TRPGリプレイ【置】CoC『合縁奇縁コミュニケイト』牧志&佐倉

こちらには
『合縁奇縁コミュニケイト』
ネタバレ・大幅改変があります。

牧志 浩太

人並み外れた頭脳を持っている。お人好しで温厚、だが意思は強い好青年。
とある事情で一年強より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
最近、首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がついた。たまに痛むらしい。

佐倉とは友人。波照間とは大学の先輩後輩の関係であり、ある奇妙な縁をもつ。


佐倉 光

サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。
事件の後遺症で、傷つけられる幻影を見ることがよくある。

牧志とは友人。波照間とは仲間。


波照間 紅

真・女神転生発のサマナーで悪魔退治屋。弓術を得意とする。
沖縄出身の真面目な青年。

牧志とはとある深い縁がある。佐倉とは仲間。


今回は初の置き卓です。
置き卓とは、リアルタイムでのやりとりではなく、互いに好きなタイミングで返信をすることで進める遊び方のことです。

今回はDiscordにダイスボットを入れ、それぞれのキャラクターの顔グラフィックを絵文字にしてプレイを行いました。

遊ぶシナリオは置き卓向けに作られたシナリオ、『合縁奇縁コミュニケイト』です。

こちらのシナリオ、PCたちの設定との兼ね合いでかなり大きな改変が入っております。
改変部分は最後に纏めます。

初の試み、さてどうなりますことやら。
今回、割とミステリー色強めの本編に対して雑談が長くなりがちで一気に見ようとするとテンポが悪いので、いつもは広げてある、本編に関係あるタイプの相談や雑談も畳んでいます。

また、二人は今まで体験してきたシナリオに関連する話題を口にすることがありますが、シナリオの直接のネタバレではない・どのシナリオに該当するかはっきりと語られていない場合は、ネタバレ表記はしていません。


『合縁奇縁コミュニケイト』
大和様 作



KP
今回のお話の前提

最近あなたは奇妙なことに遭遇している。
家に帰るとなんとも嫌な気配を感じる、疲労感がある、ということが続き、波照間か佐倉に相談したら、しばらく家を出るようにと言われた。
そこで、最低限の荷物を持って東浪見の家に世話になっている。

あなたは友人宅に世話になってから、奇妙な気配に悩まされることはなくなった。理由は良くわからないが、居を移したのは正解だったのかも知れない。

※描写等ありましたらどうぞ。なければお伝えください。東浪見宅で過ごしていると、連絡が来ます。ここから数日間、メッセージのやりとりを行っていくことになります。
牧志 浩太
「ありがとう、東浪見。世話になるな」

心霊現象がどうとか考える前に、(また何かに巻き込まれてるのかな)と考えるようになってしまった。何かに狙われている? 目をつけられた? いや、困る。

それにしても、こういう時にさっと力を貸してくれる東浪見は、やっぱりいいやつだ。後で何か返そう。

アドバイスをくれた波照間先輩にお礼のメッセージを送っていると、何か連絡が来たらしい。
■東浪見視点
東浪見 空
友達の牧志が、ちょっと前から俺の家に来ている。
家に帰ると嫌な気配がするだかで、そいつから逃げて来てるらしい。

前にも泊めたなー。スマホも家の鍵も丸々なくしたっていうから、じゃあ俺んとこ来ればいいって。
その時の牧志はちょっと煤けてて、なんだか疲れた顔してた。

「いーよいーよ。嫌な気配だっけ? 警察行ったん?」
牧志 浩太
「何かされてるわけじゃなくて、気配だけ、だから証拠がなくてさ」
東浪見 空
「そっか、大変だな。ま、俺んちなら普通に居座ってくれていいし。
 母ちゃんも牧志のこと歓迎、っつか、ここぞとばかりにめんどくさい仕事頼もうとしてたしなー」
牧志 浩太
は「それくらいなら、いくらでもやるよ。居させてもらってるんだしな」
東浪見 空
母ちゃんがお茶持ってきてくれた。牧志と一緒に飲む。

KP
佐倉は数日前から自宅を留守にしている。
どうやら仕事絡みであるらしく、どこへ行くともいつまで不在とも教えてもらえず、突然いなくなった。
ただ、それについて波照間に訊いたなら、心配は要らない、すぐに戻るはずだと教えてもらえただろう。
それにこうしてたまにメッセージも来る。
■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
ひたすらぐねぐねと曲がりくねった通路しかないビルに誘い込まれた。しかしあまり強い気配もない。というか悪魔の気配もない。
ただただ外に出られない。

そんな時に波照間さんから牧志宅で起きた異常を聞いた。
バッドタイミングだ。

牧志の家は波照間さんが調べてくれるそうだから大丈夫だと思うけど、あいつ今どうしているのかな?
少し気になって、メッセージを送ってみた。

佐倉 光
『牧志、波照間さんから話は聞いた。大丈夫か?
何も俺がいない時にこんな事起きなくたっていいのにな。

お前は奇妙な事に巻き込まれる才能があるみたいだし、
召喚器でももらえるならもらっておいた方が……

いや、もっと変なことに巻き込まれるきっかけになっても困るな、冗談だよ。

それじゃあ、なんかあったら教えてくれ。』
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
送信コマンドを送ったのにメッセージがすぐに飛んで行かない。通信環境がかなり重いようだ。そういえば波照間からの通信も妙にレスポンスが悪かったことを思い出した。
佐倉 光
ここは通信環境が悪いみたいだ。
波照間さん達は忙しいからかと思ったけど、
面倒なことが起きても困るし、悪魔を喚んでおこう。
KP
通信環境が悪い、は、なにも通常の通信に限ったことではないようだ。
召喚コマンドも通らない。
佐倉 光
またこういうやつか……

牧志 浩太
これまでに色々ありすぎて、少し心配になる。
とはいえ、メッセージも来ているし、波照間先輩も状況を知っているようだ。
それならまあ、俺が心配することでもないか。
『俺は大丈夫。先輩もいてくれてるし、東浪見んちの庭仕事手伝ったりして過ごしてる。
 あんまり長くなるようなら、また相談させてもらうかもしれないな。

 ああ、佐倉さんも気をつけて』
メッセージを打ちながら、首筋の痣が痒い気がして掻いた。
■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
脱出方法を求めて探索をする。
KP
びっくりするほどここには何もない。とにかくのっぺりとした通路しかない。
トラップもメッセージもアイテムも、ここにあなたを誘い込んだ悪魔の姿すらも見えない。
何時間彷徨っただろうか。得られた情報は、ただただ、ここには何もいないし何もない、ということだけだった。
なんとか通信が繋がったときに、波照間たちに状況の説明はできたし、彼らが全力を尽くして救出してくれるらしい。
佐倉 光
ならひとまずは安心か。
KP
問題があるとすれば、凄まじく暇な事と、あなたの記憶に染みついた呪いの幻影がいまだに襲ってくる事だろうか。
佐倉 光
それは割と大問題だ。
KP
幸い、通信は希に繋がる。
佐倉 光
暇つぶしのように牧志にメッセージ送ろう。

KP
それからしばらくして、メッセージが飛んできた。
佐倉にしては珍しい長文だ。
佐倉 光
『そういや俺の電話、通じないだろ?
別に事故ったとかじゃなくて、ちょっと通じないところにいるだけ。
あと、このメッセージも合間を縫って出してるから、いつでも通じてるわけじゃないんだ。
たぶんあと数日でケリがつくと思う。
色々説明できなくて悪いけど、大丈夫だから。


東浪見んとこにいるのか。あいつもほんといい奴だよなぁ。
また一緒に遊びに行けたらいいな。

ハロウィンの時は楽しかったな。
ミントさんは一昨日また新曲出してたし、元気そうだ。
聴いてなかったら聴いとけよ。いいぞ。
今回のは随分パンチが効いてる。


あの時、不思議なメッセージが来て助けてくれていたって話しただろ?
あの時起きていたことはどうにも腑に落ちないことが多くて、整理して話せる自信がない。
正直分からないことが多すぎて、永遠に何が起きていたかなんて分からない気もする。
まあ、ただ、不思議な事ってのも悪い物ばかりじゃなかったんじゃないかと今でも思ってる。

わけが分からないよな、悪い。

東浪見んちって庭あるの?
家族のかも知んないけど意外だ。

じゃ、またな。』
佐倉 光
『t邏閠縺薙縺悟・ス縺肴縺励縺k』
本編見る!
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
今し方送ったあなた自身のメッセージに、謎のゴミが付いている。
佐倉 光
何だ? これ。どこでついた物なのか調べてみる。
KP
追跡しようとしたが、通信は途切れるしデータの切れ端に痕跡らしき物は残っていない。本当にただのゴミのように見える。
佐倉 光
良くわからないが、出所不明なのは気になるな。

KP
あなたは《SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
1d100
Sasa BOT 1d100 →80
■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
76のところ80で《SANチェック》に失敗
[ 佐倉 光 ] SAN : 76 → 75

牧志 浩太
「佐倉さん?」
メッセージを読みながら、思わず…… 名を呟く。
珍しく長いメッセージは、あの時の手紙を思い出させた。
『そっか、分かった。お疲れ様。
いいよ。もし少しでも整理がつくようなら、その時は聞きたいな。

不思議な事も悪い事ばかりじゃない、か。
そうかもしれないな。俺が佐倉さんや先輩と知り合ったのだって、元々不思議な事が原因だし。

ああ、またな』
そう送った直後に、奇妙なメッセージを── 目にした。
1d100 75
Sasa BOT 1d100 →61→成功

「……佐倉さん?」胸騒ぎがする。
KP
メッセージが長いのは、彼の言うとおりいつでも通信が通じるわけではないので、言いたいことを纏めて送ってきているから、という理由もあるのかも知れない。
あなたが送ろうとするメッセージも、送信エラーで送信に時間がかかっているようだ。
牧志 浩太
考えれば、仕事の合間を縫って送ってきているんだし、そうなってもおかしくはない。
うーん、なかなか送れないな。

さっきのメッセージも、ただ送信エラーのせいか?
ちょっと佐倉さんに色々ありすぎて、心配性になっているのかもしれない。
■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
牧志にはあれは見えなかったのか? ならまあ、いいか。調べておこう。

思いつくままに雑談を打ち込んで送信を押したが、なかなか飛んでいかない。
あまりに退屈だったので簡単なパズルも作って投げた。

■東浪見視点
東浪見 空
「牧志ー、夕飯だってー」
スマホ見てる牧志に声をかける。
さっきから何か悩んでる様子なのは、部屋のことが気になんのかな?
牧志 浩太
「あ、ごめん。今行く」
東浪見 空
牧志と一緒に台所に向かうと、焼肉の匂いが漂ってくる。

あー、母ちゃん久々に牧志が遊びに来たから張り切ってんな。
兄貴達が揃って家出てってから、俺だけじゃ食わせ甲斐がないって言ってるもんな。

「頂きます。ありがとう、東浪見。東浪見のお母さん」
牧志が丁寧に手を合わせるのを、なんとなく横目で見る。
牧志 浩太
「ん、どうした?」
東浪見 空
「いやー、丁寧だなって」
牧志 浩太
「そうか?」
東浪見 空
牧志のおかげで肉がうまい。

KP
その日の夜になって返信が来た。
佐倉 光
『そっちだとそろそろ夜?
ここにいると昼夜分かんねぇ。
まあ邪魔だったら通知切っといてくれ。

前回なんかゴミ送られてなかった?
通信環境悪すぎだろここ。
ここだと満足に調べ物もできねぇし。
あー、暇。暇すぎ。


そういや機械の街に行ったとき、創作料理店行ったろ?
あそこあの後行ったことあるか?
あの歯車、他に触る奴がいたらまずいだろうと思って連絡しても、ずっと通じねぇんだよ。
ただの休みとか、閉店しちまったとかならまあ……いいんだけど、
あそこの店主が、あの世界と無関係なのに巻き込まれてたらまずいなと思ってさ。』
※実際あの後閉っていたようなので、単に休みなのか、それとも店主は事件関係者だったのか、こちらは分かっておりません。


メッセージの最後に、彼が考えたらしい暗号パズルがついていた。
難易度はそこまで高くはない。
クリアすると「暇はハッカーを殺す」という言葉が出てきたので、彼の暇つぶしだったのかも知れない。
牧志 浩太
送られてきたメッセージを見て、少し安堵した。
『こっちは夜。通信環境悪いのは大変だな。
 ネットって、あるのに慣れてるから、いざなくなると割と何もできなくなるよな。
 ああ、なんか変なの来てた。やっぱり通信環境のせいか。

 あの店、気になってまた行ったんだけど、閉まってたんだよ。
 いい店だったし、巻き込まれたりしてないといいんだけどな』
 メッセージの最後に、簡単なパズルを添えて送る。
 解くと別の暗号文が出てきて、それをさらに解くと、出てくるのはミントの新曲の感想だ。
■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
二重暗号とはやるな。ついニヤニヤしてしまう。
こんな酷い環境でも、友人のいつものノリに触れると安心できる気がする。

KP
夜中になって、メッセージが届いた。
佐倉 光
『そうなんだよ。
なんか急に吹っ切れた感つーか、スカッとする感じになってる。
この曲好きだな、俺。

店、やっぱそうか。
本格的に調べた方がいい奴かも知れないな。

パズルありがと。いい暇つぶしになった。
通信マトモに使えりゃ、いくらでも遊べるんだけどな。
たまには雑音のないところで考え事するのも悪くないか、と思うしかないか。
付き合わせて悪い。おやすみ。』
牧志 浩太
寝ようとしていた時だった。寝転がりながら返事を打つ。

『俺も。
……前の切ないトーンも好きだけどさ、きっと、吹っ切れたんだろうな。

ああ、それがいいかもしれない。
今度、また行ってみる。

東浪見は実家こっちなんだ。
小さい庭だけど、結構立派な木があってさ。

いや、大丈夫。おやすみ』
■東浪見視点
東浪見 空
寝づらそうに布団の上で寝返りを打っていた牧志が、メッセージか何かに気づいてスマホを取ったのが、半分寝てた視界に見えた。

日常とは
牧志 浩太
牧志の日常に「何かに狙われる」可能性がすっかり入り込んでしまっている。
一緒に行動するのが大体佐倉さんなので、今回は波照間を絡めてみました。
KP
大変良いと思います!
その方がお話としてもスムーズだなと始まってから思いました。
牧志 浩太
ありがとうございます!

■佐倉視点(ネタバレ)
KP
あなたは砂漠の夢を見る。
佐倉 光
いつものじゃないか。全身傷だらけで、拷問を受ける幻。
これは現実ではない事を、当然俺は知っている。
KP
しかし、それしか見る物がない今、いつもは無視できるそれが、より鮮明に蘇ってくる。
佐倉 光
いつ何が起きるか分からないので眠らないようにしているのだが、こんな状態では精神が摩耗しそうだ。
KP
ふと気付けばあなたは酷い汗をかいて目を覚ましたところだった。
佐倉 光
ということは眠っていたという事か。
スマートフォンにメッセージを打ち込む。どんなに下らない事でもいいから、誰かと話したい、と思ってしまった。
『悪魔でもいればラクなんじゃないかな。』そこまで打って送信ボタンを押す。
今あいつらがいてくれたらな、と思った。

KP
朝方になって、メッセージが届いた。
リアルタイムで見ても良いし、朝になってから見ても良い。
佐倉 光
『怖い夢で目が覚めるってガキみたいだ。
そっちはあれから幻とか見ていないか?

そういやあの痣、変化はないか?
前回のこと考えると、あれに変化がある時は気をつけた方がいいのかも知れない。


木がある庭って結構手入れ大変そうだ。
近所で梅の木とか実が転がりまくってるのよく見るよ。
高いとこの枝切るとか、悪魔でもいればラクなんじゃないかな。

東浪見の家って庭があるなら一戸建てなんだな。
駅近いのか?』
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
しばらくして自分が書いたメッセージが目に入ったとき、奇妙な事に気がついた。
また文の最後に奇妙なゴミが付いているのだ。
佐倉 光
「何だ、これ?」
また出所を調べてみるが……
KP
よく分からない。何かのプログラムの破片かとも思えたが、情報が少なくて正体が見えない。
佐倉 光
気持ち悪いな。

KP
あなたは何故か心が騒いだ。《SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D3
1d100
Sasa BOT 1d100 →35
■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
75のところ35で《SANチェック》に成功
[ 佐倉 光 ] SAN : 75 → 74

牧志 浩太
朝起きるとメッセージが届いていた。朝食を終えてから返信する。

東浪見の飯の量は、朝から相変わらずすごい。
『怖い夢って、この前のか?
俺は大丈夫そうだ。あの痣も、偶にちょっと痒いくらい。

実際、東浪見の母さんは大変だって言ってたよ。
俺がいると男手が増えて楽だって言ってくれてる。
ああ、ケライノーさんとか居たら楽そうだな。

そんなに遠くない。駅までは自転車。
佐倉さん、

何か困ってる事ない?』
最後にどうしてそんな内容を添えたのか、自分でも分からなかった。
1d100 75 Sasa BOT 1d100 →51→成功
SAN 75→74

洗い物手伝って、学校に行く準備を整える。
一限目、東浪見は練習。俺は授業。

行きの電車の中で、スマホを見ながらちらりと通知欄を気にした。
掘り下げよう
牧志 浩太
東浪見んち完全に捏造してますが、使う予定あったとか差し支えあったら言ってください。
KP
ガンガン捏造してください。
むしろ掘り下げるのも目的ではありますし、メッセージ以外に何してたとか、日常とか、そういうのもあると嬉しかったりします。
牧志 浩太
お、やったぁ。ガンガン入れていこう。
KP
佐倉側は無理なんで、また後で追加視点かな。
牧志 浩太
おお、ぜひぜひ。読みたーい。
KP
東浪見くんちってだいたいどのへんにあるのかなぁ。
郊外とかかな?
牧志 浩太
ちょっと郊外くらいにある少し古い家をイメージしてます。あんまり遠いと牧志が通学大変だし。
KP
誕生日話の時、郊外行き来電車に乗ったら遭遇したから、そこそこいつもの所よりは都心から遠い筈なんですよね。
近くに巨大ショッピングモールとかあったりする感じのトコかな。
遠征で疲れて帰るってときに、駅から自転車の距離大荷物持って帰ろうとしてたのか……大変。
牧志 浩太
そんな感じかな、と思います。そこそこ郊外みたいな。
あのショッピングモールとは距離があったはずなので別方向だけど、似たようなのあるかも。
大変。東浪見の体力が無尽蔵すぎる。
東浪見に兄弟とかいるかどうかは未定です。
KP
古めの住宅地にある、手入れが必要な庭に木があるお宅か。
雰囲気あるなぁー。
牧志 浩太
そうそう。牧志はワンルーム一人暮らしなので、そこ差があるといいなって。

また友人が居座ってても気にせず朝食作ってくれたりするの、東浪見の母さんも大らかで体力ある方なのは間違いなさそうです。

■東浪見視点
東浪見 空
朝飯食う俺を、牧志がちょっと呆気に取られたように見ていた。
牧志、結構小食だもんな。牧志の友達、佐倉さんも小食だったな。

まあ、俺に比べたら大体の奴が小食になる、ってよく言われるけど。
そうかなー、兄貴達もこんなもんだったし。部でもフォワード仲間はこれくらい食うし。

KP
その日の昼近くになって、返信が来た。
佐倉 光
『困ってるよ。暇すぎだ。ここ通路しかない。正直そろそろ退屈すぎておかしくなりそうだ。
異界に閉じ込められてんだよ、俺。

せめて悪魔でもいりゃ話し相手にするのに、またここ魔界と遠いみたいで、仲魔どころか敵対悪魔すらいない。
守護天使が喋れればまだマシだったんだけどな。
あいつ普通の悪魔と違うから、簡単には出てこないし、出てきてもいるだけだしなぁ。


今のところ危険はないけど、ひたすら壁しか見る物ないから変なことばかり思い出すし、後遺症みたいな幻影はやたら出てくるし、精神的には割とキツい。
ああ、痛くはないぞ。ただただ嫌な感じがするだけだ。
多分外にいるときと同じ頻度なんだろうと思うが、他に見る物がない状況であれだけ見えるって、なんだよ新手の拷問かよ。

この辺のこと波照間さん達に伝える必要があったから、次にでもあの時のこと話そうかと思ってるけど、いいかな?


波照間さん達が外で頑張ってくれてる筈だからまあ、心配はないと思う。
食料やなんかの心配も今のところはない。


こうして通信が繋がるとき狙ってネットワーク調べたりしてるけど、ぶっ壊れたデータみたいなのがあるばかりでなかなか捗らないし、いつ繋がるかも良くわからない。
お前のメッセージが来るときが繋がったときってことだから、このまま付き合ってくれると嬉しい。
正直、人と話せるとそれだけでほっとするからな。

そんなわけで、くだらない話を振っても『暇なんだなー』と思って許してくれ。
相手してくれると嬉しい。

あと、そっちの日付と時間教えてもらえると助かる。
波照間さんたちにも同じ事訊いてるんだけど、流れが違う可能性もまあ、あるからな。


自転車? 持ってったのか。まああると便利だもんな。

ケライノー懐かしいな。
「こんなお行儀の悪い人ばかりの所イヤ! 魔界に帰る!」なんて言われた。
波照間さんも知らないだろ? これ。
あいつ意外と育ちが良かったのかも知れない。』
■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
『何か困ってる事ない?』
その言葉を見た途端、洗いざらいぶちまけていた。
送信してから、自分は参っているんだな、と自覚する。

それにしても、どうして突然駅までの話なんか?
ふと疑問がわいたが、現状説明かな、と納得する。

それにしたって、あまりメッセージなんかで流したい情報じゃないんだが。
相手が俺だからって気を抜いてるな?

牧志 浩太
一限と二限の授業を終えて、ほどよく疲れた昼休み。学食でメニューを選んだところでメッセージに気づいた。

食べ終えてから、学食の傍の休憩スペースに腰掛けて返信を打つ。先に座ってた東浪見が話しかけてきた。長いメッセージを読んでる間、気にする様子もなくうたた寝している。
『えっ、閉じ込められてる? 大丈夫なのか? 波照間先輩に相談してみようか、って、もう相談してるのか。

うわ、それしんどいな。嫌なこと思い出す時に気を紛らわせる物もないって結構地獄だ。

ああ、勿論。いくらでも話してくれていい。隠すことでもな』
「お、ラミーとマッキーじゃん」いきなり話しかけられて、びっくりして送信してしまった。見上げると東浪見の女友達がいた。

「んなになに彼女?」
「違うよ、友達。缶詰中らしくて、退屈だっていうから話に付き合ってるんだ」
「へぇー。んでラミー、カミネ先輩呼んでたよー」
「んぁ?」
『ごめん、途中で送っちゃった。いいよ、いくらでも付き合う。俺も状況聞けてほっとするしさ。

今日は……(今日の日付)の、今は昼の12時半。

あー、そういえばプラネタリウムで危ないからって、スマホのライトつけてたら怒られたな』
数学パズルのサイトを調べて、いくつか問題を添えて最後に送った。
文具トリオとカミネ先輩
牧志 浩太
カミネ先輩は赤嶺ではない……はず。年齢合わないし。発生することのなくなった関係性なのでお遊びで名前を取っただけで別人です。
そんな意図はなかったのに、ラミーとマッキーって並べると完全にペン。
KP
そういえばそう。
サクラクレパスも足しとこう。
牧志 浩太
!? そういえば 完全に文具トリオだ
KP
カミネ先輩か。
いつでも酒飲んでてたるんでるように見えるのに、試験の裏技とか講師のクセとか知り尽くしてて、一部講師とやたら仲よさそうな人だ……
牧志 浩太
あっ良い。そんな感じで。

■東浪見視点
東浪見 空
牧志はまた何かメッセージを送ってた。佐倉さんかな?
上根(カミネ)先輩の用事は練習上がりの飲みの誘いだった。牧志に母ちゃんの用事任せて行く。

■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
牧志の返事と、つけてくれた問題を見て嬉しくなる。
正直おかしくなりそうだ、というのは紛れもない事実だ。
心配をかけることにはなってしまったけど、話して良かったかも知れない。
こういう精神的なところで牧志には散々助けられているな、としみじみ思う。
たぶん助けられている方が多い。あいつは自覚してないんだろうけど。

まあ話してしまった物は仕方ないし、できるだけ情報を渡しておこう。多分その方が安心してくれるだろう。
それに、自分の状況を文章にすると結構落ち着けた。
牧志に協力してもらえるなら、調べられそうなことを調べてみるのも、波照間さん達の役に立つかも知れないし、何より気晴らしになる。

そういえば気になることはある。たまに牧志と話がかみ合わないような気がすることだ。

「今むしょーに星が見たい。」と打ち込んで送信する。
そういえばシンラドームに行ってみるのもいいかもな……

KP
夕方近くなって返信が来た。
いつもより受信に少し時間がかかった。
佐倉 光
『ああ、やっぱ心配するよな。
だから教えるつもりはなかったんだけど、ちょっと思ってたよりキツすぎて、つい。

しばらくこの中調べてて、無駄だと分かるまではまあ調査も結構気晴らしになったんだけどなぁ。
閉じ込めた野郎に、どう仕返しをしようか考えるのも飽きた。

パズルありがとう。
ここにいると考える時間はいくらでもあるってのに、考えが纏まりづらくて困る。
すぐ雑念が涌いて、悪いことばかり考えるんだ。
問題解いてる時は割とそういうの忘れられる。

食料はいつもの持ってるし、水なんかもあるから平気。
あと敵性悪魔もいないから、肉体的には楽勝。
俺はのんびり救助を待ってる状態。
だから俺のことは心配しなくていい。
授業に集中できない、なんてことになっても困るしな。
最近痣のこととか、色々あって集中できてないだろ?


シケた話はやめにしよう。気が滅入る。


そっちの日付と時間は波照間さんところと同じみたいな気がする。
あまりややこしいことになってなくて少しだけ安心した。
俺が話している波照間さんが、俺が知っている波照間さんじゃなかったら困るし。

そういや最近そんなことあったな。
ハロウィンの時のやつ。
あれ、未来のお前だった気がしている。
実のところ、本人がそう言ってたんだけど、なかなか信じられなくて。


今回のことが片付いて、お前の家の方も問題がなくなったらどっか遊び行こう。
なんか面白そうな所、知ってる?
遊びにってのとはちょっと違うけど、ニコさんとこに行くのもいいかもしれない。
たまにはプラネタリウムもいいな。今むしょーに星が見たい。

プラネタリウム、東浪見の家の近くにあるのか?
そういやお前の学校なんて名前だっけ。』
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
また最後の部分に文字化けのようなゴミがついている。
そういえば、たまに波照間達とやりとりをするときにもゴミがついていることがある。
ゴミがなかったか、と訊けば毎回、意味は分からないし出所不明のゴミがついているようだ、との返事があるが。
佐倉 光
正体がわからないものがついているのはあまり良くないな。
KP
しかし今のあなたには調べようがない。

牧志 浩太
3限までで授業を終えて、それからしばらく自習。記憶のせいで偶に授業についていけないことがあって、そういう内容をゆっくり取り戻している。

東浪見はまた練習。俺も、何かのサークルでも入ってみようかなと思うんだけど、三年になると秋くらいには忙しくなってくるだろうし、なんだか時期を逃した感じがある。

元々入ってたらしいサークルについては、ほとんど記録が残ってない。

帰りの電車の中でメッセージに気づいた。紅色から藍色に染まっていく空を眺めながら、返事を打つ。

『いいよ。こういうのは分からない方が余計に気を揉むし。なんとなく変だなと思ってたから、状況が分かって安心した。

人間は完全に感覚を断たれると……っていうし、刺激はあった方がいいのかもな。手を動かしたり作業したりしてると気が紛れるの、分かる。

ペンとかない? いっそ壁に落書きしてみるとか。巨大なアートが作れそう。

ああ、それは大丈夫。何かしてると忘れられる、ってのは俺も一緒。授業に集中してると気が紛れるんだ。

よかった、時間は一致してるんだな。未来の俺? じゃあ、俺が佐倉さんにメッセージ送ってたのか。

いいな。プラネタリウム行こう。なんならちょっと遠出して、有名なでっかいやつとか見に行ってもいい。探しとく。

ああ、ごめん。プラネタリウムじゃないや、シンラドームの時のこと。東浪見の家の近くには、一応近所の子供向けの小さいのがあるけど、それだけ。

俺の大学? えっと、(以下、大学名)』

今度は少し趣向を変えて、図を描いて解くやつを送る。スマホ上でも解けるやつだけど、紙に描いて解くと大きな絵ができる。

それから、最後に今の日付と時間を添えて送る。
誰?
牧志 浩太
これ相手佐倉さんじゃないんじゃないかーーーー?(ドキドキ系楽しみ)
KP
いや佐倉だよーーーーー?
牧志 浩太
えーーーーーー?

■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
牧志の丁寧な返信を見て和んでいたところに、奇妙な文章が飛び込んできた。

東浪見の家の近く? 大学名?
前者はともかく、後者には脈絡がない。

じわりと嫌な予感がした。
俺が話している相手は、間違いなく牧志なんだろうか?

しばし考え込む。
しかし答えは出ない。うまく頭が働かない。

ともあれ「解けたら写真送ってみるから、答え合わせ頼む。」まで打ち込んで送信する。

KP
夜になってからメッセージが届いた。
佐倉 光
『シンラドームってケライノーがツッコミ入れた奴だろ? 分かるよ。
あそこ、何度か行った割にマトモなの一回も見に行ったことないし、行ってみるのも手だな。

子供用プラネタ、もたまにはいいかも知れないけど。
まあ、プラネタによっては結構オリジナルで面白いのやってるしな。

大学? 前に波照間さんに訊いたことある。
いや、学生証か何か見たんだっけ。まあ知ってる。

俺のメッセージやっぱり時間ずれでも起こしてんのか?
お前牧志だよな?
日付も合ってるしなぁ。実はまた未来に繋がっちゃってたり……しないよなぁ、やっぱ。

大物パズルサンキュ。頭で考えるだけより役に立つかも。
ペンは持ってたかなー。
解けたら写真送ってみるから、答え合わせ頼む。

今回のことが片付いたら東浪見のとこ遊びに行きたい。
住所教えてくれる?』
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
また文字化けがついている。
佐倉 光
どうしても気になる。牧志にもう一度訊いてみよう。
スクリーンショットを撮って……

牧志 浩太
帰って、粗大ゴミ捨てるの手伝って、プラネタリウムのこと調べてたらメッセージが来た。
東浪見の部屋からは、庭の大きな枇杷の木が見える。

内容を一通り読んで、練習から帰ってきた東浪見に住所教えていいかどうか聞く。
『そういや、あそこ自体は普通の施設だもんな。
面白そうだし、遠くないし行ってみよう。色々思い出すかもしれないけど。

夏休みとかは色々やってるよな、ああいうとこ。地元の歴史解説とかもやってた。

えっ? ちゃんと牧志だよ。少し受信しづらいみたいだし、送受信に時間がかかってるんじゃないかな。そっちは何時?

お、楽しみにしてる。
あー、住所? 分かった、東浪見に聞いてみる』
最後に日付と時間を、年も添えて送る。
■東浪見視点
東浪見 空
練習上がって軽く先輩と飲んで帰った。シャワー浴びてると、部屋から牧志の声が聞こえた。
牧志 浩太
「東浪見、住所――」
東浪見 空
シャワーの音混じりでよく聞こえない。

■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
届いたメッセージを読んで、嫌な予感がした。
俺が住所を訊いたことになっている?

急いで牧志に質問をする。
そうしなければまた通信が途切れるし、その間に牧志が住所を教えてくれてしまうかも知れない。

時間の流れがどうとかそういう事情はあるかも知れないが、とりあえず止めた方がいい気がする。

それから自分の疑念であるスクリーンショットを送る。
KP
通信はそこで途切れてしまった。
佐倉 光
くそ、何なんだよ。意図的なものすら感じるな。
俺をここに閉じ込めた野郎の仕業か?

KP
ほどなく届いたメッセージは一言。
佐倉 光
『住所? ちょっと待ってくれ。何の話だ?』
そして、画像が一枚。


牧志 浩太
『佐倉さん?

 さっきのメッセージで、住所、聞いてきたよな?
 東浪見の所、遊びに行きたい、って』

何の話だ、って?
不意に、背が冷えた。
そうだ、俺は何か嫌な気配から逃げてきて、ここにいる。
KP
あなたのスマートフォンは、あなたのメッセージを送信失敗したままに沈黙している。
繋がっている時間は終わってしまったのだろうか。
牧志 浩太
『佐倉さん。最後のそれ、何だ。何て書こうとしてた?』
送信失敗を承知でメッセージを送る。後で再送しよう。

スマートフォンを持ったままの手が、じっとりと嫌な汗をかいていた。

俺は。
俺がやりとりしているのは、本当に佐倉さんなのか。いや、途中までは確かにそうだったはずだ。ケライノーのことや異界のこと、COMPの話なんて、佐倉さんしか知らない。

最後は、違う。
住所を聞いてきた。俺のいる場所を聞いてきたのは、佐倉さんじゃ、ない。

そうだ。通信に割り込んで相手の振りをするなんて、ハッキングの時の、基本的なやり口……。
東浪見 空
「牧志ー、住所って何の話?」
シャワー上がりの東浪見が話しかけてくる。
牧志 浩太
「何でもない!」
出た声の大きさに自分で驚いた。
東浪見 空
「……牧志?」
牧志 浩太
東浪見は不思議そうな顔をしていた。危ない、東浪見にまで迷惑をかける所だった……。
記憶
牧志 浩太
牧志当人はハッカーじゃないのにハッキングの話も絡められるの面白い。

KP
そういえば、と東浪見はあなたに話しかけてくるだろう。
東浪見 空
「さっき佐倉さん見たよ。近くに来てるなら声かけてくれりゃいいのになー」
牧志 浩太
「えっ? さっき? 何処でだ? 何してた?」

振り向いた顔からは血の気が引いていただろう。枇杷の木が見える窓の外を、睨んでしまっていた。
東浪見 空
「なんかキョロキョロしてた。声かけたけど、通りの向こうだったし聞こえなかったみたいだ。風呂今なら空いてるぞー。
見たのは、公園と児童館の……ああ、ドームある方。プラネタリウムあんだっけ? あそこ。あのへん」
牧志 浩太
沈黙が、落ちる。
そうだ、東浪見に世話になってることと、庭に木があることと、近所にプラネタリウムがある話を、した。

枇杷の木だ、って言ったっけか。ぎりぎり、言ってない。木のある家ならここら辺には珍しくない。ギリギリ、セーフだ……。きっと。

「ああ、ごめん、ありがと……。なあ、東浪見。もし佐倉さんを見かけても、家に呼ばないでほしい。ほら、東浪見んちの母さんと佐倉さん、直接知り合ってないから。きっと、驚かせてしまうから」

声が、乾いていた。たぶん、笑えていない。


東浪見に迷惑をかけたくない。場所を移すべきか。でも、一人になるのが得策かどうかも分からない。

そうだ。
明日、波照間先輩に相談してみよう。大学で、直接、直接だ。大学の名前を言ってしまったから、あっちにも来ているかもしれないけど。

どちらが本物の佐倉さんだ?
くそ、分からない。判断に迷う。
偽者だって全く同じになれることを、俺は知ってる。

もし俺を探してるのが、本物の佐倉さんだったら。
■東浪見視点
東浪見 空
牧志の顔から血の気が引いていた。

おまえはだれだ
牧志 浩太
まきしは はなしを ややこしくした!
KP
大丈夫だよ佐倉だよーーーーー!
牧志 浩太
事件に巻き込まれ過ぎなのと当人がややこしいせいで非常にややこしいことを考えていますが真相やいかに
メッセージでやりたい演出を思いついたウフフ
KP
おっ、なんだろなんだろ
牧志 浩太
方向が合ってて出せるタイミングありそうならどっかでやります なかったらまた別の時に使う!

■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
あくまで軽い調子でメッセージを送る。
「その前にお前の家の変な気配何とかしてからか。」まで打って送信。
そうだ、俺は自分のことで頭がいっぱいになりすぎていた。
牧志は何者かに狙われている可能性があるんだ。

KP
夜中になって、佐倉から返信が来た。
佐倉 光
『たまにメッセージの最後にゴミデータがくっついてるのが気になるんだ。

画像、前回送ったの見えたか?
画像について説明しようと思ったけど、通信切れちゃってさー。

これ、そっちでも見える?
どこでどうやってついたのか、いまいちはっきりしないのが気持ち悪い。
これがついてる時話がいまいちかみ合わない気がするけど、気のせいかな。


あとな、ずっと気になってたんだけど、
一応家狙われてたっぽいから、近所の事とかあんま書くなよ。
今、通信が不安定すぎてよく経路が分からない。
万一って事もあるしさ。

そろそろ何とかなりそうだって波照間さんが言ってた。
早く脱出してくっだらねえ動画見たりしたいなー。
お前にも随分助けられたし、飯くらい奢るぞ。
その前にお前の家の変な気配何とかしてからか。

で、早く住所教えてくれよ。真っ先に会いに行きたいんだ。』
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
送ったメッセージにはまたゴミが付いている。
佐倉 光
やはり良くないことが起こっているようにしか思えない。
それも、俺にではなく、牧志に。

うかつ
KP
この話の佐倉が迂闊すぎるのは、閉じ込められて軽く参ってるからです、きっと。
牧志 浩太
しかも拷問の幻影が残ってる状態で他にすることがないの、だいぶん参りそうだし無理もない。
KP
口数が多いのもそのせいですねー>参ってる
牧志 浩太
通路しかない外部刺激もないやることもない話す相手もいない、って状態で拷問の幻影とひたすら向き合わされるの、それ自体が既に拷問なんですよ 無理もない

牧志 浩太
夜中。

考え事が多すぎてうまく眠れない。このまま東浪見に世話になるべきか、明日ここを出るべきか、ずっと考えていた。空き部屋に籠もってメッセージを見る。
『ああ、見えた。
なあ、教えてほしいんだけど、ゴミデータくっついてたのって、どの時とどの時?

ありがとう、佐倉さん。ちょっと不用心だったな。東浪見に迷惑かけたくないし、気をつけるよ。

よかった。脱出したら何食べに行こうかな。

そうだ、一つパズルを送る。佐倉さんがこれを解けるかどうか、東浪見と話題にしててさ。早めに解いてくれると嬉しい。

キーワードは、誕生日』
そして、その後に、パズルを一つ送る。
それは図形パズルに見せかけた暗号文だ。佐倉さんの誕生日を鍵に解くと、こんな文章が出てくる。

わたしはアリス。あなたはボブ? それとも、マロリー?

それは暗号学の、あるいは通信セキュリティの初歩的な用語だ。
アリスとボブは、互いに通信する二者。マロリーは、その間に割り込んで通信を盗聴したり改竄したりする、“悪い介入者”。

佐倉さんなら、この文章を見れば、言いたいことが分かってくれるはずだ。

この通信には介入者がいる”と。
■東浪見視点
東浪見 空
夜中。
なんとなく寝れなくて目を閉じてたら、牧志がひっそりと部屋を出たのが見えた。

物置になってる兄貴の部屋から、微かな物音。
何してんだろ?

パズル
牧志 浩太
できそうだからやりました>演出
KP
おお、かっこいい!!
牧志 浩太
さっき思いついてめっちゃやりたかった! ありがとうございます
KP
パズルでってのはちょっと考えてたけど、先にやられるとはっ! しかも伝え方がかっこいい!
牧志 浩太
やったー!
そう、パズルで伝えたかった! 牧志と佐倉さんにしかできないこと!

■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
牧志も何か掴んだのだろうか。牧志は隠して何かを伝えようとしている。

暗号にされている時点で何となく予想はできたが、現れた一文を見て頭を抱えた。

そういう事か!
俺が送った文に何か付け足してる奴がいる!

すぐにその前提で調べてみるが。
KP
それは以前、アマラ経絡を覗いた時に似ていた。
人間のものではない、意味不明の何かの痕跡。
意味など分かるはずもなかった。それはあなたの概念を越えていた。
佐倉 光
おそらくマロリーは俺たちの会話を全部読んで、牧志に俺の振りをして何かを伝えている。
いや、聞き出そうとしている。牧志の個人情報……住所、学校名、近所にある目立つ建物……つまり、今の居場所。
そうすると、あいつが引っ越す原因になった現象にきっと関係がある。

波照間さんに連絡しよう。
KP
通信環境が凄まじく悪く、届いたかどうかも良くわからない。
佐倉 光
牧志にだけ比較的スムーズに繋がるのは、きっと『マロリー』が俺になりすますためだ。
それなら、俺も『マロリー』にバレないようにメッセージを送るしかない。
ひとまず確実な情報だけが牧志に渡るようにするのが先決だ。
知られても良いことは無駄に隠す必要はない。最低限でいい。
『今後、俺は俺と名乗らずにメッセージを送ることはない』と。
きっと牧志なら分かってくれるだろう。

KP
深夜、メッセージが届いた。
佐倉 光
『ゴミが付いてたのは、初回と、東浪見の庭の話した時と、遊びに行きたいって話をした時と、時間ずれの話のとき、あと前回。
ここのネットワークが不安定すぎるせいかもな。
波照間さんに訊いてみるよ。

そういや、そろそろ脱出できそうって話。
いい加減鍵が見つかるといいんだが。
噂の紅に訊いたら分かるかな?』
パズルと見せかけたものに暗号文が隠されている。
鍵は1031。出てくる言葉は『鳥かごのボブは名乗らず鳴かない』だ。
ボブ
牧志 浩太
おおおー返し方と文章がかっこいい!らしい!!>ボブ

牧志 浩太
どうするべきかずっと考えていて、気づけば深夜になっていた。

慎重に、慎重に、届いたメッセージの文面を読み下す。聞いた感じ、今の所介入者は文章全体を改竄できるわけじゃなさそうだ。後ろの方は要注意だな。
『ああ、それがいいと思う。送信に時間掛かってるみたいだしな。

東浪見にももう数日は世話になってるし、佐倉さんが脱出できたら、俺も一度帰ろうかな』
……額の汗を拭って、パズルを解く。その中身だけは、確実に佐倉さんと繋がっている。そう思えた。通路しかない異界、確かに鳥籠みたいだ。

鳥のモチーフ。あのハロウィンの時といい、好きなのかもしれないな、佐倉さん。

今度は本当に図形パズルで、黒いカラスの絵を送る。鍵が“1031” であることに気づいたと知らせる意味だ。
東浪見 空
「牧志まだ起きてんの? そろそろ寝ろよー、明日寝不足なるぞ」

東浪見に話しかけられて思わず声を上げそうになった。そういう東浪見もまだ起きてたのか。
牧志 浩太
「あ、ああ、ごめん、ちょっとゲームやってて」
東浪見 空
「そっか、パズルゲームとか? たまにすごく嵌まるやつあるよなー、おやすみ」
■東浪見視点
東浪見 空
牧志はまだ兄貴の部屋に篭もってるみたいだった。スマホを見て何かやってる。
タイミングを見計らって声をかけると、肩がびくりと跳ねた。

記憶を失って? 俺達のこといっぺん忘れて? からの牧志は、驚くほど注意深い。
元々とぼけてるようで頭の回るやつだったけど、自分の事になると足元すっぽ抜けてるような、でも拍子抜けするくらい楽観的なあの感じは、今の牧志にはない。

東浪見君は知っていた
牧志 浩太
これ東浪見視点書いてみたくなってきましたね。ここの東浪見はたぶん牧志の異変に気づいて心配してる。
KP
それも気になる!
牧志 浩太
終わったら書いてみます!
いきなり友人が家に転がり込んできた男のほのかな事件への関与。
深入りしない距離を保てる男だから探索者にはならないけど、なんだかんだで二度目ですしね、ほのかに事件に絡むの。
KP
傍観者というほど遠くない視点いいなぁ。
※というわけで追加されました。
牧志 浩太
ちなみに東浪見が深入りしない男なのは、途中の描写にも出てます。休憩スペースでメッセージ打ってる牧志に、東浪見は詳しい内容を聞かずに横でうたた寝するけど、女友達は遠慮なくスマホ覗いてくる(でも女友達、内容にはあんまり興味がなくてすぐに話を移す)っていう。

KP
それから1時間後。当然真夜中にメッセージが届いた。
佐倉 光
『なんとか脱出できたみたいだ。波照間さんに感謝だな。
今から会おうぜ、お前を追ってる奴について分かった事があるから、急いで作戦会議したい。
こども科学館のプラネタリウム前で待ってる。』
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
突然、あなたは通常空間にいた。
佐倉 光
波照間さん達がやってくれたらしいな。
合流したいところだけど……
KP
電話含め、通信は相変わらず不安定だ。あの異界のせいではなかったのかも知れない。
佐倉 光
とにかく、急いで車借りて牧志の所へ向かおう。
最寄り駅は知っているからな。
合間に、波照間さんに応援を頼む。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるかも知れない。
KP
あなたは気付く。いつの間にか、メッセージ履歴に送った覚えのないものが増えている。
しかも、その全てが文字化けしている。
佐倉 光
マロリーの奴、本格的に乗っ取りに来たな。
俺が脱出したのはバレているのかどうか……

KP
〈アイデア〉をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 90
Sasa BOT 1d100 –>18–>成功
KP
あなたは気付くだろう。この文面には『ボブ』も『鳥』も出てこない。
涙目
KP
牧志君の立ち回りが賢いんで、誰がとは言わないけどかわいそう。
ラスボス戦もさせてもらえないかもしれんwww
牧志 浩太
牧志が神話事象に巻き込まれすぎてて、ちょっと気づいてからの警戒心が強すぎるったら。

牧志 浩太
『今からか?
ごめん、東浪見もう寝てるんだ。東浪見の母さんも。ちょっと、抜け出すのに時間がかかるかもしれない。

ネットワークが不安定みたいだから、ちょっと再確認。
こども科学館の、プラネタリウム前、で合ってる?
佐倉さん、今、そこで待ってるんだよな?』
その内容を、繰り返して、送る。
幸い、こちらから送ったメッセージを、佐倉さんはちゃんと読めているらしい。

鳥籠のボブは名乗らず鳴かない。
それならきっと、これだけで通じる。
佐倉さんを名乗る介入者が、そこにいる。

……寝間着を脱いで、服に袖を通す。懐中電灯を準備する。直接対決できたら話が早かったのになと思いながら、家の玄関に身を潜めて、いつでも動ける準備を整え、返信を待つ。

行動宣言。
出られる準備をしつつ、プラネタリウム前には行かずに返信を待ちます。
一日寝かした
KP
どうするのがかっこいいかなーーーーーってひたすら悩んでおります。
もう元シナリオから外れてるから!

東浪見君って気付いてますよねー。
深入りはしないけど、本当に困ってたら助けますよねーーー!
牧志 浩太
なんと、外れてるうぅ!それはすみません 牧志がちょっと神話事象に巻き込まれすぎてて&佐倉さんとの関係性が深すぎて想定からズレてる??

気づいてますね!
深入りはしないけど、本当に困ってたらさっと力を貸す男です。
KP
※そもそもが、佐倉が幽閉されてる時点でシナリオから外れてる。
牧志 浩太
※おおっと
KP
牧志君のせいではないし、その方が面白いので何も問題はありません。
単にどういう着地が一番面白いかで悩んでるだけです。
そんなわけでお待たせしまくって申し訳なし!!
牧志 浩太
いえいえ!ならよかった楽しみ!
そもそも置き卓各々のペースで進めるものですし(私が楽しくて早くレスポンスしすぎ)、ごゆっくり
KP
ある程度リアルタイムで進んでいたから、折角ならリアルタイムに近い感じでやりたかったなー、なんて思ったKPでした。
※劇中の時間とリアル時間が割と近かった
牧志 浩太
ですねー、途中まで合わせて下さってましたよね。ちょうど時間に合わせて来るの楽しかった。
だがしかし、今日の夜中は私が明日仕事が早くてどっちにしろ朝になっちゃう可能性が大なのでした
よって問題なし!!
KP
リアル都合はどうしようもないので問題ナシ!!
牧志 浩太
メッセージ受け取る牧志とシンクロして進んでいく感じが楽しかったです。置き卓ならでは。
東浪見んちが実家という設定にしてしまったせいで東浪見の家族の安全までまるまる気にすることになってしまった牧志……
KP
報復されないように根っこを断てばヘーキヘーキ。
ところで波照間さんって東浪見んちは知らないよね。
牧志 浩太
もはや根っこを断つしかない。

波照間は、東浪見んちは知らないですね。東浪見という友人の存在は日常生活の話で波照間に話してるかもしれないけど、家の話まではしなさそう。
牧志 浩太
東浪見について補足。
東浪見は深入りはしないけど、本当に困っている時にはそこにいるし、躊躇いなく力を貸すし、とばっちりを食らうことも厭わない男だと思います。
だからミントちゃんの愚痴聞き役になるんだな。
KP
なるんだな。イケメン。
牧志 浩太
頼れるイケメンだと思います。ほんとにいいやつ。年離れの兄弟とか親戚の子供とか近くにいそうな雰囲気だけど、家にいたら巻き込んだことがもっと重大になってしまう!

■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
どうやら敵も動いている。
牧志をプラネタリウムに呼び出そうとしている。
牧志のお陰で俺にも場所は分かる。

今なら敵の不意をうてる。波照間さんが来てくれれば悪魔を倒せる。
敵が牧志の居場所を掴んでいないうちに釣って倒す。

何とか牧志に伝えないと。何とか……
KP
波照間から、戦う支度をして動いている、という返事が来た。
佐倉 光
プラネタリウムまで来てくれ、と連絡を入れる。

倒す手段はできた。
あとは……自分と同じ姿をしたドッペルゲンガーだった場合が最悪だ。
速やかに倒せなければ命取りになるし、牧志が俺と間違って敵と接触する可能性もある。

コンビニに駆け込んで、何か目立つ物はないかと探す。
KP
季節外れのジャックフロストの面が売っていた。
佐倉 光
遠くから見分けが付くならもういっそこんなものでもいい。かぶって現地へ向かう途中に、できる限り情報を詰め込んだメッセージを送る。

KP
しばしたって、返信が来た。
佐倉 光
『プラネタリウム? 分かった、もし出られたら行く。
とにかく注意して行動してくれ。しくじったら悪魔に笑われる。

こんな時にと思うかも知れないけど、
ずっとここにいると犬のことが気になって仕方ないんだ、二匹とも無事かな。
ボブはまた脱走してる。あいつはジャックフロストの首輪が付いてるからすぐ見つかると思う。
アリスは間違いなく犬小屋に入れておいてくれよ。あいつは絶対外に出すな。
チャーリーに犬のこと知らせられると良かったんだけど、間に合わなかった。

『出た』『着いた』と連絡をくれ。:SMILeofDEVIL:

とにかく現地に向かってくれ。まずは合流しよう。』
謎解きだ!
KP
リアル【アイデア】でも良いですし、意図が分からなかったら【アイデア】を振ることもできます。
KP
こんな感じで意味分かるかなぁ……
結構情報が詰め込まれてます!
全部わかって貰えるかなぁー。
牧志 浩太
おおおおお!!!
せっかく置き卓ですし、ちょっとお時間頂いて考えてみてもよろしいでしょうか?
これは挑戦してみたい
KP
もちろん!
敵にばれないように、しかし分かりづらくなりすぎて牧志を危険にさらしたらもともこもないから、ほどよく作るのマジで大変でした!
牧志 浩太
やったー!考える!オリジナル謎解きをありがとうございます
謎解きを焦らずじっくりやれるのも置き卓のいいとこですね
あ~~最高…… 文章が最高に佐倉さんらしい セキュリティネタ拾ってくれてありがとうございます 雰囲気と佐倉さんのやり方がが完全にハッカーもの 楽しい
最終回答する前に牧志が考えをまとめてる描写(中の人も考えをまとめてる)入れても大丈夫ですか?
KP
もちろん見たいのでお願い!!
牧志 浩太
やったー!

牧志 浩太
下駄箱の前で背を丸めながら、食い入るように通知を覗き込んだ。

しくじったら、俺だけじゃない、東浪見が。東浪見と、東浪見の母さんと父さんまで、危険にさらされる。

こんな時に頼ったりしたからだ。過る後悔を、一度目を瞑って押し殺す。

……させない。そんなことには、絶対に。後悔は後回しだ。そんなこと考えてる暇はない。敵はもう動き出してる。

幸い、佐倉さんは気づいてくれた。

一見して、佐倉さんがその短い文章の中に、いくつも情報を詰め込んでくれたと分かった。

まず、最初に気づいたのは、文章の末尾に特徴的な言葉を入れることで、後に何か付け足されても分かるようにするってこと。

この真ん中のはそこが末尾ってことで、後の四文字と五文字にもきっと意味がある。

次に、俺は外に出ない方がいいってこと。その次に、佐倉さんはたぶんだけど、本当に脱出しおおせたか……、いや、違うか? 最初と合わない。

チャーリーは第三の関係者。波照間先輩には、どうやら全部は言えなかったらしい。どこまで言えた?

くそ、掴みきれてなくて方針が決まらない。
佐倉さんはちゃんと伝えてくれてる。敵にばれず、俺には分かるくらいのやり方で。

暗い中で日記帳を取り出す。こういう時は書き散らすのが一番考えがまとまる。

起点はここ。それを基に組み立てると分かったのはこれ。分からないのはこの空白。
矛盾が出たらページを捲ってやり直し。

急げ。焦るな。
ふかよみ
KP
牧志君! 佐倉の中の人そこまで頭良くないからね!! あまり深読みしなくても大丈夫だよ!
牧志 浩太
なんと!また考えすぎの気配ッッ!
KP
あと、推理が進まないようだったら一個ヒント出した方がいいかなと思った。
牧志 浩太
ああ~ ピンズレしてる感はあるのでヒントは欲しいです!
KP
本文は『相手も読める』。
それを前提としたブラフがあるかもしれない。
大事なのは、佐倉がどういう状態で、どうするつもりなのか。
それにあたって牧志にどういう行動を求めているか、だ。
あとね、eof前後の文字には意味ないよ! タグ打ち失敗装っただけだから。
牧志 浩太
おっ、ありがとうございます!ちょっと確信に近づきました 

なるほどそういう!モールス信号的なアレかと
KP
そこまで凝ってはいないッ!
牧志 浩太
おしゃーもうちょい考えてみます 最終回答したら、【アイデア】ロールで答え合わせ要求するかも!
KP
はーい
謎解き作るのって……難しいね。
牧志 浩太
謎解き作れるのすごい……
そこそこの手応えを要求しつつ、難易度調整しつつ、難易度とは関係ないGMエスパーを要求してしまわないようにしないといけないっていうのがめちゃくちゃ大変そう

牧志 浩太
(あー、違うな。少し考えすぎてる)
見た感じ、相手は佐倉さんの記憶を全部持ってるとか、そういう感じじゃなさそうだ。それなら、この状況でそこまで凝り過ぎることはないだろう。

目的はあくまで、佐倉さんが今どうしてて、波照間先輩にはどこまで伝わってて、俺がどうするべきか、を、伝えることだ。これは、いつものゲームじゃない。

俺、心配しだすと考えすぎる癖があるみたいだ。我ながら意外。
そういえば最近、「呑気だ」って言われること、ないな。
呑気な奴「だった」、って聞いた事があるだけだ。
変わってしまった
KP
暢気な牧志君はもういないのだ……
牧志 浩太
いないのです……
鱗の眼から見てても、優しくはあるけど、「暢気」って感じのシーンはなかったなと思って。

キャラメイクした時は確かに「暢気でとぼけた感じで、でも意外と真剣な夢を持ってる」だったので、これは記憶を失う前後で変わった所なんだろうな、と思っています。
KP
目の当たりにしたもの、体験したこと、失ったもの、背負ったものがあまりにも大きすぎた。

牧志 浩太
(まず、佐倉さんのメッセージは、最後の :eof: までだ。その後のは、介入者が付け足したもの)
チャーリーはアリス、ボブと並ぶ第三の正規の関係者。
 だから、波照間先輩のこと。きっと助けを求めようとしたけど、間に合わなかったんだろう)
(そして、ボブ…… 佐倉さんは脱出に成功している。ずっとここにいる、出られてない、っていうのは介入者へのブラフだ)
俺、アリスは、外に出ない方がいい
(佐倉さんは、介入者が佐倉さんのふりをするかもしれないことに気づいてるんだろう。
 ジャックフロストは、本物の目印だ)

玄関の窓から外の様子を窺う。
最後に、もう一度メッセージを見返して、本当にそれで合っているのか、考え直す。

牧志 浩太
これ以上考えてても答え出なさそうなので、最終回答をGOしました。
【アイデア】ロールで答え合わせ希望! めっちゃ外してたら超かっちょわるい!
KP
では【アイデア】ロールどうぞ。
牧志 浩太
1d100 90
Sasa BOT Author icon 1d100 –>88–>成功
あっっっぶね!
KP
見直す限り、考えは間違っていないように思う。
気になったのは
『出た』『着いた』と連絡をくれ
という一行だ。これは何を意図したものだろう。
家から出るなという指示なら、出るも着くもないと思うのだが……
KP
まああれ、最後の【アイデア】ロールの奴は単純なやつで、裏を読む必要はないです。
牧志 浩太
単純なやつ。
KP
アリスは外に出ないけど、出たと思って欲しいわけです。

牧志 浩太
(そうだ、この一行だけが気になっている。
これは、本物の佐倉さんのメッセージのはずだ。それで、出るな、ってのも間違ってないはず。
……介入者に、俺は動いたと思わせたい?)
息を、呑む。
これで合っているのだろうか。誰も、これ以上の正解をはっきりと口にしてくれる人なんて、いない。

それなら、そうだと思って動くしかない。
『ごめん、遅くなった。今、出た』
そう送る。

ドアスコープから、外の様子を窺い続ける。
スマートフォンのスリープ機能を解除して、メッセージアプリの画面を表示したままにする。ちらりと、片眼で画面を見る。
KP
程なく、
『ありがとう、待っている』
と返事があった。
佐倉の暗号答え(ネタバレ)
『プラネタリウム? 分かった、もし出られたら行く。
とにかく注意して行動してくれ。しくじったら悪魔に笑われる。

一応「自分はまだ脱出していないぞ」とブラフをかけつつ、後述のeofのヒントを出しています。

ずっとここにいると犬のことが気になって仕方ないんだ、二匹とも無事かな。
ここから先は犬に関する情報と見せかけて、牧志が使った暗号を元に情報の伝達を行っています。

ボブはまた脱走してる。あいつはジャックフロストの首輪が付いてるからすぐ見つかると思う。
ボブは自分のことです。
「既に脱出している」こと、「目印にジャックフロストを身につけている」ことを知らせています。

アリスは間違いなく犬小屋に入れておいてくれよ。あいつは絶対外に出すな。
こちらは牧志のこと。「家から出るな」と伝えています。

チャーリーに犬のこと知らせられると良かったんだけど、間に合わなかった。
チャーリーは、アリス・ボブに続く第三の関与者のこと。ここでは波照間を意味します。
おそらく妨害のせいで、波照間さんへの情報共有はほとんどできていません。

『出た』『着いた』と連絡をくれ。:SMILeofDEVIL:
前半は文字通りの指示ですが、佐倉自身は牧志に「家を出ろ」とは伝えていません。つまり、「出た振りをしろ」ということですね。
後半。『eof』はプログラムの最後を意味します。佐倉は絵文字タグの打ち間違いを装って、「ここから先は俺の言葉じゃない」と伝えています。
前後の文字の意味? ないよ!!

とにかく現地に向かってくれ。まずは合流しよう。
これはマロリー、介入者の言葉です。

ついでに、今までマロリーが伝えてきた嘘メッセージは以下の通り。
「東浪見の家って庭があるなら一戸建てなんだな。駅近いのか?」
「プラネタリウム、東浪見の家の近くにあるのか? そういやお前の学校なんて名前だっけ。」
「今回のことが片付いたら東浪見のとこ遊びに行きたい。住所教えてくれる?」
「で、早く住所教えてくれよ。真っ先に会いに行きたいんだ。」

KP
東浪見の家からプラネタリウムまでは徒歩4分程度の距離だ。
都会とは言えない夜の街、遠くから犬の遠吠えが聞こえる。
1分。2分。時間は過ぎる。
牧志 浩太
地図アプリを表示して、プラネタリウムまでの所要時間を表示。
きっかりそれだけの時間に、一分だけ足した時間が経った後、
『着いた』
そう送った。
KP
メッセージが届いたと思われる時間。
ざわ、と空気が震えた気がした。
あなたのスマートフォンが受信音を立てる。
佐倉 光
『どこ?』
佐倉 光
『どこにいる? 見えない』
佐倉 光
『正面?』
牧志 浩太
はっ、と気づいてスマートフォンをミュートにする。
無機質な受信音が、背筋を震わせるようだった。
佐倉 光
『駐車場?』
佐倉 光
『広場?』
牧志 浩太
探している。探し回っている。あの嫌な気配が。
KP
あなたが音を消したと同じ頃、スマートフォンを震わせ続けていた着信が止まった。
気のせいだろうか。ほんの僅か、寒気がしたような。
牧志 浩太
じっと。じっとその場で、息を潜めている。
寒気を感じる。ドアスコープを閉じて、ただ。

質の悪い隠れ遊びのようだ。
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
あなたはプラネタリウムをうろつく自分を見つけた。
佐倉 光
あいつが偽物だな。ぶっ殺す。悪魔召喚を行う。
KP
ジャミングがかかっているのか、召喚が完了しない。
佐倉 光
またかよ。仕方ない、隠れて波照間さんの到着を待ちながら追跡……
KP
闇の向こうに立つあなたの視線が、あなたを貫いた。
佐倉 光
やべ、バレた。
KP
相手は不意に顔を上げ、なんとも嫌な感じに笑うと、突然きびすを返して走り出した。
佐倉 光
追う。不本意だけど、東浪見の家はこの近くの筈だ。
万一ってこともある。
KP
あなたの背後で、びょうん、と音がした。
それは聞き覚えのある音。
佐倉 光
援軍来た!
あいつを撃ってくれれば!
KP
矢が撃たれることはない。
佐倉 光
どっちが本物か伝わってねぇ! けど見失ったらまずい。そのまま追跡! 
何とか追いつけたら、組み伏せようと試みる。
でも俺非力!
KP
あなたに組み付かれると、偽物のあなたは叫び始めた。

KP
叫び声が聞こえた。
若い男が喧嘩をしているような声。ここから、近い。
〈聞き耳〉をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 84
Sasa BOT Author icon 1d100 –>99–>致命的失敗(ファンブル)
おうっふ
KP
オヤァ
あなたは恐怖のためか、その声が誰のものか聞き分けられなかった。
こんな時だというのに!
声は「助けて」と叫んでいた気がした。
SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D2
牧志 浩太
1d100 74
Sasa BOT Author icon 1d100 –>23–>成功
SAN 74 → 73

(佐倉さん?)
もしかして。佐倉さんが、戦っているのか。あいつと。あの介入者と。
呼んでるように聞こえた。助けて、と。

でも。
ここから出るのは危険すぎる。

……じっと、声を聞き続けながら、その場で背を丸める。
もし本当にそうだったとして、俺が行ってできることはないはずだ。

(本当に?)
本当にだ。
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
偽物のあなたはあなたを振りほどき、とある家に駆け寄って行く。
庭に木がある家。表札は……東浪見。

KP
あなたのスマートフォンが震える。
『助けて、家に入れてくれ、偽物に殺される!』
インターフォンのモニターに息せき切って近づいてくる黒い姿。

暗さのため白黒にしか見えないそこには、見慣れた佐倉の姿がある。
顔を歪め、必死に叫んであなたに助けを求めている。
彼はインターフォンのボタンを押した。
廊下に、来客を知らせるドアベルの音が響く。
嫌な気配が近づいている。
あなたは確信する。
あなたを喰らおうとしていた何者かが近くにいる。
牧志 浩太
──背筋の毛がぞわりと逆立った。

いる。あれが、いる。
嫌な気配なんてものじゃない。明らかな、分かりやすい、害意!

モニターから目を離し、ドアスコープで外の様子を確認する。
■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
ある意味チャンスだ。俺が本物だ偽物だと叫んでも波照間さんは判断に迷うだろうし、あの偽物野郎もきっと同じことをする。
それなら牧志から伝えてもらえばいい。

スマートフォンを取り出し、音声入力でメッセージを送る。
KP
出したスマートフォンには既に、あなたが送ったものとして文字化けしたようなメッセージが表示されていた。

KP
では確認直前。
再度スマートフォンが震える。
『ボブより。目印をチャーリーに連絡頼む 手段は問わない』
スコープで外を見ると、二人の佐倉が揉み合っているのが見えた。
牧志 浩太
手をスマートフォンに滑らせる。波照間先輩の連絡先を表示。
二人の「佐倉さん」の姿を確認する。そこにジャックフロストの目印はあるだろうか。
KP
モニターからではよく見えないが、一人が白いものを頭にかぶっている。
牧志 浩太
波照間先輩にメッセージを送る。
『紅、佐倉さんを助けて。目印は魂の兄弟』
「あっ」
慌てていたせいで微妙に間違えた!急いで送り直そうとする。
KP
魂の兄弟を撃てば良いのか撃ったらダメなのかいまいちわからないw
KP
そこへ東浪見が寝ぼけ眼をこすりながら起きてきた。
「そんな所で何してるんだー? うわ、喧嘩?」
牧志 浩太
「うわ、なんでもない、起こしてごめん」
『フロストが本物』
東浪見を追い払いつつ、波照間先輩に再度送る。
牧志 浩太
東浪見の登場で微妙に断片的になったけど、なんとか送りました。
KP
さて、突然だが波照間。

あなたは少し離れた場所から、破魔矢で佐倉を狙っている。
どちらを狙えばいいか、は分かった。
しかし二人の似たような姿は組んずほぐれつしていて、一瞬でも止まってくれないと誤射してしまいそうだ。
かといって時間をかけすぎると、牧志の前に佐倉が犠牲になるかも知れない。
このまま撃つなら-20の補正。
何らかの方法で成功率を上げられないだろうか?
波照間 紅
(くそっ、狙い辛い……!)
牧志のおかげでどっちが本物かは分かったものの、暗い中で同じような姿が入れ替わり立ち代わり、タイミングが取れない。
■佐倉視点(ネタバレ)
佐倉 光
なんとか押さえようと試みる。
KP
あなたの【STR】でそれができるとお思いか。
佐倉 光
とりあえず邪魔をする。波照間さん早く撃ってくれ。
ってこんな状況じゃ撃てねぇ! けど、邪魔はしないとこいつドアや窓破りそうだし、波照間さんが一撃で仕留めてくれればいいんだけど……どっちが本物か伝えてくれたのか分からなきゃ、迂闊に離れられない!
KP
あなたは突然強い倦怠感を感じる。

どうしたら狙える?
KP
一応時間が経てばとある理由で誤射はなくなります。
あー、そうだな、考えてみれば……
佐倉の行動でその辺片付きそうか。
何か考えてます?
牧志 浩太
ちょっと考えてみましたが、いい案が出ないので、佐倉さんの行動が気になります
KP
佐倉が逃げる、ってのが一番簡単かなと思ってます。
波照間さんが撃てるって確定したなら、時間を稼ぐ意味もないですしね。
一応牧志に情報お願いしたから、大丈夫だろうとは思ってるけど、
「伝わった」という確定情報があれば、より確実かな。
牧志 浩太
お、じゃあ、牧志から佐倉さんに返答を一本送ります。
KP
叫んでくれてもいいんですヨ!
揉み合ってるときにメッセージは読めないっ!
牧志 浩太
そらそうだ!

牧志 浩太
取っ組み合う二人。先輩には伝わったはずだ。
その様子をじっと見ていて、不意に気づいた。

──そうか、あの状態じゃ撃てない!

「佐倉さん!」
扉の前に駆け寄り、叫ぶ。

「伝えた!」
KP
あなたが叫んだ、その声に反応して一人は玄関の方を見、
そしてもう一人は逃げ出した。
どちらが白いものをかぶっていたかは、あなたには良くわからない。
扉がノックというには乱暴に叩かれ、軋む。

あなたの後ろで部屋に戻ろうとしていた東浪見が目を丸くする。
牧志 浩太
「くそっ!」
扉に駆け寄り、押さえる。
■東浪見視点
東浪見 空
悪態をついて扉を押さえる牧志の顔全体に、ただならない事が起きてるって書いてあった。
よく分からないけど直感する。何か、やばいのがあの向こうにいる。

KP
あなたの様子を見て、東浪見が慌ててドアを押さえるのに加わる。
「何、強盗?」
牧志 浩太
「やばいタイプのストーカー! 東浪見ごめんな!」
東浪見と一緒に、身体全体で扉を抑え込む。
KP
波照間。

玄関前から逃げ出した佐倉の方は、魂の兄弟の面を首からぶら下げている。
頭にかかっていた物が外れてしまったのだろう。
それでもその顔はトボけて愉快そうに笑っていた。
そちらの佐倉は疲労困憊といった風に背を丸めているが、垣根のあたりで扉の方を見つめている。
そしてたまにちらちらと背後を見ている。
あなたの姿を探すように。

もう一人の佐倉は……扉を叩いていた。
乱暴に、性急に、勝利を確信してか愉しんでいるようにすら見えた。
波照間 紅
動きが、止まった。

扉を叩く黒い背中は、こちらを見ていない。
もう、的を狙うのと同じだ。

狙いを定め、撃つ。
KP
牧志。

突然、どす、という音とともにノックが止んだ。
モニタに大写しになったのは佐倉の顔だ。
目を見開いて、驚愕と怒りに歪んでいる。

波照間。

あなたの矢は過たず襲撃者の胸を背から貫いた。
襲撃者は大きくよろめいて扉にぶつかる。
牧志 浩太
「……」それは。
佐倉さんじゃあ、ない。

そのはずだ。
だって、脱走したボブはちゃんと、ジャックフロストの首輪をしていた。
波照間 紅
「……」
次の矢を番える。
KP
あなたにつられてモニタを見た東浪見が呟く。
「誰?」
牧志 浩太
東浪見の呟きが聞こえた。
モニタを、もう一度、確認する。
KP
それはもはや佐倉の顔をしていなかった。
いや、醜悪なそれは、人の顔ですらなかった。
憎悪に満ちた形相でわめいたそれは、どろりと溶け始めていた。
それは声を上げ、苦しみながらのたうち回る。
だがそれは最早人の声ではなく、空虚な風が吹く音のような甲高い響きだった。
牧志 浩太
「何だったんだ、お前は。どうして俺を狙った」
それは害意なのか、意思があるのか、それとも、ただの風なのか。
分からなかった。
理由があるのかすらわからない。それでも聞かずにはいられなかった。
KP
返答があったのか、なかったのか。
ただ嘲笑うようにあなたの痣がひりひりと痛んだ。
モニタに映る度、それの目が、鼻が、耳が、高速に腐れ落ちるように黒く縮み……
やがて画面から消えた。
■東浪見視点
東浪見 空
モニタの向こうに見えたそいつが誰で何なのか、俺にはよく分からなかった。
そいつを牧志は真っ直ぐに見据えて、問い質していた。

結局応えはないまま、モニタの向こうの気配がふっと消えた。

牧志 浩太
痛む痣を撫でながら、それが崩壊し、縮んでいくのを最後まで見届け……。

「……はぁ」
気配まで消えたのを見届けてから、
ようやく、扉の前にへたり込んだ。
■佐倉視点(ネタバレ)
KP
あなたの目の前で、偽物のあなたは黒くしなびて溶け、黒い煙となって消えていった。
佐倉 光
早いところ安心させてやらないと、そう思ったが、つい悪戯心が涌いた。

KP
ややあって、メッセージが届く。
『子ヤギさん、おかーさんだよー』
モニタの向こうで佐倉がニヤニヤ笑いながら手を振っていた。
牧志 浩太
『嘘だー。本当のお母さんなら白いチョークを、なんだっけ?』
そんな気の抜けたメッセージを送って、へたり込んだまま手を振り返す。

KP
そんなこんなで、ストーカー騒動(?)は終わりを告げた。

どうやら元々牧志に目を付けた妖蛆がいて、運悪く異界にはまった佐倉の通信を使い、失った獲物を探していたらしかった。
牧志 浩太
「えっ、異界はあいつのせいじゃなかったのか?」
KP
実のところ……あの異界が偽佐倉の仕業だったのかどうかは分からずじまいなのだ。
佐倉は随分長いこと、「俺がこの分野でやられるなんて」と悔しがっていた。
牧志 浩太
「っていうか、ストーカーって怖いな……。ちょっと女の子の気持ちが分かった気がするよ。
途中まで全然気づかなくて、普通に近所の話とかしてたしさ」
今回は色んな人にお世話になったし、迷惑もかけてしまった。
あいつ、他に仲間とかいないよな? 後で調べよう。危うく東浪見の家まで巻き込むところだった。
佐倉 光
「ああ、それに関してはこっちで引き受けるから大丈夫。
あの野郎散々好き勝手やってくれたからなぁー、同類がいるなら根こそぎ駆除してやる」
KP
そういった佐倉の声には殺気とストレス、恨み、その他諸々が詰まっていた。
牧志 浩太
「っは、それなら大丈夫そうだ。任せた」
恨みの籠った佐倉さんの声を聞いて、それなら安心だと思えた。
きっと、報復なんか心配する気も起きないほどに根こそぎ駆除してくれるだろう。

「そうだ。
 佐倉さん、ありがとう。俺のメッセージ、ちゃんと受け取ってくれて」
佐倉 光
「ああ、そっちもな、アリス。助かったぜ」
KP
佐倉はにこりと笑って手を振って帰路につく。
それからしばらく、佐倉のメッセージで犬のアリスについての話を振られるようになったりした。
牧志 浩太
あれから、東浪見に迷惑をかけたことを詫びた。
東浪見は「大変だったなー、俺がちょうど起きててよかった!」と、いつものようにニッと笑ってくれたのだ。

波照間先輩には、地元の菓子を持っていって礼を言った。
先輩は少しくすぐったそうな顔をして受け取ってくれて、結局菓子は一緒に食べた。
波照間 紅
「君にとって、僕は先輩なんだな」
牧志 浩太
「そうだよ。でも、あの時のことは忘れてない」

菓子を食べながら、そんな話をした。
■東浪見視点
東浪見 空
結局牧志を追っかけてたらしいあれが何だったのか、俺にはよく分からなかった。

牧志には巻き込んでしまったと何度も謝られたけど、ま、俺がちょうどいい時にいてちょうどよかったってことで。
それにしても、大変だったなぁ。また困ったらいつでも来いよ。母ちゃん、今度は木の枝打ち頼みたがってたし。

生還報酬
シナリオ上のSANチェックポイントが割とすっ飛ばされたため、報酬が減っています。
牧志 浩太
あ、上突きした。神話技能19%で上突きして、最終SAN80ですね。
KP
こっちは74に8加算して82。上限ではないかな?
牧志 浩太
なんだかんだでどちらも回復しましたねー
KP
いやーーーーーーーー
行動が賢すぎて減る機会なかったの。
牧志 浩太
そうだったんですか???
KP
あと改変の影響もあったり、まあいろいろ……
牧志 浩太
そういえば盛大に〈聞き耳〉ファンブった分は成長ロールしてもいいのでしょうか
KP
どぞどぞ
牧志 浩太
1d100 84 ききみみせいちょうろーる
Sasa BOT Author icon 1d100 –>70–>成功

牧志 浩太
ありがとうございました、置き卓………… 面白い!!
じっくり描写を考えたり謎解きを考えたり、まとまった時間がなくてもご一緒できたり、これは楽しい
いま元シナリオ見てて、かなり改変入れて下さってるなーとは思ったんですが
KP
最後の扉でMP吸われてもヨカッタよねって思った。
ラスト周り全然違うんですよ、シナリオと。
牧志 浩太
元シナリオの根幹である少し昔話っぽい恐怖、相手が本物かわからない恐ろしさ、
いつのまにかなりすまされている怖気の来る感じはそのままながら、
佐倉さん&牧志なぶん、かなり積極的に動く感じになってますよね、ラスト回り。
あと私がセキュリティネタぶち込んだせいで雰囲気がだいぶん変わったっぽい。
KP
そう! でもあれすごく良かったと思うんですよ。
あれがあったから、ラストの偽佐倉と会うのはなくなったけど、それはそれで凄く面白かったなって。

まず佐倉が幽閉されてたのは、そうしないとあいつ暴れすぎるからですね。
あとそうでもしないと長文メッセージなんか書かないし、異常にすぐ気付いちゃう。
で、武器は、波照間さんに助けてもらえばいいじゃんって思ったので……
牧志 浩太
牧志と佐倉さんは関係性が深いから、実際に会うと色々気づいてしまいそうですしね。
波照間のゲスト出演は嬉しかった! 牧志と波照間が共同行動するの、シナリオ上では久しぶりですし。
(ちょっとラストPLがポンコツ気味でしたが)
スピード感と恐怖感のあるラストにしてもらって楽しかったです。
KP
よかったー!
牧志 浩太
会っている間にじわじわ違和感が…… というのも面白いですけど、ラスト付近は本当に怖くて怖くて面白くて、これでいいのか、と迷い続ける牧志と一緒に迷いと恐怖を楽しめました。
KP
ほんとラストどうしようか色々考えたんですよねー。
佐倉に「霧の街の出口で会おう」って言わせるとかー
翌日に持ち込んで偽佐倉と強制的に会わせるか、とかー
でも彼らなら、牧志が作ったチャンスを活かして、人目の少ない夜に速やかに片付けるだろうなと思ったので。
それで一日お待たせしちゃった。
牧志 浩太
偽佐倉さんが会いに来るのが「夜中」というのも、ひたひたと迫ってくる怪異の足音を感じるようで、すごく怖気がして楽しかったです。
楽しく会話してたら知らないうちに怪異に近づかれている元シナリオと違って、
佐倉さんは幽閉されている、牧志はストーカーの存在に気づいて逃げてきている、と少しホラー感強めのイントロにして頂いてたから、
夜中の襲撃でラストになるのはすごく綺麗だったと思います。
それでいて、途中気を抜いて楽しく会話・描写してたら実は介入者がいた! でヒェッってなる怖さ楽しさはそのままでしたし。
KP
あ、良かった。
佐倉が個人情報聞き出したがるし、《SANチェック》入るから、即バレするかなぁーって思いながらやってました。
意外と素直に答えてもらえるぞ、やったぜ!! って思ってました。ひそかに。
牧志 浩太
掘り下げていいよ! って言われてたので全然気づかず楽しく掘り下げてました。イエーイ。
序盤のPLはだいたい…… にぶい!
KP
最初警戒して全然無駄話に乗ってくれなかったから、「掘り下げて♪」って話しました。
牧志 浩太
まさかそれが策略だったとは。恐ろしいKP!
KP
ウフフ
牧志 浩太
でも東浪見のディテール掘り下げられて楽しかったです。
KP
そう、敵側としても知りたかったけど、KPも知りたかったので一石二鳥なのだ!
置き卓も向き不向きはあるけど楽しいですねー
牧志 浩太
やったぜ!
実際、今回一番深い掘り下げが入ったのは東浪見でしたしね。そして妖蛆と佐倉さんに色んな個人情報をバラされてしまったのも東浪見なのだ。
KP
HAHAHA
佐倉もなし崩しに色々知ってしまったからなぁ。
牧志 浩太
ですねー、向き不向きはあると思う(コディペンデントみたいな長い話や、会話・掛け合いシーンが多い話には向かないなど)けど、
じっくり描写や掘り下げしたり、謎解きしたりするような話だとなかなか楽しいなと思いました。
KP
ラスト、牧志が扉を開けることで敵の気を引こうとしたら、東浪見に助けに入ってもらおうと考えていました。
牧志 浩太
おお、そうだったんですね。助けに入る東浪見もかっこいいな!
ラスト、これは昔話の扉を開けちゃいけないアレだな! と思ってテコでも開けないつもりでいました。
KP
それはそれで正解。
牧志は確実に吸われちゃいますからね。
すぐ倒せるから小ダメージとはいえ、吸われるのは健康上良くない。
牧志 浩太
MPなら前回派手に使ったりはしましたけど、よくわからんものに吸われてよくわからん縁が追加されるのもなんですしね。(佐倉さん、駆除は頼んだ)
KP
あと、時間が経てば誤射の可能性がなくなるのは、ダメージくらった佐倉がぶっ倒れるからですね。
死にゃしないけど。
牧志 浩太
ああー、それはそうだろうなと思っていました。
「佐倉さんが逃げる」、そうか相手が狙ってるのはあくまで牧志だもんな!! 確かに!! って思いました。
置き卓、それこそやさ朝みたいな、ゆっくり会話をして掘り下げる話だと向くだろうなぁ、って思いましたね。
その意味ではワンナイトショットもやってみたい。
ワンナイトショット……このシナリオの作者さんが作成された、置き卓にも使える呑むだけの話。
KP
そうそう、やさ朝やここ早向いてそうだと思いました。
ワンナイトもいきたいですねー。
良かったら次それでやります?
牧志 浩太
おっ、差し支えなければぜひぜひ。
KP
ざっとシナリオ読んでるし、またこちらがKPでいいかな。
まあほぼ真相とか関係ないような話だけど。
牧志 浩太
それでお願いします!
KP
ではまた明日あたり!
牧志&佐倉でOK? 良かったら波照間さんもどうぞ。
人数増えても行けるっしょ。
牧志 浩太
お、じゃあ牧志&佐倉さんベースで波照間も入ります。
置き卓だと少々人数増えても楽!!
KP
では今日もなかなかヘヴィなお時間なので、そろそろ失礼しまーす
牧志 浩太
置き卓、展開がスピーディーになってくるとついリアルタイムになっちゃいますね(楽しい)
はーい、ありがとうございました! 私も寝るぅううう!
KP
おやすみー!
牧志 浩太
おやすみなさいませ!

【変更点】
○佐倉がいきなり幽閉されてますが、元シナリオではただ「出張などでしばらく会えない状態になっている」だけです。
雑談で言っていたとおり、そうでもしないとあっさり文字化けの原因突き止めそうだからですね。

○ついでに牧志も一時的に居を移していますが、これは佐倉が牧志の居場所を知っていると不都合だからです。
 知っているはずなのに周辺情報訊きすぎると不審すぎますからね!

○多分元シナリオの想定よりかなり短いスパンでやりとりをしています。
 今回は2日程度で片が付いちゃってますが、元シナリオでは一週間弱くらいかな、という気がします。

○途中で敵を倒すに必要なマジックアイテムをくれる人の存在が丸々カットされています。
 彼ら自身に人外を倒せる力があるのと、会話スパンが短かったせいで、そもそもそういった人物を登場させるタイミングがなかったためです。

○ラストバトル周り全く違います。
折角牧志君が気付いて情報くれましたし、それを全力で活かしたかったためですね。
 ・夜中にコトが起きてしまったが、翌日まで延ばすのはドラマとしていまいち。
 ・二人とも介入者に気付いたらまあ、偽物に会うなんて事態にはならないだろう(波照間や他の面々も知っているでしょうしね!)
 ・あんな情報もらったら佐倉は全力で相手を潰しにかかるだろう
 ・牧志が知らない場所で脅威が排除されてめでたしめでたし、じゃああんまり。

 などの理由ですね。

本来のラストバトルは、探索者が消滅の危機と闘いつつ、相手が偽物であることを見抜いて倒す、という展開になっております。
これはこれで、スリリングなダウトが楽しめそうですよね。
実はこの展開になんとか持って行こうかどうしようか、かなり長いこと悩んで牧志君をお待たせしてしまいました。

そんなわけで敵の能力も元シナリオよりちょっと上乗せされた気がしますが、まあ、面白ければイイジャナイ!

牧志 浩太
最初は佐倉さんも状況を把握してなくて割と暢気なところ、じわじわと佐倉さん側にも異変が見えてくるのいいですね…… さりげなく牧志のメッセージにも介入されてるし。
何の話だ? がすぐ来たのは、佐倉さんが即座に止めてくれたからだったんですねぇ。危ない危ない。

波照間の矢をめちゃくちゃかっこよく使わせて下さってそれも嬉しかった!
牧志 浩太
あとで東浪見視点書こう……(東浪見の名字が珍しいせいで家がバレバレだ)
KP
やっぱり弓矢って生えますよね! 代替はこれしかないと思ってました。
十字架胸に刺すのも、破魔矢打ち込むのもあんまり変わらないだろうと思った。(怒られそう)
東浪見視点楽しみ……
牧志 浩太
映えますね!! 好き!!
背後からドスッという音とともにノックが止まるシーン、めちゃめちゃかっこよかった
KP
あと、白いチョーク食ってるのは狼じゃないか! っていう突っ込みを今入れておく。
牧志 浩太
なんですよwww
混ぜっ返したのかうろ覚えなのか、そんなすっとぼけた返答。

実は静寂舞手には童話モチーフが出てくるので、中の人ちょっとニヤニヤしてました。
KP
なんかこの二人、次のシナリオにリンクした要素を無意識に喋ってること多いですね?
牧志 浩太
ですね? いいぞ? 何かの第六感かな?
KP
ログ読み直すと、最後の襲撃シーンもうちょいSANチェックかますべきだったよねーって思います。(割とスピード感あるシーンやってると忘れがち)
偽佐倉が撃たれたトコとかはその場で「うーんどうしようかなぁ!」ってだいぶ迷ったんですけどね。普通に入れて良かったよなあれ!
東浪見君……変なの見せてごめんな。
一応佐倉が溶けたことにはなってないからセーフ。
牧志 浩太
スピード感あるシーンでSANチェック忘れちゃうあるあるですね

今回、探索者ではないはずの東浪見ががっつりしっかり巻き込まれてるんですよね。一応SANチェックなものそのものは見てないからギリギリセーフなくらい?
KP
真夜中、家にわけわからんやつが来て扉ガンガン叩くの相当な異常事態。
でも牧志君はそれかました(地獄)方もやってるし、かまされた方(今回)もやってるんだな……
なんなら「牧志として」ではないけど、部屋にいきなり化け物がいて襲われるなんて状態にもなってるし……
牧志 浩太
かました方wwwそういえばwww
なんなら同じ姿で扉ガンガン叩くまでやってる。
いきなり部屋に化け物いて起き抜けに襲われるのもありましたねぇ。

コメント By.KP
牧志は奇妙な倦怠感に悩まされていた。
住む場所に何かが起きているのかも知れない。
波照間の助言に従って友人宅に世話になる牧志。

そんな彼の元に、何やらトラブルに巻き込まれているらしい佐倉から「暇だから相手して欲しい」というメッセージが届くのだった。

「こいつらこの設定じゃ抑えきれないな」という意図の元、シナリオにはない設定を追加したら、どんどんそれが育ちに育って最後に全然違う結末を招きました。
これはこれで彼ららしいし、ホラーっぽくて良かったかな、と思います。

初の置き卓。最初は割とゲーム中の時間とリンクした時間に進行していました。
重めの描写や謎解きを入れられるので、ゆっくりと進行するタイプのシナリオに向いてますね。
スピード感重視の最後のシーンあたりは、ほぼリアルタイムのやりとりになってしまいましたが。

TRPGリプレイ【置】CoC『あのこが巨大化するシナリオ』 佐倉&牧志 2

「そっか、そうだな、おれ、ここにいるもんな」
「そうだよ。大丈夫だ。もう泣くな」

TRPGリプレイ【置】CoC『鬼面夜行』 牧志&佐倉 1

俺が佐倉さんをあんなに壊して、傷つけて、痛めつけたからだ。
殺されてもいい。殺されたくない。

TRPGリプレイ【置】CoC『ヒナドリ ・ イングレイヴド 』 牧志&佐倉 2

「佐倉さん、俺は牧志浩太。牧志、って呼んでよ。」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


TRPGリプレイ BEAST BIND トリニティ 第三話『仮面の家』1

やーい、おまえんち、組本部ー!

TRPGリプレイ CoC『VOID』1 開始準備

どきどきしますね。皆どんな導入してるんだろ どきどき

TRPGリプレイ CoC『対の棲みか』『第一話 霧謬の見』春日&唐木 1

『えっ、なにこれ……』
『……何が起こってるんだろう……?』