こちらには
『2人用のエモシに3人来た』
のネタバレがあります。
参加キャラクター

波照間 紅

真・女神転生発のサマナーで悪魔退治屋。弓術を得意とする真面目な青年。
沖縄出身である。宇宙に並々ならぬ思いを抱く。

牧志の大学の先輩であり相棒。


KP
牧志浩太。あなたは少し前、佐倉が連れ去られたのをいささか暴力的な手段で連れ戻した。
そのとき、あなたはあまりにも常識外れの行動を取っており、そのため幸いにもあれは事故であるとされているらしい。
佐倉や波照間によると裏社会からの助力もあったらしいが、とにかく『人間にこんな行動は不可能である』ということが全てを不透明にしているらしい。
とにもかくにも、そんなわけであなた方は今日も平和に暮らしている。
あれからほんの一週間ほどであるが。
牧志 浩太
……あの時の自分はおかしかった。
いや、なんでおかしかったのかってことは佐倉さんが教えてくれたけど、本当におかしかった。

何をしてるか、自分で分かってなかったんだ。
怒りが俺を振り回していた。怒りでいっぱいになっていた。
どれだけ怒ってても、あの時でさえ、あんなに自分で自分が分からなくなってたことはない。
牧志 浩太
そのおかげで佐倉さんを取り戻せたわけだけど、思い出してみれば「どうしてそんなことができたのか」が全然記憶に残っていない。
自分で思い出しても、俺がやったとは思えないくらいにめちゃくちゃだ。

佐倉さんが、俺を我に返らせてくれてよかった。
我に返ったのが、佐倉さんを取り戻した後でよかった。
それが落とし物を拾ったせいだなんてついてないけど、でも、そういう「ついてない」のはもう、いつものことだ。
My one & only > 1 ネタバレ
KP
あなたは佐倉のPCを使って状況を把握し、運良く爆弾を積んだ車を確保し、巧みに監視カメラをすり抜け、高速道路を駆け抜けた。
簡単に言えばそういう事だが、もう一度同じ事をしろと言われてもまあ無理だろう。

牧志 浩太
無理無理。そもそも、必死とか怒りとか以前に佐倉さんのPCが俺に起動できるはずがない。
牧志 浩太
佐倉さんには世話かけちゃったな。
互いに世話をかけあうのも、もう、いつものことなんだけど。
牧志 浩太
……シローが無事で、ほんとによかった。
牧志 浩太
あのあと当然のように風邪は引いたが、幸いにもそれだけで済んだ。
その意味でも、偶然にも船が通りかかって助けてもらえたのも、本当に幸運だった。
KP
シローは「まきし、さくら、帰ってきた。はやい」
とニコニコしていた。
あなたと佐倉が仲良く風邪を引いてぶっ倒れたときは、「とらみ教えてくれた」とお粥など出してくれた。
牧志 浩太
「いつもごめんな、心配かけたな。
……ありがとう」
シローが作ってくれたお粥の味は、熱で気だるい身体に染みた。
牧志 浩太
また、と言えばまただけど、シローにはまた心配させただろうし、怖い思いをさせた。
保護者が突然いなくなるなんて。こんなこと、本当は慣れちゃだめだ。
……やっぱり、何とかしなくちゃな。
牧志 浩太
とはいえ、風邪が治ったからって突然無理すると不味いのは、今までの色んな経験で骨身に染みてる。

KP
最近とある映画が流行っている。
テレビでも動画サイトのCMもその映画『果ての花園』の話題で持ちきりだ。
何も興味が無くとも、ふたりの男女が不思議な世界で出会い、なんやかやする愛の物語である、くらいの情報は伝わってくるだろう。
『泣ける!』とか『エモい!』とか『感動的!』とか『もう10回は観ました!』のような、リアルなのか演出なのかよく分からない宣伝は飽きるほど観ただろう。
映画は大盛況、原作小説? ノベライズ? 順番はよく分からないが小説版も漫画版も大人気なんだそうである。
牧志 浩太
なんとなく波照間と東雲さんを思い出しますね。>不思議な世界で出会って
牧志 浩太
風邪で寝込んでいると、勢いネットを見ることが増える。
流行っている物は何となく友達から話題が流れてきて、何となくチェックするので、その映画のトレーラーや予告編ももちろん見た。
さて、どんな感じだっただろうか。
KP
『果ての花園』はファンタジーの世界で男女の主人公が互いを想い、支え合い、運命に立ち向かう話だ。時折死の危険にさらされたりしながらも、暗闇のなか、わずかな明かりを頼りに先へ進む。
そうするうち心が通い、互いを唯一無二の魂の片割れとして愛するようになる。だが残酷な運命が訪れる。二人は互いを救うために自らの存在を賭け戦うことに……といった感じの物語だ。
牧志 浩太
とりあえず、身体を休めついでにその映画の原作? コミカライズ? の漫画を読む。
普段読まないジャンルくらいが丁度いいんだよな、こういう体調の時。
牧志 浩太
そしたら意外と引き込まれた。
残酷な運命の次、この次は!? どうなるんだ!? 二人は助かるのか!?
KP
愛する者の命か、自らの命か、二人の選択は……!
といったところで、なにしろ話題作、絶賛連載中である。いいところで来月に続く! のであった!
佐倉 光
「なに観てんだ?」
KP
鼻水をたらし、なんだかうつろな目をした佐倉がのぞき込む。
牧志 浩太
連載中! そんなのってないぞ!
生殺しに遭った気分で呻く。ううう。
っと、呻いてたらまだ風邪が治ってない佐倉さんが横から覗いてきた。
牧志 浩太
「あっ、ごめん。
いや、今話題になってる映画の原作? コミカライズ? の漫画読んでたんだけど、これが意外と引き込まれてさ」
電子書籍の画面を見せて、かくかくしかじかと説明する。
佐倉 光
「へー。恋愛物? 珍しいなぁ、そんなの読んでるなんて……ケホ……
そういやCMは観たことあるような……面白いのか?」
KP
余程暇なのか、何となく突っ込んでくる。
牧志 浩太
「意外と面白い。
これが思った以上に引き込まれる」
画面を1巻に戻して、ずいっとスマホを差し出す。
佐倉 光
どれどれ、とのぞき込み、スイスイと第一話を飛ばし読みしているかのような速度で眺める。
佐倉 光
「ふーん……サンキュ」
KP
と言ってあなたにスマホを返し、自室に戻ってしばし。
佐倉 光
「なんだよ続きねぇのかよ」
KP
とブツブツ言いながら出てきた。
どうやら全巻購入して読破し、あなたと同じ壁にぶち当たったらしい。
牧志 浩太
「そうなるよな。
ここで以下次号! なんて生殺し過ぎる」
KP
次の号が出るのは4日後だ。
話はいよいよクライマックス。あと一回か二回で最終回かといったところである。
佐倉 光
「風邪治ったら映画行くか」
牧志 浩太
「あー、映画。
いっそそれもいいかな。いや、でも先に映画見て……
いや、見るか。見よう」
映画で先にラストを見てしまうべきかどうか迷ったが、この生殺しには耐えきれない。
それはそれ、これはこれだ。
KP
と、そんな会話をした数日後。
ようやく二人とも風邪が治り、元気が戻ったある日のことであった。
KP
ふと。あなたは目覚める。
KP
波照間含め全員1d100。
牧志 浩太
1d100 まきしの Sasa 1d100→74
波照間 紅
1d100 はてるまの Sasa 1d100→94
KP
そんな経緯で佐倉と牧志はエモについての知識を得たが、波照間さんは……知識を得たとしたら東雲と映画観たかな?
知識無くても大丈夫です。
牧志 浩太
波照間は自分からは見に行こうと思わない(映画デートとかいう洒落た発想はないぞ!)けど、東雲さんが誘ってくれたら見に行きますね。
東雲さんが誘ってくれたかな?
KP
誘いましたね!
牧志 浩太
じゃあつい劇中のヒロインを東雲さんと重ね合わせてしまって、ドキドキしながら見ましたね!
佐倉 光
1d100 さくらの Sasa 1d100→7
KP
一番大きかったのは波照間だ。
KP
あなた方はあたたかな光を感じて目を覚ます。
体を動かすと、お互いの体が触れ合いぶつかることに気付く。

波照間は不意に何かから転がり落ちた。
咄嗟に受け身は取れたかもしれないがちょっと痛い。
地面が冷たい……
牧志 浩太
「ふぁ……」
何だか隣がほんのり温かい。温かい?
異変を感じ、眠い身体をのそのそと起こして周囲を見回す。
波照間 紅
「へぁっ」
起き抜けの変な声を出して地面? に転がる。
何だ? 何が起きた? 寝床から落ちたのかと、寝ぼけ眼でこれまた周囲を見回す。
KP
牧志。あなたはすぐ横に困惑した佐倉の顔を見る。
覚えがある環境だ。
これはダブルベッドである。綺麗なシーツに羽布団がふわりとかかっており、そこに二人で……いや、たった今まで三人で寝ていたようなのだ。
波照間はそこから転がり落ちた。

そこは温室のような場所だった。天蓋付きの豪華なベッドは大きな木の下にあり、木漏れ日がベッド上に注いでいる。ベッドの周りは芝生になっていて、近くの植込みには色とりどりの花が咲き乱れていた。
佐倉 光
「……え」
牧志 浩太
すぐ横に佐倉さん。見慣れない風景。
まあ、そういうのには今更驚いたりしない。
妙に美しい風景も、普段のとはちょっと違うなと思ったくらいだ。

ダブルベッド。一緒に寝かされている。
それもまあ、覚えのある感覚だ。
KP
全員白い服を着ている……が、
佐倉は上着は完璧なものの、ズボンは左半分のみだ。
牧志はズボンは普通なのだが、上着が左半分しかない。
そして波照間は何故か上着もズボンも右半分のみで、左半分は剥き出しになっている。
不思議なことにどこからともなく降り注ぐ光が見えてはいけない場所を隠してはいるものの、光の下はすっぽんぽんだ。
佐倉 光
「なんだこれ??」
波照間 紅
「は????」
牧志 浩太
って、先輩も一緒!?
その声にそっちを見ると……、思わず唖然とするような格好の先輩が転がっていた。何だあれ。
慌てて自分の格好を確認すると、自分の格好も変だ。何だこれ?
牧志 浩太
「もしかして佐倉さ」
振り返ると、あんまりにあんまりな格好だった。
牧志 浩太
「何だこれ」
美しい木漏れ日の中、半分だけすっぽんぽんな二人が転がったり寝転んだりしている、そんな目の前の様子は……、

あんまりにも、間が抜けていた。
エモい。
牧志 浩太
この時点でエモシというにはあんまりにあんまりな光景が展開されている。面白い気配しかしない。
KP
エモシですよ!?
牧志 浩太
半分すっぽんぽんで転がっている二人が???
KP
天蓋付きのダブルベッドで大事な人とともに目覚めるんですよ!
大事なところは見えないのでセーフ。
牧志 浩太
二人の服を犠牲に誰か一人だけが服を得られる残酷な衣服バトル??
KP
あ、それも可能ですってシナリオに書いてある。
奪われた人はすっぽんぽんで進んでね。
牧志 浩太
半分だけすっぽんぽんが二人と、完全すっぽんぽんが一人、どっちが酷いのか。
覆われていない部分があると半端に覆っても ※ しかし こうかがなかった! ※ になるのが衣服だからなぁ。(?)
KP
考えてみて欲しい。半分だけなんて安定して着られないのでずり落ちまくるに違いない。
牧志 浩太
そうなんですよね。上着はまだしも、ズボン半分だけって安定しないよなって。
KP
しかし光はどこまでも追尾してくるので安心。
エモに具体描写は必要ないんだぜ!
牧志 浩太
〈ディフェンス〉技能99の光さんだ!

KP
困惑するあなた方は周囲を見回すだろう。
そうすると芝生に繊細な形状の美しいテーブル、椅子が二脚、そしてティーセットがあるのに気づく。

ちなみに佐倉も波照間もCOMPは持っていない。
首に賭けていたお守りや腕に着けていたブレスレットくらいは……持っていても良い。
佐倉 光
「おいおい、えぇ、ちょっとなんかおかしくねぇか!?」
牧志 浩太
風景はどこまでも綺麗だ。
大きな木の庇の下に、天蓋付きのダブルベッド。
柔らかそうな芝生。咲き乱れる色とりどりの花。
それに、そんな風景に似合うテーブルとティーセット。
その中に、なんでこの格好??
何の仕業?? なんで?? 意味が……、分からない!
牧志 浩太
自分の持ち物を確認する。
ブレスレットは……、ある。
それ以外の持ち物は、なさそうだ。
波照間 紅
「いや、おかしい事しかないぞ。
何処だここは? 何故まとめて一緒に寝ていた? 
そもそも、何だこの格好?????」

完璧でうすら寒いような美しさは、いつかの事件を思い出させた。
が、格好が全く完璧じゃない。何だこれは。
牧志 浩太
あ、先輩は格好以外の現状にも驚くんだ。
それもそうか、俺達ほどこんな目に遭ってないんだもんな。
KP
温室の外からはきらきらという音がしそうな程の輝きが差し込み、草木は鮮やかにつややかにのび、ただ涙が流れてきそうな程に胸を締め付けられるような美しさである。
……自分たちの奇妙な格好と状況に目をつむれば、だが。
KP
なぜこのような場所にいるのか、そしてどうしてこんな格好をしているのか。
あなた方は混乱の中に放り出されるだろう。
KP
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。
KP
慣れっこの牧志達もさすがにハーフパンツには慣れてなかった。
牧志 浩太
さすがにこの状況には慣れてなかった。何だこれ。
牧志 浩太
1d100 51 まきしの Sasa 1d100→ 90→失敗
SAN 51 → 50
波照間 紅
1d100 34 はてるまの Sasa 1d100→ 23→成功
佐倉 光
1d100 50 佐倉 Sasa 1d100→ 65→失敗
正気度 50 → 49

波照間 紅
何だこれ。まったく現実とは思えなかった。
風景と格好のミスマッチが理解すら拒ませる。

何だこれ???
牧志 浩太
起きたら変な所にいた。そんな唐突な出来事には、いい加減慣れていた。
それがこの現状を現実かもしれないと受け止めさせ、余計に困惑してしまう。

何だこれ???
佐倉 光
「もう何もかもどうでもいいけどまともな服を寄越せよ……」
佐倉はもぞもぞと下半身を布団の中に埋めている。
KP
どうしてこんな場所にいるのか思い出してみても、夜自宅に戻るための帰路についていたところまでしか記憶が定かではない。
KP
さて、テーブルには何か手紙のような物とティーセットが置かれており、温室には出口のような扉があるのはぱっと見分かる。
牧志 浩太
「半分だけあっても意味ないよな、服。
ほんと、何だか知らないけど、何のつもりでこんな格好にしたんだ?」
佐倉さんのぼやきに、変な冷静さが戻ってくる。
牧志 浩太
「とりあえず、半分だけ上着があってもしょうがないし、俺の分先輩が使ってよ」
半分だけの上着を先輩に渡す。
波照間 紅
「あ、ああ。ありがとう。
上着があるのに下が丸出しなのも、却って落ち着かないが」
牧志の上着をもらって羽織る。
波照間 紅
「……僕の分のズボン、使うか?」
下半身をすっかり布団に埋めている佐倉さんを見て、思わず言う。
いや、縫って一つにできるわけじゃなし、増やしたからといってましになるものでもないが。
ここに東雲さんがいなくてよかった。本当によかった。いたら上着を穿くところだ。
佐倉 光
「いやいい、布団カバーとシーツ使えば何とかなるだろ……でけぇし。
波照間さんも使う?
牧志、なんなら俺の上着やるよ」
KP
佐倉は布団とシーツをベッドから引っぺがし、分解し始めた。
波照間 紅
「それもそうか。
そうだな、上から被っていこう。
最悪、走らなければいけない時には捨てていけばいい」
布団からカバーを剥がし、身体に巻きつけて固定する。
牧志 浩太
「じゃあ貰おうかな。
何かあった時に、布でもないよりはましだ」
佐倉さんの上着を貰って、完全? な姿になる。
それから、枕があれば盾代わりに抱えていく。
KP
天蓋についている飾り紐などを抜き取ればベルト代わりにも使える。
あなた方はそうして、儚くも美しい部屋の綺麗なベッドを遠慮なくめちゃくちゃにし、剥ぎ取って、どうにかあまりにも間抜けすぎる半裸は免れた。
部屋には草花のかぐわしい香りと、茶のいい香りが漂っている。
牧志 浩太
なるほど、そういえば布団にカバーがあるし、シーツもある。
PL思いつかなかった。ありがとう佐倉さん。
KP
佐倉、空気読まずに使えるもんは使うから……
牧志 浩太
ありがとう、空気に呑まれていたPLの代わりに使える物は使ってくれて……。
実際、PC的にもそういう所一番うまいのは佐倉さんですよね。らしい。

牧志 浩太
「おかげで、どうにか座りが悪くはなくなったな。
ありがとう、佐倉さん。
正直、ちょっと状況に呑まれてた」
牧志 浩太
飾り紐、まだあるようなら持っていく。
枕に巻きつけ、飾り紐で枕を腕に巻きつけて即席の盾にする。
紐って、色んな時に何かと使えるよな。使われることもあるけどさ。
牧志 浩太
で、一番屈みやすい格好だし、シーツを剥ぎ取った後のベッドの上や、ベッドの下に何かないか探そう。
荷物、隠されてたりしないか?
波照間 紅
その間に、テーブルの上の手紙を読む。
牧志 浩太
「あ、先輩。手紙見るなら裏面も確認頼む」
波照間 紅
牧志に言われて、手紙の裏面も確認する。
KP
残念ながらベッドの周囲には何もない。
荷物類も見当たらないようだ。
KP
ティーテーブルの上には2人分のティーカップとティーポット、それと二皿のケーキが用意されており、その脇に封筒が一つ置いてある。
封筒を開けてみると、以下のようなことが書かれている。
〈封筒の中身〉
『あなたたちは2人でひとつ。2人ならどんな試練も乗り越えられるはず。
特別うまく出来たらご褒美があるよ。

試練の前に、まずはお茶でも召し上がれ』
KP
裏面には特に何も記載は無い。
波照間 紅
「……だそうだ」
牧志 浩太
「強烈に怪しいな、このお茶とケーキ。
まあ、こういうこと前もあった気はするけどさ。

服がバラバラだったの、二人で一つだからってことか?
というか、三人いるんだけど」
佐倉 光
「二人の部屋に三人だからって服切ることねーだろ!」
佐倉 光
「いや、余った奴が裸なら良かったかっていうとそれもアレだけど、少なくとも着られる服は増えるし……」
牧志 浩太
「同感。すごく同感。
半端に切った服があっても困る。
これ、また人間の理解が怪しい奴がやってんじゃないのか?」
波照間 紅
「それにしては……、ああ、いや、悪魔が人間の真似をしているような感じか」
牧志 浩太
「じゃないかなって。
どっかで見たり聞いたりしたのを、半端に真似てるような」
牧志 浩太
ティーポットを振ってみる。中に何か入ってる?
それから、お茶をティーカップに注ぎ、ポットを空にしてみて中身を確認する。
KP
ティーポットには香り高く温かい紅茶が入っている。
どうやらフレーバーティーらしく、ほんのりフルーツのような香りがする。
ポットの中には何もない。
KP
横に添えてあるのは上品な苺が乗ったレイヤードケーキだ。
ケーキに対して大きなお皿はきっちりと冷やされており、粉砂糖とジェラートが添えられた、高級店もかくやというものである。
ふわりとクリームが乗せられていて美味しそうだ。

が、奇妙なのは、そのケーキが上下でぶった切られて皿の左右に分けられていることである。なんとなく半分より多い量が右手に、少ない量が左手にある。
二皿ともそんな感じで、盛り付け失敗したにしてはクリームが変な所に付いていることもなく綺麗に切られていた。
ケーキ食べたい
牧志 浩太
見ていると中の人がケーキを食べたくなる描写ですね!!!
KP
しごおわで空腹の時に「ケーキ食べたい。」って思いながら書いたので欲がだだ漏れですね!
牧志 浩太
そして仕事上がりのこちらが見てしまってとばっちりケーキ食べたい!!! を受けたと
えーんお腹すいた

波照間 紅
「……すごいケーキだな、高そうだし甘そうだ。圧倒される」
牧志 浩太
「で、これも二人のつもりが三人になったから狂った、ってことか」
牧志 浩太
……これ、このまま行ったらどうなるんだ?
想定外だからって、さっきみたいに誰か弾き出されたら困るぞ?
弾き出された先が元の場所ならいいけど。
牧志 浩太
皿やポットをどけて何か下にないか確認し、
温室を一周して上を見上げ、他に開きそうな場所や隙間、何かある場所がないか確認する。
KP
特に隠されているようなものもなく、見た目以上に情報が隠されている、なんてことはなかった。
温室の扉は鍵がかかっているようなこともなく、普通に開きそうだ。
扉はどこにでもありそうな鉄扉だ。温室の壁の向こうはガラス張りであるのにぼんやり明るいだけで何故か外の様子は全く分からない。
波照間 紅
「手慣れているな……」
牧志 浩太
「色々ありすぎてさ。
その度に先輩には世話になってるけど」
波照間 紅
「気にするな」
佐倉 光
「二人用の物を無理矢理三つに分けた感すげぇよな」
佐倉 光
「多分、ケーキも1/3のと2/3のパーツがあって、これも三等分されてるってことなんだろ?」
KP
佐倉は平然とケーキの一部を口にした。
佐倉 光
「……美味いよ」
牧志 浩太
「だよな。
これも二人用の物を無理矢理三つに分けたように見える。

ケーキに何か入ってるわけでもない、ってことは、まだ【試練】が始まってないってのは本当らしいな」
牧志 浩太
ケーキ……。
特に腹が減ってるわけでもないし、いいか。
紅茶はそもそも飲めないし。
波照間 紅
ううん。
紅茶を少し飲んでみる。
よく分からない場所で食べ物というと、思い出すものがあるな。
……思い出したら腹が減ってきた。
牧志 浩太
※PLがちょうどメガテンログのカツ丼のあたりを読んでました
KP
紅茶は温かく、いい香りがして心が和む。
いつかの怪しい料理のようにあなたの体に異変が起きるようなこともないようだ。
佐倉 光
「ケーキ食って茶を飲んでけ、って、始まったばかりで休憩か。
油断させるためかなぁ?」
KP
佐倉は言いながらアイスにも手をつけた。
波照間 紅
「普通に美味いな……。
油断させるため、か。この風景もそのためだとしたら、薄気味が悪いな」
波照間 紅
少し前の事件を思い出した。
あの場所も……、物語じみて美しくて、物悲しかった。
その裏に隠されていたものに、僕らは全く気づいていなかった。
牧志 浩太
「普通に開きそうだ」
開ける時に、扉の正面を避けて身をかわしながら開けるのはもう癖だ。

扉を開け、向こうの様子を見る。
KP
扉を開けるとそこには薄暗く窓のない短い廊下があり、その先に同じような鉄扉が見える。人の気配などはない。
こちらもさきほど同様に施錠などはされていないようだ。
牧志 浩太
「ここからは明るく見えるのに、向こうは薄暗い廊下か。
窓がないんだから、不思議でもないけど。

……佐倉さん、腹減ってる?」
佐倉 光
「ああ。俺家帰って飯にするつもりだっから。
変な味はしないし、変な屁が出たりもしないみたいだ」
牧志 浩太
「ああ、そういう。
なら丁度よかった……、のか?」
佐倉 光
「ああ。少し腹の足しになった」
牧志 浩太
「いや、変なタイミングで変な所に連れ去るなよな。今更だけどさ」
佐倉 光
「ったく、こっちの都合なんてお構いなしだよな」
KP
温室に咲き乱れる花は美しく、よい香りがしている。
やわらかな花びらを持つ花々はここを訪れる者たちをやさしく見つめているかのようだ。わざとらしいほどに害意というものを感じさせない。
佐倉 光
「なんだかよく分かんねぇけど、また観察している奴はいそうな環境だよなー」
牧志 浩太
「そんな気はするな。作為しか感じない。
さっきの文章からして、俺達に『試練を乗り越えて』ほしいのか?
前の時みたいに、協力する姿が見たいとかか……?」
佐倉 光
「このおかしな状態がわざとなのかなんなのか」
牧志 浩太
「ここで延々と寝転がって駄弁りながら根競べ、ってのも手ではあるけど、普通に退屈だしな。
そもそも、また向こうで昏睡状態になってるとかだったら困る。色々と」
波照間 紅
「それはそうだな。東雲さんにも心配をかける」
牧志 浩太
「シローにもな。あと社会生活諸々」
佐倉 光
「ダブルベッドが出てくると大体碌な事がない」
牧志 浩太
「本当にな。せめて状況は選んでほしいよ。
あとダブルベッドは本当にそう思う。
大体なぜかダブルベッドの中に居て、変な状況になってる」
牧志 浩太
「ってことで、とりあえず従ってみるか……」
廊下に一歩踏み出し、何もなければ向こうの鉄扉に手をかける。
佐倉 光
「賛成。進もうぜ」
KP
その部屋に入った瞬間、あなた方の体は光に包まれる。
KP
全員1d100をどうぞ。
佐倉 光
1d100 佐倉 Sasa 1d100→13
牧志 浩太
1d100 牧志 Sasa 1d100→45
波照間 紅
1d100 波照間 Sasa 1d100→68
本編見る!
KP
光が収まると、あなた方は自分たちの衣装が変化していることに気付く。
波照間。あなたはまるで中世ヨーロッパのお姫様のようなドレスを身に纏っていた、が、下着等は一切つけておらずドレス直着かつ裸足である。
牧志。あなたは男性用の下着姿に革のブーツを身に着け、腰には剣を帯びている。
そして佐倉はロングドレス用のワンピース下着とレースのパンツに甲冑で使われるような金属の手甲と脛あて、胸当てをつけた状態でハイヒールを履いている。
KP
部屋の奥には先へ進む扉が見える。後ろの扉はもう鍵がかかって開かなくなっており、先へ進むしかないようだ。
牧志 浩太
「うわ、通った瞬間に服が変わった」
何か起きるかもしれないと身構えてはいたけど、ちょっとこれは驚く。何だこれ。
何だか覚えがあるような錯覚を覚えたけど、きっと気のせいだ。
牧志 浩太
「試練向けの格好ってつもりなんだろうけど、また足りないな!?
おーい、俺達三人いるから三人分用意しろー!」
さっきに比べて、色々ある分だけ余計にユーモラスな格好だ。
つい、俺達を見ているかもしれない何者かに向けて叫んでしまう。
牧志 浩太
ところで中世風、というかファンタジーゲームみたいなこの格好。
下着はどんな下着なんだろうか。つい知的好奇心で覗き込んでしまう。
KP
綺麗な絹でできたボクサーパンツだ。さすがに腰はゴムではないようだが。
牧志 浩太
「普通に現代の下着だった。でもゴムだけ使ってない。
何だこの微妙な不一致」
組み合わせ
KP
中世には既にボクサーパンツあったらしい。
牧志 浩太
なんと。意外と早い! >中世には既に
ベッドの原形とか、意外な物が意外に早期からありますね。
牧志 浩太
これは波照間と東雲さんだったら、残る一人がひどいことになってたwwww
男三人でよかった。
KP
はい。「地獄を見る」でしょうねほんと。
牧志 浩太
地獄を見てましたね。これはね。
まだ地獄が待ってそう。

佐倉 光
「何だよこの格好! ふざけてんのか!?」
KP
佐倉は居心地悪そうに股の辺りをごそごそいじっている。
佐倉 光
「女用じゃねぇかこれ! あと腕重い!」
波照間 紅
「…………凄い格好だな。佐倉さん」
あんまりにあんまりだ。
思わず困惑と、うわぁ……、という気持ちが顔に出てしまう。
波照間 紅
「…………何だこれは……。
確かに、あのシーツはドレスか何かのようだとは思ったが、本当にドレスになるなんて思うか?」
キラキラと輝く布をたくし上げ、唖然とする。
佐倉 光
「うわー。波照間さん似合わねーーー」
波照間 紅
「それはな……。
腕は張るし動きづらいし似合うはずがないし。
正直、今の格好を自分で想像したくない。
佐倉さんも大概だが」
牧志 浩太
「先輩がわざわざ言い添えるなんて、二人ともよっぽどだな」
全部男物だっただけ、俺はまだよかった気がしてきた。
これ、下手にブーツと剣だけあるより、何もない下着姿の方がましじゃないか?
牧志 浩太
「……今気づいたんだけど、もしかしてこれ男女の二人組想定じゃないか? だよな?」
佐倉 光
「ぽいなー。なるほど、パーツだけ見れば二人分が揃ってんだ。
さっきみたいにぶった切られているわけじゃないから、一人が我慢すりゃフルセット着られるぜ」
牧志 浩太
「だよな。一人が男物のフルセット、残りは……、素っ裸」
波照間 紅
「いや、素裸よりはこのドレスでもないよりはまし…… ましか? 一応何かの足しにはなる」
牧志 浩太
「レースの下着は何かと無理だなー。ハイヒールも無理。
色々入るサイズなのに女物なの、何なんだよ」
佐倉 光
「くそ、さっきのシーツ巻いてた方がマシだったっての」
牧志 浩太
「せっかくいい案だと思ったのにな。
あっちからしたら、強制的に取り上げたつもりはなくて、服を着せてやったつもりなんだろうけどさ。

で、どうしようこれ」
波照間 紅
「どうしようと言っても、結論出るか?」
牧志 浩太
「出ない。
ってことで、誰が服を着るか決めないか。
公正にジャンケンで」
佐倉 光
「ちぇ、アタリが一個しかねぇぞこれ」

KP
では1D100で一番数値が低かった人から選べることにしようか?
牧志 浩太
それで!!
1d100 牧志 Sasa 1d100→12
波照間 紅
1d100 波照間
Sasa 1d100→30
佐倉 光
1d100 佐倉 Sasa 1d100→90
KP
牧志からである。

牧志 浩太
「……あー」
出した手を見て気まずい顔をする。
佐倉 光
「パーが! あそこでパーが……ッ!」
牧志 浩太
「ごめん。でも勝負は勝負だ」
男物の服一式と甲冑、革のブーツを着込んで、ついでに剣を佩く。
ドレスや裸に剣は当たって痛そうだし。
波照間 紅
「佐倉さん。せめてもの情けだ」
ドレス直着のままを選ぶ。
女物の下着とレースのパンツ、それからハイヒールを揃えて佐倉さんに渡す。
KP
股間には謎の輝きが宿っている。白くふわりとぼけたり、きらりと輝いたり、わざとらしくひらめいた布があなた方の視界から股間を隠し続ける。
なんだかかえっていかがわしい雰囲気だ。
KP
牧志。あなたは問題なく一式着用することができる。そこそこ体格にも合っていて不快感などもない。
甲冑はベルトが多く装着は結構大変ではあるが。
KP
波照間。あなたが着用したドレスはひんやりとしてさらさらと肌触りの良い生地だ。選択の都合上下半身はスースーするし腰から胸回りは少し苦しいが、ホックを留めずに行けばまあなんとか格好はつく。
佐倉 光
「くっ……着ない方がマシかこれ? いやしかし……」
KP
佐倉はさんざん唸ったあげく下着を着た。が、随分と居心地悪そうにもぞもぞとしていた。女物っぽいつくり、ではなくて完全に女物だったらしい。
波照間 紅
すまない、佐倉さん。だが公平な勝負の結果だ。
さっき巻いていたシーツと同じようなものと思いたかったが、妙に高い位置で絞られた腰だの、両腕を飾る袖だのと、やっぱり具合が悪い……。
牧志 浩太
佐倉さんのもぞもぞとする様子に、どう具合が悪いのかなんとなく想像がついてしまう。
割と、詳細に。
ある意味拘束か? これ。酷いな。

あ、下着の股間がアウト判定になってる……。

KP
ある意味拘束でアウト判定……w
牧志 浩太
本当に女物なら股間が大変圧迫されることになるだろうし、エモシで開示できないビジュアルになるだろうなって……w
KP
なりますね。

牧志 浩太
「ええと、うん。
これで試練を越えろってことだよな」
腰の剣を抜いて、鞘の中身を確かめる。
KP
鞘の中にはちゃんとした刃物が入っている。
よく研がれた切れそうな刀だ。
ずしりと重く、だが手に馴染む逸品であろうことが分かる。
牧志 浩太
「うわ……」
厚みのある重たい刃の存在感は、包丁とかそういうものとは全然違っていた。

明らかに切れる、と分かる気配が顔の間近にあることに、思わず声が漏れる。

正直、ちょっと心が躍る。
それと同時に、恐ろしい。

小さい頃、どこかの資料館で持たせてもらった刀の重さが蘇る。
あれだってしっかりケースに入ったのを、ちょっと持ち上げさせてもらっただけだ。
KP
この部屋には壁に作り付けられた姿見とパーテーションがあり、着替えに使えるようだ。
他には特に何もなく、先へ進む扉だけがある。
牧志 浩太
「ここ、着替え部屋なのか」
牧志 浩太
「……うーん」
鏡に映る俺達の姿は、まあ、あんまりにあんまりだ。
控えめに見ても芸人集団だ。

特に佐倉さんがひどい。
細い体にその格好のせいで余計に、笑えるよりひどいが先に来る。ごめん。
波照間 紅
「……鏡を覗くのはやめよう……」
自分の姿のあんまり具合を見てしまい、すっと目を逸らす。
KP
佐倉はあからさまに鏡を避けている。
いろいろ無残である。
牧志 浩太
本編牧志はドレス着せられた経験はないんですよねぇ。
こういうのは塔牧志のほうが慣れている(?)
牧志 浩太
姿見とパーティションだけで、机や引き出しなどはないだろうか?
KP
机や引き出しはない。
本当にここでは着替えと確認ができるだけのようだ。

コメント By.KP(佐倉)
二人分の日だまりに三人で無理矢理詰め込まれてしまった!
想定外の事態に色々おかしくなる日だまり。
文句を言っていても仕方ない、進むしかない!

プレイ日:2025年11月30日 ~ 2025年12月15日

作者名: 自惚屋。booth部/香月悠

配布・販売サイト: 【CoC】2人用のエモシに3人来た SPLL:E190466

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そりゃあ、指示もないのにトーチャリングしてるからじゃあないですかね……

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俺は、牧志? 紅? 波照間さん……?


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