牧志 浩太
人並み外れた頭脳を持っている。お人好しで温厚、だが意思は強い好青年。
とある事情で一年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
祖父から夢とともに継いだ工具を持つ。詳細は不明。
佐倉とは友人。
佐倉 光
サマナーで悪魔退治屋。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年なのだが、興味を持った物には危険を顧みずに突っ込んでしまう危うさがある。
牧志とは友人。
牧志 浩太
こんばんは、わーい よろしくお願いします!
KP
よろしくお願いします!
ざっとは把握してるけど、途中確認とかいただくかも知れません!
ざっとは把握してるけど、途中確認とかいただくかも知れません!
牧志 浩太
はーい、わかりました!
ややこし面白そうなシナリオですもんね
ややこし面白そうなシナリオですもんね
KP
ちゃんとできたら絶対面白い奴!
今日はCOMPまわり有耶無耶になると思います!
まだどうするか決めかねてんだ……
今日はCOMPまわり有耶無耶になると思います!
まだどうするか決めかねてんだ……
牧志 浩太
ひょおおおお BGMの入りが盛り上がる
クトゥルフ神話TRPG
欠落コディペンデント
シナリオ制作者:まかろ(@trpg_macaro)
あなたたちは二人で行動を共にするバディだ。
二人は外出中、街角のビラ配りのスタッフから古代エジプト展のチラシを受け取る。
何の変哲もないそのチラシは、二人を狂気と絶望の悪夢へと誘い込む。
古代エジプトに興味があってもなくても、探索者たちはこのエジプト展を巡る騒動に巻き込まれることになるだろう。
――あなたの『大事なもの』は、いま欠落した。
牧志 浩太
大事なもの……
KP
あなたたち二人は、いつものようにぶらりと遊びに出たところだ。
今日の目的はあってないようなもの。
今の時間は午前。
あの痣のことを調べに出ようとしたのかも知れない。
今日の目的はあってないようなもの。
今の時間は午前。
あの痣のことを調べに出ようとしたのかも知れない。
前回の事件で牧志についた原因不明の不自然な痣。何らかの契約の証らしい。
佐倉 光
佐倉は少し眠そうに欠伸をしていた。
牧志 浩太
あの痣と「契約」についての調査、のついでに遊ぼうなんて話だった。きっとこの調査は、長丁場になる。それならついでに遊ぶくらいのつもりでやったほうがいい、と提案したのはどっちだったか。
KP
いつもの図書館にめぼしい本はなかったから、ちょっと遠くまで足を伸ばそう、なんて話になったのだ、確か。
牧志 浩太
大学生という身の上はこういう時便利で、他の大学の図書館なんてものにも出入りができる。
KP
そう簡単に見つかる知識ではなさそうだ。
【紅】が『生まれた』家ならば、あるいはそんな資料もあったのではないかと思われるが……
【紅】が『生まれた』家ならば、あるいはそんな資料もあったのではないかと思われるが……
牧志 浩太
あの家は……、あの後、どうなったんだろうか。きっと行ってみたりもしただろう。
KP
あなたが行った頃には、もう空き地になっていた。
火元不明の火災で焼けてしまった、なんて話をのちに聞いた。
火元不明の火災で焼けてしまった、なんて話をのちに聞いた。
牧志 浩太
その空き地を、少し呆然と眺めていた気がする。佐倉さんと一緒に。
KP
話を聞いていた佐倉は、それはもう悔しがったものだ。
では、電車で少し行った駅で降り、目的地の大学へと向かっている途中。
あなたたちは、大きな通りで突然ビラを押しつけられた。
では、電車で少し行った駅で降り、目的地の大学へと向かっている途中。
あなたたちは、大きな通りで突然ビラを押しつけられた。
牧志 浩太
「眠い? 昼はどっか座れる所にするか?」 なんて話をしていたかもしれない。
佐倉 光
「んぁ?」
牧志 浩太
「半分寝てたな。寝不足?」
佐倉 光
「ああー、最近ちょっと」
KP
まあ佐倉は元々朝に強い方ではない。
寝ぼけ眼でビラを見つめている。
寝ぼけ眼でビラを見つめている。
牧志 浩太
「ちょっと?」ちょっと早い時間に連れ出しすぎたかな、なんて思いながら、聞きつつビラを見る。
KP
大写しになったエジプトの棺桶の顔の横に、『古代エジプト展』と書いてある。
ビラには、この近くで行われている古代エジプト展の宣伝が書かれていた。
お馴染みの王の棺、死者の書、ヒエログリフなどなど。そこそこの規模のようだ。
ビラには、この近くで行われている古代エジプト展の宣伝が書かれていた。
お馴染みの王の棺、死者の書、ヒエログリフなどなど。そこそこの規模のようだ。
牧志 浩太
「へぇ、そういえば二年前くらいにも一度あったんだっけな、こういうの」
佐倉 光
「……ああ、そこそこ面白かった気がするな」
牧志 浩太
「いいな、僕は急な仕事で行きそびれたんだ。俺は行ったみたいで半券だけ残ってたけど」
佐倉 光
「どっちにしても『お前は』行ってないんだな……」
牧志 浩太
「そういうこと。今日もやってんのかな、これ」ビラの開催日付と場所をチェックしてみます。
KP
ビラを配っているのだ。当然絶賛開催中である。
調べ物をしてから寄れば、丁度昼飯時。空いている時間に入れるかも知れない。
調べ物をしてから寄れば、丁度昼飯時。空いている時間に入れるかも知れない。
牧志 浩太
「佐倉さん、図書館行った後って空いてる?」
佐倉 光
「ああ、行きたい? いいよ、もともとどっかでついでに遊ぶって話になってたし。
近いみたいだから、寄るのもそんな大変じゃないだろ」
近いみたいだから、寄るのもそんな大変じゃないだろ」
牧志 浩太
「やった。じゃあ寄ろう」
佐倉 光
「興味あるのかー」
牧志 浩太
「割と。嫌いじゃないっていうか、結構好き」
佐倉 光
「そういや、なんか古い時代の本とかよく読んでる気がするなぁ」
牧志 浩太
「オカルトと歴史や考古学って、どうしても絡んでくるだろ。のめり込んだ時に普通の歴史も案外面白くて、かな」
遊ぼう!
KP
こっから、図書館行ってエジプト展見るまで完全自由行動です。
最初から自由? そうだね。
遊びたければ遊んでヨシ、さっさとすすめろ! ということなら夕方まで時間が飛びます。
最初から自由? そうだね。
遊びたければ遊んでヨシ、さっさとすすめろ! ということなら夕方まで時間が飛びます。
牧志 浩太
はーい。調べものして他校の学食(一般人OK)でご飯食べてエジプト展行くぜ!
遊びたい!
遊びたい!
KP
はーい
牧志 浩太
前回みたいにこういう日常シーンが面白い伏線になるかもしれないし。
KP
確かに。それはおおいに。
佐倉 光
「そんなもんかな」
悪魔のことはいちいち背景まで調べたりはしていないのだ。
「歴史っていったら、年表覚えるのに苦労した記憶しかねぇや」
悪魔のことはいちいち背景まで調べたりはしていないのだ。
「歴史っていったら、年表覚えるのに苦労した記憶しかねぇや」
牧志 浩太
「ああ、それはこっちも。エピソードは面白いんだけど、暗記はちょっとな」
KP
佐倉はビラをポケットに突っ込んだ。
牧志 浩太
同じくビラをコートのポケットにしまう。
KP
ではのんびりと雑談をしつつ、大学へと向かう。
水角大学とかいう名前なんじゃない?(雑)
水角大学とかいう名前なんじゃない?(雑)
牧志 浩太
水角二区大学だ!
KP
二区ついてないから多分有益な情報はなかった。
牧志 浩太
一区だった。
牧志 浩太
「この他校の図書館に入れるって特権は、今のうちに使っておきたいなー」
KP
佐倉は物珍しそうに周囲を見回している。
図書館に入ると、無数の本があなたがたを待ち受けていた。
図書館に入ると、無数の本があなたがたを待ち受けていた。
牧志 浩太
「うわ、でっかいなここの図書館。どうりで、参考図書探したらここがよく出てくるわけだ」
佐倉 光
「へぇー、すっげぇ。質は良くわかんねぇけど数すっげぇ。
探すならどこだろうな。神話か、オカルトか、機械か……民俗学なんかも捨てがたいか」
探すならどこだろうな。神話か、オカルトか、機械か……民俗学なんかも捨てがたいか」
牧志 浩太
「調べた感じ、物も結構面白いよ。古い論文や雑誌、古書なんかの、まず一般にもネットにもないような時代の物がある」
佐倉 光
「これ一日で攻略とかどう考えても無理だな」
牧志 浩太
「無理だな。ざっと眺めて目星つけていかないと」
佐倉 光
「しばらく毎週通うかー。
俺一人じゃ入れないのがネックだな」
俺一人じゃ入れないのがネックだな」
牧志 浩太
「そうだな。一応閉架図書と古雑誌アーカイブ以外なら、目録だけはネットでも見られるし、当たりつけて通おう」
佐倉 光
「おー」
牧志 浩太
「ここの学食、安くて美味いらしいし」
佐倉 光
「昼飯ここにするか。ラクだしな」
牧志 浩太
「いいと思う。時間外せばそんなに混んでなさそうだし」
KP
……というわけで、二人で書物の海を彷徨うこと数刻。
めぼしい本のリストアップだけで終わった……
めぼしい本のリストアップだけで終わった……
牧志 浩太
「目が痛い……」
佐倉 光
「目移りしちゃって集中すんの難しい……」
KP
そろそろ昼時だ。
本は借りて行く?
本は借りて行く?
牧志 浩太
借りて行きます。
「荷物にならない程度に借りて行くか。これからエジプト展あるし」
「荷物にならない程度に借りて行くか。これからエジプト展あるし」
■KPのひとりごと
KP
ソッカー。
でも借りた本持ったまま事件に巻き込まれたらいろいろ、ねえ。困るから……
でも借りた本持ったまま事件に巻き込まれたらいろいろ、ねえ。困るから……
佐倉 光
「そうだな。観るときは近くのロッカーで預けていこう」
牧志 浩太
「ああ、そうしよう。コインロッカーってこういう時便利だな」
KP
そもそもが体力も筋力もない佐倉には、専門書は重いのである……
彼は何度も電書はないのか、とボヤいていた。
彼は何度も電書はないのか、とボヤいていた。
牧志 浩太
重そうなのを見て多めに持つ。
「保存の事もあるし、電書化してほしいよな、こういうの……」
「保存の事もあるし、電書化してほしいよな、こういうの……」
佐倉 光
「そうだなー。美術なんかは結構デジタル化されてんだけど。
やっぱりスキャンが大変だからだろうな」
やっぱりスキャンが大変だからだろうな」
牧志 浩太
「だろうな、この量だし。
本によっては読み取りにくかったりするしな」
本によっては読み取りにくかったりするしな」
KP
佐倉は一冊、毛色の違う本を手にしていた。
牧志 浩太
「あれ、それは?」何となく、その本に目が行く。
KP
先ほどのビラにあった、エジプトの神話関係の本らしい。
佐倉 光
「ああ、これは調べ物には関係ねーんだけどさ。
見たばっかりだからなんとなく気になったのと、知っとけば面白いかなと思って」
見たばっかりだからなんとなく気になったのと、知っとけば面白いかなと思って」
牧志 浩太
「あ、そういえばこれからエジプト展行くんだもんな。俺も借りとけばよかったかも、飯の時にでも少し読んでいい?」
佐倉 光
「ああ、折角だし。
知らないよりゃ知ってた方が絶対面白いから」
知らないよりゃ知ってた方が絶対面白いから」
牧志 浩太
「だな。背景情報があるのとないのでは、見る所も違ってくるし。
ありがとう、楽しみになってきたな」
ありがとう、楽しみになってきたな」
佐倉 光
「……つか、なんとなく開いてみたらさー。
セベクって神がいんのよ」
セベクって神がいんのよ」
牧志 浩太
「……
……そこから取ったのかな?」
……そこから取ったのかな?」
佐倉 光
「多分。それもあってつい」
セベク……エジプト神話においては太陽神に匹敵するほどの力を持つ鰐とナイル川の神。
佐倉と牧志が複雑な顔をしているのは、彼ら(正確には佐倉と波照間)が命懸けで阻止した事件(真・女神転生TRPGキャンペーン)の背景にセベクという名の会社が大きく関わっていたからである。出典は女神異聞録ペルソナ。
佐倉と牧志が複雑な顔をしているのは、彼ら(正確には佐倉と波照間)が命懸けで阻止した事件(真・女神転生TRPGキャンペーン)の背景にセベクという名の会社が大きく関わっていたからである。出典は女神異聞録ペルソナ。
牧志 浩太
「どういう神なんだ? って、後で読めばいいか」
佐倉 光
「そうだなー」
KP
では二人で少し早めの昼食を取る。
借りた本の情報交換などしたり、エジプト神話の本を見たり。
神話については、もしかするとあなたには知っている知識がほとんどだったかも知れないが……。
借りた本の情報交換などしたり、エジプト神話の本を見たり。
神話については、もしかするとあなたには知っている知識がほとんどだったかも知れないが……。
牧志 浩太
セベクという名の神のこととか、偶に知らない知識があって面白かった。僕の知識は案外偏っている。
牧志が『僕』と言うときは、悪魔使い波照間の記憶をもとに喋っている。
牧志 浩太
「よその学食で休日に飯、っていうのも不思議な感じだ」
佐倉 光
「俺は初めてづくしだよ」
少し小さくなっているように見える。
少し小さくなっているように見える。
牧志 浩太
うーん、ちょっと俺のペースで行き過ぎたかな、なんて、少し小さくなっている姿を見て反省。
佐倉 光
「おっ、そろそろ出た方がいいかもな。
昼食の時間前に行きゃ、いくら休日でも少しは空いてるだろ」
昼食の時間前に行きゃ、いくら休日でも少しは空いてるだろ」
牧志 浩太
「賛成。
じゃあ、昼時が明ける前に行っちゃうか」
じゃあ、昼時が明ける前に行っちゃうか」
佐倉 光
「そうしよう」
KP
佐倉は少し名残惜しそうに図書館のある方を見た。
KP
さて、大学を出て駅へ向かう道を少し逸れると、目的地が見えてくる。
エジプト展、と書かれた大きな看板が立っている、コンクリートの建物。
普段美術展などを行う多目的会館だろうか。
エジプト展、と書かれた大きな看板が立っている、コンクリートの建物。
普段美術展などを行う多目的会館だろうか。
牧志 浩太
「お、あれかな」
佐倉 光
「みたいだ」
KP
本は多目的会館の入り口にあるコインロッカーで預かってくれる。
なかなか本格的な作りになっていて、勿論作り物ではあるがヒエログリフが刻まれた壁が観客を古代エジプトへと誘う。
なかなか本格的な作りになっていて、勿論作り物ではあるがヒエログリフが刻まれた壁が観客を古代エジプトへと誘う。
佐倉 光
「すっげぇなー、リアル!」
牧志 浩太
「すごいな。いつ見ても思うけどさ、こういうフロアの中に本格的な店とか美術館とか作っちゃって、終わったら全部引き払うの、すごいよな」
佐倉 光
「だなー、ちょっと勿体ない気がする。
ヒエログリフとかって結構カラフルだよなぁー」
ヒエログリフとかって結構カラフルだよなぁー」
牧志 浩太
「だな。写真とかで見るやつって色が良く分からなかったりするけど、こうして見ると色鮮やかだ。
これは作り物だけどさ。こういう、色、みたいなものがさ。ずっと昔から残るって、すごいよな」
これは作り物だけどさ。こういう、色、みたいなものがさ。ずっと昔から残るって、すごいよな」
KP
3メートルか4メートルほどもある巨大な棺は美麗な色彩に彩られ、びっしりと文字が刻まれている。
佐倉 光
「棺の中までびっしり字って、落ち着かなくなんねーのかな。死んでりゃ関係ないか」
牧志 浩太
「どうなんだろ? 人を讃えたり守ったりする文字か、それか死後の世界の案内とかなんだろうし、むしろ無いと困るのかも」
佐倉 光
「おっ、カノプスの壺」
牧志 浩太
「内臓が入ってるやつか。あったな、戦乱の時代はミイラ作りが雑になるとかって話」
KP
死した王をミイラにする際、内臓を抜いて保存しておくための壺だ。
こうして復活のため備えていたのだという。
こうして復活のため備えていたのだという。
牧志 浩太
「……内臓か……」少し前の事件を思い出したのか、壺の前で立ち止まって、しばらくそれを見ていた。
前のシナリオで、牧志は佐倉の心臓を抉り出すなどということをさせられている。
佐倉 光
「……
これ、心臓だけは体に残しとく奴だから、心臓は入ってないぜ」
これ、心臓だけは体に残しとく奴だから、心臓は入ってないぜ」
KP
慰めなのか何なのか良くわからない言葉。
牧志 浩太
「あ、そうなのか」
佐倉 光
「どっちにしたって、切り離したら腐るよなー。
さ、まだ先は長いんだ。行こうぜ」
さ、まだ先は長いんだ。行こうぜ」
牧志 浩太
「おっと、そうだな。回りきれなかったら勿体ないし。
空っぽの身体の中に、心臓だけがあるってのも、どうなんだろうな」
空っぽの身体の中に、心臓だけがあるってのも、どうなんだろうな」
佐倉 光
「さぁなー、スッカスカなのもかえって良くない気もするけど。
なんか代わりに詰めるのか?」
なんか代わりに詰めるのか?」
KP
あなた方が話しながら進もうとしたとき……
〈聞き耳〉を。
〈聞き耳〉を。
牧志 浩太
CCB<=84 〈聞き耳〉 (1D100<=84) > 69 > 成功
佐倉 光
CCB<=60 〈聞き耳〉 (1D100<=60) > 53 > 成功
KP
視線を感じた。
それも、背筋が寒くなるような感情を込めたものだった。
それも、背筋が寒くなるような感情を込めたものだった。
佐倉 光
「……?」
牧志 浩太
思わず、背後を振り返る。
KP
何人もの客がまばらながら歩いているが、視線の主と思われる姿はない。
そのような剣呑な目であなたを見ている人はいない……
そのような剣呑な目であなたを見ている人はいない……
牧志 浩太
「……気づいた?」佐倉さんに小声で言う。
佐倉 光
「ああ、なんか嫌な感じがした」
牧志 浩太
「ああ、そうだ、背筋が寒くなるような眼だった……」
KP
それは確かに、憎悪であったと、あなたは気付くだろう。
しかし、それからその視線の気配は感じない。
しかし、それからその視線の気配は感じない。
牧志 浩太
「何なんだ……」
佐倉 光
「俺絡みかなぁ? なんかかんか恨みは買ってるだろうし」
牧志 浩太
「でも、佐倉さんを直接見て分かるっていうと、これまでの関係者か、仕事でやりあった相手ってことだろ? こんな所に……?
……セベクじゃないだろうな」
……セベクじゃないだろうな」
佐倉 光
「名前繋がりかよ。さあ、その可能性も否定はできないけど。
少なくとも視界に見たことのあるヤツはいない」
少なくとも視界に見たことのあるヤツはいない」
KP
あなたも同様、覚えのある人物は視界にいないだろう。
牧志 浩太
「ああ、俺もだ。……気にしすぎても仕方ないけど、用心はしとくか」
KP
それからのんびり観られたか、それとも足早に帰ることにしたか……
いずれにせよ、あんな視線など勘違いか何かであったかのように、視線の主は現れなかった。
いずれにせよ、あんな視線など勘違いか何かであったかのように、視線の主は現れなかった。
牧志 浩太
少し早めに切り上げたかもしれない。
佐倉 光
「また今度来るか。
来週もやってそうだしさ」
来週もやってそうだしさ」
牧志 浩太
「そうだな。来週こそゆっくり見よう」
KP
そんな急ぎ足だったからかもしれない……
エジプト展を出て、少し歩いたところではたと気付く。
借りた本をコインロッカーに忘れてきてしまった!
エジプト展を出て、少し歩いたところではたと気付く。
借りた本をコインロッカーに忘れてきてしまった!
牧志 浩太
「あっ」
突然声を上げて立ち止まる。
突然声を上げて立ち止まる。
佐倉 光
「どうした?」
牧志 浩太
「本、忘れてきた!」
佐倉 光
「あっ!
しゃーねぇ、戻るか」
しゃーねぇ、戻るか」
牧志 浩太
「だな。戻ろう。
うっかりしてたな……」
うっかりしてたな……」
佐倉 光
「なかなかああいう荷物持って歩かないからなぁ……」
KP
二人は、エジプト展の方へと戻る。
牧志 浩太
「普段そんなに使わないしな、コインロッカー。東浪見はよく使ってるけど」
東浪見……牧志が記憶を失う前からの友人。牧志が記憶を失い彼のことを忘れても、奇妙な言動をしようとも、適度な距離で協力してくれるいい奴。
佐倉 光
「あいつほんとアクティブだよなー」
牧志 浩太
「あの体力はほんと凄いよな。フットワーク軽いし」
KP
言いながら佐倉はキーを軽く放り上げてコインロッカーの向こうに消えた。
あなたも続いてロッカールームに入り、一つ奥の列のロッカーの方へ向かう。
あなたも続いてロッカールームに入り、一つ奥の列のロッカーの方へ向かう。
牧志 浩太
どこだったかな、と番号を探す。
KP
佐倉が何者かに抑えつけられていた。
見る間に佐倉の体はぐったりと力を失い、床にズルズルと崩れ落ちる。
見る間に佐倉の体はぐったりと力を失い、床にズルズルと崩れ落ちる。
牧志 浩太
「! 佐倉さん!?」思わず割って入ろうとする。
KP
男は振り向きざま、あなたの顔に何かを突きつけた。
牧志 浩太
「!」
思わず、突きつけられた何かに視線が行く。
思わず、突きつけられた何かに視線が行く。
KP
そのまま首と胸元を押さえつけるようにして、あなたをロッカーに押しつける。
牧志 浩太
「ぐっ……!」
KP
それは瓶だった。
何か、白い煙のような物が漏れている。
何か、白い煙のような物が漏れている。
牧志 浩太
男の身体を蹴り上げようともがく。
KP
体に力が入らない。
驚くべき早さで、視界が真っ暗になって行く。
驚くべき早さで、視界が真っ暗になって行く。
牧志 浩太
「ぐ、っ……、」駄目だ、駄目だと思うのに、身体から急速に力が抜けてしまう。真っ暗になっていく視界に抗おうとして、叶わない。
KP
あなたの意志とは関係なく、瞼が落ちる。
がつん、と頭をぶつけたが、それもなんだかモヤの向こうにあるような感覚だった。
がつん、と頭をぶつけたが、それもなんだかモヤの向こうにあるような感覚だった。
牧志 浩太
佐倉さん、と名を呼ぼうとしたと思う。たぶん声になっていなかった。
KP
あなたが最後に見たのは、狂気と憎しみに彩られた男の目だった。
牧志 浩太
その異様な憎悪が、最後の記憶いっぱいに焼き付いて。
KP
冷たい。
頬に当たる冷たい床の感覚がまずあなたには感じられた。
体を横たえた床は堅く、ひたすらに冷たい。
そして、凄まじく鼻をつく生臭い臭気。
頬に当たる冷たい床の感覚がまずあなたには感じられた。
体を横たえた床は堅く、ひたすらに冷たい。
そして、凄まじく鼻をつく生臭い臭気。
牧志 浩太
目を、開こうとする。佐倉さん、と名を呼ぼうとする。傍らに誰かいるかをまず確認しようとする。それらは叶うだろうか。
KP
周囲には誰もいない。
あなたに見えるのはコンクリートの床と壁だ。
あなたが佐倉を探そうと見回すなら、床にはべったりと広い範囲に血の跡があるのが分かる。
配線が剥き出しの蛍光灯、打ちっぱなしの床。
まるで建築途中のビルだ。
あなたに見えるのはコンクリートの床と壁だ。
あなたが佐倉を探そうと見回すなら、床にはべったりと広い範囲に血の跡があるのが分かる。
配線が剥き出しの蛍光灯、打ちっぱなしの床。
まるで建築途中のビルだ。
牧志 浩太
「ぐ、何だ、ここ……」名を呼んだ拍子に咳き込んだ。臭い。
広がった血の色に前の事件を思い出しかけて、嫌な予感にぞくりと背が粟立った。首を振って否定する。
「何だこれ、攫われたのか……」独り言だった。何か口にでもしていないと、嫌な予感がもろに襲ってきそうだった。言葉にすることで冷静になろうとする。
広がった血の色に前の事件を思い出しかけて、嫌な予感にぞくりと背が粟立った。首を振って否定する。
「何だこれ、攫われたのか……」独り言だった。何か口にでもしていないと、嫌な予感がもろに襲ってきそうだった。言葉にすることで冷静になろうとする。
KP
冷静になろうとするあなたを嘲笑うかのように、視覚情報には奇妙なものばかりが飛び込んでくる。
この部屋にいるのはあなた一人だ。
壁にはびっしりと楔のような模様が彫り込まれている。
先ほど見たばかりの象形文字だ。
床にはよく分からない記号や線などが描かれている。
呪術的な物ではないか、と思えるほどだ。
そして、最たる奇妙な物が、この部屋の中央に設置してあった。
棺。
さきほど見たばかりの、木製の人を象った、鮮やかなまでに彩られた王の棺がある。
異様なことに、その周囲には放射状に血が溢れた跡がある。
床を汚す血は、この棺から溢れ出した物である、というように見えるだろう。
蓋は被せられており、中は見えない。
蝶番や鍵などは見当たらないが……
この部屋にいるのはあなた一人だ。
壁にはびっしりと楔のような模様が彫り込まれている。
先ほど見たばかりの象形文字だ。
床にはよく分からない記号や線などが描かれている。
呪術的な物ではないか、と思えるほどだ。
そして、最たる奇妙な物が、この部屋の中央に設置してあった。
棺。
さきほど見たばかりの、木製の人を象った、鮮やかなまでに彩られた王の棺がある。
異様なことに、その周囲には放射状に血が溢れた跡がある。
床を汚す血は、この棺から溢れ出した物である、というように見えるだろう。
蓋は被せられており、中は見えない。
蝶番や鍵などは見当たらないが……
本編見る!
牧志 浩太
息を吸って、吐いて落ち着きたかったが、この臭気の中ではやりたくない。代わりに自分の手を見下ろして……、一度握って、開いた。
(大丈夫だ。奇妙な風景くらい、僕は何度も見た事がある。……ある)
「……この中に入ってたりしないよな」棺に向き合い、蓋を外せないか試みる。
(大丈夫だ。奇妙な風景くらい、僕は何度も見た事がある。……ある)
「……この中に入ってたりしないよな」棺に向き合い、蓋を外せないか試みる。
KP
蓋はかなり重いが、渾身の力を込めて押せばずらすことができる。
KP
ここほんとは判定いるけど、諸事情で判定なしで開けるよ。
牧志 浩太
諸事情! ありがとうございます
牧志 浩太
「ぐっ、重い……!」渾身の力を込めて、蓋をずらす。
KP
蓋がずれる。
隙間から見えたのは、横たわる人の姿だった。
エジプト展で見た棺には、王のミイラが入っていたはずだが、この棺に入っているのは、生死は不明だが、人間のようだ。
隙間から見えたのは、横たわる人の姿だった。
エジプト展で見た棺には、王のミイラが入っていたはずだが、この棺に入っているのは、生死は不明だが、人間のようだ。
牧志 浩太
その姿と顔を確認する。佐倉さんではないだろうか。
KP
あなたの懸念通り。
中に入っていたのは佐倉だった。
目を閉じ、死んだように動かない。
よく見ると、棺の中は血まみれだった。
中に入っていたのは佐倉だった。
目を閉じ、死んだように動かない。
よく見ると、棺の中は血まみれだった。
牧志 浩太
「佐倉さん!」
そこから彼を引っ張り出し、状態を確認しようとする。
そこから彼を引っ張り出し、状態を確認しようとする。
KP
あ、棺の内部の様子に気付いたところでチェック入ります。
《SANチェック:成功時減少 1 / 失敗時減少 1D3》
《SANチェック:成功時減少 1 / 失敗時減少 1D3》
牧志 浩太
異常な量の血液。嫌な予感が止まらない。彼の胸を貫いたあの時の記憶が何度も瞼の裏で瞬いた。
CCB<=70 《SANチェック》 (1D100<=70) > 74 > 失敗
1d3 (1D3) > 3
[ 牧志 浩太 ] SAN : 70 → 67
CCB<=70 《SANチェック》 (1D100<=70) > 74 > 失敗
1d3 (1D3) > 3
[ 牧志 浩太 ] SAN : 70 → 67
牧志 浩太
思い出しちゃってきつかったようだ。
KP
っていう、牧志君に嫌な思いをさせたい一心で開けさせました。ごめんね!
牧志 浩太
いいと…… 思います!
KP
あなたが佐倉の体を引っ張ると、思いもよらぬ軽さでその体が動いて、佐倉の頭が棺にぶつかった。
佐倉 光
「いっっって!」
牧志 浩太
「佐倉さん!」
上げられた声に、思わず名を呼ぶ。
上げられた声に、思わず名を呼ぶ。
KP
佐倉は目を覚ました。そしてあなたの顔を見つめ、訝しげに眉根を寄せる。
佐倉 光
「どうした? 何が」
牧志 浩太
「ごめん、ぶつけちゃったな、いや、そうじゃない。怪我してないか?」
■佐倉視点
KP
あなた自身の体に痛む場所は……たった今ぶつけた頭くらいだが、それもまあ大したことはない。
そしてぼんやりとしていた感覚が晴れてくると同時に、異臭が鼻と喉を刺激する。
とんでもなく血生臭い。まるで血の海に沈んででもいるかのようだ。
そしてぼんやりとしていた感覚が晴れてくると同時に、異臭が鼻と喉を刺激する。
とんでもなく血生臭い。まるで血の海に沈んででもいるかのようだ。
佐倉 光
「うわなんだここ!?」
CCB<=88 《SANチェック》 (1D100<=88) > 6 > スペシャル
[ 佐倉 光 ] SAN : 88 → 87
「くせぇ! 何? 血?」
CCB<=88 《SANチェック》 (1D100<=88) > 6 > スペシャル
[ 佐倉 光 ] SAN : 88 → 87
「くせぇ! 何? 血?」
牧志 浩太
「生きててよかった。ああ、血塗れみたいなんだ、その中。
俺にも何がなんだか分からない。男に首を押さえつけられて、白い煙の入った瓶が見えて、目が覚めたらここにいた」
俺にも何がなんだか分からない。男に首を押さえつけられて、白い煙の入った瓶が見えて、目が覚めたらここにいた」
KP
佐倉は慌てて身を起こそうとし、ふらりと体を揺らめかせた。
■佐倉視点
KP
急激に記憶が戻ってくる。
あなたはロッカールームに入るなり何者かに襲われたのだ。
どうやら牧志も同様の目に遭ったようだ。
後頭部、腹から背のあたりに不快な感覚がある。
何かぬるりとした物が付着しているような。
乾きかけた粘着質な物が皮膚の表面でばりばりとひび割れる。
どうにも奇妙だ。あなたは自分の頭が異様に重いと感じる。
頭痛などではない。【物理的に重い】……いや、違う。あなたの体内のバランスの重量が狂っている。そうとしか思えない、得体の知れない奇妙な感覚だ。
あなたの頭が重いのではない。あなたの体が軽いのだ。
あなたはロッカールームに入るなり何者かに襲われたのだ。
どうやら牧志も同様の目に遭ったようだ。
後頭部、腹から背のあたりに不快な感覚がある。
何かぬるりとした物が付着しているような。
乾きかけた粘着質な物が皮膚の表面でばりばりとひび割れる。
どうにも奇妙だ。あなたは自分の頭が異様に重いと感じる。
頭痛などではない。【物理的に重い】……いや、違う。あなたの体内のバランスの重量が狂っている。そうとしか思えない、得体の知れない奇妙な感覚だ。
あなたの頭が重いのではない。あなたの体が軽いのだ。
牧志 浩太
「佐倉さん!」慌てて身体を支える。
KP
あなたには見える。
身を起こした佐倉の、後頭部や背中まで、真っ赤な血に彩られている。
そして、あなたが支えた彼の体はあり得ないほどに軽かった。そして、ぐにゃり、と奇妙な感触が手に伝わる。
まるでゴムボールか何かに触れたような。
身を起こした佐倉の、後頭部や背中まで、真っ赤な血に彩られている。
そして、あなたが支えた彼の体はあり得ないほどに軽かった。そして、ぐにゃり、と奇妙な感触が手に伝わる。
まるでゴムボールか何かに触れたような。
牧志 浩太
「──え、」
彼の身体に触れ、その異様な感触の理由を確認する。
彼の身体に触れ、その異様な感触の理由を確認する。
佐倉 光
「なんだ? なんか、バランスが」
KP
触れるか。
牧志 浩太
触れます。
KP
どこに触れる?
先ほど触れたのは多分腹のあたりかな。
先ほど触れたのは多分腹のあたりかな。
牧志 浩太
支えていたから腹のあたりかな。
KP
では、へそのあたり。
軽く押すとあり得ないほどに手が沈む。
軽く押すとあり得ないほどに手が沈む。
■佐倉視点
KP
あなたの目の前で、牧志の手があなたの体に深く食い込む。
普通に考えれば体の中に入っていっているだろう、という勢いだ。
だが痛みも体内の圧もない。
普通に考えれば体の中に入っていっているだろう、という勢いだ。
だが痛みも体内の圧もない。
佐倉 光
「あぁ!? 何してんだ!?」
牧志 浩太
その感触に、──その中は空洞なのではないか、そんな異様な想像がよぎる。
KP
その想像はおそらく間違いではないだろう。
牧志 浩太
「佐倉さん、ごめん。確認させて」腹から胸へと、押し込みながら触れていく。
KP
彼の腹部は見た目は普通だが、中には何も入っていない。
■佐倉視点
KP
牧志の手が更に深く食い込む。体内をまさぐられているような感覚……いや、体表面を強く押し込まれている。
痛みはないが、体内にそれに抵抗する感覚はなく、ただ皮膚が引きつれる感覚だけがあった。
明らかにおかしい。
痛みはないが、体内にそれに抵抗する感覚はなく、ただ皮膚が引きつれる感覚だけがあった。
明らかにおかしい。
佐倉 光
「おい、いきなり何……えっ、何だこれ?」
牧志 浩太
先程の会話を思い出して、彼の中身がどこからどこまで無くなってしまっているのか、確かめようとする。腹は、胸は、──心臓は。
KP
あなたの指は何かを求め、少しずつ上へと滑って行く。
ゴムボールか何かのように凹む皮の下、手応えはない。
ゴムボールか何かのように凹む皮の下、手応えはない。
牧志 浩太
こういう時結構強引な牧志、再び。
■佐倉視点
KP
牧志の指はあなたの肋の裏に触れた。
体内に感覚はないが、見る限りそうとしか思えなかった。
牧志の青ざめた顔が、あなた自身の感覚が間違っていないことを知らせる。
体内に感覚はないが、見る限りそうとしか思えなかった。
牧志の青ざめた顔が、あなた自身の感覚が間違っていないことを知らせる。
佐倉 光
そんな馬鹿な。深呼吸をしてみる。
KP
息を吸うことで胸や腹が膨らむという当たり前のことが起こらないという事実が、強い違和感として感じられる。
あなたの体内にあるのはなにもない空洞だ。
あなたの体内にあるのはなにもない空洞だ。
KP
肋に到達したが、その下にも何もないようだった。
あばら。
牧志 浩太
だめだ、テラガンダメージチャートの「助に」を思い出しちゃった
KP
だと思った。
KPも同じ物を思い出してちょっと入れようか迷っちゃった。
KPも同じ物を思い出してちょっと入れようか迷っちゃった。
テラ・ザ・ガンスリンガーのダメージチャートに【助が折れる】と書いてあったので、そのダメージが出ると水戸のご老公の部下が唐突に折れる……というネタ。
しかし結局本当はちゃんと【肋】と書いてあったような気もするのだった。
しかし結局本当はちゃんと【肋】と書いてあったような気もするのだった。
佐倉 光
「うぇ、気持ち悪ぅ」
KP
彼が息を吸っても、胸は膨らまない。
牧志 浩太
「な、んだ、これ……」
KP
胸の中央あたり、拍動だけが異様にはっきりと感じられた。
皮の下には、脂肪、筋組織がある。だがその先には何もないのだ。
皮の下には、脂肪、筋組織がある。だがその先には何もないのだ。
牧志 浩太
きっと、その拍動を遮るものがないのだろう。
KP
《SANチェック:成功時減少 1 / 失敗時減少 1D3》
牧志 浩太
CCB<=67 《SANチェック》 (1D100<=67) > 7 > スペシャル
佐倉 光
CCB<=87 《SANチェック》 (1D100<=87) > 56 > 成功
「なんだこれ? 俺カラッポになってる?
いやおかしいだろ、呼吸できてるし声は出てるって事は肺はあるんだぞ?」
「なんだこれ? 俺カラッポになってる?
いやおかしいだろ、呼吸できてるし声は出てるって事は肺はあるんだぞ?」
牧志 浩太
「そうだ、佐倉さんは呼吸できてるし、声が出てるし、動けてる。空っぽなんてはずがない。
……佐倉さん。佐倉さんが入ってたそこ、王の棺なんだ」
……佐倉さん。佐倉さんが入ってたそこ、王の棺なんだ」
佐倉 光
「棺?」
佐倉は慌てて服を脱ぎ始める。
佐倉は慌てて服を脱ぎ始める。
牧志 浩太
「ああ、棺だ。あの展示で見たみたいな、王の棺。心臓だけが残されたミイラが入れられてるもの」
佐倉の状態を確認しようと、彼の身体をじっと見ている。
佐倉の状態を確認しようと、彼の身体をじっと見ている。
KP
佐倉の胸から腹にかけて真っ赤な筋があった。
心臓の下から、へそのあたりまで。
心臓の下から、へそのあたりまで。
牧志 浩太
「……ここから取り出した、とでもいうのか」
佐倉 光
「痛くは、ない」
あの時みたいには。声には出さない。
あの時と逆だなぁ、も冗談にもならない。
あの時みたいには。声には出さない。
あの時と逆だなぁ、も冗談にもならない。
牧志 浩太
「……」彼が飲み込んだ言葉に、何となく気づいていた。あの時と逆だ、そうも思ってしまった。
佐倉 光
ほんとねー、シナリオ読んで、あの話の後にこれKPC佐倉で来るかぁー、二人ともオキノドクって思った。
牧志 浩太
本当にね。重ね合わせられてPLは楽しい。
佐倉 光
「頭ばっかり重くて、バランスが悪いな……
……あっ、COMP」
……あっ、COMP」
KP
胸元に手をやった佐倉の手が空振りする。
牧志 浩太
「そうだ、俺も持ち物とかあるか確認してなかった」
持ち物などがあるかどうか確認します。自分が目覚めた場所に、佐倉なり自分なりの持ち物が残されているかどうかも。
持ち物などがあるかどうか確認します。自分が目覚めた場所に、佐倉なり自分なりの持ち物が残されているかどうかも。
KP
あなた方の持ち物は、一つとして残されてはいない。
牧志 浩太
「またか……
失くしすぎで嫌になってくるな。そろそろ佐倉さんみたいに、スマホ二台持ちにして、家の鍵もどこかに隠しとこうかな」
失くしすぎで嫌になってくるな。そろそろ佐倉さんみたいに、スマホ二台持ちにして、家の鍵もどこかに隠しとこうかな」
佐倉 光
「今回俺の一部どころか大半ない……」
KP
佐倉が乾いた笑みをもらす。
牧志 浩太
「……それはどう言っていいか分かんないな」佐倉の言葉に、乾いた苦笑をもらす。
佐倉 光
「文字通り身軽だなー」
牧志 浩太
「身軽すぎて困るな」
■佐倉視点
KP
体内が空洞という事実は、思っていたより重大だった。
上手く歩くことができない。運動機能は相当低下している。
歩くだけでもふらつく。走るなどといったことは難しいだろう。
上手く歩くことができない。運動機能は相当低下している。
歩くだけでもふらつく。走るなどといったことは難しいだろう。
佐倉 光
ただでさえ身体機能が低いっていうのに、これじゃ足手まといもいいとこだ。
今は牧志に頼るしかない。
一刻も早く自分の状態に慣れなくては……
今は牧志に頼るしかない。
一刻も早く自分の状態に慣れなくては……
佐倉 光
「ちょっと歩くのしんどいからしばらく肩貸して」
牧志 浩太
「ああ、俺の肩でよかったらいくらでも借りて」
佐倉に肩を貸す。
佐倉に肩を貸す。
KP
ふらつきよろめき、何とか佐倉は棺から這い出した。
それはまるで、復活した死者のようでもある。
それはまるで、復活した死者のようでもある。
牧志 浩太
死者だろうと復活するなら構わない。俺もそんなものだし、なんて思った。
「とにかく方針を決めよう。佐倉さんの今の状態が、王のミイラに擬えられてるなら、どこかにカノプス壷があるのかもしれない。
ここが死者の国でアメミットが待ってる、んだったら困るけど、その時はマアトを説き伏せることにしよう」
「とにかく方針を決めよう。佐倉さんの今の状態が、王のミイラに擬えられてるなら、どこかにカノプス壷があるのかもしれない。
ここが死者の国でアメミットが待ってる、んだったら困るけど、その時はマアトを説き伏せることにしよう」
佐倉 光
「交渉ならまあ、何とか」
牧志 浩太
佐倉さんが戻ってきて、今度こそ少し冷静になれた気がした。会話って、大事だ。
KP
さて……
この部屋は奇妙な装飾は多数あるが、物は少ない。
中央の棺と、扉くらいだ。あとはざっと部屋を見ることもできるだろう。
この部屋は奇妙な装飾は多数あるが、物は少ない。
中央の棺と、扉くらいだ。あとはざっと部屋を見ることもできるだろう。
佐倉 光
「なんだか分かんねぇが、何とかしないと……うわ、血だらけじゃん俺」
牧志 浩太
「最初に見た時は相当びっくりした」
佐倉 光
「くっせぇ……
あ、痛くはないんだ、どこも」
あ、痛くはないんだ、どこも」
牧志 浩太
「痛くないならよかったような、却って怖いような。
そういえばこの臭気、どこから来てるんだ? 血の臭いだけとは思えない」
臭気の源は分かりますか?
そういえばこの臭気、どこから来てるんだ? 血の臭いだけとは思えない」
臭気の源は分かりますか?
KP
棺あたりから漂ってくるかな?
牧志 浩太
まずは中央の棺を確認する。こういう所に見落としがある、というのは避けたい。
KP
棺をどう確認します?
ぶっちゃけ出しかたが変わるだけなので深く考える必要はありません。
ぶっちゃけ出しかたが変わるだけなので深く考える必要はありません。
牧志 浩太
棺の中を覗いて、他に何かないか確認します。
KP
では〈目星〉をどうぞ。
牧志 浩太
CCB<=84 〈目星〉 (1D100<=84) > 100 > 致命的失敗
ああ~~~~
ああ~~~~
KP
あらあらおやおや
牧志 浩太
ショックを受けたからって100ファン出さなくてもいいのよ
KP
先ほどの光景がいけなかったのか。
血に塗れた棺を見たためか。
佐倉の心臓を抉ったときのことをまざまざと思い出してしまうだろう。
あの時もこんな風に血が飛び散っていた。
こんな鉄臭いにおいがしたのだ。
血に塗れた棺を見たためか。
佐倉の心臓を抉ったときのことをまざまざと思い出してしまうだろう。
あの時もこんな風に血が飛び散っていた。
こんな鉄臭いにおいがしたのだ。
そういえばにおいは感じなかったかも知れない!
KP
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1》
牧志 浩太
CCB<=67 《SANチェック》 (1D100<=67) > 50 > 成功
佐倉 光
前回の事件がとことん傷を残すー!
牧志 浩太
残す!
牧志 浩太
「う……、」
自分の両手が、真っ赤に染まっている気がした。血塗れの佐倉を支えたときについた血が、あの、あの時の感触を、ありありと思い出させた。死に抵抗するように数度、わずか拍動した、哀れな心臓……。
自分の両手が、真っ赤に染まっている気がした。血塗れの佐倉を支えたときについた血が、あの、あの時の感触を、ありありと思い出させた。死に抵抗するように数度、わずか拍動した、哀れな心臓……。
佐倉 光
「おい、どうした、大丈夫か」
牧志 浩太
「ごめん、なんでもない……。棺の中に何か残ってないか見ようとしたんだ、そうしたら、少し思い出してしまって」
代わりに〈目星〉してくれ! と背中で語るぜ。
代わりに〈目星〉してくれ! と背中で語るぜ。
佐倉 光
「ああ……無理するな、俺も見てみる。ちょっと気になるんだ」
牧志 浩太
「頼む、ごめん……」
佐倉 光
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 87 > 失敗
気のせいだったかも。
気のせいだったかも。
牧志 浩太
ああん
佐倉 光
「うーん。血がついてるけど、色々古そうなのから新しそうなのまであるなー」
牧志 浩太
「佐倉さんのだけじゃない、ってことか……。何度やってるんだ?」
KP
ひとまず棺は以上ですね。
少し気分を入れ替えたら見直してみるといいんじゃないかな。
少し気分を入れ替えたら見直してみるといいんじゃないかな。
牧志 浩太
ひとまず部屋を見回してみます。
KP
不気味や文様や文字で埋め尽くされた部屋、中央に置かれた棺桶から溢れ飛び散った血。
血は、一カ所伸びている。
棺桶からドアまで何かを何度も引きずったのだろうか。血が道を作るように伸びている。
血は、一カ所伸びている。
棺桶からドアまで何かを何度も引きずったのだろうか。血が道を作るように伸びている。
KP
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1》
牧志 浩太
CCB<=67 《SANチェック》 (1D100<=67) > 40 > 成功
佐倉 光
CCB<=87 《SANチェック》 (1D100<=87) > 92 > 失敗
[ 佐倉 光 ] SAN : 87 → 86
「これ、死体かなんか引きずった跡か」
[ 佐倉 光 ] SAN : 87 → 86
「これ、死体かなんか引きずった跡か」
牧志 浩太
「ああ、そう見える。捌いてからここに引きずってきたのか……?」
KP
また、棺の足元にあたる壁が少し出っ張っている。
牧志 浩太
「……何だこれ?」出っ張っている所を見てみます。
KP
叩いてみると、うつろな音がした。
向こう側は空洞なのではないだろうか。
向こう側は空洞なのではないだろうか。
牧志 浩太
「空洞があるみたいだな、ここ」開けられる場所や扉、スイッチなどがないか確認します。
KP
とくにそういった物はない。
佐倉 光
「空洞?」
牧志 浩太
「ああ、この向こうが空洞みたいだ」軽く叩いてみせる。
KP
がんがん、と響く音がする。
佐倉 光
「へぇ……何だろうな」
牧志 浩太
「分からないけど、一応覚えとこう」
扉を調べてみます。開きそうですか?
扉を調べてみます。開きそうですか?
KP
あ、すみません部屋続き!
〈目星〉をどうぞ。
〈目星〉をどうぞ。
牧志 浩太
おおっと失礼!
CCB<=84 〈目星〉 (1D100<=84) > 93 > 失敗
CCB<=84 〈目星〉 (1D100<=84) > 93 > 失敗
KP
あらあら、精神的ショック。
牧志 浩太
だめだぁあ! 佐倉さーん!
佐倉 光
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 51 > 成功
「ん? あれ」
「ん? あれ」
牧志 浩太
「え?」
KP
佐倉が不意に部屋の隅に向かって歩いて行く。
そしてよろけた。
そしてよろけた。
KP
(バランス悪いのKPが忘れてた)
(たぶん佐倉も忘れてた)
(たぶん佐倉も忘れてた)
牧志 浩太
(忘れちゃうの、不気味さが上がっていいとおもう)
牧志 浩太
「佐倉さん?」急いでそちらへ向かって肩を貸しつつ、そちらを見てみます。「何かあったのか?」
佐倉 光
「うわっっと。
なんか光ったんだ」
なんか光ったんだ」
牧志 浩太
「光った?」光った場所を確認します。
KP
壁際に、小さな鍵が落ちていた。
牧志 浩太
「これ……、鍵か」
KP
雑にはみ出た配線の影に落ちていたので気付かなかったようだ。
牧志 浩太
鍵を拾い上げる。鍵の周囲には何かありますか?
KP
とくに何もない。
佐倉 光
「鍵か。脱出ゲームじみてきたな」
牧志 浩太
「だな。脱出ゲームじみてきたか、何だか前の時を思い出すな。誰が落としたんだろうな、これ」
KP
鍵には何も書いておらず、特徴的な飾りもない。
さて、部屋はこのくらいだ。
さっき宣言があった扉を見る?
さて、部屋はこのくらいだ。
さっき宣言があった扉を見る?
牧志 浩太
その前に、一度中央の棺を見直してみます。
KP
では、壁際のあなた方はふと棺に視線を戻した。
〈目星〉。
〈目星〉。
佐倉 光
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 16 > スペシャル
牧志 浩太
CCB<=84 〈目星〉 (1D100<=84) > 2 > 決定的成功/スペシャル
KP
おっ
牧志 浩太
佐倉さんとそうやって話していると、脳裏に瞬くあの瞬間の影も、少しは薄れてきたような気がする。
大丈夫だ。俺はここにいるし、佐倉さんもここにいる。
大丈夫だ。俺はここにいるし、佐倉さんもここにいる。
KP
では、あなたはさきほど嫌というほど見てしまった棺の内部を、さっきよりは冷静に思い出せるだろう。
あれは、人間一人をおさめられる程度の深さだった。
だが、今こうして離れてみると違和感がある。
あなたの隣で、きちんと生きて呼吸をしている佐倉もまた、棺を見て眉を寄せている。
棺が高すぎるのだ。木製だからある程度厚みがあるとは言っても、それでも高すぎる気がした。
あれは、人間一人をおさめられる程度の深さだった。
だが、今こうして離れてみると違和感がある。
あなたの隣で、きちんと生きて呼吸をしている佐倉もまた、棺を見て眉を寄せている。
棺が高すぎるのだ。木製だからある程度厚みがあるとは言っても、それでも高すぎる気がした。
牧志 浩太
「……なあ、これ」
佐倉 光
「あー……なんかヘンだな」
牧志 浩太
「ああ。空間と外の大きさが合わない。間に何かあるだろ、これ。
脱出ゲームとかなら、この間の空間に絶対何かある」
脱出ゲームとかなら、この間の空間に絶対何かある」
佐倉 光
「だな。よく見てみるか」
牧志 浩太
「ああ」
KP
……あっ。この情報佐倉がまず【アイデア】すりゃ分かったんだわ。
まあよい。KPCだし。
まあよい。KPCだし。
牧志 浩太
おおっと、まあ〈目星〉ファンブル楽しかったし。
牧志 浩太
間に何かあるのでは? という前提で、棺の外側内側をよく見てみます。
KP
そんな確信を持って調べるなら、
底板が外された形跡があり、二重底であることが分かる。
底板が外された形跡があり、二重底であることが分かる。
牧志 浩太
「……二重底だ」
底板を外してみます。
底板を外してみます。
KP
【DEX】×5です
牧志 浩太
CCB<=(8×5) 【DEX】 (1D100<=40) > 34 > 成功
頑張った。
頑張った。
KP
おっ。
ではあなたは器用に指先を引っかけて板を外すことに成功する。
中には、奇妙な短剣と紙が入っていた。
ではあなたは器用に指先を引っかけて板を外すことに成功する。
中には、奇妙な短剣と紙が入っていた。
佐倉 光
「なんだこりゃ」
牧志 浩太
「何だこれ、短剣と…… 紙?」紙の表と、裏を見てみます。
KP
まず紙ですね?
牧志 浩太
まず紙。
牧志 浩太
裏側見る、もう1行で宣言することにした。
KP
はーい
KP
「アオキへ
真面目に聞いて下さい。どうか、決して私みたいにならないで」
筆圧の弱い、丁寧な字で書かれていた。
そして、裏側。
「触ったら呪われます。
でも、気が触れた私が死んだら、その時は代わりにあなたがこれを使うしかありません。
諸刃の剣、というやつですよ」
綺麗な文字で書かれていた。
真面目に聞いて下さい。どうか、決して私みたいにならないで」
筆圧の弱い、丁寧な字で書かれていた。
そして、裏側。
「触ったら呪われます。
でも、気が触れた私が死んだら、その時は代わりにあなたがこれを使うしかありません。
諸刃の剣、というやつですよ」
綺麗な文字で書かれていた。
佐倉 光
「呪われる?」
牧志 浩太
「呪われる? この短剣のことか?」
佐倉 光
「そうなんだろうな、この書き方だと」
牧志 浩太
「この感じだと、少なくとも何か、使う必要がある時があるってことだな」
佐倉 光
「で、触ると気が触れる?
穏やかじゃないな」
穏やかじゃないな」
牧志 浩太
「ってことになるな。持って行きたい所だけど……」
佐倉 光
「どうなんだろうな。直接触らなきゃいいのか?」
KP
短剣は、古美術品のような、古めかしく荘厳な印象だ。柄は真鍮製で、トキの頭をかたどっている。
トキの長い首が柄となり、頭が垂直に俯くような形でくちばしを刃の方へと向けている。
ちょうどこの短剣を握る時に、くちばしと首の間に指を入れられるような構造だ。
純銀製の薄い刃の両端にはぐるりと象形文字が刻まれている。
トキの長い首が柄となり、頭が垂直に俯くような形でくちばしを刃の方へと向けている。
ちょうどこの短剣を握る時に、くちばしと首の間に指を入れられるような構造だ。
純銀製の薄い刃の両端にはぐるりと象形文字が刻まれている。
牧志 浩太
トートの短剣! じゃん!
KP
あらご存知でしたか。
性能はちょっと違うらしいですよ。
性能はちょっと違うらしいですよ。
牧志 浩太
ぼんやり存知くらいなので大丈夫です。性能は覚えてない。
KP
〈考古学〉【古代エジプト語】もし古代エジプトを研究したことのある設定のPCがいれば【知識】/2】
牧志 浩太
〈歴史〉じゃダメ?
KP
さっき興味あるって言ってたしねー
歴史なら半分かな?
歴史なら半分かな?
牧志 浩太
わーい、ありがとうございます。
CCB<=(79/2) 〈歴史〉 (1D100<=39) > 42 > 失敗
惜しい!
CCB<=(79/2) 〈歴史〉 (1D100<=39) > 42 > 失敗
惜しい!
KP
無念。
なにか意味のある文字なのだろうか。
見覚えのある象形文字はあるが、いくつかの単語のうち「休息」「ない」と書いてあることしか分からなかった。
なにか意味のある文字なのだろうか。
見覚えのある象形文字はあるが、いくつかの単語のうち「休息」「ない」と書いてあることしか分からなかった。
牧志 浩太
「この刃……、銀か? 実用品じゃないのかな」
佐倉 光
「祭剣かなんかか」
牧志 浩太
「じゃないかな。純銀って柔らかいんだ、刺せるようには思えない」
佐倉 光
「呪いの剣、か……」
牧志 浩太
「この紙なりで包んで持ってみるか? ちょっと試してみる」
短剣を紙で包んで、正しい握りの位置に指は入れずに、持ち上げてみます。
短剣を紙で包んで、正しい握りの位置に指は入れずに、持ち上げてみます。
KP
これなー、所持するとダメとは書いてないんだよなー。
■KPのひとりごと
KP
このナイフは【触れると】何かが起こるアイテム。
直接触れなければ大丈夫なのかどうか、までは書かれていないのでどう解釈したものか……
まあ、条件は【所持】ではなく【触れる】だし、ファンブルしたら触れちゃうってことでいいかな?
直接触れなければ大丈夫なのかどうか、までは書かれていないのでどう解釈したものか……
まあ、条件は【所持】ではなく【触れる】だし、ファンブルしたら触れちゃうってことでいいかな?
KP
うーん。まあよし。
牧志 浩太
アイテムを見ると持って行きたくなってしまってインベントリがぱんぱんになるタイプのPL
佐倉 光
必要そうな物は持っていきたい。超分かる。
牧志 浩太
そう、必要そうなものは次戻ったらなくなってるかもしれないし持って行きたい!!
戻れないかもしれないし!(そしてインベントリがぱんぱんになる)
戻れないかもしれないし!(そしてインベントリがぱんぱんになる)
KP
ひとまず何かが起こったような気はしない。
佐倉 光
「大丈夫か、牧志」
牧志 浩太
「分からないけど、特に何かあったような感じはないな」
佐倉 光
「呪われたら音楽が鳴る、とかじゃないと分かんねぇよな」
牧志 浩太
「本当にな」
佐倉 光
「そのまま俺のポケットに入れる?
触らなければ大丈夫ならワンチャン」
触らなければ大丈夫ならワンチャン」
KP
言いながら、血に汚れたパーカーのポケットを開けてみせる。結構大きめだ。
ただ、開口部は横を向いているので落とす可能性はあるかも知れない。
ただ、開口部は横を向いているので落とす可能性はあるかも知れない。
■KPのひとりごと
KP
うーん、持ってあげたかったんだけど、服装は如何ともしがたい。
それに、今の佐倉だとバランス崩しちゃう可能性が結構あるか。
それに、今の佐倉だとバランス崩しちゃう可能性が結構あるか。
牧志 浩太
牧志はコートを着ていますか? 着てればコートのポケットに入れます。
KP
着てるんじゃないかな、季節的に。
コートならそれなりの深さはあるだろう。
短剣はそのままポケットの中に滑り落ちた。
コートならそれなりの深さはあるだろう。
短剣はそのままポケットの中に滑り落ちた。
牧志 浩太
ではコートのポケットにインします。パーカーよりは深さがあるだろうし。
他に室内に気になる物はなさそうですか?
なさそうなら扉へGOします。
他に室内に気になる物はなさそうですか?
なさそうなら扉へGOします。
KP
とりあえずはなさそうだ。
扉はノブの周囲が特に血に汚れていた。
だが、回すなら抵抗なく回る。
扉はノブの周囲が特に血に汚れていた。
だが、回すなら抵抗なく回る。
佐倉 光
「この部屋から脱出して終了! おめでとう! ってわけには行かなさそうだな」
牧志 浩太
「血がついた手で触ったのか……」開ける前に、扉の向こうの物音を窺います。
KP
物音は聞こえない。
牧志 浩太
「なさそうだな。この鍵もここのじゃないみたいだし」
では、身を躱しながら扉を少し開けて、向こうの様子を確認します。
では、身を躱しながら扉を少し開けて、向こうの様子を確認します。
KP
薄暗い廊下が向こう側に見えた。
この脱出ゲームの先は、まだまだ長いらしい。
本日は、ここまで!
この脱出ゲームの先は、まだまだ長いらしい。
本日は、ここまで!
牧志 浩太
お疲れ様でしたーーー!
前回の事件と重なり過ぎてPLはとても楽しい
前回の事件と重なり過ぎてPLはとても楽しい
KP
いやー。
牧志君気の毒すぎて面白い。
棺、開けるのに失敗すると物音で中のKPC起きちゃうからねぇー
目が覚めてたら面白くないしな! って思ってしまった。
牧志君気の毒すぎて面白い。
棺、開けるのに失敗すると物音で中のKPC起きちゃうからねぇー
目が覚めてたら面白くないしな! って思ってしまった。
牧志 浩太
なるほどなぁー! 「血塗れで死んだような」佐倉さんを目の当たりにするダメージ、いいと思います。
KP
あと前回心臓抉られた佐倉が心臓以外全部取られているのも面白すぎるのよ。
なんなんでしょうねこの符合。
なんなんでしょうねこの符合。
牧志 浩太
そうなんですよ。丁度真逆なの面白すぎない???
コメント By.KP
『機械仕掛けの街』のネタバレ【も】含みます。
それなりに肉体力必要なシナリオに貧弱な二人組が挑む。(どう調整するか考え中!)
俺の一部がないのはいつものことだけど、ここまで足りないとか聞いてないんだよ!?
なかなか雰囲気あって楽しそうなシナリオです。
『機械仕掛けの街』のネタバレ【も】含みます。
それなりに肉体力必要なシナリオに貧弱な二人組が挑む。(どう調整するか考え中!)
俺の一部がないのはいつものことだけど、ここまで足りないとか聞いてないんだよ!?
なかなか雰囲気あって楽しそうなシナリオです。
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
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