こちらには
『瓶の中の君』
ネタバレがあります。




瓶の中の君

珠代ひがら 様 作



今回のPCである牧志とKPCである佐倉は、『地獄はやさしい』『AND/HAND』で関わりがあります。
また、二人とももと真・女神転生の世界の住人もしくはそれと関わりがあるので、もちろんフレーバーですがそういった発言をします。
牧志・佐倉・敵対NPCの内心についての情報を秘匿扱いで追加しました。

牧志 浩太

『地獄はやさしい』発のPC。
それに関する大きな事情を抱えている。
記憶に悩まされる事も多く、自分が何者か見失う事もあるが、お人好しで温厚、だが意思は強い好青年。

【地獄はやさしいネタバレ】牧志が抱える事情
元エピソード『地獄はやさしい』波照間

牧志はとある事件の影響で大変強靱な肉体を持つ『ショゴスの【紅】』だった時期がある。【紅】はその時に悪魔使いの波照間紅と世界を救う大立ち回りをしている。
最終的に世界を救い、彼は牧志浩太として復活する事はできたが、波照間紅の記憶が85%上書きされた状態であった。牧志浩太自身の記憶はほとんど失われてしまっている。
そのため悪魔使い【波照間】・強靱な【紅】としての記憶に振り回される事もある。

波照間が成人であり、飲酒も運転も行えるため、その記憶も持っている。
波照間の一人称は『僕』である。


KP
あなたは夜道を歩いている。
いつもより少し遅い時間になってしまっていて、人通りは少ない。
牧志 浩太
「もうこんな時間か……」
最近、あの謎解きに熱中してしまって、出かけたりするのが遅くなりがちなのだ。もう少しで解けそうで解けない謎が、もどかしくて仕方ない。
KP
街灯が一部消えているところもあったりするが、今日は月が明るく、不自由はしないだろう。
牧志 浩太
街灯が消えているのをなんとなく眺めながら歩く。普段は感じない月の明るさなんてものを、足元の暗さのせいで感じるのも面白い。
佐倉さんの連絡先に繋がる、あの謎解き。
佐倉さんが俺に唯一託してくれた選択肢だ。なんとしてでもしがみついてやるなんて、ちょっと意地になってる、かもしれない。

佐倉 光

『AND/HAND』事件で牧志と関わった、サマナーで悪魔退治屋。普段悪魔とアイテムに頼りきりなので本人は役立たず。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する。

一般人である牧志をこれ以上自分のいる世界に関わらせたくないと考えているが、前回ラストに牧志に自分の連絡先を謎解きにしたメモを渡した。


KP
解けるものなら解いてみろ。
そう言いたげな挑戦的な顔で突きつけてきたのを思い出すかも知れない。
牧志 浩太
望むところだ。解けるものなら解いてやる。
なんとなく穏やかな性根だったような気がする俺が、珍しく熱中していること自体も面白かった。
あの謎解き……暗号化された連絡先。佐倉から牧志に送られた挑戦状であり繋がり。『AND/HAND』を参照。
KP
喧噪は遠く、このあたりは少し不気味だ。
男性とは言え、少し身の危険を考えるような人気のなさだ。
牧志 浩太
「……うわ、暗いな」
……と、ふと建物の陰に真っ暗闇を見てしまい、少し怖くなる。
KP
ふと、奇妙な言葉のようなものが聞こえた気がした。
〈聞き耳〉をどうぞ
牧志 浩太
CCB<=75 〈聞き耳〉 (1D100<=75) > 95 > 失敗
聞こえてない!
KP
ぼんやりとしたそれは、知っているどんな言葉にも似ていないように感じた。
しかしそれでも響いてくるその音に、胸が悪くなるような感覚を覚えるだろう。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
CCB<=51 《SANチェック》 (1D100<=51) > 40 > 成功
KP
貴方の意識は唐突に霧に包まれるように煙ってゆく。
牧志 浩太
「何だ……?」
思わず周囲を見回す。背筋がぞくりと震えるような不快感を覚えた。
KP
視界がぼやけ、音が遠くなる。
そして、あなたの世界とのつながりはぷつりと途切れる。
牧志 浩太
「な……、」
何だ、これは。おかしい。悪魔使いの記憶が、明らかな異常を知らせる。
咄嗟に矢筒に手を伸ばした、その手が何もない所で空を切って、意識が落ちる。

KP
目覚めた貴方は、暗い部屋の床に横たわっていた。
冷たくほこりっぽい床に無造作に転がされたのだろう。
牧志 浩太
「う……、」
何だ、これ。
まず起き上がろうとする。次に、身体が自由かどうか確かめる。
KP
冷たく硬い床で眠っていたせいか、体の節々が少し痛むかも知れない。
牧志 浩太
「痛てて……、何だよ、これ」
前の事件を思い出す。連れ去られた? でも、どうして?
KP
体は少し重いが、恐らくそれはすぐ治る類いのものだと思われた。
しかし、持っていたはずの荷物は一つとして手元にはない。
牧志 浩太
「え、また何もないのか」
スマホの再契約とか家の鍵とか、手間かかったんだぞ。あの時。
KP
奪われすぎ問題。
牧志 浩太
それ。
KP
部屋は薄暗く、周囲の物はよく見えなかったが、僅かずつ目が慣れてくる。
牧志 浩太
目が慣れてくるのを待って、まずは周囲を見回す。
KP
すぐ側には机があり、隅の方にロッカー状の掃除用具入れ、反対側の壁には扉があるだけの、割と殺風景な部屋だ。
牧志 浩太
扉に耳をつけ、外から誰かいそうな物音などがするかどうかを確認する。
KP
今のところ扉の向こうから物音は聞こえない。
牧志 浩太
とりあえず大丈夫そうだと認識。床を撫でて確認してみますが、何か落ちていたり扉があったりはしない?
KP
そうだな、薄暗くてよく分からないが……
〈目星〉
牧志 浩太
CCB<=75 〈目星〉 (1D100<=75) > 44 > 成功
KP
床に何かを引きずったような跡がうっすらと残っている。
それはこの部屋の扉から机の周囲に多くあるようだ。
牧志 浩太
机を見てみます。上や下に何かあったりしますか?
KP
机の上には、瓶が一つ。
大きさは両手で持てるほど。
ウイスキーの瓶、のような風情だ。
不思議な文様の彫刻があり、黒い蓋がしてあるのが見て取れる。
しかし、何よりも不可解なのはその中身だった。
瓶の中には、何か人形のような、動くものが入っていた。
牧志 浩太
「何か……、虫?」それをよく見てみます。
KP
それは壁に両手をついて周囲を見回しているようだったが、あなたがのぞき込んだのに気付くと、ぎょっとしたように身を震わせて身構えた、ように見えた。
黒衣の男性の姿だ。
黒い短髪で……
どこかで見たような。

不可解な現象に《SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
CCB<=51 《SANチェック》 (1D100<=51) > 94 > 失敗
[ 牧志 浩太 ] SAN : 51 → 50

牧志 浩太
「……えっ? 人形が……、動いてる?」
しかも、なんとなく見覚えのあるような姿の。
KP
「うわっ、! この野郎、悪魔か!?」
声が聞こえた。
瓶の中にいるにもかかわらず、意外にはっきりと。
牧志 浩太
「悪魔? いや、僕は……、じゃない、俺は悪魔じゃない。って、その声」
誰の声かは分かりますか?
佐倉 光
その声はどう考えても佐倉のものだった。
牧志 浩太
「佐倉さん!?」


佐倉 光
「……なにっ、牧志!?」
牧志 浩太
「あ、ああ、うん。俺だよ。佐倉さん、どうしてそんな所に?」
KP
佐倉はあらためて呆然と周囲を見回し始める。
牧志 浩太
瓶を少し持ち上げて、よく見てみる。
佐倉 光
「なんだ、俺が小さいのか? うわっ!」
KP
瓶が突然傾いた事で、佐倉は転んだ。
佐倉 光
SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D3
CCB<=72 《SANチェック》 (1D100<=72) > 5 > 決定的成功/スペシャル
[ 佐倉 光 ] SAN : 72 → 71
牧志 浩太
「あっ、ごめん!」あわてて瓶を机の上に戻す。
佐倉 光
「おい、静かに扱えよ」
牧志 浩太
「そうなるよな、悪い」
佐倉 光
「なんだ、ここはどこだ? どうしてお前がいる?」
牧志 浩太
「それが、俺にも分からないんだ。暗い夜道を歩いていたら、突然意識が遠のいて……、そうだ、状態異常喰らったみたいに。気がついたら、ここに転がされてた」
佐倉 光
「何だよ、お前もか……
くそ、最近耐性ぶち抜いてくるの多過ぎだろ」
牧志 浩太
「佐倉さんも、なのか? また何かに巻き込まれたみたいだな……。また会えたのは嬉しいけど、こういうのはやめてほしいな」
KP
ずるっ、ずるっ、
何かを引きずるような音が聞こえた。
牧志 浩太
咄嗟にそちらを振り向く。
KP
扉の方だ。
〈聞き耳〉
牧志 浩太
CCB<=75 〈聞き耳〉 (1D100<=75) > 28 > 成功
KP
何者かがこの部屋へと近づいてくる。
何か重いものを引きずる音とともに、べたん、べたんと足音が聞こえる。
牧志 浩太
「何か……、来る」
佐倉 光
「おい、何ぼうっとしてんだ、隠れろ」
本編見る!
牧志 浩太
机の陰に隠れる。
瓶も一緒に回収します。
KP
机は素通しで、扉からはまる見えだろう。
牧志 浩太
ロッカーの裏は?
ロッカーが開くようなら、ロッカーの中に隠れます。
KP
ロッカーは壁にぴったりとくっついているが、中に入ることはできそうだ。
牧志 浩太
佐倉さん入りの瓶も一緒に回収して、ロッカーの中に隠れる。
KP
瓶の中から物言いたげなうめき声は聞こえたが、文句を言っている場合ではない、と考えたらしく、佐倉は何も言わなかった。
牧志 浩太
「……」
ロッカーの中で息をひそめる。窓などがあればそこから、外の様子をうかがいます。
KP
ロッカーの扉には、丁度目線のあたりに切れ込みがある。
そこから外の様子をうかがう事はできそうだ。

KP
カシャリ、と金属の音が響いた。
扉が軋む。
シュルル、と何かが鳴いた。
あなたはその声の主を扉にあいた隙間から見てしまう。
まるで蛇が直立しているかのような姿。
爬虫類の頭と滑らかな鱗を持ち、二本の足と二本の腕を持った形状は人間にもよく似ている。
白いローブを被ったそれは、先の割れた舌をチロチロと小刻みに出し、黄色く丸い目をせわしなく動かしていた。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D6
牧志 浩太
CCB<=50 《SANチェック》 (1D100<=50) > 40 > 成功
「……!」
咄嗟に口を押さえて声を呑み込む。ラミアの姿を思い出したが、それよりもまだ、ずっと異様で、恐ろしげだった。
秘匿 ヘビ人間
KP
首尾良く生贄を捕獲し、一人は瓶詰めにしたあなた。
しかし、瓶は一つ足りなかった。
それなりに探したつもりだが見つからない。
こうなったら、完成している一個だけでも持っていかなければならない。
儀式を滞らせるわけにはいかないのだ。
ヘビ人間
(焦)

KP
ヘビ人間はしばらく様子を見ると、舌を出す速度を上げ、目玉をぎょろぎょろと動かした。
そして、急にきびすを返すと部屋からかけ出してゆく。
それの尻に生えた太い尾が、引きずられる音の正体だと気付くだろう。
ばたばたと慌てたような足音が、開けっぱなしの扉の向こうに遠ざかってゆく。
秘匿 ヘビ人間
KP
あなたは衝撃的な事に気がつく。
なんと、転がしておいた生贄も、瓶詰め済の生贄もない!
この部屋に鍵はかけてあったはずなのに、逃げ出してしまったというのだろうか?
このままではまずい。新たな生贄を確保する時間はないのだ。
探さなければならない。まだそう遠くには行っていないはずだ。
ヘビ人間
(慌)
KP
慌てたあなたはうっかり鍵をかけ忘れた。

KP
ひと呼吸。ふた呼吸。
沈黙を守り続けたあなたは、気付かれる事なくこの場をやり過ごせたようだ。
牧志 浩太
「は……ぁ、」詰めていた息を、気配が去ってようやく吐く。
佐倉 光
「なんだ、何がいたんだ?」
KP
佐倉が抑えた声で話しかけてくる。
牧志 浩太
「二足歩行の蛇、っていうのかな。蛇人間みたいな奴がいた」
佐倉 光
「知らない奴だな……」
牧志 浩太
「俺もだ。悪魔、っていうより……、何だろうな。もっと異様に見えた」
佐倉 光
「正直不本意だが、会えて良かったとしか言いようがないな。
これ、開けてくれよ」
牧志 浩太
瓶の蓋を確認してみますが、開きそうですか?
KP
一見硝子製に見える瓶だ。
口の所に真っ黒な栓と封印が成されている。
しかし栓の部分はいくら力を込めてもびくともしない。
牧志 浩太
「ぐっ……! 何だこれ、固い……!
だめだ、開きそうにない。何か、こじれる物ないかな」
ロッカーの中を調べてみますが、何かありますか?
KP
ロッカーの中には乾いたモップくらいしか入っていない。
牧志 浩太
封印は剥がせそうですか?
KP
剥がすことはできない。
ほんの少しも爪すら引っかかる事はない。
まるで『もともとそのように作られていた』かのようだ。
佐倉 光
「何らかの封印か何かか? こっからじゃよく見えねぇ……」
牧志 浩太
「ああ、封印が貼られてる。でも変だ、びくともしない。そう印刷されてるだけのように、爪も引っかからない」
改めて机を調べてみます。
KP
机には他には何もないが……
牧志 浩太
引き出しなどもない?
KP
本当にシンプルな台ですね。
机を調べようと掃除用具入れから出た貴方の視界に、白いものが飛び込んでくる。
床に落ちている紙切れだ。
牧志 浩太
「紙切れ? さっきの奴が落としていったのかな」何となく既視感を覚えながら、その紙きれを見てみます。
KP
扉近くに落ちていることからいって、さっきのヘビ人間が落としていったのだろう。
紙きれには、丁寧な字で注意書きのようなものが書き付けてある。
『瓶型捕縛装置の使用方法』
・瓶の蓋を開ける
・捕縛対象に瓶の口を向ける
・呪文を唱える
・瓶の蓋を閉める

※解除方法は別紙に記載
※捕縛中は瓶を決して割らないこと
牧志 浩太
「捕縛装置……、これか。別紙はどこだ」紙きれを裏返してみますが、何か書いていない? また、他に紙きれは落ちていませんか?
KP
ないですね。
佐倉 光
「なんだ、何か見つけたのか」
牧志 浩太
「ああ。佐倉さんがそうなっている理由、分かったかもしれない」かくかくしかじか。
KP
今後、見せると宣言しなくても佐倉は見ますが、見せたくないときはそう言っていただければ見ません。
牧志 浩太
OK。
KP
それと、佐倉は考える・喋る・〈聞き耳〉〈目星〉など、体を使わない技能は振れますが、視界に頼る技能は見づらいのでペナルティが入ります。
佐倉のチャッパレ見たら大体どんな感じか分かります。
牧志 浩太
分かりました。

佐倉 光
「……なるほど……悪魔使いが悪魔に捕まるなんて。
解呪方法書いてるやつ、探さないと」
牧志 浩太
「ああ、そうだ。また落としていってくれてるといいんだが。
瓶の口を向ける……、ってあるけど、何か覚えてる? 直前のこと」
佐倉 光
「いや、多分お前と同じだよ。
夜道歩いてたら突然意識が消し飛んで。
気がつきゃお前にのぞき込まれてた」
牧志 浩太
「一緒か。なら、横とか後ろからやられたんだな」
佐倉 光
「どうしてお前だけ無事なんだろうな……
それはそうと、あまりここにいるのもまずいんじゃないのか?」
牧志 浩太
「そうだな」外の様子を確認し、誰もいないようならそっと扉を開けて外に出ます。
KP
扉は開きっぱなしだ。隙間から出る事もできるだろう。
目の前には廊下が左側へと伸びている。
右手すぐは壁で、行き止りだ。
牧志 浩太
様子を見ながら廊下を進みます。
KP
廊下には窓があり、外は明るくなっている。
夜が明けているのだろうか。
牧志 浩太
外の様子を窺ってみますが、どんな場所のようですか?
KP
外は青々とした木々が生い茂っており、光はその隙間から差し込んできている。
ここは森の中のようだ。
窓硝子ははめ殺しで、外の景色が少し歪んで見えるほど分厚い。
牧志 浩太
「開きそうにないな。このまま出るわけにもいかないけど」
佐倉 光
「そうだな……できれば外には出たいが……
このままってのも……
いやしかし……」
秘匿 佐倉
佐倉 光
(牧志は多少度胸があるとは言えただの一般人、俺は瓶詰め、くそ、最悪だ。
さっきの反応から言って、よく分からないものがウロついてる。俺の不意をついて気絶させられるかも知れないヤツだ、現状戦って勝てるなんて考えない方がいいな……
さっさとここを脱出させてあとは外のヤツに何とかして貰うか? 状況的にはそれがベストに思えるな。
けど、万一この瓶が外ではどうにもならない、あの腕輪と同じようなものだった場合、俺は一生このままか。そいつは……最悪。
くそ、どうしたらいい)

KP
佐倉はぶつぶつとなにごとか呟いている。
牧志 浩太
「一応、出る方法がありそうなら確保しとこう。何かあった時に逃げられるかもしれないし…… 佐倉さん?」
佐倉 光
「……いや……
何でもない。脱出できるチャンスがあったら……な」
秘匿 佐倉
佐倉 光
(最悪だが……それしかなさそうか。死ぬよりは、マシだろう。少しは。
くそ、ここにいるのが牧志じゃなくて波照間さんだったら、他のみんなだったら……)

牧志 浩太
何を言っているのか〈聞き耳〉できますか?
KP
okどうぞ。〈心理学〉でも良いよ。
牧志 浩太
CCB<=76 〈心理学〉 (1D100<=76) > 86 > 失敗
だめだった!
その様子が気になったが、現状への焦りが先行した。
佐倉 光
「あんま余計な事考えないで逃げる事考えろよ」
KP
では、佐倉が最後に「まあ何とかなる」とか呟いたのが聞こえた。
牧志 浩太
「……」

牧志 浩太
お、マップアイコンありがとうございます。
部屋1の様子を見てみます
KP
扉は閉っている。
牧志 浩太
最初に物音を聞いてみて、誰もいないようなら扉が開くか確認します。
KP
では〈聞き耳〉
牧志 浩太
CCB<=75 〈聞き耳〉 (1D100<=75) > 37 > 成功
佐倉 光
CCB<=46-10 〈聞き耳〉 (1D100<=36) > 3 > 決定的成功/スペシャル
KP
部屋から物音は聞こえない。
何もいないようだ。
牧志 浩太
扉が開くようなら、中の様子を確認します。

KP
扉のノブをひねると、微かな音を立てて扉が開く。
その部屋には、本がぎっしりと並んだ書棚がいくつも置いてある。
赤く高級感のあるカーペットが引いてあり、壁沿いに背の高い本棚がびっしりと並んでいる。
部屋の正面には重々しい黒檀の机がある。
佐倉 光
「書庫か……
どんな本があるんだろうな……」
牧志 浩太
「すごい量だな……、何かあるかもしれないが、時間はかけてられないな。手早く見てみよう」
KP
佐倉が残念そうなため息をついた。
佐倉 光
「そうだな。俺にも見えるように本の横にでも置いてくれ」
牧志 浩太
「分かった」
KP
本棚には見た事もないような字で書かれた本が並んでおり、ほとんどは読む事もできない。
牧志 浩太
「くらくらするな、異界の本みたいだ」
KP
だが数冊、黒い表紙の意味を読み取れる本があった。
KP
〈図書館〉
牧志 浩太
CCB<=75 〈図書館〉 (1D100<=75) > 64 > 成功
KP
うっかり先に本を見つけちゃったけど結果オーライ!
牧志 浩太
なんとうっかり!
KP
本の文字は汚く、意味を読み取るのに苦労したが、かろうじてこれだけの事が読み取れた。
『イグ[Yig]』
半人間の蛇たちの父。我らが偉大なる神。
我らと似た顔を持ち、たくましい肉体を誇る。
イグを呼び出せし子ら、イグの救いを得る。
牧志 浩太
「汚い字だな……」 なんとなく既視感を覚える空間だ。
KP
確かに、あなたには覚えのある状況だ……
彼に関わりの深い家がこんな感じだった。
KP
文とともに細密な挿絵が添えられている。
蛇のような頭を持つそれは先程見たヘビ人間に似ているが、それよりも大きな鉤爪を持ち、狂気を感じさせる透明な糸を引いた口を大きく開いていた。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1D4
牧志 浩太
CCB<=50 《SANチェック》 (1D100<=50) > 55 > 失敗
1d4 (1D4) > 2
[ 牧志 浩太 ] SAN : 50 → 48
「……」
佐倉 光
CCB<=71 《SANチェック》 (1D100<=71) > 61 > 成功
「こいつがイグってやつか……
お前が見たヘビ野郎の親玉ってわけだな」
牧志 浩太
「あの蛇人間の親玉、か。
ああ、そうなんだろう」
奥の机を確認してみます。
佐倉 光
「あっ、おい、待てよ。
絵の下、なんか書いてあるぞ」
KP
ごめんねまだ情報があります!
牧志 浩太
SANチェック 失敗の衝撃で目をそらしてしまった!
牧志 浩太
「えっ? 悪い、見逃してた」
KP
挿絵の下に何かの呪文が書かれているのが分かる。
★「イグの召喚」の呪文を入手
5MPと1d3の正気度を損失し、魔法陣のある空間でイグを呼び出す。
佐倉 光
「召喚術……?」
牧志 浩太
「呼べるのか、あいつらを。……話、通じるのかな……」
佐倉 光
「人をいきなり瓶に閉じ込める奴とか?
大体、どうして俺瓶に入ってるんだよ。
こんな状況じゃなきゃ、やってみたいのはヤマヤマなんだが……」
KP
珍しく佐倉が食いついてこない。
牧志 浩太
「それもそうか。……他、探してみよう」その様子を少し気にしながら。
その本からはもう分かることはなさそうですか?
KP
なさそうですね。

分厚い絨毯を踏んで机に近づく。
幸い足音は全て長い毛足が吸収してくれる。
足元まで板で覆われているタイプの高級そうな机であり、椅子の入るスペースに身を隠す事ができそうだ。
牧志 浩太
ちらっと絨毯を持ち上げてみますが、絨毯の下に何かあったりしませんか?
KP
とくに何かがある様子はない。
机には引き出しがあり、鍵穴がある。
机の上にはメモがあるようだが、特に意味があるものには思えなかった。試し書きか何かだろうか。
牧志 浩太
開きそうな引き出しがあれば開けてみます。
メモを見てみますが、意味の取れる記述はない?
KP
メモはただのゴミだ。
引き出しは鍵がかかっているのか開かない。
この部屋にはほかに気になるものはなさそうだ……
牧志 浩太
外の様子を確認して、何もいなさそうなら部屋2に向かいます。
KP
【幸運】で判定。
牧志 浩太
CCB<=60 【幸運】 (1D100<=60) > 46 > 成功
KP
廊下に何かがいる気配はない。

牧志 浩太
「……大丈夫そうだ」
佐倉 光
「いくらいつも無力だっていっても、ここまでのは初めてだぜ」
牧志 浩太
「まさか瓶詰めになるとは思わないよな。見た時びっくりした」
佐倉 光
「自分がこうなってるんじゃなきゃ、喜んで調べるんだけどな。
こん中何も手がかりありゃしねぇ、ただのガラスの部屋だ。
これ、瓶なんだな?
それにしちゃ、息苦しくはないな……」
牧志 浩太
「ああ、こっちからは瓶に見える。栓に空気穴とか、開いてるのかもな」

KP
貴方方は部屋2の前へと素早く移動する。
扉は閉ざされている。
簡素な金属扉だ。
牧志 浩太
中の様子を確認して、何もいなさそうなら部屋に入ります。
KP
〈聞き耳〉
牧志 浩太
CCB<=75 〈聞き耳〉 (1D100<=75) > 8 > スペシャル
KP
物音はしない。
ドアノブをひねると抵抗なく回る。
扉を引き開けると、きい、と微かな音がした。
中は暗い。
ここは乱雑に物が積まれた倉庫のようだ。薄暗く、段ボール箱がいくつも積み上げられている。
隠れるつもりならば、いくらでも身を隠す場所はあるだろう。
奥に棚がある。
そこにはそれなりに物が整理して置かれているようだった。
佐倉 光
「倉庫か」
牧志 浩太
「みたいだ。暗いな……」
佐倉 光
「まあ見えなくはねぇな。何か役に立つ物はないか?」
牧志 浩太
「あっちはまだ分かりやすそうだ」
奥の棚を調べてみます。
KP
〈目星〉をどうぞ。
牧志 浩太
CCB<=75 〈目星〉 (1D100<=75) > 58 > 成功
KP
あなたは棚に、親しみを覚えるものを見つける。
それは立派な工具箱だ。
本格的な両開きのもので、高価そうな工具がぎっしりと詰まっている。
鈍色の重々しい光は貴方の心を和ませるだろう。
佐倉 光
「工具か、武器……にはちょっと頼りないな」
牧志 浩太
「……随分しっかりしたやつだな。武器、にはならなさそうだけど、栓をこじるくらいできそうだ」それを見て、無意識にか僅かに微笑む。
KP
その光の中に、少し毛色の違う光を見つける。
それは金色の小さな鍵だ。
サイズ的に、先ほどの鍵穴に合いそうにも見える。
牧志 浩太
「!
鍵だ。さっきの机のかもしれない」鍵を回収します。
KP
鍵はあなたの服のポケットに入る。
牧志 浩太
工具箱の工具で瓶の蓋をこじってみますが、蓋は動きそうですか?
KP
そうだな、どんなふうにやる?
蓋の隙間をほじる感じ?
挟んでねじったりする?
牧志 浩太
1. 蓋の隙間にマイナスドライバーなどを差し込み、てこの要領で蓋を持ち上げる
2. ペンチなどで蓋を挟んでねじる
3. 蓋に工具を突き刺し、ひねって蓋を持ち上げる
KP
全部やってみる?
牧志 浩太
3から順に試します。刺さらなさそう、動かなさそうならすぐに見切りをつけます。
KP
隙間に差し込んだ工具はつるつると滑ってしまい、どうしても引っかからない。
拒まれているようにも感じる。
2を試すなら、瓶がきりきりとかすかな音を立てる。
秘匿 佐倉
KP
空間が軋む。怪音が全身に降り注ぎ、周囲の空気がねじ曲がる。
音はあなたの存在そのものにひびを入れるように容赦なく突き刺さり、激しい頭痛を引き起こす。
あなたそのものがばらばらになっていきそうな、破滅的な予感がする!
佐倉 光
ああくそ、知ってた! 今回もイージーモードじゃねぇのかよ!
「やめてくれ!」

KP
試し始めて程なく、中の佐倉が頭を抱えてなにごとかわめき始める。
牧志 浩太
「佐倉さん!」手を止めて佐倉の様子を見ます。
佐倉 光
「あ、ああ、凄まじい音がして。
頭が割れそうだ」
牧志 浩太
「ごめん、中に響くんだな。そう考えると、あんまり手荒なことはできないな……」
KP
蓋よりも瓶に力が加わっているのだろうか。
瓶を破壊する事はできそうだが……
佐倉 光
「できれば、この方法はやめて欲しいな。
先に俺の頭が割れそうだ」
牧志 浩太
「ああ、やめとく。あの書き方だ、瓶が割れたら怖いしな」
KP
棚にある物で気になるのはこれくらいだ。
牧志 浩太
一応マイナスドライバーを持っていきます。何かあった時のために。
ニッパーがあればそれも。
KP
ok
牧志 浩太
「……そんな場合じゃないけど、持ってると少し落ち着くな。工具」
佐倉 光
「ああ、あの時も工具……」
秘匿 佐倉
佐倉 光
(そういえば、わざわざ焼け跡に回収しに来てたな。あれが大事ってだけじゃないのか)

牧志 浩太
段ボール箱を調べてみますが、自分達の荷物があったりはしませんか?
KP
〈目星〉!
牧志 浩太
CCB<=75 〈目星〉 (1D100<=75) > 94 > 失敗
佐倉 光
CCB<=85-10 〈目星〉 (1D100<=75) > 83 > 失敗
牧志 浩太
だめだー!
KP
おぉっと!
段ボールはごちゃごちゃと積み上がっていてよく分からない。
紙が詰まったもの、食料品が詰まったもの、空箱など、内容に統一感がない……
佐倉 光
「くそ、暗くてよく見えねぇ」
KP
もう少し時間をかければ何か見つかるだろうか?
というわけでもう少し探すなら
【幸運】/2
牧志 浩太
「カオスだな…… 後にしよう」切り上げて、部屋2に戻って引き出しを開けます。後だ後!
KP
ok

KP
貴方方は書物庫に戻った。
あの鍵は机の引き出しに合いそうだ。
牧志 浩太
鍵で引き出しを開ける。
KP
引き出しには綺麗な書類が一枚入っていた。
手順書のようだ……
『瓶型捕縛装置の解除方法』
・魔法陣を用意する
・四隅に火を灯す
・中央に立つ
・呪文を唱える
・瓶を床に叩きつけて割る

※手順を間違えないように!
牧志 浩太
「……これだ!」
佐倉 光
「ラッキー!」
「……魔方陣? 魔方陣の書き方はないのか」
牧志 浩太
「解除にしては手順が多いな。魔法陣が何か分かれば、最悪外でもなんとかなりそうなんだが」
魔法陣の書き方や、手順に必要なものはその書類や、引き出しの中にはなさそうですか?
KP
残念ながらなさそうですね。
佐倉 光
「この手順書、うっかり仲間を吸い込んだ時用か……?」
牧志 浩太
「多分な。セーフティがないんじゃ、危なっかしくて使えないだろうし」
佐倉 光
「とすると、解除できる場所も用意してあるか、解除用の準備はしてある可能性があるかな……」
牧志 浩太
「そう考えよう。少なくとも魔法陣くらいはあると思いたいな。
……もう少し探すしかないか」
秘匿 佐倉
佐倉 光
(希望が見えると、つい何とかなるような気がしてしまうな……
絶望的って事に変わりはない。それより出口が見えてんだ、逃げるように言うのが最適……だろうな)

佐倉 光
「……なあ、牧志」
牧志 浩太
「……佐倉さん?」
佐倉 光
「倉庫んとこから玄関見えたろ?」
牧志 浩太
「ああ、見えた」
佐倉 光
「逃げられるようなら……逃げていいからな。
どうにもこの状況、素人がどうこうできるようにも見えねぇし」
牧志 浩太
「分かってる。最悪、外でゆっくりその瓶を開ける方法を探してもいいし。
魔法陣のことが分からない以上、できればこの中でなんとかしたいけどな」
佐倉の言葉の意図に気づきつつ、しらを切る。
秘匿 佐倉
佐倉 光
(逃げる気ねぇのかよ……)
呆れつつも何故かほっとする。自分も何かできるなら、力を借りようという気にもなるのだが……

佐倉 光
「……
無力だなぁ、俺」
牧志 浩太
「……無力、ってことはないかな。二人いるだけでも、何かと助かってるし」
秘匿 牧志
牧志 浩太
(こうやって話してると、前を向ける。一人じゃ、状況に押し潰されそうだ)

KP
ずる、ずるっ。
何かを引きずる音が足早に近づいてくる。
牧志 浩太
「まずい」倉庫に隠れます。
KP
お、今書庫ですよね
一度廊下に出ます?
牧志 浩太
あ、そうかいま書庫か
失礼、勘違いしました。書庫の机の裏に隠れます。
KP
机の下ですね。
ok、あなたは机の下に入り込んで息を潜める。
ややあって、扉が開いた。
ずるずると長い尾を引きずったそのヘビ人間は、焦ったように部屋を見回す。
秘匿 ヘビ人間
KP
この部屋にも生贄はない。大体どうして瓶が足りないのだろう。
どうしていつの間にか鍵が開いているのだろう。
そしてどうして自分がその責を負わねばならないのだろう。
ヘビ人間
(怒)

牧志 浩太
「……」
佐倉 光
「……」
牧志 浩太
瓶を抱えるようにして背を丸め、息を潜める。
KP
ヘビ人間は苛立たしそうに尾の先で床を打つ。
尾は鞭のようにしなり、本棚に当たって美尻びしりと音を立てた。
KP
美尻……
牧志 浩太
一瞬笑ってしまった>美尻
そりゃあヘビケツはいい筋肉ついてそうですが
KP
よりによってこんなシーンでやらかさなくても。ねぇ。
尻見えてるでしょうけども。
KP
そして、そいつは部屋を出て行った。
しばらく待っても戻ってくる気配はない。

牧志 浩太
「……行ったか。苛立ってきてるな」
佐倉 光
「俺たちを探しているのか」
牧志 浩太
「だと思う。他に探されてる相手がいそうな感じは、今の所しないし。
俺達が出たのは、あの時にバレてるはずだからな」
佐倉 光
「……だろうな。
さっきの話、繰り返すのはやめるけど。
無理、するなよ」
牧志 浩太
「……分かった。無理は……、しない」
佐倉 光
(くそ、歯がゆいぜ)
牧志 浩太
「たぶん、無力なのは俺の方だな」
佐倉 光
「何言ってる。瓶詰めになっているマヌケより働いてるだろ。
俺一人だったら、最初のところであのヘビに持って行かれて、なんかの生贄にでもされて終わってるよ。
なんだろうなあのヘビ。
ヘビのくせに鼻が悪いのか。
あんな悪魔見た事ねぇな……」
牧志 浩太
「何だろうな、あいつ。イグ、っていうのも聞いたことはなかった」

牧志 浩太
玄関扉を確認して、外に出られそう(開きそう)かどうかだけチェックしておきます。まだ外には出ない。
KP
重厚な両開きの扉だ。
鍵は……かかっていない。
かかっていたとしても、内側から問題なく開けられるだろうが。
牧志 浩太
「よし。最悪瓶持って脱走ってルートができた」
佐倉 光
「……」
秘匿 佐倉
佐倉 光
(『最悪』なのか。
見捨てる気はない、ってことだな。
波照間さんの記憶や、『化け物』の記憶に引きずられてるのか?
恐怖に鈍感な馬鹿なのか?)
ふと、以前の事件の事を思い出す。いや……違うか。ただただこいつは底抜けなんだ

牧志 浩太
反対側の部屋6の様子を確認してみますが、中には何かいそうですか?
KP
廊下の方へ戻る貴方を見て佐倉は物言いだけにしたが、もう何も言わなかった。
〈聞き耳〉をどうぞ。
牧志 浩太
CCB<=75 〈聞き耳〉 (1D100<=75) > 48 > 成功
「無理はしないよ。大丈夫。……佐倉さんに言われて気づいた。俺は俺だったな、ってさ」
佐倉 光
〈聞き耳〉
CCB<=46-10 〈聞き耳〉 (1D100<=36) > 60 > 失敗
KP
大勢の人の気配がする。
扉の向こうから大勢のざわめきと、物音が聞こえる。
それはほんのかすかだったが、確実にあなたの耳に届いた。
ここは、危険だ。
牧志 浩太
無言で扉の前を離れる。
佐倉 光
「そんなの当たり前……牧志?」
KP
貴方の表情が変わったのに気付いて佐倉が言葉を飲み込む。
牧志 浩太
無意識に拳を握り込んでいた。
KP
瓶の中で佐倉がやり場のない気持ちを自らの拳にぶつけた音がかすかに聞こえた。
牧志 浩太
その音を微かに聞いたが、何か言う余裕はなかった。
その場を離れて部屋3の前に向かいます。
KP
扉は閉ざされている。
こちらもさっきの倉庫のような簡素な扉だ。
〈聞き耳〉
牧志 浩太
CCB<=75 〈聞き耳〉 (1D100<=75) > 1 > 決定的成功/スペシャル
わお
KP
おっ。
佐倉 光
CCB<=46-10 〈聞き耳〉 (1D100<=36) > 25 > 成功
KP
部屋の中から物音はしない。
扉の隙間から明るい光が漏れているのが分かる。
廊下の奥から、ずる、ずる、と何かを引きずる音が聞こえる。
佐倉 光
「……!」
牧志 浩太
扉の中を確認して、隠れられそうな物が見えれば室内に入ります。
なければ部屋2の倉庫に戻って隠れます。
秘匿 ヘビ人間
KP
もう3周は……いや4だったか? 2だったかも知れない。とにかく探したのに生贄は見つからない。一体どこへ逃げたというのだろうか。
このままでは自分自身が生贄に上げられかねない!
急がなくては。
ヘビ人間
(涙)

KP
蛍光灯がついた明るい部屋だ。
ぱっと見、奥にある衣装ダンスに隠れられそうだ。
衣装ダンスに入る?
牧志 浩太
入る。
KP
衣装ダンスの中には、何着かの白衣が入っていた。
しばらく息を殺して待つ。
あのヘビ人間はこの部屋には入ってこなかったようだ。
牧志 浩太
「……」
佐倉 光
「……くそ、心臓に悪い」
KP
では〈目星〉をどうぞ。
牧志 浩太
CCB<=75 〈目星〉 (1D100<=75) > 16 > 成功
KP
あなたは衣装ダンスに隠れている間に、白衣のポケットに何か硬い物が入っているのを探り当てていた。
外に出て取り出してみるならそれは、ライターのようだ。
余裕ある
KP
これ一時までで終わる可能性あるな。
牧志 浩太
なんと。ということは隙を見てRPを盛っても大丈夫と?
KP
全然平気ですよ。
かなりサックサク進んでるから。
牧志 浩太
やったぜ じゃあ盛っていく
KP
シナリオボリュームはこのマップの通りだと思ってもらって大丈夫です。
牧志 浩太
なるほどなるほど。

牧志 浩太
「火だ……、少しずつ集まってきたな」
佐倉 光
「バイオなんとかみてーだな」
牧志 浩太
「あんまり生身でやりたくなかったな。武器無しバイオなんて初回でやるものじゃない」
微かに苦笑する。
佐倉 光
「せめてナイフはないと話にならねぇ」
牧志 浩太
「できれば飛び道具がよかったな。あいつらに効くか分からないけど」
佐倉 光
「武器か……
さっきの部屋にねぇかな」
KP
この部屋は休憩所なのだろうか。
明るく、ゆったりと座れそうなソファがあり、広いテーブルには茶卓が放置されている。
牧志 浩太
「あ、そうだ」
KP
ソファには白衣が一着ぐちゃりとだらしなく引っかけられていた。
牧志 浩太
サイズが合いそうなものがあれば、衣装ダンスの白衣を羽織ります。
「ちょっとした変装にならないかな。今の所人間見てないのが引っかかるけど。
……ってか、また汚いな。ここにいた人間全員いきなり消えたとか、そういうのじゃないよな?」
佐倉 光
「なるほど……ここにいる人数が多いなら誤魔化せるかもな?」
牧志 浩太
「少なくとも、先制攻撃くらいは避けられるかもしれないしな」
ソファに引っかけられている白衣の懐を探ります。
KP
衣装だんすに引っかけられていたのは白衣、というよりローブのようだ。
頭からかぶるフードがついている。
ソファに引っかけられているのも白衣ではなくローブだ。
それを持ち上げると、ひらりと白いものが落ちた。
牧志 浩太
「ん?」それを拾い上げてみます。
KP
「ライターを無くした。見つけたら教えてほしい」
そんな走り書きがある。
佐倉 光
「見つけたな」
牧志 浩太
「何だか変な人間味を感じて複雑だな……。失くし物って、大体忘れた頃に変な所から見つかるんだよな。
衣装ケースの中の靴下の間とか……」
秘匿 佐倉
佐倉 光
(なくしたものが多すぎる場合はどうしたらいいんだろうな)

佐倉 光
「……なくした事となくした場所が分かってりゃ、そのうち見つかるさ……」
KP
佐倉の言葉は、何か少し別のもののことを指しているような気もした。
牧志 浩太
「……そのうち見つかる、か。
そうだな、そうかもしれない。なくして忘れても、それはそれで何とかなることもあるしな」
佐倉 光
「そうだな……
なくした、といえばまた俺のCOMPがどっか行ってるし。
なんで肝心なときにいつもないんだ」
牧志 浩太
「本当にな。今度は壊されてないといいんだけど」
佐倉 光
シナリオに探索者の持ち物壊すって書いてなかったのに!
アッタにぶち怒られた!
泣きてぇ……
牧志 浩太
壊してごめんな佐倉くん! COMPあると…… 困るので!
下手すると、今回もまたアッタに怒られる可能性
牧志 浩太
「俺も下手すると、またスマホ再契約かぁ……」
佐倉 光
「そうだな、見つかってくれないと困る」
牧志 浩太
「また友達に世話になるわけにもいかないし、家の鍵も見つかってほしいな」
佐倉 光
「電子錠なら何とかしてやれるんだけどな」
牧志 浩太
「残念ながら、ローテクな方の鍵だな。賃貸だし、うち」
佐倉 光
「そうだな、それも探さないと。
さっきのホール、何が聞こえた? 詳しく教えてくれ」
牧志 浩太
聞かれて、微かに息を呑んだ。
「大勢のざわめきと……、物音がした。人か、あいつらか分からないけど、何人もの相手が、あの向こうに……、いる」
佐倉 光
「なるほど……そのローブ着てても完全に誤魔化せるとは思わない方がいいだろうな……
しかし廊下うろついてるの、さっきのヘビ野郎だけみたいだな。
中で何やってるんだ?」
牧志 浩太
「……少し、嫌な可能性に思い当たった」
佐倉 光
「……
……俺も」
牧志 浩太
「あの呪文だ。魔法陣のある空間でイグを呼び出す、ってあっただろ。
 あのホールに魔法陣があって……、皆で揃って、親玉を呼んでるんじゃないか」
佐倉 光
「そこで、なんで俺たちがここにいるか、ってのも関係あるんだろうな」
牧志 浩太
「くそ、解除に使うのとその魔法陣が一緒なら、割と最低だな……。あんな所に突っ込めやしない。
……まあ、考えても仕方ないか。残りの部屋も見てみよう」
頭の裏に浮かんだ悍ましい絵図を追い払うように、頭を振る。
佐倉 光
「何かあればいいんだけどな」
牧志 浩太
「きっと何かある、ってことにしとこう。なかった時にどうするかって名案がまだ浮かんでないし」
秘匿 佐倉
佐倉 光
(そこまで分かってて、逃げる気ないのかよ……)
くそ、俺がふらついてちゃ、いざって時に方針が定まらなくて危険だな。
賭けてみるか、こいつに。
俺だって一生瓶の中は、ごめんだ。
うまくいきゃラッキー。
調べるだけ調べて、納得してからの方が妙な事考えずに逃げる事もできるだろうし。

佐倉 光
「……
……あのさ、牧志」
牧志 浩太
「ん?」
佐倉 光
「本当に可能そうなら、でいい。
俺がここから出るの、手伝ってくれ。
無理するな、ってのは変わってないからな。
あくまでも、可能だと思えたら、だ。
無茶言ってるのは、知ってる。
これはあくまで俺の勝手な頼みだから、断ってくれてもいい」
牧志 浩太
「勿論。……俺さ、確かに佐倉さんから見たら無力でド素人だけど。それでも今の所、まだ無力じゃないし。
やれるだけやるよ。諦めたくない」
そう言って穏やかに笑った、瓶の外に見える横顔はなんだか強情で、真っ直ぐだった。
佐倉 光
そう言ってくれるのだと、知っていた気がした。
逃げろと言っても逃げる気がないのだ、この底抜けは……
だから、頼む事にした。
素直に、助けて欲しいと。
そうする事しか今の自分にはできないのだから。

佐倉 光
「よし、次の部屋、行こう。
俺たちを捜し回ってる奴がどういう理由でかはなんとなく想像がつく。
急がないと、人数が増えるかも知れないぜ」
牧志 浩太
「そうだな、急ごう。そうだ、佐倉さん。一つ頼みたいんだ」
佐倉 光
「今の俺にできる事ならな」
牧志 浩太
「俺がまた俺だってこと忘れてたら、その中からツッコミ入れて」
佐倉 光
「ああ、それくらいなら。
応援もできるぞ」
牧志 浩太
「ありがとう。……頼んだ。あ、それいいな。頑張れそう」

無意識に握っていた拳を開く。
自分が思ったより無力で、今だけ無力じゃないってことを自覚した手は、どうしてか少し晴れやかな気持ちに包まれていた。
「あー、今の佐倉さん、何か思い出すと思ったら、彼女だ。ピクシー」
佐倉 光
《ディア》も使えるからな!
って妖精扱いかよ。
瓶開けても復活させてやれ……るか。COMPがあれば。
完璧妖精だったな」
牧志 浩太
「見つけたら最強なんだけどなぁ、COMP。瓶の中から使えたら大体解決するんだけど」
佐倉 光
「任せたぜ、マスター」
わざとらしく瓶の中でだらっと座り込んで見せた。
牧志 浩太
「任された、ピクシー。あ、その姿勢似てる」その様子を見て笑う。
KP
その時、緊張に満ちていた空気が少し、温かく和らいでいた……

KP
本日ここまで!
KP
勝手に切っちゃったけど良かったかな!
牧志 浩太
大丈夫です! ナイスタイミング!
牧志 浩太
お疲れさまでしたー!
KP
おつかれさまー
おしまい
牧志 浩太
一風変わった状態でのコンビ探索、これは楽しい
KP
割とサスペンスというかなんというか。
青鬼ちっくというか。
元々役立たずの自覚がある佐倉がギギギしてるから、元々戦闘力が高い人が閉じ込められたりしたら、色々思うところありそうだなぁ。
牧志 浩太
そうそう、結構追い立てられながらしっかり探索する感じ
でも進行がいいようなのでRPもバリバリ挟んでいきたい
KP
RP具合に寄るけど、次回2時間程度で終わるのではないかなと。
元々がボイセ1時間シナリオだからねー
牧志 浩太
ほうほう。少しRP盛ることを考えるとちょうどいい感じですね。
盛らずに行くとシステマチックにサクサク探索して進みそうなシナリオですしね。危険に追い立てられているのもあるし。
KP
意外とこの歌マッチしてたな……
隠れ潜みながらだからあまりのんびりRPって雰囲気でもなかったですからね。
牧志 浩太
ですねー。
KP
牧志君がこのシナリオで一歩進めますように。
そして無力が板につく佐倉。
牧志 浩太
役立たずの自覚、とはいえ悪魔召喚師の佐倉くんが閉じ込められて、一般人の牧志くんが矢面に立っているので、その意味でもバランスの変化があって面白い
KP
なんだかんだ、「部外者」「一般人」から、「友人」「仲間」への転換があるといいなーと思いながらやってますよ。
牧志 浩太
今回を通して「友人」になっていけるといいなー、と思います。
牧志くん、前に出ていた、「記憶に引っ張られて無自覚に突っ込み過ぎる」についての自覚は出ましたね。
あと、波照間の記憶と『紅』の記憶とのバランスを取りながら、牧志浩太としての自分を確かにしようとしている感じがあります。
KP
少しずつ少しずつ、『自分』を取り戻していけるといいね。
取り戻す、でも新しく構築するでもいいけど。
牧志 浩太
どの記憶も切り捨てないまま、牧志浩太としての『自分』を構築しようとしている所がありますね。
KP
彼が何を望んで、何を夢見ていたのか知りたいなぁ~。
というか、今の彼が何を望んで、何を夢見るか、かな……
牧志 浩太
中盤~後半くらいの会話で、口調や態度は牧志くんのまま安定しているのに、ピクシーの話を始めたりしている辺りにそんな雰囲気がありました。
工具をポケットに入れていると落ち着くという彼が、今の彼の夢を見つける瞬間があるといいなぁ。
KP
できたらいいなぁー。

牧志 浩太
よりにもよって一般人の牧志くんを矢面に立たせなきゃならない、のは歯痒いよなぁ……と思います、佐倉くん
佐倉 光
「さっさと逃げろ」って言いたいんだけど、多分そうしたら自分はこのままになる可能性が高いので、最初かなり迷っていた。
やっぱ助かりたいし。
明らかにヤバいもん聞いた後に、休憩室の前で廊下の向こうから物音がしたとき、玄関の方に走らなかったのを見て、「こいつ逃げる気がないんだな」と悟った。
んで、ちゃんと頼む事にした。
「今玄関に逃げろ」って言おうかどうしようか、佐倉もKPも迷ってたね!
牧志 浩太
自分が無力であることをちゃんと自覚したので、牧志くんも牧志くんで葛藤していたけど、それでも彼に諦めて逃げる選択肢はなかった。
佐倉 光
底抜けだわ……
牧志と会って、化け物が闊歩している事を知った時点で佐倉諦めかけてるから、「逃げろ」って言ったんだよねー
ある意味牧志君を舐めてた。
牧志 浩太
それに対して「逃げる」と答えながら、まあ言うこと聞かない牧志くん
自分が無力であることをちゃんと自覚してからは、迷ってはいるんですよね。死にたくはない。でも、「佐倉くんを見捨てて」という選択肢がどうしても入らない。
佐倉 光
見捨ててくれない、結構根性がある、なら正式に頼んで協力した方がいいじゃないか、と思った。
まあ、やる事は変わらないんだけど、佐倉のけじめよね。
牧志 浩太
最後の方の会話の流れがとてもいいなぁ、と思いました。
互いにけじめをつけることを大事にする二人。やることは変わらないのに変わる雰囲気。


コメント By.

TRPGリプレイ CoC『Switch!』子供佐倉&牧志 1

またかよ。またかよ。準備してもこうなるのかよ。
意味ねーじゃん!?

TRPGリプレイ【置】CoC『Midnight pool』 佐倉&牧志 3

「幽霊がいるかどうかは分からないけど、近いものなら佐倉さん、見たことがあるし」
真面目な顔で何言ってるんだろうこの人。優しくてまともな人かと思ったんだけどな……

CoCキャットゥルフ『それは月の明かりの下で』 ユキ 2

あなたは《月への跳躍》ができる特別な猫だ。
いつもより少し難しくはなるが、夢の世界へ行くことはできるかも知れない。

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


TRPGリプレイ【置】CoC『しんでなんかないよ』 牧志&佐倉 1

何だかちょっと、死を受け入れるまでの古い儀式のようにも思えた。

CoCキャットゥルフ『それは月の明かりの下で』 ユキ 1

気のせいだなんて思えるほど、猫の第六感は鈍くはないのだ。

TRPGリプレイ CoC『対の棲みか』『第一話 霧謬の見』牧志&佐倉 1

『お前に電話して良かったよ』