
こちらには
『七匹の仔山羊からの脱出』のネタバレがあります。

佐倉 光
サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。
とある事件より、体中の痛みに悩まされているが、桜色の勾玉により少し改善した。
巻き込まれ体質らしい。
最近、遭遇した事件で恐ろしいものを目撃したことで、繰り返し再発する記憶障害にかかっている。
牧志とは友人。

牧志 浩太
お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。
生贄体質らしく、事件に巻き込まれることが多い。
佐倉とは友人。
シロー
とある事件以来、特殊な事情のため二人が面倒を見ることになった少年。
超美形で類い希な理解力と知性を有する。
年齢は7歳程度。生育環境が特殊だったため、一般的な教育を受けていないので、言語が年齢の割に幼い。最近になって急に一般的な生活を送り始めたので、外界への興味が強い。
こんばんは
別世界は唐揚げですがこちらはちゃんと(?)探索です。
久々の(?)リアル卓だ!
シーンとかBGMとか組んでいるとこれはこれで楽しい
そしてこのログは後で表情つけたくなるに一票。
唯一にして最大の問題は表情!
結構果てしない作業になりますぞー。
ただ、対の棲みかとか一番キーになった所のログだけでも表情欲しい気持ちはありますね。
ただ、牧志は今回途中まで表情差分どころではないかも。
対の棲みかは動画があるから再現できるな!(更なる地獄の予感)
Call of Cthulhu 6th
『Escapeghost ~7匹の仔山羊からの脱出~』
みやく 様
山羊の仮面の画像はシナリオ素材なので、リプレイには使用しないでください。

昨日は自室に布団を敷いて寝たはずなのだが……
寝相が悪くて布団から出てしまった、とでもいうのだろうか?

ごろりと転がってうつ伏せになる。
うつ伏せになると、ぎしりと床が軋む音がした。
ささくれた板張りの感触が頬に触れる。

目を開く。周囲の状況は?
真っ暗だ。明かりひとつない部屋だ。
妙に埃っぽく、あなたは思わず咳き込んでしまうかもしれない。
目が現状を認識してくると、隣に同じように転がっている人影があることに気づく。

しかしながら頭だけが妙に大きく、ふさふさとした長い毛があり、大きな角がある。


肩に触れて揺する。
揺さぶられて目を覚まし、もぞもぞと身じろぎする。
その声もちゃんと牧志のそれだった。

「……本当だ。どう見ても部屋じゃないな、これ」
牧志はのそりと身を起こし、自分の顔に触れる。


なんつーか。
ふっさふさしてる」
今度はなってるっていうより、上からかぶせられてるって感じなんだけど……」



腰のポーチをゴソゴソと探る。
あった。珍しいな。
スマホを出してライトをつける。
いつもの服装の牧志の頭だけが、黒毛の山羊になっている。
いや、それは仮面のようだった。牧志の首から上をとらえた仮面は、彼の頭をすっぽりと覆い、あなたの目に入るのは生気のない山羊の瞳だけだ。






黒山羊だな」
マスクに触ってみる。触れられるかな。
しかし生きてはいないようで、そこから体温などは感じない。

牧志は自分の顔に触れ、その口元や髭の形を確認している。


マスク越しの声は少しくぐもって聞こえる。


とにかく、脱げるかな、これ」
牧志はマスクに手をかけ、持ち上げようとする。


しかし、すぐに痛みを訴え、あなたの手を止めようともがく。

止める。


のぞき込んでみる。

いわゆる呪いの品だな」

はずすことができないってやつか……。困ったな」
山羊の目のところをつつき、困った声を洩らす。
目は硬質な素材のようで、カンカンと硬い音がする。

前は見えないのか?」
顔の前で手を振る。

顔の前で手を振っても、牧志には見えないようだ。

スマホで周囲を照らそうとする……
牧志のシャツの首元に何か、紙のようなものが挟まっている。

引っこ抜いてみてみよう。
そうすれば貴方は帰します。
母より」
本編見る!




そうすれば貴方は帰します。
母より』だと」





仔山羊は帰さないけど俺達は帰すってことなのか、どちらかしか帰さないってことなのか、どっちにしろ嫌な感じだ。
しかも、この仮面だしな」
牧志は自分の顔の仮面に触れる。

きっとこれ悪趣味なゲームなんだろ?」


改めてスマホで周囲を照らそうとする。

本当に何も見えない、これ。頭が重くて、平衡感覚までおかしくなりそうだ」
牧志はふらつきながら立ち上がり、あなたの声のする方に手を伸ばす。

手を繋ぐ。


壁も天井も丸太の形状の木製で、ログハウスか何かに見える。

木でできてるんだ、全部」

山小屋、というには結構大きいようだ。


けっこう広い家だ」
この部屋は広々としており、部屋の中心には八脚の椅子が添えられた食卓らしき豪華なテーブルが鎮座している。
しかし、それに敷かれた白いテーブルクロスはもはや灰色のテーブルクロスだ。
部屋の隅には大きな古時計が置かれているが、文字盤に蜘蛛の巣が張られてしまっている様子からは年代を感じさせるだろう。
床には虫の死骸や埃、枯れ草などが室内とは思えない程あちらこちらに散らばっているだけではなく、所々抜け、基礎などが丸出しになっており、注意せねば足を取られかねない。
この部屋から繋がるいくつかの扉は、この部屋がおそらくこの家の中心部なのだろうと想像させる。

大分ボロ家だよ。足元気をつけないと踏み抜くな」


基礎も出てるし、かなり放置されてる感じだ」




兄弟全部食われて、一匹残された子山羊が時計に隠れる……
そんな話だったけど。
そんな雰囲気はあるな」


母親の代わりに子山羊を探せ、って話なら簡単でいいんだけどな……」



『貴方達』じゃないのも」

ここでこうしてても何も始まらねーからな。
こんなボロ家で飢え死になんて御免だぜ」


まず気になるのは時計だな。多分何かはある」
……というところで、後遺症の【CON】ロール、どうぞ。
CONロール

むしろ失敗しろよ。

反射的に胸元にさがっている勾玉を握りしめた。
少しだけあなたの身体に優しさをいきわたらせて、勾玉は沈黙した。


指先に走った僅かな震えを感じ取ったらしい。牧志が反対側の手をあなたの手に重ね、温めるように包み込む。

大丈夫、今日はかなり調子がいいんだ。
痛みをほとんど感じない。ラッキーだな」

心配するようにあなたの手の甲を少し撫で、牧志は片手を離す。

前に見たものよりも大きいのではないか。
仔山羊どころか、大人が二人はすっぽりと入れそうだ。
振り子の入っている部分が扉になっており、開くようだ。

「馬鹿でかい柱時計だ。大人が二人は入れるな。
何か入ってても不思議じゃない」



扉って、振り子の所か? ああ、頼む」

中を見るならば、〈目星〉。
牧志は1/2で判定。


隅に落ちているそれは、本か何かのページの切れ端に見える。

ライトで照らして表裏とみる。
表と裏と合わせて、以下の内容が読み取れる。
あるところに、お母さんヤギと、七匹の子ヤギたちが住んでいました。
ある日、お母さんヤギが言いました。
「お母さんは今から出かけてくるけれど、いい子でお留守番をしていてね。最近は悪いオオカミが出るというから、用心するのよ。」
「お母さん、オオカミって……怖いの?」
「そうよ。何しろオオカミは、ヤギを食べてしまうのだから。」

読み上げる。
「中に子山羊はいないぜ」


じゃあ次、この部屋の他の家具調べてみよう」


7脚の小さな椅子の前には、スープの食器のようなものとカトラリーが7セット並べられているが、そのどれもがボロボロで所々欠けてしまっている。
対して、奥にある大きな椅子の前に並べられているのは、いくつかの使い道の違う綺麗な食器とカトラリーだ。
これらも全て埃は積もっており年代を感じさせるが、欠けなどは一つもない。



単に金属のは子供には危ないから、木のを使っている子供のは先に欠ける……ってんなら一応筋は通るんだが」



子供の皿も欠けてる?


全部欠けてるとかならともかく、親が無傷の皿使って、子供に欠けた皿使わせねぇだろ普通」
木製の食器が欠けている。
皿が欠けている。
どちらかだけなら偶然などもあるかもしれない。
しかし両方揃うとそれは意図的なものだろう。

「本当だ、随分痛んでるな……。スプーンはまだしも、子供にだけ欠けた皿を使わせるなんて、危ないよな」




椅子をチェックします。

しかし、あなたの目に映るのは死んだような山羊の目ばかりだ。
みえない





今お前が被ってんの、黒ヤギだからさ」





その脚に、鎖がしっかりと巻きつけられているのに気づく。
〈目星〉。牧志はロール不可。

なんか細かいやつとか色とかか
虫の死骸や枯れ草に紛れて分かりにくかったが、引きずったような黒い汚れが幾重にも床板に付着している。

やっぱマトモじゃねぇぞ。
『子供の椅子』に鎖が巻きついてるんだ。
あと、床に何かを引きずった跡……」
鎖ってどんな感じの用途だったように見えるかな。

よく分からないけど。
嫌な感じはするな……」

「酷い想像しか浮かばないな……」がりがり。


どうした?」



彼の爪が何だか赤い。


密着してるからそりゃ痒いだろうけど、引っ掻くとまずいぞ」
がりがりふたたびだぁ~


赤い蚯蚓腫れがいくつも刻まれ、余程の力で何度も掻いたのか、皮膚が痛ましくめくれ上がっている。
爪の間に皮膚のかけらと血が詰まって、彼の爪は赤く染まっていた。





自分のパーカーを脱いで牧志の首にマフラー状に巻く。


彼はぽふ、ぽふ、と片手で布の感触を確かめる。







風呂にトイレに、子供部屋、キッチンに……」






それもさっきのと合わせて考えると気になることがあって」


部屋の出入りをしようとすると管理室で分かるようになっているんじゃねぇのかな……」

いや、子供が七人もいるんじゃ、普通でも目が届くようにはするだろうけどさ」

むしろそうじゃないといいと思えてきたぜ」

俺達みたいに連れてこられた誰か、だとそれはそれで困るけどさ」



お母さんよ」


ちら、と牧志を見る。


ドン、ドンドン! ノックの音が強くなる。

具体的には、足や手が見えるような隙間などは。
「お母さんよ」
ノックの音は急き立てるように強くなる。
ドン、ドンドンドン!

牧志の手を引いて時計の方にそっと移動。


声は次第に上擦ってゆく。激しいノックの音が扉を揺らす。



隙間から外をうかがって、動きがなければ出よう。

牧志が小声で言う。

外に出て牧志に手を貸す。




扉の強度はどうかな。錠などは。

『母』が本物か見分けがつく要素がないうえ、この部屋の様子を見る限り『母』ってのもロクなもんじゃない」




半田さんに助けに来て欲しい」

それこそ半田さんに来てもらって、腹に石詰めてほしいな。
……半田さん、どうしてるんだろうな。あれの処分方法を探すって言ってたけど」






扉は大きな丸太木材でできていて、板を横に引き抜くタイプの閂錠がかかっている。
幸い扉に隙間やがたつきなどは見られず、木材も丈夫そうだ。
天井からは埃が散ってくる。

内側から開けなければひとまず大丈夫そうだな」


ここがどういう所なのか知るためにも、管理室に行ってみるか」


※牧志は仮面が邪魔で埃が顔に触れないので、気づきにくい。

天井、やたら埃が落ちてくるところがある。
穴でも開いてんのか?」
上を照らしてみる。
屋根裏部屋か、天井収納か何かあるのだろうか。
ここからでは、暗くてよく見えない。何かに登るなりすればもう少しよく見えるだろうか。

何か台になる物を持ってくる。ここでちょっとだけ待っててくれ」

牧志は壁に身をあずけ、片手を靴箱にかけて現在地を確認しながらあなたの戻りを待つ。

それで届きそうだろうか。
少なくとも近くで見ることでそれが何か分かりそうだろうか。
天井の扉に小さな穴が開いており、細長い棒のようなもので引っかけて引っ張れば、階段を引き出すことができそうだ。
……あなたが椅子の上で背を伸ばしている、そのとき。

すぐ前の玄関扉の向こうから、激しいノックの音。
優しく甘い、甘い声が玄関の外から語りかけてくる。




「また来たな……、さっきからずっと外にいるのか、もしかして」小声で囁く。

扉と閂が保ってくれればいいんだが。
息を潜めて諦めてくれるのを待つ。
「お母さんよ、お母さんよ、お母さんよ!」
上擦った声が扉の向こうから繰り返し、繰り返し聞こえてくる。

まだ、閂は保ってくれているようだ。





PL向け情報
もちろん、探索するといろいろ背景情報などあります。
じゃあ「あやしいところ」を調べると速攻終わっちゃう可能性もあるのかな。
言うかどうか少し迷ったけど、せっかくなので色々楽しんでほしいから開示します。
もちろん「いや最短で行くよ」でもOKです。
背景情報もあるけど《SANチェック》もあるし。
室内は相変わらず薄暗く、埃っぽいが、他の部屋に比べて少し清潔な印象を受ける。
家具の配置などもゆったりとしていて、調度品も居間のものより高級そうだ。
扉から見た正面には大きめのベッドが1つあり、柔らかそうな羽毛布団に埃が積もっている。
白い灰が残った暖炉の上には趣味の物なのだろう、小さな抽象画が飾られている。
ひざ掛けがかかった木製のロッキングチェアは暖炉の方を向いて静かに佇んでいた。
扉がある壁際に本棚があり、その隣に鎮座する背の低い机の上は少し散らかった印象を受けるだろう。


あとは本棚と机だ。
くつろぎの空間って感じに見えるな。立派なベッドもある。
管理室っていうからカメラでも仕掛けてあるかと思ったけど、
モニタルームっぽくはないな」


この部屋窓ってあるかな。


あっても良さそうな所なんだけど」

〈聞き耳〉で判定をお願いします。







言いながらキッチンの扉の前へ。



「開ける」
牧志に一言声をかけ、できるだけ外のマシな空気を肺に詰め込んで、扉を開ける。
べたつく嫌な空気が手足に絡みつく。思わず顔を顰めてしまうかもしれない。



説明はしたいが、ここで空気を吸いたくない。
コンロ台やシンクは黒くベタベタとしたもので汚れており、お世辞にも清潔感のあるキッチンとは言えない。
シンクを見上げた辺りには調味料らしき瓶がずらりと並んだ棚がある。
入口から見て左側の壁際には大きな棚や食器棚が置いてあり、仕舞われている食器類の数から大人数が住んでいた事が伺えるだろう。
コンロ台の方から鼻をつく異臭がする。
調味料棚の中の瓶にはまだ中身があるようだ。
棚は随分と大きく、大人が二人は入れそうな大きさに見える。

一度部屋の扉を閉める。

「異臭の原因はやっぱキッチン。コンロの鍋が多分モトだ。
あと、クソでかい棚がひとつ。調味料棚になんか残ってるかも」








これだけ何も見えないと、どこを向いてるのかも分からなくなる」
という所で、本日は以上です。
まあその方が安全だろうし身軽だという考え方も正しいと思うんだけど。
不安になって出てきちゃうかもしれない。
怖いね。
声も手も分からない母親なんて反則なんだよ。
まあこの家見るに母親でもまずいわけで結局開けたらダメなんだ。
急がなきゃ! って状況だし、PL向け情報の開示は迷ったけど、やっぱり楽しんで頂きたくて。あとKPも楽しみたくて。
明らかにまずい臭いのする所に突撃する羽目になって佐倉さんごめん。
べつにうち虐待とかされてたわけじゃないし。
ってことにしようそうしよう。
あとママァン襲来も多分リアルタイムの方が怖い。
今回は素直な探索というのがあるし、ママァン襲来もあるしでリアルタイム向きだと思ったんですよね。
でもその分やっぱり行動会話ごとの描写は薄くなるので、前提描写が楽しい(魔きしチームとか)ものや、細かい心情描写・雰囲気描写が面白いものは置きだとすごくみっちりやれて楽しい。どっちも楽しい。
口調についても、置きだとゆっくり見直したり統一取ったりしながら書くからちょっと変わるの、ありますね。
異常な空間で目覚める二人。連想されるのは七匹の子山羊。
しかしここは本当にそんな枠に収まるのだろうか。なんだか奇妙だ……
久しぶりのリアルタイムによる牧志&佐倉。
やっぱり会話のテンポも口調も変わってくる気がします。
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」

TRPGリプレイ ダブルクロス3rd 番外編
ダブルクロス
番外編 1
■前回ラストで子供たちがみんなでホラー映画鑑賞会していた裏で、大人たちは何をしていたのか……
女二人でひたすら呑んでました。
みたいな。
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