
こちらには
『回答者Xの報酬』および
『今昔 狼龍奇譚』
のネタバレがあります。
開始前
https://nibibi-trpg.booth.pm/items/3701476
CoCシナリオ【回答者Xの報酬】 SPLL:E107474 - 性癖博覧会 - BOOTH
で、目の前で捕まってる唐木さんと佐倉さん、どっちを選ぶ? って問いかけられたりするのか~~~~!? って思ったりしておりました
共に目を覚ました人間とは既知関係ではない(あるいは知人程度の関係)だ。
あなたには大切な人がいる。
備 考:2PCをKPPLそれぞれが持ち寄るダブルタイマン方式。
メインPC同士は初対面推奨。
また、双方同卓PCとは別に「大切な人(サブPC)」がいることが前提となる。
(大切な人との関係性は、友人以上の仲であれば問題ない)
ってことなので、サブPC同士は知り合いじゃなくても大丈夫ですね。
む? 無関係なPCでもいいってことかな?
メインPC同士は初対面だから、佐倉か牧志はサブになるのじゃな。
メインPC同士は初対面推奨。
また、双方同卓PCとは別に「大切な人(サブPC)」がいることが前提となる。
例:ABとCDという組み合わせのうちよそがいた場合「AとC」をPCに置く、等
ってことなので、「大切な人がいるPC」「大切な人がいるKPC」(それぞれ初対面)が同席する話なんじゃないかと。
そうそう。>どっちかがサブ
そうそう。
正直読んでみないと分からないけどやってみたい。
お願いします。
とは書いてある。
善人だと地獄だから、PLに影響が出やすいって事なんでしょう。
読んでみて考えます。
あ、これロスト探索者でも行ける。
おやそうなんだ>ロスト探索者ok
ではその間にもぞもぞ回します。
どうなるか気になるやつだ。
それぞれに「大事な人」というサブPCが必要です。
あとまあペアじゃないPC同士の仲は悪くなるかも知れないね。
いよいよ善人ではありきれなくなっちゃうかもしれない。牧志の今後にすごく関わりそう。
差し支えなさそうなら行ってみたいです。牧志はまあ地獄見そう。
正直キルキルのチームはそっとしておきたい感ある。
狼龍の2組か、もしくは全然別のルールから誰か連れてくるか。
新規だと面白くないですしね。
キルキルチームはもうそっとしておきたい。
狼龍の二人だと大層ひどいので、それがいいんじゃないでしょうか。
過去編の方が楽しそうかなぁ。
東浪見さんだと牧志知っていそうだし。
過去編の方がメインだし、そっちの方が楽しそう。
確かに、東浪見は牧志知ってるかもしれませんしね。
そうなると、狼龍の終了後?
あの二人のパートが終わってからの方が絶対いい。
ではそれで。
いろいろひっどい。
氷凪さんの背負うものは牧志の人生経験より遥かに長くつらいけど、牧志の覚悟もまぁ座りきってるので、これはめちゃくちゃ重いしひどいし地獄な話になりそう。
気の毒。
氷凪さん通して気の毒じゃない???
なんかで別の出番を作ってあげたいな。で、早浪さんと一緒に走って欲しいや。
「長老だからみんな言うこと聞いてくれるよ!」って胸はってたら鳳佳に「バーカ」って言われたしー
ただまあもしかすると、過去編終わってみたらやっぱり【回答者Xの報酬】はないわー
となる可能性もなきにしもあらず。
正直今どう転がるか想像がつきません。
早浪と一緒に走る氷凪さんも見てみたいし。
・割と素直な刑事バディを作る:新規バディ可能な刑事シナリオ、「アンデッドウォーク・アンダーバラッド」をどちらかKPで回す
・切ないRP強めの二人を作る:「海も枯れるまで」をタイマン改変して私がKPで回す(ただし生存率はEND次第なのと、死の気配が強い特殊HOなので微妙かも)
・牧志vs別世界の佐倉さんという地獄
海枯れは名前だけは知ってる。一つ目は知らないなぁー。
海枯れはこちらはやったことがあります。
三番目はほんとに牧志に地獄特化ですね。
ちょっと待って刑事さんとかシミュレートしてみる……
それなら前言撤回にはなるけど氷凪さんで行っちゃいます?
案を出してはみたものの、いい感じになるかどうか分からないので、合いそうな点があるならやっちゃうのもアリかなって。気になるし。
あ、ロスト復活とかはしないです。
やっちまうか!!
ただ、現代編と並行すると現代編の情緒が大変なことになりそうだから、全部終わってからかな?
じゃあもぞもぞの後ですかね?
Call of Cthulhu 「回答者Xの報酬」
善人であればあるほど、その選択は地獄に等しい非日常となるだろう。
悪人であればあるほど、その選択は天国よりもずっと身近な日常であるかもしれない。
いずれにせよ、この空間に逃げ道はない。
無機質な音声だけが、暗闇の中で響いた。
「回答者はモニターの前にお立ち下さい」
性癖博覧会/にび様 作

牧志 浩太
お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。
生贄体質らしく、事件に巻き込まれることが多い。
佐倉とは友人。

氷凪
不死の存在である龍族であり、300年存在し続けながら自らの存在意味を見いだせずにいた。
神に願って力を得る代わりに定命のものとなり、死を迎えたはずだったが……
早浪とは友人。

佐倉 光
サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。とある事件より、体中の痛みに悩まされている。
基本悪魔を召喚して戦うが、悪魔との契約のカードを使ってその力を一時的に借りることもできる。
巻き込まれ体質らしい。
牧志とは友人。

早浪
とある国の、死を賭しても国と民を守る使命に準ずる騎士。
ある呪詛のため異形に堕ちて力を得た。
呪詛を解く方法を探していたが叶わず、死亡した。
氷凪とは友人。
シロー
とある事件以来、特殊な事情のため二人が面倒を見ることになった少年。
超美形で類い希な理解力と知性を有する。
年齢は7歳程度。生育環境が特殊だったため、一般的な教育を受けていないので、言語が年齢の割に幼い。最近になって急に一般的な生活を送り始めたので、外界への興味が強い。今回は出番がない。
牧志浩子と五人
少し前に現れた6人の異星人。佐倉と契約して彼の仲魔として存在している。
その正体は、何にでも変身して喰らい殖える不定形生物だったが、『人間』としての意識を持ち、この星での人間との共存を試みている。
今回は出番がない。


一度ばらばらにされて以来感覚におかしなノイズは混じり込み、
ノイズかと思っていたら何者かに某チキンを求められ、
挙げ句眠れない夜中に好き勝手過ごしていたら……
今だあれが何だったのかは良く分からないが。
今日のこれもおそらくそれと似たようなことだ。
あなたは真っ暗な部屋に横たわっていて、誰かに揺さぶられふと目を覚ましたところだ。
だが、いつもと違ったのは、あなたを起こした手が佐倉のものではなかった。
周囲が暗いためよく見えず、その容姿は今のところ分からない。
佐倉よりやや声が低く、中性的で優しく穏やかな響きだ。
あなたを揺するやり方は随分と控えめで、しかし佐倉よりは力強い。
そして何よりその手は驚くほど冷たかった。


微かに呻いて目を覚ます。
目を開こうとしても、真っ暗だと気づく。

寝ぼけて名を呼び、すぐ後にそれが佐倉さんの手ではないと気づく。


見知らぬ場所? と声という組み合わせが、ずっと薄く張っている警戒の糸に触れた。
警戒心が一斉に動き出す。
応えながら、辺りの様子を探る。
ここは例えば深夜の自室だろうか、それとも見知らぬ場所だろうか?
同時に、身を起こそうとしてみる。
身を起こすことはできるだろうか?
なにかぼんやりと青白く光っており、それが唯一の光源となっているようだ。
体を動かすのには何の支障もない。
床に寝ていたせいで少し節々が痛むくらいだ。
あなたが声を上げて動くと、あなたを起こした誰かはほっとしたように息をついた。



ええ、俺にもここが何処か分からないんです」
氷凪と名乗る人のどこか仰々しい口調に、自然と丁寧語になっていた。

はた、と目を瞬く。
どうしてそんな言葉が、真っ先に出てくるのだろう?

持ち物は? 服装は? 異変はないだろうか?
また、氷凪と名乗る人の声と、見えるならシルエットから背格好や年代を推し量ろうとする。
経帷子……には見えない。
糸のような黒髪の中に、白い双角が突き出ていた。
よくよく見れば耳も尖っており、蒼い肌は冷気を纏い、目は異様に黄金に光っている。
明らかに人間ではない。
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1》
知り合おう

1d100→ 82→失敗
1d100 55 《SANチェック》 なんだこの上限値は Sasa
1d100→ 59→失敗
SAN 55 → 54

超然とした風体に、自然、背筋に微かな冷気が走る。
胃袋もそれを感じ取ったのか、腹の中で微かに動いた。

こう……浮世離れした雰囲気とかも含めて。

でも、魔界にも東京はあるよな。違う名前で呼ばれてるのかもしれないし、時代が違うのかもしれないけど。
まったく人間ではない形にされたことがあるせいで、「人間ではない」の解釈に牧志が困ってる

▼よくよく考えてみるなら〈歴史〉で判定。

あなたは、そこから来たんですか?」
ただ、死ねたのか、という言葉には何か重たい事情を感じる。
相手の風体からして現実の歴史には存在しないか、記録に残されていない物なのだろうか。

私の友がそこの出でな。私はそこにいたはずなのだ。
最後に見たときには、焼かれていた。
私は恐らく殺されたので、そこから先は……」



あまりにも重い言葉に心を至らせようとして、上げられた声にいまここに引き戻された。
はっ、と気づく。
今度は、何かに巻き込まれたのは俺一人なんだよな、そうだよな!?

何か声や音がしないか耳を澄ませる。
そして見回したあなたは、光源になっているのが部屋の中央に設置されたモニタであることに気付く。

今度は本当に、巻き込まれたのは俺だけか?

この状況で嬉しいものが映りそうな気はしない。


少なくとも、憶えてる限りは」

私は生きているのか?」

もしかしたら、実体のある幽霊なのかもしれないけど」


よくこうやって一緒に変なことに巻き込まれるから、心配になって。
でも今回は無事なのかな、だとしたらよかった」
そう言いながらも嫌な予感、ちょっとした心細さが言葉の端に滲み出て、少し早口になる。

氷凪さんの友で、焼かれた……、っていう。

その言葉から思い浮かぶのは、あまり実感のない凄惨な絵面だ。



ふと、胸が少し痛んだ気がした。
心臓を。身体を。何もかもで俺を生かそうとしてくれた、佐倉さんの空っぽの胸の中を思い出した。
もしかしたらこの人も、そうやって誰かを生かそうとしたのかもしれない。

知らないうちに俺も死んでこんな所に……とか、ないよな?
いつも通り佐倉と連絡を取り合って、互いの無事と今日の予定を確認した覚えがある。
佐倉は、今日は仕事が遅くなるので彼の分の晩ご飯については考えなくても良いと言っていた。
いつもの通りを歩いていた、そこで記憶がふっつりと途切れている。
別段、交通事故に巻き込まれたような記憶もないのだが……

思い出してきた。
記憶が途切れている。
そういうことが多過ぎて嫌になる。
とりあえず、分かる範囲で俺は死んでない、ってことだけだな。


どうにも、不確かなのだ」

と、思った次の瞬間、僅かな震えが感じられた。
それは人間よりもゆっくりとした深い響きを持つ心音だ。
だがその手応えはあまりに頼りなく、感じようとするほどに遠ざかって消える。
生命があるというにはあまりにも不確かだった。

ああ、生きているなと感じて、不確かな響きを聞き取ろうとする。
胸に開いた小さな穴からどくどくと血が流れ出してあなたの指を汚す。
しかしその次の瞬間には血は綺麗に消え去っていた。
その光景を目にしたのはあなただけであるらしく、氷凪は反応を見せなかった。

その鼓動を辿る指先が、不意に真っ赤に濡れた。
何かと思えば……、血だ。
鼓動と同時に溢れ出す、真っ赤な血。

はっ、と驚いて思わず指を引く。


それともやはり、私は死んでしまっているのか。
いずれにせよ、早浪にやれる心の臓は、もうないのだな……」

動いて、いたんです。ちゃんと。
深くてゆっくりした動きの鼓動でした」

でも、氷凪さん自身のことだ。
黙っておく気にはならなかった。

それで、驚いてしまったんです」

だが、指は衣服の上を滑るばかりだった。


しかし、それはあまりにも暗く深く、奈落のような絶望だった。


だから、生きていると思うしかない」
自身の胸に指先を這わせる。心臓の鼓動を探して辿った。
腹で胃袋が小さくぐるると鳴いた。

ここはそうは感じられないが神域か、さもなくば魔の領域かもしれない」

君は、という言葉に何も言えなかった。

氷凪のデータ
SAN値は諸々(龍になったり心臓に穴開けられたり)で半減しております。
【POW】が超越的で【APP】と【INT】が高く、他が低いの、らしいなぁ。
【SIZ】が低いのは体格が薄いんだろうな。

そこに置いてあるモニター。それ、氷凪さんのじゃない……、ですよね?」
中央で青白い光を宿らせるモニターを指す。



はい。映像を映し出したりできるんです」

俺達をここにやった誰かのもの……、かどうかは分かりませんけど、
俺達がここにいることに、関係があるかもしれません。
少なくとも、ここでは唯一の情報だ」


あなたの隣から覗き込む姿は、人とは言えないような姿をしつつも、興味深そうな顔は人間の表情だった。
だがあなたと氷凪が覗き込んだその時、赤黒い文字が強調するように一文字ずつ表示される。
「大切な人と赤の他人、どちらを選ぶか回答せよ」

浮かび上がった赤黒い文字は、今まで何度も遭ってきた趣味の悪い出来事を思わせた。
何かを、選ばせようっていうのか。
恐らくは、俺達に。

1d100→ 98→致命的失敗(ファンブル)

1d100→ 61→失敗
一瞬、自分は隣の男のように死んでいるのに気付いていないだけなのではないのか、という不安がよぎった。
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1》

SAN 54 → 53

知らないうちに死んでしまったって?
そんなことが、
そんなことが……、
無いとは言えなかった。
俺は一度死んでいる。そしてあるいは二度。
夢はお終いとばかりに不意に死んでも、おかしく……、ないのかもしれなかった。

なければ、モニタの裏側を覗いたり、持ち上げたりしてみる。
モニタの裏や下に何かがあったり、配線穴が開いていたりはしないだろうか?
この部屋はあまりにも暗すぎて気付けなかったのだ。
モニタの近くへ行かねば、互いの表情も良く分からないくらいに。

回答せよ、とは……」

俺達をここにやった誰かが、俺達に何かを答えさせようとしてる」

また、周辺の壁や床を触って、他に何か落ちていないか確認する。
あるいは、電気のスイッチがないか探す。
何もないようなら、モニタの光をかざしてリモコンの文字を見る。
何のリモコンだろうか?
モニタの後ろにあたる壁を探ると、指先に引っかかりを感じた。ここに何か機構があるようだ。
ちょうど人一人通れるほどのサイズをかたどったへこみがある。
このぼんやりした光では見えないが扉でもあるのだろうか。
モニタは固定されていて動かすことはできない。
台ごと動かすことは、あるいはできるかもしれないが。
リモコンには何も文字はなく、ただボタンがひとつだけついている。
選択も疑問も余地を与えない、悪意が感じられた。

選べという割に一つしかないボタン。与えられない余地。
嫌な予感が、悪意として形になるのを感じた。

俺にはここは真っ暗にしか見えないんですが、氷凪さんは、部屋の様子が見えますか?」
もしかしたら氷凪さんの眼には、ここの様子が見えたりしないだろうか、と期待して聞いてみる。


特に夜目が利く、とか、そういうわけじゃないみたいだ。
悪いこと言ったかな。
壊れた『ふつう』
氷凪さんがいかにも異様&修羅場を知っていると見せかけて実は牧志の方が異様なんじゃないか。
少なくとも突然こういう場所に置かれて悪意なことを投げつけられるのに慣れている(ひどいはなしだ)のも牧志の方だしなぁ。
その「ふつう」は「悪魔使いや悪魔ではない」という意味で発している「ふつう」に過ぎないんだよな。

なければ、凹みに爪を掛けて開けられないか試す。
それもなければ、扉らしいそれを軽く叩いてみる。
厚みはどの程度のものだろうか? 向こうに空間はあるだろうか? 向こうから反応はあるだろうか?
叩いても虚ろな金属音がするばかりで、物音はしない。

扉だとして、外から開ける扉なんだろうな」



専用の装置でもなければ動かせなさそうだ。

俺達に何かを答えさせるために。
だとすると真っ暗なのは、他に情報を与えたくないとか、そういうことかもしれない。
あんまり素直に従いたくないから、こうして探し回ってます」
そう、氷凪さんに今の考えを説明する。

触れるなら、天井には何かあるだろうか?

早浪と同じ騎士か、少なくとも何かを護るような職の者なのか?」

俺の方は普通の大学生なんですけど、割とこういうことに巻き込まれることが多くて」
手慣れていると言われて、初めて自覚が来た。
天井を探る格好のまま苦笑する。



俺達の所では、仕事を始める前の準備期間、みたいな意味もあります」


きみの国はそんなに危険な国なのか。
戦争でもしているか、魑魅魍魎と戦ってでもいるのか」

むしろ、表向きはずっと平穏な方です。少なくとも俺の周辺は。
俺はこういう、嬉しくない異変とか悪意とかに好かれてるみたいで、よく遭ってしまうだけで。
佐倉さんは悪魔と戦ったりしてますけど」

なるほど。それでか」
氷凪にしたいことを伝えれば台とあなたの体を支えてくれるだろう。
佐倉並みに非力そうに見えるが、いないよりはましだろう。
しかし上にも何かがある様子はない。監視カメラですら。

小さな穴でも開けてあって、そこからカメラを通してあるとかだと、流石に分からないな」





その早浪さんも、異界の人なのだろうか?

国を思う彼女の誇りには感心させられたものだ。無事でいてくれれば……よいのだが」
ふれあう心
学生だの前段階だのいってるの聞いて、「これが人間の普通なの? すごいな」って思っている。
そりゃあ龍族が追いやられて消えてしまうわけだよ。
・「手を取れる範囲の日常と、たまにやりたいことを追いかける」の間に入ってる大量の生死の境がモノローグからまるっと抜けてる
・悪魔使いでも悪魔でもない=(佐倉さんと対比して)「ふつう」になっちゃってる
そのせいで牧志視点だと普通の大学生みたいに!
あと騎士の早浪と一緒にいた氷凪さんなら、牧志の背中にずーっと警戒が張られているのにも気づくでしょうしね……。
氷凪さんに大いなる認識違いが!
どう見ても悪意がありそうな選択をそのまま受け入れたくない(PCの思惑)


氷凪さんのいた所も、日本なんですか?
俺の知ってる日本に騎士はいないし、やっぱり世界が違うのかな」

先ほどの話から言っても、私が知る日本とかけ離れている。
何かにズレがあるのだろうな。
時か、はたまた私が考えていたより世界というものはさらに広いのか」
「詳しく!」と叫ぶ誰かの声が聞こえた。

氷凪さんも、結構好奇心が旺盛みたいだ。

何となく頭の中に、どことなくファンタジックなイメージが浮かぶ。
国を想うなんてこと、考えたことがあるだろうか。俺はあんまりないな。
だからといって海外に関心があるわけでもなく、手を取れる範囲の日常と、たまにやりたいことを追いかけるくらいだ。

こんな状況だというのに、そんな言葉が自然とこぼれた。

ふつうとは
これ絶対仲良くなった方が後がひどいからね、お話したいね。
どちらでもひどい。
これは面白い。あの後の氷凪さんの切なさが後日談的に見られるのもいいし、牧志がこんな一般人みたいなこと言う(そして氷凪さん引かせる)とは思わなかったし。その直後に神話事象漏れてるし。若干引きつつ好奇心旺盛になってる氷凪さん楽しいし。
明日から楽しみですね!
色々な都合でここ二人あわせるのがいいと思ったんですけど、想像以上に良い感じになってるし、牧志の異様さが浮き彫りになってて、しかもよりによって神話生物みたいなものである氷凪さんひかせるしで面白すぎる。
そう面白すぎる。人と話したいという共通項が見えたのが意外だったし、一般人(龍だけど)とのタッグで牧志の異様さが浮き彫りになるし。この組み合わせで氷凪さんの方が一般人なの面白すぎるんですよ。

聞くべきことではないだろうけど、ふとその人のことが気になった。

私の友の早浪は誇り高き騎士だという話はさきほどしたが、そのために疎まれて国を追われたようなのだ。
その時に、人間の憎しみを身に受け、夜になると狼に変ずる呪詛を受けた。
心は姿に引きずられてゆくもの。いずれ人の心を失ってしまうのだそうだ。
その呪いを解くために、ありもしない龍の心の臓を求めていたよ。これもまた、彼女を貶めるための偽りだったのだがね」

他人事のような気がしなくて、胃袋の辺りを押さえた。
あのとき俺が俺でいられたのは、間違いなく佐倉さんがそこにいて、話して、壁越しに手を取ってくれたからだ。
俺がこうしていま俺でいられるのは、佐倉さんのおかげだ。

思わず声が漏れていた。偽りの希望を吹き込まれて、その末に二人とも殺された、と、そう聞こえる。

氷凪はうつむいた。どうやら胸の辺りを掴むようにしている。

そも早浪は無事でいるのか」
氷凪は先程あなたが見つけた隠し扉を叩いて早浪の名を呼ばったが、返事はなかった。

あなたも生きているから、きっとその人も、とは言えなかった。
何が起きているのかも、氷凪さんがどうなっているのかも、分からないんだ。
少し痛みを伴う沈黙が流れた。
だが狭い部屋には何も見つからなかったらしい。
モニタを見てぽつりと言葉を漏らす。


本格的に沈黙が落ちてくる。
本当にここには隙がない。結局、あるのはこのリモコンだけだ。
リモコンの裏を開ければ電池くらい手に入るだろうけど、下手なことをして動かなくなりでもしたら、そのまま詰む可能性がある。
……佐倉さんの言い方が移ってきたな。

壁の仕掛けを動かす鍵のような物だったりはしないか?」

そう、これはリモコンっていって、何かを動かす鍵です。
その可能性はあります。
ただ、モニターの近くに置いてあったから、この文字と何か関係があるんじゃないかと思っています。
それに、きっと俺達をここに放り込んだ誰かが用意したものだろうから、その意味でもすぐに従いたくなかった。
裏を掻けるなら、そうしたかったんです。
でも、仰る通り、これを使ってみるしかなさそうだ」
考えを共有していなかったことを反省しながら、ボタンを見せる。

この字を観る限り、良いことが起きるようには思えないな」

ここできみの話を聞くのも悪くはないが、どうにも私は早浪のことが気になって仕方がないのだ。
押すのに異論はないよ」


リモコンを氷凪さんに渡す。
動物を捕る罠ていどはあっただろうし、概念としてはあると思うけど。
だから押したら鍵でも飛び出すのかな、それとも中からなんか出てくるのかなって思ってる。

ふっと声に漏れた。



佐倉さんに、シローに、浩子さんたちに、先輩に、東浪見に、東雲さんに、家族……。
いや、考えるのはやめとこう。視野が狭くなったら相手の思う壺だ」


きみは広くものを見、多くの人と関わって生きているのだろうね」
その瞳は金に光っており、瞳孔は蛇のように縦長だった。

指にぐっと力を込める。
不安定に揺れながら、このように表示されている。
「捻じ曲げた回答も可能だが、それは自身の首を絞めるだろう。
構わなければ選ぶが良い。それもまた一つの選択となる」

電子音のした方を見る。

くそ、あの中も手の内か」
壁の扉を確認する。開くだろうか?
その向こうも暗い部屋で、この部屋と同様モニタが置いてあるようだ。
するとあなた方がいる部屋のモニタの明かりが消える。
隣から息を呑んで後ろへさがる音が聞こえた。
おそらく合成音声なのだろう無機質なアナウンスが告げた。

さぞかし滑稽だったたろうな」

床に仕掛けはなかったように思うのだが」

……さっきと同じように、壁や床に何かないか探してみます」

先程と同じように壁、床、天井、台があれば台の裏やモニターの裏、と何かないか探す。
それから、自分の服を確認し、ポケットなどがないか、何か入っていないか探す。
だが二人がかりで這いつくばって調べようとも天井に触れようとも、手がかりになるような物は何もない。
分かったことといえば、先ほどと同様に向かいの壁に扉があるらしいこと、今回はリモコンがないことくらいだ。
服にポケットはなく、体には何もついていない。
あなたは無防備だ。武器もない。

覚悟を決め、モニターの前に立つ。
視野を狭めないよう、何かが示されるまで、考えないようにする。
その「問い」について。
本編見る!


なんだなんだ、牧志も15人殺した男になるの?
(アンリの初出場はCoCだけど、そのセッションでネームドNPC以外に15人殺した)
どちらかを選ばないと、大切な人が命を落としてしまうようです。
選んだ結果、この先一生影響が出るとしたら、どちらが嫌ですか?
A:大切な人に嫌われる
B:隣の相手の心を歪め、自分に憑かせる

ここで選んだら実際にそうなる、っていうんじゃないだろうな。
……やってきそうな気がするな」

氷凪は困ったような顔で笑った。


問いを繰り返して抵抗心を奪って、最後に大変なことをさせるやつかもしれない」


画面の隅を何度かつついてみる。
ハッカーあるあるムーブ(?)だ。

それは辛いな。しんどいな。悲しいな。痛いな。
じっと目を閉じ、想像してみる。
佐倉さんはきっと俺に冷たい目を向けて、そのまま去るんだ。
「嫌い」なものを傍に置くような人じゃない。
佐倉さんのことだから、痕跡なんて追わせてくれない。
完全に、姿を消す。
それは……、それは、辛いな。
辛いよ。
でもさ。
胸に手を当ててみて、意外なことに気がついた。


モニターに告げる。
佐倉は無事なのだろうか。
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1D2》

1d2 Sasa 1d2→2
SAN 53 → 51

まさか、佐倉さんに洗脳装置でも当てて、無理やり感情を変えさせるんじゃないよな?
それじゃ、意味がない。
いや、単純に見捨てた扱いにされてる可能性もある……」
何か間違った選択をしたような怖気が襲った。
悪態で怖気を吐き捨てる。
どうなるのかなぁ~ 一生佐倉さんに嫌われて終わってしまうのか?
佐倉さんには牧志が自分を見捨てたと伝えられて酷い目に遭わされている、とかもありそうで。

気がつけば目の前で、佐倉があなたを見おろしていた。

佐倉、さん。
その名を呼びそうになった声を、冷たい言葉が遮った。


そうだな。弁明も、言い訳もできなかった。
俺は自分がしたいようにしたんだ。
ああ、嫌われるって、こういうことなんだな。
胸がずきりと痛んだ。それでも声が出なかった。

その目が、忌避するようにあなたの痣を見ていた気がした。

佐倉さんが背を向けてから、聞こえないように呟いた。
もしかしたら、と佐倉さんは言った。
信じてくれたことを裏切ってしまったことが、一番痛かった。
俺は佐倉さんより、自分のやりたいことを選んだんだ。
それがようやく、染みてきた。

暫くそこで、呆然としていた。
それでもいいと思ったはずなのに。
それでも、曲げたくないと思ったはずなのに。
俺が嫌われたとしても、佐倉さんには何の傷も及ばないと、佐倉さんは大丈夫だって、どこかで思ってたんだ。
考えが、甘かったみたいだ……。

でも、俺がそれでもいいって言ったことは、事実なんだ。
だから、そんな可能性には縋りたくなかった。
それとは別に「嫌われる」「他人を傷つける」ということに対して認識甘いのも牧志だなと思います。
あんまり人に嫌われなさそうな性格。
佐倉さんだったらどう言うのか、これはめちゃくちゃ気になるお話だ。

あなたの横から声をかけているのは氷凪で、驚きと警戒に満ちた顔をしていた。

その冥い目は、いつかあなたが彼を襲って牙を突き立てた時にも見た気がした。
あなたに絶望し、そして深く傷ついた目だった。

一瞬その姿に安堵したことが、余計に胸に突き刺さった。

佐倉さん。大事な、友達」

そう叫びたかった。
でも、やってしまったことは変わらない。……変わらない。
「回答者はモニターの前にお立ち下さい」
と表示されている。

あなたが正面に立っても反応はない。
ナビも流れなければ、佐倉の声もしなかった。
『今昔 狼龍奇譚』過去編のネタバレ注意
「大切な人と赤の他人、どちらを選ぶか回答せよ」
牧志は、氷凪は、善人であり続けられるのか。
牧志と佐倉以外でこのシナリオに出せるペアが意外となくて色々迷いましたが、最終的に『今昔 狼龍奇譚』過去編のふたりになりました。
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」
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