TRPGリプレイ【置】CoC『一蓮托生の紐の先』 佐倉&牧志 6

牧志 浩太
「佐倉さん」
……牧志の声が、遠くから聞こえる。

遠く、遠くから聞こえる。
KP
あなたはふと、目を覚ます。
あなたは真っ暗な部屋にひとり座り込んでいて、すぐ傍らに何かの気配があった。
KP
「実験は終了だ」
遠くからあの男の声がした。
「全ての入力と出力が変われば、脳もまた同一ではいられないと分かった」
ひどく愉しげな声だった。
「扉は開けよう。昇降機は作動させておこう。どこへなりとも行くがいい。
ああ、ただ気をつけるがいいよ、その化け物は光を嫌うからね」
KP
あなたの傍らに何かの気配があった。
あなたの手にそっと尾を絡めるそれは、どうやらあなたを認識していて、しかしもう牧志浩太ではないようだった。

あなた達の前には煌々と光を満たした扉があって、しかし「それ」は光を怖れるあまり、外へ出て行けないようだった。
佐倉 光
ああ、くそ……間に合わなかったのか、俺は。
暗闇の中に座り込んだままでため息をついた。
休まなければ間に合ったか?
いや……俺の体力じゃいずれにせよ無理だった。
牧志も限界だった。
これは当然の帰結、というやつか。
佐倉 光
「牧志」
声をかけてみる。
KP
聞こえないのだろう、「それ」は反応しなかった。
少し後、僅かな気配の動きに気づいたのか、尾が微かにあなたの腕の上で揺れた。
佐倉 光
もう牧志浩太ではない?
どうしてそう思うんだろうな、俺は。
腕に巻き付く尾を見ていると、なんだか動く気にはならなかった。

まあ今までずっと付き合って貰ったし。借りは返さないと……?

少し違う気はした。

着ていたパーカーをその生き物に被せて、光の方へ引いてみる。
KP
「それ」は、光を怖れるように一歩退く。
あなたの引く力と恐怖とを拮抗させるように、尾があなたを暗い方へと引いた。
佐倉 光
「分かったよ……」
暗い方に座り直した。
佐倉 光
「少しここで休んだら、もっと暗い方行ってみるか」

手元にCOMPはある? ないか。
KP
腕に触れても何もなかった。
目の前でぱたん、と扉が閉じる。

真っ暗な、真っ暗な闇が、あなたと「それ」を包み込む。
あなたの視覚が闇に包み込まれ、とろりと、溶けていく気がした。
KP
……遠くから、呼ぶ声がする。
牧志 浩太
「佐倉さん」
KP
遠く、遠くから呼ぶ声がする。
それともその声は、傍らの化け物の内側から聞こえてくるのだろうか。

何もかも真っ暗で、何もわからない。
佐倉 光
俺は、闇の中だろうと魔界の底だろうとやっていける。
俺も闇の中で物が見えるように、なれば、もっと……
KP
あなたはふと、真っ暗闇の中で目を閉じた。
化け物の内側から規則正しい心音が聞こえる。
佐倉 光
不思議と聞き慣れたと感じる心音に身を委ねる。
佐倉 光
そうか、そこにいてくれるなら、退屈はしなくて済みそうだな……
牧志 浩太
「佐倉さん。佐倉さん」
KP
化け物の内側から聞こえる心音が、牧志のあなたを呼ぶ声に聞こえた。
佐倉 光
「牧志……」
声に応えるように呟いた。
牧志 浩太
「佐倉さん」
緩やかな心音が、真っ暗な中で、あなたの耳に響いて……
牧志 浩太
「佐倉さん」
響いて……、
牧志 浩太
「佐倉さん! 起きて!」
KP
牧志の声が耳に突き刺さって、あなたは思わず目を開けた。
日常
佐倉 光
アレが現実だったら、闇の中を一緒に彷徨って、牧志を元に戻す術か自分を闇に適応させる方法を探しに行くかも。
KP
闇の底まで一緒に行ってくれるんだなぁ……。
なお無理やり連れだしたら、光の中で牧志が溶けてしまって目が覚める所でした。
佐倉 光
細かいことはさておき、佐倉は「これは牧志だ」と認識したから置いていきたくなかったな。
そしたら一緒に闇の世界を探索するかな。
KP
そのうち佐倉さんも闇に適応した眼のない何かになることができて、光のない世界をずっと一緒に行くのかもしれない。
佐倉 光
それはそれで、新しい世界や知識が見られるから楽しいよ。きっと。
KP
「退屈はしなくて済みそうだな」なんですね。
佐倉 光
今は日常を穏やかに過ごすことを楽しんでいるけど、
前は魔界に降りたり異世界に行くことすら夢見ていたから。
新しい世界やものを見たり得たりするのはやはり好きだし、
牧志が牧志として一緒に来てくれるなら、ポジティブにとらえて踏み出せるな。
KP
確かに、前は魔界で暮らそうとまでしてましたもんね。
形は変わるけど、それもまた二人の日常なのかもしれない。

KP
はっと目を開けるとそこは真っ暗な部屋ではなく、居住スペースのソファの上だ。
うっかり意識を手放してしまったらしい。
あなたの耳元で、四肢と尾と胴体の皮膚以外は人間の形をした牧志が叫んでいた。
佐倉 光
「あれ? 牧志……? 光」
言いかけて自分が寝ぼけていると自覚した。
牧志 浩太
「光? ああ、急ごう。もう少しだ。
帰れたらその時にいっぱい寝よう」
佐倉 光
「あ、ああ、ごめん、急がないと、だったな」
慌てて身を起こした。

あれが正夢になってしまう未来は、選べるなら選びたくない部類だ。
KP
手術室には無数の箱が転がっている。
展示台には苦しむ臓物の代わりに、大量の廃棄袋が積み上げられている。
箱はあと数個を残すだけとなっていた。

牧志は自らの手足に触れられるように、処置台の上に上体を起こして座る。
佐倉 光
手足、広げられた皮膚を寝台横に配置する。
いよいよラストだ。
疲労が体に残ってはいるが、そんなことは言っていられない。
手術開始だ!
KP
牧志の左脚はふわふわとした羽毛のようなものの中に詰め込まれていた。
しかしよく見れば分かる、それは柔らかな毛ではなく、無数の細い棘だ。
生きたままここに詰め込まれたならば、酷い痒みに悶え苦しむことだろう。
素肌で触れぬようにした方がよい。
佐倉 光
手袋をして、そのモモの毛を削り出したような細い棘から取りだし、洗い流す。
牧志 浩太
大振りな爪のついた爬虫類のような脚を、大きな鉈にも似た刃物を慎重にあてがうと、彼は一息に切り落とす。

断ち切った所は血と肉と骨の色を覗かせていた。
その断面が時を止めている間に、接合しなければならない。
佐倉 光
嫌な話ではあるがこういった経験はある。その時のことを思いだそう。
どう持てばいいか。どこを手がかりに合わせればいいか。
呪文を唱えながら断面をあわせる。
KP
あなたはあの時のことを思い出しながら、断面を正確に合わせていく。
牧志 浩太
吸い込まれるようにくっついていくのを確認すると同時に、牧志が右脚、左脚に比べて手指と脚のバランスが大きく異なる、恐らくは樹上生活をするものの脚を付け根から切り落とす。
佐倉 光
次は右足。指の方向を見て左と合わせ、体の微妙な色合いを見る。
KP
肌の微妙な色の違い、筋の走り方を手がかりに、あなたはその脚を断面に合わせていく。
ぴったりと断面が合った時、吸い込まれるように二つの脚が肉体に揃っていく。
KP
人間の脚を揃えた牧志の傍らに、落とされた脚が転がっている。
それらは胴体から離れてみれば、長さも太さも比率も機能もまったく異なり、到底同じ生き物についていてよいものとは思えなかった。

神話のキマイラだってもう少し整合性がある。
尾があるとはいえ、これでよく動けていたものだ。
佐倉 光
ごつごつとしたそれらをゴミ箱に突っ込む。

お前らも災難だな、こんなのに使われて。
いくら相手が悪魔でも少し気の毒になる。

次は、腕。
牧志 浩太
この暫くの間ずっと牧志の腕として機能してきた、二つの腕。
鉤爪が生えた太い腕を辿り、肩の付け根に刃をあてがう時、牧志は小さく息を呑んだ。
牧志 浩太
「佐倉さん、頼む」
ひとこと宣言して、一息に片腕を落とした。
佐倉 光
間違っても左右を間違えないように何度も確認して腕を接着、もう慣れてしまった呪文を唱える。
こうも繰り返すと、人体を分解したりくっつけたりするなんて簡単なんじゃないのかという錯覚すら覚える。
KP
今部屋に詰め込まれている彼らにとっては、もう生き物の肉体なるものは「そう」いう対象になってしまったのかもしれない。
牧志 浩太
牧志の肩に、人間の腕が吸いついていく。
人の形に戻った手を彼はじっと見て、ぎこちなく閉じては、また開く。
少しずつその動きが、彼の手指の仕草を取り戻していく。

あとは皮膚と利き手だけだ。
牧志 浩太
「……きついな。ごめん、利き手だけは切る方も頼む」
利き手でない方の手ではやりづらいらしく、牧志はあなたに刃物を渡す。

彼の肩が、鋭い刃の前にさらけ出されている。
いままで彼がやってきたように、あなたは、ずっと彼の腕であったものを落とさねばならない。
佐倉 光
異物排除異物排除。
すぐに本物がくっつくから平気平気。
今までに何度も見た光景をなぞるように、刃物で鋭い爪がついた牧志の腕……異物を切り落とす。
KP
あなたがそれめがけて、刃を振るおうとした瞬間……、

一瞬、視界がぶれた。
あなたの肉体に、精神に、呪文と作業の負荷が襲いかかる。
KP
最後のコスト消費。
佐倉さんは以下のコストを消費する。
▽2【POW】(一時的)・4MP・1d4+1 SAN
佐倉 光
【POW】 11→9
MP 7→3
1d4 Sasa 1d4→1
SAN 48 → 46
不定ok
KP
ぐらぐらと視界が揺れる。
疲れ果てた眼球がひとりでに振動し、頭に激しい痛みが走った。
しかしあなたはその中でも意志を保ち、正確にするべきことをなすことができる。
佐倉 光
あと一息。あと一息なんだ。
こんなところでヘタってられるか。
牧志が俺の命のために取られたものを、全部取り返して帰らなきゃ。
佐倉 光
全部取り戻して、俺たちは帰るんだ!
刃物を肉に食い込ませる。
KP
思考する度に走る痛みを堪え、あなたは鋭い刃を肩に食い込ませる。
打ち合わせた通りの軌道で刃が牧志の肩に食い込んだ異物を切り落とす。

その代わりに慣れ親しんだあの腕が、手が、指先が、牧志の身体へと還っていく。
牧志 浩太
そうして牧志浩太めのまえのいきものはとうとう、人間の四肢を取り戻した。
佐倉 光
座り込んでいる場合じゃない。仕上げに外皮を入れ替えて尾を落とさないと。
明らかに思考力というか気力が落ちている。
芯の部分が削られている気がする。
たぶんこれやられすぎると、たまに仕事で見る干からびた死体になるんだろうなと思った。

尾を切り落とし、皮膚を切り開く。剥がす。
もういい加減剥き出しの肉も見慣れてきてしまった……
KP
大きな箱から取り出した皮膚は布か何かのようで、人体というものに対する感覚を揺さぶってくる。

再び、一度閉じた皮膚に刃が食い込む。
蠢く皮膚をこそげ取るように青白い脂肪と合わせて剥がし、代わりに人間の皮膚を添わせていけば、あなたの手の中であなたの知る形が造られていく。
KP
最後に首筋へと皮膚を添わせ終えて閉じれば、あなたの手の中には、人間がひとり出来上がっていた。
牧志 浩太
「ああ……、」
牧志が深く、深く、大きく息を吐いた。
KP
少しばかり、達成感を覚えた。
積み上げられた無数の化け物の肉に埋もれてそこに横たわる人間は、あなたの手で組み上げたものだ。
佐倉 光
完全に手術というよりは芸術品かなにかを作り上げているような気分だった。
佐倉 光
外伝では分解して、本編では組み立てて、か。
KP
……なるほど??
確かに。外伝では解体して本編では組み立ててる。
子供佐倉のチームで、何故か人間を解体するなんて事態になっていた。
牧志 浩太
「ただいま、佐倉さん」
己自身の肉体に知らしめるように、牧志は胸を撫でて宣言した。
佐倉 光
ふぅ、と息をつく。
佐倉 光
「お帰り、牧志」
牧志はそれでもどこへも行っていなかった。
だから俺はこうして今ここにいられる。
佐倉 光
終わった。ようやく終わった。
この録でもない異様な日々が。
佐倉 光
いや、まだだ。

血液タンクから腕輪を取りだし、洗って身に付ける。
佐倉 光
「服、取ってくる」
牧志の服を持ってこよう。
牧志 浩太
「ああ……、ようやくこの服が着られるんだ」
牧志 浩太
「ありがとう、佐倉さん」
牧志 浩太
牧志はふらつきながら処置台を降り、台に手をかけて立ち上がると、服に袖を通す。
なくなった尾でバランスを取ろうとしては前に、後ろに上体を揺らし、尾のない身体の重心を掴もうとしている。
佐倉 光
手を貸そう。しばらくは混乱しそうだ。
牧志 浩太
牧志はあなたの手にすがって立ち上がり、よろめきながら歩く。
KP
血液タンクはいつのまにか空になり、赤黒い液体が僅かに付着した中に、あなたのCOMPが落ちていた。

画面を見ると[アクセスエラー]と表示されている。
佐倉 光
着替え終わったら牧志には休んでもらって持ち物を回収。ついでに食料も持てるだけ。
時間があれば資料室で役立ちそうなものを見繕いたいところなんだが仕方ない。
KP
持ち物を回収し終わると、ようやくこの二週間の悪夢が、すっかりあなた達の身体から抜け落ちたかのようだった。

時間を確認すると、もう早朝になっている。
上ではきっと、暗闇を地平から射す光が染めつつあることだろう。
牧志 浩太
「そういえば……、あいつら、どうする?」
ふっと、閉じられた部屋の方を振り向く
佐倉 光
「また襲われたら嫌だし何か手は打ちたいけど、殺す方法考えるのも面倒だな」
佐倉 光
ドアの制御が外からでもできるなら、出口と制御室の以外のドア全部開けて行くのも一興なんだけど。
KP
内部ネットワークのため、上に上がってしまうと電波が届かない。
佐倉 光
「ちょっと思ったんだけどな。
ここの本来の持ち主は、ここにいた実験生物が全部死んだら、新しいのを探すんだろうな」
牧志 浩太
「探す……、んだろうな、きっと。
あの言い分とここの構造を見た感じだと。やりそうだ」
牧志は喉で微かに呻いた。
佐倉 光
「……正直人道とか安全とか考えりゃどうかと思うが」
佐倉 光
「もう関わるのも面倒なんだよ」
牧志 浩太
「……」
牧志 浩太
「そう……、だな。下手に近寄って、反撃でもされたら困る。

このまま置いてったら、きっとその協力者だかが来るんだろうけど……、
どうにかして行ったところで、例えばあいつら殺しても、変わらないんだよな、きっと」

取り戻したばかりの拳がぎしりと軋む。
牧志は悔しそうに室内を見回して、頷いた。
佐倉 光
「だったらそいつの玩具にこいつら残してくってのも、ある意味世のため人のためかも知れない」
佐倉 光
「そういや俺たちをさらった方法吐かせてないな。
それだけ訊こう」

いつもの部屋に行ってー、さらった方法を訊いておこう。
そして、もしマカミを召喚できるようなら、リーダーにだけムドを何発かかましておきたいね。
KP
攫った方法について聞いても、協力者の手を借りたのだ、という以上の答えは得られなかった。
COMPは相変わらず、アクセスエラーを吐いている……。
佐倉 光
あの一番ヤバい男にとどめくらいは刺したかったが。
あとは帰り着いたら、悪魔使い界隈に事件が起きたらここを調べろって情報流すくらいだな。
佐倉 光
「脱出しよう」
牧志 浩太
「ああ」
牧志 浩太
「……行こう」
牧志は振り切るように昇降機のボタンを固定し、昇降機を作動させる。
KP
昇降機が、細かな音を立てて動き出した。
佐倉 光
燃料確保したっけ?
倉庫にそれらしい物あったかな。
KP
おっと。燃料は倉庫を探せばある。
確保したことにしてよい。
佐倉 光
じゃあそれと食料と。持って出ます。

KP
外へ出ると、円やかな朝の光がすっかり辺りを満たしていた。
重なる森の木々を清々しい陽光が透かして、いっそ心地よい程にも感じる。

この木々の傍らを歩いていけば帰れるのではないかという錯覚に駆られるが、重なる木々の厚みの向こうに道や人里が見渡せないことを考えると、やはり現実的ではないのだろう。

大きな木の傍らに、昨夜見つけた作業車が、すっかり廃物という趣をして佇んでいた。
▽作業車
これを用いて脱出を図る場合、以下の処理となる。

▽始動
〈機械修理〉+15%(研究所にある器具・資材を使えるため)で修理すれば、作業車を始動できる。
失敗した場合はもう一日かければ再挑戦できる。

▽脱出
道のない場所を突っ切るため、脱出中に二人ともHP1d4+2ダメージを受ける。
この後で、KPはここのHPダメージを処理し忘れています。
佐倉 光
車の修理を試みよう。さすがにここで遭難は笑えない。
佐倉 光
「牧志、こいつを直せるか?」
牧志 浩太
牧志は車の傍らに屈み込んだ。
中を開けたり走行機構を確認したりして、頷く。
牧志 浩太
「行けると思う。劣化は酷いし所々壊れてるけど、基本的な所は大丈夫そうだ。
やってみる」
牧志はまだ動いている昇降機を使って地下から器具や資材を持ってくると、普段持っているあの工具箱から工具を取り、車の修理に取り掛かった。
1d100 74〈機械修理〉 Sasa 1d100→ 18→成功
佐倉 光
えらーい!
牧志 浩太
朝の光の中、牧志が人間の形の背を丸め、淡々と、着実に朽ちた機械を開き、修理し、組み立てていく。
その指先はもうあの枯れ枝ではなく、見慣れた厚みと形で動く人間の指だった。
その背はもう、朝の光を浴びても影の中に蹲ることはなかった。
佐倉 光
周囲の見張りや、道具の手渡しや状況確認、清掃など、できそうなことをしよう。
牧志 浩太
あなたに助けられながら、牧志は一心に機械と向き合う。
自分達の命を懸けた修理でこそあったが、軽やかに動く指先はどこか楽しそうですらあった。
佐倉 光
人間の姿の牧志が一心に機械を弄っている姿を見るのが、嬉しくてたまらなかった。
牧志 浩太
「……よし」
ふう、と大きく息を吐き、こめかみの汗を拭う。
牧志 浩太
「できた。行ける」
断言したその一言で、修理の終わりを宣言した。
佐倉 光
「ok、俺が運転する」
この状況、たぶん牧志の嫌な思い出を想起するだろうから。
牧志 浩太
「ああ……」
牧志 浩太
「頼む」
牧志は頷いて、車に乗り込む。
KP
あなたの目の前にはハンドルと、エンジンの始動レバーがある。
後は、ここからおさらばするだけだ。

この、長かった悪夢から。
佐倉 光
エンジンを始動。アクセルを踏み込む。
佐倉 光
「ネット繋がったらすぐに地図見てくれ!」

えっ、建物内で見とけば良かったのにって? たぶん現在地は分からないようにされてたんじゃないかな!
牧志 浩太
「分かった!」
スマートフォンをしっかりと持ち、「圏外」を表示する電波強度の画面に目を凝らす。

KP
車は少しずつ滑るように移動を始めた。
勾配に沿って瞬く間に速度を上げ、地面の凹凸を拾って激しく振動する。
牧志 浩太
「っぷ……!」
KP
油断すれば振り落とされそうだ!
ズーム効果のように周囲の視界が流れる。
次々に目の前に木々の幹が現れる。
佐倉 光
ここまできて崖に突っ込んでジ・エンドなんて冗談じゃない。
慎重にスピードを調節しながら、行く手を確認して進む。
多少の乗り心地は諦めよう。
この車がここに来るのに使った程度の『道』はある筈なんだ。
なるべく視界が開けている方を選んで進む。
KP
あなたは視界の僅かな隙間を必死に追いながら、今にもあなたを振り落とさんと揺れる車にしがみつく。

がくん!
牧志 浩太
「っ!」
KP
視界が大きく上下動した。
舌を噛まないよう、牧志が悲鳴を堪える。
胃袋が内容物ごと激しくシェイクされる。
牧志の胸の辺りから、微かな不平の声が聞こえた。
佐倉 光
胃袋、そのままなんだよな……
とはいえ上位存在だか何だかと遭遇するのは避けたかったし、
一応食事はできるようだから仕方なかった。
帰ってから解呪方法が見つかるといいんだけど。

静かに行動しなきゃならないときにあいつに騒がれたらたまったもんじゃないな。
ゆっくり、だが急いで。人の痕跡を探し、緑の中を進む。
ある程度あの場所から離れたら、少し休んで夜を待ち、明かりが見える方を確認した方がいいだろうな。
となれば目指すのは見晴らしの良い方だ。
KP
ちなみに些事、声が腹ではなく胸から聞こえるのは胃袋くんの口(?)が胃の入り口にあるからです。
佐倉 光
イブクロくん、一応元々牧志のなんだし。
ちょっと文句を言うだけなら害はないんだけどねぇ……
KP
一応胃袋くんも本体が死んだら一緒に死ぬことも、本体の腸がなければ栄養を得られないことも分かってはいるので、ちゃんと本体の言うことは聞きます。

KP
進路が微かに安定する。

『道』に乗った!
僅かな轍か川の跡か獣道か、横へ逸れる力を前への推進力に変え、車はひとりでに速度を上げようとする。
いよいよ暴れ馬と化す車!
佐倉 光
これは何だ? 人里へ続く道か、それともぬか喜びを招く自然の悪戯か?
しばらくその『道』が続くようならそれに沿って車を進める。
佐倉 光
がくがく揺さぶられる脳味噌が耳から漏れそうだ。
KP
しばらく進むと、不意に視界が開けた。
青々とした雄大な尾根と空のコラボレーションに見惚れたのも一瞬、直後に視界が開けた理由を知る。
佐倉 光
「空だ!」
牧志 浩太
「うわぁああああぁ!?」
KP
目前に切り立った崖! 崖に向かって引きずられていく車を、あなたは全体重をかけて制動する!
佐倉 光
さすがに集中力が切れている!
佐倉 光
「こなくそぉぉぉ!」
全力でハンドルを切りながらアクセルを踏み、進路を変えようと試みる。
KP
あなたはなけなしの腕力と気力と体力と諸々を振り絞る!
抵抗などものともしないかのように引きずられていく車が、少しずつ、少しずつ速度を減じ……、

……崖っぷちぎりぎりの所で、どうにか止まった。
牧志 浩太
「し、しし、死ぬかと思った……」
KP
眼前にはそんなあなた達の奮闘を讃えるかのように、雄大な尾根の群れと高い空が広がっていた。
佐倉 光
崖から逸れたところでサイドブレーキを引き、
佐倉 光
「ふー。二度やれって言われても無理ぃ」
冷や汗を拭いて座席に埋まった。
牧志 浩太
「! ……佐倉さん、ネット、入った! ぎりぎり!」
牧志がスマートフォンを見て叫ぶ。
見れば尾根の合間に、ぽつぽつと集落のような塊が見える。
佐倉 光
「マジか!」
跳ね起きる。
牧志 浩太
「ほら、これ!」
KP
スマートフォンの画面を見れば電波表示が出たり時折圏外に戻ったりしており、現在位置も表示されている。
目の前に広がる崖を目印にすれば、上空からでも位置が特定できるだろう。

見れば、COMPの画面からもアクセスエラーは消えていた。

……あなた達は、生還したのだ。
人の形で。光の下で。
あの長い長い悪夢から。
佐倉 光
「は……はははは! やった! やったんだな、俺達!」
喉を反らせて青空に響けとばかりに笑う。
牧志 浩太
「ああ……、そうだ」
牧志 浩太
「やった」
牧志 浩太
「やったんだ……!」
牧志が感激のあまりにあなたに抱きついた。
佐倉 光
「今回はちょっと正直終わりかと思った! めっちゃくちゃ怖かった! 怖かった!」
笑いながら泣きながら震えながら、開放感に浸りながら、やはり笑い転げた。
牧志 浩太
「俺も怖かった! 佐倉さん殺しちゃうかと思った! あのまま出られないかと思った……!」
高く広い空の下で、牧志はあなたと共に泣きながら笑った。
佐倉 光
牧志の肌の柔らかさと暖かさを、人間の感触を、心底嬉しいと思った。
おわろうか
KP
これで救助を呼んで無事帰れた、ということで後は帰ってからの話でいいかな?
佐倉 光
いいと思います!
流れでイブクロ君残っちゃった。
KP
残っちゃった。
あと仕事や大学はなぜか大丈夫なようです。こわいね。
佐倉 光
ナニが通ってたんだぁ!?
東浪見や波照間さんが認識してるのに!?
最後に上位存在出てくるかと思ったら出てこずに終わった!
KP
そう。こわいね。
いないのにいることになってるの、探してもらえないかもという意味で普通にいなくなってたよりこわいと思う。

上位存在は出てくるルートもありますが、会わないで逃げようとすると普通に会わずに済みます。
詳しくは終了後のぶっちゃけで。

KP
それから、牧志が呼んだ救助で、あなた達は無事に救い出された。
ヘリの中から見下ろした森は、何の変哲もない風景にしか見えなかった。

問題の研究所は、上空から見ても跡形もなく消え失せていた。
あなたの同僚の悪魔使い達が調べたものの、入り口を発見することはとうとうできなかった。

まるまる二週間仕事をすっぽかしていたはずなのだが、なぜかあなたの不在を誰も認識していなかった。

大学を二週間休んだ牧志も、なぜか授業に出ていたことになっていた。
勿論彼は授業の内容を聞いていないので、後々苦労することにはなりそうだが。
KP
あなた達の不在を正しく認識していたのは、家に帰るなり泣き顔で突撃してきたシローと、シローの面倒を見てくれていた波照間、東雲、東浪見だけだった。
佐倉 光
良かったような、良くねぇような。
俺たち歩合制だから休んでた分仕事やってたことにはなってねぇし。
なぜか評判が落ちていないのが逆に怖すぎる。
佐倉 光
帰って、しっかり休んで、まずやったのは牧志の体に《治癒》をかけることだった。
痕跡は見えなくなっているかもしれないが、一度バラバラにされて部屋中に広げられたのだ。
魔法で治されたとはいえ、不安が残る。
牧志 浩太
帰って《治癒》を受けた後、一番先にやったのは、淋しい思いをさせてしまったシローを強く抱きしめることだった。
牧志 浩太
それから長くシローの面倒を見てくれて、俺達を探してくれた先輩達に礼を言って、そしてたっぷりと再会を喜んだ。
牧志 浩太
それからあの桜色の手帳に、長い悪夢とそこからの生還のことを、何もかもすべて書き出した。
そうすると忘れないでいられるし、忘れることができるのだ。
佐倉 光
一体あれは何だったのか。
牧志に向けられた純粋で厄介で、何故か底知れぬ同族嫌悪じみたものを感じさせるあの好奇は一体なんだったのか。
何もかもが不確かなまま記憶の端へと流れてゆく。
牧志 浩太
あれは、何だったのか。
あの研究所で彼らを『飼って』いたのは、一体何者だったのか。
動き始める日常の裏で、また誰かが攫われているのか。

何もかも、分からなかった。
どれだけ辿ろうと分からないのだろうという、そんな実感だけがある。
佐倉 光
会えば胃袋剥がすかわりにまたなんか厄介なの押し付けられていたかもしれないしー
KP
ウフフー
佐倉 光
調べても調べても痕跡もないあの研究所のことは、もしかしたら夢だったのでは、と思いかけることもあった。
しかしやはり牧志の腹は時折【啼く】のだ。今となってはもうそれだけが確かな痕跡だった。
牧志 浩太
腹では相変わらず胃袋が時折鳴く。
俺に逆らおうとすることはないし、軽く押さえてやると鳴くのをやめるから、生活にはそう困らない。
牧志 浩太
授業中に鳴く度にそうしていたら、そのうち授業の時間を覚えたらしく、昼には鳴かなくなった。
なかなか賢い。ペットか?

朝に起こしてくれって頼んだら、起こしてくれたりもした。
腹の中で鳴きながら飛び回られると効果は覿面だ。しばらく気持ち悪いのが難点だけど。

なぜか撫でると喜ぶ。
牧志 浩太
ただ俺と食べ物の嗜好が違うらしいのが唯一困った所で、たまに蜂の子とか食べてやらないと文句を言い出す。
結構するんだぞ、あれ。
佐倉 光
確かなのは、何者かが今も俺達を見つめていること。
そして、どんな事があっても俺達は一緒に越えてゆくことができるに違いないという、根拠のない確信があることだ。
佐倉 光
根拠は、ない。
そんなものを信じるなんて馬鹿げている。
それでも何故か、信じられてしまう。
佐倉 光
運命なんてものを信じてはいない。
それでも、あの日に俺達を繋いだ縁というヤツは、俺達を繋いだまま同じ場所へ連れて行くのだと、分かる。
一蓮托生か。
まあそれも、悪くはない。
KP
互いの手と手を繋いだ、一蓮托生の紐の先。
どこまでどこまで落ちようとも、また、ともに光を探すのに違いなかった。


一蓮托生の紐の先
 END-A「一蓮托生の紐を繋いで」


佐倉 光
佐倉がもう、牧志が自分を見捨てるルートを想像すらしない。
KP
ここまでして見捨てなかったんだもんな。それはそう。
牧志も「佐倉さんが意図して自分を置いていく」ことはもう想像していないだろうなぁ。
絶対何かあったと先に思いそう。
KP
ありがとうございました!
佐倉 光
ありがとうございましたー!
癖詰めた感あるお話。いいぞぉ~!!
二人には悪いが! 楽しかった!
KP
回させて下さってありがとうございました。癖がつめつめでもう! 楽しい!!!!
わーい楽しんで下さって嬉しい!!
KPはもう最初っから最後まで超楽しいんですけど楽しんで頂けたなら超嬉しい。
佐倉 光
「負けプレイしていいよ!」って言っていただいたからひたすらジタバタしてました。
反撃チャンスも大分分かりやすく二人にぴったりで面白かったなぁ。
「男」さん人間だとは思ってなかったけどやっぱ人間だったのかしらあれは。
何なんだあの執着と知識。
KP
わーい嬉しい。途中まではひたすらひどいめに遭っていただくので、PL視点で分かってるとストレスにならずに振る舞いやすいかなって。>途中まで反撃できない
佐倉 光
ですね! 何かやり忘れてるのかなって必死に探しちゃうから。
KP
そうそう。>探しちゃうから
分かってると遠慮なく負けRPができる。たのしい。
佐倉 光
それにしてもハッキング2連続で失敗するとは……
KP
そう、あれはびっくり。
なおあそこの経過日数(ハッキング失敗数)は上位存在が来るまでの猶予と、牧志にびみょーな後遺症が残るかどうかに影響します。

「男」さんは人間です。
元からそこそこネジが飛んでた上に割と長くあそこにいて、完全にSANなくなった上に知識も蓄えてしまい、戻れない存在になっただけですね。
佐倉 光
後遺症残っちゃった!!
あの胃を治して貰おうとして、もしくは死ぬほどダイス目が悪くて上位存在と遭遇していたらどうなっていたんでしょう。
KP
あれなんですが、
 ・〈機械修理〉失敗して上位存在が来るタイミングまで脱出できておらず、かつ、〈忍び歩き〉〈隠れる〉〈隠す〉失敗する
 ・研究所に留まって上位存在に会う

と、上位存在(ミ=ゴ)に遭遇します。

彼らはあんまり話を聞いてくれるタイプのミ=ゴではないのですが、「外で実験を継続する」と言うと出してもらうことができます。
ただし何か(ミ=ゴの観測装置)を埋め込まれます。
観測され記録され続けるだけで生活には困りません。

胃袋は彼らに治すモチベーションがないので治してもらえませんが、交渉には応じるので、何かいい交換条件を提示できれば治してくれる可能性はありました。
胃袋を治す方法は一つだけあって、無力化した研究員から胃袋剥いでor交換して自分のものにすることです。
(あまりこのルートは想定してはいませんでしたが、研究員殺すならもしかしたらあるかなくらいでした)

ただし他人の胃袋なので、この場合胸腺に棲んでいる蟲を残しておかないと拒絶反応が起きます。
遭遇した上で、「外で実験を継続する」とどうしても言わない場合、普通に捕まって再実験コースです。
1ヶ月近く実験された上にひどい状態にされ、観測装置埋め込まれて解放されます。
佐倉 光
なるほどー、拒絶反応対策ってそれかー
酷い状態ってナンダロナー
あの時点で既に酷かったけど!?
KP
牧志が試みたすごい心肺蘇生に興味を持たれてしまい、心臓を結合された上に、佐倉さんの気道に牧志のチューブ舌を入れた状態で接合されてしまいます。
心臓と呼吸を共有させられたまま生きていくしかない。
佐倉 光
牧志君喋れなくなっちゃう。っていうかごはんは!?
というかこれ佐倉も喋れないしご飯食べられないが!?
KP
牧志は食べ物食べられないので、血液経由で佐倉さんから栄養を得て生きていくしかありません。
佐倉さんはぎりぎり食道はフリーだから、気道に刺さった舌の上から食道に食べ物入れていくしかない。
もちろん二人とも喋れませんね。
佐倉 光
ひっどい。さすがにあれ以上「都合のいい解決」はないだろうと思って逃げたけど、逃げて良かったね!
ということは、あそこの連中そんな風にされてる可能性もあるんだなー。
もうせめて関係ない人巻きこまないであの三人で満足しててくれ。
そしてそいつらに拉致されたんじゃもう「運が悪かった」としか言いようがなーい。
ていうか「血液経由」ってさらっと合成されてるしw
KP
心臓結合されちゃうので。>血液経由
佐倉 光
心臓結合だもんなーそうかー
KP
たぶんまた誰かをさらって被験体にはするでしょうねぇ……。

あ、佐倉さん達をさらったのはミ=ゴの催眠と魔術の合わせ技です。
ラストで大学や仕事に行ってたことになったのもですね。周囲一帯催眠にかけた。
今回のミ=ゴはこわいやつです。

あそこまで徹底的にやられたのは、牧志が素質的にも、これまで歩んだ道的にも貴重な個体だからですが。
佐倉 光
逃げたら逃げたで見逃して貰えたって事か?
あー、攫ったときに騒ぎにならないようにそういう処置されたのかな。
波照間さん東雲さんはともかく、東浪見君も気付いてくれたんだなぁ。
KP
ですね。騒ぎにならないように。
ああいう風にして彼らはどこかで人をさりげなく消しているのです。

>東浪見
あれはシローが起点だったりします。
シローは神話的要素を持つので、催眠に気づくことができるんですね。
佐倉 光
それで彼のそばにいる人たちが気づいてくれたのか~
KP
ですです。
他にもいろいろお話ししたいことがあるけどご飯にいってまいります!
佐倉 光
私もカレーできたから食べる!!
KP
奇遇な事にこちらも夕食はカレーでした!

KP
牧志の興味を持たれたポイントとして、
 ・生贄素質
 ・寄生生物への適性
 ・適応性、柔軟性
 ・内側の攻撃性
 ・感情を意図して殺して耐えようとする性質

あたりがあります。
何度も寄生されては生還したせいで、腹の中に寄生され状態に適応した柔らかい組織ができてしまっているとか。実害はない。
佐倉 光
にゃーさんとアイさんで取り合いが始まりそうだな。
でもアイさんの雛一杯殺してるしそろそろ罰くらいそう
KP
既に何か取り合いされてそうでもある。
雛これだけ殺して罰を喰らっていないの、もしかして上空で取り合いされているからでは????
あ、今回牧志にくっつけられた神話生物はオリジナルというか、既存の神話生物のモチーフを一部だけ取ってきているようなものが多いのですが、一応いくつか決まっているものはあります。
佐倉 光
にゃーさんとコウツサマの戦いかと思いきやみつどもえに!
KP
うっかりみつどもえに!

佐倉 光
あ、見える範囲の物で何か元ネタありましたら教えて欲しい! 絵を描くのに使う!
KP
おおっ!
佐倉 光
今なんか私のイメージでテキトー描いてるだけですし。
KP
・全体のイメージ(光を嫌う、黒い皮膚、うねる尾、舌など):狩り立てる恐怖(マレモンP.37)巨大な絶え間なく変化する翼を持った蛇または芋虫。ニャルラトホテプの狩人。

・最初の皮膚、その他:百万の恵まれたるものども(不定形で姿も安定していないニャルラトホテプの無数の子)

・鼻に棲む無数の蟲:“這うもの”(無数の蛆や蟲でできた人間状の何か、マレモンP. 93)の一部

・枯れ枝の右手:化木人(マレモンP. 113)

この辺が登場しました。
やりたいことに合う神話生物がいなかったためにそんなに元ネタなかったり、あっても不定形なものが多いのですが、序盤は「ニャル様の眷属寄り」を意識していました。途中から諦めた。

光を嫌う特性は狩り立てる恐怖から継いだものというイメージです。
佐倉 光
ベロまんま人間カラーでツヤッツヤさせちゃった。
KP
あの舌最高に気色悪かったのでいいと思います 舌どんな質感や色にしようか迷ってて、結局作中で色とかの描写してないので。
ので舌はあのツヤツヤぶにゅぶにゅ舌でぜひ!
狩り立てる恐怖も黒いヘビかイモムシのような形というだけで、内側まで黒いかどうかわからないし。

KP
あとエンディング分岐とか、途中の分岐とか、細かい背景設定とかがあるのですが、そういえば報酬&成長を忘れていたのでそちらを先に!
佐倉 光
はーい
▽報酬
正気度 回復
二人ともSAN +3d10。

・成長ロール
二人とも、〈医学〉の成長ロールを1回ずつ行うことができる。
佐倉 光
3d10 Sasa 3d10→7,3,7→合計17
回復61までだな。
SAN 48 → 61
1d100 24 〈医学〉 Sasa 1d100→ 70→失敗
1d10 Sasa 1d10→1
25なった。
牧志 浩太
3d10 Sasa 3d10→5,10,1→合計16
SAN 38 → 55
1d100 61 〈医学〉 Sasa 1d100→ 6→成功
KP
あと後遺症。
▽後遺症
牧志のみ
 ▽牙のある胃袋
  胃袋が独立した生物になる。
  本体がいなければ生きていられないことを理解しているので、本体に逆らうことはない。
  たまに鳴く。結構賢い。肌の上から撫でると喜ぶ。
  
  実害はないが牧志と食の好みが異なり、たまに胃袋の好きな物を食べてやらないと鳴いたり蠢いたりして抗議を始める。
  胃袋はレアの肉などワイルドなものと、虫が好き。

 ▽異界の光景
 元に戻るまで日数がかかったため、僅かに脳の変容が始まっている。
 たまに異界の光景が見えたり、異界の音が聞こえたり、異界の味がしたり、異界の臭いがしたり、指先に異界の感触を覚えたりする。生活に実害はない。
 (一瞬で消えるため、シナリオ中に差し支えたりはしない)
佐倉 光
実害ないのかなぁそれー
その変容治らないのかな?
KP
治せるようなシナリオがなければ治らないですね。
そんなに高頻度ではなく、本当に「たまに」なので&一瞬なので、シナリオ中に突然発生して差し支えたりはしません。
佐倉 光
人間生活送ってれば治ったりはしないのかー
かるーい永久的狂気だな。
KP
ですね。残念ながら不可逆。
佐倉 光
俺がファンブったばっかりにッ!
KP
佐倉さんの華麗なファンブルで牧志が変容を被る!
牧志 浩太
1d100 43 牧志のまさかの〈神話〉知識成長ロール Sasa 1d100→ 97→致命的失敗ファンブル
〈神話〉 43→44)
KP
oh…
佐倉 光
ファンぶってるー!?
KP
華麗にファンぶって〈神話〉知識上がっちゃった……。
佐倉 光
今回上がっても不思議じゃないと思ってはいたけどー!
KP
上がっても不思議じゃない内容ではあるけどー!
佐倉さんもハッキングファンブルしてたってことは成長ロールありかな
佐倉 光
お、そういえば。
佐倉 光
1d100 86 Sasa 1d100→ 52→成功
佐倉 光
はい。

KP
では改めてエンディング分岐と途中分岐なのですが、今回出目ロストはありません。

END-A: 「一蓮托生の紐を繋いで」
今回のエンディング。二人で脱出。
色々あったけど両生還。
(どちらの脱出方法でも、脱出して両生還すればEND-A)

END-B: 「一蓮托生の紐を切って」
片方ロストエンド。
途中で部屋から出て佐倉さんが首輪の毒で死ぬか、実験を拒否し続けて佐倉さんが脱水死する。

END-Bの場合、佐倉さんの死をもって実験が終了するため、牧志は解放される。
知らないうちにミ=ゴの観測装置を埋め込まれ、気がつくと家に戻っている。

END-C: 「一蓮托生の紐は切れず」
両生還(?)
ミ=ゴに遭遇し、かつ「外で実験を継続する」と言わなかった場合、かつ交換条件を示せなかった場合。
一ヶ月近く実験された後、心臓と呼吸を繋げられた異様な状態になって家に戻される。正気度は大幅に減るが、一応生きている。
佐倉 光
判断さえ間違えなければ大丈夫!  やさしい!
実際この実験は男さんの興味を満たすためだけのものだったんでしょうか。
でもミゴサン帰ってきたら佐倉も巻き込んで実験するみたいだし、そこから先は違ってくるのかな?
というわけでバックグラウンド教えてください!
KP
この実験はミ=ゴとあの男の協力実験でした。

ミ=ゴが「面白い素体がいる、これを使って肉体と脳の分離に関する実験をしてはどうか」と男に立案させ、それを元に男が実験内容を組み立てました。

ので、詳しい実験内容はだいたい男のせいです。
ミ=ゴはその結果と、男がどういう実験内容を作り上げるかを含めて実験結果として吸い上げています。

ミ=ゴ自体は個々の被験体がどれくらい長期間使えるか、外にいるか中にいるか、などにあまり関心を持っていないんですね。
どちらかというと男達の方が観測対象です。

ただ牧志が面白い挙動(異様な心肺蘇生)を取ったことでミ=ゴ自体の関心を引いてしまい、何も言わないとEND-Cになります。
KP
一方、男は牧志を得難い被験体だ! と思い、大いに執着していました。

牧志が佐倉さんを置いて逃げる選択を取ることは想定しておらず、取るとしても終盤だと思っていたため、もしあえてそれを選択させる/選択するならとても面白い展開だと思っており、牧志を逃がしてでも脱出を完遂する所、またその後の挙動まで観測しようとします。

そのため、END-Bになると牧志は解放され、観測装置によって観測され続けることになります。
佐倉 光
なーるほどなー
ろくでもねぇやつらのシナジーだった。
ここふたりがなかよしこよしだってこと知ってるのは男さんが調べたからかな。
KP
です。男が、というよりはミ=ゴが調べたんですね。
パンの子、物体X、同族との接触、ゴーツウッドのもろもろ、色んなもの(神話的存在)との接触がきっかけとなって、色々調べていたミ=ゴに存在を掴まれてしまい、調べ上げられてしまいました。
このあと来たミ=ゴは二人が逃げたな、ということは認識しているものの、目の前に現れたわけではないため、わざわざもう一度捕獲して再実験するまでのモチベーションを持っていないので二人はなんとか助かります。

ミ=ゴが再びモチベーションを持つまでの平穏かもしれないけど。
佐倉 光
Bで佐倉が死んだら解放されるってことは、開幕で牧志が佐倉を放置して逃げる想定はされてなかったのかなー。実験としてそんなにおいしくないでしょうしね。
まさか本当にそれで解放されると思ってなかったから、佐倉実は盛大に牧志の足引っ張ったな!
KP
牧志が開幕で逃げたら男は意外な顔して、そうかぁその程度だったのか、肉体的には面白い素体だけど精神面は案外普通だったな、って言って逃がして次の実験します。観測はするけど。
佐倉 光
あまり強い興味を持たないでいただきたい!
今回は男さんが牧志にしか興味持ってなかったから助かっただけだからなぁ。
KP
ですからねぇ。ミ=ゴのモチベーションが緩い&男が佐倉さん自体に全然興味を持っていなかったから出し抜けただけ。
あと科学業界ってセキュリティの脇が甘かったりするのあるあるだよねがあったこと。
でもちゃんとセキュリティ自体は張られていたので、それを打ち破れたのは佐倉さんがガチのスーパーハッカーだからです。
それを思うと今回も、佐倉さんが「見られていない」ことが事態打開のキーなんですねぇ。
佐倉 光
そう、【佐倉光】ではなく、【牧志が大事にしている友人】とラベリングされた人間にすぎなかったから。
KP
そうそう。ただの「鍵」だった。
もうちょっと男が佐倉さんにちゃんと関心を払っていれば、内部ネットワーク経由したままのPCなんて与えなかったでしょうからね。

で、PCを与えられたのは牧志が実験に協力してああ(ホラー)なったから、という。
牧志もがんばったし佐倉さんもがんばった話。
それで途中の分岐の話になるんですが、序盤に実験を拒否するとPCを与えられないので、佐倉さんが死ぬまで本当に何も起きないし何もできません。

飢えと渇きで佐倉さんがじわじわ弱り、そのうち脱水で発熱しはじめるのを牧志がずっと見させられるだけです。
外で波照間は超頑張って二人を探すけど、とうとう研究所を見つけることはできません。

牧志なら、どこかで耐えられなくなって実験を承諾してしまうかな。
佐倉 光
【CON】低いし、そんな長くもたないしなぁ。
つらい。
この長い間、気づいている四人は必死に探してくれたんだろうなぁ。
誰に聞いても確たる反応がないなか。
某シナリオの序盤を体験させられる感じだったのかな。
KP
きっとああいう感じでしょうね。
「いや、大学/仕事に来てたよ」「そうだっけ?」「いたよな確か」「そうそう」なんて反応の中、四人だけで必死に。
でも何も見つからない。つらい。それはそれは再会を喜んだでしょうね。

KP
ちなみに、劇中で言ってた「佐倉さんの肉体をいじって強い肉体にする」ことも実は可能だったりしました。

ただし、元に戻すだけに比べて難しいので、感覚がおかしくなったり、うまくやらないと(※厳しめの判定)手足や内臓のバランスを損なって却って弱くなったりします。

あるいは牧志の化け物の血液やパーツなどを持ち出すこともできました。
こちらは判定不要ですが、ある程度戻しておかないと朝の光で牧志が動けなくなったりします。
あと後遺症(異界が見える)の強さに影響します。
佐倉 光
さすがにそういったことがいい結果を招くとは考えづらい(PL的思考)
境界越えるような真似をするときは慎重になるべき。状況が分からなさすぎるし、材料も得体が知れないので使うべきではない(PC思考)
胃袋さん持ち帰らないルートってあったんでしょうか?
KP
>えたいがしれない
下手すると変なものつけちゃって意志疎通できなくなるかもしれない。
乗っ取られるかもしれない。
動けない肉塊になるかもしれない。
あっさり死ぬかもしれないですからね。

>イブクロ君
胃袋持ち帰らないルートは「研究員の胃袋をぶんどる」「ミ=ゴに胃袋治させるに足る交換条件を提示する」のみです。
確定後遺症に近いですね。

まあ普通に暮らしてる分には「いる」だけですし、せっかくだからお土産どうぞって我ながら酷い話である。
佐倉 光
あーそっか、「ふんどる」って言ってましたね。
KP
個人的には、いくら魔法でも、これだけすげ替えられたんだからきれいさっぱり元通り! よりは何か残ってほしいというアレです。>イブクロ君

ですです。奪うきもちがあれば戻せないことはない。
佐倉 光
なるほどぉ。でもそうするとオプションつけないとだから、結局綺麗な体には戻れないわけで! >人の胃袋
佐倉 光
なんか今回既に答えて貰ってること質問しちゃうことが多くない!?
KP
何度答えても楽しいので問題ありません そもそもPC視点でわからんことが多いまま終わる話なので、情報量多いですしね。

>戻れない
実はそう。探索者するのに差し支えない範囲でやっぱり何か(同文)
あとは本当に何も持ち帰りたくなければ、胃袋無しで生きる覚悟があればですかね。 ちょっと生活不便になるけど生きることはできる。
佐倉 光
でかすぎる事件だとなんか影響持ち帰ってほしいってのはまあありますね。
特に今回は元の体で戻れたのが奇跡レベルの事件起きてるしなぁ。
KP
そうそう。ここまでされて元の体に戻れるんだからこれくらい持って帰っていいよねっていう。
やっぱり何が起きてもきれいさっぱり元通りよりは、ねぇ。
でも他のシナリオはまだまだやりたいので、結果として外見に差し支えないひっそり影響になりました。
外から見えないのにひっそりすごくおかしい影響被ってるの、好き。
佐倉 光
頼むから隠れてるときに騒がないでくれよな!!
佐倉が抱えてる隻眼牧志くんみたいに、ファンブルクリティカルで出番ありそう。
KP
ああー、確かに。隠れる系でファンブルしたら嫌な時に鳴き始めちゃうんですね。
あるいは何か感知する系でクリティカルしたら、イブクロ君が感じ取ってるのを感じるということがあるかもしれない。
佐倉 光
本人に落ち度がないのに失敗するという、本人下げしない失敗描写ができるのは何気に美味しい。
〈聞き耳〉ファンブルも「腹の音がうるさくて……」とか言える。
KP
確かに。
本人がやらかしたわけではないのに! っていう。
なるほど身体の中で鳴かれたらそりゃ〈聞き耳〉の邪魔である。
佐倉 光
場面によっては本人下げしない失敗描写って結構大事だなぁと思うんですよね!
KP
ですね! すげーカッコイイシーンで大ファンブルしたときとか!
佐倉 光
し、慎重になっただけだもん!!!
失敗したらもうチャンスがなかったからだもん!!!
KP
あのシーンはそりゃ佐倉さんも怖いし怖いし慎重になるんですよ。
あそこで慎重になってもすぐ死ぬ訳じゃないけど、失敗したらもうおしまいですもん二人とも。あれしか武器がないんですもん。

佐倉 光
全然話は変わりますが、
彼らが観た映画って、普通にYoutubeとかサブスクとか見てると色々問題あるから、あの施設の人々用のアーカイブだったんですかね!
KP
ブロックされてて救助要請を書き込めないけど、実はネットを見ることはできているので(脇が甘い)、普通にYoutubeかなと思ってましたが、あの施設の人用アーカイブかもしれない。
あの二人組の好きな映画とかあったかも。

書き込み不可でもネットに繋げることができる理由、「逆らわなければ快適な部屋であるべき」だからなんですね。
牧志が協力さえすれば、協力すればするほど、「鍵」のお部屋は快適になるべきで、協力していても耐え難いような生活になってはいけないんです。

ただその条件を優先しすぎて脇が甘くなっちゃった。
佐倉 光
なーるほどー
対価は与えられる。だけど「絶対に与えてはいけないものがある」のには気付かなかったんだなぁ。
なんで鍵のお部屋は快適になってく感じだったんですかね。
やっぱり精神的イヂメして観測してた?
KP
あれは牧志に「協力し続けていれば彼は快適、協力すれば報酬がある」と刷り込むためでもあるし、
「鍵」が自死すると実験が破綻しちゃうのもあります。

牧志に条件付けを刷り込み、実験を肯定させようとしてたんですね。
精神的イヂメ観測+牧志の意思を曲げる実験です。
佐倉 光
あー、鍵が自死する可能性。確かにそれはありうる。
パンでも喉に詰めれば死ねるしね。
鎖もあるし、工夫すれば……
KP
そうそう。
一応自死しようとした場合は先に首輪で意識を落として救命しますが、何度も自死を試みられると牧志はそれに対して何もできず、「鍵」が主体になっちゃうので。

これは牧志が主体の実験なのです。
佐倉 光
とことん牧志しか見てなかったんだなー
KP
なのです。だからこそ絶対に与えちゃいけないものを軽々と与えてしまったと。
佐倉 光
佐倉には自死する気なんて毛頭なかったからなぁー
牧志が扉から出ればそのまま逃げられることが確実に分かっていて、自分が死の手前とかならまあ、やる可能性はなくもないんだけど。
自死するくらいなら最初に「逃げろ」って言ってるしー
KP
分かっていなかったし、むしろ佐倉さんだけが動ける状態でしたからね。
佐倉さんはずっと状況を打開する鍵を探してくれていたし、できることをやろうとしてくれていた。
だからこその「実験に協力してくれ」だし。
その果てに二人で生還をもぎ取ったわけだし。
佐倉 光
首輪ついてたけど実は自由を持っていたのは佐倉の方だった。
そこに武器をくれたのが牧志だったわけだ。
そう考えるとなかなか面白いですね。
佐倉自身も最初に「考える自由を持っているのは自分だ」とは思っていたけど、本当に大事なのはそこじゃなかった。
むしろ考えたのは牧志君だったな。
KP
そういうことですね。牧志は何もついていないけどがんじがらめに縛られていて、実は唯一自由だったのは佐倉さんの方だった。
でも佐倉さんだけではあの檻を出られず、考えて考えて敵を出し抜いたのは牧志だった。

一度も首輪が鳴っていないので、牧志は相当慎重に「脱走そのもの」を考えないまま、「佐倉さんから首輪を取る方法」を探っていました。
めちゃくちゃ脳に負荷かかったと思う。ほぼ自己洗脳に近いことしてそう。
佐倉 光
もっと首締めくるかと思ったら、牧志君が自発的に起こした一回だけ、あとは佐倉が覚悟してきわどいこと言ったときだけでしたからね。
KP
もっとやって佐倉さんに電子音への恐怖を植えつけてもよかったんですが、シーンの流れの関係でそうならなかったんですよね。
むしろ佐倉さんが何もなく快適な方がダメージ強そうだったので。
佐倉 光
ひどいめにあいましたね……
あれは言っちゃなんだけど、自分にダメージ来た方が気が楽でしょう。
KP
そうそう。
あの椅子のくだりは最高でした。
苦しませてもらえないんですよ。それどころか快適になっちゃう。
佐倉 光
あの辺一気に時間が進んだとき、「そういう夢だったのさ」かと思ったからSANチェック周りが来てびっくりしたなー。
こ、このKP本気で牧志をばらばらにする気だわ! って。
KP
あれ途中の流れ考えてはいたんですが、冗長になるなーってカットしちゃいました。牧志をばらばらにする気だったので。
佐倉 光
ああー、だからね、テセウスの船見たとき、外で牧志の肉体がくみ上げられてるのかと思ったんだな。
そっちがなんかの影響で動いたりするのかなとか
それを上手いこと牢の中から操る展開あるかなと。
KP
ああー。そうでしたか。違う脳が入った肉体がいた可能性。
でもばらばらにしちゃった。
佐倉 光
展示会ひどいのよ。
悪趣味展覧会が途中でぶった切られたからって再演しなくてもいいのよ!
KP
計画性のないメモには「内臓拷問博覧会」って書いてました。
佐倉 光
しどい。
研究成果をうっとり眺めてる男さんがいたんだなぁ。
そして某シナリオの時に男さんと同じ感想を持っていたことを思い出させられる佐倉。
思い入れがなくなってしまえば牧志ってそういう存在になっちゃうんだな。
KP
いたんですよ。部屋にいない間に反応観測してニコニコしてた。

あれはいい感じに繋がったな! と思いました。思い入れがなくなってしまえば便利な生贄。マグネタイトもたっぷり。なんでも植えられる苗床。
男の思考がどこか分かってしまうのは本当に味わい深いシーンでしたね。
KP
そういえばエンド分岐に入れてなかったんですが、あのまま何もせずに居座ろうとした場合、居座れます。
その場合、確証がないので牧志は行動せず、どんどん作り替えられ弄られていきますが、牧志はずっと牧志のままです。

でも、どこかで「牧志」ではあるまま人間の思考と概念を失います。
自己洗脳の果てに外のことも本当に忘れて、実験にも本当に協力的になってしまいます。
佐倉 光
その横で空虚な快適に溺れて何もしない佐倉。

どっちも彼らじゃなくなっちゃうな。
KP
なくなっちゃいますね。
互いに心を交わし続けるだけの何か。
最終的には興味を持ったミ=ゴに一緒に連れ去られて、宇宙で幽閉生活かも。
佐倉 光
まあー、そんな展開はあり得ないわけですが!
そんなルート選ぶような気性・関係だったら、今までの道でとっくにドロップアウトしてる。
KP
ですね!
佐倉 光
絶望の淵に立つ佐倉とけっして諦めない牧志。イイモノ見せていただきました。
KP
わーい、やったぁ。
佐倉さん人質に取られると牧志は弱いな、からの発案でもありました。
どちらも強かったし頑張ったけど。
KP
背景情報はだいたいこれくらいかな?

後は首輪の鎖の中にケーブルが入ってて外と通信してるとか、
何がしか信号が切れたら首輪から毒が出て佐倉さん殺すようになってるので、首輪のケーブルや電極をちぎって抵抗することも(中盤まで)できないとか、
牧志が胸郭を大きくしたのは二人分の呼吸を賄うためとか、そういう細かい設定くらいですね。

あ、あとあれか、一気に日数経過したときの《SANチェック》で6番出したら。

佐倉さんが自殺癖引いたら、自死する前に意識が落ちたのを首輪から検知されて救命されます。
男達が佐倉さんの部屋の扉開けて入ってくる唯一のタイミングではあるけど、意識を失っているので何もできません。
牧志が自殺癖引いたらですが、こちらもこれまた救命されます。

牧志は化け物の血液で【CON】が上がっていて比較的死ににくいので余計苦しむのと、「君が自死したら信号が途切れて彼も死ぬ」と脅迫されるイベントが入ります。
佐倉 光
ああーなるほどー
壁にガンガン頭ぶつけながら気絶するー
KP
いえーす
気がついたら手当てされてて牧志が心配そうに見てる。
佐倉 光
泥の中に埋まってゆくような負けプレイからの得意技を活かした逆転劇、楽しかったです!
人工呼吸笑っちゃった。
触腕による復活だと肋骨に影響なくモミモミできそうだなぁー
KP
やったー! こちらもすごく楽しかったですありがとうございました。
得意技フル活用できるのが宛て書きシナリオのいいとこですね。

直前に全身麻酔の話を読んでいたばっかりに。>人工呼吸
触腕ですからね。肋骨の間にむにゅうっと入り込んでモミモミできる。
佐倉 光
なにげに〈機械修理〉も輝きましたしね!
KP
そうそう! あそこで〈機械修理〉やりたかったんだ。
直接判定ではないけど、あの人工呼吸の発想には〈医学〉も生きてますね。
佐倉 光
「死んだことにする」のはあくまで破壊するからであって、
本当に一回殺されると思ってなかったなぁ。
でもまあ普通に鎖千切るとか首輪壊すは想定としてあるわけで、対策あるよなー。
爆弾とかで首を落とす(物理)じゃなくて良かったね!
このへんも牧志君がじっくり聞き出したりしたのかなぁ。
良すぎる耳で情報得たりとかしてたかなー。
オプション研究員さん達結構お喋りでしたしねー。
KP
調子に乗った男から聞き出したり色々やってましたね。
省略したけど、実験に興味があるふりをしてあの男からは相当色々聞いてます。首輪の仕掛けとか。

耳が生きている間は、オプションの二人組が外で話してたのを聞いたりもしていたかも。
口の軽いオプションさん(後輩の方)は呑気であること、ネジの飛んでる明るい性格であることを買われてあそこにいたりします。
息の詰まる環境ではあるので。

佐倉 光
さてー、次どうしよ。
次狼龍やるなら頑張って今日中に現世キャラ描くー
回復一切要らないけどもぞもぞいってもいいしー
「ならざるともにあらざるとても」を私が回してもいいけど、前回・今回のネタと近すぎるかなこれ? 
※PCが人外化するのをKPCが助けるらしい
「後遺症率は探索者やPLのプレイスタイルに左右される為、今後卓予定のあるPCは控えた方が良いと思われます。」って書いてあるのは少々怖いが。
KP
ならざるともにあらざるとても、すごーーーーく気にはなるんですが、が!
ご指摘の通りネタがかぶってインパクトが弱まってしまいそうなので、もう少し後に取っておきたいです。

で、こちらの立ち絵もできていない(すみません、週末になんとかします)ので、

 ・回復いらないけどもぞもぞ回す or
 ・日常茶番系の軽いシナリオ回して、その間に立ち絵を描く

あたりがいいかなーと思います。
もぞもぞの長さ感なのですが、導入+1調査+1探索くらいの長さです。
佐倉 光
茶番にしときましょうか? さすがにこの後に寄生虫は可愛そうかな。
KP
ちょっと雰囲気がかぶっちゃいますしね。そうしましょう。

コメント By.佐倉 光
深い深い闇のそこへ沈んでゆこうとも、手を放さない。
そうすれば希望は必ずあると信じているから。
それがたとえどんな苦しみであろうとも。

TRPGリプレイ【置】CoC『1100』佐倉&牧志 2

覚えてるとCoC的には不都合かと思ったので忘れときました。

TRPGリプレイ CoC『Switch!』子供佐倉&牧志 3

やれるだろうか、じゃねぇ……やらないと殺されるぞ、佐倉光!
俺は元サマナーだ。COMPのことなら、知っている!

TRPGリプレイ【置】CoC『ヒナドリ ・ イングレイヴド 』 牧志&佐倉 4

焦りに追い立てられる心は、絶えず周囲に気を配らせ、次はどうする、と追い立てる。そこに思いの入る余地はなかった。

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


TRPGリプレイ ダブルクロス3rd 第五話『Blood Sword Girl』1

「そ。ほら、私ってば期待されてる新人だから?」

TRPGリプレイ CoC『死にたがり電車』六甲 1

「電車を……、乗り間違えたんだ」

TRPGリプレイ CoC『静寂舞手』佐倉&牧志 1

メタで煽るなwww