TRPGリプレイ【置】CoC『ふえるKPC~あなたが落としたのはきれいなKPCですか?~』 牧志&佐倉 1

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こちらには『ふえるKPC』
ネタバレがあります。


牧志 浩太

お人好しで温厚、だが意思は強い好青年。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。波照間は魔と人の区別をあまりしない。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。

佐倉とは友人。


佐倉 光

サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。悪魔召喚師として、人と魔の境界を強く意識する。
体力にはとにかく自信がない。

牧志とは友人。


KP
増えるのは佐倉として、それを目撃するのは波照間さんと牧志とどっちが楽しいかなぁ……と思ったけどこれはどっちかっていうと牧志向きかも知れません。
牧志 浩太
ほうほう


ふえるKPC

逆立ちスクランブル
塩化物イオン(B)様 作

~あなたが落としたのは
きれいなKPCですか?~


KP
ここは深い森の中にある、美しい泉の前。
すがすがしい空気が喉の奥まで清浄にしてゆく。
緑の香りと水の香りがする。
遠くで鳥が囀り、葉の隙間からちらちらと差し込む太陽の輝きは穏やかに水面に踊る。
泉の水は澄んでいて、湖底にある倒木が遠くまでよく見えた。


隣で伸びをしているのは、いつもの黒いパーカーを羽織った佐倉だ。
珍しく荷物もなければ腕輪もつけていない。

あなたはここに来た経緯を知らない。
そもそもここがどこなのかも、何をしに来たかも分からない。
けれどあなたはそれを気にすることなどなかった。
いるからいるのだ。
まあそんなこともあるだろう。
牧志 浩太
大きく伸びをして、息を吸う。
陽を透かして鮮やかに光る、木々の葉が眼にやさしい。

済んだ水面で踊る光はピクシーの踊りのようで、いつまでも見ていられそうだった。

ああ、いいな、綺麗だ。
どうして来たのか覚えてないけど、きっと旅行にでも来たんだろう。
肺の奥まで緑の香りを吸い込むと、細かいことは頭の中から飛んでいった。
牧志 浩太
「いい所だな、ここ」
隣で伸びをする佐倉さんに話しかける。
佐倉 光
「綺麗だなー! ここの空気吸ったら体の中までスカッと綺麗になりそうだ。
透明度高いなぁ、ここ」
KP
佐倉は全力でここの景色を楽しんでいた。

【アイデア】どうぞ。
牧志 浩太
1d100 90 【アイデア】 Sasa BOT 1d100→69→成功
KP
あなたはふと、この湖畔はおとぎ話の風景のようだと思った。
佐倉はのんびりと湖畔を歩き始めた。
佐倉 光
「いつかの夢の世界を思い出すな。
あそこは人間には許されない土地だとか言ってたっけ」
牧志 浩太
「ああ、そういえば。一番素晴らしい希望だから、人間には許されていない、んだっけか。

……パンドラの箱の話も、希望は箱の中に残っちゃったんだよな。確か」

そんな話をしながら湖畔を歩いていると、何だか現実じゃないような気持ちにもなる。
それほどに、綺麗な場所だ。
佐倉 光
「千億の絶望が世界に放たれたけど、希望が唯一残されたから人間には救いだって話もあるな。
無駄に希望なんてものがあるから、人間は無駄にあがく、だから希望はやっぱり災厄なんだってのも聞いたことがあるよ。
まあ気の持ちようだよな」
佐倉 光
「足掻くのが醜い、とかいうなら俺は、一生醜くてもいいよ」
牧志 浩太
「……俺も。そりゃどうにもならないことで足掻くのはしんどいだろうけどさ、なんとかなるうちから諦めたら、もったいないもんな」

何となく、湖の底に落ちた木や、その木についた藻なんかを眺めている。
牧志 浩太
「希望がなかったら、佐倉さんも俺も、きっとここにいなかったしさ」
KP
どぼん、と音がした。
振り向くと佐倉の姿はなく、水面が激しく波立っていて水中が見えなくなっていた。
牧志 浩太
「えっ?」
そう笑いながら振り返ると── そこに、人の姿がない。
牧志 浩太
「佐倉さん!!」
一瞬だけ周囲に目を走らせる。
人の姿、荷物、助けを求められるような何か、あるだろうか。
確かめながら、同時にジャケットを脱ぐ。
KP
今頼りになりそうなものは何も見えない。
今あなたが何とかするしかないのだ!

だが、佐倉はどこへ行ってしまったのだろう。

水面の波がおさまって水中が再び見えるようになったが、佐倉の姿はどこにもなかった。
今彼自身が言っていた「あがく」ということをすることもなく
まるでこの水の中に溶けてしまったかのように。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1d2
牧志 浩太
1d100 76 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→88→失敗
1d2 Sasa BOT 1d2→2
SAN 76 → 74
KP
ショックでかかった……
牧志 浩太
「佐倉、さん……、」
一瞬、呆然としそうになった。
さっきまで横にいたのに。この一瞬で、消えてしまった、溶けてしまった、だって?
牧志 浩太
直ぐに我に返る。呆然としている暇なんてない。
脱いだジャケットを投げ捨てると同時に、深く息を吸い、水に飛び込む。
何かの陰になっているかもしれない。倒木に足を挟んでいるかもしれない!
KP
あなたが水に飛び込もうとしたその瞬間、泉の水が再び揺れ動き、ざわめき始めた。
湖底から何か輝くものが浮上してくる。
それは、どこかで見たような女性の姿をしていた。
金の髪、すらりと伸びた白い手足、拘束具こそ付けてはおらず白いローブを纏っていたが、黒い革の目隠しには見覚えがあった。

いや、正確には見覚えがあるのは「あなた」ではない。
「汚らわしい人間の身で聖域に踏み込もうというのですか?
罰が下りますよ」
女性は高圧的にそう言った。
牧志 浩太
「えっ」
その姿には見覚えがある。あるどころか、それなりの間、世話になった相手に似ていた。

割と、いや、大分押しの強い……
牧志 浩太
「天使……?」

いや、問題はそこじゃない。佐倉さんが落ちたんだ。
牧志 浩太
「すまなかった、踏み込むつもりはないんだ。
ここに人が落ちたはずだ、その人を返してほしい」
KP
「ええ、分かっていますよ。
落としたのでしょう?」
女性は嘆かわしい、と言いたそうに首を振った。
「仕方がありません。お約束ですから選ばせてあげましょう。
正直に答えるのですよ。
あなたが落としたのは」

女性が腕をすいと上げたとき、水面が波立って何かが浮かび上がって……

KP
あなたは自分の部屋で目覚めた。
牧志 浩太
「はっ」

泉の女神は違う人では!?
目覚めて真っ先に思ったのは、そんなことだった。
いや、あの泉の女神はその話じゃない。

本当に夢だった。しかも訳分からない方の。
お約束なら、金の佐倉さんと銀の佐倉さんが出てくる所だったのか?

全身金ピカ銀ピカの佐倉さんを想像してちょっと笑った。似合わない。
牧志 浩太
夢…… だよな?
本当に佐倉さんが増えてたりしないよな?
KP
スマートフォンに今日の予定が表示されている。
今日は佐倉とサメ映画の二周目を見に行く日だ。
ついでにめぼしい物件でも探してみる? 遊んでもいいけど。なんて話になっていた気もする。
牧志 浩太
よし、着いたらこのよくわからない夢の話でもしよう。
夢の中でしたように大きく伸びをして、出かける準備を整える。
KP
あなたは約束の場所へ向かった。
映画館の前、人通りのそこそこある通りだ。
待ち合わせた時間は映画が始まる1時間半前。
時間帯的に丁度いいので、一緒に軽食でも取ってから行こう、なんてことになっていたはずだ。
牧志 浩太
さて何食おうかな。この間のファミレスは無しだ。美味しかったから残念ではあるけど。

そんなことを考えながら、待ち合わせ場所へ向かう。
佐倉
「おっ来た来た!」
「おーい、牧志くーん」
KP
聞き覚えのあるようなないような声があなたを迎えた。


佐倉?
「待ってたぜ!」


佐倉?
「いやあ、楽しみだなぁ」
牧志 浩太
赤い!!!w 青い!!!ww
KP
そこにいたのは……佐倉? っぽいひとたちだった。
赤い方は東浪見なみのムキムキマッチョ。
少し日焼けした健康そうな肉体は二回りほどあなたが知っている佐倉より大きい。
いつか見た『理想の佐倉』より更に体格が良かった。
青い方は見ると胸の奥が少しドキリとするような、人なつこい笑みを浮かべた。
歯が白く輝き、目の光は優しく、髪はさらさらと風になびく。
周囲の通りすがる人々が目を向けてゆく。
本編見る!
佐倉?
「映画の前に軽食だったよね。
どこかキミが行きたいところがあれば合わせるよ」
KP
二人の佐倉? っぽい人はあなたに当たり前のように親しそうに話しかけてくる。
そしてあなたが知っている佐倉の姿はどこにもなかった。
牧志 浩太
「……へ、」
こちらの体勢をたやすく崩して入ってくるような、優しい笑みに一瞬見惚れてから。

今度こそ呆気に取られた。
牧志 浩太
「いや……、いやいや。いやいやいや」
何だこれ。何だ。何だこれ。
夢じゃなかったのか。それともまだ夢を見てるのか? というか。
牧志 浩太
「金と銀じゃなくて、赤と青なのか……」
口から漏れたのは、そんな感想だった。
佐倉
「どうした牧志、体調でも悪いのか? 《ディア》いるか?」
赤い方が言いながらポキポキと指を鳴らし
佐倉?
「最近色々大変だったもんね、仕方ないよ」
青い方が気遣うようにあなたの背を撫でようと手を伸ばす。
牧志 浩太
「い、いや……、」
一歩、後ずさる。佐倉さんのようで佐倉さんじゃなくて、頭の中がねじれそうだ。
KP
一見あなたを全力で気遣ってくる二人の真意が知りたければ、〈心理学〉をオープンでどうぞ。
牧志 浩太
「俺、普通の佐倉さんを返してほしいんだけど!?」

叫びつつ、振るぜ! 〈心理学〉
1d100 77〈心理学〉 Sasa BOT 1d100→14→成功
佐倉
「えっ、オレ佐倉だけど」
赤い方は首をかしげ、
「ボクは光だよ?」
青い方は不思議そうにあなたを見つめた。見つめていると胸の奥がキュンとするようだ。
KP
二人の目には、心の底からのあなたへの好意と心配が見えた。
彼らは嘘つきではない。心底から自分たちを佐倉であり光であると確信している。
牧志 浩太
「……あ~……」
やりにくい。とてもやりにくい。
この二人が何者だか分からないが、そういう顔をされると無下にしづらい。でも佐倉さんは返してほしい。
佐倉
「ああそうか、事情話した方がいいかもしれないな」
牧志 浩太
「事情知ってるなら、ぜひ頼む。
さっきから何がなんだか分からない」
とりあえず事情を聞こう。事情。
「目が覚めたら知らない場所にいたんだよ。
でも約束してるんだし、キミを待たせるわけにいかないでしょう?
時間に着いて良かったよ、本当に」
青が爽やかな笑みで言う。
佐倉
「オレにもどうしてこんな事になっているかは分からないんだ」
佐倉
「オレに分かるのは、オレが佐倉で、お前を守らないといけないって事さ」
赤が白い歯を見せてにこりと笑う。
牧志 浩太
「いや、やっぱり全然分からないじゃないか……」
がっくりという音が聞こえるくらいに落胆した。
この二人は悪くないけど、佐倉さんはどうなったんだ。
KP
すぐに事態の解決を試みることもできます。
しばらくこの二人と遊ぶこともできます。好きにしてね!
牧志 浩太
牧志は事態の解決を試みたがるけどPLは遊びたい
KP
佐倉が分裂したのかも知れないよ。
「あ、ほら、新作バーガー出てるよ。
試してみたいって話したよね!」
青が二人で行く予定だったファストフード店を指す。
「食事しながら話そう! 考え事があるときはエネルギーが要るからね」
佐倉
「おっそうだな。いいこと言うじゃんオレ」
赤い方があなたの背を押す。別に強制する感じではないが、なんとも逆らいがたい。
牧志 浩太
「あ、ああ、うん」
呆気にとられているうちに何となく足を向かされた。
牧志 浩太
「まあ、それもそうか……」
佐倉さんと行く予定だった場所に行けば、何か分かるかもしれない。
いや、分かってほしい。腹が減ったのも事実ではある。

そう結論づけて、食事には行くことにした。
事情は知らなさそうとはいえ、この二人に話も聞きたい。

そういえばこの二人、COMPは持ってるんだろうか。
左手首に目をやる。
KP
青い方がCOMPをつけている。
赤い方は素手のようだが。
よくよく見ると青い方はポーチも持っているようだ。
牧志 浩太
「(COMPはコピーされないのか……)」

それならあれは、佐倉さんのCOMPとポーチなんだろうか。
ラミアさん喚んでもらったら何か分かるかな。後で考慮しよう。
KP
三人は映画館に近いバーガー店に入った。
「わぁー、何にしようかなぁ!」
KP
嬉しそうに言う青の笑顔は輝くほどに眩しい。
近くの席の高校生女子がこっそり写真を撮り始めた。
「ボクはラッキーセットにしよう。玩具はなしで」
青がいつもの佐倉のスマートフォンをスイスイと操作してオンライン注文を始める。
佐倉
「オレはダブルのセットのサイズアップと単品でダブルっと。牧志は何にする?」
あなたにメニューを渡してきたときの赤の笑顔は、いつもの佐倉の顔だった気がした。
牧志 浩太
「あ、俺はダブルのオニオンリングセット1つで」
いつものように返事をしてしまってから、そちらを振り返って違和感に頭がくらくらした。

いつものスマホを操作する姿や、ふと見せる顔は佐倉さんのような気がするのに、それ以外が決定的に変だ。
どっちも悪いやつじゃないんだろう、ってのは分かるんだけどさ。
牧志 浩太
彼らは佐倉さんの一部なんだろうか、それとも、佐倉さんじゃない何かなのか。
KP
あまりの違和感に 《SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1d3
牧志 浩太
1d100 74 《SANチェック
牧志 浩太
あまりの違和感にSasaさんが寝ちゃった
KP
Sasaさん……起きて……
牧志 浩太
1d100 74 《SANチェック》 Sasa BOT 1d100→16→成功
SAN 74 → 73

牧志 浩太
「(まあ、佐倉さんだと思うから違和感があるんだよな。俺と先輩みたいに、別人だと思えば……、)」
牧志 浩太
「(にしても、何かと色々オーバーだな、この二人)」
注文している二人の横顔を、ちらりと見た。
KP
赤い方は快活に笑う。爽やかなその雰囲気はどこか東浪見を思わせるかも知れない。
届いた飲み物の紙コップをいきなり潰してしまい、困った顔をしながらテーブル布巾を取りに行った。
彼にとっては『力を加減する』ということがなにより難しいことであるらしい。
オニと腕相撲をしても対等に戦えるのではないかと思えるほどだ。

青い方は優しく笑う。隠し撮りをしていた少女達に気付くと、小さく手を振っていた。
本来の佐倉のような、相手を疑い裏をかこうとする雰囲気は一切なく、人なつこく優しげだ。
その言葉を聞くとなんとなく言うことを聞いてやりたくなってしまうような。

どちらにも佐倉が抱いている闇の部分、憎しみや妬みや怠惰なところが見当たらない。
『理想の佐倉』『綺麗な佐倉』だ。いやここまで綺麗になっちゃっていると佐倉かこれ?
KP
具体的には、赤は【STR】 【CON】ともに20突破〈戦闘技能〉フル完備、青は【APP】20突破で〈交渉〉系がALL99って感じです。
牧志 浩太
ワーオ。オーバーどころじゃない。もはや悪魔では。
KP
一見して異常だなこいつらって分かるレベルですね。
牧志 浩太
なるほど。
KP
青は輝きを振りまいて歩いています。いついかなる場所でも白い歯がキラーンって光る。
牧志 浩太
そりゃ振り返った人達も慌てて写真撮る。
KP
どんな悪魔でも交渉で落とせるでしょうね!
KP
赤があなたの表情を見て少し真剣な顔になる。
佐倉
「やっぱりあまり体調が良くなさそうだな、牧志。顔が青い。
今日は帰って休むか?」
「えーっ、ボクもっと牧志くんと話したいんだけどなぁ。
だって折角会えたんだよ?」
佐倉
「だからって無理させるわけにはいかないだろ?
ちょっと前にさらわれたばっかりだった筈だしさ」
「うーん、まあそれもそうだよね。
今度こそなーんにも考えないで一緒にサメ映画観るの、楽しみにしてたんだけどな」
牧志 浩太
「……いや、いいよ。休んでてもしょうがないし。遊んだ方が気が晴れそうだ。

それに、俺の知ってる佐倉さんがどうなったのかも気になるんだ。二人に話を聞きたいし、一緒にいれば何か分かるんじゃないかってことも期待してる」

一瞬、嘘をつこうかとも思った。しらばっくれて、一緒に遊ぶ振りして探ろうかと。
二人が自分たちのことを佐倉さんだと思ってるんなら、疑ってるようなことを口に出すより、その方が二人にとってもいいんじゃないかと。

でも、結局嘘をつくことはできなかった。
どっちも、悪いやつには見えないから。
「えっほんと? わーい、ありがとう!」
青の屈託のない笑みは文字通り輝いていた。
「一回恐竜の視点体験してるからさぁ、あの映画二倍楽しめると思うんだよね!」
佐倉
「正直オレも嬉しいけど、無理はしないでくれよ?」
几帳面に拭いたテーブル布巾を畳んで赤は言った。
牧志 浩太
「ああ、まあ確かに。終わったら恐竜視点の感想も聞かせてもらおうかな。
……二人とも、佐倉さんが経験したこととか、覚えてるんだ?
二人いるわけだけど、記憶は同じなのか?

大丈夫、無理はしてないよ。
っていうか、俺の知ってる佐倉さんじゃない、って言ってるわけだけど、それでもいいのか?」
佐倉
「うーん、いいのか、って言われてもな」
KP
二人は顔を見合わせる。
佐倉
「オレは佐倉だし」
「ボクは光だからね。
もちろん記憶もちゃんと知ってるよ!
最近ほんと色々ありすぎて面白いよね!」
牧志 浩太
「……ごめん、言い過ぎたな」
あまりにもオーバーな様子を、人間とは思えない力を異様に感じて、少し探りを入れたつもりだったのだ。
果たして、気を悪くするような感情は存在するのか、と。

それから、佐倉さんのことが気になるあまり、悪いことをしたと気づいた。
牧志 浩太
しっかり疑いもするし佐倉さんの行く先も調べたいけど、牧志自身がコピーであったこともあるし他人の記憶も持っているので微妙な態度になる牧志。
牧志 浩太
「まあ、面白いこともあったけど、その度に命の危機になるのは困るな。
その時の記憶ってどういう感じなんだ? 力とかは今の二人のなのか? それとも、元の佐倉さんの?」

それでも聞きたいことは聞きたい。
バーガーを受け取って席を探しつつ、話を振る。

“他人の記憶のように感じているのか”と聞こうとして、やめた。そんなの、すぐに区別がつけられるものじゃない。
佐倉
「そのとき、かー。そうだな例えば一番最近だと吸血鬼になったりするやつ。
大変だったよなぁ。
喉が渇いちゃって辛いんだろ。死ぬほど」
「あああれ、吸血鬼の時も餌の時も辛そうだよね。
自分の意思か何なのか良く分からなくなっちゃって。
あの時は本当に大変だったね、牧志くん。お互いに死なずに済んで良かったよ」
佐倉
「三日目とかな、互いにな……」
「うん、死ぬかと思ったと思うよ。殺しちゃうかとも。ボクたちがいまここにこうしていられるの、光ががんばったのと、牧志くんが諦めないで助けてくれたお陰だよね」
KP
二人の口ぶりは、体験した、というには少し奇妙だ。
牧志 浩太
「ああ、そうだな。まさか両方体験するとは思わなかった……。
ああ、そうだ。自分のことが、佐倉さんのことが信じられないのが一番辛かった……。

その口調。自分の記憶だ、って感じじゃないんだな」
佐倉
「そりゃあ、その時オレじゃなかったしな」
「うん、ボクでもないよ。でも光だよね」
佐倉
「そうだな佐倉だな」
「あのときは、自分が自分じゃなくなるのがなにより怖かったんだよ。
自分が牧志くんを傷つけたり、当たり前のように敵と見なしたりできるんだってことが……
いつだって助けてもらってるし、感謝しているんだよ、光は」
牧志 浩太
「……そうだな。俺も、そうだった。
佐倉さんだって分かってるのに、餌として、獲物として見てしまうのが一番怖かった」

そう、ぽつりと言い出すと、佐倉さんと話しているような気にも思えた。
この二人は…… 何者なんだろう。
佐倉さんの一部にしては、色々とパワフル過ぎる。

俺みたいなコピー? 佐倉さんが分裂した? それとも、本当にあの天使が、金と銀の佐倉さんをくれた?
いや、普通の佐倉さん返してほしいんだけど。
「じゃあ、全部覚えてるけど、その時自分じゃなかったことは分かるんだな」
牧志 浩太
本体よりパワフルなコピーだったこと、あるんだよなぁ。
KP
これがこのシナリオは牧志君向きかなと思った理由です。
牧志 浩太
ですねぇ。牧志と色々重なる。
KP
あと佐倉の日常をよく知っているのもあるかな。
牧志 浩太
確かに。波照間は「頼れる仲間」だから、佐倉さんの日常への解像度が高いのは牧志の方ですしね。
佐倉
「そりゃあそうだ。佐倉ってそういうものだから」
「ね」
KP
二人は当たり前のように答えた。
牧志 浩太
「そういうもの、って言われても共有しづらいけど、ともかく、佐倉さん達にとってはそうなんだな」
ふと自然に、佐倉さん達、と呼んでいた。

全く関係のない偽者だ、って可能性も置きつつ。だからって普通の佐倉さん返さなくていいわけじゃないぞ、と頭の中であの天使に言いつつ。

今はそう呼ぶ方が、素直に話せる気がした。
牧志 浩太
「あ、だからって普通の佐倉さん返さなくていいわけじゃないぞ」
一応念のため、声にも出しておく。『佐倉さん達』に向けたものでないことが分かるよう、ちょっと余所を向いて。

どこかで見たり聞いたりしている仕掛け人がいる可能性を、もう否定できなくなってしまったのだ。色々ありすぎて。
あと、本物の佐倉さんが実は透明になって横で聞いてる可能性も考慮して。
牧志 浩太
色んな可能性を考慮するようになってしまった牧志……
KP
色々経験しすぎて色々な可能性が溢れてるなぁ!
牧志 浩太
そうなんですよ、あまりにも色々経験しすぎて色んな可能性を考慮するようになってしまった牧志。
「大丈夫だよ、こうしていつでも光はいるからさ」
佐倉
「ああ、牧志は狙われすぎて放っておけないからな! すぐ変なことに巻き込まれるし」
「だよね、そういう体質っぽいから仕方ないけど。
いっそ悪魔使いとか魔術師とか、なった方がいいのかも知れないよ。
あ、でも悪魔系はやめとこうね。なんか碌な予感がしないし」
佐倉
「オレとしてはそのままでいて欲しいけどなぁ。
オレなら何が来ても余裕で守れるしさ」
「でも、ずっと、ってわけにもいかないじゃない? 前回みたいに眠らされたらダメだしさ。
都合良くそういうのに強い光がいればいいけど」
牧志 浩太
「本当にな、最近特に頻度がおかしい気がする」
首の痣を軽く掻いて苦笑する。
「守る……、か。そうだな。今の佐倉さん達だったら、それこそ守られ通しになりそうだ」
少し座りが悪そうに苦笑する。
牧志 浩太
「そういえば、赤い佐倉さんは食べる量すごいけど、食べ物の好みとかは元の佐倉さんと一緒なのか?」

赤い方の佐倉さんは、佐倉さん、っていうより、何だか東浪見を思い出す。
実際、面倒見のいい東浪見とは気が合いそうだし、一緒にフォワードやったら大活躍…… 

あ、駄目だ。明らかに力を抑えるのが苦手だ、って風に見えた。相手に怪我させそうだ。

……何なんだろうな、この二人。
佐倉
「前の、って? 佐倉は佐倉だしな……」
赤は困惑したような顔をしている。
「違う光の方がいいってことだよきっと」
佐倉
「えー、そうかぁ~」
赤は少しがっかりした、というような顔をした。
牧志 浩太
「そこの区別はないのか……
……まあ、そうだな。今の佐倉さんが嫌ってわけじゃないけどさ」

何か言おうとして、まあ、そういうことになるな、と一度口を噤む。
「まあそれは今度のをお楽しみにってことで……あ、ほら、映画始まるよ。そろそろ行こうよ牧志くん」
牧志 浩太
「今の二人が、俺が知ってる佐倉さんと同じ佐倉さんなのか、俺にも分かんなくてさ。

二人だって、事情は知らないんだろ?
佐倉さんが別にいるなら、取り戻したいんだ」

この二人が本当に佐倉さんなら、それでもいいんだけどさ。
牧志 浩太
「ああ」
映画に行こう、と呼びかけられて、頷く。
KP
そろそろダブル佐倉察しが良くなった方がいいですかw
牧志 浩太
ああ~~~悩むけどどっちでも大丈夫です!
KP
赤はなにやらぶつぶつ言っている。
佐倉
「オレ明日には溶けちゃうし、次来る奴が強いとは限らないからなぁ」
牧志 浩太
「……えっ?」
その言葉を聞きつける。
「溶けちゃうって……、どういうことだ」
佐倉
「本当はもう少し長くいられるはずなんだけど、なんでかな。わかんねぇ。
まあでも自分のことだから分かるよ。大体明日の夕方くらいがリミットかな」
「うん、ボクもだ。
あ、でも大丈夫だよ。
その頃には別の光が来てるはずだから!」
青はあなたを元気付けるように微笑んだ。
「どんな光が来るかは分からないけど、どんな光だってきっとキミのところには来るよ。
だって大事な相棒だもんね!」
KP
さも当たり前のように。
さも今までそうだったのだとでもいうように。
二人は自然に笑ってそんなことを言う。
その笑顔に悪意はなくとも、あなたの心に強烈な不安を生じさせたかもしれない。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
1d100 《SANチェック》 73 Sasa BOT 1d100→45
コマンド間違えたけど成功です
KP
事態を解決しても、明日の夕方までなら遊べます。たぶんね!!
牧志 浩太
たぶん!
牧志 浩太
「……」
どうしていいか分からずに、目の前の二人を見る。
溶けてしまう、だって?
「どうして、そんなことに……、いや、聞いても分からないよな。
とりあえず、映画…… 行こうか」

佐倉さんに戻ってきてほしい。
何が起きているかだって分からないし、この二人が何者なのか、余計に分からなくなった。

こうしている間にも佐倉さんが不味いことになってたらと、不安で仕方がない。
今すぐにでも、この二人を置いて佐倉さんを探しに行くべきなんじゃないか。どこに?

どこに?

それでも。
余計にこの二人を、無下にできなくなる。

何だか、あの時の俺を思い出すんだ。
牧志 浩太
天秤にかける対象が「佐倉さんと佐倉さん」になってしまって困る牧志
KP
映画観る前に動いてもいいですし、観た後に動いてもいいんですが、思い付くことがなければアイデア! って叫びます。
牧志 浩太
流れ的に、映画観た後に動きます。
KP
はーい
「わーい、サメ~!
今度はティラノ応援する!」
浮き浮きと立ち上がる青。その表情はその名のとおり光り輝いて、周囲が物理的に明るくなったかのようだった。彼の腕でCOMPがつられて宝石のようにキラリと光った。
牧志 浩太
「映画見たらさ、一度佐倉さん家、行ってもいいか? 言った通り少し疲れてるみたいだから、家で遊ぼう」

よし。事態の解決を試みながら遊ぼう。
そんな結論に至った。
佐倉
「家か。三人だとちょっと狭いけど、それでも良ければ。
まともな食料も買って帰らないと」
牧志 浩太
「やっぱり違和感はすごいな」
その感想はどうしても出てしまう。許してほしい。誰にともなく頭の中で弁解する。

映画だけ見て、そうしたら本格的に動き出そう。
牧志 浩太
今の所、
 ・目覚めた時にいた「知らない場所」について聞く
 ・その場所に行ってみる
 ・COMPでラミアさん召喚してもらう
 ・佐倉さんの部屋、PCを調べる
くらいですね、考えてるの。
KP
そのへんやってもらえるなら大丈夫です。
牧志 浩太
そのへんやるために、まずは佐倉さん家に戻って話を聞いて調査する流れを作ろうかと。
映画は…… 絆された。
KP
子供のように上機嫌を振り撒く青を先頭に、映画館へ向かうことになる。
映画館に入ると、あのサメ映画の上映時間が迫っていた。
青が前回買い損ねたからとパンフを購入してニコニコしながらなんどもめくってはあなたに、あなたがぶった謎説に三倍盛りくらいした物語を語る。話は最終的に宇宙までぶっとんだ。
牧志 浩太
「えっ、あいつら大いなる宇宙サメだったのか!」
あまりにもパワフルに盛りちらかされる物語に、思わず普通に乗って楽しんでしまった。
「そうなんだよー、その意思による試練だったとすると不思議と辻褄が合うんだよね!」
KP
荒唐無稽な話を語る青の後ろで、通りすがりに話を聞いた他の客たちが、なるほどそうだったのか目から鱗! という顔をして頷いている。
ネットに映画の考察としてこの話が投下され、それを元にした2が作られるなんてことは、三年ほど先の話である。
牧志 浩太
そうだったのか! ぶっ飛んでいるのに、なぜか不思議と辻褄が合う。
そういう解釈はなかった。日記帳にメモしておく。後で佐倉さんに話そう。

KP
それはさておき三人ならびの席を取って観覧開始。

青は両手を口に当てて騒ぎたくなるのを我慢している!
水が噴射されたり席が揺れるたび、赤の座席の方からみしり、と音がしていた。
牧志 浩太
その様子を見て少し苦笑。
随分楽しそうっていうか、本当にオーバーだな。
このまま存分に遊べたら、これはこれで楽しそうなのにな、と思う。佐倉さんも一緒に。
KP
スタッフロールが終わるなり、青……じゃなくて赤が吠えた。
佐倉
「うわー、やっぱ知ってんのと観るのとは違うなぁ!
全部知ってんのにハラハラしたわー!
あれと戦ってみてぇー」
牧志 浩太
「赤い佐倉さんなら、割と戦えそうだな」
一瞬想像した。東浪見と赤い佐倉さんがタッグを組んで無数のサメ達に向かっていく所を。
……似合う。
KP
上気した顔で早口に捲し立てる赤。
対して青はぼんやりと座ったまま動かない。その目は少し涙ぐんでいた。
「…………はー…………ボクもういつ溶けてもいい」
牧志 浩太
「って、え、そんな感想?」
青い佐倉さんの感想は意外だった。涙ぐむような所、あったっけ?
「記憶にある、っていうのと、観るっていうのは違うよ。
この映画、ボクなら観なかっただろうし、友だちに勧めてもらった映画で楽しめるって最高だね……!」
牧志 浩太
「……そっか、そういうことか」
そう言われて納得する。記憶にあるということと、実際に体験するってことは、やっぱりどこか違う。

どれだけ同じもののように思っていても、どこか。

「確かに。世界が広がるよな、そういう時って」
「うん!
光はね、ずっと友だちいなかったから、こういう一つ一つがとても嬉しいんだよ。
友だちって、悪魔と仕事先の人しかいなかったからね。
ずっと世界なんて滅んじゃえとか、人間なんかいなくなれとか、そんな物騒なこと考えてたから」
青は遠くを見るような目をした。
牧志 浩太
「……」
その横顔を眺めながら、ああ、やっぱり佐倉さんではあるのかもしれないな、なんて、そんなことを思っていた。
KP
佐倉の内情駄々漏れの巻。言われるまでもなく知ってるかもしれないけど。
牧志 浩太
知ってはいるかもしれないけど、改めて言葉にされるのは大きいかもしれない。
「だからさ、今は毎日が楽しいんだ。
ありがとう、牧志くん!
あと今日もボクと映画観てくれてありがとう!」
牧志 浩太
「こっちこそ、ありがとう。
あのぶっとんだ解釈、面白かった」

そうやって話しながら、映画館を出る。
佐倉
「そういえば牧志って、波照間さんだったことがあるんだって?」
KP
言いながら映画館を出よう。
牧志 浩太
「ああ、うん。俺の視点ではそうかな。
そうだったわけじゃなくて、その記憶と姿を持ってただけだけど」
佐倉
「じゃあその時から牧志は牧志だったってことか?
でも記憶は波照間さんで? 波照間さんだと思ってるよりだいぶややこしい気がするな、それ」
KP
赤は興味深そうに問いかけてくる。
青は通りすがりの人たちの視線を一身に受けつつ、眩しい笑顔を返していた。
牧志 浩太
「その時の俺にあったのは、先輩の記憶だけだったよ。それに、俺、牧志だった、ってわけでもないんだ。
その時の俺は先輩の記憶を持ったコピーで、でも、先輩とは違う人間だった。人間…… でもなかったけどさ」

そうやって話していれば、もう、ずっと前のことだったような気がした。
先輩、と呼び始めて、どれくらい経っただろう。俺がいまこうして俺としていることには、佐倉さんと歩いた道が深く関わってる。
KP
あなたが今の牧志浩太になって波照間や佐倉と出会ってから、まだ二年も経っていないのだ。
KP
リアルでは一年も経っていないのだ!
牧志 浩太
そう!! リアルの方が短いの驚きなんですよ!! 本当に濃密な足取りを一緒にありがとうございます2023
KP
来年もよろしくお願いします2024! 最近やるほどに牧志君が人間から外れつつあって進めるのが怖いけどね!
牧志 浩太
まさか〈聞き耳〉まで伸びるとは思わなかった
牧志 浩太
来年もよろしくお願いします!
KP
よろしくお願いします!
波照間さんにぶつけるシナリオも探してこなきゃ!
牧志 浩太
わーい!!
佐倉
「コウ、だっけ……記憶消えた事件の時にちょっとだけ会ったな。
あれも牧志だと思うと不思議だなぁ」
KP
と、佐倉とは全然似てない佐倉が言った。
牧志 浩太
「ああ、そうそう。
まあ、俺にとっては俺だけどさ、見た目も違ったし、外から見れば別人みたいなものかもしれないな。

……っと、あっちにコンビニある。何か買って帰ろう」

あれから、本当に色々ありすぎて。
気がつけば俺はちゃんと俺で、それまでの18年に何を置いてきたのか、未だに分からないままだけど。

一番大事なものを思い出したから、それでいいって思うようになったのだ。
KP
コンビニに入ると、二人のテンションが二段ほど上がった。
みるみるコンビニのカゴに美味しそうな食料が積み上がってゆく。
赤はプロテイン飲料とモンエナを両手に持って、どっちを飲もうか悩んでいるようだ。
「買い物って楽しいねぇー! 牧志くん、見てみてこれ、美味しそうー!」
KP
期間限定の菓子を抱いた青を見て、店に入ってきた客が同じ菓子を取っていく。自覚なくCMしているようだ。
牧志 浩太
「えっあっ、テンション高い高い」
あそこからさらに上がるテンションあったのか。驚く。
青い佐倉さんの楽しそうな様子を見ていると、何だかつられて同じ菓子を買ってしまう。

赤い佐倉さんにはプロテイン飲料の方が似合う気がするな。
KP
結局赤は両方カゴに入れた。
〈目星〉をするまでもなく、両方のカンが彼の手の形に凹んでいた。
「ラミアさんって何か食べるかなぁ?」
佐倉
「考えたこともなかったな」
牧志 浩太
「そういえば考えた事なかったな。妖精さんはビスケット食うみたいだから、マグネタイト以外も食べるんだろうし」
勝手なイメージでチキンの塊などを買っていく。
KP
会計で、コンビニの買い物とは思えない額の請求が出た。
「あはははこんなの初めて見た」
佐倉
「まあ許容範囲だろ。外で食べたと思えば」

結構な量になってしまった荷物は、赤がまとめてひょいひょいと運んで行く。
牧志 浩太
「ちょっと凄いな。まあ、偶にはいいか……」
そんな二人を見ていると記憶が蘇るようで、自然とツナマヨおにぎりを手に取っていた。
紅と二人で、生まれて初めて食べた食べ物の味。
KP
あなたが懐かしい想い出に浸っている横で、二人はわいわいと賑やかに喋っている。
別人のようで、やはりたまに佐倉に見える瞬間もある。
喋るタイミング、笑い方、あなたに手を振る様子も、やはり見たことのあるものだった。

コメント By.KP
あなたが落としたのはパワフルマッチョで綺麗な佐倉ですか?
それとも容姿端麗で人なつこく性格の綺麗な佐倉ですか?
正直なあなたには両方差し上げましょう。

金の斧銀の斧ってさ。仕事に使う鉄の斧は返してくれないんだよね……

前回に引き続き茶番です。

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「その人もきっと『困ってる』んじゃないかな」

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こんなの殺された方がマシだ!

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俺が佐倉さんをあんなに壊して、傷つけて、痛めつけたからだ。
殺されてもいい。殺されたくない。

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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