽しくやってます」
「舞さんも、少し雰囲気変わりましたね」
神谷 舞
「あはは、ちょっと、色々あって」
嵐山カエデ
「あのイメチェンは、アタシもびっくりしましたからね」
神谷 舞
「命の危険を感じたら、やっぱり変装かなって」
嵐山カエデ
「確かに」
思わず笑ってしまってから
「ああ、いや、例えっすよ、例え」
ははは、と誤魔化す
渡川 京
命の危険?? 少し???となった。
神谷 舞
「迅も一緒に出かけて……昔みたいに?」
渡川 京
「……ええ、昔みたいに。いや、最近は……、そうですね。俺も結構引っ張る方かもしれません」
「迅が教えてくれたんです。高校のときから一緒に暮らしてて、……前向いて、楽しくやっていくこと。気に病むことがあったとき、落ち込んだときに、顔を上げる方法」
「迅が……、教えてくれた」
神谷 舞
「そうなの……」
彼らは本当に仲良く生きているのだ。それが分かった。
海野 迅
『やめろよ、恥ずかしいだろ』
渡川 京
「迅、」その言葉は声に出た。
「起きたのか、ああ、良かった、」
神谷 舞
「えっ」
嵐山カエデ
「迅さん?」
海野 迅
『頭がクソ痛ぇ』
『ああ、気絶でもしてたか、俺は』
渡川 京
「……そうか……。ああ、突然気を失ってた。気配がなくなったから、驚いたぞ」
「もう少しだけ出られるか、迅」
海野 迅
『ああ、何だっけ……』
『あれ……』
『姉貴?』
渡川 京
「迅、思い出したのか」
※全部声に出ている
海野 迅
わかりやすい
『ああ、そういえば、なんで忘れてたんだろうな?』
渡川 京
「ああ……、なんでだろうな。でも、思い出したんだろう。それならいい」
嵐山カエデ
「舞さん、彼らはいつもこうしてコンタクトしてるらしいんです。驚かないで」
神谷 舞
「本当の、ことなのね……」
渡川 京
「代わるぞ」
嵐山カエデ
「お願いします」
自分に対してではなかったのだろうが、一応そう答えておく
渡川 京
迅さんからOKが出たら交代。交代する間際に、カエデさんの言葉で声に出ていたことに気づき「あっ」とばつの悪そうな声。
嵐山カエデ
苦笑
海野 迅
ばつが悪そうに
「悪いね、最近あんまり気にしないでやってるもんだから」
嵐山カエデ
「構わないっすよ。こうして直接話すこともあまり無かったでしょうし」
海野 迅
「……で、姉貴。なんかずっと気にしてるって? 俺か京になんか言ったって?」
神谷 舞
「う、うん。私……」
嵐山カエデ
唐突すぎる。
内心慌てて、舞の方を見る
海野 迅
「忘れちまえよそんなこと。何も気にしてないし」
「姉貴が何かグダグダ言ったぐらいで、なんか変わったりしてねぇから」
渡川 京
『迅、』頭の中から京の、少し慌てたような声。
神谷 舞
「え、えぇ……? でも」
嵐山カエデ
「……」
本心か、無理をしてのことか。
それを図りかねて、見守る
海野 迅
「たくもー、10年もそんなくだんねーことこねくり回してんなよ。ハゲるぞ」
嵐山カエデ
「……舞、さん」
急激な展開に、伺うように声をかける
神谷 舞
「で、でも、私、迅に酷いこと、したのに……」
海野 迅
「してねーよバカ姉」
嵐山カエデ
「おま、もうちょい言い方ってもんがあんだろ」
海野 迅
「勝手に幸せになっとけ」
言いながら、さっきの封筒を今度こそ押しつけて、部屋を出て行く。
嵐山カエデ
「ちょ、待ちやがれ、おい!」
神谷 舞
「もう」
嵐山カエデ
「すんません、舞さん、いますぐ呼び戻してきますんで」
神谷 舞
「いいわ……頑固なんだから」
後ろ姿に声をかける。
嵐山カエデ
「いや、頑固って」
少しオロオロ
神谷 舞
「一言くらい言わせなさいよ」
海野 迅
面倒くさそうに止まる。
神谷 舞
「あの時は、ごめんなさい。会いに来てくれてありがとう」
「無理……しすぎないでね……」
海野 迅
「してねぇ」
言って部屋を出る。
嵐山カエデ
「あ、おい!」
思わず立って追おうとする。
海野 迅
カエデさんには手を振っておくね。感謝を込めて。
嵐山カエデ
「あんにゃろう……」
去り際の笑顔と、その彼なりの精一杯の礼を察して、毒気を抜かれたように、挙げた手を下げる。
渡川 京
『……迅、』
『いいのか、それで』
海野 迅
「いいんだよ、あれで」
渡川 京
『……そうか』
海野 迅
これで精一杯だったよ。
海野 迅
『ま、バカ姉がなんか幸せそうなの確認できたし』
『いい友達もいるみたいだし?』
『良かったって事でさ』
渡川 京
『……そうだな』その声色に彼の気持ちを感じて、控えめに笑うのだ。

嵐山カエデ
「……舞さん」
顔から怒気を抜こうね
神谷 舞
「もう、ぜんっぜん変わってなかった」
「憎たらしくて、騒がしくて」
嵐山カエデ
「昔もあんな感じだったんすか」
改めて、対面に座って力を抜く
神谷 舞
「頑固で、意地っ張りで」
「そのまんまだったなぁ……」
嵐山カエデ
「……言い足りないなら、呼び戻すっすけど?」
スマホを見せて、問う。
答えは知った上で。
笑みで。
神谷 舞
「ううん」
「京ちゃんがずっと一緒にいてくれたなら、きっと大丈夫だから」
嵐山カエデ
「……っすね。あの京って兄ちゃんと迅さんは、良いコンビだと思うっす」
スマホをポッケに収める
神谷 舞
「カエデさん、ほんとうにありがとう」
「なんだか、軽くなったみたい
胸のあたりを押さえる。
嵐山カエデ
「礼なんて……。アタシはただ、舞さんのつかえが降りたんなら、それだけで」
神谷 舞
「……あっ、住所聞き忘れちゃった」
「年賀状くらい送ってやろうって思ったのに」
「カエデさん、知ってる?」
嵐山カエデ
「それについちゃ、聞くな、言うな、って釘刺されちまいました」
海野 迅
さーて、帰りしな携帯の番号変えよっと。
嵐山カエデ
そうなんだろうなー、と思いつつも
ま、また探しゃみつかんだろ、と思ってます
海野 迅
確かに。
神谷 舞
「そう……もう、心配くらいさせなさいよね……」
嵐山カエデ
「まぁ、彼らも男二人、気楽にやってるみたいで」
「……好きにさせてやったら、いいんじゃないっすか」
舞とは目を合わせず、新たに届いたコーヒーの黒い水面を見つめる。
渡川 京
カエデさんはね秘密握っちゃってるもんね……。
海野 迅
ごめんなカエデさん
渡川 京
ごめんなあ
嵐山カエデ
「すんませんね、お節介、焼いちまって」
神谷 舞
「ううん、嬉しかったから」
嵐山カエデ
「それなら、良かった。……本当に」
コーヒーを見つめたままの笑顔には、少し陰があったことに気づいたかどうか。
神谷 舞
め、《目星》?
気付いたら台無しだからやめとくね?
嵐山カエデ
そうして?
神谷 舞
「さて、折角だし、食事くらいして帰りましょ」
嵐山カエデ
「さて」
「そうと来たら、ご案内せざるを得ないっすね」
イメージとしては東京駅近くで話してるつもりだったので
「今晩は、ちと豪勢に銀座で寿司でも。いかがっすか?」
神谷 舞
「あ、いいわね! 贅沢!」
嵐山カエデ
「旦那さんには、内緒で」
渡川 京
かわいい
神谷 舞
「ふふ、遅くなるって事は伝えてあるから」
「贅沢しちゃお!」
笑顔の目の端に、少しだけ水滴が散っていた。
嵐山カエデ
その涙が、胸のつかえが降りたことによるものだと、思って。
努めて明るく、彼女を連れて銀座へと向かうのだった。
神谷 舞
じゃあ、二人のシーンはここで終わりかな?
嵐山カエデ
ですな。
最後にまた、引きの書き込みしようっと

海野 迅
「ここ数日、悪かったな、京。うちのことで付き合わせて」
帰宅途中、コンビニで買った珈琲なんか飲みながら。
渡川 京
『いや……、いい。俺も、舞さんに会えてよかった』
海野 迅
「ちょい、無理しすぎたな……」
渡川 京
『そうだな……、明日バイト休んで、少しゆっくりするか』
海野 迅
「そうだなー、そうしよう。ぐうたらしよう」
「じゃあ、俺は、少し寝る……」
「姉貴、笑ってたな。良かった」
渡川 京
『……ああ。よかった』
「……おやすみ」 穏やかな声で迅を見送って、珈琲を口にしながら……、昔の、三人でよく遊んだ頃を、思い出すのだった。
海野 迅
判定ダイスはどうしようか。
初回と同じに、小さい数出した人が振ろうか。
渡川 京
そうしますか~
海野 迅
1d6 寝ながら振る。 (1D6) > 1
渡川 京
1d6 (1D6) > 1
同値!w
海野 迅
1d6 (1D6) > 3
渡川 京
1d6 (1D6) > 4
海野 迅
よし、振るぞぉ。10Dだっけか
1D10 (1D10) > 4
あってた。4減少だ。
system
[ 渡川 京 ] > SAN : 19 → 15
system
[ 海野 迅 ] > SAN : 19 → 15
渡川 京
じりじり減ってきたなぁ。何かに巻き込まれたら吹き飛びそう。
海野 迅
巻き込まれないようにアクティブに生きたいな。
渡川 京
探索者的には大変そう。
海野 迅
SANの回復報酬貰えないからなー
渡川 京
なんですよねー
海野 迅
今回対抗ダイス同値がやたら多いなぁ。
渡川 京
ですねぇ。息があってるのか。
海野 迅
そろそろ境界が溶けてきたか
渡川 京
かもしれない。そろそろ融合しかけてるのか。
お時間大丈夫なら最後にちょっとそういう描写入れさせてもらおうかな>境界が
嵐山カエデ
どうぞどうぞ
神谷 舞
お、はーい
渡川 京
わーい

嵐山カエデ
引きのとこ、書き込んじゃっていいかな
渡川 京
お、どうぞ
嵐山カエデ
とりあえず、舞さんと銀座で寿司食べて
舞さん東京住み?
神谷 舞
たぶんそう。
嵐山カエデ
では、銀座で食べた後、終電近い駅の改札で別れよう
酒も入り、いい感じに朱の入った顔で
神谷 舞
「色々あったけど、楽しかったわ」
嵐山カエデ
「えぇ、アタシも」
神谷 舞
「カエデさんのお陰で、迅や京ちゃんにも会えたし」
嵐山カエデ
「たはは……それは、アタシが勝手にやったことっすから」
神谷 舞
「……やっぱり、父と母には内緒にしておくわ……説明が難しいから……」
嵐山カエデ
「……っすね。すんません。なんか返って面倒を仕出かしちまったみたいで」
神谷 舞
「ううん」
「生きていれば
また逢えるものね」
嵐山カエデ
「っすね……。えぇ、きっと」
また、微かに視線を逸らし
神谷 舞
カエデさんに傷を負わせる卓だった。
渡川 京
カエデさんに傷と秘密を負わせる卓になった。
神谷 舞
それもこれもみんなミ=ゴってヤツが悪いんだ。
渡川 京
それな。
嵐山カエデ
なんだって?本当かい?
神谷 舞
「じゃ、またね!」
嵐山カエデ
「えぇ、ほんじゃ、また」
神谷 舞
手を降って電車に乗る。
嵐山カエデ
改札から、彼女の姿が見えなくなるまで、振り返る友に手を振り
見えなくなってから、踵を返す。
友との食事は楽しく。
笑顔で彼女を見送ったと、ふと顔から表情を落とし。
ポケットから、スマホを取り出す。
しばしの呼び出し音。
「おぅ、魚津の」
つながる音が聞こえた刹那、切り出す。
「こないだは、ありがとよ。お陰で助かったぜ。……ああ、まぁな。特に問題は無ぇよ。……それでな」
「また、アンタの力を借りてぇ」
「ミ=ゴとやらのこと、アンタが知ってることを教えてくれ。……止めんのは判ってんよ。まぁ、こっちの都合だ。……ああ、そいつらに直にちょっかい出そうた、思ってねぇ」
「詳しいこた、直接会って話してぇが、それまでに、もう一つ、調べといてほしいことがある」
神谷 舞
またSAN値削って人のために命を賭ける気だこの作家さん
渡川 京
カエデさんのクトゥルフ神話技能がアップしそう
嵐山カエデ
「能生泰成。能力の能に、ナマ、と書いて能生。……あぁ、そうだ。脳外科医らしいが、モグリかも知れねぇ。……コイツが、ミ=ゴとやらと組んで馬鹿をやらかしてるらしくてな。……いや、今もそうしてんのかはわからねぇし、もう死んでるかもしれねぇ。そこも含めて、当たっちゃくんねぇか」
「……あぁ。頼むよ。そいじゃ、そっちの都合を教えてくれ……あぁ、わかった。それじゃ、何かわかったら。あぁ、そいじゃな」
スマホを切り、そのままメールをしたためる。
知り合いの、情報筋に能生泰成の情報を求め、一斉送信。
「ナメてんじゃねぇぞ……。いつだって、しでかすのはこういう馬鹿だ」
先日の黄色い装束の男たちを思い出す。
送信の終わったスマホを、ぎり、と握りしめ、噛み締めた歯の間から唸りを漏らす。
「……ツケは必ず払わせてやるぜ。覚悟しとけ」
吐き出し、スマホを収めると、銀座の夜に消えていった。
神谷 舞
終わったはずなのにシナリオ外で使われまくるやる美さん。
カエデさんの人生に一生クトゥルフ関連がつきまとう、そのきっかけになってしまった気がするな!
渡川 京
ですな!
神谷 舞
つ夢
嵐山カエデ
って感じで。
海野 迅
ありがとうございました。
渡川 京
ではひと描写入れて〆させていただきます

渡川 京
「──、」同じ夜。”部屋”のあの大きな窓の前に、京はひとりで座っていた。迅は寝ている。ベランダの向こうには、月明かりが輝く夜の海。
「……、」崩落する瓦礫は、次第に増えていく。部屋が埋まって、戻らない場所が増えてきた。
自分の手を見る。迅の手だった。最近……、一人でいるとき、偶に分からなくなることがある。自分の名前が、すぐに浮かんでこないことがある。
だから、あの時。迅が消えたように見えたとき、焦ったのだ。迅が俺の中に溶けて── 消えてしまうのではないかと、最近ずっと思っている。
最後までの時間が、もうそう長くないことは分かっている。けれど── すらりとした手を握りしめる。
できれば、最期まで、二人でいたい。

── ”渡川京、海野迅── 二十二歳、冬”

少しだけ現実に出て、千葉で撮った写真の上に、そう書きつけた。

渡川 京
こちらは以上でOKです!
海野 迅
ありがとう!
年越しは確定して良かった。
渡川 京
お二人とも、今回はありがとうございました めちゃめちゃ濃密だった
ですね~ 年越しはできる!
海野 迅
なんかもうひたすらカエデさん巻き込んで申し訳ないんだけどな!
ありがとう!
渡川 京
カエデさんほんとにありがとう!
嵐山カエデ
人のために、なんでここまで熱くなっているんだろう、この人
江戸っ子だからかな
渡川 京
江戸っ子の魂