
『いたみあいっこ』
のネタバレがあります。
クトゥルフ神話TRPG 目次
いたみあいっこ 一覧
本編見る!
KP
数日後、牧志の熱は引き体調も回復した。
しかし、変化した手足が元に戻ることはなかった。
しかし、変化した手足が元に戻ることはなかった。
佐倉 光

安定して良かった。
しかし情報は集まらない。
わかってるのは銃で殺せるってことくらいか。
しかし情報は集まらない。
わかってるのは銃で殺せるってことくらいか。
3日目/天気:晴れ
KP
今日も変わらず日々は続いている。
あれから二日が過ぎた。
あなたはあらゆる伝手から情報を調べただろう。
牧志もまた、できることはネット上での調査くらいだが、
しかし、今まで分かっていた以上の情報は集まっていない。
異形の遭遇情報はちらほらと入ってくる。
悪魔使い達は次第に対処方法を覚え始め、パトロールの甲斐もあって大きな被害は出ずに終わっている。
分かったことは自在に変形すること、酸性の分泌液を体表に纏う個体がいること、鈴のような鳴き声を上げること、銃を含む物理攻撃が効くこと、火が有効であること……といった、「抹殺する際の」対処方法ばかりだ。
悪魔使い達がうち一体の捕獲に成功し、研究所で解剖したそうだ。
しかしその体内に規則的な構造や骨、臓器といったものが全く見当たらなかったこと以外、分かったことはない。
あれから二日が過ぎた。
あなたはあらゆる伝手から情報を調べただろう。
牧志もまた、できることはネット上での調査くらいだが、
しかし、今まで分かっていた以上の情報は集まっていない。
異形の遭遇情報はちらほらと入ってくる。
悪魔使い達は次第に対処方法を覚え始め、パトロールの甲斐もあって大きな被害は出ずに終わっている。
分かったことは自在に変形すること、酸性の分泌液を体表に纏う個体がいること、鈴のような鳴き声を上げること、銃を含む物理攻撃が効くこと、火が有効であること……といった、「抹殺する際の」対処方法ばかりだ。
悪魔使い達がうち一体の捕獲に成功し、研究所で解剖したそうだ。
しかしその体内に規則的な構造や骨、臓器といったものが全く見当たらなかったこと以外、分かったことはない。
佐倉 光

牧志のことを皆に言い出そうとする前に捕獲に成功したというニュースを聞いた。
それなら牧志を『差し出す』必要はないだろう。
ないだろうか。
変わりかけの者から分かることがあるかも知れないが。
そもそも牧志以外にいないのか? 中途半端になっている人間は。
それなら牧志を『差し出す』必要はないだろう。
ないだろうか。
変わりかけの者から分かることがあるかも知れないが。
そもそも牧志以外にいないのか? 中途半端になっている人間は。
KP
ないだろうか。どうだろうか。
分かることはあるだろう。
人が変化する── 人に感染する可能性のある、COMPに反応しない、想定外の異形の情報を、抑止方法を、彼らは欲しがっている。
これだけの数の悪魔使いを動員し、パトロールを増やす程だ。
無事で済む保証は……、どうだろう。
彼らは人を守るための組織だ。
彼らの目的は現状……、この現象を、究明することではなく、根絶やしにすることだ。
牧志がどちらとして扱われるか次第だ。
……もしも差し出せば、無事で済む保証はない。
分かることはあるだろう。
人が変化する── 人に感染する可能性のある、COMPに反応しない、想定外の異形の情報を、抑止方法を、彼らは欲しがっている。
これだけの数の悪魔使いを動員し、パトロールを増やす程だ。
無事で済む保証は……、どうだろう。
彼らは人を守るための組織だ。
彼らの目的は現状……、この現象を、究明することではなく、根絶やしにすることだ。
牧志がどちらとして扱われるか次第だ。
……もしも差し出せば、無事で済む保証はない。
佐倉 光

万一を考えると迂闊に言い出せなくなった。
『あれ』は殺される、という想いが棘のように引っかかっていた。
『あれ』は殺される、という想いが棘のように引っかかっていた。
佐倉 光

酸の分泌物か。
牧志はそうではないように見える。
鈴のような鳴き声についても同様だ。
だったら『違うもの』なのではないのか? それとも『半端者』だからか?
牧志と似たような例がないか毎日探し続けている。
牧志への《アナライズ》は毎日欠かさない。
といっても、牧志を冒しているのが『例のヤツ』なら意味はない。
そいつはCOMPでは感知できないからだ。
表示を見ていつも通りだからといって、問題ないとは言えない。
せいぜい、『HUMAN』という表示がそこから消えていないことを確認できることくらいか。
牧志はそうではないように見える。
鈴のような鳴き声についても同様だ。
だったら『違うもの』なのではないのか? それとも『半端者』だからか?
牧志と似たような例がないか毎日探し続けている。
牧志への《アナライズ》は毎日欠かさない。
といっても、牧志を冒しているのが『例のヤツ』なら意味はない。
そいつはCOMPでは感知できないからだ。
表示を見ていつも通りだからといって、問題ないとは言えない。
せいぜい、『HUMAN』という表示がそこから消えていないことを確認できることくらいか。
KP
他に牧志のような例があったという情報は現状、ない。
[ HUMAN ] の表示が消えていないことは、あなたの慰めになるだろうか。
[ HUMAN ] の表示が消えていないことは、あなたの慰めになるだろうか。
KP
昼時。
牧志の体調はすっかり回復し、異形と化した左手足だけが今も変わらない。
特にそれ以上侵食してくるようなこともなく、ある意味「平穏」なものだ。
牧志の体調はすっかり回復し、異形と化した左手足だけが今も変わらない。
特にそれ以上侵食してくるようなこともなく、ある意味「平穏」なものだ。
佐倉 光

牧志に頼んで肉片を、ということも考えたが結局やっていない。
あまりにも殺意が高すぎるので、牧志は調べられずに拘束され、最悪『駆除』されるという予感があったからだ。
必要とあれば人権などあってないようなものになる。
あまりにも殺意が高すぎるので、牧志は調べられずに拘束され、最悪『駆除』されるという予感があったからだ。
必要とあれば人権などあってないようなものになる。
牧志 浩太

牧志は普段通りだが、バランス感覚が掴めないのか物を落としたり、左手をぶつけて物を壊したりしてしまうことが多い。
変形する左足は地面につくことができないため、何かにつかまりながら右足で歩くか、這うことしかできない。
変形する左足は地面につくことができないため、何かにつかまりながら右足で歩くか、這うことしかできない。
佐倉 光

牧志にはなるべく肩を貸してやることにする。
杖を買う、というのもありなんだが、家の中じゃなかなか取り回しがしづらい。
杖を買う、というのもありなんだが、家の中じゃなかなか取り回しがしづらい。
牧志 浩太

牧志は、今は調査のかたわら、大学でやるはずだった範囲の自習をしたりしている。
佐倉 光

「様子、どうだ? 何か変わったことは?」
前に定時連絡をしていたように、今は牧志の体に変化がないかと意識的に声をかける。
話すことで自覚できない異変に気づける可能性がある。
前に定時連絡をしていたように、今は牧志の体に変化がないかと意識的に声をかける。
話すことで自覚できない異変に気づける可能性がある。
牧志 浩太

「俺は今のところ、大丈夫。
侵食してくる様子もないみたいだ。
ああ、ただ体調が戻ってきたからか、結構腹は減ってるかな」
牧志の表情は少し明るい。
ここ二日、悪化する兆候がないからだろう。
牧志の左腕と左足に繋がっているそれは、相変わらず動くこともなくだらりと垂れている。
侵食してくる様子もないみたいだ。
ああ、ただ体調が戻ってきたからか、結構腹は減ってるかな」
牧志の表情は少し明るい。
ここ二日、悪化する兆候がないからだろう。
牧志の左腕と左足に繋がっているそれは、相変わらず動くこともなくだらりと垂れている。
佐倉 光

牧志の状態が安定しているから、まあ、大丈夫なんだろう、と根拠もなく思ってしまっている。
冷静でいられている自信はない。
調べても調べても駆除情報しか出てこない。
冷静でいられている自信はない。
調べても調べても駆除情報しか出てこない。
KP
今日もすこし、肌寒い。
KP
今日のあなたは少々寝起きが悪く、これから新しい情報がないか探そうとしていた所だ。
あるいは、先に昼食にしてもよい。
あるいは、先に昼食にしてもよい。
佐倉 光

今日はいまいち目覚めが良くなかった。
嫌な夢を見たな。
どろどろに溶けた牧志が化け物に八つ裂きにされる夢だ。
そのせいか気分が悪いし軽い寒気がある。
嫌な夢を見たな。
どろどろに溶けた牧志が化け物に八つ裂きにされる夢だ。
そのせいか気分が悪いし軽い寒気がある。
どろどろに溶けた牧志(ネタバレ)
TRPGリプレイ【置】CoC『夢の果てならきみが正しい』 佐倉&牧志 5
どろどろに溶けた牧志
佐倉 光

食事を摂ろうかな。頭をはっきりさせないと能率が上がらないし。
牧志 浩太

「あ、作るよ」
食事をという話が出ると、牧志は壁に手をつきながら立ち上がろうとする。
食事をという話が出ると、牧志は壁に手をつきながら立ち上がろうとする。
佐倉 光

「無理すんなって。俺にもそのくらいできるから」
牧志 浩太

「ありがと、じゃあ楽しみにしとこうかな」
ごめんと言いかけて、牧志は言葉を変えた。
せめて少しでも明るい言葉が欲しかったのだろう。
謝罪ならきっとこれから無数に出てきてしまう、それを何となく感じていたのだ。
ごめんと言いかけて、牧志は言葉を変えた。
せめて少しでも明るい言葉が欲しかったのだろう。
謝罪ならきっとこれから無数に出てきてしまう、それを何となく感じていたのだ。
佐倉 光

ネットは便利だ。初心者でも思いつきで作れる程度のレシピが山ほどある。
俺だってできないことはない。
俺だってできないことはない。
KP
ネットは便利だ。切るだけ潰すだけ、混ぜてレンチンするだけ、余ったアレとコレで、そんな所から美味そうなレシピがいくらでも転がっている。
牧志とシローと同居するようになってから、冷蔵庫にも食材が揃うようになった。
そういえばそこそこ中身が減っていたが、まだ何か作れるくらいはあったはずだ。
牧志とシローと同居するようになってから、冷蔵庫にも食材が揃うようになった。
そういえばそこそこ中身が減っていたが、まだ何か作れるくらいはあったはずだ。
佐倉 光

オムライスでも作るか。ケチャップライスレンチンして上に卵を乗せるだけでできるお手軽料理だ。
卵に綺麗に火を通す必要もない。フライパンに直で割ってさっと混ぜてかけて「ふわとろ」だと言い張ればいい。実際美味いし。
あとはレタスでも千切って添えれば栄養も彩りもバッチリだ。
両手が使えなくてもスプーン一本で食える。最高だな。
卵に綺麗に火を通す必要もない。フライパンに直で割ってさっと混ぜてかけて「ふわとろ」だと言い張ればいい。実際美味いし。
あとはレタスでも千切って添えれば栄養も彩りもバッチリだ。
両手が使えなくてもスプーン一本で食える。最高だな。
佐倉 光

我ながら上手くできたぞ、などと自画自賛して牧志の部屋に皿を運ぶ。
自分のも持っていってそこで食おう。
自分のも持っていってそこで食おう。
KP
おっと、ちょっと待った。
冷蔵庫を開けたあなたは、意外な事態に遭遇する。
卵がない。卵置き場が空っぽだ。
ついでに保存しておいたはずの炊いた米もない。
二食分を十分に賄えるくらいにはあったはずなのだが。
冷蔵庫を開けたあなたは、意外な事態に遭遇する。
卵がない。卵置き場が空っぽだ。
ついでに保存しておいたはずの炊いた米もない。
二食分を十分に賄えるくらいにはあったはずなのだが。
簡単オムライス
KP
いいなそのオムライス、簡単そうで美味しそう
(しかし今回はなんと、イベントがせっかくの佐倉さんクッキングを阻んでしまうのでした。ごめん佐倉さん)
(しかし今回はなんと、イベントがせっかくの佐倉さんクッキングを阻んでしまうのでした。ごめん佐倉さん)
佐倉 光
うちでたまにやるのです。
うちでやるときは卵に溶けるチーズと牛乳が追加されたりします。
子供受けがよい!!
炒めるご飯にブロッコリーを追加すると健康的っぽくてよいです。
これも冷凍ブロッコリーで!
うちでやるときは卵に溶けるチーズと牛乳が追加されたりします。
子供受けがよい!!
炒めるご飯にブロッコリーを追加すると健康的っぽくてよいです。
これも冷凍ブロッコリーで!
KP
あーーーー。ぜったいおいしいやつだぁ!! >溶けるチーズと牛乳
いいですねぇ今度真似させていただこ
いいですねぇ今度真似させていただこ
佐倉 光
意外とケチャップライスの冷凍品置いてないって事もあるんですけどねー。
KP
いまタコライスのもとが1パックだけ残ってまして、ケチャップライスの代わりにこれでやってみようかと
佐倉 光
美味しそうー!
KP
味濃いからぜったいおいしい
KP
野菜と肉が少々は残っているが、さてどうしよう。
メニューを変更するか、出前か、ネットスーパーか、買い出しか。
メニューを変更するか、出前か、ネットスーパーか、買い出しか。
佐倉 光

え、おや。プランが目茶苦茶だ。
ネットスーパーで買った分はまだ届かない。買いに行くしかないな。
ネットスーパーで買った分はまだ届かない。買いに行くしかないな。
佐倉 光

しゃーねー、近所のスーパーに買いに行こう。
牧志 浩太

「?」
とぼとぼと台所から戻ってきたあなたに、牧志が不思議そうに顔を出す。
とぼとぼと台所から戻ってきたあなたに、牧志が不思議そうに顔を出す。
佐倉 光

「食材がねぇ。買い物に行ってくる。
っかしーなー、まだあった気がしたんだけどな」
っかしーなー、まだあった気がしたんだけどな」
牧志 浩太

「あ」
それを聞いて牧志は何かを思い出したようだった。
それを聞いて牧志は何かを思い出したようだった。
牧志 浩太

「ごめん、朝に腹減ってちょっと使った!
そんなに残ってなかったっけ!?」
そんなに残ってなかったっけ!?」
KP
……いや、食いすぎでは?
あの量を全部食ってしまったというのだろうか。ちょっとではない。
あの量を全部食ってしまったというのだろうか。ちょっとではない。
佐倉 光

「そうか、それなら……いいんだ。
買ってくる」
無意識で家具がかじられるより全然いいし。
予定より少し多めに買っておくか。
買ってくる」
無意識で家具がかじられるより全然いいし。
予定より少し多めに買っておくか。
佐倉 光

「一人で食ったんだよな?
結構食欲増してるな」
結構食欲増してるな」
牧志 浩太

「食欲……、そうか、俺そんなに食ってたか。
うう、全然自覚なかった」
牧志は右手で胃のあたりを撫で、それからだらりと垂れた『左腕』を見やった。
うう、全然自覚なかった」
牧志は右手で胃のあたりを撫で、それからだらりと垂れた『左腕』を見やった。
牧志 浩太

「気づかないうちに、意外とどうにかなってるな……、俺」
牧志 浩太

「……ごめん、頼む」
佐倉 光

「ま、『普通じゃない』のは否定できないし。
家具食われるよりは全然マシだよ」
買い物に出る。
こういう時浩子さん達がいれば色々手伝ってもらえるんだろうか。
浩子さん達ならきっと、牧志があんなふうになったからって変に距離をとったりしないだろう。
だけど。
家具食われるよりは全然マシだよ」
買い物に出る。
こういう時浩子さん達がいれば色々手伝ってもらえるんだろうか。
浩子さん達ならきっと、牧志があんなふうになったからって変に距離をとったりしないだろう。
だけど。
佐倉 光

万一のことがあったときのために、俺は、ラミア達を喚ぶという選択肢を外すことができない。
牧志を連れ帰ったのは俺だ。
何かあったら俺が対処しなければならない。
牧志を連れ帰ったのは俺だ。
何かあったら俺が対処しなければならない。
KP
扉を開けて外へ出れば、白々しいほどに青い空。
遠くから車の音や、道をゆく人の声。
二人だけの家の中に比べて、途方に暮れるほどに広く感じた。
遠くから車の音や、道をゆく人の声。
二人だけの家の中に比べて、途方に暮れるほどに広く感じた。
KP
スーパーはいつも通りの明るい内装で、あなたを出迎える。
異形が人を襲い、人が異形に変わり、殺される。
もうそんな事件が何度も起きているのに、牧志もその一人になるかもしれないのに、世界はいつも通りに回っていた。
異形が人を襲い、人が異形に変わり、殺される。
もうそんな事件が何度も起きているのに、牧志もその一人になるかもしれないのに、世界はいつも通りに回っていた。
佐倉 光

「いつもの」と違うのは「日常である」ということだ。
ここがどこかの研究所であった方が。
突然人相の悪い男達に連れ去られかけるほうが希望がある。
調べても調べても何も出てこない。
俺たちはどこへ進めば良いんだ。
ここがどこかの研究所であった方が。
突然人相の悪い男達に連れ去られかけるほうが希望がある。
調べても調べても何も出てこない。
俺たちはどこへ進めば良いんだ。
KP
あなた達は分かたれてもおらず、連れ去られてもおらず、手に取るべき書物もない。
調べるべき場所もない。
ただただ日常は牧志の喉に、あなたの喉に刃を突きつけたまま、あなたの前で目的もなく過ぎてゆくだけだ。
調べるべき場所もない。
ただただ日常は牧志の喉に、あなたの喉に刃を突きつけたまま、あなたの前で目的もなく過ぎてゆくだけだ。
佐倉 光

予定の倍量の食料を買って、気合いを入れて持ち帰る。
超近所だけど車で来て良かった。
手で運ぶのは無理だ。
超近所だけど車で来て良かった。
手で運ぶのは無理だ。
KP
車に乗ろうとすると、駐車場の脇で喋る買い物客たちの声が聞こえた。
興奮しているのか、随分声が大きい。
聞かずとも、内容が耳に突き刺さってくる。
興奮しているのか、随分声が大きい。
聞かずとも、内容が耳に突き刺さってくる。
KP
「ねえ聞いた? 田中さん家の話。
家の中にあの変な生物飼っていたらしいのよ」
「ええ? それってあの事件の? あれ噂話じゃなかったの?」
「それが本当の話みたいなのよ!
昨夜、田中さんの家に警察が来て何かを連れていくのをご近所さんが見たらしくてね……。
暗くてよく見えなかったけど、変な黒い生き物だったらしいわよ。
田中さんが返して! って必死に叫んでいたらしいわ」
「どこかで捕まえて家に入れたってこと?
なんでそんなこと……旦那さん気づかなかったのかしら」
「旦那さんずっと家にいるらしいけどねえ。
そういえば最近、姿を見てないわね。何処行っちゃったのかしら」
家の中にあの変な生物飼っていたらしいのよ」
「ええ? それってあの事件の? あれ噂話じゃなかったの?」
「それが本当の話みたいなのよ!
昨夜、田中さんの家に警察が来て何かを連れていくのをご近所さんが見たらしくてね……。
暗くてよく見えなかったけど、変な黒い生き物だったらしいわよ。
田中さんが返して! って必死に叫んでいたらしいわ」
「どこかで捕まえて家に入れたってこと?
なんでそんなこと……旦那さん気づかなかったのかしら」
「旦那さんずっと家にいるらしいけどねえ。
そういえば最近、姿を見てないわね。何処行っちゃったのかしら」
KP
……あなたには分かる。それは警察に扮していたか、警察内の協力者を動かしたあなた達の関係者だ。
彼女達が噂をする声が耳に刺さる。
彼女達が、買い物袋を提げて車に乗る人達が、皆が皆あなたをじっと見ている気がする。
事実、見ているのではないか。
「田中さん」がそうされたように、彼らはあなたを尾けて、家の中にいるはずの牧志を見つけ出してしまうのではないか。
耳に声が、背中に視線が、監視カメラの光が、あなたを見ている、見ている、見ている。
あなたは見られている。
彼女達が噂をする声が耳に刺さる。
彼女達が、買い物袋を提げて車に乗る人達が、皆が皆あなたをじっと見ている気がする。
事実、見ているのではないか。
「田中さん」がそうされたように、彼らはあなたを尾けて、家の中にいるはずの牧志を見つけ出してしまうのではないか。
耳に声が、背中に視線が、監視カメラの光が、あなたを見ている、見ている、見ている。
あなたは見られている。
KP
《SANチェック:成功時減少 1 / 失敗時減少 2》。
佐倉 光

1d100 51 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 54→失敗
SAN値 51 → 48
SAN値 51 → 48
佐倉 光

変な生物を飼うという言葉に、思わず耳をそばだてる。
佐倉 光

牧志と似たようなことになっている人もいるのか!
その人がどうなったか知れれば、どうすべきか分かるかもしれない。
その人のデータから牧志を救う手段が見つかる可能性もある。
その人がどうなったか知れれば、どうすべきか分かるかもしれない。
その人のデータから牧志を救う手段が見つかる可能性もある。
佐倉 光

しかしもし、牧志が俺の家にいると知られたら、連れ去られるかもしれない。
「田中さん」だって家の中にかくまわれていたんだろう。
波照間さんは見ていた。他の奴だって見ていたかもしれない。
「田中さん」だって家の中にかくまわれていたんだろう。
波照間さんは見ていた。他の奴だって見ていたかもしれない。
佐倉 光

くそ、そんなはずがない。
牧志と一緒に帰った、なんて当たり前の光景だ。
怯え過ぎだ。
帰ったらその人や、そういった事例の人々について調べてみないと。
調べるなんていうのも当たり前だ。
くそ、恐れるな。
牧志と一緒に帰った、なんて当たり前の光景だ。
怯え過ぎだ。
帰ったらその人や、そういった事例の人々について調べてみないと。
調べるなんていうのも当たり前だ。
くそ、恐れるな。
KP
車に乗ってしまえば、こちらを見ては噂話をするような声も、視線も、遠ざかる。
いつもの帰路、いつもの風景、いつもの運転席だ。
あなたの隣に牧志は、いない。
いつもの帰路、いつもの風景、いつもの運転席だ。
あなたの隣に牧志は、いない。
佐倉 光

こんなのが日常であるものか。
落ち着け。俺がしっかりしないと牧志も「田中さん」のようになる。
落ち着け。俺がしっかりしないと牧志も「田中さん」のようになる。
佐倉 光

波照間さんに助けを求めるべきか、迷うな。
波照間さんはきっと助けてくれる。だけど、接触する人間が増えれば秘密は漏れやすくなるものだ。
波照間さんはきっと助けてくれる。だけど、接触する人間が増えれば秘密は漏れやすくなるものだ。
KP
接触する人間が増えれば増えるほど、秘密の漏れる境界も増える。
ハッカーたるあなたはそれをよく、ようく知っている……。
ハッカーたるあなたはそれをよく、ようく知っている……。
KP
幸い、車を降りるあなたを尾けてくる者はいなかった。……今の所。
佐倉 光

いつも通りにするんだ。
二度に分けて車から荷物を運び出す。
二度に分けて車から荷物を運び出す。
KP
まだ平穏、へいお……ん?
佐倉 光
平穏……だな!
KP
平穏…… たぶん!
牧志 浩太

買い物の荷物を持って帰宅すれば、牧志が寝床で横になっている。
佐倉 光

「ただいま。大丈夫か? 牧志」
冷蔵庫に行く前に声をかけてみる。
冷蔵庫に行く前に声をかけてみる。
牧志 浩太

「ん……、ああ、ごめん、少し寝てた」
牧志は声をかけられて目を開いた。
のっそりと身を起こすと、変異した片足と片手を引きずりながら、壁に手をついてこちらへ近づいてくる。
牧志は声をかけられて目を開いた。
のっそりと身を起こすと、変異した片足と片手を引きずりながら、壁に手をついてこちらへ近づいてくる。
牧志 浩太

「お、いい匂いがする。
何買ってきてくれた?」
牧志は少し鼻を上げるようにして、鼻をひくつかせた。
……殊更に匂いの立つような物など、あなたは買っていただろうか?
何買ってきてくれた?」
牧志は少し鼻を上げるようにして、鼻をひくつかせた。
……殊更に匂いの立つような物など、あなたは買っていただろうか?
佐倉 光

「ん……?」
まあ、納豆とかチーズとか?
加工肉類はさすがにいい匂いじゃないよな。パッケージングされてるし。
野菜はさすがに違うだろうし。あとはカップ麺やレトルトだ。
まあ、納豆とかチーズとか?
加工肉類はさすがにいい匂いじゃないよな。パッケージングされてるし。
野菜はさすがに違うだろうし。あとはカップ麺やレトルトだ。
佐倉 光

「ああー、パン屋でパン買ったな。美味そうだったから。それかな?」
『良い匂い』になりそうなのはそれくらいだ。
『良い匂い』になりそうなのはそれくらいだ。
牧志 浩太

「お、それかな? 脂の匂いがしてさ」
牧志は嬉しそうにスーパーの袋へ顔を向けた。
牧志は嬉しそうにスーパーの袋へ顔を向けた。
佐倉 光

「ああ、食おうか。腹減ったよな」
すぐ食べられる物を袋から出して、あとは冷蔵庫などに突っ込む。
すぐ食べられる物を袋から出して、あとは冷蔵庫などに突っ込む。
牧志 浩太

「そうだな。うん、食べよう。
ありがとう、佐倉さん」
牧志は窓の外から視線を逸らして、あなたの存在と、それから美味そうなパンに目を向けた。
壁に手をついて立ち上がり、周囲の物に縋りながらダイニングルームへ向かう。
ありがとう、佐倉さん」
牧志は窓の外から視線を逸らして、あなたの存在と、それから美味そうなパンに目を向けた。
壁に手をついて立ち上がり、周囲の物に縋りながらダイニングルームへ向かう。
佐倉 光

いつもより少し多めの食事をテーブルに並べる。
食事が増えたくらいならいいんだ。
それくらいの変化なら大したことはない。
変化した牧志に必要なものなら。
牧志である限りは。越えずにいる限りは。
食事が増えたくらいならいいんだ。
それくらいの変化なら大したことはない。
変化した牧志に必要なものなら。
牧志である限りは。越えずにいる限りは。
KP
道を歩きながら話す人の声が、微かにここまで届いた。
内容までは聞き取ることができず、ただ、不気味なざわめきとしてこの、狭くて広いような空間の周囲を通り過ぎていく。
内容までは聞き取ることができず、ただ、不気味なざわめきとしてこの、狭くて広いような空間の周囲を通り過ぎていく。
牧志 浩太

牧志も外をゆく人の声に気づいて、寂しいのかそれとも怖いのか知れないような、微妙な憂い顔をした。
佐倉 光

大丈夫。
牧志みたいな例が捕まったなら、そういった人が多く出たなら、きっと治す手段が見つかる。
俺はそういう情報が入りやすい立場にいる。
もうすぐ何とかなるさ。
牧志みたいな例が捕まったなら、そういった人が多く出たなら、きっと治す手段が見つかる。
俺はそういう情報が入りやすい立場にいる。
もうすぐ何とかなるさ。
佐倉 光

牧志は大学に休むと連絡しているんだよな。
あまり変な理由で長期間休むと怪しまれるだろうか。
ふと、少し不安になった。
あまり変な理由で長期間休むと怪しまれるだろうか。
ふと、少し不安になった。
KP
あまり長期間になると怪しまれる、その可能性は十分にある。
元々最近、精神的ダメージのせいで何かと大学を休みがちなので、もう数日程度なら同じ理由で済むかもしれない。
それでも近しい友は心配するだろう。見舞いに来ようとする者もいるだろう。
恐らく、……波照間も。
元々最近、精神的ダメージのせいで何かと大学を休みがちなので、もう数日程度なら同じ理由で済むかもしれない。
それでも近しい友は心配するだろう。見舞いに来ようとする者もいるだろう。
恐らく、……波照間も。
佐倉 光

波照間さんか。
波照間さんには雨に打たれたせいで少し具合が悪いようだとしか言っていない。
何か感づいただろうけど、逆にいつもの異変だと思ってくれないだろうか。
俺たちには色々ありすぎるから。
波照間さんには雨に打たれたせいで少し具合が悪いようだとしか言っていない。
何か感づいただろうけど、逆にいつもの異変だと思ってくれないだろうか。
俺たちには色々ありすぎるから。
佐倉 光

東浪見は、あまり深く追求しては来ない、と思う。
ただ、ヤツ以外の友人は分からない。
牧志には結構俺が把握できていない友人関係もあったりする。
ただ、ヤツ以外の友人は分からない。
牧志には結構俺が把握できていない友人関係もあったりする。
佐倉 光

牧志だって早く元に戻りたいよな。
仕方のないことだが、日々成果のない無力さに胸が痛んだ。
仕方のないことだが、日々成果のない無力さに胸が痛んだ。
KP
ここには何もない、手がかりも希望も悪意も憎むべき相手も。
あなたは、牧志は似たような境遇をいちど味わった。
ただ挿げ替えられ変質させられていく彼を眺めるほかない時間を。
苦しみに満ちた無力を。
しかしここにはあの時よりもなお、先がなかった。現状。
あなたは、牧志は似たような境遇をいちど味わった。
ただ挿げ替えられ変質させられていく彼を眺めるほかない時間を。
苦しみに満ちた無力を。
しかしここにはあの時よりもなお、先がなかった。現状。
佐倉 光

やめやめ。まだ訪れてもいない最悪を想像したって仕方ない。
一応想定した言い訳くらいは考えておこう。
自分の肩を撫でて小さく息をつく。
まだ大丈夫だ。
一応想定した言い訳くらいは考えておこう。
自分の肩を撫でて小さく息をつく。
まだ大丈夫だ。
牧志 浩太

牧志は大きなパンに隠すようにして、困ったような苦笑を浮かべた。
気づいてしまうのだろう、あなたの憂いに。
気づいてしまうのだろう、あなたの憂いに。
牧志 浩太

牧志は保存食入れを探って、インスタントのスープを用意した。
食事の時間を少し和やかにしてくれるような、温かいポタージュだ。
食事の時間を少し和やかにしてくれるような、温かいポタージュだ。
KP
そんな穏やかな時間のはずですが、佐倉さん。
〈目星〉と【アイデア】で判定をどうぞ。
〈目星〉と【アイデア】で判定をどうぞ。
佐倉 光

1d100 99〈目星〉 Sasa 1d100→ 55→成功
1d100 85【アイデア】 Sasa 1d100→ 63→成功
1d100 85【アイデア】 Sasa 1d100→ 63→成功
KP
スープが熱い!
外が肌寒いのでそう思っただけか、それとも手足のせいで冷ます余裕がなかったのか、スープはひどく熱かった。
外が肌寒いのでそう思っただけか、それとも手足のせいで冷ます余裕がなかったのか、スープはひどく熱かった。
佐倉 光

「あっっち!」
慌ててふうふうと吹く。
慌ててふうふうと吹く。
牧志 浩太

牧志を見ると、彼は同じスープを平気な顔をして飲んでいた。
そういえば普段と違って、選んだパンが肉々しいものばかりだ。唐揚げパンは普段から好きだが。
肉が食べたい気分なのだろうか。
そういえば普段と違って、選んだパンが肉々しいものばかりだ。唐揚げパンは普段から好きだが。
肉が食べたい気分なのだろうか。
佐倉 光

まあそんなこともあるだろう。
そんな日もある。
牧志がそういうものを好むようになった。
そんな事もある。
血を好むよりは普通じゃないか。
変な虫食うよりはマトモじゃないか。
そんな日もある。
牧志がそういうものを好むようになった。
そんな事もある。
血を好むよりは普通じゃないか。
変な虫食うよりはマトモじゃないか。
佐倉 光

牧志は牧志だ。
牧志 浩太

「えっ、ごめん熱かった!?」
さっぱり気づいていなかったらしい彼は、驚いた様子で謝る。
外が寒かったのだろうかと、窓と手元を交互に見る。
さっぱり気づいていなかったらしい彼は、驚いた様子で謝る。
外が寒かったのだろうかと、窓と手元を交互に見る。
佐倉 光

「ああ、ちょっとうっかりしてて」
佐倉 光

同じものを平気な顔で飲むなぁ。
熱に対して鈍感になっているんだろうか。
熱に対して鈍感になっているんだろうか。
佐倉 光

「ちょっと口開けてみてくれるか?」
中の見た目は変わっているんだろうか。
中の見た目は変わっているんだろうか。
牧志 浩太

牧志は恐る恐る口を開ける。何となく目を閉じてしまっている。
……粘膜の赤色が目に触れた。
奥に向かってずらりと並ぶ白い咀嚼器官。
のたうつ触手にも似た、毒々しい赤を纏ったぶつぶつの肉塊が。
まじまじと見ると不気味にも見えるが、人間の口の中だ。
なんの異変も感じられない。
……粘膜の赤色が目に触れた。
奥に向かってずらりと並ぶ白い咀嚼器官。
のたうつ触手にも似た、毒々しい赤を纏ったぶつぶつの肉塊が。
まじまじと見ると不気味にも見えるが、人間の口の中だ。
なんの異変も感じられない。
佐倉 光

慎重にチェックして、その見た目に変化がないことにほっとすると同時不安になる。
見た目は変わっていないな。神経に影響が出ているのか?
見た目が変わらないまま変質してしまうのか?
見た目は変わっていないな。神経に影響が出ているのか?
見た目が変わらないまま変質してしまうのか?
佐倉 光

「何ともなかった」
口の中を照らしていたライトを消す。
口の中を照らしていたライトを消す。
佐倉 光

「熱耐性上がってんのかもな」
佐倉 光

感覚が消えている、とかじゃなきゃいいけど。
牧志 浩太

「そっか。……よかったような、不気味なような気がするな。
食べる量が増えてることといい、俺、佐倉さんから見て結構おかしくなってるんだろ?
あんまり自覚、なかったけどさ」
牧志は自分の「左手」を撫でた。それは何の変化も見せず、動くこともなく、だらりと垂れているだけだ。
食べる量が増えてることといい、俺、佐倉さんから見て結構おかしくなってるんだろ?
あんまり自覚、なかったけどさ」
牧志は自分の「左手」を撫でた。それは何の変化も見せず、動くこともなく、だらりと垂れているだけだ。
佐倉 光

「ああ、まあ……影響は出てると思うよ」
ここで嘘をついても意味はない。
自分が『いつもと違う』と感じることを伝えよう。
ここで嘘をついても意味はない。
自分が『いつもと違う』と感じることを伝えよう。
佐倉 光

「いつもより食う量が多いとか、肉が好きになったとか。
あとは温度の感じ方かな。これについては熱耐性ができているだけなのか、感じなくなっているのかは分からない」
あとは温度の感じ方かな。これについては熱耐性ができているだけなのか、感じなくなっているのかは分からない」
牧志 浩太

「だよな。俺が冷蔵庫のもの食べちゃった時、佐倉さん随分驚いてた。
ちょっと食べただけのつもりだったんだけど、随分食べたんだろ?
肉は、そうだな。何だかパンの味が薄く感じるんだ。でも肉の味は分かるから、ついそればかり選んでた。
温度は後で試してみようかな。火傷するほどやる気はないけど、少し赤くなるかどうかくらいは分かるだろうし。
……俺、結構変わってるな。
最悪この手足をどうにかすれば、とは行かないみたいだ」
ちょっと食べただけのつもりだったんだけど、随分食べたんだろ?
肉は、そうだな。何だかパンの味が薄く感じるんだ。でも肉の味は分かるから、ついそればかり選んでた。
温度は後で試してみようかな。火傷するほどやる気はないけど、少し赤くなるかどうかくらいは分かるだろうし。
……俺、結構変わってるな。
最悪この手足をどうにかすれば、とは行かないみたいだ」
佐倉 光

「好みが変わっているのか……ってだけならいいんだけどな」
佐倉 光

「温度実験やるなら俺も一緒にいるときにしろよ。今のお前ちょっと」
佐倉 光

「不安だ」
牧志 浩太

「そうだな。俺、色々自覚がないみたいだし。
その時は付き合ってほしい。
……そのうち、虫とか生肉とか食べるようになったりしてな。
そうしたら、胃袋と好みが合いそうだ」
軽く言おうとして微妙に失敗し、どことなく重たい空気が漂った。
その時は付き合ってほしい。
……そのうち、虫とか生肉とか食べるようになったりしてな。
そうしたら、胃袋と好みが合いそうだ」
軽く言おうとして微妙に失敗し、どことなく重たい空気が漂った。
佐倉 光

「…………」
咄嗟に軽口が叩けなかった。
咄嗟に軽口が叩けなかった。
牧志 浩太

それから牧志はどことなく憂い顔で、本を読みながら友達らしき誰かとメッセージのやりとりを始めた。
たまに電話がかかってくることもあるが、電話は取らないようだった。
自覚できない異変にでも気づかれてしまったら一大事だ、そう思っているのだろう。
たまに電話がかかってくることもあるが、電話は取らないようだった。
自覚できない異変にでも気づかれてしまったら一大事だ、そう思っているのだろう。
佐倉 光

そうだな、異変を自覚できないんじゃ危険か。
何とかしてやれないかな。
何とかしてやれないかな。
佐倉 光

「……くそ、DDS-NET見てくる」
手早く食事を終えて片付けたら情報探しに行く。
手早く食事を終えて片付けたら情報探しに行く。
KP
DDS-NETを確認すると、異形の出現が止まないことについての注意喚起が行われていた。
現状大きな被害が出る前に抹殺することに成功しているが、異形の出現箇所に規則性はなく、変わらずGPの上昇も見られない。
件数が多くなってきた分、一般人に目撃されることも増え、SNSなどに情報が出てしまうことも増えてきた。
異形については攪乱情報の流布工作などで対応しているが、召喚悪魔を目撃されないよう十分に注意すること。
また、異形を発見した際は接近を避け、遠隔攻撃手段を用いて攻撃し、完全に動かなくなるまで確実に抹殺すること、とある。
現状大きな被害が出る前に抹殺することに成功しているが、異形の出現箇所に規則性はなく、変わらずGPの上昇も見られない。
件数が多くなってきた分、一般人に目撃されることも増え、SNSなどに情報が出てしまうことも増えてきた。
異形については攪乱情報の流布工作などで対応しているが、召喚悪魔を目撃されないよう十分に注意すること。
また、異形を発見した際は接近を避け、遠隔攻撃手段を用いて攻撃し、完全に動かなくなるまで確実に抹殺すること、とある。
佐倉 光

近づくな、か。悪魔使いに被害でも出たのか?
GPに出てないのまずいよな。
……おかげで牧志の事に気付かれずにいる、とも言えるが。
GPに出てないのまずいよな。
……おかげで牧志の事に気付かれずにいる、とも言えるが。
KP
詳しく情報を探す場合、
SNSでの調査:〈図書館〉または〈コンピューター〉または何らかの調べものに関する特技
DDS-NETでの調査:〈製作:コンピューターウィルス(悪魔)〉+20%
にて、それぞれ判定。
SNSでの調査:〈図書館〉または〈コンピューター〉または何らかの調べものに関する特技
DDS-NETでの調査:〈製作:コンピューターウィルス(悪魔)〉+20%
にて、それぞれ判定。
佐倉 光

1d100 86 〈コンピューター〉 SNS調査 Sasa 1d100→ 90→失敗
1d100 69 〈製作:コンピューターウィルス(悪魔)〉+20% DDS-NET Sasa 1d100→ 99→致命的失敗(ファンブル)
1d100 69 〈製作:コンピューターウィルス(悪魔)〉+20% DDS-NET Sasa 1d100→ 99→致命的失敗(ファンブル)
佐倉 光
おぉぉい!!
KP
あなたはより詳しい情報を探そうとPCに向かう。
頭が痛い。調べたいことはいくらでもあった。家に匿われていた「田中さん」のこと、牧志と同じような存在がいるのかどうかということ、それから……、
目が痛くて、頭の奥が疲れてうまく追えない。
思った以上に、あなたは参ってしまっているようだった。
頭が痛い。調べたいことはいくらでもあった。家に匿われていた「田中さん」のこと、牧志と同じような存在がいるのかどうかということ、それから……、
目が痛くて、頭の奥が疲れてうまく追えない。
思った以上に、あなたは参ってしまっているようだった。
佐倉 光

「ああくそ、しっかりしろよ……!」
ふがいない自分に思わず頭を掻きむしる。
俺が頑張らないと牧志は危険な悪魔として殺されるかも知れないんだぞ! あいつはあいつなのに!
ふがいない自分に思わず頭を掻きむしる。
俺が頑張らないと牧志は危険な悪魔として殺されるかも知れないんだぞ! あいつはあいつなのに!
KP
唯一見つけたのは、以下の情報だ。
KP
「家の中に匿われていた異形を捕獲後、抹殺。
同居者の精神的ショックを考慮して、その場で抹殺せず、捕獲の上離れた場所で実行した。
異形の出現が減らない原因に、同様に匿われている個体の存在が考えられる。
本日以降は、家の中や不審な挙動を取る人物にも注意すること。
追伸:独断での家屋侵入は慎み、可能な限り警察の協力を仰ぐこと」
……ふと窓に目が行く。
あなたが感じた視線は幻では、なかったのかもしれない。
彼らが、見ている。
同居者の精神的ショックを考慮して、その場で抹殺せず、捕獲の上離れた場所で実行した。
異形の出現が減らない原因に、同様に匿われている個体の存在が考えられる。
本日以降は、家の中や不審な挙動を取る人物にも注意すること。
追伸:独断での家屋侵入は慎み、可能な限り警察の協力を仰ぐこと」
……ふと窓に目が行く。
あなたが感じた視線は幻では、なかったのかもしれない。
彼らが、見ている。
KP
《SANチェック:成功時減少 0 / 失敗時減少 1》。
KP
調査失敗した情報については、次のタイミング(5日目)に再調査可能。
一度アプローチした内容のため、再調査では技能値に+20%の補正が掛かる。
一度アプローチした内容のため、再調査では技能値に+20%の補正が掛かる。
佐倉 光

やばいな。まずい。匿われているものが他にいるのは僥倖じゃない。脅威だ。
見られている。
……くそ。
胸がむかむかしてきた。
見られている。
……くそ。
胸がむかむかしてきた。
佐倉 光

1d100 48 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 34→成功
KP
おっと、そういえばSNS調査は牧志も可能だ。
(DDS-NETは佐倉さんのみ)
牧志の分の調査を振ります。
(DDS-NETは佐倉さんのみ)
牧志の分の調査を振ります。
佐倉 光
がんばれー!
牧志 浩太

1d100 85 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 39→成功
牧志 浩太

「お疲れ、佐倉さん。何か分かった?
こっちでも少し調べてたんだ、何か分かったなら突き合わせてみよう」
牧志は片手で、あなたにコーヒーを差し出す。
こっちでも少し調べてたんだ、何か分かったなら突き合わせてみよう」
牧志は片手で、あなたにコーヒーを差し出す。
佐倉 光

今はまだ昼間だろうか。
KP
気づけば陽が傾いている。もう夜が近い。
随分と苦戦していた間に、時間が過ぎてしまったようだ。
随分と苦戦していた間に、時間が過ぎてしまったようだ。
佐倉 光

よし、時間的には何も問題はない。カーテンを閉める!
KP
シャッ、と小気味よい音をさせてカーテンは閉じた。
いつかとは違い、カーテンに隙間はない。
ぴったりと閉じて、外からの視線を遮断してくれる。
いつかとは違い、カーテンに隙間はない。
ぴったりと閉じて、外からの視線を遮断してくれる。
悪魔退治屋
佐倉 光
雰囲気描写のDDS-NET採用ありがとうございます!
※さすがにパソ通ではない
※さすがにパソ通ではない
KP
せっかくシナリオの警察を悪魔使いに変更したりしてますからね!
おっそれだ!! と思って採用させていただきました。今回せっかく悪魔使いの佐倉さん、ということで導入周り派手にイジっています。
※連合無しMisskeyだったりして
おっそれだ!! と思って採用させていただきました。今回せっかく悪魔使いの佐倉さん、ということで導入周り派手にイジっています。
※連合無しMisskeyだったりして
佐倉 光
自分が所属している組織が敵になるの絶望感が強くて酷いですね!
彼らが人間の敵に対してはどんなに非道になれるか知っているんだもの。
彼らが人間の敵に対してはどんなに非道になれるか知っているんだもの。
KP
そうそう! せっかく波照間もいますしね。
「パトロール」や「抹殺」の依頼が佐倉さん所に来ちゃうのも含めて酷くていいなって。
「パトロール」や「抹殺」の依頼が佐倉さん所に来ちゃうのも含めて酷くていいなって。
佐倉 光
波照間さんがどう絡んでくるのか怖いよー
KP
ウフフ。
佐倉さんが何もしなくても登場するタイミングは想定していますが、任意のタイミングで連絡を取ることもできます。
佐倉さんが何もしなくても登場するタイミングは想定していますが、任意のタイミングで連絡を取ることもできます。
佐倉 光
波照間さんに助けは求めたいけど敵対することになるのも嫌だから迷ってるなぁー
KP
波照間は完全な追加要素のため、波照間がどう動くかは現状確定していません。
敵対することに……、なるかもしれない。ならないかもしれない。
敵対することに……、なるかもしれない。ならないかもしれない。
佐倉 光
敵対は嫌だぁー
佐倉 光

どうしよう。移動すべきだろうか。しかしこの状態の牧志を運ぶのはひと苦労だ。
それに異界に入ったらノータイムで襲われる危険があるし、普通に悪魔だって危険だ。
下手に動かない方が安全だろうか。
少し考えを巡らす。
それに異界に入ったらノータイムで襲われる危険があるし、普通に悪魔だって危険だ。
下手に動かない方が安全だろうか。
少し考えを巡らす。
牧志 浩太

あなたが考えを巡らせ終わってから、牧志が口を開ける。
牧志 浩太

「ネットはごちゃごちゃだ。
新種の猿だの全くのデマだの、逃げ出した実験体だの。
ただ、どこかの研究所で火災があって、って話はちょっと気になったな。
ニュースにはなってないみたいだから、本当なのか分からないけど」
新種の猿だの全くのデマだの、逃げ出した実験体だの。
ただ、どこかの研究所で火災があって、って話はちょっと気になったな。
ニュースにはなってないみたいだから、本当なのか分からないけど」
佐倉 光

「研究所の火事か。臭いな。調べてみるか。早速出かけて……」
佐倉 光

「…………」
『田中』の事を思い出した。
連れて行かれる。家族に知らせずに殺される。
『田中』の事を思い出した。
連れて行かれる。家族に知らせずに殺される。
牧志 浩太

「それから、警察が不審なことがなかったか、不審な音を聞かなかったかって、家に聞いて回ってるらしい」
佐倉 光

「……そうか。もし俺がいないときに誰か来ても、絶対出るなよ」
牧志 浩太

「ああ、……分かった。そうだよな。
きっと、警察にも回ってるんだよな? 裏で、手が。
買い物に行ってから佐倉さん、随分顔が沈んでるし、ピリピリしてる。
何か……、あったんだよな?」
きっと、警察にも回ってるんだよな? 裏で、手が。
買い物に行ってから佐倉さん、随分顔が沈んでるし、ピリピリしてる。
何か……、あったんだよな?」
佐倉 光

「ああ……」
隠しても仕方ないし、隠さない方が安全、だろうな。
隠しても仕方ないし、隠さない方が安全、だろうな。
佐倉 光

「お前みたいに半分だけ悪魔に変異してるっぽいヤツ、他にもいるみたいなんだ。
それを匿っている人がたまにいる。
それを、悪魔使いが探し回って、連れていこうとしている。
警察の手を借りてるらしい。だから、俺の仲間じゃなくても、警察も、危険だ」
それを匿っている人がたまにいる。
それを、悪魔使いが探し回って、連れていこうとしている。
警察の手を借りてるらしい。だから、俺の仲間じゃなくても、警察も、危険だ」
佐倉 光

「……怪しい家は、外からも観察して調べに来るらしい」
牧志 浩太

「そう、か……」
牧志は小さく呻いた。
牧志は小さく呻いた。
牧志 浩太

「まだ人間の人まで、連れていこうとしているのか……。
いや、人の形を残している、か。
そうか、いや、無理もないか。
正体不明だ、って佐倉さん言ってたな。
正体不明で、アナライズもエネミーソナーも無効で、その上に感染する。
根絶やしにしなければ、逃せば恐らくそこから増え、捕捉不能になる。
そうだな。無理もない。
僕だって、そう考える」
牧志は何度も右手を握ったり、開いたりしながら、苦しげに、悔しげに呻いた。
いや、人の形を残している、か。
そうか、いや、無理もないか。
正体不明だ、って佐倉さん言ってたな。
正体不明で、アナライズもエネミーソナーも無効で、その上に感染する。
根絶やしにしなければ、逃せば恐らくそこから増え、捕捉不能になる。
そうだな。無理もない。
僕だって、そう考える」
牧志は何度も右手を握ったり、開いたりしながら、苦しげに、悔しげに呻いた。
牧志 浩太

「そうなると、俺は顔、見せない方がいいな。
カーテン、ずっと閉めてたら逆に怪しいかな。
カーテンは開けておいて、左手足だけ手袋やギプスででも隠した方がいいかな。
どう思う?」
佐倉さん、ごめん。
そんな言葉が今にも出そうな声だった。
その一言だけは敢えて避けようとしている声だった。
カーテン、ずっと閉めてたら逆に怪しいかな。
カーテンは開けておいて、左手足だけ手袋やギプスででも隠した方がいいかな。
どう思う?」
佐倉さん、ごめん。
そんな言葉が今にも出そうな声だった。
その一言だけは敢えて避けようとしている声だった。
佐倉 光

謝る必要はない。牧志だって別に襲われたくて襲われたわけじゃない。運が悪かっただけだ。
佐倉 光

「そうだな……カーテン閉めっぱなしは今いきなり始めると怪しまれるかも知れない」
佐倉 光

「可能なら洗濯物引っかけたり家具を置いたりで見えづらくした方がいいかもな。
その手と足、もし可能なら隠そう」
その手と足、もし可能なら隠そう」
牧志 浩太

「だよな。洗濯物でも吊るす所から始めるか。
手は……そうだな、三角布と添木で隠そう。
それなら動かなくても自然だ。
足はどうするかな、靴はすぐ脱げそうだ。ギプスでもあればいいんだけど」
手は……そうだな、三角布と添木で隠そう。
それなら動かなくても自然だ。
足はどうするかな、靴はすぐ脱げそうだ。ギプスでもあればいいんだけど」
佐倉 光

「ギプスって自宅で作れるようなもんじゃないんだよな。ズボンの裾を縫い閉じて、中にプラ板で筒作ってそれっぽくして、あとは杖でも使うしかねぇかな……」
最悪外に出る必要があるなら車椅子だけど、そもそも出ない方がいいだろうな……
最悪外に出る必要があるなら車椅子だけど、そもそも出ない方がいいだろうな……
佐倉 光

そういえば感染条件って知られているのかな。
KP
噛まれて傷を負った被害者が瞬く間に異形へと変じること、
遠隔攻撃なら被害を受けないこと、それから人間以外の動物や悪魔は噛まれても変貌しないらしいこと。
分かっているのはそれくらいだ。
まさか人間で実験をするわけにもいかず、あえて危険を侵そうという悪魔使いも現状、いないのだ。
遠隔攻撃なら被害を受けないこと、それから人間以外の動物や悪魔は噛まれても変貌しないらしいこと。
分かっているのはそれくらいだ。
まさか人間で実験をするわけにもいかず、あえて危険を侵そうという悪魔使いも現状、いないのだ。
どうなってる?
佐倉 光
牧志はあくまで切り裂かれた傷で噛み傷っぽくはない(とはいえ噛み裂かれた可能性はある)
佐倉は浅くだが感染者? である牧志に噛まれている
どうなっているんだろうなぁー
佐倉は浅くだが感染者? である牧志に噛まれている
どうなっているんだろうなぁー
KP
どうなっているんでしょうねぇ。
置きなのをいいことに&導入を盛っているので、本来のシナリオではさくさく過ぎるはずの序盤をじっくりやっております。
置きなのをいいことに&導入を盛っているので、本来のシナリオではさくさく過ぎるはずの序盤をじっくりやっております。
佐倉 光

「そういえば牧志、お前その化け物に怪我をさせられたとき、噛まれたって感じはしたか?」
牧志 浩太

そう聞かれて、牧志はじっと考え込む。
無意識に左手を顎にやり、包帯の巻かれた触手のようなそれが彼の顎をぷにっと押した。
無意識に左手を顎にやり、包帯の巻かれた触手のようなそれが彼の顎をぷにっと押した。
牧志 浩太

「それが、よく覚えてないんだよな……、あの時のこと。
とにかく痛かったことしか。
後ろからだったから、そこまでちゃんと見てないし」
とにかく痛かったことしか。
後ろからだったから、そこまでちゃんと見てないし」
佐倉 光

「そうなのか……」
すると、瞬時に人を化け物に変える悪魔とは別物の可能性があるよな。
あっちは噛まれたら即アウトだ。
噛まれたのでもなく意識を保って変質してゆくのなら、別種なんじゃないのか?
そうだとしたら、助かる可能性だってあるだろう。
事実、牧志は意識を保っている。
何もわからないのに殺させてたまるか。
すると、瞬時に人を化け物に変える悪魔とは別物の可能性があるよな。
あっちは噛まれたら即アウトだ。
噛まれたのでもなく意識を保って変質してゆくのなら、別種なんじゃないのか?
そうだとしたら、助かる可能性だってあるだろう。
事実、牧志は意識を保っている。
何もわからないのに殺させてたまるか。
佐倉 光

「とにかく危険だから、外に見える所で左、出すなよ。
何か情報が入るまでの辛抱だからな」
何か情報が入るまでの辛抱だからな」
牧志 浩太

「ああ、勿論だ。ずっと何か巻いておくし、手袋もしておく。
なるべく、窓にも近寄らないようにするよ。
……頼む。
俺も、何か気になることがあったらすぐ知らせる」
牧志は片手でスマートフォンを握って言った。
大丈夫だと自分を鼓舞するように、はっきりした声で。
これと彼のタブレットが、唯一彼を外と、あなたと繋ぐものだ。
なるべく、窓にも近寄らないようにするよ。
……頼む。
俺も、何か気になることがあったらすぐ知らせる」
牧志は片手でスマートフォンを握って言った。
大丈夫だと自分を鼓舞するように、はっきりした声で。
これと彼のタブレットが、唯一彼を外と、あなたと繋ぐものだ。
塔
佐倉 光
あれ、なんだか覚えのある状態になった。
夜自宅にいたほうがよければ長引かずに帰ってくるー!
夜自宅にいたほうがよければ長引かずに帰ってくるー!
KP
丸一日ずっと不在にすることがなければ大丈夫です。
佐倉 光
はーい
覚えのある状態
塔牧志ルート
覚えのある状態
佐倉 光

では家具をどう移動させるか相談。
動かせるの多分俺しかいないからちょっと頑張ってから仕事に出よう。
牧志はちょっと風邪を引いて寝込んでる。精神的にもちょっと調子悪いから大事とってお休み中。
そういう設定だ。事実、そんなようなものだしな。
動かせるの多分俺しかいないからちょっと頑張ってから仕事に出よう。
牧志はちょっと風邪を引いて寝込んでる。精神的にもちょっと調子悪いから大事とってお休み中。
そういう設定だ。事実、そんなようなものだしな。
KP
そんなことなら前にもあった。
嬉しくないが、調子を崩して休んだり寝込んだりするのも、もう一度や二度じゃない。
友達も隣人も、またかと心配してくれるだろう。きっと。
この出来事に終わりがあれば。
嬉しくないが、調子を崩して休んだり寝込んだりするのも、もう一度や二度じゃない。
友達も隣人も、またかと心配してくれるだろう。きっと。
この出来事に終わりがあれば。
KP
家具を動かすのはまあ重労働だった。
いつもなら東浪見に頼みたいところだが、今回ばかりはそうもいかない。
なんとか動かし終わると、もうすっかり夜になっていた。
いつもなら東浪見に頼みたいところだが、今回ばかりはそうもいかない。
なんとか動かし終わると、もうすっかり夜になっていた。
牧志 浩太

「行ってらっしゃい」
家具に囲まれた空間で、牧志は一人の時間をせめて楽しむ準備を整えていた。
よい香りのハーブティーに、気に入りの本、日記帳、タブレット、それからそれから。
手には手袋、足にはズボンの裾。
しっかりと手足を隠した彼は、まるでいつもの彼のように見えた。
家具に囲まれた空間で、牧志は一人の時間をせめて楽しむ準備を整えていた。
よい香りのハーブティーに、気に入りの本、日記帳、タブレット、それからそれから。
手には手袋、足にはズボンの裾。
しっかりと手足を隠した彼は、まるでいつもの彼のように見えた。
KP
もう三日、もう三日だ。このまま、何も変わらないのではないか。
彼を傷つけた悪魔は悪魔使い達が血眼になって狙うあれとは別種で、助かる方法だってあるのではないか。
いや、あるはずだ。いつものように、探せば、きっと。
そんな仄かな希望が、あなた達の間に漂っていた。
彼を傷つけた悪魔は悪魔使い達が血眼になって狙うあれとは別種で、助かる方法だってあるのではないか。
いや、あるはずだ。いつものように、探せば、きっと。
そんな仄かな希望が、あなた達の間に漂っていた。
佐倉 光

仕事では積極的に情報を探して、少し多めの買い物をして帰る。
牧志はよく食べるようになった、これは間違いのないことだ。
牧志を心配する声には「ああ、たまにあるやつだから大丈夫」と軽く答える。
体を支えられるような物を店で探そう。杖とか、歩行器とか。
そして、ずっと前に牧志が追加で扉につけていた鍵を持ち出してもう一度付けることにしよう。
牧志はよく食べるようになった、これは間違いのないことだ。
牧志を心配する声には「ああ、たまにあるやつだから大丈夫」と軽く答える。
体を支えられるような物を店で探そう。杖とか、歩行器とか。
そして、ずっと前に牧志が追加で扉につけていた鍵を持ち出してもう一度付けることにしよう。
KP
問題の研究所がどこなのかは結局、分からなかった。
そもそも真実かどうかさえ分からないような話だ。
もっとよく調べる必要があるのだろう。きっと。
異形への対処でいつもより手薄になっている仕事は、いつもより少し大変だった。
杖や歩行器といった物品はちゃんと見つかり、少しずつ現状に慣れ始めている牧志の助けになってくれた。
ずっと前に使ったきりの鍵は壊れていることもなく、しっかりと扉や窓を閉ざしてくれる。
そもそも真実かどうかさえ分からないような話だ。
もっとよく調べる必要があるのだろう。きっと。
異形への対処でいつもより手薄になっている仕事は、いつもより少し大変だった。
杖や歩行器といった物品はちゃんと見つかり、少しずつ現状に慣れ始めている牧志の助けになってくれた。
ずっと前に使ったきりの鍵は壊れていることもなく、しっかりと扉や窓を閉ざしてくれる。
佐倉 光

そうだ。こうして目の前のことに対処しながら情報を探す。
こうして今までだって切り抜けてきたんだ。
こうして今までだって切り抜けてきたんだ。
KP
そうしてまた一日が過ぎてゆく。
あなたは今日もまた、目を閉じるだろう。
彼は変わらない。あなたも。
あなたは今日もまた、目を閉じるだろう。
彼は変わらない。あなたも。
佐倉 光

牧志にいつ何が起きるか分からない、早く手がかりを見つけないと。
KP
不安と焦り、それから曖昧さ。
変わらない日常は少しずつ、あなた達の心を削ってゆく。
牧志は相変わらずあなたの頭が弾け飛ぶ夢を見ては、あなたの手に縋った。
変わらない日常は少しずつ、あなた達の心を削ってゆく。
牧志は相変わらずあなたの頭が弾け飛ぶ夢を見ては、あなたの手に縋った。
KP
二人とも《SANチェック:成功時減少 1 / 失敗時減少 1D3》。
実行後、不定基準値をリセット。
実行後、不定基準値をリセット。
牧志 浩太

1d100 43 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 12→成功
SAN 43 → 42
SAN 43 → 42
佐倉 光

1d100 48 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 48→成功
SAN値 48 → 47
SAN値 48 → 47
クトゥルフ神話TRPG 目次
いたみあいっこ 一覧
コメント By.佐倉 光
まだ大丈夫。こんなことはいつものことだ。
似たようなことを今までに何度も乗り越えてきた。
そこに彼がいて、その手を取れる限り。
まだ大丈夫。こんなことはいつものことだ。
似たようなことを今までに何度も乗り越えてきた。
そこに彼がいて、その手を取れる限り。
メインルート
メインルート
子供佐倉ルート
子供佐倉&デビルシフター牧志ルート
塔牧志ルート
塔牧志&佐倉ルート
Nルート
N牧志&N佐倉ルート
波照間ルート
波照間(&東雲)ルート
佐倉~月影ルート
佐倉・アナザールート
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」








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