こちらには
『箱庭不成立』
のネタバレがあります。
こちらは規約により
リプレイ非表示となっています。
参加キャラクター

KP
あなたは目覚める。

咄嗟におかしいな、と思うかも知れない。
目の前にあるのは見たこともない風景だ。
汚い壁、黒ずんだ天井、どこかかび臭いようなにおいもする。
横たわっているのはギシギシと軋む寝台だ。
あなたは横向きに寝転がっている。
牧志 浩太
「はっ」
背筋をつつく違和感に、はっと目を開いた。
真っ先に感じるのは、強烈な嫌な予感。
牧志 浩太
目につくのは見たこともない風景。
聞こえるのは剣呑な軋み音。
鼻につくのは、黴臭いにおい。
KP
何だか体に違和感がある。
手足が動かない。手首同士を、足首同士を、何か圧迫されている気がする。
牧志 浩太
「……!」
捕まっている。何に?
真っ先に考えたのは佐倉さんの無事だった。
周囲を見回して状況を掴もうとする。
牧志 浩太
もう捕まっているだけでは動揺しない牧志。
佐倉 光
「あ、起きた。おはよう」
KP
目的の人物の姿はすぐに見つかった。
その手には色あせた茶色のベルトのようなものが……いや、ベルトだろうか?
それには金属の輪が連なった……鎖がついていて、じゃらりと鳴った。
佐倉 光
「もうちょっとで終わるからじっとしてて」
佐倉は事もあろうにそのベルトのようなものをあなたの首にあてがって、くるりと回そうとした。
KP
あなたは佐倉に首輪をかけられそうになっている!

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
1d100 48 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 29→成功
牧志 浩太
「佐倉さん!?」
真っ先にその無事を確認して安心した。
しかし直後に、様子がおかしいと気づく。
牧志 浩太
何か事情があるのか、それとも。

真っ先に思い出したのは、以前の『あの』出来事だった。
まさか佐倉さん、また……!
牧志 浩太
「佐倉さん、それ何だ」
身を捩って首輪を避けようとしながら、佐倉さんの目をじっと見返し、正気かどうか見通そうとする。
佐倉 光
「動くなよ、首輪かけられないだろー」
KP
見りゃあ分かる。佐倉は異常だ。
考えずとも、「いつもの佐倉が訳あってこうしなければならない」という雰囲気ではない。
KP
〈心理学〉どうぞ。
牧志 浩太
1d100 77〈心理学〉 Sasa 1d100→ 36→成功
牧志 浩太
あ、オープンで振っちゃった
KP
Okですw 大した内容じゃないし追加判定だし。
KP
佐倉はあなたに避けられて困惑している。
そしてなんだか良く分からない決意を固めた顔をして、あなたの胸に手を当て体ごとのしかかって、全身で押さえつけつつ首輪をかけようとしてくる。
KP
その目には異様な確信と信念があった。
あなたを拘束しなければならない。その意思には一切の迷いがない。

普通は拘束は何らかの目的があってするものだろう。
それなのに、拘束することそのものが目的のようだ。
そういう……趣味が?
牧志 浩太
そんな趣味では……、ない! はずだ!
古島さんだって自分を拘束するだけで、他人を拘束しようなんて趣味じゃないし、ああ、雑念が入った!
牧志 浩太
様子がおかしい!
異様な確信に怖気と怒りを覚えつつ、縛られた足を踏ん張り、胸からタックルして佐倉さんを押しのけようとする。
できなければ最悪、頭突きだ。
牧志 浩太
くそ、くそくそ!
今度は誰だ、何者だ! 何が佐倉さんを捻じ曲げているんだ!
KP
まず【STR】対抗だっ! 
佐倉の【STR】は6!
牧志 浩太
牧志の【STR】は11!
KP
5差か。75だ!
牧志 浩太
1d100 75 Sasa 1d100→ 59→成功
KP
佐倉の体はあなたに弾き飛ばされて押しのけられる。
佐倉 光
「うわ!」
KP
佐倉はよろけて尻餅をついた。その手の首輪が床に落ちる。

気がつけば手足を手枷と足枷で固定されている。
このままでは自由に動けない!
牧志 浩太
「佐倉さん!」
名を呼ぶ。
首輪を蹴り飛ばそうとして、手足が動かないのに気づく。
足枷に緩みそうな所はないか!? 力をかけて、どこか緩む所がないか探す。
KP
力をかけると、足枷はブチンと切れ飛んだ。
一気に足が自由になる。
牧志 浩太
「……よし!」
足枷が緩くてよかった! こんなことは滅多にない、ラッキーだ。
まずは首輪を遠くへ蹴り飛ばす。
佐倉 光
「あっ!」
KP
佐倉が拾おうとした首輪が佐倉の指先から離れた。
鎖は流石にまとめて飛んでいったりしないのでまだたぐれそうではあるが、すぐ襲ってくる(?)ことはなさそうだ。
KP
気がつけばあなたの腕にかけられているのは金属製の手枷だが、
開閉部のピンが錆びてぼろぼろ、抜けかけている。
腕を動かすとガタガタと緩んで動く。
これも壊せるのではないだろうか?
牧志 浩太
迷わず手枷に力をかける。とにかく自由にならないと。
状況の確認はそれからだ。
KP
左右の腕で違う方向に力をかけると、
少しの間ギシギシという音がして、手首に痛みが……と思った次の瞬間には
バガン! と音を立て手枷がはじけ飛んだ。
なんという脆い枷だろう。
こんなものであなたを拘束できるとでも思っていたのだろうか?
佐倉 光
「ああぁぁぁぁぁ! 何するんだよ! せっかくつけたのに」
KP
明らかに正気ではない佐倉が泣きそうな声で叫んだ。
KP
もはやあなたは自由だ。


箱庭不成立
たぬたぬ堂/たぬき 様


牧志 浩太
よろしくお願いします!
KP
よろしくお願いします!
こちらのログは非公開です。一部茶番と感想のみ公開です。

(略)

牧志 浩太
「ありがとう、助かった」
いつものように笑ったつもりが、少し歪んだ苦笑になっていた。
騙してごめん、佐倉さん。後で佐倉さんをこんなにした奴を、一緒に殴ろうな。
牧志 浩太
その揃った腕に手枷をつける。
佐倉 光
「……え」
KP
ぽかん、とした顔で腕にはめられた金属の輪を見下ろす。五センチほどの幅、厚みもしっかりある堅固なものだ。
またサイズがぴったりと合っていて、手を細めようと抜けそうにない。
……いつかのように手首を切り落としでもしなければ。
牧志 浩太
あの時の断面を思い出して、決意がまた一段、深くなった。
絶対に、佐倉さんを元に戻して、ここを出る。
佐倉 光
「ちょっ、おま、牧志!? 何するんだよ!
これつけるのは俺じゃねぇっつってるだろ! やめろよ!
これはお前が着けるんだよ!」
佐倉 光
「俺を拘束してどうするんだよー! 俺は、俺は、牧志を閉じ込めないと!」
KP
手首を揺すって、自分の足を引く鎖にひっかかってよろける。
佐倉 光
「あっ、お前足にも着けたな! だから逆だって! 逆なんだってー!」
KP
佐倉がポンコツ過ぎる。
いやこれでもシナリオよりはちょっとまし……?
牧志 浩太
佐倉さん何かされてる(?)から仕方ない。

(略)

佐倉 光
「これ見た目よりつけ心地がいいぜ? なんか落ち着く」
佐倉 光
「牧志も付けてみないか?」
KP
爽やかな笑顔でそんなことを言う。本気なのか、口車のつもりなのか、よく分からなかった。
牧志 浩太
「やめとくよ」
苦笑する。下手な口車でも本気でも、佐倉さんらしくないな。
頭の裏に、また古島さんが浮かんだ。

(略)

KP
改めて見れば、佐倉は両手両足を枷で封じられ、首輪を付けた状態であなたに追従している。
いたく不満そうだしことあるごとに文句を言うが、今のところ抵抗はしていない。
歩き出しはだいたいあなたに鎖を引かれて、といった感じだ。
いつもの佐倉なら策を練って後ろから不意打ちして鍵を奪って、などと考えそうなものだが、
今の佐倉は愚直にあなたに対して、拘束を解け、解放しろ、拘束されろ、拘束はいいぞ、などと頭の痛くなるような戯れ言を発している。
牧志 浩太
鎖を引いて、ふと気づいた。
いつもの佐倉さんだ、って思ったけど、そうじゃないな。
牧志 浩太
いつもの佐倉さんが目的を刷り込まれてるだけなら、俺がこんなに呑気にしていられるはずがない。
策を練って、こうやって無力なふりして俺を騙して、隠れて、不意打ちして、鍵を奪う。それくらいやる。
いくら俺より力が弱いからって、こんなに抵抗できないはずがない。
牧志 浩太
力が弱いくらいで、佐倉さんがこんなに無力になるわけがない。
俺もうっかりしてるな、状況に呑まれてそんなことも忘れてた。
うっかりしていた自分を少し呪う。
佐倉さんがこんなに簡単に御せるはず、ないじゃないか。
牧志 浩太
佐倉さん……。
いつもの佐倉さん、じゃないんだ。無力化されている。

でも、なんでだ?
やっぱり、俺がこうやって脱出するのも想定内なのか?
それとも、万が一にも佐倉さんに反抗されないように、そうしているのか?
それとも実は正気で、俺が脱出できるように、無力なふりをしてくれているのか?
KP
考えすぎだよ牧志……
牧志 浩太
いろんなことを経験しすぎて、いろんなことを考えすぎる牧志……。

(略)

KP
首輪の鎖を、手枷と足枷に通すことで自由な動きができなくなる、
つまり極限まで引っ張ると全部の首が一カ所に集まってしまう、みたいな理解でよろしいですか?
牧志 浩太
そんな感じです。

KP
あなたが佐倉を抑えつけて鎖を通してゆこうとするのを、佐倉は暴れて阻止しようとするが、
自由が奪われて力がない状態で止めることはできない。
最終的に佐倉は膝と腕を窮屈そうに縮めた状態で荷物か何かのように床に転がった。
佐倉 光
「おーまーえーなー、さすがにこれは酷いだろ! 動けねぇよ!」
牧志 浩太
「ごめん、だって佐倉さん暴れるだろ。
これ以上暴れたら本格的に怪我しそうだったからさ」
動けない佐倉さんを担いでいく。
鎖の一端は、自分の手に絡めたままでおく。
KP
さすがに人間を荷物のように持ち運ぶのは重い。
しかし佐倉もこの状態で暴れて落ちたら酷い怪我をしそうだ、という判断はできるらしい。
格段におとなしくなった。
代わりに耳元で呪詛か何かのように人から自由を奪うことの罪深さと、
自由を奪われることの奇妙な喜びについてぶつぶつと呟いていた。
おまえはなにをいっているんだ。
牧志 浩太
「分かってるんだけどな、十分。
それは佐倉さんが一番分かってたはずなんだけど。
あとその喜びは気のせいだから、絶対」
佐倉 光
「そんなことないぞー。俺にこんなことしてないで、牧志もなってみろよー似合うからー」
牧志 浩太
重い。この状態じゃ俺も、何かあったら動くに動けないな。
本当は腕くらい自由にしておきたかったんだけどな。
牧志 浩太
これはある意味、俺もまんまと佐倉さんに自由を奪われてる?

(略)


コメント By.KP(佐倉)
また様子がおかしい佐倉、
今までの経験ゆえに警戒してしまう牧志。

プレイ日:2025年7月6日 ~ 2025年12月15日

作者名: たぬたぬ堂/たぬき

配布・販売サイト: 箱庭不成立【監禁失敗タイマンシナリオ】SPLL:E192862

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【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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TRPGリプレイ【置】 CoC『波間のダージュ』牧志(塔)&波照間&東浪見&東雲&佐倉 1-1

「サクラ、サクラ、ずっと、一緒にいような」
「そうだな。みんな一緒だ」

TRPGリプレイ【置】 CoC『波間のダージュ』牧志(塔)KP・佐倉視点あり版 k1-1

これは舞台裏を赤裸々に記したログです。
KPがドタバタしている様のほかKPC側の事情も見えます。

TRPGリプレイ【置】CoC『レミングス・ドリーム』牧志&波照間&佐倉 1

「オマエ、あのバカがどこにいるか知ってるか」


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