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こちらには
『ファミチキください』
のネタバレがあります。

牧志 浩太

お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。
生贄体質らしく、事件に巻き込まれることが多い。
最近身体改造を受けた後遺症で、胃袋が別個の生命になってしまっている。

波照間とは並々ならぬ縁がある相棒。
佐倉とは一蓮托生の相棒。


波照間 紅

真・女神転生発のサマナーで悪魔退治屋。弓術を得意とする真面目な青年。
沖縄出身である。

宇宙に並々ならぬ思いを抱く。

牧志とは並々ならぬ縁がある相棒。
佐倉とは悪魔使い仲間。


佐倉 光

サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。とある事件より、体中の痛みに悩まされている。
基本悪魔を召喚して戦うが、悪魔との契約のカードを使ってその力を一時的に借りることもできる。

巻き込まれ体質らしい。

波照間とは悪魔使い仲間。
牧志とは一蓮托生の相棒。


とある事件以来、特殊な事情のため二人が面倒を見ることになった少年。
超美形で類い希な理解力と知性を有する。
年齢は7歳程度。生育環境が特殊だったため、一般的な教育を受けていないので、言語が年齢の割に幼い。最近になって急に一般的な生活を送り始めたので、外界への興味が強い。


少し前に現れた6人の異星人。佐倉と契約して彼の仲魔として存在している。
その正体は危険な不定形生物だったが、事故により『人間』としての意識を持ち、この星での人間との共存を試みている。




「ファミチキください」
はる 様 作


KP
「ファミチキください」
KP
「ファミチキください」
KP
「ファミチキください」
KP
「ファミチキください」
牧志 浩太
わーい、よろしくお願いしまファミチキください。
KP
「ファミチキください」
KP
「ファミチキください」
KP
「ファミチキください」
KP
「ファミチキください」
KP
「ファミチキください」
KP
牧志。あなたはたまに異界の感覚を感じるという後遺症に悩まされ続けている。
牧志 浩太
ふっと目を開いたような気がして、眼の奥に灰色の大地が映る。

不意に呼びかけられた気がして振り返ると、耳の中で海がのたうつような音がした。

鼻の奥に虫の這うのを感じたかと思えば、生臭い匂いと金属のような味が襲う。

指先にちくちくとした痒みを覚えると、掌の先に何か大きなものの脈動を感じた。

あの出来事の後から、そんなのがずっと続いている。何かが身体を掠めて通り過ぎるように、一瞬で消えていく幻。
牧志 浩太
鬱陶しい、と感じる前に消えてしまうそれらは、生活に差し支えることこそなかったが、奇妙な存在感を持ってちらついた。
牧志 浩太
偶に、こうして人の形で、人の日常を歩いていることが夢のように思えた。
あの時はそれほどまでに曲げられたし、替えられた。
元に戻れる確信なんてなかった。
牧志 浩太
偶に、あの灰色の大地に、佐倉さんと共に横たわっている夢を見る。
耳の奥でぼうぼうと海がのたうつ音を聞きながら、あの大きな背を丸めて、俺は舌の先に繋がった佐倉さんを守ろうとしている。
そんな夢だった。
KP
あなたはこの世の物ならぬ風景を見る。
それはあまりにも真に迫っていて、舌の先に繋がった佐倉の、諦めだけがどろりとたゆたう目の光すらはっきりと見えるのだ。
それはあなたが選ばなかった、だが確実に存在した未来であると、あなたに突きつけてくるかのようだ。
KP
そういった感覚は何日も訪れないこともある。
だが忘れた頃にふと視界の端を、指先を、鼻の奥を、よぎるのだ。
KP
「ファミチキください」
牧志 浩太
すっかり忘れそうになる度に、忘れかけた直後に、首筋を冷たい幻が這った。

荒涼とした風の音を聞いた。
口の中を埋める舌の感触を、その先に繋がった身体の脱力を、ありありと感じた。

あまりの鮮やかさに、選ばなかったその未来が、どこかにあるのかもしれないと思うようになっていた。

とうとう反撃も叶わず、あの檻の中で腐っていった俺達が、どこかにいるのかもしれなかった。
佐倉 光
「なぁ牧志ー。
この辺ファミマってあったっけ」
KP
唐突に佐倉が声を上げた。

今日はシローは不在だ。
東浪見がアスレチックにつれていってくれるとかで、早朝から張り切って出ていったのだ。
KP
ファミマ。
このへんにはイン&ヤンが多く、ファミリーマートは駅の近くにしかなかったように思う。
牧志 浩太
「へっ? ファミマ?」
幻が連れてきた物思いから不意に引き戻されて、目を白黒させた。
白黒といえばイン&ヤンだ。この辺にファミマはあまりなかったような。
そんなことを考える頃には、幻も物思いも思考から消えていた。
牧志 浩太
「いや、この辺にはなかったんじゃないか?
この辺イン&ヤン強いし。
一番近くて駅前?」
イン&ヤン……女神異聞録ペルソナ にて出てくる大規模コンビニチェーン。
佐倉が参加していた女神転生TRPGシリーズは割とペルソナ系のネタも出てきていたので、そのへんのネタもよく使われる。
KP
「ファミチキください」
声が聞こえた。
それはか細く切なく、悲しみと渇望に満ちていた。
牧志 浩太
「へっ? 佐倉さん何か言った?」
悲しみに満ちた胸を打つ声が、聞こえた気がした。
佐倉さんがそんな声を発したことは、あっただろうか?
佐倉 光
「ん? いや、ファミマ近くにないかなって」
佐倉 光
「だよなー駅まで行くしかねぇよなー」
佐倉は眉根を寄せた。
牧志 浩太
「ないな。セブンならこないだアプリ対応したけど、ファミマまだだし。

何、ファミチキ食べたい?
イン&ヤンナゲットじゃ駄目な気分?」
佐倉 光
「んー、あのさー。
笑うなよ?」
佐倉 光
「一週間くらい前からずーっと幻聴が聴こえてる、と思うんだ」
佐倉 光
「あー」
佐倉 光
「『ファミチキください』……ってさ」
KP
佐倉は深刻な顔をしている。
KP
言われてみれば。
そう言われてしいて思い出そうとするのであれば。
あなたは雑音のようにそんな言葉を聞いていた気がする。
気がするが……

いかんせん、異世界の幻覚が強すぎて、そんなか細い意味不明の幻聴、意識に残っていなかった。
牧志 浩太
「……」記憶を遡る。
遡ると異界の風景が思い浮かんだ。
牧志 浩太
「うーん。聞こえてたような気もする」

そういえばその背後に、微かにサブリミナル効果のように聞こえていたような気がしなくもないが、どうにもよく覚えていない。
最近は異界の幻覚がいつになく強くて、そちらに気を取られていたのだ。
牧志 浩太
「ファミチキの異変とか、随分ユニークだな。
……ごめん、最近幻覚が強くて気づいてなかった。こういうの困るな。

うーん……。
ファミチキ食い損ねた幽霊か、ファミチキ食べたいゴブリンでもいるのか?」
佐倉 光
「牧志、変なものが見えたり聴こえたりするって言ってたもんな。
だから、違うかなと思ってたんだけど、おまえにも聴こえてたってことか?」
佐倉 光
「昼夜関係なく唐突に話しかけてくるから鬱陶しくてさ。
最初は勘違いか、悪魔のいたずらかと思ったんだけどな……」
佐倉 光
「ファミチキもいいけど俺ケンタ食べたい」
KP
「ファミ……チキ……」
微かな声が鼓膜をはかなく揺さぶる。
否、それはおそらく現実の音ではないのだ。
牧志 浩太
「あ……、今聞こえた。ファミチキって。
ああ、俺にも聞こえてるらしい。
妙に悲しそうな声だ」
牧志 浩太
「ってことは、そこら辺の悪魔のいたずらじゃないってことか。
何だこいつ、ファミチキ食べたいのか?」
牧志 浩太
「俺唐揚げ食べたくなってきた。
イン&ヤンのヤンニョム唐揚げ」
佐倉 光
「腹減ってきたし、出掛けるか」
KP
佐倉は席を立っていつものポーチを手にした。
牧志 浩太
「だな。
とりあえず唐揚げは食うけど、ついでにファミマも寄ってやるか?

あ、そういえば今日誰の番だっけ」
日ごとに交替で呼んでいる牧志sのことだ。
牧志s
KP
お、そうだな。誰か呼ぼうか。
浦西くん安里くんなら「こ、こいつ直接脳内に……!」って言ってくれるかな?
牧志 浩太
あっ確かに。
本編終わってからあんまり出番なかったですしね。彼らのどっちかにしますか。
言ってくれそうなのは浦西の方かな?
KP
浦西君かな。彼個性も何も出ないうちに話し終わっちゃいましたしね。
牧志 浩太
ですね。

佐倉 光
「今日は浦西だな」
佐倉 光
「そういえばあいつらもこの声聞こえてるのかな。シローには聞こえていないみたいだったけど」
浦西
「声?」
名を呼ばれて、先日買った画集を読んでいた浦西が振り返る。
さて、その「声」は彼にも聞こえるのだろうか。
佐倉 光
「ああ。一週間くらい前から『ファミチキください』って聞こえてんだよ。
他のみんなはそれっぽいことは言ってなかったけど、お前はどう?」
浦西
浦西にもその声は聞こえる?
KP
「ファミチキください……」
浦西
「うわ、何だこいつ直接脳内に」
驚いて、画集をそっとテーブルに置いてから振り払う仕草をする。
佐倉 光
「あー、それそれ。ネタで言ってる?」
浦西
「いや、マジで聞こえてる。しかも直接脳内にってのもマジで」
佐倉 光
「……一緒に行く?」
浦西
「ああ、そうだな、食べたくなってきたし行く。
ちょうど『つがツラ』のクリアファイルキャンペーンやってるんだ」
浦西は頷いて立ち上がり、リビングの棚(あの事件の後新調した)の中の色分けされた箱の一つから、財布を取り出しポケットに入れる。

リビングを何となくカラフルな印象にしている、それぞれ色分けされた六つの箱は、彼ら個人の領域である私物入れだ。
佐倉 光
基本は二人の人間? いや一人か? なのに、随分個性が出るものだよなぁ。
佐倉 光
「つがツラ……って」
なんだっけなそれ。略されると分からない。略されていなくても分からない可能性はある。
KP
ともあれ三人でまず近所のイン&ヤンに向かった。

成長
KP
早速忘れているその他成長!
佐倉は日々の悪魔との交渉経験ということで〈言いくるめ〉伸ばしたいな。
牧志はもちろんだけど、波照間さんもどうぞ。
前回の事件からはそれなりに時間がたって、みんな心の平穏を取り戻してる、ということで。
佐倉 光
1d100 52 Sasa 1d100→ 96→致命的失敗ファンブル
1d5 Sasa 1d5→5
牧志 浩太
そうだ!
牧志はあれから大学生活に戻って勉学に励んだということで、〈電気修理〉を上げます。
1d100 44 電気 Sasa 1d100→ 25→成功
おっと上がらず。
波照間 紅
他学科の授業で気になるものがあってしばらく熱心に通ったということで、〈博物学〉にします。
1d100 10〈博物学〉 Sasa 1d100→ 13→失敗
1d5 Sasa 1d5→1
〈博物学〉10 → 11

KP
イン&ヤンで見覚えのある姿を見るだろう。
波照間がホットスナックのケースを見つめている。
KP
※波照間さんも一週間前から謎の声を聞き続けています。
牧志 浩太
「あれ、先輩」
波照間 紅
「ああ、牧志と佐倉さんとそれに……、ええと」
浦西
「浦西。紛らわしくて悪いな」
波照間 紅
「いや、こちらこそすまない。
偶にしか顔を見ないから、なかなか覚えられなくてな」
佐倉 光
「こんちはー。奇遇ですねー。
昨日はありがとう、マジで助かったわ。
あ、そうだ、何か買うなら一個おごりますけど」
KP
佐倉は言いながらホットケースを覗き込む。
揚げたてのインヤンニョムDXチキンが山と積まれている。
キャンペーン中で安いようだ。
波照間 紅
「いいのか? では言葉に甘えようかな。
折角だし、DXチキンにしよう」
佐倉 光
「DX?  もちろん!
昨日波照間さんが割り込んでくれなかったら確実に食われてたと思うから、今度正式におごらせてもらうよ。
ネコマタに箱に入る話してブチキレられるとは思ってなかったなー」
波照間 紅
「あれはな、僕も予想外だった。
彼女が誇り高きヤマネコマタだったとは。
ああ、その時はご馳走になろうかな」
TALK
KP
ヤマネコマタ……いそう。それはそれとしてトラだってチーターだってヒョウだって箱に入るんだから、ヤマネコだって入るの好きだと思うのッッ!
波照間 紅
それは思うッッ!
きっと箱に入りたいきもちと、そこらの家猫と一緒にすんじゃねぇッッ! というプライドの間でキレちゃったんですよ
KP
そんな機微を感じ取れと言われましてもッッ!
悪魔会話って難しいなー。
悪魔使いに会うたびに箱に入る話フられまくっていい加減うんざりしていたのかも知れない。
波照間 紅
かもしれない。遭った佐倉さんは運が悪かった。
「オメーだってワカルだろ悪気が無くても会う度会う度会う度ッッ!」
波照間 紅
「あ、ああ分かるぞ、僕だって沖縄出身って言う度にカラオケで同じ歌歌わされるし、違う島の詳しくない話振られて期待外れって顔されるし、東京長いから地元言葉は咄嗟に出ないし!」
とか、慌てて割って入る波照間とそんな会話してた。
KP
波照間さんその子のカード貰ったかもな。
波照間 紅
貰ったかも。

佐倉 光
「おー、美味そう。俺も買おう」
牧志 浩太
「俺、こっちのインヤンニョム唐揚げにする」
波照間 紅
「唐揚げとチキン違うのか?」
牧志 浩太
「違う違う」
浦西
「いいな、丁度安いし」
浦西はホットケースの反対側に置かれたポテトチップと、ミニクリアファイルを合わせてレジへ持っていく。
『津軽で好きになった人が方言すぎてツラみ』、略して『つがツラ』……らしい。
東京の少女が転校先の青森で爽やかなイケメンに出会うが、彼はお爺ちゃん子で方言が凄くて…… から始まるドタバタラブコメだ。閑話休題。
KP
レジ前にも『つがツラ』コラボのアップルパイだのいがめんちパンだの、青森味噌カレー牛乳カップラーメンが積んである。
どれも可愛らしいヒロインと、イケメン、それとファンの間で隠れヒロインと言われている『おど(おじいちゃん)』が描かれている。
浦西
「お、いがめんちパンだ。旨いんだよなこれ」
ここ最近ですっかり津軽グルメにハマってしまった浦西が、財布の中身と相談しながら一緒にパンを買っていく。

彼らの小遣いは、手伝いや家事・シローの世話などの対価としてあなたから受け取る他、Barでのちょっとしたアルバイトなどから出ている。

アルバイト、というか半分以上監視なのだが、彼らも人と交流できるし、あなたの財布以外からお金を得ることもできるし、で好評だ。
KP
あなた方はワイワイ騒ぎながらそれぞれに食べたい物を手にレジに向かう。
その手にファミチキはない。当たり前だ。ここはファミマではなくイン&ヤンなのだ。
糸目の店員がほかほかのホットスナックを袋詰めしてくれる。
波照間。偶然最初に並んで受け取ったのはあなただ。
店員はポップな太陰太極図がかかれた袋をあなたに渡してくれながら言った。
KP
「ファミチキ……ファミチキください」
波照間 紅
「へ?」
思わず店員の顔と制服をまじまじと見る。
KP
「はい?」
店員はあなたの反応に首を傾げている。
そして、会計終わったんだから早く退いてくれないかな、という顔をしている。
波照間 紅
「あ、ああすまな、い?」
最近聞こえるあの幻聴だろうか。
何度も対話を試みたが返事してくれないのだ。
慌ててレジの前から退く。
KP
そのすぐ後ろにいた佐倉も商品を手渡された瞬間に
佐倉 光
「え?」
と声を漏らした。
KP
浦西にインヤンニョム唐揚げといがメンチパンとそのコラボグッズを手渡しながら店員は、
KP
「『つがツラ』くじもありますよー。ファミチキください!!」
と爽やかにセールストークをかました。
浦西
「へっ?」
一番くじと財布を見比べて悩んでいると、場違いな声で場違いなフレーズが耳に入った。
牧志 浩太
「? どうしたんだ?」
浦西
「いや、今ファミチキって」
KP
「ファ……?」
店員は小首を傾げた。
KP
「あ、失礼いたしました。お次の方どうぞ」
KP
牧志。あなたがレジの前に立つと、声が聞こえた。
KP
「キいチ……ください……袋はどうされますか? ファミ……チキ……」
これは、現実の声に何者かの悲痛な叫びが混ざって聞こえているのだ。
牧志 浩太
「ああ、そういう」
あれからちょくちょく異界の音を聞いているせいで、逆にすぐに分かった。
これは目の前の店員が発している声では、ない。
牧志 浩太
「袋はいいです」
ひとまず声を無視してチキンを受け取る。
牧志 浩太
それにしても、何だこの声。
確かにそろそろ鬱陶しくなってきた。 インヤンニョムチキンじゃ駄目っていうのかよ。
確かに美味いけどさ、ファミチキ。
佐倉 光
「……なー、ちょっとフライドチキン寄るわ」
KP
佐倉がなんだか不機嫌そうな顔でそんなことを言った。
KFCもこの近くにある。
牧志 浩太
「ファミチキじゃなくていいのか?」
つい釣られてそんな返事をした。
佐倉 光
「俺はフライドチキンの限定のヤツがいいの! ゆず胡椒のヤツ!」
KP
佐倉は強調するように叫ぶと、さっさと先に立って歩き出した。
もう誰もついてこなくても行く気らしい。
牧志 浩太
「ああ、どうしたんだよ、待てって!」
慌てて追いかける牧志。
浦西
「つがツラくじを取るか、それとも次のキャンペーンの……、」
浦西
「あ、おい。どうしたんだよ」
くじコーナーの前で悩んでいた浦西はうっかり置いていかれかけ、これまた慌てて追いかける。
波照間 紅
「どうしたんだ、確かにあれは美味いが」
牧志 浩太
「幻聴がいい加減鬱陶しいのかな」
波照間 紅
「幻聴?」
牧志 浩太
「そう。ファミチキくださいってずっと聞こえるんだ、一週間ほど前から」
波照間 紅
「牧志もか? 僕もだ」
牧志 浩太
「え、先輩も?」
情報交換しながら三人で佐倉さんを追う。
KP
※ファミマに行くまでは話進みません。
牧志 浩太
※はーい。明示ありがとうございます。

KP
佐倉はさっさとKFCに入ってオリジナルチキン・ゆず胡椒味を注文し……
受け取る瞬間に小さく毒づいた。
KFCの店員がびくっと身を震わせる。
佐倉 光
チキン一本囓りながら出てくる。
佐倉 光
「なにがファミチキだよくそ。自分で買いに行け。
あまりにもファミチキファミチキ言われて、ファミチキサンド食いたくなってきたじゃねーか」
波照間 紅
「そろそろ飲み物が欲しくなってきた」
チキンと一緒にコーヒー買って飲んでいる。
浦西
「チキンだらけになってきたな」
何も買っていない。
牧志 浩太
「佐倉さん、あんまりファミチキ言われて苛々してる?」
ついてきて月見チキンを買う。
佐倉 光
「ファミチキは別に嫌いじゃないよ。
ただ、人の状況無視して声ねじ込んできやがるくせに、
チキン買おうとした時に狙って言ってくるのがムカつくんだよ!」
佐倉 光
「時と場所選べるなら夜中寝かけた時に声かけてくんじゃねえ!!」
KP
「ファミチキぃぃぃ」
佐倉 光
「うるせぇよ」
KP
なにかよほど大事な瞬間に邪魔されたことでもあるのだろうか。
佐倉は意地になっているようだ。
牧志 浩太
「あー、ああー……、それは嫌だ。
寝かけた時に邪魔されるのは嫌すぎる」
実感が籠もった。

眼窩を掻き回されるような視界と、頭を割るような痛みでろくに眠れなかった日のことを思い出した。

戻ってきた日、寝ようとして目を閉じると異界フルコースになってしまって、これまたろくに眠れなかった日のことも思い出した。

今はだいぶんましになったから、そういうことはないけど。
浦西
「確かにそれは嫌だな」うんうん、と浦西も頷く。
本編見る!
KP
シーンごとに幻聴でダメージって書いてある……けど、牧志はもうその程度ダメージじゃないので……
波照間と佐倉だけにしとこうか。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
佐倉 光
1d100 61 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 81→失敗
SAN 61 → 60
波照間 紅
1d100 55 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 4→決定的成功クリティカル)!
牧志 浩太
oh
これは連日幻聴と真面目に対話しようとしていたやつ
KP
波照間さんだもんねー
牧志 浩太
牧志とは別の意味で気にしてないやつですな
あんまり腹立てるたちでもないから、気にしてないどころか、そうかファミチキがそんなに欲しいのか君も大変だな、ってなってる
KP
たぶん今までは何らかの事情でファミマ行けなかっただけなんだろうな。
最初は聞き取れなかったとかそういうヤツで。
牧志 浩太
聞き取れなかったのを根気強く聞いてて、ようやく内容が分かってきたら大きめの仕事が入っちゃったとかかも。
KP
波照間さんは把握できたら即ファミマ行っちゃうもんな。
他の理由も一応考えているので終了後にでも。
牧志 浩太
ほうほう。
終了後にぜひ。

KP
今までも聞こえていた声だが、今日はいつもに増して聞こえる気がする。
そしてその切実度と恨みがましさはくっきりとした輪郭を持って増し、あなた方の精神に呼びかけてくる。
KP
「ファミチキ……ください……」
佐倉 光
「なんだよもーインヤンニョムでもKFCでもいいだろうか! 美味しいだろどっちも!」
波照間 紅
「特にファミチキが好きな幽霊かもしれないな」
浦西
「それにしちゃ妙に恨みがましくないか?
実はファミマ店員かもな。死んでも宣伝続けさせられてるんだ」
牧志 浩太
「うわ、それ辛いな。あげていいのか? ファミチキ」
波照間 紅
「連呼してると食べたくなってくるのは間違いないな」
KP
「ファミチキ……ファミチキ……」
佐倉 光
「だったら何か他に言えよ! 商品名連呼で売れるなら誰も苦労しねーんだよ!」
KP
「ファミチキ……ください……」
佐倉 光
「そもそも店員だったら『ファミチキください』はおかしくね?
『ファミチキ買ってください』だろ」
佐倉はフライドチキンの骨から肉をむしりながら鼻を鳴らす。
KP
「ファミチキ……ください……」
KP
哀しみに満ちた声は切々と訴えかけてくる。
浦西
「確かに、実はそれしか喋れないのか?」
牧志 浩太
「えっ、実はこれしか喋れなくなってるだけで、何か他に訴えたいことがあるのか?
それ結構辛いな」
波照間 紅
「最期に聞いた言葉がそれで、それを繰り返し続けているとか、ありえるな」
牧志 浩太
「うーん。でもチキン食べてる時に限ってってことは、何かしらチキン関係ではあるんじゃないか」
浦西
「チキンの呪いとか」
牧志 浩太
「なんて呪いだ」
人数が居るせいで、気を抜くとついつい怪奇現象が話の種になってしまう。
そんなことを言い合っていても状況は変わらない。
佐倉 光
「なるほど? そうだとしても話しかけるタイミングに悪意を感じるけどな」
KP
余程嫌なタイミングだったらしい。
佐倉 光
「まあ買うもん買ったし帰ろうか」
KP
「ファミチキ……ッ! ください……ッ!」
力を込めて、願いを込めて、何者かは魂の叫びをぶつけてくる。
牧志 浩太
「……佐倉さん、何邪魔されたんだ?」
あまりの不機嫌具合に気になってしまった。
佐倉 光
「あぁ?
寝ようとしたところ邪魔されたり、あと一手で勝てた勝負邪魔されたり、ハッキングを……」
佐倉 光
「悪魔会話に割り込んできて、おかげで悪魔怒らせて死にかけた奴とか今思えば絶対こいつじゃねぇか。絶対許さないからな」
KP
『今思えばあれもこれも』と全てが繋がって怒りをかき立てているらしい。
そもそも本質的にはやっていることを邪魔されるのが嫌いなのだ、佐倉は。
牧志 浩太
「あー、あーあー」
それは許し難い! 
普通に命に関わってるし、大体そうでなくてもイライラするやつだ。
牧志 浩太
「うーん、確かにそれはなし崩しに許したくならないな」
浦西
「確かに、それは嫌すぎる」
KP
『今思えばあれもこれも』とあなたも思い出すだろう。
そういえば嫌なタイミングで、ってこともあったかもしれない。
それでもやはり悍ましい世界の流入に比べれば大したことではなかった。
KP
波照間にはそれほどはっきりとは聞こえておらず、今日になって詳細を理解できたくらいだ。
微弱すぎて、何かを邪魔するというほどのストレスにはなり得なかったようだ。
波照間 紅
「そうだったのか……、あの時突然集中が乱れたのは、そのせいだったんだな」
牧志 浩太
《アナライズ》で検出は、その様子だとできないんだよな」
佐倉 光
「ああ、聞こえるのほんの一瞬だし、近くにはいないみたいだ。
ラジオみてぇに一方的に流してる感じなのかな……」
KP
あなた方の手には様々な揚げチキン商品が色々。正直食べる分としてはもう十分な気はする。
今日は帰って食べ比べてもしていれば良いんじゃないか、という風情だ。
牧志 浩太
「ラジオみたいに、か……。
俺にも先輩にも聞こえてるようだし、一帯に流してるとしたら素直に迷惑だな」
波照間 紅
「何の目的があって流しているのか……」
KP
と、通りすがった肉屋から正統派唐揚げの香りが漂ってくる。
牧志 浩太
「あ、唐揚げだ」
ふらふらと肉屋の方へ寄っていく。

KP
揚げたての暖かい唐揚げが山積みになっている。
パリッとした表面をそのまま楽しむも良し、マヨネーズや七味もついている。
また、大根おろしにポン酢を土台としたつゆをかけたものもついている。
「いらっしゃいませー」
店員はあなたが興味をひかれたと見るや、すかさず声をかけてくる。
牧志 浩太
「どれにしようかな。これ下さい」
ふらふらと惹かれるように七味唐揚げを買う。
揚げ立ての唐揚げをその場で食べない選択があるわけもなく、近くの路地の壁にもたれていただきます。
佐倉 光
「牧志ってほんと唐揚げ好きだよなー」
牧志 浩太
「何だろうな、何だか突然好きになってさ。
東浪見が食ってるのいつも見てたからかな?」
浦西
「本当に美味そうっていうか、愛しそうに食うよな」
美味そうに食べる様子につられて一つ買ったはいいが、熱さと湯気に大層苦戦している。
牧志 浩太
※牧志の唐揚げ好きは世界を跨いだ魔きしの影響なので、某シナリオが発生していない牧志sはそうでもない。
KP
唐揚げを噛み締めるとあつあつの肉汁があふれ、
KP
「ファミチキください……!」
KP
暑さと湯気に指先から離れかけた瞬間に
KP
「ファミチキ……!  ください!」
牧志 浩太
「佐倉さんの件は許し難いけど、この瞬間に連呼されると食べたくなるなー」
波照間 紅
「ファミチキも美味いものな」
牧志 浩太
「そうそう。揚げたての唐揚げの味から連想しちゃうよな」
牧志 浩太
「……なあ、ファミからでもいい?」
ふと幻聴に話しかけてみる。
KP
「ファミチキください……」
声は心なしかしょんぼりしている。
KP
しかしすぐに元気を取り戻したかのように、
KP
「ファミチキください!」
佐倉 光
「なんでそんなにファミチキに拘ってんだよこいつ。
やっぱり死に際に聞いた言葉とかなのか?」
牧志 浩太
「うーん……、いや、ファミチキに拘るからいけないんだ。
こいつは本当は何を伝えたいのか……」
唐揚げを手に精神を統一し、その声が本当に伝えたいことを口調や声の調子から探ろうとする。
牧志 浩太
〈心理学〉したいです。77です!
KP
Sasa 🎲 Secret Dice 🎲
KP
その声は心底ファミチキを愛し、ファミチキを求めている!
他のチキンでは埋められない愛は、唐揚げ好きのあなたにこそ伝わるかもしれない。
同じ鳥を揚げた料理にどれほどの差があるのかと人は言うかもしれない。
だがファミチキは唐揚げの代わりにはならず、唐揚げはファミチキの代わりにはならないのだ!
しかし彼は……どうしてかは分からないが、自らの足でもってファミチキを買いにいくことはできない。だからこそ近しいものに呼び掛けているのだ!
KP
「ファミチキください!!!!」
牧志 浩太
意図を探ろうとして、声に耳を澄ませた。
……その哀しげな声から伝わる切なる愛が胸を打ち、共鳴するように強く心を震わせた……!
牧志 浩太
「そうか……、そんなにファミチキが欲しいのか……!」
心が揺さぶられるあまり、眼から涙が流れ落ちた。
同時に何かを受信した。
牧志 浩太
「そうか、そうだよな、分かるよ邪魔したくて邪魔してた訳じゃないもんな、ファミチキ食べたかっただけだもんな……!」
だくだくと涙を流しながら、ファミマへ向かおうとする!

本体のあからさまな異常に胃袋が驚いて鳴き声を上げているが、本体はそれどころではなかった。

牧志 浩太
んんん大ファンブルしたかなwww
大丈夫、ただのギャグシです。

牧志 浩太
このシナリオ、ファミチキ食べたくなるのが難点
KP
ファミマは近所にないのでセーフ!
チキン食べたい!!
牧志 浩太
帰り道にあるんですよファミマッッッ!!

牧志 浩太
実に5+6+1人いる牧志ですが、果たして胃袋は牧志カウントなのか。
KP
元気なお子さんですねー
牧志 浩太
なるほど牧志の一部からできた別の生命だから、牧志が産んだと言えなくも ない ???

佐倉 光
「お、おい、牧志、大丈夫か?
何があったんだ?」
KP
突如滂沱の涙を流したあなたに驚いて、佐倉が肩に手を掛けた。
佐倉 光
「具合悪い?  いや精神攻撃?」
牧志 浩太
「違う、違うんだ、佐倉さん。
気持ちが分かってしまっただけなんだ。
こいつのファミチキへの愛が、渇望が、胃袋から湧き上がるファミチキ食べたくてやまない気持ちが……!

佐倉さん、俺もファミチキ食べたい!!」

佐倉さんの両手をがっしり掴んで熱弁する。
胸のあたりで胃袋が「俺は何も言ってませんが!?」とでも言いたげに抗議の声を上げた。
牧志 浩太
胃袋、普段はそんなはっきりキャラ持ちませんが、ギャグ時空なのでということで(?)
佐倉 光
「ええー、ああー、そう……」
佐倉は、ちょっと引くわぁ。という顔をしつつも頷いた。
佐倉 光
「じゃあファミマまで行くか。
何だかんだでずいぶん近くまで来てるし」
KP
「ファミチキくださぁぁい!」
心なしかそのとき聴こえた声は、喜びに満ち溢れていたように思えた。
佐倉 光
「なんか牧志、唐揚げ系が絡むと様子がおかしい気がする」
浦西
「すごく同感なんだけど、唐揚げ絡みで何かあったのか?」
浦西も一歩引いている。なんなら二歩は引いている。
牧志 浩太
「えっ、そうかな」
波照間 紅
「ああ、結局行くのか」
わさわさとファミマへ向かう。

KP
駅前のファミマは今日も盛況だ。
折しもファミリーマートでは、ファミチキ(骨なし)、スパイシーチキン、香ばしチキン(焦がし醤油風味)の3種類を自由に組み合わせて2個同時に購入すると、レジにて100円引きになるキャンペーンを実施中である。同時にチキンセールも行われている。
ホットスナックのケースにはチキン系が山積み、ファミチキバンズも目立つところに陳列してあった。
KP
今本当にセール中みたい?
牧志 浩太
ほんとだ、2個買うと100円引きみたいなセールやってるんですね
KP
それなりに大事な確認。
今もっているチキン系商品、買うファミチキの個数を申告してください。
牧志 浩太
牧志……インヤンニョム唐揚げ×1、KFC月見チキン×1 + ファミチキ2個
浦西
浦西……実は1個もない(いがめんちパンしか買ってない) ファミチキ1個
波照間 紅
波照間……インヤンニョムDXチキン×1、KFCオリジナルチキン×1 + ファミチキ1個&香ばしチキン1個
※唐揚げは全員1個ずつ買っているが、全員その場で食べたので手元に無い
佐倉 光
佐倉……KFCオリジナルチキン1個 スパイシーチキン1個 ファミチキ1個
牧志 浩太
「ああ、ファミチキの香りだ……。あ、こいつの分も買わなきゃな。あー、でもどうやって渡せばいいんだろ? 供える?」
浦西
「セールは気になるけど、2個食える気がしない」
波照間 紅
「折角だから二種類食べてみるかな」
佐倉 光
「買いすぎたな……まあ、余ったらシローにやればいいし」
牧志 浩太
「だな。それに、他のみんな一瞬だけ呼んで食べてもいいしさ」

KP
チキンを買って店を出ると、全員の頭に声が響いた。
KP
「ファミチキを届けてください……」
波照間 紅
「ん? ……届けてだって?」
牧志 浩太
「ああ、勿論。でも、どこに? おーい、どこに届ければいい?」
KP
「ファミチキを、森へ……」

その言葉と共にイメージが浮かぶ。
【アイデア】
波照間と牧志はプラス20で判定。
牧志 浩太
1d100 99 牧志【アイデア】 Sasa 1d100→ 5→決定的成功クリティカル)!
KP
さすがだ
牧志 浩太
チキンを愛する者同士のリンクが発生している
KP
補正入った理由はチキンではないがな!
牧志 浩太
チキンじゃない補正だった! 何なんだろう
波照間 紅
1d100 99 波照間【アイデア】 Sasa 1d100→ 75→成功
浦西
浦西はNO DATAなので判定無し。
佐倉 光
1d100 85【アイデア】 Sasa 1d100→ 79→成功
KP
それは何となく記憶にある場所だ。
波照間と紅が遭遇した大事件のなか、山を登り、道をゆくと見える古い墓地。そこへゆく途中に見た山道だ。
牧志 浩太
あああーーー! そっち!
KP
考えてみれば佐倉も行ったことあったな。まあいっか。
牧志 浩太
まあ、牧志と波照間にとっては一つの原点でもあるし。
二人ともいる所であの場所絡めてくれてありがとうございます 久しぶりに「紅と紅」の空気感に戻る牧志と波照間。
KP
異世界の牧志が来たときにジャケット焼きに行ったけど、あのときはまあ一杯一杯すぎて詳細見てなかったんだろうな。
探索者『牧志 浩太』が発生する起点になったシナリオ絡みの所で、なにかと因縁がある場所なのだ。
牧志 浩太
「あ」
思わず、先輩と……、紅と、顔を見合わせる。
波照間 紅
「あ」
思わず、牧志と……、紅と、顔を見合わせる。
牧志 浩太
「懐かしい場所が出てきたな」
直後、思わず吹き出した。まさか、こんな文脈であの場所が出てくるとは思わなかった。
波照間 紅
「ああ。まさか、ファミチキ供えに行くとはな」
波照間もつられて吹き出し、少しばかり笑いあった。
牧志 浩太
笑いあってから店に戻り、ファミチキを1個追加で買ってくる。
……あの山には、俺が生まれて、そして死んだ場所もある。帰りに寄ろう、と思った。
今になればもう思い出だ。悼むことくらいはできる。
牧志 浩太
それから、佐倉さんと浦西に、浮かんだ場所があの大事件の山だった話をする。
佐倉 光
「……あー、あそこか。そうか。道理で見覚えがあった気がした」
KP
佐倉は腑に落ちた、という顔で手を叩いた。
佐倉 光
「何だかんだ、因縁があるのかもね」
KP
浦西くんも知ってるかな?
牧志 浩太
「かもしれないな。因縁がずっと繋がってるんだ」
浦西
浦西はそう聞くと、少し間を置いてから、ああ、あそこか、と頷いた。
浦西
「俺はそこの記憶、浩子のだからな。少し曖昧みたいだ。
きっと地形も全く一緒なんだろうけど……、正確に言うなら、俺達の場所じゃないしな、そこは」
思い出せなかったことを少しばかり悔いるように、喪失の痛みを思い出すように、浦西は添える。
佐倉 光
「いくら似てたって違う場所だもんな」
佐倉 光
(そもそもこの地球の出じゃないのに知ってる方が異常)
浦西
「ああ。たまに錯覚しそうになるけどな」

KP
「ファミチキを、届けてください!  森へ!」
佐倉 光
「フラグが立ったみたいだな。
なんなんだこいつ?
あの場所にファミチキ届けてやれば、この鬱陶しい声、何とかなるのか?」
牧志 浩太
「なんじゃないかな。きっとあの場所で死んで……」
波照間 紅
「鶏か……」
牧志 浩太
「先輩?」
波照間 紅
「いや……、鶏といえば生贄だな、と思ってな。
実は僕らを鬱陶しい声で動かして、何かの儀式を」
牧志 浩太
「……それだったらファミチキ限定である必要なくないか?」
波照間 紅
「それもそうか」
牧志 浩太
「でも実際、どうなるんだろうな。
分からないけどこのまま根比べしてるわけにもいかないし、警戒はしておいて、行ってみるしかなさそうだ」
佐倉 光
「んじゃ、一度戻って車取ってくるか。
着く頃には冷めてそうな気がするけどなぁ」
牧志 浩太
「まあ、冷めてもそれなりに美味いし」
KP
では現地へ向かうでよろしいですか?
牧志 浩太
シローと東浪見に行き先を(理由は言わずに)連絡して、普段持っている持ち物(懐中電灯など)が動くことを確認して、現地へ向かいます。
牧志 浩太
浦西があんまりチキン買ってないのは、元々小食・感覚過敏気味なのもありますが、つがツラコラボアイテム&一番くじの費用を捻出するためもあります。
KP
お、ひとつ忘れておりました。
〈図書館〉をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 85 〈図書館〉(牧志) Sasa
1d100→ 19→成功
波照間 紅
1d100 76 〈図書館〉(波照間) Sasa
1d100→ 72→成功
佐倉 光
1d100 85 〈図書館〉 Sasa
1d100→ 54→成功
KP
過去にそのあたりで遭難事件があったことを思い出す。
ニュースによると、行方不明になっていた少年は2日後に見つかり、酷く錯乱した様子だったようだ。
牧志 浩太
「そういえば……」
現地に向かおうと準備していて、ふと気がかりなことを思い出した。

あれはいつ頃のことだっただろうか?
少年は見つかったというが、何か証言していただろうか?
KP
一月ほど前だっただろうか?
何かとても恐ろしいものを目撃したのではないかと思われるようだったが、おそらくクマか何かだったのだろう、と結論づけられている。
牧志 浩太
それは恐ろしい。……もとい。

その事を思い出して、雰囲気に巻き込まれていた頭に少しずつ冷静さが戻ってきた。
まさか俺達ごと、そいつの餌じゃないだろうな?
いや、だとすればファミチキ限定な理由がもっと分からないか……。
牧志 浩太
現地に向かいつつ、佐倉さんと浦西にもその件を話しておこう。
牧志 浩太
なるべく近くまで車を寄せて、退路は確保しておいた方がよさそうだ、と佐倉さんに提案。
佐倉 光
「そうだな、行けるところまで車で近づこう」

KP
あなたはみたびあの山を登る。
一度目は死んで産まれるために。
二度目は埋葬するために。
三度目は……何のためだろう?

車は町を抜け、山道をひた走る。
車内は美味しそうなチキンの匂いに満たされていた。
佐倉 光
「……さすがにきっつい。窓開けていい?」
牧志 浩太
「それもそうだな」
窓開けよう。何か入ってこない程度に。
浦西
「美味そうな匂いもこれだけ籠もると流石にな」
KP
そうこうするうち、あの幻影で見た場所に近づいた。
ここはそうと知らなければ道があることすら気付かないであろう。
例の墓地はもう少し先だ。そしてあなたの……『紅』の『父親』……そう呼んでいいのかは分からないが、あの男が死んだ場所の近くでもある。

〈聞き耳〉をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 97〈聞き耳〉
Sasa 1d100→ 70→成功
波照間 紅
1d100 73〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 61→成功
牧志 浩太
拳の向こうで砕け散る感触を、久しぶりに思い出すようだった。
佐倉 光
1d100 79〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 3→決定的成功クリティカル)!
KP
佐倉が突然身を引きつらせて呻き始めた。
佐倉 光
1d100 30 【CON】 Sasa 1d100→ 12→成功
KP
何が起きたのか、と気を払おうとしたと同時、牧志も波照間も感じるだろう。
この森にはなにかが、いる。
鳥の声に混じり、獣の唸り声のようなものが聞こえた。
……殺意を帯びたような、飢えた獣の声が。
〈聞き耳〉成功者は《SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
佐倉 光
1d100 60 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 39→成功
牧志 浩太
1d100 55 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 23→成功
波照間 紅
1d100 55 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 33→成功
牧志 浩太
「佐倉さん! ……痛むのか?」
運転を継続する余裕も車を停める余裕もないようなら、シフトレバーとサイドブレーキを使って車を停め、すぐに運転を交替する。
佐倉 光
「大丈夫……治まった」
波照間 紅
無言でCOMPに手を伸ばし、弓を展開できるように構える。
KP
これ以上は車で入って行けそうにない。降りて進むしかないようだ。
KP
「ファミチキを……持って来て下さい……森へ」
KP
あの声は奥へ奥へとあなた方を誘う。
牧志 浩太
「車はここまでか……。
確実に何かいるよな、この森。しかも、まずいのが」
浦西
「正直俺は、この声は擬態か何かなんじゃないかって気がしてきたよ。
人間の声を装って餌を誘い込むんだ。
餌はチキンじゃなくて、俺達、っていう」
波照間 紅
「君が言うと説得力があるな。……行かなければ根競べ、行けば最悪餌か」
KP
「ファミチキを……持って来て下さい……森へ」
声に軽い焦りが混じった。
えっ、来てくれないんじゃこれ? ここまできて?
その手のチキンをもってきてくれないんですか??
ちょっとそれは殺生じゃないですか??

そんな気持ちが込められたのを感じたかも知れないしそんなのは気のせいだったかも知れない。
牧志 浩太
声の気持ちを感じたような気がするし、気のせいな気もする……。

この声怪しすぎるだろって思うんだけど、とはいえあのまま邪魔され続けたら佐倉さんが爆発しそうなんだよな。
俺は慣れてるからいいんだけどさ。
牧志 浩太
「自分の中に何か(胃袋とか)が存在する」「自分の感覚に何かが割り込んでくる」ことに耐えられるようになっていってしまっている牧志。
牧志 浩太
「先輩、車の前で待っててほしい。
スマホを通話モードにしておくから、俺達に何かあったらすぐに助けを呼んでほしいんだ」
波照間 紅
「ああ、分かった」
牧志 浩太
戦力のある波照間は本来なら連れていくべきだけど、そうなると一番待機すべきが牧志になっちゃってPCが居なくなるッッ!
KP
助けを呼ぶなら浦西くん残してもいいんじゃないかって気がしますけどね。
サマナー死亡で消えたりしないし、一応Barの関係者だし。
牧志 浩太
お、それでもいいならそうさせてもらおうかな。>浦西を残す
KP
ここで「やっぱやーめた」って帰っちゃうこともできます。
牧志 浩太
うーーーーん。
賢いのは間違いなく帰っちゃうことなんだけど、そこは探索者、行くぜ!(こわい)
これでトラップだったら怖いなあ。
KP
森は虎視眈々と狙うようにあなた方を待ち受けている……
あなた方を?
それとも、チキンを?
浦西
「いや、俺が残る。先輩の弓は必要だろ。

大丈夫、連絡用にスマホ貰ってるし、そう簡単に召喚が解けたりしないし、Barとも連絡取れる。

牧志、免許借りてもいいか」
牧志 浩太
「ん、ああ。分かった。
……頼む」
浦西
「ああ、頼まれた」
牧志 浩太
※浦西に牧志の運転免許証と車の鍵を預け、スマホを彼のと通話状態にして、チキン持って森の中に入ります。

KP
では無謀にも何者かが待ち受ける飢えた森へ入り込もうとする、チキンではない探索者の皆さんは!


【チキチキファミチキチキチキ遭遇ゲーム】


ルール説明だ!
牧志 浩太
んんんwww チキチキファミチキwww
波照間が判定に失敗。
KP
14か。可愛い可愛い
牧志 浩太
高いほどかわいくないのが出るのかな

KP
ガサガサ……と行く手で草木を揺らす巨大なものがいる。
……黒い、丸々とした生き物。
人里に希に現れる脅威、そう。2m級のヒグマだ!
えっここ本州ですけど。
今からでもクマ保険入れます?

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1d2
クマ保険……北海道特有のジョークだったんだけど最近笑えないね。
リアルで熊に餌をやったらダメ、絶対。
牧志 浩太
1d100 55 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 99→致命的失敗ファンブル
KP
うん。
牧志 浩太
SAN 55 → 53
1d100 55 波照間《SANチェック》 Sasa 1d100→ 43→成功
佐倉 光
1d100 60 佐倉《SANチェック》 Sasa 1d100→ 2→決定的成功クリティカル)!
KP
相手はまだこちらに気付いていない!
佐倉 光
「でけぇなっつうかなんでこんな所にヒグマが」
牧志 浩太
「……!?」
一瞬、凍った。見間違いと思った。
しかし恐るべき偉容は、瞬きしても消えることはない。

それは理解不能なために恐ろしいのではなく、理解可能なために恐ろしい。
それの存在を習性を限界を俺達は知っている。
問題はその限界が、人間数人なんかよりも遙か上にあるってことだ。それが分かってしまうことだ。
牧志 浩太
だから食べ物持って山になんて入りたくなかったんだっていうかなんでこんなでかいの居るんだよーーー!
牧志 浩太
慌てて声を呑み込む。
えっと音で知らせ、いやだめだ、俺達は餌になるものを持ってる。
波照間 紅
はっ、と気づく。……相手はまだ気づいていない!
音を出さずに距離を離そうとジェスチャー。
そのまま距離を離す。
三人は身を潜めた。なんと三人とも判定に成功。
KP
冗談のように巨大な獣、その腕の一振りであなた方の頭などあっさりと潰してしまうだろう恐ろしい野獣は、フンフンと鼻を蠢かせ、あなた方が隠れている場所を執拗にかいだ。
あなた方は身をできるだけ縮め、土の香りに同化しようとでもいうかのように息を殺す。
強烈なチキンの香りだけが周囲に漂っていた。

香りはすれども姿は見えず。
クマは苛立ったようにうなり声を上げると、走り去っていった。
その吠え声が「ファミチキ」と聞こえたのは……いくら何でも気のせいだろう。
牧志 浩太
触れるだけで薙ぎ取られるだろう巨大な腕が、間近で動いていた。

強烈な獣のにおい。
心臓がきゅっと縮んだ。心音すらあちらに聞こえそうな錯覚にとらわれた。
胃袋が鳴きだしたらどうしようと気が気じゃなかったが、どうやら胃袋も恐怖のあまり縮こまっていた。
波照間 紅
目の前で躍動する筋肉を、弓があろうが到底貫ける気はしなかった。
波照間 紅
ようやくその姿が見える範囲から消えたのを見届けて、振り返った牧志と合った目が、互いに『死ぬかと思った』と語っていた。
佐倉 光
「クマのくせに鼻が悪いのか? 何にせよラッキーだな」
KP
佐倉は腕輪から手をはなし、首をひねっていた。
波照間 紅
「さっさと進んでしまおう」
牧志 浩太
「同感、この状態まずい」
頷きあって先に進む。
2ターン目は全員判定に成功。
KP
2ターン目、森のざわめきの中、ただ「ファミチキください」の声だけが響く。
いっそ祈りのように感じるほどだ。

3ターン目は結果的に判定成功。

KP
不穏な気配が背後に流れ、密集する木々が割れる。
幸運にも? 不運にも?
あなた方は熊と遭遇しただけでこの森を突破することができたようだ。

通り抜けてみると、そこは異界だったのかと思えるほど奇妙に暗くて濃密な悪意と食欲に満ちていた。
一体何が潜んでいたというのだろうか……
突破!
KP
よかったね!!
牧志 浩太
死ぬかと思ったぜ!!
KP
やばさレベル6のうち下から二番目のやつでした。クマ。
牧志 浩太
やばさレベル!!
クマで2って一番上どう見ても神話生物ですよね??
KP
最高レベルだとちょっと(1d6/1d20) のチェックが入るだけです。
牧志 浩太
でかいんwwww
神格じゃないですかwwww

牧志 浩太
「ひえぇ……」
思わず変な声が漏れる。
へたり込んでしまいそうになるのを叱咤して奥を目指す。

あれですら、まだ生易しいと分かってしまう。
どう考えても普通じゃない。普通の場所じゃない。
佐倉 光
「エネミーソナーが真っ赤だ、やばかったな」
佐倉がいつの間にか詰めていたらしい息をつく。
牧志 浩太
「真っ赤ってことは他にもいたんじゃないか、怖」
牧志 浩太
とにかく、さっさと目的の場所へ向かおう。
このチキンを早く手放してしまいたい!

KP
あなたの気持ちを汲むように行く手に小屋が見えた。
それは住むための家、というよりは物置か何かのような簡素な作りで、中から明かりが漏れている。

「ファミチキください……!」
声は呼びかける。嬉しそうに、愛しそうに、求めるように。
どうやらあなた方を呼びつけたものはここにいるようだ。
扉は閉ざされており、中は見えない。小屋には窓もなく、中の様子はうかがえない。
あなたは……どうする?
牧志 浩太
「……で、また明らかに怖いのが来たな」
簡素な小屋に誘い込む声。
よくて魔女、悪くて牙の生えた口が待ってるやつだろ、これ。
牧志 浩太
「壊すわけにいかないし、開けるしかないよな……。

扉を開けてみる。
先輩、佐倉さん、後ろで支えてて」
牧志 浩太
中に引き込まれないように、波照間と佐倉さんに身体を掴んでおいてもらいながら、正面から身をかわして扉を開きます。
KP
扉はかすかな音を立てて開いた。
カンテラの明かりが揺らめく中、照らし出されたのはやはり外観から想像できるとおりの殺風景な部屋であり、その下に……
おお、なんということだろうか。
そこに立っていたのは性別の域を超えた、完成された美そのものであった。
目にするだけで心を打たれ、その衝撃に精神は打ち震える。正に感動である。
これは人か。否、このようなものが人であるはずがない。

青磁の肌は怪しく艶めき、素肌に流れ落ちる髪は光を反射し清流のごとく。
儚げな風貌ながら永遠を感じさせる深い瞳、高く、だが下品ではない鼻、血色を宿した唇は綻ぶ。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
1d100 53 牧志《SANチェック》 Sasa 1d100→ 93→失敗
SAN 53 → 52
波照間 紅
1d100 55 波照間《SANチェック》 Sasa 1d100→ 4→決定的成功クリティカル)!
佐倉 光
1d100 60 SAN Sasa 1d100→ 64→失敗
SAN値 60 → 59
牧志 浩太
「えっ……」
想像の外だ!
何もかもを忘れて一瞬、向き合ってしまう。

異界の氷から削り出したかのような、絶対零度の美。
どんな熱も概念を失い、宇宙さえ動きを止めてしまいそうな程の。

美という形の中に納まっていながら、それは人が想像しうる美とは思えなかった。
これは。
これは、何なのだ。
波照間 紅
「で、君なのか。ファミチキ欲しいのは」
牧志 浩太
うーん。素だな、先輩。
まあ確かに、先輩その辺気にしないもんな。
何となく分かる。
先輩はあれだな。
綺麗な人って言うには超越しすぎていて、「そういうもの」だって思ってるな。
「そういうもの」なら気にしないもんな、先輩。
KP
佐倉はぽかんと口を開けて見とれていた。
KP
その美の化身は輝かんばかりの笑みを浮かべ、あなたたちに出会えた喜びを高らかにうたうのであった。
KP
「ファミチキください」
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1d2
牧志 浩太
1d100 52 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 68→失敗
1d2 Sasa 1d2→1
SAN 52 → 51
波照間 紅
1d100 55 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 25→成功
佐倉 光
1d100 59 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 66→失敗
1d2 Sasa 1d2→2
SAN 59 → 57
先輩の余裕
KP
波照間さん強靱だな。ダイスがちゃんと場を理解してる。
牧志 浩太
そうそう。出目が言うこと聞いてる。
KP
そしてこういう不条理大嫌いな佐倉は削られる。
牧志 浩太
出目が美しい。
でかい鬼! 七階で話しかけてくる謎の何か! ファミチキねだる異様に美しい何か! なるほどそういうものだな って受け入れちゃう波照間。

波照間 紅
「ああ、分かった」
ファミチキを一つ取り出して渡す…… 前に、その人(?)の声と、聞こえていた声が同じ物かどうかと、あの声が今も聞こえるかどうか確認する。
KP
そう、同じ声だ。
とうとう求めていたものに巡り会えたのだ!

ここでいくつファミチキを渡すか、またはファミチキではないチキンを渡すかも自由。
波照間 紅
「旨いよな、ファミチキ。
ところであの森の熊やらは君がやったものなのか? そういうのは怖いんだが」
ファミチキひとつ渡そう。
牧志 浩太
「うーん。そういうものかなと思えてきた」
こちらもファミチキひとつ渡す。
佐倉 光
1d2 ファミチキあげる スパイシーあげる Sasa 1d2→1
佐倉 光
「……」
佐倉は無言でファミチキを突き出した。
KP
「嗚呼、ファミチキ……!!」
その美の化身は光輝いた。
良い匂いが漂った。
鈴の降るような軽やかな音が鳴り響いた。
人間の感覚で言えば、微笑んだのだ。
KP
波照間の問いにその存在はゆっくりとかぶりを振り、ひとつ深々とお辞儀をして、次の瞬間には視界が光輝いた。
佐倉 光
「あっ、待てよ俺の車っ!」
1d100 75【幸運】
Sasa 1d100→ 4→決定的成功クリティカル)!
牧志 浩太
「えっ、うわ……!?」
とにかく喜んでもらえたらしいと認識した直後、視界が光に満たされた。
咄嗟に腕で目を庇う。

KP
ふと気がつくとあなた方は、駅前のファミマ前に立っていた。
背後で扉が閉まり、いつもの曲が聞こえる。

あなたがたの右手には温かなファミチキ、左手にはカードが一枚。
牧志 浩太
「……えっと」
波照間 紅
「これは…… 解決したということでいいのか」
牧志 浩太
「すごく わけが わからない」
波照間 紅
「奇遇だな僕もだ」
佐倉 光
「もうやだ」
波照間 紅
左手にあるカードを見てみる。
KP
それは「Vポイントカード」もしくはもう持っているなら「Tポイントカード」だ。

というわけで皆さんどうだろう。
佐倉は持っていなかったので真新しいVカードが手の中で燦然と輝いている。
牧志 浩太
「俺ポイントアプリなんだけど……」どうやらアプリと被ったらしい。
波照間 紅
「結局何だったんだろうな。宣伝?」
持っていなかったので新しいカードだ。
KP
あ、では手にはスマホがあり、アプリを確認すると5000ポイント加算されている。
他の二枚のVカードも同様5000ポイント入りだ。
どうやらこれがお礼ということらしい。
牧志 浩太
とにかく命拾いした……ような気がする。
ファミチキくださいの声は聞こえなくなっているだろうか?
KP
声はもう聞こえない。
佐倉 光
「あ、俺の車」
KP
佐倉が振り向いた方、駐車場の端に佐倉の車が止めてあった。山道を走って相当汚れたはずなのに不思議と綺麗だ。
まるで洗車直後にワックスかけたようになっている。
車の中に浦西が寝ているか、それとも混乱した状態で座っているだろう。
さぁびす
KP
クリティカル出したからサービスね。
牧志 浩太
クリティカルサービスだった!
KP
成功したら車返してあげようとは思ってたけど。
牧志 浩太
やったぜ、また佐倉さんの車が取り残されなくて済んだ。

波照間 紅
「結局何がなんだか分からなかったが、何とかなった……、ということで合っていそうだな」
牧志 浩太
「あ、浦西」
浦西
「気づいたらここにいたんだけど、結局何だったんだ。
あの声からして、ファミチキは渡せたのか?」
車の中から混乱した様子の浦西がもぞもぞと出てくる。
牧志 浩太
「渡せた、っぽいかな。何に渡したのかよく分からないけど」
佐倉 光
「ったく何だったんだよ結局。訳分かんねぇ内に終わった臭いし。《アナライズ》し損ねたし」
KP
佐倉はファミチキにかぶりついた。
佐倉 光
「うめぇ」
牧志 浩太
「美味い」
残ったファミチキにかぶりつく。
結局何だったんだ。あのヒグマ何だ。
巻き込まれた諸々の中でも、まあ訳が分からない。
牧志 浩太
「結局、あいつがファミチキ欲しさに起こした出来事、ってことだったのかな。
それか、もしかしたら単純に俺達の反応見たかっただけ、とかさ」
佐倉 光
「悪魔の考えることなんか分かんねーよ」
KP
どーせまた追跡調査しても何も出ないヤツなんだろうなぁ、と諦め交じりに思った。
牧志 浩太
「それもそうだな」
佐倉さんの考えてることが分かるような気がした。
結局何も分からないんだろうな、何だったのか。
牧志 浩太
「まあ、今回も命拾い出来てよかった、って思っとくか。
このポイント、何に使う?」
波照間 紅
「Vポイントなら色々と使えるな。とりあえずチキン以外かな」
KP
いつどうして始まったのかも分からない事件は、こうしてなんとなく終わりを告げた。
結局アレは何だったのか?
案の定、例の場所に再度足を運んでも森はそんな物騒な顔をしてはおらず、鳥たちの声が響くばかりなのだった。


ファミチキください
【GOOD END】



KP
クマしか出なかったなぁー。しかも神回避されたなぁー。
牧志 浩太
〈聞き耳〉で補正を頂けたとはいえ、その後の頑張り具合がすごかった。
KP
まずは報酬ー
生還報酬
KP
こんな要らんシナリオでクリティカル連発するなよなー
でもそのお陰で車は戻ってきたか……
牧志 浩太
クリティカル連発ぶりがすごかった。極端!!
KP
もっと命の危機のときに出して欲しい。
多分これが佐倉の特性で、ある程度の余裕がないと実力出せないタイプだからいつも逃げ道探してるんだろうな。
牧志 浩太
余裕がなくなるとダブルファンブルしたりするのが特性だったかぁー。
だから余計に面白がられて余裕を奪われちゃうのかもしれない。
KP
ひどい!
牧志 浩太
牧志の今回のクリティカル連発は何だろう、唐揚げシンパシー?
KP
愛する存在が近くにいるとクリティカル出やすくなるというファイアーエムブレムとかいうゲームがありまして。
今回ファンブル出したの波照間さんだけなんだな。変な偏り方してる。
牧志 浩太
なるほど? 愛する唐揚げと共にいたからクリティカルが出た?
なるほど今後も唐揚げ食べていればいいんですね

なんですよね。波照間がファンブル一度出しただけで牧志も佐倉さんもクリティカル連発。
やっぱり唐揚げの加護では。
KP
偉大なり唐揚げ。
佐倉 光
振るぞクリティカル
1d100 79〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 53→成功
1d100 79〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 34→成功
〈聞き耳〉は無理!
【幸運】は魂の叫びだったので、説得で。
1d100 17 説得 Sasa 1d100→ 8→成功
あらあら。
変動なしおわり。
牧志 浩太
波照間は【幸運】ファンブル、牧志は【アイデア】クリティカル【幸運】クリティカル二回かー。

【幸運】は森に蠢くものから逃れようとして出したものだし、牧志も波照間も〈隠れる〉で行きます。

ファミチキ【アイデア】クリティカルの分はどうしよう。
お、いいのがあった。
牧志のファミチキ【アイデア】クリティカル〈製作:肉料理〉を上げます。
KP
お、確かに!
牧志 浩太
1d100 2 〈製作:肉料理〉 Sasa 1d100→ 1→決定的成功クリティカル)!
KP
ええー
牧志 浩太
ええぇー。こんなところでまさかの1を出さなくても。
KP
よりによって1クリでございますか。
牧志 浩太
ここで上がらないのはびっくり。
自作せずにファミチキ食えということか。
KP
そっかー。
牧志 浩太
1d100 14 牧志の〈隠れる〉 Sasa 1d100→ 61→失敗
1d10 上昇
Sasa 1d10→8
1d100 22 牧志の〈隠れる〉 Sasa 1d100→ 72→失敗
1d10 Sasa 1d10→2
牧志は〈隠れる〉14→24。
波照間 紅
1d100 10 波照間の〈隠れる〉 Sasa 1d100→ 88→失敗
1d10 Sasa 1d10→7
波照間は〈隠れる〉10→17。
で以上でございます。
KP
はい。では背景情報流しましょうか。
牧志 浩太
ぜひぜひ。結局なんだったんだ。
背景情報
KP
つまり発端は『あいつの悪ふざけ』
牧志 浩太
ニャル様wwwwwwwwwww
「ファミチキくださいとしか喋れないんじゃないか」は合ってたんだなぁー。

あのあと無事ファミチキゲットしたもとおじさん、どうなったんです??
KP
解放されて成仏したっぽいです。
牧志 浩太
成仏したかぁー。よかった(?)
自分にファミチキ供えるつもりでいたら、おじさんに供える結果になるとは。

あの描写でニャル様関連だろうなーとは思ったけど、間におじさんが挟まっていたとは。
KP
そんなわけでシナリオ積み過ぎて因縁深くなっちゃってる牧志と佐倉にはよりくっきりはっきり聞こえてしまっていたわけですが、牧志はそれどころじゃなかったので、佐倉は一人でストレスにやられることになったと。
なんというタイミングだ。
波照間さんには普通霊障ボリュームでひっそり聞こえてた。
牧志 浩太
なるほどなぁー。それで波照間よりも二人によく聞こえていたんですね。

そして牧志のタイミングが悪すぎてスルーできちゃって、佐倉さんだけストレス溜めることになったと。
KP
でもって森に出てくる愉快な仲間達の内訳ー
何が出てくるのか公開しました。
牧志 浩太
ちょwwww
ビヤーキーにショゴスwwwいるwwww
ファミチキ狙ってくるショゴス面白すぎる。見た方はそれどころじゃないけど。
あれクマに見つかってたらどうなってたんです? 死???
KP
こいつらに遭遇して隠れ損ねた場合は、ファミチキ投げつけると食べながらいなくなります。
神話生物も攻撃はしてきません。
ここにおいて価値あるものはファミチキただ一つなのです。
牧志 浩太
それでファミチキの数が重要だったんですね。三枚のお札ならぬ三枚のファミチキかな???
途中でファミチキなくなっちゃってたらどうなってたんです?
KP
まあー、《SANチェック》だけ入れて貰う感じで一応進めますが、おじさんにあげるぶんなくなっちゃいますね。
足りないもしくはあげない場合はBAD ENDです。
BAD ENDにつて
KP
普通に帰れますがこんなお土産がつきます。
牧志 浩太
なんと。おじさんが悲しい。
ストレスで佐倉さんが爆発する! 胃袋やら異界やらファミチキやら、牧志から日常生活が遠ざかってしまう!
KP
あ、それとおじさんにファミチキじゃない別のチキンあげた場合。
真顔で見られる。なんかゾッとする。
牧志 浩太
んんwww
佐倉 光
「なんでよスパイシーのも美味いだろ」
牧志 浩太
「唐揚げだっていいじゃないか美味いぞ」
牧志 浩太
あのクマやらショゴスやらどうしてあんなところにいたんですか???
KP
あ、一応この卓限定の設定ですが。
なんで例の場所近くだったかって言えば、色々呼ばれたりして縁が色々絡んでる場所だし、ロアさんも来たことあるしで、あいつもちょっかい出しやすい場所だったからですね。
呼んだ探索者がどんな顔するか見たがったんじゃないですかね。
今回のヤツは完全に愉快犯だから。
牧志 浩太
あーあー。パワー(?)スポットになっちゃった。
KP
ということで期間限定でヘンにねじ曲がった空間でした。
牧志 浩太
ニャル様がひたすら面白がったせいだったかー。
KP
意外とうちの卓愉快犯ニャル少ないんだよな。
牧志 浩太
確かに。某シナリオのニャル様は最高に悪趣味だったけど、もともと牧志たちをターゲットにしていたわけではないですしね。
茶番系シナリオも意外にニャル様じゃなかったりしたし。
KP
真面目に愛犬預けに来た人とかもいましたしー
牧志 浩太
いましたねー
今回は愉快犯ニャル様だった分、牧志が「いつも以上にわけわからんな???」ってなった。
KP
そしてそういうの嫌いな佐倉がストレスで殺気立ってた。
牧志 浩太
佐倉さんは不条理に巻き込まれるし大事な所で邪魔されるし災難でしたね。
しかも今回はあんまり堪えてない牧志と温度感が違ってしまっているし。
KP
聞こえているのに一週間ファミマに行かないってのはもう意地なんだろうなと。じゃあ怒ってるんだろうなと思ったらあんな感じになりました。
初回に何か決定的なのやられたんでしょう。
牧志 浩太
なるほど。悪魔を怒らせて死にかけたりハッキングで最高にノってる時に邪魔されてミスったり、それはキレていいよ佐倉さん。
KP
そしてつがツラなるコンテンツが生産された。
牧志 浩太
今回は今まで出番の無かった浦西の出番が多くて楽しかった。
KP
浦西くんが今回はマスコット的な立ち位置でしたね。
牧志 浩太
ですね。コンテンツ生産されたし出番多かったし。
なお、元ネタは沖ツラ(沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる)でございます。>つがツラ
KP
ああー、そういうのがあるんだ!
牧志 浩太
なのです。そこにゆうこやネタ絡めてああなった。
KP
くっ、ヒロイン化するおじいはいなかったっ
牧志 浩太
残念ながらおじぃはいない!
KP
あ、べつにおじさんはね。意図的に佐倉が嫌なタイミングで話しかけていたわけではなくてですね。
あまりの精神ガードの高さで「普通に話しかけても聞いてもらえなかったので、ガードが緩む隙に話しかけた」が正しい。
牧志 浩太
なるほど!!
その結果タイミングが悪い時にばっかり話しかけてしまい、おじさんに悪気はないのに佐倉さんが最高に怒ることに。
KP
弁解したくとも「ファミチキください」しか言えないしなー
もう一人には声は届いてるっぽいのに何故か届いていないかのような反応されるしー
牧志sも聞いてはいたとおもいますが、波照間さんと同じでチューニング合うのに時間がかかったんだと思います。彼ら一日しかいないからほぼ気付かなかった。
浦西はね、なんか、アンテナが合ってたんじゃないかな、デムパに。
牧志 浩太
牧志sは6日に1回しかいませんしね、それぞれ。

弁解したいのに喋れない!
牧志、【POW】-1されるほどのこれをスルーできてしまったのは、異界の干渉が相当強かったんだろうなぁ。
日常生活できる程度に弱まるまで一週間かかっていたのでは。

途中の牧志の〈心理学〉はやっぱりファンブったんですか?
KP
いえ、あれ成功でした。
折角のギャグシなので大袈裟表現したらあんなんなっただけです。
牧志 浩太
なるほどwwww
ファミチキへの愛を唐揚げシンパシーで読み取ってしまった!
KP
絶対に相容れない、だからこそ分かってしまうのです。
しらんけど。
あの分解事件からは数ヶ月経った想定ですから、随分薄まっているはずではありますが、その分変な信号の流入に慣れちゃって、オートで無視してるんじゃないかなと……
牧志 浩太
あ、そうか数か月経ってるんでしたね。
もう変なものが見えたり聞こえたりするのに完全に慣れちゃったかー。
KP
佐倉が「最近変な幻聴が……」みたいな相談しづらくなったかも知れない。
聞こえているのが同じものなのかどうかよくわからない!
牧志 浩太
あーあ。
でも今回ちゃんと(?)事件だったわけで、牧志はまた佐倉さんの様子を細かく聞くようになると思います。

別の問題に紛れて異変をスルーしたせいで大事件になったこと、前にもありましたしね。
KP
あー、確かに。ありましたね。
セール中にファミチキ食べときたいなー、などとおもった今回の置き卓でした。
牧志 浩太
シナリオ中にファミチキを2回食べてしまったPLです。食べたくなるんだこれは。
KP
近くにない上風邪引いてるから無理だったんだよぉぉッ!
ななチキはなんか違うじゃない!
牧志 浩太
わかる!! ファミチキは他のチキンでは代替出来ない!!
KP
あとななチキはどんどん縮小していくという怪奇現象にやられてるからなぁw
土日に何とかファミチキ食べようと思います!
牧志 浩太
ちなみにファミチキ沖縄発祥だそうで、それもあって余計に三人と佐倉さんの温度感がズレていたと思います。
KP
最初に沖縄料理参考にチキンだしたのファミマでしたっけね。
牧志 浩太
そうそう。
KP
大体語ること語ったあたりでお次なんですが。
病にやられていたせいで絵ができてませんッ
がんばれば明日には何とかなるかな。
牧志 浩太
ですよねッ
病み上がりですし、無理はなさらず

>次回
ちょっと今回のシナリオからの連想で回したくなった茶番シナリオがありまして、そのシナリオがこれまで牧志たちと絡んでいない神話生物がチラ出するんですね。

それを先に回して、その間に絵を描いていただくのもありかな? と思いますがどうでしょう。
KP
あ、でしたらそうしていただけると!
お願いします! なんだろう。
牧志 浩太
どんなシナリオかと言いますと、真夜中に悪事と称してピザやらお高いアイスクリームやらカロリーをキメ倒すシナリオです。
KP
ああー、まよなかあくじ
確かに親和性は高いなぁ
(内容は知らないけど)
牧志 浩太
佐倉さん小食だしそういうことしないかもだけど、直前に別な神話事件に巻き込まれて or 仕事で悪魔におちょくられてストレス溜まってたりしたらどうかな? とおもったり。
あ、と思ったら一度だけ絡んでるか。>神話生物
差支えがなければノリノリで真夜中の悪事を決めてしまうシナリオこのまま回そうと思います。
いつから始めましょう?
KP
おっ。明日からでいいですか?
牧志 浩太
お、では明日から、よろしくお願いします。
チャンネルだけ作っておきます。
KP
はーい! ありがとうございます、お願いします!
牧志 浩太
こちらこそありがとうございます、よろしくお願いします!
ファミチキ楽しかったー!
KP
※一応まだ病人なので、釣られてリアルまよなかあくじしている場合ではない
楽しかった! ありがとうございました!
牧志 浩太
ありがとうございましたー!

コメント By.佐倉 光
ファミチキたべたくて仕方なくなっちゃうんですよねこういうの置き卓でやるとさぁ!
実はこのシナリオやっている頃体調崩してたのでチキンどころじゃなかったのでした。ファミチキください!!
※終了後体調が少し回復した頃に食べた。

TRPGリプレイ【置】CoC『迷い家は桜の先に』 牧志&佐倉 3

ふと色々な気になることがもやもやと頭の中に浮かびかけたが、全部投げ出して目を閉じた。

TRPGリプレイ CoC『レッド・グランド・セパレート』牧志&子供佐倉 1

どうして、また、佐倉さんを、これだけ多くの人達を。
巻き込んじゃったんだ、俺は、あいつは!

TRPGリプレイ【置】CoC『忌胎』 佐倉&牧志 7(終)

「今回のことは、ずっと覚えとく」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


TRPGリプレイ【置】CoC『おまえが猫耳メイドになるんかい』 牧志&佐倉(終)

こんな状況だけど正気だ! 正気の佐倉さんが、いる!
助けを求め、巻き込まれた俺を助けようとしてくれている!
……大変だろうな正気でこの状況。後で憤死しないかな。

TRPGリプレイ CoC『VOID』継続『靴下が履けない』結城&ヴィキ(終)

『うん。ちょっと横断歩道渡れなくて困ってるお婆さんと、気分悪そうにしてるおじいさんと、風船取れなくて困ってる子がいて』
『……イベント起きすぎじゃない?』

ニンジャスレイヤーTRPG『シャドウ・オーバー・ザ・ネオサイタマ』序章

「あれは……、クソッ、伝説の【回避に定評のあるマスター】のソウルじゃねぇか!」