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こちらには
『嗚呼、素晴らしき偶像!』 のネタバレがあります。

本編見る!
KP
扉をくぐると、そこは雑然とした部屋だった。

掃除用の小型モップ、雑巾などが入ったロッカー、布団やリネンの予備(「洗ってからしまう事」と書かれている)、イベント用のフリップやスケッチブックなどに混じって、隅の方にモニターがある。

これは管理室だ。本当に管理室だ。よろず事管理の部屋というやつだ。
佐倉 光
モニタにまっすぐ向かう。一週間前、『新教祖』爆誕の映像チェックだ。
使える時間はせいぜい40分と見ておこう。
KP
モニターは現在の広間、神託の間、そして今まさに礼拝中の聖堂を映し出している。
モニターを操作しようとすると、パスワードを求められた。
佐倉 光
『GRC170』と入力する。
何だろう、意味ありげな文字だな。
KP
パスワードを入力すると、過去数週間近くの映像があなたの前に示された。

おおよその見当をつけてファイル名を探せば、多少時間こそかかるが、牧志の姿が映っているものが探せそうだ。
佐倉 光
探してみる。
まずは最初のものを。
KP
一週間前の広間を映した映像に、初めて牧志の姿が現われた。

何人もの教団員に抱え上げられた牧志は、ぐったりと身体を投げ出し、気を失っているようだった。

まるで悪魔でも封印するかのようにして、サングラスの下から目と手足に奇妙な模様の描かれた布を巻きつけられている。
佐倉 光
既に起こったことだ。俺にはどうしようもない。
しかしどうしようもなく怒りが涌いた。
牧志を抱えているヤツの顔は……見えないか?
誰だ、《過激派》は。
KP
テンション高くウキウキした様子の《過激派》たちの顔が偶にカメラに映るが、これも追跡をかわすための何かなのか、彼らは顔に何かを巻いていてよく分からない。

やがて彼らは暫くなにごとか相談したあと、牧志を抱えて早足に二階へと移動していき、カメラの範囲から外れた。
KP
映像はまだ続いている。
佐倉 光
二階か。ここ……ではないだろうな。資料室か、飼育室か……
黒い羽がついているのが飼育室の鍵だとすると……資料室だろうか?
そのまま少し再生速度を上げつつ動きを見る。
黒い羽の鍵が聖堂の鍵ではないと判断したのは今使ってるからだけど。
そして、教祖の部屋にある鍵を勝手に使う確率は低そうだからだ……
KP
しばらく映像に変化はなく、他の教団員達の何気ない姿が横切るだけだ。

次に変化があった時、最初に映ったのは牧志ではなく、慌てて上から降りてくる羽河辺だ。

羽河辺は、拘束を解かれた牧志を連れていた。

彼は牧志を連れたまま、先程の《過激派》に似た体格の連中……、お、今度は顔に何も巻いておらず、顔が映った。
と、何やら揉めている。
佐倉 光
そちらの顔を覚えておこう。

元教祖が生け贄を捧げる行為に反対して解放した……のか?
あいつの話は詳細が抜けていたな。
儀式の場にいきなり連れ込まれてその場でトラブルになったのかと思っていたが、やはり当然のように牧志が影響を受ける『なにか』があったんだ。
おそらくそれで『歌』を知ると同時に、支配を受けるか記憶障害を患うか……とにかく何かがあったんだな。
注意深く観察する。
KP
羽河辺は彼らと揉めているが、どうも旗色がよろしくない。教祖なのに。
何だか人数の差とテンションの差で押し切られそうな気配だ。押し切られないでほしい。教祖なのに。
佐倉 光
「おいもっと頑張れよ……!」
つい呟いてしまう。
KP
そこで〈目星〉で判定。
佐倉 光
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 27→成功
KP
羽河辺に連れられたまま、牧志は途方に暮れ……、いや、違う。
あなたには分かる。あれは注意深く周囲の様子を窺っている姿だ。

彼らが大いに揉めている間に、少しずつ羽河辺に近づき、にじり寄り、そして……、

ローブのポケットからはみ出していた何かをさっと取り、自らのポケットへ入れた。
KP
揉めっぷりは最高潮になる。
広間のど真ん前で揉めまくっている彼らに、他の教団員が何だ何だと集まってきて、映像に音声はないが辺りは俄かに騒がしそうな様子になり、

あっ。
その機に乗じて牧志が二階に消えた。
KP
彼らが気づいたのは随分後だった。
慌てて探せ探せ―! と上に駆け上がる姿が映るが、映像の時刻が18時少し前になった所でまた彼らが一階に戻ってくるのが映った。

律儀な連中である。信仰には真面目らしい。
佐倉 光
牧志は鍵でもかけてどこかに閉じこもったんだろうか……?
KP
聖堂で礼拝する映像と、人気のない他の場所の映像がしばらく続く。
……しばらくすると、恐る恐る周囲を見回しながら、二階から牧志が降りてきた。

彼は何か紙切れのようなものを手に持ち、食堂に入る。
程なくしてそのまま出てくるが、その時は紙切れは彼の手になかった。

彼は二階へ戻っていき、また映像の範囲から消える。
佐倉 光
食堂に何か隠した?
KP
あなたが見た時は、食堂にそんなものは見当たらなかったように思うが……。
佐倉 光
誰かが先に見つけたのか?
佐倉 光
ここが異界じゃなきゃ逃げるチャンスなのにな。
KP
次の映像は、深夜だ。
動くもののない教団内、二階から恐る恐る牧志が降りてくる。
彼は辺りを警戒しながら、神託の間や広間、他の場所を見て回っているようだった。

彼は人のいる場所を避けるようにして動いたのち、少し肩を落とした様子で二階へと戻っていった。
佐倉 光
何か探していたのか、入りたいところに入れなかったか。
佐倉 光
随分一人で頑張っていたんだな……
KP
次の映像は……、 翌日だろうか。
彼らの手を逃れたはずの牧志は、また拘束されていた。
最初と違って意識はある様子なのに、諦めてしまったようにだらりと手足を投げ出している。
佐倉 光
何かあったのか……二階で。
KP
教団員たちは牧志を聖堂へ連れていく。
牧志を祭壇の前に寝かせ、黒い羽根で飾りつけていく。

『儀式の供物』が着々と出来上がる。教団員たちが『供物』の周囲を取り囲み、儀式の準備を整える。
佐倉 光
羽河辺はその映像にはいる?
KP
羽河辺と橋立はその映像の中には見当たらない。
佐倉 光
過激派が、牧志が無力化されたので儀式を強行することにしたのか。
KP
教団員が『供物』の前にあの像を一つ置いた。
彼らは嬉しそうに何かを語りながら、儀式を始めようとする。
佐倉 光
ここで牧志は『歌った』と聞いたが……
KP
そのまま彼らが、最初の一言を放とうとした瞬間。
橋立が羽河辺を連れて聖堂に飛び込んできた。

羽河辺と橋立は彼らを止めようと動き出すが、そこで牧志が動いた。

牧志は先程の諦めたような様子が嘘のように、縛られたまま立ち上がる。
大きく口を開き、何かを歌いだす。

牧志は堂々とした顔つきで歌うように口を動かしていた。取り押さえようとした教団員たちは手を止めて牧志に見入っていた。
教団員がふらふらと彼に近寄り、拘束を解く。

真っ先に我に返ったのは羽河辺と橋立だった。
しかし、牧志はどこか鬼気迫る様子で羽河辺を見据えると、彼を指さして何かを言い放った。

羽河辺は驚いたように飛び上がると牧志になにごとか話しかけるが、牧志と教団員達に迫られ、聖堂を飛び出していった。
佐倉 光
分からないのはここだな……
自分を解放しろと命令するまではいいが、どうして自分を教祖と自称し、元教祖に裏切りの汚名を着せた?
KP
……牧志はここに攫われてきた。
あなたの目前で、危うく供物にされてしまう所だったのだ。

その実感がじわじわと心を蝕むのを感じる。
何も見つからなかった一週間。その最初の一日が始まる時に、何もかも終わってしまっていたかもしれなかったのだ。

SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D2》。
佐倉 光
1d100 33 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 87→失敗
1d2 Sasa 1d2→2
SAN 33 → 31
KP
あ、そうだ。
1回探索で1時間かかることが明確なので、不定基準値は部屋ごとにリセットしてください。
佐倉 光
はーい
KP
……それからも映像は続いている。
しかしそれらの映像は、新教祖となった牧志を映すものだ。

教祖様の椅子とすり替わろうとする行為の一部始終について知りたければ有益だろうが、そうでなければ、気になるものは映っていそうにない。
佐倉 光
まあ、いざとなったら熱心な教徒のフリしよ……
教祖様の心臓の音が聴きたいんです。
……冗談になってねぇ。
佐倉 光
残り時間はどうだろう。
KP
時計の時刻は20時に近づこうとしている。
佐倉 光
くそ、間に合って良かった、と考えるしかない。
すぐに部屋を出て資料室に移動します。
KP
OK。
佐倉 光
慎重に動かないと、牧志と同じように人事不省に陥る可能性がある……
KP
階下に人の気配が満ちてくる。ざわめきが階段に反響して響く。

何事かしきりに話しかける複数人の声と、それに穏やかに応える牧志の声が、足音とともに昇ってくる。
あの見張りの声も微かに聞こえた。

佐倉 光
資料室に鍵をかけ直し、暫くそこで周囲を見回しながら息を潜める。
そして外の物音に耳を澄ませる。
KP
〈聞き耳〉で判定。
佐倉 光
1d100 79〈聞き耳〉
Sasa 1d100→ 42→成功
KP
教団員たちは興奮した様子でしきりに牧志に話しかけ、牧志はそれらに一つ一つ、穏やかな声で応えてやっているようだった。
そのうち、あの見張りがよく通る声で人払いをはじめ、教団員たちはブーイングをしながらも階下へと戻っていく。

見張りとなにごとか話しながら、牧志は鍵を回し、部屋の扉を開こうとして……
KP
あなたは教祖の部屋の鍵を閉めただろうか。
佐倉 光
閉めたつもりではいたけど宣言はしてないなー
KP
【幸運】をどうぞ。
佐倉 光
まあー中色々弄ってるしー
1d100 75 【幸運】 Sasa 1d100→ 40→成功
何者かが侵入したのは明白なんだよね。
片付けられてるし書き置きあるし。
KP
ところであなたは資料室の、どのあたりにいるだろうか。扉の前?
佐倉 光
まだ扉の前あたりですよ。
駆け込んで鍵かけてぎり息整えて息潜めてるとこですねー
中に移動する余裕はなかったぞ!
KP
牧志が部屋の鍵を開け、見張りに礼を言う。
扉を開く音がした。

不意にすべての声が消えた。
「教祖様?」
不思議そうな見張りの声。応える声はない。
次の瞬間、あなたがいる扉の前にほど近いあたりの壁が反対側から殴りつけられた。
佐倉 光
「……!」
KP
室内を引っ掻き回す音がする。見張りが驚いて室内に飛び込む。部屋の主は判別しがたい叫び声を上げながら、半狂乱になって室内の物を掻き回している。
叫び、わめき、見張りになだめられながら、誰かが自分達を追い立てに来る恐怖におののく。
そうしてあなたの残したものを見つけたらしかった。
KP
「さくら?」
微かに呟くような声が、狂乱の過ぎた部屋の向こうからはっきりと聞こえた。
「なんだ、これ……、教祖じゃない、じゃない? 自分の家? だって、俺はここに、ここが俺の、ここは家? 聖堂? 味方? 味方なんていないみんな俺達を狙ってる、みんな帰る所がないから俺が、困ったら、困ったらって」
KP
「そうだ帰りたい、帰り、神の所に、違う? 痛い痛い痛い心臓が痛いどうして、何を、そうだ何か忘れてる気がして何を、思い出さなきゃあああああ黒い羽根が翼が真っ黒がこっちを見て、燃えて、」
KP
「教祖様! 教祖様」
混乱し始める牧志の叫びに、見張りの声が割り込んだ。
「教祖様、大丈夫ですから、教祖様。
教祖様はみんなの教祖様ですよ」
佐倉 光
あの程度じゃあ、無理か……夜中に話しに行けないかと思ったんだけどな。
つまみ出されて終わり、下手をすると背信者として処分されるか。

耳をそばだてたまま辛抱強くじっとしている。
このまま夜中まで待って、行動しよう。
KP
「大丈夫、大丈夫かな、大丈夫じゃないかもしれない、だめなんだ何か忘れてるみたいで」
「大丈夫ですって、教祖様が教祖様じゃないわけないじゃないですか!」
そんな話し声が、牧志が落ち着くまでずっと聞こえていた。
佐倉 光
牧志は今は「教祖」であれば安全なんだ。
あれはあのままでいいのかも知れない。
俺の話は……まだ聞いてもらえそうにないな。
佐倉 光
牧志を正気に戻してこっそり逃げる案。
これはあの様子だと難しいし、この場所からの脱出方法が分からないと無理だ。橋立が協力してくれるなら何とかなるかもな……
佐倉 光
牧志を歪めたものが何かを探し出して、それで何とか牧志を正気に戻す必要性があるかも知れない。
何かに乗っ取られているならそれを排除する必要もある……
佐倉 光
牧志は教祖ではなくなった途端生贄だからな。逃げられる算段もできていないうちに下手にその立場から外すのは危険だ。まずは過激派どもを何とかすべきか。
とはいえ、過激派だからって闇雲に排除したら羽河辺や橋立も敵に回るだろうから、意外と難しいぞ。
佐倉 光
部屋を見回してみる。ここはどんな部屋に見える?
KP
ここは、大量の書類や新聞記事、書物などが保管された埃っぽい部屋のようだ。
さきほど牧志が壁を殴ったせいで、少し埃が舞っている。
あの書斎よりも古い本が多いのか、どことなく黴くさい。
佐倉 光
動かずに見える範囲で大体どんなものがあるかチェックしてみる。
佐倉 光
なにしろ牧志は耳がいい。迂闊に動くとここに人がいることがバレるかも知れない。
KP
動かずに確認するなら、〈図書館〉/2または〈目星〉/2で判定。
佐倉 光
1d100 98/2〈目星〉 Sasa 1d100→ 5→決定的成功クリティカル)!
KP
おお。では、どちらも見つけるかな。
KP
あなたは本棚の一角、中でも古い本が収められているらしい辺りに、何かが落ちているのに気づく。
それは白くて薄い何かだ。

また、その上の辺りにある重そうな本が、慌てて戻したように少し飛び出ている。
佐倉 光
音がしないようにゆっくりとそちらへ移動する。
恐らく牧志もここに閉じこもっていたのだと考えられる。鍵がかかって、調べ物ができそうな部屋だから、という理由しかないが。
そうするとあれは、牧志が残した物なのかも知れない。
KP
〈忍び歩き〉で判定をどうぞ。
佐倉 光
1d100 50〈忍び歩き〉 Sasa 1d100→ 46→成功
KP
あなたは少しひやりとしたが、部屋の向こうから反応はなかった。
佐倉 光
牧志の〈聞き耳〉怖いわ。
ばれたら絶対騒ぐじゃん……
佐倉 光
やっぱ夜中まで動くべきではないかもなぁ。
一センチ動くのに10秒、なんてレベルでじわじわと動きつつ思った。
判定成功してるんだから普通に歩いても大丈夫だったのかも知れないけど、まあ一応。
KP
落ちているものの所まで慎重に近寄れば、それはただのティッシュペーパーだった。

よく見ると、見慣れた色の牧志の髪が一本、付着している。
ポケットなり何なりから落としたのだろうか。
佐倉 光
やっぱりここにいたんだな。
そうすると調べていたのはここか?
ティッシュと髪の毛を一応回収。
それから乱れている本の背表紙を見る。
佐倉 光
クリティカルで「ティッシュ」と「髪の毛」を見つけたのかな。
「本の乱れ」もか。
KP
クリティカルで本とティッシュ+髪の毛を両方見つけました。
佐倉 光
牧志の髪の毛色明るくて分かりやすいな!
金じゃないからNPCはしだてと紛らわしくもない。
KP
その背表紙は見知らぬ言語で書かれていた。
ラテン語か何かだろうか、そういうようなものに見える。

付箋代わりなのか、ページの間に何か白紙が一枚挟まれている。
佐倉 光
ではその本の周囲を暇つぶしに眺めつつ、夜中になるまで待とう。2時過ぎくらいには寝るかなぁ。
そういえば明日の神を降ろすのって何時とか掲示板に書かれてた?
普通に18時だと思ってた。
KP
イタリア語、フランス語、あれは何だろうか見たことのない文字、周囲にはそんな表紙がさまざまに並んでいる。
その本そのものは開いてみる?
KP
神を降ろす時間は、18時の礼拝の時間らしい。
佐倉 光
それなら橋立に相談する時間はあるな。
本は寝静まってから開くよ。
KP
あなたはじっと息を潜めながら待つ。
空腹を覚えつつ待ち続けて、23時になるとどこからともなく牧志の声が聞こえた。放送らしい。
KP
「今日はみんなお疲れ様。明日もいい日になりますように。おやすみ」
随分なだめられたのか、声は落ち着いていた。
佐倉 光
教祖、か。
似合うような、似合わないような。
一週間もこんな所で、苦しんでいたんだな。
早く解放してやらないと。
佐倉 光
結構健康的な時間に寝るんだな。
そういえばさっきの映像では何時頃に活動が始まっているように見えたかな。
KP
掲示板を見ると、朝ご飯は9時だとあった。
食事と寝床の片づけを終えて、動き出すのは10時頃だろう。映像の内容もそれに合致する。
映像を見ていると、寝床片付けないでそのまま二度寝を満喫している教団員もいたが。
佐倉 光
すると睡眠は健康的に8時間程度か?
それまでに調べるもの調べて下に戻って、橋立と話したいな……
24時まで更に待機してから動き始めよう。
佐倉 光
夜中の通路の見張りはいるのかどうか。
さすがに不寝番ってことはねぇよな……?
KP
あなたは周囲のあらゆる所から音が消えるのを待つ。
真夜中まで待てば、何の話し声も聞こえなくなった。

外を窺えば、教祖の部屋に見張りの姿はないようだ。

8時間睡眠を取るなら、ノーペナルティで動けるものとする。
ただし、朝になってからも寝るなら、睡眠を邪魔されない場所が必要だ。

夜中に人のいる場所を探索・通過する場合、探索前に〈忍び歩き〉成功しなければ、何らかの物音が発生するだろう。
KP
あ、記述不足。
もちろん探索せず、人のいる場所を通過するだけの場合にも〈忍び歩き〉チェックは必要です。
佐倉 光
それはそうでしょうねっ
50だけど頑張ろう。
佐倉 光
では24時から行動開始かな。まずこの部屋の本をチェックする。
聖堂も覗いときたいけど、人が多いから難しいかなー
KP
その書物には何かの革を用いた紙が使われており、文章と視線を拒むような奇妙な挿絵で満たされていた。
注釈を書き込むための紙が挟まれていて、そこには日本語で注釈がなされている。
紙が挟まっていたページは今まさに解読中のページだったようで、細々とした字で色々と書かれている。
その字は牧志の字ではなく、食堂にあった鍵と同じ文字に見えた。

解読は苦戦しているようで、書かれている内容は断片的だ。また随分と抜けや飛躍があるらしく、こことここ原本違いそう、などといった推測もメモされている。
しかしどうにか記述を繋ぎ合わせると、『唄うことによって人を魅了する呪文』の類なのではないかと推測がつく。

注釈は途中で切れていて、どうも途中から書いていないらしい。
何度か書こうとした痕跡があるが、整理がつかずに諦めたようで、「続きは整理できたら書きます」という一文で終わっている。
KP
そして、呪文が書かれていたと思しきページは根元から破られている。
周囲にも室内にもそのページは見当たらない。
佐倉 光
これを使って牧志は魅了したんだ。
大体予想通りだな。それを橋立が解読していた理由は……分からないけどな……
しかしそれだけじゃあ、牧志が自分を見失った理由には弱い。
恐らく夜中に食堂に持っていった紙切れはこれだろう。
しかし何故そんなことを?

それがあれば、俺がここの奴ら全員魅了して穏便に牧志を連れ帰るって手もあったんだがな……
割と当てにしていた手段が遠ざかったことに少しがっかりする。

しかし、翻訳は半端だったから、使い手に悪影響が出た、という可能性も、あるか……

この部屋に他に気になるものは……もとい、今役立ちそうなものはあるだろうか。
PLは橋立と羽河辺を混同しており、鍵のメモは羽河辺が書いたであろう事を理解していながらとり違えています。
KP
ここにある書物は、まだ解読を試みられている物は多くないようだ。
新聞記事などは雑多に詰められており、探すだけでも時間がかかりそうである。
今の状況に役立ちそうなものは見当たらない。
KP
夜になる前に本の発見までは行っていたので、現在は24時だ。
佐倉 光
では移動しよう。飼育室に黒い羽根の鍵が使えるか試す。
そっと足音を忍ばせて廊下に出て、飼育室の前へ。
黒い羽根の鍵を合わせてみる。
KP
資料室から移動なら、教祖の部屋の前を通ることになるかな。
〈忍び歩き〉で判定を。
佐倉 光
1d100 50〈忍び歩き〉 Sasa 1d100→ 18→成功
佐倉 光
調べるもの全部調べたら乗り込んでみるのもアリなのかなぁと思いつつ、とりあえず情報は得ておきたい。

KP
黒い羽根の鍵は、飼育室の扉にぴたりと合った。
佐倉 光
では深呼吸して開けてみる。
KP
扉を開けると、これまでとは異なる、むっとした有機的な臭いが漂ってきた。

薄暗い室内からガサガサと何かが動くような音、鳥のさえずりのような音が聞こえる。
佐倉 光
像の時点でとんでもなくストレスを受けた生き物。
これを見に来る意味は……あるか?
背後の壁を見てみる。何か貼ってあったり、置いてあったりする?
KP
室内に薄ぼんやりと、雑多な物が置かれた棚のようなものが見える。
それと大きな、室内の大半を埋め尽くす格子状の何か。

背後の壁には何もない。
佐倉 光
ではそっと棚の方に移動。
格子状の物の方は見ない。あそこには何かがいる。恐らく牧志を壊した何かなんじゃないだろうか。
そうでなくとも、あの像を見たときと同じ事が起きれば、ここへの侵入がばれてしまう。
それでは過激なファンという言い訳が通らない。

何がいるのか知りたい、と言う気持ちを抑えて棚を見る。
KP
ガサガサ、ガサガサ、という微かな物音と、夢見るような囀りが聞こえてくる……。
KP
棚には雑多な品々が置かれていて、その奥に何か貼ってある。
薄暗いため、見るなら〈目星〉で判定。
佐倉 光
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 55→成功
佐倉 光
暗いが、明かりをつけようという気にはならない。
怖気立つような物音を立てる生き物どもが騒ぐかも知れないし、それらが視界に飛び込んでくるリスクが上がる。
こうして音を聞いているだけでも不安に駆られてしまうのだ。
あの世からの漁夫について
佐倉 光
SAN 31 → 30
乱れた呼吸を、ヒランヤを握りしめて整える。
くらついた意識を呼び戻す。

馬鹿野郎、あいつはあの世から帰ってきてんだよ。
今更そんな物に呼ばれてたまるか。

つまりあの像を通して夢を送りつけられるということか。
抱いて寝ろとか言われていないし、どこにあっても影響与えてきやがるんだろうな……

そういえばそれぞれの像をどうやって造っているのか問題があったな。
資料室で分かるのかと思ったんだが……

床には何か落ちていたりする?
雑多な品の中に読めるような物や牧志の落とし物のような物はない?
佐倉 光
思い……出した。
祈り続けた人間はあの生き物になるのではないのか。
確かさっき読んだ本にそうあった。
つまり背後の生き物は神の手下と成り果てた人間なのかもしれない。
KP
雑多な品々の中に気になる物はないようだ。
何があった?
佐倉 光
あと調べてないのは聖堂と牧志自身かー
この生き物見てヒントになるとも思えないしなぁ。
あとは橋立に相談くらい。

なんだろう私このシナリオの楽しみ方間違えてるのかな!? 
なんか牧志にはむしろ要らぬホラー展開を与えた気がするしなー
佐倉 光
いまやるべきは
【最優先】
・牧志を正気に戻す
・脱出する
上記はセットでなくてはいけない。橋立が信頼できるようなら彼に相談すれば大丈夫だと思われる。

【次点】
・儀式を執り行おうとする強行派を特定する
上記やらないと牧志が危険かもしれない。

【疑問】
・儀式前に聖堂を調べたら何かいいことあるかなぁ。
・牧志はどうして魅了の魔法持って食堂に行った? またそれはどこに消えた?
・牧志は夜中に何を探していた?
・牧志はどうして羽河辺を裏切り者とした?
そういえば書斎で「あの世からの漁夫」を調べれば情報出るのかな?
黒き翼の神の従者であり、いずれ神の元へ至る存在であり、新たな信者ぎせいしゃを像を通して神と繋げる存在である。
信者はいずれこれになる。
という情報は出ているし、これ以上は何もなさそうかぁ。

夜中のうちにあの鳥逃がす?
いやーそれは信者全員を敵に回すな。
この部屋にはそれほど大きな情報はないっぽいよなー。

魅了持ってるの橋立かなぁー?
というかあいつなんで魅了の呪文の習得なんかしてたんだろな?
佐倉 光
なんとか魅了を手に入れて「儀式やめよ? 前の教祖様にゴメンネして今まで通りにやろ?」って言いたいところだけれども。
ううむ。牧志に「どうして前教祖を裏切り者呼ばわりしたか」訊くために、普通の信者のフリして一度喋るべきか。
KP
見取り図によると、聖堂には儀式の時間以外には鍵がかかっています。

現状手に入れるべき情報は回収しています。
現状橋立と情報共有できていないので、橋立に情報を共有すると何か動くんじゃないかな、という所です。
佐倉 光
聖堂の鍵持ってるのは牧志なんだろうし、
そうすると寝ているところに忍び込んでどうこうってことになるから、
ひ弱で相手を傷つけるわけにいかない佐倉には無謀すぎる。
おとなしく当初の予定通り下に行って寝るかなぁ。
KP
あと茶番といいつつ、途中また普通にめっちゃシリアスになっちゃってるのは、すみませんKPのせいです……。
雰囲気描写つい盛ってしまうから勢いシリアスになる。

起きたことが判明したら案外気の抜けるオチが待ってるんですが、そうなるよなぁ。
佐倉 光
どこがギャグシなんです!? って思いながらやってるw
KP
えぇーあいつ何してんの!? って言いつつKPC回収に行く感じのお話なんですが、佐倉さんの牧志への信頼が強い!
佐倉 光
だって絶対素面でやりそうにないし……
KP
それはそう。全くそう。
でもそっかー教祖かー楽しそうだね、って言ってスルーされたらそれはそれで困るからありがとう佐倉さん。
佐倉 光
なんか被害範囲狭そうだから、牧志さえ返してもらえて過激派がいなくなればほっといてやってもいいかと思っている。
KP
基本異界にこもってほそぼそとやってるだけですしね。
佐倉 光
信者が啄まれるだけみたいだしね。
とくにここの奴ら神関係なく平和にやってる感あるし。
生贄に牧志さらったのはマジで許さない。
佐倉 光
実際この人たち、どうしてこんなの信じてるんだろ?
代わりになんかしてくれるとかないのかなぁ。
食べに来るだけだよね。
そんなの好きで信じてるなら、迷惑かけない範囲でなら好きにしろやって思ってる。
牧志をさらったのはマジで許さない。
KP
>なんで信じてるの?
それについてはシナリオで語られていないんですよね。今回はKP解釈で埋めているので、聞かれたらお答えできます。
佐倉 光
お、訊いてみようかな。

KP
……時計が25時を指した。
明日朝から行動するなら、そろそろ眠るべきだろう。
佐倉 光
そっと部屋を出て鍵を閉め、鍵は自分の服の奥底にしまい込む。
儀式にあいつらが必要だったら多少騒ぎになるかも知れないな?

しかしここ監視カメラあったよなー。面倒臭い。
深くフードを被って、ゆっくりと階段を降りる。
ここで人は寝ているだろうか?
KP
……今日は、広間には誰もいないようだ。
みな休憩所か食堂で寝ているのだろうか。
佐倉 光
像はローブでぐるぐる巻きにして抱え、休憩所に入る。
正直こんなもの近くにおいて寝たくない。書斎にでも放置してくれば良かった。
休憩所に開いている椅子があればそこに寝る。像はなるべく遠くに倒しておく。
開いてなければなるべく人がいない壁際で寝るかな。
KP
室内に入ると、そこには人の気配が満ちていた。
みなこちらに気づく様子もなく眠っており、おのおのが何か寝言を呟いたり、魘されたりしている。

壁際の寝床が一つだけ空いている。
佐倉 光
じゃあそこに横になって寝よう。
シロー、大丈夫かな。ちゃんと東浪見の所頼ってるかな……
KP
残されたシローのことを考えながら、あなたは目を閉じる。
疲労していたのだろう、引きずり込まれるように、気づけば意識が落ちていた。

KP
……夢を見る。
夢を見ている自覚があった。

うろこの夢だ。
黒々と光るぬらついた鱗が何層にも重なって、あなたの目前で微かに呼吸している。

なぜか分かった。この鱗は神の羽だ。
佐倉 光
周囲を見る。神の姿しかないのか?
夢は俺の望みで形を変えるか?
KP
あなたは周囲を見ようとする。
その時、目の前の鱗がぬらりと揺らめいた。

神が振り返った。
燃え盛る炎の眼が、あなたを見た。
漆黒の嘴がはく……、と動き、ゆっくりと開く。牙のびっしりと生え揃った内側が見えた。

あなたの身体は動かない。少しずつ嘴が開くのを、見ていることしかできない。

それが、少しずつ、少しずつ、勿体ぶるように近づいてきて……、
KP
不意にあなたは目を覚ます。
時計が9時を指していた。

全身がぐっしょりと汗で濡れており、ひどく気分が悪い。
心臓が激しく鼓動を打っていた。

SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。
佐倉 光
1d100 30 《SANチェック》 Sasa
1d100→ 14→成功
佐倉 光
悪魔ごときに……
満足に神を装うことすらできない、ただの鳥の化け物に……
怯んでられるか!
こっちはこんなの慣れっこだってんだよ!
佐倉 光
ちなみに佐倉は蛇が苦手だけど、具体的には苦手なのは「蛇の目」なのです。
なによりラミアさんが仲魔だから鱗は恐怖の対象ではありません。
神の羽根が鱗じみてることにはちょっと身構えるけど、本格的に弱点攻撃ではありません。
ちなみに人間の顔に蛇の目が入ってるのは平気。
KP
あの時のは蛇の赤い眼でしたしね。
神の目も赤いけどあれは鳥だし。
佐倉 光
見慣れぬ場所での目覚めは最悪だった。
暴れる心臓を捕まえながら周囲を見回す。話せそうな信者はいる?
KP
あちらこちらから、眠そうな挨拶の声が聞こえる。
あなたの怒りをよそに暢気に朝食の話などをするものあり、興奮した様子で今日の神の降臨について話すものあり。
話そうとするなら応えてくれそうだ。

寝床を片付け、衝立を出しているのは橋立だった。
ちらりと橋立があなたの方を見た。
佐倉 光
では橋立に近付いて行こう。
佐倉 光
「おはようございます、同志。
ここにはシャワーはありますか?
あと、朝飯終わったら聞いてほしい悩みがあるんです」
ちら、と休憩室の奥を視線で指す。
KP
「あるよ、一階のトイレの横。
ああ、勿論。何でも聞いてよ。今日は降臨の日だしね」
橋立はあなたの意図を察したらしく、大きく頷く。
佐倉 光
教えて貰った場所に行ってみよう。
皆こんな夢みてるのか?
そして行く末はあの化け物だと知っているのか?
よくのほほんと信じていられるな。

とにかく汗を流さないと我慢がならない。それから食堂でコーヒーを探そう。
KP
シャワールームは少々混んでいたが、少し待てば使えるだろう。
簡素で清潔なシャワーは、心地よく汗を流してくれる。
湯を浴びていると、夢の印象も一緒に流れていくようだった。
KP
今日の朝食はスクランブルエッグとベーコン、それにトーストだ。
……数人の教団員と一緒に、キッチンに牧志の後ろ姿が見えた。
KP
「おはよー」
「おはよ、食堂のメニュー変わった?」
「あ、そうそう。新教祖様の発案だって」
「へぇー」
あなたの近くのテーブルで、教団員たちがそんな会話をしている。
KP
飲み物はコーヒー、緑茶、それに水が選べる。

冷蔵庫の前で、飲み物のストックを見ながら牧志は何か考え込んでいるようだった。
佐倉 光
とりあえずコーヒー。
あのろくでもない夢に冒された頭をしっかり叩き起こす必要がある。

コーヒーはポットかサーバーに入っているタイプだろうか。適当についでひとくち飲む。
KP
大きなコーヒーポットがある。
黒い液体を注ぐと、慣れた快い香りが立ちのぼった。
佐倉 光
そうか、ここ麦茶がねぇんだな。
ふと思ってしばらく見ていた。
あいつ、自分の体質のこと、忘れてないだろうな?
KP
しばらく見ていると、牧志は水を飲むようだった。
牧志 浩太
「なあ。……ここ、子供なんていたっけ」
KP
「うわうわうわ、教祖様がおれに声をえっ? 子供? いませんよ?」
牧志 浩太
「そうか、いないか……」
KP
そんな会話が聞こえた。
佐倉 光
もう一口飲む。まあ悪くないな。
一応やってみるか。
気付いてくれればやりようもあるかも知れないし、そうでなくとも現状を把握できるかも知れない。
気付けば何か考えてくれるだろうし、気付かれなければ俺はただの新人だ。
佐倉 光
「おはようございます、教祖様」
コーヒーカップを両手で抱えて声をかける。
KP
教団員となにごとか話していた牧志は、あなたの声に気づいて振り向いた。
牧志 浩太
「おはよ…… う?」
サングラスの下で一瞬、明るい色の眼がまばたく。
不思議そうに数度瞬きを繰り返して、それから、
牧志 浩太
「おはよう。よく眠れたかな」と微笑んだ。
佐倉 光
「ええ、おかげさまで。
あ、僕新人なんです。

教祖様は大丈夫ですか? 僕たちみんなに優しくして下さっていますけれど、
無理してないかなって心配されている方がいましたよ」
佐倉 光
駄目だな……ちょっと前の俺みたいに色々と大事なことを忘れているのかも知れない。
牧志 浩太
「そうだったのか、それは心配をかけて悪かったな。
俺は大丈夫だよ。今日は神をお迎えする日だしな」

そこまで滑らかに言ってから、牧志はひたりとあなたに視線を合わせた。
じっと、静かに、サングラスの奥からあなたの眼を覗く。
佐倉 光
見つめ返す。サングラスがあれば俺の目に恐ろしいものを見ることもないだろう。
きっと牧志は俺に違和感を抱いたんだろう。
牧志がどうあれ、俺は味方のつもりだ。それに関しては隠すことなんてない。

ついでに〈心理学〉っとこうか。
牧志は俺に対してどんな印象を抱いているのか。
本当に『大丈夫』なのか。
KP
では、クローズドでこちらが振ります。
KP
Sasa 🎲 Secret Dice 🎲
牧志 浩太
「……、」
KP
微かに唇が動きかけた。
何かを言おうとして、いや、呼ぼうとして、それが何なのか分からずに困っているようだった。
訝しむように、困惑するように、サングラスの奥で何度も何度もまばたきを繰り返す。

彼の唇は無意識に、誰かの名を呼ぼうと動いていた。

サングラスの奥には様々なものが見えた。
あなたに感じる既視感。
既視感への戸惑い。困惑。
疲労。警戒。守らなければという強迫観念。

神の降臨を絶対に成功させなければ、という決意。
それは信仰というより、大事なものを取り戻したいという衝動に見えた。
佐倉 光
操られている様子はないな。
記憶が消えて、望みと手段が置き換わってる……?
佐倉 光
ここで記憶を取り戻させるようなことを言ったり乱れた精神の働きを解きほぐしたりして、万一牧志が混乱したら、助けられなくなるかもしれない。
今は……

昨日の夜中に教祖の部屋から聞こえた物音を思い出した。
牧志は苦しんでいた。
安心させてやりたいな、せめて。
牧志 浩太
「……、どこかで……、会ったかな」

彼は眼の中に溢れる戸惑いをこぼしてしまった、というように言った。
佐倉 光
「ええ、前に少し」
佐倉 光
「お目にかかれて嬉しいです」
牧志 浩太
「そうか……、そうだったんだ。
ごめん、よく覚えてないみたいで。今日は楽しみにしていて」
佐倉 光
「はい!」
牧志 浩太
彼の眼に微かな安堵が浮かんだ。
無意識にだろうか、彼の手があなたの方に伸ばされようとふらついた。

他の教団員が彼を教祖様、と呼ぶ。
引き止めなければ彼はそちらへ行くだろう。
佐倉 光
その手には軽く触れるにとどめる。
牧志 浩太
彼はあなたの手に軽く触れ、あなたを安心させるような穏やかな微笑みを浮かべた。
自分からそうしたということを忘れているようだった。
佐倉 光
「あ、そうだ……」
別れる前に訊けるなら訊いておきたいことがある。
佐倉 光
「前の教祖って何したんです?」
牧志 浩太
前の教祖に言及されると、不安そうに顔をしかめた。
牧志 浩太
「外と通じていたんだ。ここの秘密を持ち出して、みんなを外に売ろうとした。
ここには外から逃げてきている人達もいるのに、それを」
牧志 浩太
「大丈夫だよ。もういない」
追い出したという行為にやさしく笑う牧志はいささか異様で、しかし、あなた達を安心させようとそうしているようにも見えた。
確信したように言う口調に揺らぎはない。
佐倉 光
話が違うな。
なるほど、『新教祖』はここの平穏と信仰を守ろうとしたわけだ。
佐倉 光
「そうなんですか……安心しました」
佐倉 光
「教祖様はどうして教祖様になったんですか?」
牧志 浩太
「俺?」
不思議そうに軽く自身を指さす。
佐倉 光
「ええ。
何かきっかけがあったのかなと」
牧志 浩太
「選ばれた……、っていうのかな」
牧志 浩太
「神の像が光り輝いて見えて、それ以上に大事なものはないって思えた。
心の底から、俺は神と君達みんなのための存在だと思ったんだ」

彼はどこか熱を宿らせた声で、穏やかに微笑んだ。
その眼の底に浮かぶ熱が、教団員たちが彼に向けるものと同種のそれのようにも見えた。
佐倉 光
「そう、ですか……興味深いお話ですね」
何者かがこうさせているのだろうか。
しかし魅了の歌を歌ったのは牧志だ。他の者が歌ったという話はない……
佐倉 光
不完全な魔法の作用で牧志自身にも……影響した?
佐倉 光
「あんまり教祖様を独り占めしていたら、怒られちゃいますね。
お話できて良かったです、ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げる。
牧志 浩太
「ああ。また、降臨の時に」
牧志は笑って手を振り、彼を迎える人込みの中に紛れていった。
佐倉 光
冷めたコーヒーの残りを喉に流し込む。
思ったほど状況は最悪ではないが、まだ安心はできない。
あいつが教祖である限り人の目は途切れはしないだろうし……
佐倉 光
とりあえず、腹ごしらえだな。
食うもの食ってエネルギー補給だ。
二杯目のコーヒーと食事を持ってテーブルにつく。
KP
スクランブルエッグからは脂のいい香りがした。
トーストは少し焼き具合の弱い、最大公約数みたいなトーストだった。
佐倉 光
「……」
なんの特徴もないような食事は食べ慣れた味がする。そうか、今日はあいつの当番だとか。
喉の奥でぐっと締め付けるような痛みを感じた。
必ず正気に戻して、連れ戻す。
佐倉 光
食事を終えたら10時かな?
休憩所に向かおう。

KP
食事を終えた頃には10時になっている。
同じく食事を終えた教団員たちが、わいわいと今日の話をしている。

衝立の向こうから、目印のように紅茶の香りがした。
佐倉 光
さりげなく周囲を確認しつつも、まっすぐについたての奥へ向かう。
KP
「待ってたよ、何も言ってくれないんだもんな。
やっぱり信用して貰えなかったのかと思ったよ」
そこには昨日と同じように、橋立がティーカップとポットを用意して待っていた。
KP
辺りには人こそ多いが、今日の話で持ちきりで、衝立を気にする者はない。
佐倉 光
「人がいない時間に纏めて動きたかっただけです。
昨日誤魔化してくれたんですよね、ありがとうございます」
佐倉 光
「おかげで色々と分かりましたよ。
こっちからも2、3質問があるんですけどね」
橋立の向かいに腰掛ける。
佐倉 光
いきさつを話す。まずはざっと二階で見つけた物や牧志の態度。当日の牧志の動き。部屋で見つけたもの。
どうやら牧志が未完成の魅了の呪文を使用したらしいこと。
食堂に持っていった呪文が出てきたときに消えていたこと。
記憶は半端に失っているらしいこと。
彼は前教祖が教団員を危険に晒そうとしたと考えていること。
佐倉 光
「不完全な呪文を使った場合の危険性と、おそらくそれが記してあったページの行方について、何か心当たりはありますか?」
KP
橋立は考え込むようにし、数度頷きながら、あなたの話をじっと聞く。
KP
「なるほど、君に協力を頼めてよかった。
俺はあの時羽河辺の横にいたのを見られてるからね、あんまり派手に動けない」
KP
「魅了の呪文か、それなら納得がいく。
俺が聞く分には、教祖さんの言い分に整合性があるようには思えなかったんだ。
神のことについても、言うほど詳しくないようだったしね。
それなのに教祖さんを攫ってきた連中まで、すっかりひれ伏しちゃってさ」
KP
「呪文を訳してたのは、羽河辺だね。
あいつ、神への理解を深めるために色々やってたから。

オレも昨日の間にちょっと動いてね。
羽河辺と連絡を取れそうな手筈が整ったんだ。
そこまで掴んでくれたんなら、羽河辺に聞ければ分かるかもしれない。

ページは……、食堂? 燃やしたのかもしれないな。
君の思うように、教祖さんが最初からこうするつもりだったんじゃない、って言うんなら……

誰かに呪文で奪い返されないように、そうしたのかもね。自分が逃げおおせるまでに」
佐倉 光
「なるほど、処分された……。確かに牧志ならやるかも。
もし解呪の方法が分かるようなら、お願いしたいですね」
KP
「ああ。今日の昼前に羽河辺と連絡を取る。分かったらすぐに……、いや、すぐは不味いな。一時間後に知らせるよ」
佐倉 光
「あとは、『信者を外に売ろうとしていた』っていう言葉に何か思い当たることがあれば。
KP
「それが、思い当たることがないんだよ。
勿論、俺の立場からすれば、だけどね。

あのとき教祖さんは羽河辺に色々言ってたけど、俺からすれば思い込みにしか聞こえなかった。
羽河辺が皆を外に売る筈がないんだよ。皆のための安心できる場所を作りたいって、一番願ってたのはあいつだからさ」
佐倉 光
「でしたら、それについても何か心当たりはないか訊いておいていただけますか」
KP
「ああ、それについても確認するよ」
佐倉 光
なんでずっとデスマス猫なのかといえば、相手を信頼していないから……というわけではなく、半分悪魔使いの仕事モードになってるからですね。
外部の悪魔使いと協力する時のモードになっている。
KP
ああー、なるほど。
現地の協力者と協力する時のモードなんだ。
佐倉 光
僕は最初、『神の召喚を強行するために教祖をすげ替えた何者かがいる』のかと思っていたんですけど、実はもっと偶発的で単純なことなんじゃないかと思えてきました」
KP
「……なるほど、聞かせてもらおうか」
佐倉 光
「あくまで推測ですけど。
牧志はあるものを見て精神が不安定になり、自分が何者なのか良く分からなくなっていたんじゃないかと思うんです。
ただ、自分が危険な状態にあるのは分かったので、
不完全な魔法で危機を脱しようとしたんでしょうね。
結果自分に神への魅了をかけてしまい、
同時に自分を慕う教徒たちを見て自分を教祖だと勘違いしたんじゃないかな、と。
羽河辺さんについては……分かりませんけどね」
KP
「なるほど? 納得は行くな。
全部偶然の結果、ってことか。
可能性はありそうだ。前にも羽河辺が呪文を試してひどい目に遭ったことがあったしね」
KP
「不安定になった理由は少し想像がつくな。
神と最初に繋がるのって、結構刺激が強いんだよ。君の時は俺がいたけど、教祖さんは偶然見ちゃって、宥める人がいなかったわけだろ」
佐倉 光
「たぶん」
佐倉 光
「ということは、魅了を解除することができれば事態は収まるんじゃないかと思うんです。
ただ、それだけでは牧志の身が危険だ。
魅了が解けたときに統率する人間が必要になる」
KP
「なるほど、それはオレと羽河辺がやろう。
魅了が解けた時ならみんなオレ達の話を聞くだろうし、やらかした連中の顔なら羽河辺が見てる」
佐倉 光
「……そうか、それならお任せします。
解呪ができなかった場合は、僕が力ずくで連れ出しますが、正直その方法はお互いにとっていいことがなさそうだ。
そうならないことを願います」
佐倉 光
「時間が空いているときに僕ももう少し本を調べてみようと思いますが、さすがに昼間に資料室を調べるのはなかなか難しそうだ」
KP
「ああ、頼む。
12時にまたここで会おう」
佐倉 光
「ではまた、後で」
ひらっと手を振ってその場から離れる。
佐倉 光
さて、二階に忍び込むことができればいいんだけど……
それから見張りの目を盗める瞬間はないか様子を伺ったり、外を調べたりしてるかな。
KP
外を調べると、相変わらず無限に続く雑木林があるばかりだ。
見張りはたまに交代するようだが、昼の間は誰かしらがそこにいる。
KP
12時まで待つ?
佐倉 光
今はそれしかないな。様子を見がてら書斎で時間を潰そう。
12時になったら再び休憩室へ。
KP
書斎にはさまざまな本があり、時間を潰すには丁度よかった。
佐倉 光
意外と普通な本が多いな……

KP
休憩室に向かえば、また目印のように紅茶の香りがしている。
そこには橋立がおり、あなたを待っていた。
佐倉 光
「何か分かりましたか」
問いかけつつ椅子に腰掛ける。
KP
「ああ。君が掴んでくれた内容を羽河辺に伝えた。
どうやら君の見立てで合ってたよ。
せっかくだから、聞いたままを伝えよう。

『えええ~~……!? あれ使っちゃったんですか~~~!?』

……だってさ」
佐倉 光
「駄目なヤツだったかー」
ため息をついた。
KP
「駄目なヤツだったな……。
色々欠けてて、跳ね返ってくる可能性が高いらしい」
はぁー、と橋立は溜息をついた。
佐倉 光
仕方ない仕方ない、お陰で命が助かったのは確かだ。たぶん。
KP
「で、肝心の解呪の方法なんだけど」
橋立は気を取り直すように紅茶を一口飲んだ。
佐倉 光
「はい」
ぐっと身を乗り出す。
KP
「鍵は二つある。

教祖さんは神と教団に魅入られてしまっている。
その神の姿を教祖さんに見せているのは、神と繋がっている像だ。

勿体ないけど、像を壊してしまえば、教祖さんは神の姿を見失うはずだ。

像は教祖さんが持ってるんだろう。
壊すチャンスがあるとすれば……、儀式の時だ」
KP
「もう一つは、記憶。
教祖さんは神と繋がったショックと呪文の負荷で、色々忘れちゃったんだろう。

でも君の話を聞くと、君のおかげで思い出しかけてるように聞こえる。
あとは君の言葉で一押ししてやれば、思い出せるかもしれない。

教祖さんが神を見失った所で、記憶を思い出すことができれば……、呪文の条件が成立しなくなって、効果が解けるかもしれない。
確実じゃなくて悪いね。何せ相手が欠けだらけの呪文だ」
KP
牧志を支配する神などいなかったのだ。
だいたい不幸な事故だったのだ。
誰にも悪気は、いや、牧志を攫った連中は明確に悪い。

そうと分かれば、あなたのやることは一つだ。
魅了の対象はさっさとぶち壊して、
薄情にも恐怖の記憶ごとあなたまで忘れた牧志には思い出させてやって、もろとも正気に戻してやるのだ。
佐倉 光
「分かりました。
侵入した異分子が何より大事な儀式を面前でぶち壊すんですから、フォローしっかりお願いしますよ」
どうなったって大騒ぎは免れない。
これはもう前教祖のカリスマ性に賭けるしかない。
KP
「ああ、任せてよ。
大丈夫、羽河辺だって慕われてるんだ。ああいう感じじゃないけどさ。
あの時は話せば分かるとでも思ったんだろうけど、今度はオレが羽河辺と手筈を整えとくよ」
佐倉 光
「それじゃあ僕はあとは目立たないように適当に過ごそうかな……」
KP
「オレもそうしておくよ。

で、16時から教祖さんは聖堂で準備に入ると聞いてるから、その間に羽河辺が侵入する手筈を整える」
佐倉 光
「ところで、来ることが予期されていなかったはずの『僕のための像』があったのはどうしてなんですか?」
佐倉 光
とくに理由はないやつかな?
KP
「ああ、あれか。
決まってるわけじゃなくて、最初に空の像を見たときに神と繋がって、そいつのものになるんだ」
佐倉 光
「そうか、単純にブランクが適当に割り振られるのか」
なんとなくほっとした。
KP
「……ああ。大丈夫、最初から用意して待っていたわけじゃないよ」
橋立は軽く苦笑した。
佐倉 光
「儀式中、教祖の像はどこにあります?
そこに一番近い席はどこで、どうやったらそこに行けます?」
KP
「教祖さんは一番奥の祭壇の前に立つ。
その祭壇に像を置く、これはほぼ確実だ。
羽河辺の時からそうしてきたし、この一週間も、昨日もそうだったからな。

オレ達は壁沿いに並んで座って、中央を開けるらしい。
さっき連絡があったんだ。

一番近いのは、祭壇の両横になる位置の席だろう。
順番は自由だから、最初の方に入れば大丈夫じゃないかな」
佐倉 光
「順番自由か」
そうなると、これしかないだろう。
アイドルガチ勢と戦うのは生半可な覚悟では無理だ。
佐倉 光
「並ぶか……並ぶなら何時から可能です?
時間前に並んだらペナルティとかあります?
ここから本や椅子を持っていくのはアリですか?
列に並んでいるときトイレ行きたくなったときの暗黙の了解とかあります?
牧志にすぐ気付いて貰わないとだから、ローブの下の格好も工夫しないと……せめて明かりで」
佐倉 光
「……」
佐倉 光
「僕、アイドルの追っかけとかやったことないんですよね」
なんだか疲れたようなため息をついた。
KP
「ああー……。
オレもやったことはないな……」
あなたの言葉に、橋立はようやくその重大性に気づいたらしい。
KP
「幸いまだ連絡を回してる所だから、誰も並べるってことに気づいてなさそうだ。
追っかけやるほど熱烈なのは一部だし。

やるなら、教祖さんが準備に入る16時。
それより前だと、教祖さんと鉢合わせる。

君がいても教祖さんは気づかないだろうけど、始める前に目立つのは避けた方がいいだろうし。
教祖さん追っかけてる連中が来るのもその時間だろうから、そこに紛れれば大丈夫じゃないかな。
それより前はあいつら、他の場所で教祖さん来ないか張ってることの方が多いし」
KP
「本や椅子持っていったりは禁止されてない。
トイレはそもそも考慮されてないな。最悪のことがあったらオレが代わるよ。

明かり……。あの連中がペンライト持ってたから、貰ってこようか?」
橋立は額に手を当ててoh……、という顔をした。
佐倉 光
これやればいいの?? って思ってる佐倉。
葛の葉ライドウオープニングラスト、両手クロスして管を持っているライドウ
KP
なるほどアリかもしれない。
佐倉 光
「2時間で済むか。それなら何とか」
あとは像を一撃でぶっ壊せる用意。武器があれば。
しくじったら殺されそうだし……
『俺の像』でいいか。それは。
佐倉 光
「何本かお願いします」
ペンライトでアピールすれば、その後捨てれば目立たなくなるだろう。
KP
「分かった。15時までに確保しておくよ。またここで渡す」
佐倉 光
「あの……理由はどうあれ僕は、あなたが信じる神が降りてこようとしている儀式を乱そうとしているのに、どうしてそんなに力を貸してくれるんです?
それと……あの神に祈り続ければどうなるか知っていて、代償に何が得られるわけでもないのに信じていられるのは、何故ですか?」
今訊くべき事じゃない。
彼がこれで気を変えてしまうかも知れない。
それでもやはり訊いてみたかった。
KP
聞かれて、橋立は少し遠い目をした。

「オレはここで穏やかに過ごしたいんだ。
神がいらっしゃるならそれは見てみたいけど、あの人とは信仰のスタイルが合わないっていうのかな。それだけ。

信じている理由か。何だろうな。
オレにも、もう分からない。
……神が訪れてくれれば、昔の夢を見なくて済むんだ。それって、救いなんだよ」
佐倉 光
あんな夢でも、埋めてくれるというだけですくわれる人間もいるんだな。救われる? 巣くわれる? 掬われる?
夢を誰かにいいようにされている方がいいなんて、俺にはわからないな。
ただ、理屈としては理解できる。
佐倉 光
「それじゃ、お互い上手くやって、お互いの平穏を取り戻そう」
そのためならせいぜい踊ってやるさ。

そういや洞川さんにアイドルになるよう言われたこともあったっけな。さすがに冗談だと思うけど。
俺はやっぱりああいうのは無理だ。常に誰かに見られているなんて寒気がする。
KP
「ああ、上手くやろう」
そう言い合って、橋立はその場を去る。

コメント By.佐倉 光
おかしいなぁ、ギャグシと聞いてきたのにずっと緊迫感に満ちている。

CoCキャットゥルフ『それは月の明かりの下で』 ユキ 2

あなたは《月への跳躍》ができる特別な猫だ。
いつもより少し難しくはなるが、夢の世界へ行くことはできるかも知れない。

TRPGリプレイ【置】CoC『禁獄ノ糸』 牧志&佐倉 1

これは、いつかの夢か。
それとも、現実という悪夢か。

TRPGリプレイ CoC『対の棲みか』『第一話 霧謬の見』牧志&佐倉 1

『お前に電話して良かったよ』

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


TRPGリプレイ【置】CoC『レミングス・ドリーム』牧志&波照間&佐倉 1

「オマエ、あのバカがどこにいるか知ってるか」

TRPGリプレイ【置】CoC『迷い家は桜の先に』 牧志&佐倉 1

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TRPGリプレイ BEAST BIND 月が見ている 第一章 第一場

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