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こちらには
『鬼面夜行』のネタバレがあります。

本編見る!
佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
牧志は戻って来る。
あいつならきっと、戻ってくる。
俺に会いに? 違う。
心臓を取り返しに? 違う。
全て忘れて、何事もなかったように……違う。
あいつならそうする。根拠などない。
違う。
あいつは情報を求めてくる。
きっと。

随分と不安定になった思考で、町を探し回る。
少し前にバス停にいた。
ならこちらへ向かっている。
心臓はこちらに在る。
ならそれに引きずられて、違う、理由を求めて来る。

あいつはあいつのままか?
さっき会った時はもう意識など残っていなかったじゃないか。
心臓を取り出した時に人間としてのあいつは死んでしまったんじゃないのか?
俺はあいつを救うつもりで殺したんじゃないのか?
KP
あなたはふと、目の前を歩く人に気付く。
佐倉 光
牧志を奪った蟲。
やっと見つけた。
どれだけ探した事か。
殺さなきゃ。もうどこにも行かないように。
サンダを呼ぶ。

KP
そこを離れてすぐ、公園を通りかかった。
自宅はもうすぐそこだ。

街灯は明るいものが一つだけ設置されていて、明かりから離れれば離れるほど闇に溶け込んでいきそうだった。
公園には遊具と水飲み場があるくらいだ。
KP
そういえばさっきのトイレだの水だのここでやって貰えば良かったな。まあいいか。
牧志 浩太
「……?」
ふとそちらへ注意を向ける。
薄暗い闇の中に人が隠れていないか、または隠れ場所にできそうな場所がないかちらりと確認する。

その公園に思い当たることはあるだろうか。
KP
【アイデア】
牧志 浩太
1d100 90 Sasa 1d100→ 3→決定的成功クリティカル)!
KP
背後から殺気を感じる!
クリティカルで察知したので〈回避〉は自動成功
純然たる殺意が背後から襲いかかった。
▼《SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
1d100 42 Sasa 1d100→ 91→失敗
SAN 42 →41
牧志 浩太
「!」
それが何か気づく前に、何なら意識が気づく前に身体が避けていた。
見つかった!
咄嗟に物陰へ身を隠そうとする。
佐倉視点(ネタバレ)
KP
街灯の下でがくがくと震えているのは牧志だった。
それはどう見てもあなたの相棒そのもので、人ではない部分など見当たらなかった。
佐倉 光
ああ。牧志。奪い返さなきゃ……。

KP
あなたが身を隠そうとすると、声が聞こえた。
佐倉 光
「お前の諦めの悪さは、追う立場になるとしんどいな」
低く抑えた佐倉の声だ。
KP
夜に溶け込みそうな佐倉は、街灯の灯りを背に受けており表情が読めない。
耳の奥でざあざあと騒音が鳴る心地がした。
逃げなければ、逃げなければ! 脳内で警鐘が鳴り始める。
あなたの生存本能が叫ぶ。死にたくない!

血が上っているのだろうか。頭がぐらぐらして声はぼやけて聞こえる。
佐倉 光
「おとなしく死んでくれよ。……といっても、無理か? そうだよな」
小さく笑った気配がした。
牧志 浩太
頭がぐらぐらと揺れ、声が何重にもぼやけて聞こえる。
鬼だ。鬼が俺を追っている。
街灯の光を背に、真っ黒な闇が死を携えて立っている。

その中でも分かる。地を這う低い声。
冷静で冷酷な、佐倉さんの、声だった。

その言葉は何よりも。
相手が俺だと分かっている、と気づかせて。
唯一の希望を打ち砕いた。
佐倉視点(ネタバレ)
KP
牧志は怯えていた。あなたを見て、恐怖に震えていた。
佐倉 光
違う。殺すのが目的じゃない。
動けなくして、捕まえればいいだけ……それだけだ。
佐倉 光
俺は、おかしい。目的を見失っている。
俺は、牧志を殺しに来たんじゃない。

佐倉 光
「来い、マカミ」
KP
あなたは、佐倉が人間を証拠を残さず殺すときにマカミを使うのを何度か見た事がある。マカミは呪殺ムドが使えるのだ。
佐倉は悪魔召喚を行った……が、腕輪がエラーを吐く。
佐倉は舌打ちをした。

あなたはこの間に行動を一つ行う事ができる。
▼戦う
▼佐倉に話しかける
▼逃げる(この場合、目くらましになるものが周囲にあれば使っても良い)
▼そのほか
牧志 浩太
その他かぁ…… 【アイデア】で何か思いつくことはできますか?
KP
うーん。実はここになんかある、とかじゃなくて、PCが他に思いつく事があれば採用してもいい、という感じなのですよね。
戦う場合は、あなたは武器もなく弱体化している事をお忘れなく。
KP
あ。ちょっと変更しますね。
▼戦う
▼佐倉を観察する
▼佐倉に話しかける
▼逃げる(この場合、目くらましになるものが周囲にあれば使っても良い)
▼そのほか

コマンドを追加しました。
牧志 浩太
「話しかけながら観察する」ことはできますか?
KP
できるかな。どうぞ、やってもいい。

牧志 浩太
「佐倉……、さん」
この体調では取り押さえられそうにない。逃げようにも脚がもつれる。目くらましに使えそうなものは、公園の遊具と砂くらい。

絶体絶命。
背を向けないよう、前を向きながら後ずさる。
佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
牧志が、喋った。
佐倉 光
ああ。牧志の声が聞こえる。あいつは生きている。

意識にかかっていた霧が晴れる心地がした。
話せばいいんだ。話せば分かってくれる。なんなら一緒に来てくれるだろう。

牧志 浩太
「佐倉さん、どうして俺を殺そうとするんだ。
何が、佐倉さんをそうしているんだ」

名を呼ぶ。ひっきりなしに胸を叩く生存本能が逃げろ、戦え、と正反対の叫びを上げる。

呼びかけながらその姿を観察する。何か異変は、変化は、糸口は。
隙はないか。

>佐倉さんを観察しながら話しかける
佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
「牧志。前に言ったよな。俺が殺させろって言っても従うな、って。
前言撤回だ。
俺はお前を助けたい。お前にとりついた旅するものを殺すために、今お前は死なない状態になっている」

佐倉 光
「牧志。前に言ったヨな、俺ガ殺さセロ、って言っテも従うナ、■■。
前言撤回ダ。俺はお前を■ス■■■殺ス■■シ■■」
KP
佐倉の声が歪んで軋む。よく聞こえない。

あなたは、佐倉の顔を見る事ができない。
そういえば今日再会してからずっと、佐倉の顔をまともに見ていないのだ。
肉食獣を恐れる草食獣のように、恐怖が目を逸らさせる。
牧志 浩太
顔を見ることが……、できない。
声が歪む。軋む。歯の根ががちがちと鳴った。あまりの恐怖が目を逸らさせる。
そこにいるのは真っ黒な鬼だ。死を携えてこちらを睨む。
佐倉視点(ネタバレ)
KP
牧志の目がぐるり、とひっくり返る。
がくがくと体を震わせて歯を打ち鳴らし、血走った目をぎょろぎょろと動かし始めた。
あなたからじりじりと離れようとする。
佐倉 光
悠長に説明している暇なんかないっていうのかよ。
逃がすわけにいかない。何をしても止めないと。

佐倉 光
「そうカ……クソが」
KP
佐倉はため息をついた。
佐倉 光
呪殺ムドの方が、楽なんだけどな……来い、ラミア」
KP
佐倉の腕輪が輝く。今度はマグネタイトが形を得て鬼女がやって来る!
牧志 浩太
これ牧志の方に何か異変が生じてそうだなぁ。
KP
・佐倉は牧志を殺す気でいます。
・場合によってはこのシナリオここで終わります。

ということはお伝えしておこうかな!
牧志 浩太
ですよねぇええ!
ちょっともしかしてと思っていることはあるけど、現状賭けるには弱いから逃げるかな。
牧志 浩太
逃げようとする。
公園ということは近くに住宅などがあるはずだ。
召喚している隙に、それらの陰に飛び込むことはできないだろうか。
KP
では、▼〈目星〉-20
牧志 浩太
1d100 78 Sasa 1d100→ 51→成功
KP
足元に砂がある。これを蹴り上げて目に当てれば目くらましにはなるだろう。
目潰しをして逃げ出すなら
〈キック〉+40
〈キック〉は半分になっているので注意。
牧志 浩太
1d100 52 〈キック〉 Sasa
1d100→ 91→失敗
KP
ではノーマル【DEX】で判定だ。
牧志 浩太
今の【DEX(4)】×5
KP
はい、そうなります!
牧志 浩太
1d100 20 Sasa 1d100→ 57→失敗
牧志 浩太
無理!
牧志 浩太
憑かれているのは牧志の方で、恐怖の方が偽物なんじゃないか(佐倉さんは憑き物を殺そうとしている)、という気もするんだけど賭けに負けたら死ぬからなぁ。
KP
死んだら終わりますね。
牧志 浩太
どっちだろうなー、死んだら終わるの意味。
何かが牧志に憑いて精神を喰おうとしてるんじゃないかという気がする。SANを削りきられたら終わりなんじゃないかという。
しかしどちらにせよ出目が悪いィ。
KP
目の前に恐ろしい鬼女が現れた。
先制、佐倉!
佐倉 光
「今度は外すな」
KP
「それじゃあ……こうしましょ」
鬼女は舌なめずりをしてあなたを見る。

【POW】×5で判定。
牧志 浩太
1d100 50【POW】 Sasa 1d100→ 85→失敗
牧志 浩太
出目ーッ!
85では本来の【POW】でも無理ィ。
KP
体に甘いしびれが走った。
ぐら、と体が揺れる。抵抗しようという意思が削がれてゆく。
あなたの体は全力で生き延びたがって叫んでいるのに!
KP
あなたの行動ターン。《悪魔のキス》による麻痺のため行動不能だ。
牧志 浩太
「あ、あ、あああ……、」
ぐらりと身体が揺れた。全身に痺れが走り、動かなくなっていく。
早鐘を打つ心臓を収めたまま、身体が甘い痺れに支配されていく。

その甘さの先にあるのは死だというのに!
手足を震えさせもがこうとする。動けない。動けない!
恐怖だけが身体の中で膨らんでいく。
牧志 浩太
そうか。佐倉さんに殺されるのか、俺は。
殺されたく、なかったのにな。それ以外のものなら何だって差し出せたのに。

頭蓋の中を破れそうな程に叩く恐怖の中で、そんなことを思った。
削がれていく意思のせいかもしれなかった。
牧志 浩太
しまったなぁ、HPダメージ1回ならしのげるかと思ったけど、麻痺が来るとは。まさかの麻痺で殺されてエンドかぁ。
佐倉 光
「余計な手間を……」
佐倉の声がすると同時、目の前の鬼女が爪を振り上げた。
KP
「キャアアァァァァァァァ!」
悲鳴が響き渡る。
佐倉は舌打ちをしてラミアを返還すると身を翻して闇に消えた。
牧志 浩太
一瞬、何が起きたか分からなかった。
全身ががたがたと震える。すぐ目の前に迫った死の恐怖が、頭蓋を破裂しそうな程に叩き続けていた。
自分が殺されていないことが信じられなかった。

佐倉さんが闇に消えたのを見届けてから、手足が動くか確認しながら、悲鳴のした方を見る。
KP
通りすがりの人が逃げて行くのが見えた。
彼女は何を目撃したのだろう。
蛇の化け物? 殺人未遂現場?
どちらにせよ彼女はあなたの命を守ったのだ。
安堵が押し寄せる。
牧志 浩太
おおお、生きてた!!
分の悪い出目に賭けた行動ミスでこのシリーズ終わっちゃうかと思った
牧志 浩太
繰り返し、繰り返し、息を吐く。
必死に呼吸を落ち着ける。
ここにずっといるわけにはいかない、留まっていればまた来る。
心の中で彼女に感謝しながら、周囲に視線を走らせる。
牧志 浩太
どうするか。佐倉さんは少なくとも、一般の人を蹴散らすつもりじゃない。
どこかへ逃げ込む、それこそ警察や病院に保護を頼むって手もあるかもしれない。

でも、俺のこの状態だ。
明らかに変で、何か起きている。
この頭痛はいつか俺の頭を割る、そんな気がする。
牧志 浩太
分かってしまったことが、ひとつある。
佐倉さんは、俺を俺だと分かっていて殺そうとした。
その時取れる最も確実な手で。
冷静で、冷酷で、冷徹な、いつもの佐倉さんだった。
ただ、俺の敵だってこと以外は。
牧志 浩太
自宅に向かいたいが、まだ人通りは周囲にあるだろうか。
佐倉さんはどっちの方向に消えたか分かるだろうか。
KP
人通りはない。女性が叫んだことにより周囲の家の電気が点いたりはしているが、人が出てくることはなかった。

あなたが死の危険から遠ざかってほっと息をついたその時、また頭に激しい痛みが走った。
▼1D100
牧志 浩太
1d100 Sasa 1d100→81
KP
気が緩んだ隙に痛みは無遠慮にあなたの頭を蹂躙する。
正気度減少 1D6
牧志 浩太
1d6 Sasa 1d6→2
SAN 42 → 40
牧志 浩太
「あ、あああ、っぐ……!」
死の恐怖が去れば、脳を割り開くような痛みがやってくる。
痛みと恐怖で目の奥がちかちかと瞬いた。痛い。痛い。考えなくては、一刻も早くここから動かなければいけないのに、痛い!
牧志 浩太
佐倉さんがあの日からずっと苦しんでいる痛みは、もしかしたらこんな痛みなのかもしれないと思った。
KP
佐倉が消えた方角は不明だ。

あなたの頭痛が治まると、北へ向かわなければならないという思いが強くなる。
あなたが求めるものはそこにあるのだ……
牧志 浩太
そうだ。北へ、向かわないと。
そういえば、どうしてそう思うんだろう。

自宅があるから、かもしれない。
家に何か残されているかもしれない。
そうだ、情報を集めて、この状況が何なのか探るんだ、いつものように……。
牧志 浩太
やっぱり何かの乗り物にされているのは確実っぽいなぁ。
牧志だけか、両方かはわからないけど。
佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
やっぱりあいつはもう支配されてしまっているんだろうか。
しかしバス停では人と話していたようだし、公園でも最初は普通だったんだ。
俺が説明しようとしたらおかしくなった
いや、邪魔された?
KP
「サクさん! マキさんは?」
叫びながらサンダがやって来た。
佐倉 光
「逃げた」
サンダに苛々と八つ当たりをする。

いや、こんな事をしている場合ではない。牧志は自分の心臓に近づいているのだろう。その意味を知っているのか知らないのかは分からないが。
『あれ』を動かさなければ。
人目がなく、あいつを悪魔で取り押さえても騒ぎにならない場所へ。
佐倉 光
「おい、サンダ。お前の家、借りるぞ」
KP
「えぇぇぇ、あまり壊さないで下さいね~」
佐倉 光
牧志の心臓を再び手にできる事に奇妙な喜びを感じている自分を、心底気持ち悪いと思った。

牧志 浩太
街灯から外れた闇の濃い所に身を隠しながら、自宅へ向かう。
普段とは逆に大通りを避け、普段通っている道を避けて自宅へ近づき、様子を確認する。
KP
今は自宅の周囲に佐倉はいないようだ。
夜中であるためか人通りもない。
牧志 浩太
今のうちに自宅へ向かう。
暗闇伝いに部屋の前まで行き、扉が開いていれば中の様子を確認する。
開いていなければ、室内にいるだろうシローを呼ぶ。
KP
扉は閉まっている。室内に誰かがいる気配はない。
そして……当然のことながらあなたは鍵を持っていない!
KP
恐ろしい気配が近づいてくる。
佐倉 光
「ったく、何であんなに………」
KP
廊下の向こうから佐倉の声が聞こえる。
しかも、来るのは複数人のようだ。
牧志 浩太
「!」
しまった、シローはいないのか!
近づくべきではなかったと後悔しながら、廊下の反対側に降りて、一階の階段下などの、何かしら隠れられそうな場所に身を隠す。
牧志 浩太
隠れられそうな場所がなければ、向こうが来る前に距離を離して闇に逃げ込む。
KP
割と近くに隠れられる場所はある。
〈聞き耳〉をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 97〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 73→成功
牧志 浩太
隠れながら耳を澄ませる。
気配、足音、会話、人数、一緒にいるのが誰か、そんな、追跡者を構成するすべての内容に。
佐倉 光
「あんなに動けるなんて聞いてねぇぞ。どういうことだおい」
KP
見知らぬ人物「さ、さあ…こんなの想定外なんですよ、一体どういうことだか……」
佐倉の威圧的な声に、知らない男は怯えている。
牧志 浩太
(……?)
何だ、知らない奴が、佐倉さんと話してる?
俺をこんな状態にしたのは、そいつなのか?
件の不審者が、そいつか? そいつが佐倉さんに何かしたのか?
KP
二人は会話しながら廊下を歩いてくる。
佐倉 光
「一発でやれると思ったのに。おかげで妙な騒ぎになっちまったし……ああ、でもまあ」
佐倉 光
「騒ぎで言えば、お前の話とごちゃ混ぜになってるみたいだから気にする必要は無いかもな」
KP
「……は、はあ」
牧志 浩太
騒ぎを気にする必要がない、ってのは不味いな……。さっきは悲鳴で退いてくれたけど、退いてくれなかったら死んでた。
牧志 浩太
死んでた、と頭の中で声にすると、背筋がぞくりと震えた。……怖い。
牧志 浩太
このまま歩いて来られると、姿が見えてしまう位置関係だろうか?
やり過ごせそうならそのまま隠れている。
KP
あなたが隠れている場所は完全に死角だ。あなたが動かない限り見つかる心配はないだろう。
二人は話し続ける。佐倉は大分苛々しているようだ。
佐倉 光
「全部お前のせいにできるなって言ってんだけどな?」
KP
「ええ!? それはその……困ります、まだやるべきことがあるので……」
KP
佐倉は嘆息した。
佐倉 光
「それなら働け。早くなんとかしないとマジで気が狂う。いやもう狂ってんだよな。自分が今どういう状態か、分からなくなってくるぜ……いい加減にしないと冗談抜きでお前殺すからな」
牧志 浩太
会話が奇妙だ。何とかしないと? 何を、何とかしないといけないんだ?
佐倉さんは随分苛立ってるようだ。俺を殺さないと…… 気が狂ってしまう? どういうことだ?
KP
「は、はい。こちらこそどうかお願いします……本当にすみません……」
佐倉 光
「わかってるならいい」
KP
二人は鍵を開けてあなたの家の中へ入っていった。
だが、鍵がかかる音はしなかった。
二番目に入った見知らぬ男は戸締まりをしなかったらしい。
佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
とにかく心臓を回収する。牧志がまだ来ていなきゃいいんだが。鍵がなくたってあいつは何とかするかも知れないんだ。
くそ、いっそ波照間さんにでも助けを求めてくれりゃあな……

牧志 浩太
「……」
今なら入れる。けど、中に佐倉さんがいる。
入れば間違いなく気づかれる……。しかも密室だ。
鍵は開いているが、扉自体は閉まっているのだろうか?
KP
ここぶっちゃけシナリオだと「入る」ってなってるけど、それ難しいだろうし、入らなくても一応進むようにしますよ!
牧志 浩太
ありがとうございます!
中に追跡者いるのに入るのはさすがになかなか。
KP
得られる情報の精度は下がるかも知んないけど、牧志君の〈聞き耳〉なら大丈夫じゃない!?
KP
扉は半開きだ。靴にでも引っかかっているのだろうか。
牧志 浩太
「……」
扉に近寄り、隙間からそっと室内の様子を窺う。
佐倉 光
「おい、サンダ。お前は部屋の中の物触るなよ」
佐倉は迷う事なくあなたの部屋に入っていった。
KP
〈聞き耳〉
牧志 浩太
1d100 97 Sasa 1d100→ 12→成功
牧志 浩太
室内の会話に耳を澄ませる。
犬を通り越して蝙蝠みたいだ、って言われた耳が、まさか自分の家で役に立つなんてな。
牧志 浩太
犬を通り越して蝙蝠みたいだ=超音波でも出してるかのように相手の位置が分かるの意。
KP
とうとう家の外から情報収集ができてしまうように……!
牧志 浩太
できてしまうように!
佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
牧志の部屋に入り、適当な上着を見繕う。
マカミなら痛みを与える事も血を流す事もなく止められるし、なんなら万一の事があっても蘇生が可能だ。どうしてこんな肝心な時にいないんだよあいつ。

息をついて、いまだ血生臭いベッドの脇から牧志の心臓が収められた箱を取る。
取り戻した。俺のだ。

違う。これは牧志のだ。

KP
佐倉は1分ほどで部屋から出てきた。
半開きの扉から音が聞こえる。

「『それ』だけではなく服も持っていくんですか?」
佐倉 光
「ああ。殺したら血まみれになるだろ。血まみれじゃあ面倒だからな……
ったく、マカミの奴、こんな時にバグりやがって」
KP
「成程……ちなみにどうして今更『それ』を?」
佐倉 光
「……あいつはこの家に戻ってくると思う。だから『これ』は持っていく。
もしかしたら近くにいるかも、しれないな?」
佐倉 光
「……そうだな。その可能性は、ある」
KP
しばらく声が聞こえなくなった。
牧志 浩太
まあ……、そうだよな。戻ってくるだろうとは思われてるだろう。
近くにいるのまで、気づかれてる。

本当に、佐倉さんだな。
本当に……、いつも通りだ。
佐倉さんのまま、俺を殺そうとしている。
牧志 浩太
『それ』って、何だ?
今更って、どういうことだ?
今の佐倉さんには直接必要のないもので、でも、俺には必要なもの?
牧志 浩太
情報が欲しい。続いて会話に、状況に耳を澄ませる。

あの男はひどく不用心なようだから、もしかしたら入れ替わりに家に入れるような状況があるかもしれない。
佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
心臓を求めてやってきた牧志は、ここで何か見るだろうか。
少し考え、目立つようにテーブルの上に牧志の荷物を纏める。
スマートフォンを出して、波照間さん向けに書いていたメッセージを牧志にも送る。簡素だが最低限の情報はこれで掴めるはずだ。

問題は、寄生生物が情報を得ようとすると妨害するであろうこと。これだけでは不足だ。
佐倉 光
サンダから取り上げておいたノートを、これ見よがしに荷物の上に置く。
雑多な情報が多くて精度は落ちるが、こちらのほうがより詳しい。
あいつならきっと、メールと合わせれば必要な情報に気付く。
KP
サンダが哀しそうな目でノートを見ていた。
佐倉 光
全部お前のせいだろうが。

KP
「でも、鍵は持ってないんですよね?」
佐倉 光
「あいつは何とかする。そういうしぶとい奴なんだ」
KP
「……それで大丈夫なんですか?」
佐倉 光
「……」
KP
「随分信頼してるんですね……ですが、あなたはこれから……その」
佐倉 光
「殺す」
KP
「はあ……」
KP
いつもより低い佐倉の声からは感情が読み取れなかった。
二人は玄関の方へ出てくる。
牧志 浩太
二人が家から十分離れるまで隠れ続ける。
これから向かう先や、それ以外でも、何か口を滑らせないか。
KP
二人は扉から外に出た。
佐倉 光
「おいこの酔っ払い野郎。鍵くらい閉め……」
言いかけて、佐倉は沈黙した。
そして靴を扉に挟んだままで家を出る。
佐倉 光
「行くぞ」
佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
牧志ならきっと近くに来ているだろう。家のドアに施錠しないなんて正気の沙汰じゃないが、あいつならきっと、すぐここを訪れて、知るべき事を知るだろう。
いつものあいつなら。

KP
「えっ、鍵」
佐倉 光
「黙れ馬鹿」
佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
鍵がかかっていないことを牧志以外の奴に悟られたら困るんだよ!

KP
二人は外へ出て行った。足跡が遠ざかる。
それから耳を澄ませても何も聞こえなかった。

牧志 浩太
「……!」
佐倉さんは、俺を、殺そうとしている。
間違いなかった。
街灯の光を後ろに、影を落として立つのは確かに鬼だった。
死を携えて俺を見ていた。
牧志 浩太
けど。これは。
これは、まるで。
これが俺を誘い込む罠でなければ、まるで俺に、何かを伝えようとしているかのような。
牧志 浩太
どちらか判断はつかなかった。
けれど罠なんて張るのなら、単純に俺を探して回ればよかった。
そうでない可能性を、まだ信じたかっただけなのかもしれない。

佐倉さんは俺を殺そうとしながら、俺に何かを伝えたがっていると。
あれは、佐倉さんの意図ではないのだと。
牧志 浩太
十分に足音が遠ざかったのを確認してから、そっと家の前の様子を窺う。
誰もいなければ、室内の様子を窺う。
誰もいないようなら、何か…… 例えば扉に糸や、開けると引かれる物などが仕掛けられていないことを確認してから、身を屈めて室内に滑り込む。
KP
トラップの類はない。
部屋の中にはやはりシローはいなかった。

KP
※ここでは探索行動以外に、休憩したり食事を摂ったりもできます。
KP
リビングのテーブルの上にあなたの荷物が積んである。
ポーチ、スマートフォン、家の鍵。
あなたがいつも外出するときに持っているもの一式が置いてある。
そして、その上にノートが一冊置いてある。

ノートの字は佐倉の物ではない。
題名はなく、中にはびっしりと目が痛くなるような汚い字が書き連ねられていた。
▼中身を確認するなら〈図書館〉
牧志 浩太
「あ……、」
荷物を見て、じわりと涙が滲んだ。

一銭もなく鍵もなく家にも入れなく追われている、その状態がどんなに弱くて心細いか、骨の髄に染みた。
あの時はまだ、もう追われていなかったからよかった。

荷物を取る。ポーチを巻き、あの鱗がついた日記帳をポケットに収める。
彼女の残したものでもいいから、今は少しでも心強くなれるものに縋りたかった。
牧志 浩太
テーブルの上に積まれた持ち物は、今度こそ佐倉さんが残したメッセージだと思えた。
そう思いたかった。
俺を追い詰めて殺すつもりなら、連絡が取れる可能性のあるものなんて、壊して処分してしまえばよかった。

その上に、……佐倉さんのものでも、俺のものでもないノート。

背筋にぞくりと悪寒が這った。
久しぶりに覚える、恐怖ではなく怒りと合い混じった悪寒だった。

俺達の心に手を出したのは、お前か?
牧志 浩太
※荷物を取り、中に発信機などが仕掛けられていないか確認する。
※スマートフォンを確認し、メッセージなど来ていないかと、不審なアプリがないか確認する。
※スマートフォンを確認し、位置情報をオフにする。
※なくなっているものや、元々なかったものがないか確認する。
※ノートを確認する。
1d100 82 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 2→決定的成功クリティカル)!
牧志 浩太
牧志も何かに憑かれている、佐倉さんも何かによって牧志を殺したくなっているところ、必死に耐えて助けを求めてくれているのかなぁ。
(佐倉さんと連携できる可能性が出てくると一気に元気になる牧志)
KP
なくなった物や破壊された物などはないようだ。
KP
スマートフォンに触れようとすると手が震えた。吐き気がした。
細かい作業はできそうにない。
何かメッセージが来ているようだが、目がかすんでいて読めない。
牧志 浩太
「う、うう……、」
くそ、思った以上に調子が悪い。目がかすむ。空腹と頭痛のせいか?
その痛みと苦痛に耐えて、ノートの文字を追う。これは情報だ。これを読まなければいけないんだ、くそ、邪魔されているみたいだ、自分の身体に!
KP
ノートには雑多な呪文やオカルト、人の理解を超えた物についての知識が記されている。
その半分ほどはあなたも知っているような事柄だった。
ノートを読んでいると、以下のような点が気になった。
寄生体「旅するもの」への有効な対処法は見つかっていない。
一度寄生されたら早期に摘出手術を行うしかない。
幸い彼らは目視ができる存在だ。物理的に取り出すことは可能だろう。
しかし寄生後3日もたてば彼らは宿主となった人間を完全に支配する。
それまでも神経系を支配し、宿主には自分の都合のいい感覚を植え付けるかもしれない。
彼らが成体になるまえに、摘出してやるしかないだろう。
最も、先回りをして彼らの宿主となってしまったものや隠れ家を見つけ出し
先手を打つほうが簡単だが。
KP
ノートを読み始め、この項目を読み始めた辺りから目がかすみ始めた。
しかし何とか最後まで読み切る事ができた。
この生き物をあなたは知っている。
あなた自身が侵された事があるのだ、忘れられるはずがない。

クリティカルにより以下の情報についても判定なしで得る事ができる。
呪文:カーの分配
呪文の使い手が魔力を付与した自らの臓器を取り出し別の場所に保存する呪文。
心臓を取り出した場合、別の場所に隠した心臓を破壊されない限り呪文の使用者は死亡しない。
臓器を失ったものは多大なる正気を、精神力を移動させた臓器の数だけ失う。
脳を破壊すると呪文の効果は失せてしまう。
呪文の使い手は、取り出された自分の心臓の場所を感じ取ることができる。
牧志 浩太
なるほど、こいつだったのかー!
これは面白い縁。
牧志 浩太
「……!!」
反対側に暴れようとする眼球をねじ伏せて、必死に文字を掻き分ける。
その文字を見て目を見開いた。忘れるはずがない。忘れられるはずがない。

それは二人の俺を侵した。
牧志 浩太
そうだ。
まるで脳を割り開かれるかのような、激しい頭痛。覚えが、ある。首筋、脳。神経。そうだ、あの時もあれはここに巣食っていた。

スマートフォンを見ようとすると、ノートを読もうとすると霞み、吐き気のする眼。
まともに見られない、佐倉さんの表情。

そうだ、この感覚には覚えがある。覚えがある!
感覚を流し込まれて思考が錯覚する。勝手に身体が動いて脳が理由をつける。
俺の意図によらずに肉体が動いて、

あの時佐倉さんが止めてくれなかったら。

そうだ、佐倉さんは俺に何かを伝えようとしてくれている。さっきだって、何か言っていた。
聞き取れないのは俺の耳だ。鬼をずっと怖れているのは、俺の身体だ。
牧志 浩太
俺は……、こいつに憑かれているんだ。あの時、みたいに。
体調が悪いのも、こいつのせいなのかもしれない。
牧志 浩太
……佐倉さん。
こいつごと、俺を殺そうとしているのか?

今も震える身体が、そうに違いないと訴えてくる。佐倉さんは俺ごとこいつを殺して禍根を断とうとしていて、いや、佐倉さんの様子もおかしかった。

もしかしたら佐倉さんも何かに憑かれていて、俺達は俺達の身体を使われて何かの争いに巻き込まれているだけなのか?
牧志 浩太
ふと怒りが湧き起こった。
俺達を何だと思っているんだ。俺達を、あいつを。

何だとも思ってないんだろうな。知ってる、くそ。
牧志 浩太
身体が心臓を叩きながら、今も逃げろと訴えてくる。
それでも心は少し落ち着いていた。

佐倉さんは鬼じゃない。理由があって動いている。
それが分かっただけで、恐怖も窮地も何も変わらないのに、少しだけ落ち着いた。
牧志 浩太
とにかく、まずは確かめることがいくつかある。

俺の部屋から持ち出した『それ』が何なのか。
俺はまだ、北に向かいたいと思っているのか。
牧志 浩太
呪文の内容を見て、ふと身体に手を当ててみる。
自分の身体に異変や不足はないだろうか?
KP
あなたの指先に心臓の拍動が触れない。
どれだけ集中しようと、場所を変えようと、脈はなく、心臓は動いていない。
あなたは既に死んでいるのだろうか。
当然あるべきものがないことに、あなたは本能的なところで酷い不安を感じる。
SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1d4
牧志 浩太
1d100 40 Sasa 1d100→ 70→失敗
1d4 Sasa 1d4→4
SAN 40 → 36
牧志 浩太
あ、この間に1時間は経過していますか?
KP
しています。
ここ入ってからリセットしていいです。
牧志 浩太
身体に手を這わせて気づいた。心臓が、ない。
心を落ち着かせようと手で辿っても、あんなに裂けるほどに拍動していたと感じていたはずの心臓がない。

酷い不安を覚えて胸を掴んだ。
けれど、同時に確信していた。
牧志 浩太
俺はここにいない。
佐倉さんが俺を殺そうとしたって俺はここにいないし、身体がどれだけ怖れたって、俺は死なない。

ここにいるのは、俺の身体を借りた化け物だけだ。
……これをここに残した佐倉さんが、それを知らないわけがない。
牧志 浩太
佐倉さんは、少なくとも“佐倉さん”は、俺を殺したいわけじゃない。ないんだ。

それだけで心に力が漲ってくる気がした。
いつも通りの佐倉さんがそこにいて、もがいているのかもしれない。
俺を助けようとしてくれているのかもしれない、それだけで。
KP
【アイデア】
牧志 浩太
1d100 90 【アイデア】 Sasa 1d100→ 25→成功
KP
あなたは佐倉が攻撃してくるときに、頭だけは狙ってこなかった事を思い出す。
牧志 浩太
そうか。やっぱり、そうなんだ。

佐倉さんは俺を殺そうとなんてしていない。
殺すなら、頭だって狙ったはずだ。

……鼓動しない胸に手を当て、大きく息を吸う。
怖くない。
怖くない。

佐倉さんは、鬼じゃない。死を携えてなんかいない。
俺を怖がらせているのは、俺じゃない。

怖くない。
牧志 浩太
よし、まずは食事を取ろう。
生きた食事を取れれば、少し安心する気がする。

※食事を摂った後、自室へ行きます。
KP
久しぶりの食事はあまり美味しく感じられなかった。
あなたが食べたいのは、こんなものではない。
もっと、腐った、動物が死んだ、芳しい
ちらちらとノイズのようにそんな欲が閃いた。
だが、人としての食事に集中しているとほどなくその奇妙な感覚はむせび泣くような響きを残して消え去る。
味が、満腹感が、まっとうな食欲を満たしてくれる。ずいぶんと人心地ついた。
牧志 浩太
その感覚には覚えがあった。食べたくなかったはずの、腐った人間の沸き立つ臭いが鼻先を過った気がした。
その感覚をねじ伏せて食べ物を口にすれば、味は、腹は、ちゃんとそれを美味しいと感じてくれた。
牧志 浩太
俺はまだ生きている。その実感が涙を滲ませた。
牧志 浩太
大きく息を吐き、自室へ向かう。
扉を開く前からきっと、その臭いに気づいていた。
KP
あなたは自室の扉を開ける。するとすぐさま異変に気づく。
ベッドが血まみれだ。布団は部屋のすみに避けられ、ベッド周りのものは乱暴にベッドから遠ざけられて乱れていた。
ベッド脇に紙袋があり、あなたの服がぐちゃぐちゃになって突っ込まれているのが見えた。
牧志 浩太
……ああ、その光景をどこかで想像していた気がする。
間違いない。
持っていかれたものは俺の心臓で、俺の身体はそれを取り戻そうとしている。
牧志 浩太
それなら。
俺がするべきことはきっと、命じられるままにそれを取り戻すことじゃ、なくて。
牧志 浩太
辺りを調べる。
なくなったものや持ち出されたものはあるだろうか。
KP
部屋は荒れているがなくなったものはなさそうだ。
気になるものはあなたの服が突っ込まれている袋くらいか。
牧志 浩太
何か残されていないか、袋の中を探ってみる。
KP
〈目星〉
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 31→成功
KP
袋から出してみるとあなたの服の胸元と襟元は血で汚れている。
更に服にキラキラとした破片が付着している。
ワインボトルを連想するような色の細かいガラス片だ。
これはあのゴミ捨て場で見た物に酷似している。
牧志 浩太
北が目的地だという感覚は、どうなっているだろうか?
KP
あなたは、求めるものが更に北へ移動したと感じる。
それを持ち去ったのは佐倉なのだと、本能に近いところで何故か確信していた。
牧志 浩太
そうだ……。
俺の心臓はそこにある。
佐倉さんが、それを持っている。
牧志 浩太
確信していた。
行かなきゃいけない。
心臓を取り戻すためじゃない。

こいつから、俺を取り戻すために。
KP
首の付け根から頭に鋭い痛みが走る。
思わず体勢を崩すほどの、あなたの根幹を冒す痛みだ。
▼1D100
牧志 浩太
1d100 Sasa 1d100→58
KP
正気度1D3減少
牧志 浩太
1d3 Sasa 1d3→3
SAN 36 → 33
牧志 浩太
「あ、あ、ああああ、くそ、くそ……!」

いる。あいつが、ここにいる。
俺を奪い、侵し、乗っ取ろうとしている。
目の前が真っ赤に染まるほどの苦痛と、それより強い怒りを形にするように、叫んだ。
牧志 浩太
「あぁああああ!!」

吠えた。

歪めるな。
俺達を、歪めるな。
俺の心を、視線を、感情を、歪めるんじゃない!
KP
あなたを刻々と削る痛みが引いてゆく。
あなたの意志のもと抑えられてゆく。
あなたの生存本能が喚く。
行ってはならない。
あなたの生存本能が喚く。
行かなければならない。
生きるために?
死ぬために?

待ち受ける鬼の元へ。
牧志 浩太
叫ぶ。叫ぶ。
感覚を本能を操り、俺を支配しようとする身体に抵抗するために。
今も俺を閉じ込めようとする身体に抵抗するために。

決まってる。
生きるためだ。
お前じゃない、俺が。

地を蹴って立ち上がる。
鬼じゃない。
一緒に立ち向かおうとしてくれている人のもとへだ。
牧志 浩太
※北へ向かう。
KP
今回SAN値の減りがすっごい
終わったら温泉にでも行こうか(温泉じゃなくてもいいけど)
牧志 浩太
終わったらゆっくりどこか話せる所に行きましょう……
佐倉さんとただゆっくり話したい気持ちありますしね

ひとこと
佐倉 光
迫り来る鬼から逃げ続ける牧志。
行かねばならない。一体どこへ……?


【置】CoC『レミングス・ドリーム』牧志&波照間&佐倉 1

「オマエ、あのバカがどこにいるか知ってるか」

【置】CoC『惑いの欠片』 佐倉&牧志 3

「暢気だなぁ」
「暢気だって、言った?」

CoCキャットゥルフ『それは月明かりの下で』 ユキ 3

「涙が出るほど美味しいと思うんだけど味がわかんない……」
「奇遇だね。あたしも美味いのに砂喰ってるような気分さ」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


Zephyranthes 第四話 『泣き笑い聖母像』1

『泣き笑い聖母像』1

インセイン『赤い糸』鳩山&白浜 1

「……甘えん坊になっちゃって、まったく」

【置】CoC『忌胎』 佐倉&牧志 1

俺にできることはないのか、何か……