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こちらには
『Hazy Night』のネタバレがあります。

本編見る!
KP
「幸せだろう?」

声が聞こえる。
音が止まり、何もかもが静止し、あなたの見知った人々は皆、微笑みを浮かべ、賑やかに笑い、慌てたように杯に手を伸ばし……そのまま彫像のように硬直した、そんな無音の中に足跡だけが響く。
牧志 浩太
「……」
静かに、そちらを振り向く。
KP
そこには一人の男がいた。
若く、すらりとした長身の青年だ。

微笑をたたえた顔は作り物かと思うほど整っており、気を抜けば視線を囚われてしまいそうなゾッとする美しさだ。
長い睫毛の下からこちらに視線を投げて、彼は笑う。

「心地よい夢を邪魔して悪いね。
俺の蜂蜜酒を一晩で飲み干した奴がどんな顔か、見てみようと思ったんだ」
KP
あなたはかつて対峙した数々の神々を思い出すだろう。
海辺の魔女を。髭を蓄えた老人を。真っ赤な三つの瞳を。
目の前に在るのはそのようなものだと、あなたは知るだろう。

だが、それにあなたに対する害意はないように見える。
見える、だけだが。
KP
〈夢の知識〉で判定を行うことで、目の前に在るのが何者か識っても良い。
牧志 浩太
1d100 35〈夢の知識〉 Sasa BOT 1d100→5→決定的成功クリティカル)!
牧志 浩太
めっっちゃ知ってる
牧志はその存在が何者なのか知っている。
牧志 浩太
「……そうか、あなただったか。
てっきり、もっと性の悪い方かと思ったよ」
無意識に首筋を撫でていた手を下ろし、『それ』と向き合う。
怒りを抱かずとも質の悪い、ただただ相容れない存在。

そういえば、夢と言って浮かぶものは『それ』をおいて他にはない。
微かに過る恐怖を、あえて声を張ることで打ち消す。
怖れるな。惹かれるな。ただ対峙しろ。
KP
「おやおや」
青年は苦笑した。
「君の友人の奇妙な玩具はかわしたのだが」
彼の目は凍り付いたままの佐倉の腕にある腕輪を見ていた。
そしてあなたに視線を戻す。
「君は識っているのだね」
牧志 浩太
「そうか、佐倉さんも抗おうとしてくれたか」
その事実に、不思議と少し呼吸が落ち着いた。
KP
「いや、そんなに恐れることはないよ。
俺に勝った男の友人とその夢に興味が湧いてね。
君もあのゲーム、得意なんだろう?」
牧志 浩太
「まあ、少しは。
久しくやっていないから、ちょっと自信はないかな」
KP
「君も俺とやらないかい?
君が負けたら夢を貰うがね」
青年は悪戯っぽく笑った。
牧志 浩太
「やめておくよ、忙しい身の上なんだ。
それに俺は、夢も現実も他の奴に取られてるんでね」
そう言って、血の涙を流すように頬から首へとへばりついた痣を撫でる。
KP
「そうかい、残念だなぁ」
青年は肩をすくめた。

「そしてこれが君の夢。これはまだ何者にも踏み荒らされていない、純粋な君の希望というわけだ」
青年は周囲を見回す。

再会を喜ぶ人々の温かい微笑み。あなたを過酷な運命から解放できたことを喜ぶ佐倉。
静止した夢はそれでも鮮明に、佐倉と夢見た世界を形作ってそこにある。

「とても素敵な夢を見ているね。これは君が望む未来の姿か」
まるで、評論家が、妙味深い芸術品を眺めているような口ぶりだった。
彼はこちらを見据え、ゆっくりと微笑む。
牧志 浩太
「そうだよ、これが俺の夢。
俺が望む未来。絶対辿り着くって、願う未来」

辺りを見回す。ここまで鮮明ではなかったけれど、見た事のある風景だ。
あの写真立ての中に、ずっと見続けている未来の夢だった。
KP
「君は、狂気に苛まれる恐怖、命の脆く儚いことを知っているだろう?
この得難い光景がいかに奇跡であるのかを、痛いほどに理解できているのではないかな?」

命を刈り取られる恐怖、人智を超えた存在との邂逅は、いつだって危険を伴った。
今はより強く身に染みて、その存在の言葉はあなたに強く働きかけるだろう。
青年はこの上なく残酷なまでに友好的な、優しい笑みで言う。

「どうだろう? ずっとこの幸せな世界で生きていくというのは。
必ずたどり着くというのなら、辛い現実を飛び越えるだけのことじゃないか」
牧志 浩太
背筋に冷汗が落ちた。
『それ』の間合いの中に俺はいる。
一歩間違えれば、いや、間違えなかったとしても、容易く掴み取られる距離にいる。
牧志 浩太
『それ』の言葉が、擦り切れかけている心に甘く染み込んでくる。
意志など跳び越えて、否応なしに絡め取ろうとする。
それはこちらと同じ所になど、最初から立ってはいない。
牧志 浩太
胸を押さえる。鎖がじゃらりと鳴る。息を吸う。
ただ一言、拒絶する。
牧志 浩太
「断る」
KP
あなたの緊張など意にも介さぬように、青年はこともなげに「そうか」と呟いた。
KP
「いつ死ぬともしれなくとも、現実に価値を見出す、か。
俺にはわかり得ない思想ではあるが、きっと上質な夢はそうして形作られていくのだろうね」
牧志 浩太
青年に聞こえないように、詰めていた息を微かに吐く。
牧志 浩太
「夢で満足できない程度には、強欲なんだよ。人間って」

俺が、佐倉さんが、どこかで潰えてしまえば。
明日にでも、うっかり何かで死んでしまえば。
その可能性が傍らにいつも、口を開けている。

それでも、駄目なんだ。
幸せな夢じゃ、俺はそこでひとりきりだから。
KP
青年がその言葉を認識したか否か、あなたには知る由もない。
青年は言葉を続ける。

「美しい夢の持ち主よ。一つお前に祝福を送ろう。
良い夢は俺の糧となり、またこの眠りの世界に彩りを与える。失うには惜しいのだ」

青年は周囲のあたたかな空間をぐるりと見渡した。
「君が望むのであれば、いつかの未来、この夢の景色を、君は必ず目にすることになる。
たとえ旅路の途中で命を失おうとも、己の存在ごと否定されようとも。
我が祝福は楔となり、未来を保証する」
青年は穏やかに微笑んだ。


「君は、この未来を望むか?」


彼の言葉に従った場合どうなるかの説明が入ります。
牧志 浩太
「それが、現実ならば」
望む。そう答える。

人智を超えた存在に対して『答える』ことが、どれだけのリスクを背負っているのか、
知らないわけではなかった。

どんな形で導かれるものか。
誰を、どう巻き込んでしまうのか。
考えないわけではなかった。

それでも、そんなに穏やかな眼で、望むかと問われたら。

「望む」と。
そう答えるしかないのだ。
牧志 浩太
数限りなく分岐する未来の中で。
どこかの俺がいずれ辿り着くというのなら、それもまた面白い。
KP
彼は静かに頷いた。

「これより未来、眠りの神の名において、君の夢を世界に刻もう」
低い、低い、調べ。不明瞭な祝詞が紡がれる。意味の理解できない言葉は、次第に音の密度を増し、空間を揺さぶって。景色が歪む。
世界がひっくり返っていくかのようだった、何もかもがその輪郭を失い、光の中へと溶けて消えてゆく。
己の意識すらも霞む中、視界全てが暗転する瞬間、ヒナゲシの冠をした美しい相貌の男が「良い夢を」と笑うのが見えた。
牧志 浩太
無数の智を自らの内側たる書庫へ溜め込む自分でも、伺い知ることすらできない深い夢の奥底で、穏やかに笑う男の貌を確かに見た気がした。
希望
KP
といったところで今日は終わっとこ!
あとはエンディングだけです。
牧志 浩太
ですね、えらい時間!
そうかぁ、これが「この二人にとって必要なもの」だったんですね。
KP
望まなかったとしても、「こんな未来にたどり着ける可能性がある」と示されるのはでっかい。
そうかー、牧志君は望むんだなぁ。そうだよなぁ。
こっちのルートだったら、佐倉でも蹴っ飛ばしたかどうか分からない。
牧志 浩太
夢見た未来の岸辺にいつか辿り着ける可能性がある、と示されるのも大きいですよね。もはや擦り切れかけて、見失いかけているかもしれない夢だから。

魔きしは並行世界の概念を持っているから、「分岐の果てにどこかの俺が辿り着くのなら、それも面白い」っていう結論になるんですよね。
外部の力で放っておいても保証される(もがく意味を失う)というよりは、どこかにある楔に向けて、無数の自分自身を繋いでいくようなイメージ。>望む
KP
なるほど。

メタ的な物言いをするなら、ロストしても、別の世界線だったことにして続きを遊べるようにする「ずるい」祝福なんだそうです。
牧志 浩太
なるほどなぁー。ロストしてもifだったことにしちゃう、というのをシナリオからバックアップしてくれる感じなのかな。
KP
都合的には本編の二人にこそ必要なんだけど、まあそこはそれ。
牧志 浩太
そう都合的には本編の二人にこそ必要ではあるけど、でも「望む未来」が明確なのはこちらの二人だし、現状危ういのもこちらの二人だし、何よりこちらの二人にめちゃくちゃ合うと思います。美しい。
KP
そう、こっちにこそ必要だし似合うと思ってしまったんだ……
いつかみんなで酒を飲もうな……
牧志 浩太
飲み会シーンまでもがすごく切なさを帯びてめちゃくちゃ似合うんですよ。あと、やっぱり望む未来の像がずっと明確なのが。
この二人がなんでもない時間に酔っ払って笑いあえる、それだけで美しい。

いつかみんなで酒を飲もうな……。
KP
前回唐揚げ鼻から出して、自分が唐揚げになる妄想に興奮してたヤツとは思えないな。
牧志 浩太
本編の二人が望む未来は確定していない未来、今の二人からはきっと見えない未来だから、本編の牧志だったら「望まなかった」だろうな、と思います。
未来に楔を打つということは、未来を一つに決めてしまうことだから。
PL的にも見えないんですよね、本編の二人の未来って。佐倉さんが二段階大人になったりするし。

KP
あなたは心地よい混沌の夢から目覚めた。
あなたはソファに腰かけたままで眠っていたらしい。
目を開くと果てなき螺旋が見えた。
もう見慣れた、変わることなどない、あなたの世界。
牧志 浩太
「ん……、」
ふと意識が浮き上がる。今度こそ目覚めたらしい、と身体に巻きつく鎖の感覚で気づく。

目を開く。
主が現実を留守にしたせいか、ランプの灯りはすべて消えていた。

灯りをつけようとして、傍らから聞こえる寝息のことを思い、まあいいかと手を下ろす。
一番近くにあるランプを、一つだけ灯す。
KP
なんだか肩口が重くて暖かい。寝息が聞こえる。
佐倉が気持ち良さそうにあなたに寄りかかったまま、無防備に眠っている。
牧志 浩太
気持ちよさそうに眠る横顔を見ていると、あの夢と重なった。
牧志 浩太
いつか辿り着く未来。
人の未来に必ず来る眠りの神がそれを保証したというのなら、きっと必ずどこかに、そこへ辿り着く俺達がいるのだろう。
牧志 浩太
怖かったけど、まあ、いい夢だったかな。
あんなに楽しく酔っ払ったのは初めてだったし。
牧志 浩太
それに、あの夢を取り出して見せてくれたおかげで、忘れかけていたものをまた思い出せた。

忘れかけていた声を。
牧志 浩太
「佐倉さん、おはよう。
あっち行ってないよな?」
佐倉さんを軽く揺り起こす。
佐倉 光
「んあ……」
KP
佐倉は寝ぼけた声をあげて目覚める。幸い夢に囚われたりなどはしていないようだ。
佐倉 光
「あぁ、おはよう……なんだ、夢……」
KP
ほんの少し残念そうな呟きを、起き上がって延びをして振り払う。
佐倉 光
「頭いてぇ……さすがに飲み過ぎたな」
KP
佐倉は顔色があまり良くなく、気だるそうだ。
対して、幸いというべきか。
あなたは二日酔いなどといった現象とは無縁である。
牧志 浩太
「昨日派手に呑んだもんな」
言いながら水を汲み、佐倉さんに手渡す。

昨日一緒に呑んだ時の出来事は覚えているだろうか。
随分、派手に酔っ払ってしまったが。
佐倉 光
「ああ、サンキュ……」
佐倉はソファに座り込んだままで水を飲む。
佐倉 光
「うー、ガンガンする。いい夢見てたのにこれじゃ台無しだ~」
KP
覚えている。
佐倉も周囲を見回して「片付けないとなぁ」と笑っている所を見ると覚えているらしい。
牧志 浩太
「すごかったよな、昨日。
あんなに酔っ払うなんて思わなかった。楽しかったけどさ」

そういえば佐倉さん、シャツ脱いだままだな。
脱いだシャツは…… 汗臭いか。近くの布でも取って、佐倉さんの肩に掛けよう。
牧志 浩太
「そういえば、いい夢ってどんな?」
KP
あなたにかけてもらった布をトーガか何かのように纏い、佐倉は楽しそうに微笑む。
佐倉 光
「波照間さん達が見つかって、俺達がここを出て、皆でパーティーする夢だよ。東浪見やアミさんたちもいたな。お前も当たり前の人間みたいに酔っ払ってさ……楽しかったなぁ」
佐倉 光
「ま、まあ、都合良すぎだけど、夢だからさ」
牧志 浩太
「そうか……」
佐倉さんも、望んでくれたのかな。それを。
牧志 浩太
「俺も見たよ。同じ夢」
螺旋の壁しかない場所へ、どこか遠くを眺めるように視線を投げた。
どこか遠くに、本当に存在するものを眺めるように。
佐倉 光
「へぇ……いつかみたいに共有したのかな。あの酒のせいか?」
牧志 浩太
「かもな」
佐倉 光
「ま、夢だろうと楽しかったからいいや……」
KP
佐倉はようやっと立ち上がって、テーブルに散らかっているゴミなどを片付け始める。

あなたの目の前にはあの不思議な酒が入っていた空瓶があった。
夢の神の気まぐれによって齎されたそれは不思議な気配の片鱗もなく、今はもうただの綺麗な装飾をされた瓶に過ぎない。
牧志 浩太
ざらりと鎖を鳴らして立ち上がり、片付けを手伝い始める。
ランプの灯りに光る瓶に、あの夢の気配はもう見えなかった。
牧志 浩太
「あんな夢を見たからかな。少し、楽しみになってきた」

大惨事と化したテーブルの上を片付けながら、ぽつりと呟く。
牧志 浩太
「いつか、またああやって一緒に呑む日には、何を持っていこうかな、とか」

その夢へといつか辿り着くのが、いまここにいる俺達かどうかは分からないけど。
その夢にこの手がまだ届くのかも、分からないけど。

久しぶりに、信じられる気がした。
そんな日がいつか来ることを。
牧志 浩太
「そんなことを、何だか久しぶりに考えてるんだ。
……佐倉さんは、その時は何を持っていく?」
佐倉 光
「持ってく物か~。俺はいつも通りかな」
佐倉は腕輪を軽く弾いた。
佐倉 光
「ポケットは空の方が色々拾えるっていうだろ?」
牧志 浩太
「いいな、それ。……そうだな。そうしよう」
そう、晴れやかに笑った。
牧志 浩太
空き瓶を捨てようとして思いとどまる。
中にランプの光を一つ放り込んで、灯り代わりにテーブルに置いた。
KP
そのときふと、例の瓶の底に何かが刻まれているのを、あなたは見つける。

それは夢見る者へのささやかな祝福か。
甘い蜂蜜の香りを纏う、微睡む夜の入り口だろうか。

「Hazy Night」

霞む夜を意味する酒に一滴、一夜限りの夢のあと。
この昼も夜もない世界に終わりはあるのかも知れない。
そんな希望をのせ、明かりの中でぼやけた字が微かな影となって踊っていた。


Hazy Night
END


生還報酬その他の提示
牧志 浩太
幸せな夢の中で生きる事を選んだらロストですかね?
KP
それもあります。
あと途中とラストのめいてい度で成功し、かつ「目覚めない」ことを選ぶとロストですが、シナリオに「ロストです、やめて!」と書いてあります。
ラストで彼の誘いに乗るのもロストだけど、そっちはokらしい。
今回は『めいてい』二度目しか起きませんでしたね。牧志君がクリティカル出して迷子になりかけたヤツ。
牧志 浩太
またえらいところでクリティカル出しちゃったものです。佐倉さんがいてくれてよかった。
めいてい度はガンガンあがるしえらいところでクリティカル出すし、出目まで人間をやめている。
KP
しょうがない。
そしてだからこそ彼に気に入られたわけで。
牧志 浩太
気に入られちゃったわけで。
牧志がそれ(幸せな夢)を選ばないのは、劇中で出しましたが、「牧志は独りになることが苦手だから」というアレでした。
結局独りで見る夢だから。
KP
なるほどなるほど。
彼は「結局同じなのに」って言ってましたが、牧志にとっては大違いだった。
牧志 浩太
なのです。魔きしになっても牧志は牧志。
KP
こちらの二人にこのシナリオで良かったなぁ。幽玄な塔の描写や、そんな環境なのになんだか俗っぽいところも残っていて楽しかった。
牧志 浩太
そうそう。すごく似合うし、この二人で楽しく酔っぱらえたってところからもう奇跡だし、きっと忘れかけていた未来を夢として見せてもらえたし。
何もかも人間離れしているのにどこか俗っぽい二人と「塔」の描写も楽しかったなぁ。
二人にとってはそれでも日常、っていう。
それを日常にできること、どこか俗っぽくあれることは、きっと佐倉さんがいるからなんですよね。
魔きしが独りになったら、瞬く間に人間を、日常を外れていってしまうと思う。
塔の中に部屋や風呂やソファや冷蔵庫があるのも、佐倉さんと一緒に日常を過ごしていられるからで。あの辺は日常の象徴として存在するものです。
KP
佐倉がソファでだらだら過ごすのもゲームを仕掛けるのも、牧志を人間につなぎ止めるためだったんだな!
役に立つわけでもないラジオつけるのもそうですね。
牧志 浩太
ああー、そうそう、何となく背景として外と繋がっていられる手段だなって思いました。>ラジオ
KP
「しんでなんかないよ」の時もそうだったなぁ。
牧志 浩太
ですねぇ。背景として存在する、繋がっているって大事なんだ。

あ、劇中でどさくさに出しましたが、『塔』は牧志そのもの、ということになりました。牧志の中。
KP
佐倉は牧志の中に居候してた。
人間性を保つためのミトコンドリアみたいなもんだろーか。
牧志 浩太
そう。文字通り運命共同体。
牧志が狂ったら喰われてしまう可能性もある、となると覚悟が強くていいかなって。

ああー、かもしれない。人間性を保つための楔。
KP
どっちかっていうと乳酸菌かも知れない。
牧志 浩太
佐倉さんは牧志の腹の中の乳酸菌だった。
KP
語られる度に業が深くなるなここのチームは。
牧志 浩太
前提から業が強いので楽しいからしかたない。
KP
本編では(隻眼の)牧志が佐倉の一部になってて、こっちでは佐倉が牧志の一部になってる……
牧志 浩太
あっ確かに…… 位置が逆だ。
あ、成長は知識が〈オカルト〉、CONロールは〈機械修理〉で行きます。

【CON】ロールは夢の酒にまつわる所なので、いつか辿り着く夢の中の人間である「牧志」の象徴である技能ということで、どうでしょう?
KP
なるほど? okですよ。
牧志 浩太
ありがとうございます。
1d100 45〈機械修理〉成長ロール Sasa BOT 1d100→68→失敗
1d10 成長 Sasa BOT 1d10→1
1d100 35 〈オカルト〉 Sasa BOT 1d100→25→成功
1d100 35〈夢の知識〉 Sasa BOT 1d100→18→成功
牧志 浩太
〈機械修理〉 45→46 にて終了。
楽しかったなぁ…… ありがとうございます。
呑み会の時の牧志の酔っ払いチャートの出目が大層アレでなんだあれ。
KP
あれはひどかった。
猫扱いでかわすとはやるな! と思ってました。
悪魔の方のナガグツ氏があんな扱い受けたら怒ると思う
牧志 浩太
間違いなく怒ると思うし大層嫌がると思う。
ユキさんかなと思ったけどユキさん白いし佐倉さん黒いから、猫と見間違えるとしたらナガグツ(猫)の方かなって。
KP
佐倉さん黒いけど腕は白いぞ!!
牧志 浩太
でもイメージ的に白猫より黒猫!!
KP
まあね!!
さてさて、背景情報。
背景情報
牧志 浩太
あーあー。ヤラレチャッタ。
無邪気なのに相容れないの、らしくて好きです。
そう、そういうおもろい(酷い)ことするの誰かさんかなと思ったら彼だったとは。

あそこで分かっちゃうのも魔きしらしくて面白かったですね。

予知夢の酒を貰ってくるのが佐倉さんってのも、そう、合ってるなーって。
あと対峙シーンの魔きしの口調がだいぶ佐倉さんに影響受けてるなと思います。
KP
そう、あのシーン「強欲」かーってニコニコしてました。
こんなに優しいシナリオなのにさらっと犠牲出てるんですよね。
まあ……悪夢じゃなくて美しい夢に閉じ込められるそうだから……
牧志 浩太
なんですよね。さりげなく佐倉さんも危ないとこだったし。
無邪気しかないのにそういうとこほんとに相容れなさがあって好き。
KP
ちなみに佐倉、二回目の勝負で酒を出された時に「こいつ怪しい絶対悪魔だ」と思ってアナライズしましたが読めませんでした。
でも酒が面白そうだったので勝負に乗りました。
リスクはちゃんと理解していた……と思う、一応。
牧志 浩太
そういうとこで面白そうを優先できちゃうあたりも「本編より大胆」な佐倉さんらしくてニコニコしましたね。
二人で話していると本当に変わらないような二人なのに、どちらも本編の二人とは違う。
KP
本編の佐倉は無謀な賭け嫌いなんですけど、こっちの佐倉はするんだよなぁ、賭け。
それもこれももう「普通の手段」は試し尽くしたからですね。
牧志 浩太
そうそう。
大胆な賭けにでも乗り出していかないと、いつか牧志が擦り切れてしまうのが見えていたでしょうしね。
KP
存在は保てても心が保てないかも知れないから
牧志 浩太
そうそう。
魔きしの正気が尽きる時は、彼が人としての心を失う時なんだと思います。
きっと「塔」の中のソファもテーブルも部屋も失われて、人の姿さえも失って生ける迷宮みたいなものになってしまうかもしれない。
KP
そこに入り込む浩司とか……? 地獄だやめよう。
牧志 浩太
なるほどかつて兄だった生ける迷宮に迷い込んでしまう浩司。地獄だ。
唯一救いなのは、浩司の思考の範囲では「それが兄だった」などという突拍子もない結論には至りえないことかな……(救い?)
KP
ヤダー。その迷宮蔵書がいっぱいあるけど読むと狂う本ばっかりなの確実じゃないですかー。
一番下にぽつねんと錆びた腕輪が落ちてるのかも知れない。
牧志 浩太
歩いても歩いても書庫が続いているけど間違いなく読むと狂う本ばっかりですね。

ああー。ぽつんと錆びた腕輪が落ちていて、その形はずっと前に一度だけ見たようで。
錆びた工具も一緒に落ちているかもしれない。
KP
せつない。
そんな未来を迎える可能性が高いふたりにせめてもの希望が灯せたなら、今回の話やって良かったと思います。
人の心を保つよすがになりそうだし。
牧志 浩太
今回の二人にこそ似合うし必要な話だったと思います。ありがとうございました。
望んでいた未来を形として見ることができただけでも、人の心を保つよすがになると思います。
忘れていた声を、たとえ夢の中でも思い出せたのだし。
いつか、どこかの二人があの未来に流れ着くことが保証されたし。

コメント By.KP
幸せな一夜が終わります。

この話、この異常な環境にいる二人にはあまりにもぴったりで、まさにギフト、といったイメージでした。

TRPGリプレイ CoC『機械仕掛けの街』佐倉&牧志 2(終)

「面白かったか? 見物料払えよ」

TRPGリプレイ CoC『地獄はやさしい』 佐倉(再) 1

「あークソ、今日なんなんだよ。COMP持ってたらなー、って思ったの4度目くらいだぞ?」

TRPGリプレイ【置】CoC『嗚呼、素晴らしき偶像!』 佐倉&牧志 2

「こんちはぁー。教祖様いいよねー。先輩方教祖様のどんなとこが好きー?」
「カリスマとパワーがあるとこ~」
「ちょっと強引なとこ~」
「守ってくれそうなとこ~」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


TRPGリプレイ【置】CoC『Midnight pool』 佐倉&牧志 1

「僕の仕事、何だったんですか?」
「悪魔退治屋。報酬の多寡は分捕った金次第」
「え? 悪魔って言った? 退治? ぶんどるってそれ強盗では?」

TRPGリプレイ CoC『キルキルイキル』海野と渡川『キルキルイキル』1

(ちなみにエロ本はどちらに)
拘りますな

TRPGリプレイ ダブルクロス3rd 番外編

ダブルクロス
番外編 1
■前回ラストで子供たちがみんなでホラー映画鑑賞会していた裏で、大人たちは何をしていたのか……
女二人でひたすら呑んでました。
みたいな。