
ネタバレがあります。
クトゥルフ神話TRPG 目次
Good morning ALL 一覧
注意! これはシナリオをクリアした方、シナリオを全て知っている方向けのリプレイ(?)です。
KPC側の事情だけでなく、KPが背景で何を考えていたか、なんてのを基本伏せナシで出しています。
ネタバレの塊ですから、遊ぶ予定の方は絶対見てはいけません。
TRPGリプレイ【置】 CoC『Good morning ALL』サキ&要 6
余計な情報なしでシンプルなリプレイを読みたい方はこちら
本編見る!
KP
ここから戦闘ラウンド。
ルリム・シャイコースは【DEX】12。
手負いである為、呪文は使わない上に攻撃もしてこないが、腐食性の粘液をまき散らして進んでいる。
【DEX】12との対抗に勝利すれば、粘液を食らわない距離を保つことができる。
失敗した場合は、〈回避〉判定に成功することで避けることができるかもしれない。
上記二つを失敗した場合は1D10のダメージを受ける。
特定の条件が満ちるまで逃げ続けなければならない!
? 28
要の【DEX】は9。
ルリム・シャイコースは【DEX】12。
手負いである為、呪文は使わない上に攻撃もしてこないが、腐食性の粘液をまき散らして進んでいる。
【DEX】12との対抗に勝利すれば、粘液を食らわない距離を保つことができる。
失敗した場合は、〈回避〉判定に成功することで避けることができるかもしれない。
上記二つを失敗した場合は1D10のダメージを受ける。
特定の条件が満ちるまで逃げ続けなければならない!
? 28
要の【DEX】は9。
サキ

サキの【DEX】は8。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
【DEX】的にも結構辛いんだよねー! 少しでも生存率上げたいな。
体格差と運搬
KP
ここのルールいまいちはっきりしないんだけど、全員振るイメージかなぁ。
要はサキを乗せて走る事も考えるけど。
要はサキを乗せて走る事も考えるけど。
サキ
要さんがサキを乗せて走ることが可能なら、その方がいいかも?
KP
乗せて走る場合、体格差を考えると二人とも【DEX】9扱いで行けるだろって思うんだよね。
ダメージについては半分ずつ受けるかな。
状況を考えると意識的に庇うのは難しそうだ。
他何か【アイデア】があれば。
ダメージについては半分ずつ受けるかな。
状況を考えると意識的に庇うのは難しそうだ。
他何か【アイデア】があれば。
サキ
この状況ですからね。逃げるだけで手一杯。
板は刺したから手元にはないかな?
ないなら、今の所特に他に【アイデア】は無し。逃げるぞー!
板は刺したから手元にはないかな?
ないなら、今の所特に他に【アイデア】は無し。逃げるぞー!
KP
板はファンブルで使い物にならないほど溶けてしまった。
サキ

「来た!」
背筋が震えた。要がいるからとか、そんなのじゃなかった。
そんなの関係なく、怖かった。
神の怒りが物理的に吹きつけてくる。後ろから襲ってくる圧で、身体が勝手に怖がる。
背筋が震えた。要がいるからとか、そんなのじゃなかった。
そんなの関係なく、怖かった。
神の怒りが物理的に吹きつけてくる。後ろから襲ってくる圧で、身体が勝手に怖がる。
KP
では逃走開始!
代表でサキに対抗振って貰おうかな?
12との対抗で35。
代表でサキに対抗振って貰おうかな?
12との対抗で35。
サキ

1d100 35 対抗! Sasa 1d100→ 94→失敗
KP
1d10 Sasa 1d10→8
サキ
でかい!
KP
どぼ、と背後から液体が吹き付けられた。
あなたの服が、要の包帯が白煙を上げ始め、皮膚に痛みが走る。
あなたの服が、要の包帯が白煙を上げ始め、皮膚に痛みが走る。
回避
KP
あ。〈回避〉〈回避〉。
サキ
あ、せやせや〈回避〉。
KP
回避忘れてた。要は〈回避〉を行う。
1d100 28 〈回避〉! Sasa 1d100→ 28→成功
1d100 28 〈回避〉! Sasa 1d100→ 28→成功
サキ
この場合サキも自分にかかったかどうかで個別に〈回避〉? それとも要さんのみ?
KP
一カ所にいるので〈回避〉も要が纏めてですね。
その分総合ダメージも減っているので勘弁です。
その分総合ダメージも減っているので勘弁です。
サキ
OK。ナイス要さん!
KP
描写は変えないけどかすっただけだった!
サキ

「痛っ、」
砂と岩ばっかりの世界で、小さな擦り傷はいつものことだった。
踊ろうとして落ちて怪我したり、退屈すぎて真っ逆さまに飛び降りたことだってあった。
でも、こんなにはっきりとした、こんなに鮮やかな「痛い」は、初めてだ。
砂と岩ばっかりの世界で、小さな擦り傷はいつものことだった。
踊ろうとして落ちて怪我したり、退屈すぎて真っ逆さまに飛び降りたことだってあった。
でも、こんなにはっきりとした、こんなに鮮やかな「痛い」は、初めてだ。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
久しぶりの『害意』に触れたのか。これもまた他者だな。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
なんですよね、害意も他者。
KP
1d10 Sasa 1d10→10
? 28 → 38
? 28 → 38
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
これは、ルリム・シャイコースが受けたダメージです。スリップダメージが入り続けます。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
ここのスリップダメージ大きくて本当に良かった!
KP
出目によっては10Rとか避け続けなければいけないところですからね!
あり得ないとは言えない。
だから倍ダメージ本当に嫌だったんですよー!
あり得ないとは言えない。
だから倍ダメージ本当に嫌だったんですよー!
サキ
出目によってはすごいラウンド数になる可能性ありましたもんねぇええ!!
あそこが倍ダメージになると本当に死ねてた。
落下死しかねなかった所といい、本当に綱渡りで怖いなぁ!! 最後まで生きててあの終わりを迎えられてよかった!
あそこが倍ダメージになると本当に死ねてた。
落下死しかねなかった所といい、本当に綱渡りで怖いなぁ!! 最後まで生きててあの終わりを迎えられてよかった!
KP
うぉ
KP
2R目。
溢れる溶解液により氷の要塞が崩壊し始めている。
ごおごおと地響きのような音が鳴り、背後では背筋も凍るような崩落の音が聞こえている。
溢れる溶解液により氷の要塞が崩壊し始めている。
ごおごおと地響きのような音が鳴り、背後では背筋も凍るような崩落の音が聞こえている。
KP
サキは逃亡判定! 35
サキ
1d100 35 Sasa 1d100→ 18→成功
KP
えっらい!
サキが声を上げたことで回避ができたとかかな。
サキが声を上げたことで回避ができたとかかな。
サキ

ふっと、左側から来る気がした。
気配だ。
咄嗟に要の肩を叩いて知らせる。
なんで気づいたのかわかんない。経験、ってやつかも。覚えてないけど。
すぐ横が、後ろが、すぐ前までいた場所が、溶けて、崩れ落ちていく。
気配だ。
咄嗟に要の肩を叩いて知らせる。
なんで気づいたのかわかんない。経験、ってやつかも。覚えてないけど。
すぐ横が、後ろが、すぐ前までいた場所が、溶けて、崩れ落ちていく。
KP
要はあなたの合図に反応し、振り返ることなく走り続ける。
KP
1d10 Sasa 1d10→9
? 38 → 45over
? 38 → 45over
KP
でけぇ!
サキ
なにこの1D10
KP
あなた方の背後でどしゃ、ぐちゃ、と巨大な何かが崩れ落ちる音がした。
KP
「あぁぁ」
KP
「終わりだ」
KP
「感謝する……」
KP
あの犠牲者達の声が口々に言い、そしてふつりと沈黙した。
背後から追ってきていた気配が消えている。
あなたがもし背後を見ていたなら、ルリム・シャイコースが体液を噴き出しながら倒れて動かなくなったのが見えただろう。
背後から追ってきていた気配が消えている。
あなたがもし背後を見ていたなら、ルリム・シャイコースが体液を噴き出しながら倒れて動かなくなったのが見えただろう。
サキ

「あ……、」
要の肩の上で一瞬振り返ったとき、「神様」が崩れ落ちるのが見えた。
死んだ。「神様」も、あいつらも。
もう、これきり動かないし、いないんだ。
あんまり、実感はなかった。
誰かが、何かが「死ぬ」のを目の前で見たことなんて、きっともっとずうっと昔だ。
もう食べに来ないんだって安心と、変な違和感みたいなのが混ざって、不思議な気分だった。
要の肩の上で一瞬振り返ったとき、「神様」が崩れ落ちるのが見えた。
死んだ。「神様」も、あいつらも。
もう、これきり動かないし、いないんだ。
あんまり、実感はなかった。
誰かが、何かが「死ぬ」のを目の前で見たことなんて、きっともっとずうっと昔だ。
もう食べに来ないんだって安心と、変な違和感みたいなのが混ざって、不思議な気分だった。
KP
だが危機は去っていない。
この洞窟にも崩壊の危機が迫っていた。
背後はもはや崩落しており前に進むしかないのだ。
この洞窟にも崩壊の危機が迫っていた。
背後はもはや崩落しており前に進むしかないのだ。
サキ

「って、崩れる!」
頭の上に氷が落ちてきて我に返った! 崩れる崩れる埋まる!
頭の上に氷が落ちてきて我に返った! 崩れる崩れる埋まる!
KP
唐突に目の前が明るくなった。
洞窟の壁が大きく崩落して外が見えている。
だが海面までかなりの高さだ!
洞窟の壁が大きく崩落して外が見えている。
だが海面までかなりの高さだ!
KP
【アイデア】。
何か案があれば宣言しても良い。
何か案があれば宣言しても良い。
サキ

メーの触肢で迎えに来てもらうことはできないだろうか?
無理なら素直に【アイデア】振る。
無理なら素直に【アイデア】振る。
KP
ビンゴ!
サキ
やった!
ちょっとした所でも、【アイデア】ロールでの救済がある所を発想で当てられるとなんとなく嬉しい。
ちょっとした所でも、【アイデア】ロールでの救済がある所を発想で当てられるとなんとなく嬉しい。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
ここで自力で気づいて(メーのことを思い出して)貰えるのは本当に嬉しい!
サキ

「っうわわわ、足元ない! メー! メー、どこだー!?」
KP
あなたの呼び声に巨木は答えた。
そもそも異変が始まってからずっとあなた方を探していたに違いない!
すぐさまあの奇妙な声が答え、巨大な木があなた方の手が届く場所に蝕肢を伸ばす。
要は体を伸ばしてそれを掴み取り、虚空に乗り出した。
メーはあなた方を受け止めると一目散に走り出す。
そもそも異変が始まってからずっとあなた方を探していたに違いない!
すぐさまあの奇妙な声が答え、巨大な木があなた方の手が届く場所に蝕肢を伸ばす。
要は体を伸ばしてそれを掴み取り、虚空に乗り出した。
メーはあなた方を受け止めると一目散に走り出す。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
シナリオのイメージ的にはもっと遙か下の方で受け止めて貰える感じだったんじゃないかな、と、後で思いました。
サキ

「メー……!」
ほっとした。嬉しかった。
メーが探しててくれたこと。味方でいてくれたこと。
俺様たちのこと、待っててくれたこと。
瞼の裏が熱くて前が見えない。必死で要にしがみつく。
ほっとした。嬉しかった。
メーが探しててくれたこと。味方でいてくれたこと。
俺様たちのこと、待っててくれたこと。
瞼の裏が熱くて前が見えない。必死で要にしがみつく。
KP
メーは今までに見たこともない速度で駆ける。
要の腕があなたを強く抱いている。
背後で氷山が崩壊してゆく。
だがそれも遠ざかってゆく。陸地は近い。
あなた方はイイーキルスの破滅から逃れたのだ。
要の腕があなたを強く抱いている。
背後で氷山が崩壊してゆく。
だがそれも遠ざかってゆく。陸地は近い。
あなた方はイイーキルスの破滅から逃れたのだ。
サキ

「メー……、メー、ありがとな。
助かった。待っててくれて、ありがと、嬉しい」
後ろで氷山が崩れていく。
ようやく、全身の力が抜けた。
そのまま、要の腕の中から手を伸ばして、メーの皮を撫でる。
助かった。待っててくれて、ありがと、嬉しい」
後ろで氷山が崩れていく。
ようやく、全身の力が抜けた。
そのまま、要の腕の中から手を伸ばして、メーの皮を撫でる。
要 紫苑

「私たちが助かったのは君のお陰ですよ」
要もあなたを抱いていない方の手でメーを労うように撫でた。
要もあなたを抱いていない方の手でメーを労うように撫でた。
サキ

「あのな、俺様たちあいつに嵌められたんだ。
でも、メーはちゃんと待っててくれた、迎えに来てくれた。
あのな……、ありがと。ずっと無視してて、ごめん、な」
声がぐずぐずと濡れた。目の前がぼやけて、なんにも見えない。
でも、メーはちゃんと待っててくれた、迎えに来てくれた。
あのな……、ありがと。ずっと無視してて、ごめん、な」
声がぐずぐずと濡れた。目の前がぼやけて、なんにも見えない。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
ああ、このタイミングでそんな言葉かけて貰えるなんて最高。最高すぎる。
メーは報われたよ。
こんなこと言って貰えたならメーはこの後のイベントにも全力でぶつかっちゃうね!
演出的にはやっぱりここで「ドウイタシマシテ」的な反応が来るかと思いきや、の方が衝撃があっていいだろうな。
文字通りのラストスパートだ、がんばれ、メー!
メーは報われたよ。
こんなこと言って貰えたならメーはこの後のイベントにも全力でぶつかっちゃうね!
演出的にはやっぱりここで「ドウイタシマシテ」的な反応が来るかと思いきや、の方が衝撃があっていいだろうな。
文字通りのラストスパートだ、がんばれ、メー!
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
衝撃、ありましたね!
ここで「ルリム・シャイコースは裏切ったけど、メーは味方でいてくれた」のはサキにとって大きかったなぁ。
みんな裏切るわけじゃないことをサキに教えてくれた。
ここで「ルリム・シャイコースは裏切ったけど、メーは味方でいてくれた」のはサキにとって大きかったなぁ。
みんな裏切るわけじゃないことをサキに教えてくれた。
KP
ああー。そうですね。他者の純粋な善意と純粋な悪意に触れたんだ。
ここで一気に世界が広がったんだなぁ。
ここで一気に世界が広がったんだなぁ。
サキ
偶然だけど、要さんがかつて忘れていたことをサキが知ったんですね。
KP
ああー! なるほど!
KP
「めぇーーーーぇーーーーー!」
KP
メーは大きく声を上げる。
それは、恐怖と警告の響きを帯びていた。
背後に何か巨大な存在がいる。
あのルリム・シャイコースとは比べものにならない、なにかが。
背後に急速に恐ろしいほどの冷気が痛みとともに押し寄せていた。
それは、恐怖と警告の響きを帯びていた。
背後に何か巨大な存在がいる。
あのルリム・シャイコースとは比べものにならない、なにかが。
背後に急速に恐ろしいほどの冷気が痛みとともに押し寄せていた。
サキ

「な、なあ」
こういうのなんて言うんだっけ? 一難去ってまた一難?
あのな、急に事態が進みすぎて、怠けてた俺様の頭ついてけない!
こういうのなんて言うんだっけ? 一難去ってまた一難?
あのな、急に事態が進みすぎて、怠けてた俺様の頭ついてけない!
サキ

「あのな、なんかまだいる」
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
今後の展開と要の正気度的に、ここは見ないで行きたいところ。
だけど普通に考えれば振り返ってしまうだろう。
一応警告じみたことはしておいて、判断に任せよう。
さて、どうなるかな。
だけど普通に考えれば振り返ってしまうだろう。
一応警告じみたことはしておいて、判断に任せよう。
さて、どうなるかな。
KP
振り返る?
サキ

振り返る。
KP
要にはなんて伝える?
サキ

「あのな、要は前の方頼む」
要に前方の確認を頼み、自分は背後を振り返る。
要に前方の確認を頼み、自分は背後を振り返る。
KP
ok。
サキ
メーだけだと気づかないことがあるかもしれませんしね。どちらか一人は前方を確認しておきたいですしね。うん。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
察していただけてなによりです。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
警告ありがとうございます。要さんが見てたら正気度が危なかった!
KP
あなたが振り返ると、その先に見えるのは崩壊する氷山だけではない。
そこには、灰色の太陽があった。
灰色の太陽は、周囲の熱を奪い急速に凍結させていく。
海だけでなく空気も氷付き、氷の大陸が迫ってくるように見える。
ルリム・シャイコースのものとは格が違う冷気は、対象と遠く離れていても、あなた方に襲い掛かる。
みるみるうちに海が凍てつき、氷と化してゆく。
そこには、灰色の太陽があった。
灰色の太陽は、周囲の熱を奪い急速に凍結させていく。
海だけでなく空気も氷付き、氷の大陸が迫ってくるように見える。
ルリム・シャイコースのものとは格が違う冷気は、対象と遠く離れていても、あなた方に襲い掛かる。
みるみるうちに海が凍てつき、氷と化してゆく。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
ここの判定は【不老不死】に任せるべき、とあるけど、それは受けるダメージの関係かな。巨木を実質操っているのは【不老不死】だからか? ダメージは判定者のみか?
よく分からないな。攻撃範囲とイメージからすると全体にダメージが入りそうな気がするけど。
ここは判定者に入るAPPダメージを【重病人】に与えないように【不老不死】に任せる、という解釈でやっておこうか。
ちょうど後ろを向いているサキが凍結の風を受けてしまったイメージで。
よく分からないな。攻撃範囲とイメージからすると全体にダメージが入りそうな気がするけど。
ここは判定者に入るAPPダメージを【重病人】に与えないように【不老不死】に任せる、という解釈でやっておこうか。
ちょうど後ろを向いているサキが凍結の風を受けてしまったイメージで。
KP
あなたは巨木の17の【DEX】と、その襲い来る冷気の20との対抗判定。
-3なので35だ。
-3なので35だ。
サキ

1d100 35 対抗 Sasa 1d100→ 80→失敗
サキ
無理!
KP
あなたの体が冷気に触れ徐々に凍結してゆく。
HPと【CON】を1、【APP】を1D3減少。
HPと【CON】を1、【APP】を1D3減少。
サキ

1d3 Sasa 1d3→1
サキ

HP 13 → 12
【CON】 15
【APP】 17
【CON】 15
【APP】 17
サキ

「えっ」
何だあれ。太陽なのに冷たい!
記憶を探ろうとした次の瞬間、食いつくような痛みが走った。
何だあれ。太陽なのに冷たい!
記憶を探ろうとした次の瞬間、食いつくような痛みが走った。
要 紫苑

「サキ? 何が起きてる!?」
要は言われたように前を警戒しているが、あなたの緊張に気付いたようだ。
要は言われたように前を警戒しているが、あなたの緊張に気付いたようだ。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
返答によっては振り向くぞ!
サキ

「だっ、大丈夫、要は前を!
あのな、冷たい太陽がいる!」
その灰色の太陽のことを、自分は知っているだろうか?
あのな、冷たい太陽がいる!」
その灰色の太陽のことを、自分は知っているだろうか?
KP
あれはアフーム・ザー。生ける灰色の炎。触れる全てを凍てつかせる。
人間があの姿を目にしたなら精神を破壊されてしまうだろう。
人間があの姿を目にしたなら精神を破壊されてしまうだろう。
KP
「…………!」
メーは自身の体を凍らされながらも、この冷気から必死に逃げ続ける。
冷気に触れた先から、表皮が砕け、身体が割れ落ちていく。
メーは自身の体を凍らされながらも、この冷気から必死に逃げ続ける。
冷気に触れた先から、表皮が砕け、身体が割れ落ちていく。
KP
陸地まであと少し、というところでメーの体ががくんと止まった。
とうとう氷に追いつかれたのだ。
とうとう氷に追いつかれたのだ。
KP
「めぇぇぇぇぇぇー!」
KP
メーが悲痛な叫びをあげる。
そしてあなた方の体を蝕肢で乱暴に掴み上げた。
そしてあなた方の体を蝕肢で乱暴に掴み上げた。
サキ

「メー!」
KP
次の瞬間、あなた方の体は宙を舞う。
要があなたの体を抱え込むようにして抱きしめた。
要があなたの体を抱え込むようにして抱きしめた。
KP
巨木はあなたにあの巨大で歪な口でにやりと笑いかけると、そのまま氷の柱と化した。
サキ

「メー! メー! 要、メーが!」
空中を舞いながら、叫び続けた。
メーが。俺様のこと待っててくれた、味方でいてくれた、俺様とずっと一緒にいてくれた、メーが。メーが。
空中を舞いながら、叫び続けた。
メーが。俺様のこと待っててくれた、味方でいてくれた、俺様とずっと一緒にいてくれた、メーが。メーが。
KP
そしてあなた方は、陸地に叩きつけられる。
あなたは要に庇われているのでダメージなし。
要は〈跳躍〉に挑戦。
あなたは要に庇われているのでダメージなし。
要は〈跳躍〉に挑戦。
要 紫苑

1d100 25 着地 Sasa 1d100→ 14→成功
KP
要はごろごろと転がってうまく衝撃を逃がした。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
うぉぉぉぉぉ生き残ったぁぁぁぁぁぁやったぁぁぁぁぁぁ!
ここで【重病人】が死亡したら、【不老不死】の絶望はより深くなりそうだなー。
ここで【重病人】が死亡したら、【不老不死】の絶望はより深くなりそうだなー。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
要さんの〈跳躍〉成功えらすぎる!
メーと要さんを一度に失ったら、本当に絶望してしまう。辛すぎる。
メーと要さんを一度に失ったら、本当に絶望してしまう。辛すぎる。
KP
要塞の中で逃亡中に粘液喰らっていたら、ここで落下死する可能性ありましたからね!
本当に怖かった。
本当に怖かった。
タイムオーバー
KP
と、ここまでやっちゃいたかったんですよね!
長引いてすみませんでした!
長引いてすみませんでした!
サキ
二人で歩き続ける話ではなくて、出会うけど結果的に二人に戻る話だったかぁ。
思いもよらなかったスリリングな展開で楽しい! いえいえ、ありがとうございます!
これは確かに最後まで走り切りたい。
思いもよらなかったスリリングな展開で楽しい! いえいえ、ありがとうございます!
これは確かに最後まで走り切りたい。
KP
といったところで終わり!
要の反応などは明日に……
要の反応などは明日に……
サキ
はーい、ありがとうございました!
KP
相手のスリップダメージがでかすぎて逃走安全に終わったな……
サキ
なんだあの1D10。よかったけど。
KP
あれはルリム・シャイコースの出血によるスリップダメージです。
新月だから再生もできない攻撃も魔法もできないというデバフかかってたんですよ。
新月だから再生もできない攻撃も魔法もできないというデバフかかってたんですよ。
サキ
なるほど!
なんだあの出目。よかったけども。
なんだあの出目。よかったけども。
KP
良かった。
下手するとここで要が死ぬかと思いました。
場合によってはここでの着地失敗で死ねる。
下手するとここで要が死ぬかと思いました。
場合によってはここでの着地失敗で死ねる。
サキ
ひえぇ。
こんな所で要さん死んで終わったら悲しすぎる。
なかなか思った以上にスリリングな展開の連続で、これは長い長い停滞で感情の麻痺したサキが心を強制的に取り戻していく旅なのかもしれない。
こんな所で要さん死んで終わったら悲しすぎる。
なかなか思った以上にスリリングな展開の連続で、これは長い長い停滞で感情の麻痺したサキが心を強制的に取り戻していく旅なのかもしれない。
KP
溶解液1D10ずつくらうからほんと辛い。
巨大化してて良かったな、要……
巨大化してて良かったな、要……
サキ
この出目が相手のダメージに来たら死んでいた。
〈回避〉や【DEX】で思った以上に避けたのも強かったし、生きててよかった。
〈回避〉や【DEX】で思った以上に避けたのも強かったし、生きててよかった。
KP
私は明日ハヤイのですが寝られるテンションではない。
寝ます!!
ありがとうございました!
寝ます!!
ありがとうございました!
サキ
わかる。これは寝られるテンションではないけど私も寝なくては!! ありがとうございました!
サキ

頬を凍らせたまま、要と一緒に転がりながら、呆然と背後を見ている。
KP
視界がぐるぐる回り、メーの姿はあっという間に枝の先まで白い塊になってしまうのがおぼろに見えた。
要の心臓が早鐘を打っている。
ようやく二人とも止まった頃には、岸から離れていた。
要はあなたを抱いたまま素早く身を起こして背後を見る。
もうあの不吉な太陽はそこにはなく、メーを飲み込んだ冷気の暴虐もおさまっていた。
白く凍てついた海の中で、完全に凍りついていた巨木が先の方からパキパキと音を立て砕けてゆき、やがてどうと倒れ、砕け散ってゆっくり割れた氷の間に沈んでいった。
要の心臓が早鐘を打っている。
ようやく二人とも止まった頃には、岸から離れていた。
要はあなたを抱いたまま素早く身を起こして背後を見る。
もうあの不吉な太陽はそこにはなく、メーを飲み込んだ冷気の暴虐もおさまっていた。
白く凍てついた海の中で、完全に凍りついていた巨木が先の方からパキパキと音を立て砕けてゆき、やがてどうと倒れ、砕け散ってゆっくり割れた氷の間に沈んでいった。
要 紫苑

「メー!」
KP
要が叫んだ。
しかしそれはもはや、役目を終えた氷塊に過ぎなかった。
しかしそれはもはや、役目を終えた氷塊に過ぎなかった。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
ここ、別に正気度判定は入らないんだけど……だけど……
入るよな。メーちゃん旅の連れだったもん。しかも自分たちを守って死んだんだもん。
現実的な話では乗り物を失っているし、精神的ショック大きいよ。要の残り正気度考慮して、うーん、SANc(1/1D3)くらいかな。
入るよな。メーちゃん旅の連れだったもん。しかも自分たちを守って死んだんだもん。
現実的な話では乗り物を失っているし、精神的ショック大きいよ。要の残り正気度考慮して、うーん、SANc(1/1D3)くらいかな。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
入りますよ、旅の連れだったんだもん……。
シナリオに比べてメーの存在がとても大きくなっていましたもんね。
シナリオに比べてメーの存在がとても大きくなっていましたもんね。
要 紫苑

1d100 34 Sasa 1d100→ 76→失敗
1d3 Sasa 1d3→3
SAN 34 → 31
1d3 Sasa 1d3→3
SAN 34 → 31
KP
メーが一緒に投げた、あなたがたの数少ない荷物が、岸の近くに散乱していた。
サキ

「メー……、メー……」
要の腕の中から抜け出す。
荷物をかき集めながら、呆然と凍てついた海の合間を眺めた。
要の腕の中から抜け出す。
荷物をかき集めながら、呆然と凍てついた海の合間を眺めた。
サキ

「俺様、ずっとあいつと一緒にいた、んだ。
なのに、話も、しなかった」
なのに、話も、しなかった」
サキ

「あいつが俺様たちのこと騙しても、メーはずっと待ってて、くれた。
迎えに、来て、くれた」
迎えに、来て、くれた」
サキ

「なのに、」
ぽろぽろと口の端から言葉が落ちていく。
なのに。
なのに、俺様、助けらんなかった。
助けてもらった、ばっかりだった。
ぽろぽろと口の端から言葉が落ちていく。
なのに。
なのに、俺様、助けらんなかった。
助けてもらった、ばっかりだった。
要 紫苑

「立派だったよ。メー」
KP
言葉にならない言葉がうめき声の下から漏れた。
熱い涙が溢れて、急速に温かくなり始めた空気の中に散っていった。
熱い涙が溢れて、急速に温かくなり始めた空気の中に散っていった。
KP
要は荷物を拾い集めるあなたをもう一度抱きしめた。
生きていることを伝えるように。
生きていることを伝えるように。
要 紫苑

「今度またあの湖に行ったときに、みんなにも話そう」
サキ

「うん……、うん、だな。
話そう。そうしよう。
あそこに行けば、みんないてくれるもんな。
あそこに帰ったときに、話すんだ。メーのこと」
話そう。そうしよう。
あそこに行けば、みんないてくれるもんな。
あそこに帰ったときに、話すんだ。メーのこと」
メー
KP
ほんとはここ正気度減らないんだけど、メーちゃんは仲間になっちゃったからなぁ……
可愛げなんて出すからこんなことに!
可愛げなんて出すからこんなことに!
サキ
仲間になっちゃったからなぁ……。
それはショックも受けるんですよ。
それはショックも受けるんですよ。
KP
でもやっぱ、便利で忠実な乗り物が壊れました、よりは、この方がいいかなって……
(自己主張する乗り物さん好き民)
(自己主張する乗り物さん好き民)
サキ
この方がつらくて淋しくていいと思います。ありがとうKP。ありがとう、メー。
自己主張する道具とか乗り物とかいいですよね! かわいい。
みんな崩れていくのが当然になっていて、喪失の重さを忘れていたサキに喪失が叩きつけられる展開でもありますし。
サキにとっては「気づかなかったけど、要が来る前からずっと一緒にいてくれた仲間」でもあるし。
自己主張する道具とか乗り物とかいいですよね! かわいい。
みんな崩れていくのが当然になっていて、喪失の重さを忘れていたサキに喪失が叩きつけられる展開でもありますし。
サキにとっては「気づかなかったけど、要が来る前からずっと一緒にいてくれた仲間」でもあるし。
KP
そう、だから昨日のメーとの再会シーン、モニタの前で悶えてました。
あのシーン良すぎる!
そして直後にこれサキ可哀想すぎるけど言えてよかったね!!
メーちゃんも報われたよ。
あのシーン良すぎる!
そして直後にこれサキ可哀想すぎるけど言えてよかったね!!
メーちゃんも報われたよ。
サキ
希望を見つけていく展開から→騙されてて大ピンチ→倒したと思った直後の仲間になったメーとの劇的な再会、の直後のこれ、すごくスリリングで劇的で楽しいです。
どんどん賑やかになっていくと思ったら一気に奪われて、また二人きり。
でも要さんだけは死ななくてすんで、隣にいてくれる。
ずっと二人きりのままよりも、ずっと強調される、すごく劇的な「二人きり」。
こんな予想外でスリリングな展開のあるシナリオもいずれ作ってみたいなぁ。調整と構成が難しくてなかなか。
どんどん賑やかになっていくと思ったら一気に奪われて、また二人きり。
でも要さんだけは死ななくてすんで、隣にいてくれる。
ずっと二人きりのままよりも、ずっと強調される、すごく劇的な「二人きり」。
こんな予想外でスリリングな展開のあるシナリオもいずれ作ってみたいなぁ。調整と構成が難しくてなかなか。
KP
最初の雰囲気からは予想外のアクション映画的な展開で面白いですよね!
サキ
うんうん。
滅びに向かってゆっくり旅をしていく話かと思ったら!
これは面白い。
滅びに向かってゆっくり旅をしていく話かと思ったら!
これは面白い。
KP
最初の打ち解けるところ丁寧にやったのは、後半戦はがらっと雰囲気変わってくるからなんですよー
サキ
ですねー、これは序盤じっくりやって、ちゃんと打ち解けてからの方が楽しいしスムーズだし感情を揺さぶる。
当初イメージしていた「ゆっくり滅びに向かって旅をしていく話」で楽しみたいこともがっつり楽しんだ上で、一気に転換が来て「うわぁー楽しい!」ってなれるし。
ありがとうございます。楽しい。
当初イメージしていた「ゆっくり滅びに向かって旅をしていく話」で楽しみたいこともがっつり楽しんだ上で、一気に転換が来て「うわぁー楽しい!」ってなれるし。
ありがとうございます。楽しい。
KP
メーについては、サキちゃんの対応の仕方もすごく良くて、しっかり最初からいた仲間になれたのが本当に良かったし嬉しいです!
サキ
わーい!
名前をつけたのは本当に大きかったなぁ。
名前をつけたのは本当に大きかったなぁ。
KP
要よりも古くからサキを見つめていた存在というのが実に良い。
そしてサキが湖に来るたびに嬉しくてめーめー鳴いてたのに、他者という概念を忘れ去ったサキに「鬱陶しいな」程度にしか認識されてなかったのが切なイイ。
自重で潰れちゃえって思われていたから完全に無視されていたワケではない。
そしてサキが湖に来るたびに嬉しくてめーめー鳴いてたのに、他者という概念を忘れ去ったサキに「鬱陶しいな」程度にしか認識されてなかったのが切なイイ。
自重で潰れちゃえって思われていたから完全に無視されていたワケではない。
サキ
せつない……。
サキからはただの木、風景、と思われて八つ当たりされていたんですよね。
対話もしてくれないのに無駄にでっかくなりやがって、って。
言葉に頼らず、サキから話してみればよかったのに。
偶然にも初期の世界観ミス(まさか巨木が鳴くとは)が生んだあまりにも切なイイすれ違い。
サキからはただの木、風景、と思われて八つ当たりされていたんですよね。
対話もしてくれないのに無駄にでっかくなりやがって、って。
言葉に頼らず、サキから話してみればよかったのに。
偶然にも初期の世界観ミス(まさか巨木が鳴くとは)が生んだあまりにも切なイイすれ違い。
KP
ですねー。最初から「めーめー鳴いてます」と描写していたら展開変わっていそう。
最初独りきりって雰囲気ではなくなっていたかも。
頼むと巨木は乗せてくれるので、孤独感が大分減っていそうだ。
よしいいミスをした!!(ということにしよう!)
最初独りきりって雰囲気ではなくなっていたかも。
頼むと巨木は乗せてくれるので、孤独感が大分減っていそうだ。
よしいいミスをした!!(ということにしよう!)
サキ
実際、最初は独りきりだった、って孤独感がなければ、サキがここまで摩耗している理由も、それからの変化も際立ちませんしね。
そこに来たのが動物たちとともに暮らしていた要さんで、その要さんの存在によってメーのことに気づいた、という流れがあまりにも綺麗。
いいミスでした!!
そこに来たのが動物たちとともに暮らしていた要さんで、その要さんの存在によってメーのことに気づいた、という流れがあまりにも綺麗。
いいミスでした!!
KP
ねねねね狙ってたに決まってるじゃないですか!
KP
荷物はあらかたあったし、あの城塞から持ち出した布団もあった。
あの魔術書はこの大騒ぎの中でも傷つくことも折れ曲がることもなく鎮座していた。
さすがにメーがいない今、持って行けるものには限りがある。
あの魔術書はこの大騒ぎの中でも傷つくことも折れ曲がることもなく鎮座していた。
さすがにメーがいない今、持って行けるものには限りがある。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
メーの遺品くらいはあってもいいけど、『落ちてるよ』って言うのも違うかな。
ぱっと見で目に入らなければ、あとは「探す」と宣言があれば見つかる感じで行こう。
なんならバランス調整用アイテムとして使えるかも知れない。
ぱっと見で目に入らなければ、あとは「探す」と宣言があれば見つかる感じで行こう。
なんならバランス調整用アイテムとして使えるかも知れない。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
追加だった! ありがとうございます。
あの後の戦闘で砕けちゃったけど、メーの喪失の印象がより強くなりました。
あの後の戦闘で砕けちゃったけど、メーの喪失の印象がより強くなりました。
KP
〈目星〉どうぞ
サキ

1d100 70〈目星〉 Sasa 1d100→ 71→失敗
サキ
惜しい!
KP
惜しい
要 紫苑

1d100 55〈目星〉 Sasa 1d100→ 65→失敗
サキ
oh
KP
残っているのは、魔術書、布団、手帳、壊れたテープレコーダーだ。
サキ

布団を要の肩にかけるとか、体に巻くとかしていこう。
ここ、寒いしな。
ここ、寒いしな。
サキ

メーが残した皮は手元に残っているだろうか?
少しでも残っていれば、かけらを手帳に挟んで持って行く。
少しでも残っていれば、かけらを手帳に挟んで持って行く。
サキ

まとめ:
・魔術書、布団、手帳を持って行く
・鉛筆があれば、手帳にメーのことを書く
・メーが残した皮があれば、皮のかけらを手帳に挟んで持って行く
・魔術書、布団、手帳を持って行く
・鉛筆があれば、手帳にメーのことを書く
・メーが残した皮があれば、皮のかけらを手帳に挟んで持って行く
KP
要は少し迷って、テープレコーダーを除け、残りのものを引き裂いたシーツで纏めて背負う。
終了後トーク(ネタバレ)
KP
そういえば、ここでテープレコーダーを棄ててゆくのは最初からやろうと思っていたんです。
サキが言った世界の滅亡を完全に受け入れ、過去の遺物を『不要なもの』として棄ててゆくシーンとして。
メーがいたからそういう役に立たないものも持って行けたし、どこかに文明が残っていることを朧気に期待していたから、何の役にも立たないようながらくたも棄てられなかった。
ここでついに自分の立場を受け入れて、何かに頼るのをやめて過去への未練を捨てたシーンなのですね。
サキが言った世界の滅亡を完全に受け入れ、過去の遺物を『不要なもの』として棄ててゆくシーンとして。
メーがいたからそういう役に立たないものも持って行けたし、どこかに文明が残っていることを朧気に期待していたから、何の役にも立たないようながらくたも棄てられなかった。
ここでついに自分の立場を受け入れて、何かに頼るのをやめて過去への未練を捨てたシーンなのですね。
サキ
ああー、なるほど! そういうことだったんだ!
要さんが現状と、サキの発言を受け入れたシーンだったんですね。
要さんが現状と、サキの発言を受け入れたシーンだったんですね。
KP
実は〈目星〉、メーの破片がぱっと見つかるかという判定でした。
ではどこを探す?
ではどこを探す?
サキ

まだ海が凍っていれば、メーが沈んだ近くまで寄って探す。
海の氷が溶け始めていて、落ちる危険があるようなら、メーと最初に別れたあたりに皮のかけらが落ちていないか探す。
海の氷が溶け始めていて、落ちる危険があるようなら、メーと最初に別れたあたりに皮のかけらが落ちていないか探す。
サキ

自分が落ちては困るので、無理はしない。
KP
メーと最初に別れたのは氷橋の上。もはや遠い海底だ。
では【幸運】を振ろう。
探すのは皮?
では【幸運】を振ろう。
探すのは皮?
サキ

皮なり破片なり、メーの破片ならなんでもいい。
KP
それなら+20。
終了後トーク(ネタバレ)
KP
ここで「探すのは何か」と訊いているのは、アイテムとして役立ちそうな部分になるほど大きな部分を探すなら難易度が高そうだなと思ったからです。
破片程度なら彼が投げたときに一緒に飛んできていても不思議はないですが、結構大きな枝や皮などだと、状況から言ってほとんど海底でしょうし。
破片程度なら彼が投げたときに一緒に飛んできていても不思議はないですが、結構大きな枝や皮などだと、状況から言ってほとんど海底でしょうし。
サキ

1d100 80【幸運】 Sasa 1d100→ 68→成功
KP
おそらくあなた方を投げた時に一緒に飛んだのだろう。
ひび割れ砕けた木片が海岸にいくつか落ちていた。
半ばまで二叉に裂けたものがあるので、髪や服に刺してゆくことはできそうだ。
皮は柔らかく軽かったので、陸までは届かなかったのだろう。
ひび割れ砕けた木片が海岸にいくつか落ちていた。
半ばまで二叉に裂けたものがあるので、髪や服に刺してゆくことはできそうだ。
皮は柔らかく軽かったので、陸までは届かなかったのだろう。
サキ

「……メー」
いなくなってから、色んなことを思い出すんだ。
ずっと前から、俺様のとこ寄ってきてくれてたよな。
俺様が来るたびに、嬉しそうに鳴いてた。
触肢をこっちに伸ばしてた。
でも俺様、ただの木だと思って、なんにも話してくれないって思ってた。
なんにも話してくれないって、八つ当たりしてた。
言葉なんか使わないで、話せば、よかったのにな。
ごめんな。
……ごめんな。
いなくなってから、色んなことを思い出すんだ。
ずっと前から、俺様のとこ寄ってきてくれてたよな。
俺様が来るたびに、嬉しそうに鳴いてた。
触肢をこっちに伸ばしてた。
でも俺様、ただの木だと思って、なんにも話してくれないって思ってた。
なんにも話してくれないって、八つ当たりしてた。
言葉なんか使わないで、話せば、よかったのにな。
ごめんな。
……ごめんな。
サキ

鉛筆が残っていれば、手帳にメーのことを書く。
KP
鉛筆は手帳に挟んであったので、芯は折れているが残っている。書けなくはないだろう。
サキ

書いておこう。
また崩れちゃうだろうけど、要と一緒にいる間くらいは、覚えてられる。
そうじゃないと、俺様また忘れちゃうから。
また崩れちゃうだろうけど、要と一緒にいる間くらいは、覚えてられる。
そうじゃないと、俺様また忘れちゃうから。
KP
鉛筆は手帳に挟んであったので、芯は折れているが残っている。書けなくはないだろう。
サキ

木片をいくつか拾っていく。
ひとつを手帳に挟み、ひとつを髪に刺して、もうひとつを要に渡す。
ひとつを手帳に挟み、ひとつを髪に刺して、もうひとつを要に渡す。
要 紫苑

要はあなたをじっと見つめていた。あの城塞で負った傷のあたりを撫でながら、何かを想うように。
要も受け取った木片をあなたと同じように髪に刺す。
要も受け取った木片をあなたと同じように髪に刺す。
要視点
要 紫苑

僕も……彼女を置いてゆく立場になる。
メーは僕に託してくれた。
少しでも長く生き続けるのが、生きる意味なんかなくなった僕にできることか。
……サキを置いていきたくない。こんな悲しい顔をさせたくない。
メーは僕に託してくれた。
少しでも長く生き続けるのが、生きる意味なんかなくなった僕にできることか。
……サキを置いていきたくない。こんな悲しい顔をさせたくない。
KP
要はあなたの気が済むまで移動しようとは言い出さない。
KP
ただ、あなた方がたどり着いた陸地は、最初に着いた場所とは随分と様子が違った。
はるか遠く南の方に、巨大な人影のようなものが見える。しかしそれは動くことはない。
あなたは知っている。あれは地球に残された旧世代の痕跡だ。
そう、この陸地は『ムー大陸』と呼ばれる地であり、南に行けば無数の石像と遺跡があるのだ。
ここにある石像は他の地の物と違い、植物も人も生きているかのような姿を保っているものがいくつか残っている。
はるか遠く南の方に、巨大な人影のようなものが見える。しかしそれは動くことはない。
あなたは知っている。あれは地球に残された旧世代の痕跡だ。
そう、この陸地は『ムー大陸』と呼ばれる地であり、南に行けば無数の石像と遺跡があるのだ。
ここにある石像は他の地の物と違い、植物も人も生きているかのような姿を保っているものがいくつか残っている。
終了後トーク(ネタバレ)
KP
神の石像が見えちゃっているのはエラーでございます。
高さ50mを越える建造物が建っていて、その中に入っていたらしい。
都市は石化した神が滅ぼしたように見えるっていうから、神が都市を睥睨しているんじゃないかって勝手に思い込んじゃったんですよね。
実は石化ムーには結構なビル街があったのかもしれない。
高さ50mを越える建造物が建っていて、その中に入っていたらしい。
都市は石化した神が滅ぼしたように見えるっていうから、神が都市を睥睨しているんじゃないかって勝手に思い込んじゃったんですよね。
実は石化ムーには結構なビル街があったのかもしれない。
サキ
見えちゃったら要さんが遠くから《SANチェック》になりますもんね……。
遠くてよく見えなくてよかったよかった。
遠くてよく見えなくてよかったよかった。
サキ

「行こう。
俺様、大丈夫」
髪に木片を刺して、手帳を閉じて要が持つシーツの中に入れて、立ち上がる。
俺様、大丈夫」
髪に木片を刺して、手帳を閉じて要が持つシーツの中に入れて、立ち上がる。
サキ

「あのな、あっちにも建物があるんだ!
全部石だけど、花とか人とかの形したやつがまだ残ってるんだ。
生きてるみたいでちょっと面白い」
ぴょんと身を起こして、声を上げる。
上げた声が喉に擦れて、ちょっと痛んだ。
全部石だけど、花とか人とかの形したやつがまだ残ってるんだ。
生きてるみたいでちょっと面白い」
ぴょんと身を起こして、声を上げる。
上げた声が喉に擦れて、ちょっと痛んだ。
要 紫苑

「…………」
要視点
要 紫苑

サキ。辛いに決まっている。
それなのに進もうとするのはきっと、僕のためだ。
それなのに進もうとするのはきっと、僕のためだ。
KP
要は少し大きな声で早口に言う。
要 紫苑

「そうですか、行ってみましょう。
また何かあるかも知れませんからね。
案内お願いします」
また何かあるかも知れませんからね。
案内お願いします」
KP
乗って行け、と要は手を差し伸べる。
サキ

「うん」
要の手を取り、肩に飛び乗る。
……あったかい。
あったかくて、何だか瞼の下が熱かった。
要の手を取り、肩に飛び乗る。
……あったかい。
あったかくて、何だか瞼の下が熱かった。
KP
〈聞き耳〉。
サキ

1d100 70 〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 60→成功
KP
あなたを抱き上げ肩に乗せると、要は微笑んだ。
そして一度振り返り、ふと息をついて歩き出す。
そして一度振り返り、ふと息をついて歩き出す。
KP
彼の少し大きな声にかき消されかけていたが、要の腹から空腹の音がしていた。
サキ

「食べる物も出してくれたらよかったのにな、あいつ」
そういえば要、結局なんにも食べてない。
俺様のこと食べたら、ちょっとは腹に溜まるかな?
でも要の方がずっとでっかいもんな、だめか。
そういえば要、結局なんにも食べてない。
俺様のこと食べたら、ちょっとは腹に溜まるかな?
でも要の方がずっとでっかいもんな、だめか。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
お。実はシナリオにそういったことに対する処理も書かれていたりするんですよね。
正気度減っちゃうし発狂すると人肉食いたくなっちゃうけど。
正気度減っちゃうし発狂すると人肉食いたくなっちゃうけど。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
シナリオにあったのか!
その場合はお腹はふくれたんでしょうか?
要さんの正気度減っちゃうけど。
その場合はお腹はふくれたんでしょうか?
要さんの正気度減っちゃうけど。
KP
正気度が減って運が悪ければ異食症煩う、くらいしか書いていないですが、
・刃物がないので肉を最低限のダメージで得るのが難しく、加工も難しいので大分ワイルドな感じになりそう
・否応もなく生肉
・体格差により空腹を満たすためには肉の都合つける過程で結構悲惨なことになる
と、問題はかなり想像できます。
要は余程限界にならないと知っている相手の体なんて口にできないでしょうし。
で、ビジュアルも調理して誤魔化すのが難しいとなると、SAN値直葬待ったなしですねー。
サキの肉を口にしなければ生きて行けない、と彼が飲み込む(慣れが起きる)まで、彼の正気が保つかどうか。
・刃物がないので肉を最低限のダメージで得るのが難しく、加工も難しいので大分ワイルドな感じになりそう
・否応もなく生肉
・体格差により空腹を満たすためには肉の都合つける過程で結構悲惨なことになる
と、問題はかなり想像できます。
要は余程限界にならないと知っている相手の体なんて口にできないでしょうし。
で、ビジュアルも調理して誤魔化すのが難しいとなると、SAN値直葬待ったなしですねー。
サキの肉を口にしなければ生きて行けない、と彼が飲み込む(慣れが起きる)まで、彼の正気が保つかどうか。
サキ
ですよねぇ。しかもサキに痛覚がないわけじゃないし。
無残にちぎられたサキの生肉、というより、「身体」を、再生しつつも痛みに呻きながら「食べて」って言う彼女の前で口にすることになる。
「肉を食べる」というより「彼女を喰らう」にしかならない。要さんの正気がDEADしてしまう。
無残にちぎられたサキの生肉、というより、「身体」を、再生しつつも痛みに呻きながら「食べて」って言う彼女の前で口にすることになる。
「肉を食べる」というより「彼女を喰らう」にしかならない。要さんの正気がDEADしてしまう。
KP
早々に狂気に落ちて、「彼女の肉オイシイオイシイ」ってなった方が幸せかも知れないサツバツルート。
それはちょっとなぁー、と思いました。一緒に生きる、にしてもそれはエグすぎんだろと。
それはちょっとなぁー、と思いました。一緒に生きる、にしてもそれはエグすぎんだろと。
サキ
全くだ。
それにサキの正体を考えると、それでSAN0になったら食べてるうちにただの眷属になっちゃうかもしれないし。
それにサキの正体を考えると、それでSAN0になったら食べてるうちにただの眷属になっちゃうかもしれないし。
要 紫苑

「そうですね……
あの芋虫、食べられそうになかったし」
あの芋虫、食べられそうになかったし」
要 紫苑

「今度行く場所にも何かあるといいな。
敵はもう勘弁……ですけど」
敵はもう勘弁……ですけど」
サキ

「食べられちゃうのはもうやだな。
他の人間とか、人間じゃなくても話せるやつとか、要が食べられるのとかがいい」
他の人間とか、人間じゃなくても話せるやつとか、要が食べられるのとかがいい」
KP
歩を進めながら、じわじわと迫り来る終わりに抗うように、要は明るい声で話す。
要 紫苑

「あの人影、何なんですか? 随分大きいみたいだ」
KP
天をつく巨大な半人半蛸にも見える石像と、その周囲の人々。
半蛸の神がその都市を滅ぼしたようにも見えるのだが、今そこにあるのはただの石像だ。
今までに何度も訪れたが何も変化はなく、一部の石像が少しずつ崩れゆくだけだった。
半蛸の神がその都市を滅ぼしたようにも見えるのだが、今そこにあるのはただの石像だ。
今までに何度も訪れたが何も変化はなく、一部の石像が少しずつ崩れゆくだけだった。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
石化した生命はそのまま生き続けてしまうけど、心が完全に壊れたりした場合はその石像はゆっくり死に至り、やがてただの石になって摩滅してゆく、というイメージです。
ついでにPCたちに石像への興味を持って貰うために『魔法で使えるかも』って予想を話しておきます。
ついでにPCたちに石像への興味を持って貰うために『魔法で使えるかも』って予想を話しておきます。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
ああー……。
脳の活動が止まって死に至ってしまうんですね、きっと。
脳の活動が止まって死に至ってしまうんですね、きっと。
サキ

「石! 面白い形してるよな。
この辺で一番でっかいんだ。
いま行ったら、何かあるかな」
この辺で一番でっかいんだ。
いま行ったら、何かあるかな」
要 紫苑

「あれも人型の像、人形、ではあるかな。
魔法に必要な物に、人形とか、そんな記述があったと思いますが」
魔法に必要な物に、人形とか、そんな記述があったと思いますが」
サキ

「あっ、あったな!
俺様忘れてた。
あれだけでっかかったら、なかなか崩れないな!」
俺様忘れてた。
あれだけでっかかったら、なかなか崩れないな!」
要 紫苑

「魔法で何か状況が変わるかもしれませんね」
KP
ここは大陸の端だ。
あの巨像のある遺跡までは何日かかかる。
要の足はあなたよりストライドが長いので、多少は早くつくだろうが。
あの巨像のある遺跡までは何日かかかる。
要の足はあなたよりストライドが長いので、多少は早くつくだろうが。
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
徒歩2~3日の距離って50mの像見えるのか? わからん。
まああれだ、道があるわけでもないし大地が平坦とは限らない。
大回りしないと着かない可能性もある。
現代の徒歩移動よりは時間がかかると考えるべきだろう。
まああれだ、道があるわけでもないし大地が平坦とは限らない。
大回りしないと着かない可能性もある。
現代の徒歩移動よりは時間がかかると考えるべきだろう。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
道がないだけで移動に大幅に時間がかかるようになりますしね。かも。
KP
要は話題が途切れるのを、沈黙を恐れるように、ひたすらに話し続けた。
かつての世界にあった素晴らしいもの、美しいもの、そうでもないもの、その色々について。
その話がふと途切れた時に、彼は呟いた。
かつての世界にあった素晴らしいもの、美しいもの、そうでもないもの、その色々について。
その話がふと途切れた時に、彼は呟いた。
要 紫苑

「こんなに生きたいと思ったのは初めてかもしれない」
サキ

「……ゴーツウッドに行った時は?
あの時も、すっごく生きたかったんじゃないのか?」
ちょっと、分かる。
俺様だって、いま、すっごく要に生きててほしい。
それだけじゃない。
あいつに食べられそうになった時、すっごく、怖かったんだ。
要と一緒じゃなくなるのが、怖かった。
苦しいのが、怖かった。
ずうっとずうっと生きてたのに、そんなこと、なかった。
あの時も、すっごく生きたかったんじゃないのか?」
ちょっと、分かる。
俺様だって、いま、すっごく要に生きててほしい。
それだけじゃない。
あいつに食べられそうになった時、すっごく、怖かったんだ。
要と一緒じゃなくなるのが、怖かった。
苦しいのが、怖かった。
ずうっとずうっと生きてたのに、そんなこと、なかった。
要 紫苑

「あの時は、ただ死が怖かった。
死にたくないのと生きたいのは、同じようで違うのですよ」
死にたくないのと生きたいのは、同じようで違うのですよ」
要 紫苑

「今は死ぬのはそう怖くないのですが、ただ……」
要 紫苑

「置いていきたくないと、思います。
どんなことをしても生きたい」
どんなことをしても生きたい」
要視点
KP
空腹がじわりと腹を刺す。嫌が応にも終わりの時を突きつけてくる。
あなたは彼女と違って限りあるもので、けっして彼女には手が届かないのだと思い知らされることだろう。
あなたは彼女と違って限りあるもので、けっして彼女には手が届かないのだと思い知らされることだろう。
要 紫苑

この状態はあとどれくらい保たれるのだろう。
このまま死を待つしかないのか。
また僕はかけがえのないものを失って、死に怯えるしかないのか。
このまま死を待つしかないのか。
また僕はかけがえのないものを失って、死に怯えるしかないのか。
終了後トーク(ネタバレ)
サキ
要さん……。
KP
沈みかけた太陽の光のなか、要は立ち止まった。
黒々とした影が迫り、互いの姿を見えなくしてゆく。
黒々とした影が迫り、互いの姿を見えなくしてゆく。
サキ

「そうなのか。
……そう、なんだな。
……そうだな……。そう、そうだ。
置いて、かれたく、ない」
……そう、なんだな。
……そうだな……。そう、そうだ。
置いて、かれたく、ない」
サキ

「置いてかれたく、ない」
低い所から射す光が、並ぶ石像たちの影を長く引く。
要の身体に影が落ちて、一瞬、その中に埋もれて見えた。
低い所から射す光が、並ぶ石像たちの影を長く引く。
要の身体に影が落ちて、一瞬、その中に埋もれて見えた。
KP
要は髪に刺さったメーの枝にそっと触れた。
要視点
要 紫苑

駄目だ。僕がこんな調子じゃサキが安心できない。二人で不安になるばかりだ。
要 紫苑

「しっかり休んで体力を温存したいので、今日はもう寝ます。
明日にはきっと」
明日にはきっと」
KP
あの巨大な神の像も急速に夜に呑み込まれてゆく。
そして空はくっきりとあの像の形に闇を落とし、星々の光を遮っていた。
そして空はくっきりとあの像の形に闇を落とし、星々の光を遮っていた。
要視点
要 紫苑

何でもいい。気晴らしになるような話を。
星か。メーは死んでしまったけれど、神話では死を迎えたものが星になる話もよくある。
死んだ者が星になる、というのは、地表に何も残らないここでも慰めになるだろうか。
星か。メーは死んでしまったけれど、神話では死を迎えたものが星になる話もよくある。
死んだ者が星になる、というのは、地表に何も残らないここでも慰めになるだろうか。
要 紫苑

「寝る前に少し、星の話でもしましょうか」
サキ

「……星? 星に話があるのか?」
要の体温を感じながら、顔を上げる。
さっきの氷山ほどじゃないけど、陽が落ちて少し、寒い。
要の体温を感じながら、顔を上げる。
さっきの氷山ほどじゃないけど、陽が落ちて少し、寒い。
要 紫苑

「この空は私が知っているものと随分違ってしまっているけど、同じ場所にある星も少しはありそうです」
KP
要は、地球に生きていた昔の人々が星を繋いで絵を作り、そのひとつひとつに物語を与えたことを語る。
サキ

「そうなのか。
星にも物語を作るのか? 物語でいっぱいだ。
すごいな、なんでも物語にするんだ」
星にも物語を作るのか? 物語でいっぱいだ。
すごいな、なんでも物語にするんだ」
要 紫苑

「そのうちのひとつに、双子座、というのがあって。
神と人の間に生まれた双子の男の子で、一人は神として不死の体、もう一人は人として限りある命で生まれたんです」
神と人の間に生まれた双子の男の子で、一人は神として不死の体、もう一人は人として限りある命で生まれたんです」
サキ

「双子なのに違うのか?」
要と俺様みたいだ、って思ったけど、言わなかった。
そう言ったら、要の命に限りがあるって考えそうになる。
置いて、いかれたく、なかった。
要のこと、忘れたくなかった。
要と俺様みたいだ、って思ったけど、言わなかった。
そう言ったら、要の命に限りがあるって考えそうになる。
置いて、いかれたく、なかった。
要のこと、忘れたくなかった。
KP
ふたりは剣術と拳闘の名手となり、かずかずの戦いや冒険に一緒に行ったこと。
しかし人の命しか持たない兄が、戦いの中で命を落としてしまったこと。
しかし人の命しか持たない兄が、戦いの中で命を落としてしまったこと。
要 紫苑

「弟は悲しみのあまり、自分の永遠の命を終わらせて欲しいと神である父に願ったそうです。
そこで神は、二人を天界と冥界を行き来しながら常に共にあるようにした。
昼は死の世界に、夜は星空に」
そこで神は、二人を天界と冥界を行き来しながら常に共にあるようにした。
昼は死の世界に、夜は星空に」
サキ

「……」
砂を撒いたように輝く星を見上げながら、何か言いかけた。
でも、なんでか喉で言葉が詰まって、なんにも出てこない。
砂を撒いたように輝く星を見上げながら、何か言いかけた。
でも、なんでか喉で言葉が詰まって、なんにも出てこない。
サキ

「ずっと一緒、なんだな」
それだけしか、出てこなかった。
それだけしか、出てこなかった。
要 紫苑

「神話にはよく、死んでしまっても星になっている人や動物の話が出てきます。
私が知らない星座に、メーがいるかもしれません」
私が知らない星座に、メーがいるかもしれません」
要 紫苑

「……そう思った方が、少しこの空も暖かく感じるかな、と」
要 紫苑

「…………」
要視点
要 紫苑

サキの表情が暗い。そうか。今、僕が死んだら、なんて話は聞きたいはずがない。
やっぱり僕はこういうの……苦手だ。
やっぱり僕はこういうの……苦手だ。
要 紫苑

「ごめん、変な話したみたいで」
KP
要は気まずそうに呟いた。
サキ

「ううん、大丈夫。
要、俺様のこと、元気づけようとしてくれたんだよな?
……星に……、」
言いかけて、言葉を呑む。
星になってもいいから、要と一緒にいたかった。
でもそんなこと、言わない。
要、俺様のこと、元気づけようとしてくれたんだよな?
……星に……、」
言いかけて、言葉を呑む。
星になってもいいから、要と一緒にいたかった。
でもそんなこと、言わない。
サキ

「……なんでもない。
あのな、そうだったら、いいな。
メーも、あの魔術師たちも、死んで滅んで砂になった人間も、動物も……、
空のどこかで、俺達のこと見てるんだ」
あのな、そうだったら、いいな。
メーも、あの魔術師たちも、死んで滅んで砂になった人間も、動物も……、
空のどこかで、俺達のこと見てるんだ」
KPのひとりごと(ネタバレ)
KP
ああ、城塞の魔術師達やその他の人々や動物のことにも言及するんだ。優しいな。
要 紫苑

「うん。きっとそうです。
だから夜の空はこんなに明るい」
だから夜の空はこんなに明るい」
KP
地上は真っ暗で静かで物音ひとつしない沈黙の世界だ。
しかし星々は明るく煌めいていて、まるで口々に笑いさざめいているようだった。
しかし星々は明るく煌めいていて、まるで口々に笑いさざめいているようだった。
要 紫苑

「おやすみ、サキ」
サキ

「うん。おやすみ、要」
KP
持ってきた布団に二人で包まっていると、全身がぽかぽかと暖かい。
要は寝ると言い出した方なのに、随分長いこと目を開いたまま空を見ていた。
要は寝ると言い出した方なのに、随分長いこと目を開いたまま空を見ていた。
サキ

「おやすみ、星」
星に向かって手を振る。
要の肩に抱きついて、目を閉じる。
布団に包まるとあったかくて、なんでか、また瞼の裏が熱くなった。
星に向かって手を振る。
要の肩に抱きついて、目を閉じる。
布団に包まるとあったかくて、なんでか、また瞼の裏が熱くなった。
要視点
要 紫苑

僕は生きたい。生きて、この世界で何もできなくても、サキのささえになりたい。
どうしたらいい。
生きている間に、残された時間で、僕に何ができるだろう。
どうしたらいい。
生きている間に、残された時間で、僕に何ができるだろう。
星座の話
KP
ちなみにこの話シナリオとは関係ないのでヒントや象徴ではないです。単に要が話してあげたかっただけ。
サキ
関係なかった。要さん優しい。
KP
不死者が出てくる話なのはともかく、よりによって人間側が死んじゃう話しちゃうからもー。
サキ
どうしてもサキは重ねてしまうのでした。でもいい会話だ。
KP
自分がもしいなくなっても、寂しく思わないようにという意図も、少しは。
サキ
悲しいなぁ。サキはそこまでは気づいていないっぽいけども。
終了後トーク(ネタバレ)
KP
改めて読み直すと、ここでサキに本当に大きな変化が生じていますね。
サキ
ですね。そう、ここで起きた変化は本当に大きい。
ここでサキが初めて厚みのある存在になった。
要さんを厚みのある存在として見るようになった。
ここでサキが初めて厚みのある存在になった。
要さんを厚みのある存在として見るようになった。
サキ
サキが他者を知って、他者を見るようになった時。
ここから急速にサキの発言というか、一文の長さが増えてきてる。
本当にここは、サキにとっても要さんにとっても大きな変化があった回でしたね。
ここから急速にサキの発言というか、一文の長さが増えてきてる。
本当にここは、サキにとっても要さんにとっても大きな変化があった回でしたね。
クトゥルフ神話TRPG 目次
Good morning ALL 一覧
コメント By.KP(要 紫苑)
ふたりの心情が大きく揺れ動いた回です。
やっている時にも急にサキの言葉が変わったなと思ったんですが、勘違いではなかったようで嬉しいですね。
いろいろとイベントを追加した甲斐があったというものです。
ふたりの心情が大きく揺れ動いた回です。
やっている時にも急にサキの言葉が変わったなと思ったんですが、勘違いではなかったようで嬉しいですね。
いろいろとイベントを追加した甲斐があったというものです。
TRPGリプレイ【置】CoC【タイマン限2】収録シナリオ『Look,LOOK Everyone!』 佐倉&牧志 3
「あんまり人前で牧志に話しかけんな」
「だめなの?」
「普通服は動かないし喋らないの」
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
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