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こちらには『ヒナドリ ・ イングレイヴド 』
ネタバレがあります。

本編見る!
牧志 浩太
人の多い場所まで逃げる。
追っ手がいないのを確認してから、先程の手帳を確認する。
KP
簡素で小さな手帳だ。メモのような走り書きだらけで全てを理解することは難しい。

下線で強調されているのは「ヘビ」「V製薬」「雛鳥」という単語だ。

周辺の爬虫類専門ペットショップや、先日あなた達が『トラブル』に逢った路地裏の住所も記されている。
ペットショップには「御堂の部下が寄った?」という注釈もあった。

また、今日の午後『孫和新聞社』の竜野記者と会う約束もあるようだ。去り際に聞いた「アポ」の件だろうか。
牧志 浩太
「これか。ペットショップは直接当たるのは怖いな、まずはこの約束かな……」
現在時刻とアポの時刻、場所を確認。
KP
ぶっちゃけ行きやすい時間にとられていますのでいつでも可。
『孫和新聞社』はテナントビルの3階にあり、電車で二駅ほど。
牧志 浩太
では、まず協力者がいるなら繋ぎを取っておきたいということで、新聞社に向かいます。
電車を使い、なるべく人の多い所を辿って移動する。
COMPは自分の手につけたまま、COMPつけた方の手で佐倉さんの手を引いて移動する。
牧志 浩太
「(彼女が表通りを選んだってことは、あいつらも、人が多い場所でやりたいとは思ってないってことのはずだ……)」
KP
では向かう前に、他のアイテムについて。

【小瓶】
ガラスの管状で、刺すことで投与できる。
朽名曰く中和剤。これだけでは洗脳を解くほどの力は無いらしい。
1回分。

【小型無線機】
マイクがついておらず、こちらから働きかけることはできそうにない。シンプルな受信機のようだ。
牧志 浩太
なるほどなるほど。
向かう途中にスマートフォンで『V製薬』『孫和新聞社』『ペットショップ』について調べることはできますか?
KP
できますよー
牧志 浩太
では、それらと、追加で『トラブル』に遭った路地裏で何か目撃されていないか調べます。
KP
『V製薬』について検索。
4ヶ月前に設立した比較的新しい会社のようだ。
だが奇妙と言えば、この時代に企業サイトのひとつも見つからないこと、どのような薬を開発・販売しているのか全く見えてこないことだ。

また、V製薬に関するゴシップ記事が見つかる。
『秘密主義の某製薬会社、危険な実験!? との噂』
まあ題名から想像がつくような不安を煽る記事だ。
書いたのは孫和新聞の竜野記者。
KP
『孫和新聞社』について検索すると、『月刊アヤカシ』『ゴシップ』『嘘』がサジェストに出てくる。
要は同レベルということだ。
主にゴシップ記事を扱う新聞社であり、過激な飛ばし記事やオカルトめいた信憑性に欠ける記事も多く、ネット上では賛否両論だ。
牧志 浩太
「(新しい製薬会社か……ベンチャーとか、にしては情報がないな。
でも、朽名さんの手帳にあったってことは、関係あるってことなんだよな。

……血清がどうとか、って言ってたな、朽名さん)」
KP
ペットショップは『ひやりん堂』という。
店主は爬虫類をこよなく愛する男で、サイトには亀を抱いてトカゲを肩に乗せ、蛇を首に巻いて幸せそうな顔をした男が写っている。
店舗評価は5。爬虫類愛好家のみならず初心者へのサポートがばっちりで評判が良いようだ。
牧志 浩太
「(こっちはまだよく分からないな。
蛇、しか共通点がない)」

店主の名前は?
KP
重井 大介という。
ヘビダイスキ……
牧志 浩太
「(……今の所分からないな。寄った、ってあるけど)」
佐倉 光
「どこへ行くんですか?
僕の……武器がないと、困る、んですけど」
KP
あなたの隣に座った佐倉があなたの腕を見て話しかけてくる。
牧志 浩太
「これから、さっきの人、朽名さんっていって俺達に協力してくれるらしいんだけど、が会う予定だった人の所へ会いに行くんだ。
孫和新聞社の、竜野さんって人」
佐倉 光
「朽名さん……?」
KP
首をかしげた。あまり覚えていなさそうだ。
牧志 浩太
「……ああ、ごめん。
佐倉さん、覚えてない? 
突然悪魔を呼んで襲いかかってきたんだよ、さっき……。

ごめん、もう少しだけ預からせてもらえるかな」
佐倉 光
「僕は、『親』に従います。
襲うことは命令されない限りありませんし、万一の時も停止命令に従うと思います……」
KP
釈然としない、という反応だった。
牧志 浩太
「なあ、佐倉さん。
これは佐倉さんの武器なんだよな。
この武器で呼んでいたのが、どんな悪魔だったか、覚えてないかな」
佐倉 光
「僕の武器は、攻撃の意思に反応して作動します。
しもべは……ナーガ……です」
KP
いまいち自信がなさそうな返答だった。
KP
※どうみてもナーガじゃないけど牧志はナーガ知らない。
牧志 浩太
※そう知らない。でもラミアさんは知ってるから。
牧志 浩太
「それで合ってる? 佐倉さん、本当に。
本当に、ナーガだった?

その口調。自分でも、自信がないんじゃないか?」
佐倉視点(ネタバレ)
KP
確かその筈だった。誰かがそう言っていたのだ。
いや、本当にそうだっただろうか。
だがあれはしもべである。あなたの意思のままに動く。
それで十分ではないだろうか。

KP
しばらく考え、困ったような声で返答した。
佐倉 光
「わかり……ません……」
牧志 浩太
「ごめん、困らせたな。
でも、佐倉さんの仲間はナーガじゃないよ。
あの、黒い蛇でもない。

佐倉さんの仲間は、ラミア。半分蛇の女の人の姿をした悪魔で、佐倉さんと話ができる。
次に呼ぶ時は、それを覚えておいて」
佐倉視点(ネタバレ)
KP
マキシは、あなたが何かを知っていることを前提に話しているようだ。
だが哀しいかな、あなたにとっては知らない言葉ばかりで、何のことなのか全く見当も付かない。

佐倉 光
「……」
KP
佐倉は困惑しており、返事をしなかった。
牧志 浩太
言われても困るだろうな、と思う。
その気持ちは分かるよ。
でも、そのふざけた命令を解くきっかけになるのが「記憶」だっていうなら、取り戻したいんだ。
少しでも、こんな会話がその糸口になるかもしれない。
牧志の想い
牧志 浩太
「佐倉さんの記憶を取り戻したい」「元の佐倉さんに戻ってほしい」じゃなくて、「命令を解きたい、そのために記憶を取り戻したい」な辺りが本当に牧志。
KP
似て非なるもの。
牧志 浩太
似て非なるもの。
「命令を解く」手段が記憶を取り戻すことでなければ、こんなことあえて言わないんだろうなっていう。
言われて困る方の立場も分かっちゃう牧志……
KP
今回も記憶関連の話だからなぁ。
牧志 浩太
記憶を取り戻さなかった牧志が佐倉さんの記憶を取り戻そうとするのは面白い。

KP
ナーガはナーガラジャになってもお役立ちのいいコ。
真3シナリオのナーガ一派はわるいこ。
牧志 浩太
ナーガはなんだかんだでよく連れ回す。
KP
あとミズチ。

KP
会話が途切れたときちょうど、最寄りの駅に到着した。
目的地はここから徒歩5分の場所だそうだ。
牧志 浩太
「ここだ。行こう、佐倉さん」
周囲に気を配りながら、佐倉さんの手を引いて目的地へ向かう。
KP
小規模なビル街の一角、古いテナントビルに『孫和新聞社』の看板が出ている。
古いエレベーターで3Fへ向かえば、小さな受付があった。人はおらず、チャイムがついている。
牧志 浩太
チャイムを鳴らす。
KP
ピンポーン。
音がしてからしばし、疲れた顔の女性が応対してくれる。
牧志 浩太
「初めまして、朽名さんの代理の牧志です。竜野さんはいらっしゃいますか」と、名を出す。
KP
「代理の方、ですか。ではこちらで少々お待ちください」
【会議室】と書かれた札が付いた扉を開け、あなた方を招く。
お茶を出され、待つことしばし。

「お待たせしました」
長い黒髪で片目を隠し、口の端を釣り上げて嗤う、どこか薄気味悪い男性が入室してきた。
「どうも。孫和新聞社の竜野です。朽名さんの代理の方ですか」
牧志 浩太
風体に内心少し驚いてしまいつつ、一度咳払い。
牧志 浩太
「はい、代理の牧志です。
朽名さんからは用件を聞いていますか?
V製薬の件かと思うんですが」

と、手帳のアポについて書かれたページを提示する。
KP
竜野は表情を変えることなくぼんやりとしている佐倉をちらと見て少し怪訝そうな顔をした。
「ご用件はV製薬の住所、でしたねぇ」
竜野は顎を撫でる。
「V製薬。詳しい情報が全く出てこない謎多き製薬会社。その住所……。
かーなり苦労して得た情報なんでねぇ。ただで教える訳にはいかないんですよ」
牧志 浩太
「ただでは、ですか。何がご希望ですか、取材費か、協力か、別の情報か。

朽名さんとは、交換条件について何か約束をされていましたか」

話しながら、何だか既視感を覚えた。

聖さんとも、ずっと前に同じような交渉をしたな。
聖さんは、僕のことを知っていてくれたからよかったけど。
KP
竜野はあなたの言葉に満足そうに頷く。
「そうだな、何か面白いものを持ってきてくれませんかぁ?
例えば、私が今追ってる『蛇人間』の情報とか、ね。
それを対価としましょうや。
何か物証があるといいですねぇ」
牧志 浩太
「いいでしょう。
物証というと、具体的には?
写真でも撮ってくればいいですか?」
KP
「そうだな、実在が一目で分かるような……体の一部でもあるといいですねぇ」
牧志 浩太
「蛇人間の懐に潜り込んで、何か剥いでこいって?

……分かりました。
僕にとっても相当危険ですから、その時は必ずお願いしますよ」
KP
話は以上、とばかりに竜野は席を立った。
牧志 浩太
「それから、もう一つ。
『ヒナドリ計画』について、何かご存知ですか」
引き止めるように一言発して、反応を見る。
KP
「ヒナドリ? いいえ? 蛇人間に関係のある話で?」
牧志 浩太
本当に知らない様子か、〈心理学〉で探れますか?
KP
できますよ。77ですね。こちらで振ります。
牧志 浩太
お願いします。
KP
☆ささぼっと☆ 🎲 Secret Dice 🎲
KP
この男の態度は揶揄うようで分かりづらい。何を考えているのかあなたには分からない。
指示くれれば佐倉も見るよ……
牧志 浩太
佐倉さんの〈心理学〉微妙な値なんだよな……
牧志 浩太
「佐倉さん」
小声で指示。
牧志 浩太
「あの人が知らないって言ってるの、本当だと思う?」
迷うけど見てもらおう。
佐倉 光
☆ささぼっと☆ 🎲 Secret Dice 🎲
佐倉 光
「……」
KP
佐倉は小さく頷いた。
佐倉 光
「本当だと、思います」
牧志 浩太
「ありがとう」
小さく頷き返す。
牧志 浩太
「蛇人間が極秘に進めている計画だって噂です。
深入りしすぎない程度に、調べてみたらいいんじゃないですか」

本当に知らないなら、あまり深入りさせて、それこそ消されたりしたら困る。
頭のどこか冷静な部分がそう考えた。

それだけ言って立ち去るままにさせる。
KP
「へぇ……
ではお願いしましたよ、牧志サン」
あなたの言葉に面白そうにメモをとり、男性は出て行った。
怒り
牧志 浩太
今回の牧志、基本めちゃめちゃ怒ってるせいで無礼に無礼で返せるようになってる……
KP
牧志君追い詰めるとこんな顔もするんだなーって楽しい。
牧志 浩太
まさか牧志がこんな顔をしはじめるとは
KP
温厚な奴怒らせるとコワイネ!
牧志 浩太
普段温厚な牧志が本気で怒るとこんなんなるんだなぁ。

牧志 浩太
新聞社のオフィスを出て、大きく溜め息をつく。
牧志 浩太
「確かに有力かもしれないけど、今じゃないな。それ……。
俺だけで殴り込みなんて、現実的じゃない。

いや、佐倉さんみたいに偵察する、って手はあるか……?
でも、佐倉さんがこの状態じゃ、近づくのは危ない。
いや、どうせ追ってくるんだから同じか?

そもそも、物証を手に入れなきゃいけないのか。
そういえば、あの路地裏の住所も手帳に書いてあったな。あそこで何かあったのか?」

考えていることをうっかり口から垂れ流しながら、エレベーターの中で考えをまとめている。
佐倉 光
「物証を、みつけると……住所が、分かる……
偵察……」
KP
あなたの言葉をうけて佐倉もなにごとか呟いていた。
ただ、いつものように考えをまとめているわけではないようだったが。
佐倉視点(ネタバレ)
KP
そうやって頭の中に在る言葉を口に出すと、何故か落ち着くような気がした。

牧志 浩太
「ああ、ごめん、口に出てたか。佐倉さんのがうつったかな」
佐倉 光
「僕、のが? うつる?」
KP
佐倉は怪訝そうに首をかしげる。
佐倉 光
「次は、どこへ?」
牧志 浩太
「それが、方針が決まってなくてさ」
ふっと、先程の強い態度が嘘のような、弱気そうな苦笑が漏れた。
牧志 浩太
「俺達の、当面の目標は二つ。

一つは、蛇人間の体の一部をあの人の所に持って行って、住所を教えてもらうこと。

もう一つは、佐倉さんの記憶を取り戻すこと。
佐倉さん、記憶がないんだろ?
俺は、その記憶を取り戻したいんだ。

そんなこと言われても困るよな。ごめん」
佐倉 光
「蛇人間……? しっぽ……骨……鱗?
遭遇できれば、僕が……」
KP
言って、あなたの腕を見て言葉を止めた。
どことなくションボリしているように見える。
佐倉視点(ネタバレ)
KP
あなたには記憶がない。ヒナドリ01にそんなものはないのだ。
元々ないものについて取り戻すとはどういうことだろうか?

佐倉 光
「僕の、記憶については、分かりません」
KP
どこかすまなそうに見えた。
牧志 浩太
「……ごめん。
そうだな、これは佐倉さんの一部だもんな。
ないと、不安だよな」

迷う。

COMPを手から外し、佐倉さんに手渡す。
これだって佐倉さんの持ち物だ。
記憶の糸口になるかもしれない。

最悪、一回分きりしかない中和剤を、使う羽目になるかもしれないけど……。
佐倉 光
「ありがとう……ございます」
KP
佐倉は大事そうに腕輪を抱いて左腕を通す。
ずっと沈黙していたCOMPが光った。
佐倉の顔が少し安らいだように見えた。
佐倉 光
「蛇人間について、情報は何もないのですか?
それらの足取りを追えば、痕跡があるかも知れません」
KP
佐倉の台詞が完全にナビゲーションキャラクター……!
牧志 浩太
ナビ佐倉さん!
牧志 浩太
「足取りか、確かにな。

ペットショップに寄ったかもしれないって書いてあったし、行ってみてもいいか。
鉢合わせても、店の中じゃ動けないだろ、グルだと困るけど……。

後は、この路地裏か」
牧志 浩太
※確認ですが、病院に行って佐倉さんの精神を診てもらうっていうのは可能ですか?
KP
可能ですが、呪術絡みの解決は難しいかも知れません。
牧志 浩太
ありがとうございます。

牧志 浩太
「佐倉さん、ペットショップに蛇人間が寄ったかもしれないって、手帳にあったんだ。

行ってみよう」

ペットショップはここからどれくらいの距離で、どんな場所にありますか?

人気のない場所なら車を借りて行きます。都市部なら人気の多い場所を辿って電車や徒歩で。
KP
都市部ですね。あなた方が『トラブル』に遭った場所から一駅程度です。
牧志 浩太
どっちがここから近いですか?
KP
ペットショップかな。
大通りに面した公園近くの店で、そこそこ大きな規模です。
路地裏もそこから徒歩で行ける程度の距離ではあります。
牧志 浩太
では先にペットショップへ行きます。
KP
では、目的地の店へと向かう途中。
駅近くで佐倉がふと足を止めた。
佐倉視点(ネタバレ)
KP
どこからか素晴らしく魅力的な甘い香りが漂ってくる。
かすかに覚えている。
これはあなたになじみ深い。
あなたはこれを摂取したいと望む。

牧志 浩太
「佐倉さん?」
呼びかけて足を止める。追っ手か、こんな所で?
周囲の様子を窺う。
KP
佐倉は通りに面したジューススタンドをじっと見ている。
牧志 浩太
「よかった、そういうわけじゃなかったか……。
ジュース? あ、もしかして喉渇いたのか。何か飲む?」

言いながら、何気なくジューススタンドのロゴを見る。
KP
ロゴはどこでも見る蜂蜜と林檎のマーク。大手の店だ。
佐倉 光
「……」
KP
佐倉は、その店から出てきた客の手元をじっと見ている。
赤々と透き通った色のジュースから漂うのは、濃厚な果実の香りだった。
佐倉 光
「おいしそう……」
KP
佐倉はぽつりと呟いた。
牧志 浩太
「飲みたい?」
水を向けるように、聞く。
佐倉 光
「……はい」
KP
佐倉は頷いた。
【アイデア】をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 90 【アイデア】 ☆ささぼっと☆ 1d100→99→致命的失敗ファンブル
KP
じゃあ、なんかいっぱい歩いてあなたも喉が渇いた。
あなた疲れてるのよ
牧志 浩太
ぶっ
KP
うぅん。
牧志 浩太
驚きなところでファンブってしまった
KP
疲れてたのよ……
牧志 浩太
そりゃこれだけ気を張り続けて追われて佐倉さんに敵対されて怒り続けて慣れない態度取ってれば疲れる……。
KP
しょーがない。
まあそんな大変な情報じゃないから……
でもこれに気付かないの、びっくりだな。
牧志 浩太
何だろう……思った以上に疲れてたのかな……

牧志 浩太
「じゃあ俺も同じのにしよう。美味しそうだよな、あれ」

佐倉さんの手を引いてジューススタンドへ向かう。
そのジュースを二つ注文。
KP
それはラズベリージュースだ。
甘酸っぱく、ほどよく追加された蜂蜜が丸い甘みを加える。
疲れた体には有り難い甘みと冷たさだった。
牧志 浩太
「はあぁ、美味い……。」
思わず声が出るくらい美味い。以前飲んだ中でも一番美味いかもしれない。
牧志 浩太
「バニーズバーへヨーソロー、なんてな」

別なジューススタンドの名前を出しながら、佐倉さんにジュースを手渡した。
佐倉 光
「美味しい……」
KP
佐倉はどことなく嬉しそうにそれを飲み干した。
佐倉視点(ネタバレ)
KP
どうやらそれはあなたが求めているものとは少し違ったが、美味だった。

牧志 浩太
気のせいかもしれないが、少しずつ感情が見えてきている気がする。
目の奥に生気が見える。

呪縛が弱まっている、のか?
その様子は、少しだけ希望を見させてくれた。
KP
飲み終わってから、
佐倉 光
「ヨーソローは、航海用語です」
KP
などと困惑されたが。
牧志 浩太
「知ってる。
前にこういう口癖の人がいてさ。
ミキサーで悪魔混ぜて合体する人」
ミキサーで悪魔合体……女神転生TRPGにて「ヨーソロー」って言うおっさんがミキサーを使った悪魔合体をしてくれた。

牧志 浩太
よし、ジュースのおかげで力が出てきた。
改めてペットショップへ向かおう。
KP
駅から店に向かう道すがら、『第二公園』という名の公園を通った。
公園の隅には潰れたダンボールが山積みになっている。
どうやら誰かが建てたダンボールハウスの残骸であるらしい。

その脇を通って行けば、目的地の『ひやりん堂』がある。
ここは爬虫類専門のペットショップだ。
人の良さそうな店主、重井 大介が空きケースの掃除をしていた。
牧志 浩太
公園の隅をちらりと見ながら、ペットショップへ向かう。

店内に入る前に、佐倉さんに指示しておく。
牧志 浩太
「佐倉さん、俺が店主に何か聞いたときに、本当のことを言ってそうか見ておいて。

それと、床や棚に蛇のものにしては大きな鱗が落ちてないか、確認して」

そう指示してから入店。
疲労が溜まる
牧志 浩太
牧志はずーっとこんな動き方してたらそりゃ疲れると思います。PLはゴロゴロしながら「佐倉さんを元に戻す方針も確証もない! 怖いなー!! 楽しい!!」とか言ってるからいいとして。
KP
ごめんな! 気を張りっぱなしの五日目!
牧志 浩太
そりゃ絶対分かりそうなことも見逃しちゃう……
なんなら佐倉さんもやつれているけど牧志もやつれてそう

牧志 浩太
「こんにちは、お邪魔します」
佐倉さんの手を引いて店内へ。
佐倉 光
「分かりました、返答が真実か観察します。
異常な鱗を探します」
KP
佐倉は、こくりと頷いた。
あなたに手を引かれ、ともに入店する。

KP
店に入ると、ちりりん、とベルがなった。
「いらっしゃいませー」
陽気な声が迎える。

店内は蒸し暑く、無数の展示ケースが並んでいた。
とかげ、亀、カメレオン、イモリ、そして蛇。実に様々なハ虫類の丸い瞳があなた方を見ていた。
手書きの「ケースを叩かないでね! びっくりしちゃいます!」という注意書きには、可愛らしい蛇のキャラクターがぎょっとする様子がかかれている。
牧志 浩太
蛇には嫌な思い出が多すぎて、なかなか素直に向き合えない。
けど、これだけ小さければまあ、なんて思う。
牧志 浩太
あ、亀だ。
牧志 浩太
まずは店内をぐるりと見回してみる。
あいつらが、そんなにぽろぽろ鱗やら落として歩くとも思えないけど。
KP
パッと見、店内に異常な鱗は落ちていない。
綺麗に清掃されている。
牧志 浩太
店内を見ながら、佐倉さんの様子も確認する。
蛇人間に嫌な思い出があるのは、佐倉さんだって同じはずだ。
佐倉 光
「……」
KP
佐倉はあなたの指示に従って店内の観察をしているようだ。
とくに嫌がるような様子もない。
本人の言う通り、蛇人間に関する嫌な思い出も全て忘却しているためかもしれない。

店内をじっくり見ているあなた方の様子を見て、店主がにこやかに声をかけてくる。
「何かお探しですか?
ああ、その子は温度管理がそこまでシビアではないですし、人肌に触れてもストレスを感じにくいので初心者の方におすすめですよ」
牧志 浩太
「あ、こんにちは。
知り合いに聞いて寄ってみたんですけど、随分色々な種類がいるんですね。
蛇って、緑色か茶色しかいないと思ってました」
KP
「蛇ちゃんですか。ええ、黒い子も白い子も、ほらこの黄色い子なんて頭の形がユニークでしょう? それにこの鱗に入った筋が何とも美しくてですね……」
牧志 浩太
「そういえば、ここにいるのは小さな蛇たちですけど、ここでは大きな蛇も扱ってるんですか?」
KP
「サイズはですねー、小さめの子が多いです。
でもご希望でしたらお取り寄せもできますよ。
お迎えの日時を指定して、その日にきちんとお迎えいただくのが条件となりますが」
牧志 浩太
「さっき、随分大きな鱗かな、落ちてたような気がしたんですけど」
KP
「鱗? そうですか? いえ、さっき掃除したばかりですしね、このあたりにはそこまで大きな子を飼ってらっしゃる方はいらっしゃいませんから」
牧志 浩太
「ぜひ見てほしい子がいるって聞いたんですけど、忘れちゃって色々見てました。
どこだったかな、あいつが言ってたの」

遭遇した蛇人間の人相は思い出せますか?
思い出せるなら、人相を出して「知り合い」という体でどのあたりを見ていたか聞きます。
KP
「特徴を簡単にでも教えていただければお教えできるんですけど……」
クイズだなよっしゃ来い! そんな心の声が聞こえた気がした。
KP
お察しかもしれませんが、この店員さんはただのハ虫類を溺愛する人です。
牧志 浩太
ですよね。
KP
うーん、時間短かったですしね。
ではちゃんと見てたかな、ということで【アイデア】または〈目星〉
説明できるか、ということで何らかの交渉技能。
佐倉は覚えていないので振れません。
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 ☆ささぼっと☆ 1d100→70→成功
1d100 75〈説得〉 ☆ささぼっと☆ 1d100→98→致命的失敗ファンブル
もう休むべき
牧志 浩太
ほんとに疲れてるな!?
KP
オヤァ
牧志 浩太
牧志がだいぶん限界ィ。
KP
やすむ?
牧志 浩太
どこでやすむんだろう。家を出たときから追われているから家に戻るって発想にはならないしなー。
KP
追跡されている可能性は高いですからねー。
牧志 浩太
中和剤が1回分しかないし、MPにも限りがあるし相手の人数もいるから、次に捕まったら終わりだと思ってるのでそうそう休もうって発想にならなそう。
KP
昨日のじゃないけど、環状線ぐるぐるとか?
牧志 浩太
なるほど?
それか路地裏に何もなかったら限界が来ちゃってへたり込むかもしれない。
環状線ぐるぐる……前日にやった卓で、ぐるぐる回りながら寝ていたキャラクターがいた。

KP
あなたはばっちり覚えている!
覚えているのに、うまく言葉にならない!

しまいには何だか顔の皮膚が剥がれた後の蛇の顔ばかりがちらついてしまう。
あの背筋も凍るような冷たい眼差し、びっしりと体を覆う鱗……
牧志 浩太
だめだ、疲れている。
不意に疲労を自覚する。
気を張り続けた頭がくらくらと揺らいで、蛇の皮膚ばかりが頭をちらつく、蛇の眼が一斉にこちらを見ているような気がして、それが全部人間の顔に見えてくる……。
KP
「えー、すみません、もう一度お願いできますか。
お知り合いの話をされてますか、その方がおっしゃっていたという蛇ちゃんの話をされてますか?」
店員さんは根気強く付き合ってくれた。
佐倉 光
「マキシ、落ち着いた方がいいです。
この人は嘘はついていません」
牧志 浩太
「ああ、すみません、ありがとうございます、ごめん、佐倉さん、ありがとう……」

引いていた佐倉さんの手にすがる。数度息を吸って、吐く。
何もかもに涙が出そうになった。
KP
数値的なペナルティはありません。何とか説明はできたけど、ただただ疲れた。
KP
「ああー、その方。
ええ……覚えてます。ある意味」
なんだか歯切れが悪い。
牧志 浩太
「えっ、あいつ何かやらかしたんですか?」

佐倉さんの手にすがってどうにか落ち着きを取り戻した後、店主の声が耳に入ってきた。
半分本気の驚きで言う。
KP
「来店されたんですけど、全然うちの子たちは見てなかったですね。
向かいのあの公園ばかり見てましたよ。
あと、その方がいる間、うちの蛇ちゃんがみんな落ち着かなくてね。
体調崩した子もいて大変でした……。
その方本当に蛇ちゃん好きなんですかね……。
あの公園にお住まいだった、うちの子を毎日見て可愛がってくれたおじいさんが消えてしまったのもその頃でしたし、いい想い出がなく……
ああ、申し訳ありません」
牧志 浩太
「ええー、何やってたんですかね……。

すみません、ありがとうございます。
なんだかびっくりしちゃって、失礼しました。

また、今度は聞いてちゃんと来ますね」

そう言ってペットショップを出ます。

牧志 浩太
「佐倉さん、さっき見た公園だ。
あいつらの目的はここじゃなくて、あの公園だったんだ。
公園の……」
佐倉 光
「マキシ。
あの人は嘘をついていないし、店には異常な鱗は落ちていませんでした。
それと、休んだ方がいいと思います。
説明に具体性が欠けていました。思考が乱れています」
KP
乱している本人がそんなことを言う。
牧志 浩太
「え?」

佐倉さんがそんな提案をしてきたことに驚いて、その眼を覗き込む。
佐倉 光
「……」
KP
佐倉はじっとあなたを見つめ返してくる。
その目には相変わらず感情の揺らぎらしきものは見えない。
牧志 浩太
「そうだな、俺は疲れてる。
思った以上に疲れてるみたいだ。

でもさ、追われてるんだ。
次にあいつらが来たら、助けてくれる人はいない。
相手がたくさん来たら、佐倉さんだって勝てないよ。

だから、動かなきゃいけないんだ。
ごめんな、佐倉さん。佐倉さんも疲れてるだろ、でももうちょっと頑張ろう」

何の確証も、方針もない。
蛇人間の鱗を見つけて、住所を聞いたとして、殴り込みかける訳にもいかない。

佐倉さんは少しずつ感情豊かになってくれているような気はするけど、
相変わらず、何か思い出してくれそうな感じはない。

でも、そう言うしかなかった。
立ち止まったら追いつかれる。
牧志 浩太
「行こう、次はあの公園だ。
あの公園の、ダンボールがたくさんあったあたり。
あそこであいつら、人を攫ったんだ」
佐倉 光
「……はい、公園に行きます。
僕はまだ大丈夫です」
KP
佐倉は異を唱えることなくあなたについて公園に向かう。

KP
公園には住む者をなくした住居の残骸が積み上がっていた。
だがそこに拐われた者の痕跡はあれど、拐った者が残したものはないようだった。
牧志 浩太
「……ないか……」
攫われた人達が残した痕跡。
普段なら、それを見て何か言ったかもしれない。

けど焦りに追い立てられる心は、絶えず周囲に気を配らせ、次はどうする、と追い立てる。
そこに思いの入る余地はなかった。

辺りを再度見回し、何か残っていないか確認する。

何もなければ、
牧志 浩太
「佐倉さん、次は路地裏だ。行こう……」

そう手を引く。
佐倉 光
「蛇は地面の穴や軒下、草が生い茂る場所、木の根元などに生息する……」
KP
佐倉が何事か呟いている。
牧志 浩太
「佐倉さん?
ああ、蛇の習性かな…… 

……蛇人間に蛇の習性って、あるのかな」

あいつらの弱点を突けたりするだろうか。
いよいよ他に取る手がなくなったら、偵察しに行ってみる前に調べておくのもいいかもしれない。
佐倉 光
「あのペットショップに貼ってありました。他にも様々」
KP
佐倉は振り返って言う。
特に止めなければ、そこで読んだ豆知識を語ってくれるだろう。
牧志 浩太
「そうか、目に入ってなかったんだな」
どれだけ疲れてるんだろうと苦笑して、路地裏へ向かいながら、語られる豆知識を聞いている。

聞き慣れた声で語られる知識は、何となく心を安らがせてくれた。
佐倉は蛇の豆知識を語る。
KP
豆知識が終わる頃、あの裏路地に到着した。
相変わらず人気はなく、周囲のビルに日光が遮られて薄暗い。

〈目星〉
牧志 浩太
1d100 98 ☆ささぼっと☆ 1d100→5→決定的成功クリティカル)!
KP
二人が大立ち回りを演じた路地裏。その一角で、あなたは薄い人差し指ほどの長さの楕円盤の板と、小さな黄色い瓶を発見する。

黄色い瓶はお馴染みサトミタダシの強力な回復薬だ。(〈医学〉〈応急処置〉判定にプラス20)
楕円形については何かの鱗のように見える。
それにしても大きすぎる……

〈生物学〉または【知識】の半分で判定。
薬品は単純なクリティカル報酬です。
牧志 浩太
1d100 37 ☆ささぼっと☆ 1d100→94→失敗
KP
あなたには何の鱗かは分からなかった。
牧志 浩太
「! これ、佐倉さんが使ってた……、それから、これ、」

回復薬と鱗を拾い上げる。
牧志 浩太
「佐倉さん、これを見たことはある?」

佐倉さんに鱗と回復薬を見せる。
佐倉 光
1d100 42 佐倉【知識】
☆ささぼっと☆ 1d100→82→失敗
佐倉 光
「分かりません」
KP
佐倉は首を振った。
牧志 浩太
鱗をベルトポーチに、薬をジャケットのポケットにしまう。
蛇にしろ魚にしろ、こんなに大きなのがそこら辺をうろついてる訳がない。

あいつらの鱗なんじゃないか、これは。
ここに、来たんだ。
牧志 浩太
「……くそ、」
佐倉さん。
俺がどこかで気づいてれば、そんな後悔と怒りが渦巻いて、握りしめた拳が微かに痛みを訴えた。
佐倉 光
「分かりません、けど」
KP
黙って鱗を見つめていた。しまわれるのを目で追いながら、分からないと繰り返す。
牧志 浩太
「けど?」
導くように続ける。
牧志 浩太
「何か気になることがあるなら、教えて」
佐倉視点(ネタバレ)
KP
何かの鱗のようなものが気になる。理由は分からない。
ただ、見ていると思考に乱れが生じる。

佐倉 光
「気になります。
気になる理由が分かりません」
KP
無意識か、肘の裏辺りに触れていた。
牧志 浩太
「……そうか。
それは、忘れない方がいいと思う。
どうして気になるのか分かったら、教えてよ」
佐倉 光
「理由が分かったら教えます……」
牧志 浩太
穏やかな口調と不釣り合いに。
自然と、触れる手の先を見つめる視線が鋭くなった。
牧志 浩太
「痛む? そこ」
佐倉 光
「……いいえ」
KP
佐倉はぼんやりと呟いた。
数日前ここでラミアを交えて笑って騒いだことも、記憶からは消えているのだろう。
牧志 浩太
「……行こう」
ぼんやりと呟く姿を見ていると、思わず涙が出そうになる。
泣いたら動けなくなる。我慢したら鼻に涙が流れて、くしゃみを一つ。

佐倉さん。
記憶なんかいいんだ、本当は。
でも、記憶を取り戻さなきゃ、佐倉さんがあいつらの手駒になってしまう。
自分も失って、俺のこともみんなのことも分からないまま、縛られたまま、あいつらの好きにされてしまう。

そんなの。
そんなのは、絶対に、嫌だ。
小休止
牧志 浩太
中の人的には休むシーンを見てみたいけど、やすんじゃっていいのかなー
KP
まあぶっちゃけ人目のない場所で休んだり眠ったりすると来るんじゃないかなとは思いますね。
人を拐ったり襲ったりが難しい場所なら少しはありかなと。
牧志 浩太
ですよねぇ。挟めそうならうまいこと挟もう。

牧志 浩太
路地裏から手早く離れ、駅の方へと戻る。
駅前の商業施設で、壁を背に辺りを見回す。
牧志 浩太
「よし……、行こう。新聞社だ。あの人から聞けることは、先に聞いておこう」
佐倉 光
「はい」
KP
佐倉はこくりと頷いて、あなたを追う。
その目は相変わらず色も変化もなく、なにも感じていないように見えた。

新聞社へ向かいますか?
牧志 浩太
向かいます。
牧志 浩太
「(そういえば、なんであの時だけ、少し感情を見せたんだろう。
今は、前と同じなのに……。

生命維持に関わることだから、なのか?)」

コメント By.KP
追い詰められて余裕がなくなる牧志。
それに呼応するようにどんどん悪くなっていくダイス目。
ちょっと休んだ方がいいんじゃないかな。

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本当に余裕がなかったのかもしれない、俺は。
まあ、今はまた余裕がなくなることが起きてるわけだけどさ。

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俺は何のために生きている?
もう遅いのか。
俺はどこで間違えた。

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