こちらには『1100』のネタバレおよび大改変のほか、
『AND HAND』『瓶の中の君』『対の棲みか』『100万回目のハッピーバースデー』『機械仕掛けの街』『欠落コディペンデント』
ネタバレがあります。
※他のシナリオにも言及していますが、明言されていないものなどは除外しています。


本編見る!
KP
周囲の風景に色が──
一瞬、色がつかなかったのかと思ったかもしれない。

その風景は火星の大地に似ていた。
見渡す限り続く目の細かい砂漠。街は、建物はおろか、枯れ木の姿さえもない。
動物はいない。人もいない。生き物の姿はない。
空を見上げれば、太陽はなかった。ぼんやりとした光だけが辺りを満たしていた。
昼とも夜ともつかない風景。そそり立つ岩々だけが起伏を作っていた。
佐倉 光
思わず文字通り目を覆い、そしてため息とともに外す。
「何だよ、これ」
生き物がいるとは思えない世界の、乾いた空気を吸い込んで咳き込む。

砂漠に出た、んだよな?
そうだろう。
さすがにこんな場所に人は……
KP
ふと、岩が地面に落とす僅かな影の中、何か異質な塊を見つける。
それは布か何かの塊に見えた。
佐倉 光
岩影の異質なものに気付いて息を呑む。
こんな場所に人間はおろか生き物がいるはずがない。
しかし、今までの事を考えると。

唾をのみ、2歩離れた場所から声をかける。
「牧志?」

世界が滅びた。
たったさっき聞いた言葉を思い出す。
KP
それは一瞬震えたように見えた。
緩慢な動きでそれが身を起こす。どうやらそれは生き物のようらしい、と分かった次のタイミングで、頭に被せられていたぼろ布が落ちて、砂まみれの茶色い髪が見えた。
片目の牧志
「……佐倉……、さん」
KP
呆然とした声だった。まるで、そこにいるはずのないものを見たかのような。
逢えるはずのない人に逢ったような。

あなたの知る彼と見た目は、年の頃は似ていただろうか。
しかし、全身が擦り切れたように傷ついた彼の、凄惨なありさまが一瞬、彼を別人のように見せた。

その青年の片眼は潰れ、その青年には片腕がなかった。
赤い痣が首筋を這っていた。
佐倉 光
一瞬言葉を失った。
ここに生き物がいたことも、
布の塊が人間だったことも、
それが牧志だったことも、
牧志の凄惨な有り様も、
彼が辿ったであろう壮絶な運命も、
全てが信じがたかった。

そうか、この世界の俺は、もういない。

「ああ、佐倉だ。
こんな状況で、よく生きて」

声は途切れた。
言葉が出てこない。
目から冷たいものが零れた。砂が目に入ったらしい。

砂に膝をついて、思わず手を差し伸べる。
片目の牧志
「ああ……、そうか。別の世界の佐倉さん、か」
彼はあなたの手を一度、確かめるように見てから、あなたの手を取って起き上がる。
彼の身体の傷は全てもう血が止まった、古い傷だった。
何もかも終わったあとらしかった。
「うん……、ああ、生きててよかった」
彼は乾いた唇を微かに綻ばせて、あなたの眼を懐かしそうに見て笑った。
佐倉 光
「生きてるに決まってんだろ?」
笑って言えたかはいまいち自信がなかった。
片目の牧志
「ああ、ごめん、違うんだ」
彼は片方だけ残った眼から滲む涙をこすり、数度何かを言いかけて、言葉を探す。
「俺が、もう何で生きてるのか分かんなかったけど、でも、
今まで生きてて、よかったって」
涙で不明瞭になりかける声で、どうにか言葉を吐き出した。

佐倉 光
俺、エネルギーバーあと一本とポーチに水くらい持ってないかなぁ……
水はねー、さすがに無理があるかもしれないけどね。
ゼリー飲料とかで何とか!
KP
なるほど。エネルギーバーは持ってていい。
【幸運】成功したら、何しかの飲み物を持っていて構いません。
失敗したら持っていたけどモンエナだった。
佐倉 光
1d100 75 【幸運】
Sasa BOT 1d100→24→成功
よしアクエリアスだ!
KP
アクエリアスのミニボトルを持っていた!

佐倉 光
「悪いけど、ちょっと助けてもらいに来た。代わりと言っちゃなんだけどさ」
ポーチから残ったエネルギーバーと、買ってはあったがまだ飲んでいなかったスポーツ飲料のボトルを出す。
「土産だ。良かったら使ってくれ」
佐倉 光
わざわざ交換条件として出してるのは『施し』にはしたくないからだよ……
KP
対等でいたいし、対等にしてくれているんですね……
片目の牧志
あなたに渡されたエネルギーバーの包みを、彼は口に咥えて片腕で器用に開く。
その様子は、彼がその姿になってから長い時間が過ぎていることを思わせた。
「ああ、……懐かしいな、なんだか。昔に返ったみたいだ。
うん、俺にできることなら」
KP
ここで〈目星〉
佐倉 光
1d100 85 〈目星〉
Sasa BOT 1d100→76→成功
KP
エネルギーバーを噛み、大事そうに少しずつ口にする彼を見ていて、彼が何か長くて固いものをその肩にかけていることに気づく。
佐倉 光
こんな状態じゃ、当然死んだのは俺だけじゃないだろう。
なんとなく憂鬱な想いでその棒状の物を見る。
「何があったのか、訊いても……いいか?
いや、話したくなければいいんだ」
片目の牧志
「いいよ。もう話したくないような事もないし。
佐倉さんと話してる、人と話してるだけで嬉しいしさ」
彼は太陽もなければ夕暮れもない空の下、近くの石を足で転がしてきて、座れそうな場所を作る。

彼が傍らに置いたそれは、あなたも見たことのあるものだ。
古びたショットガン。
「話すと、少し長くなるような、そうでもないような、どこから話そうかな……。随分前の話だから、忘れてしまったこともあるんだけど」
佐倉 光
作って貰った場所に腰掛ける。
KP
砂漠のような風景に反して石は熱くはなく、ほのかに冷たかった。
佐倉 光
それはこの大地を照らす存在が、少なくとも地表を温めるほどの光を届かせていないのだと感じさせた。
「話せるところだけでいい」
片目の牧志
「じゃあ、覚えてる所から。
最初は、いつもみたいに、っていうのも変だけどさ。
俺がまた変な事件に巻き込まれたことだった」
KP
彼は懐かしそうに、記憶をたぐる。
それは例え辛い記憶であっても、誰かに語るという、それだけで彼にとっては優しいのだろうと思わせた。
それとも、もう辛いという感情すら、遠い所へ置いてきてしまったのだろうか。
片目の牧志
「邪神の…… 信者、っていうのかな。そいつは今の世界を壊して、新しい世界を作りたがっていた。それで、俺達をダシにして世界の中心? に行って、そこで新しい世界を作ろうとした。
俺達はそいつを止めることには成功した。でも、その、世界の中心で。
俺が、失敗しちゃったんだ」

傷に埋もれた首筋の赤い痣を、砂混じりの風が撫でていった。
「世界は滅んだ。俺はそこで世界を作り直すのに失敗して、俺も、佐倉さんも壊れてなくなった。
でも、そうなった俺を面白がったやつがいたみたいで。
滅んじゃった世界に、俺だけこうやって落とされた」

だから、誰も死んではいないよ。世界と一緒に壊れただけ。
彼は寂しそうに言って、傍らのショットガンを撫でた。
この世界では
KP
アザトースの宮廷に落とされ、そこで《SANチェック失敗して発狂してしまい、世界を作り直すのに失敗して「滅んだ世界」を再建してしまったという流れです。面白がったのはもちろんそこにいたニャル様……。
佐倉 光
壮絶すぎるんだわ。
今までで一番最悪パターンのニャルに捕まっちゃったのか。
そりゃあ楽しかったろうね……
KP
捕まっちゃったんです。世界の中心で失敗した瞬間にそりゃあ大笑いしただろうし、滅んだ世界で擦り切れていく牧志をそりゃあ楽しそうに見てたでしょうね……。

佐倉 光
「ひでぇな」
ぽつりと呟いた。

彼の首に刻まれた痣を見て、思い至る。
あいつか。あいつの仕業か。

面白いからと弄んで戻すこともある。

そしてここでは面白いからと
独りで生きることに向いてなかった牧志を、独りにした。
わざわざ生き返らせて。

「お前が悪いんじゃない」
低く囁くように言った。それが救いになるとは思えなくとも、言わずにはおれない。
生きてろよこの世界の俺。あっさり死んでんじゃねぇよ。
片目の牧志
「ありがとう、佐倉さんならそう言ってくれると思った。……ああ、聞けて嬉しいな」眼から頬に、ほろりと一つ涙が落ちた。
佐倉 光
何となく、耐えられなくなった。
左腕を上げ、COMPで彼を《アナライズ》しようと試みる。
こんな状態で生きているんだ、人間であるわけがない。

人間でなければ。

契約できるかも知れないじゃないか。

KP
COMPはあなたの命令に従い、結果を表示する。

[ HUMAN ]

表示されたのはただそれだけだった。彼を生かし続けているのは、彼自身ではないのだ。
佐倉 光
「そんなわけないだろ!」
何度もリロードする。
KP
何度も、何度もリロードし続けても、結果は変わらなかった。
向きを変えてみても、COMPに不調があるのかとメンテナンスモードに入れてみても、結果は変わらなかった。
片目の牧志
「大丈夫だよ、佐倉さん」
彼がそっとあなたの手を押さえた。
「俺さ、佐倉さんや東浪見や先輩のことを、忘れていくのが辛かった。この世界でずっと見続ける砂と岩が日常になっていくのが苦しかった。
でも、ここで佐倉さんとまた話せたから、しばらくは大丈夫そうだ」
彼は、遠い昔に色々なものを置いてきてしまったような顔で、笑う。
佐倉 光
「……くそっ。マジで役に立たねぇなCOMP!」
もう涙を誤魔化すのは限界だった。
呻くような声で言う。
「……こんな状況で、俺はお前に頼まなきゃならない。
別の世界のお前を助けるのに力貸してくれって」
片目の牧志
「もちろん。俺にできることなら何でも。
最初から、もう一度佐倉さんと話したくて、別の俺の呼びかけに応えたんだし」
KP
彼は首にかけていた何かを外して、あなたに渡す。
あなたのものと同じヒランヤだったそれは、あなたの手の中で小さな銀色のプレートに変化する。

そこには、「-036-」と記されていた。
賭け
佐倉 光
うーん。
ヒランヤを渡すことも考えたが、またそれ材料にして弄ばれそうなんだ。
KP
そこはニャル様の興味関心が牧志にどれくらいあるか次第だし、どんな状況を面白がるか次第かもしれない。
佐倉 光
賭けだなー

佐倉 光
「……ありがとう、貰っておく」
受け取ったプレートを握って、睨むように見つめ、すぐさま自分の首に掛かっていたヒランヤを外す。
そして、かわりに牧志の首にそれをかける。
「負けんなよ」
これが彼の未来にどんな流れを齎すのか分からない。何も齎さないかも知れない。
それでも渡したくなった。
俺は運が良い方だ。
KP
彼は驚いたように、首にかけられたヒランヤを見下ろした。
いいのか、と問いかけた唇を、すぐに変えて。
片目の牧志
「……ありがとう。ああ、うん、
俺、もう少し探してみるよ」

砂と岩だけの世界が、彼の声とともに薄れていって。
佐倉 光
今までと同じなら、このタイミングだ。
牧志の手を握って引く。

「一緒に来い!」
KP
白いノイズが辺りを包む。あなたは彼の腕を掴む。彼が驚いた顔をする。彼の片眼が見開かれる。

あなたは腕を引く。
彼は、

次の瞬間、白いノイズに包まれて消えた。

あなたは、白い空間にひとり立っている。

目の前に浮かんだモニターには、「-686-」という、これまでなかったパネルが表示されていた。
佐倉 光
何も掴んでいない手を、彼がいつもやっていたように何度か握って。
「知ってたよ……くそっ」
血を吐くように呟いた。
希望と絶望
KP
牧志のSANが削れきって壊れてしまったら飽きるだろうから、こうやって正気を保ち、生き続けていること自体を面白がっているのかもしれない。佐倉さんがヒランヤを渡したことも、延命のひとつになるのかもしれない……。
佐倉 光
そうかなと思って、渡すのが良いことと限らないなと思ったんだよねー!
KP
でも彼にとっては救いだったり希望のひとつだったりもするんですよね。
佐倉 光
そう、記憶に残ってくれれば、と思って渡すことにしたよ!
KP
ここで話した佐倉さんのことを、記憶に留める助けには少なくともなったし、前を向くきっかけにもなったのは間違いない。

あ、ショットガンは佐倉さんが遺したものです。
滅んだ世界では襲って来るものもいないから使うことはなかったんですが、手放せずに持っていました。
佐倉 光
やっぱりそうだったかー。
遺した本人もろくに使えなかった奴……
KP
うん……
佐倉 光
大変……おいしゅうございました……
どの牧志にも幸あれ。
KP
こちらも今回すごく色々味わわせていただきました ありがとうございます 楽しい……。
どの牧志にも心を傾けてくださってありがとうございます、佐倉さん。
佐倉 光
気になるに決まってんだよそんなの。
KP
あとここぞというところでCOMPを演出に使って下さって超味わい深い
佐倉 光
まあ無理だろうと思ったけどやりたかったの! >COMP
COMPが反応しないとかより、人間って表示される方が絶望でかいん……
KP
KPあのシーン結構迷いました! ごめんな佐倉さん!
ただの「人間」が過ぎた時をずっとずっと生かされているってことですからねぇ。
佐倉 光
せめて人修羅にでもなってればね、良かったのにね……
KP
ごめんな佐倉さん……

佐倉 光
この空虚な空間が暖かいようにすら感じられた。
顔を腕でこすり、彼から受け取ったプレートの角に触れて、おそらく最後の数字に触れる。

俺は、すべきことをできているか?
そう自問しながら。
KP
数字に触れると、風景に色がついていく。

その風景が見慣れた街中であることを認識する前に、
〈回避〉+15%をどうぞ!
佐倉 光
〈回避〉ィ!? 俺今制服着てないんだよ!?
1d100 23 〈回避〉
Sasa BOT 1d100→78→失敗
なんか全体的に出目がしんでる。
KP
あなたの頬を冷たい疾風に乗った何かが掠める。頬を裂き、つうと血が垂れる。
佐倉 光
「うわ!?」
気が緩んでいた。慌てて身構える。
その攻撃が何者から放たれたものか分かるかな。
KP
何が起きたのか。驚いていると、背後から誰かの叫び声が聞こえた。
牧志 浩太
「ごめんごめんごめん、走って、逃げてー!」
KP
叫んでひた走るのは牧志、あなたが知る牧志によく似ていたが、それどころじゃない!
真横を通り抜けた風の行く先に目線をやれば “それ” はいた。

馬ほどの大きさの黒い塊から翼が生え宙を飛んでいる。
2本の前足には鋭い鉤爪がついており、立派な牙をむき出しにしてあなた達に敵意を放っている。

星間の駿馬ビヤーキーを目撃したあなたは 《SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D6
佐倉 光
あれっ、初チェックか
1d100 82 《SANチェック
Sasa BOT 1d100→32→成功
SAN 82→81
佐倉 光
ものすごく分かりやすい敵が来て心底ほっとした中の人ですが!
「トロイの木馬」って情報は相手が馬だからってだけだといいな!!(そんなわけないよね!)

佐倉 光
「うわやべぇ!」
牧志を追って逃げる。
「何だあれ! 見たことねぇあんな悪魔!」
牧志 浩太
「ごめん巻き込んだ! 俺も追っかけられてて!」
KP
慌てて逃げ出そうとするあなた達。
しかし、気づけば開けた場所に追い込まれてしまっていた。

ビヤーキー1体との戦闘です。ビヤーキーは【DEX】13。牧志は【DEX】9。
置き卓で戦闘? でも戦闘です。
佐倉 光
マジですか。戦闘で俺ができることなんてないよ!?
KP
というわけでビヤーキーの行動。まず対象ダイスから。
1d2
Sasa BOT 1d2→2
牧志に〈鉤爪〉で攻撃。
1d100 35
Sasa BOT 1d100→73→失敗
失敗! 鉤爪は牧志の目の前を唸り音を立てながら切り裂いた。
佐倉 光
拳より低いかぎ爪なんて当たらねぇよ!(ドキドキ)
佐倉の【DEX】は9。
KP
おっと佐倉さんも9か、レスポンスまとめてする関係で牧志のほうが先とさせてください。
佐倉 光
はーい
KP
【DEX】9、牧志。
1d100 90 〈???〉
Sasa BOT 1d100→7→成功
1d3
Sasa BOT 1d3→2
牧志が何かを呟いたように聞こえた。
ヒュッ、と鋭く風が鳴り、化物の表皮を切り裂く。
【DEX】9、同時! 佐倉さん!
佐倉 光
ぶん殴る!
1d100 50 〈こぶし〉
Sasa BOT 1d100→11→成功
1d3
Sasa BOT 1d3→2
「最近前衛ばっかりやってねぇか俺!?」
思い切って踏み込み、殴る。
「当たった! キモ!」
KP
ビヤーキーは回避しない。ギッ、と軋むような声を上げる。

KP
次ターン! 【DEX】13、ビヤーキー!
1d2 攻撃対象
Sasa BOT 1d2→1
おっと佐倉さんだ。
1d100 35 〈鉤爪〉で攻撃
Sasa BOT 1d100→49→失敗
失敗! あなたの目の前を振りぬいた鉤爪の鋭さが眼に映る。
佐倉 光
よし遠慮なく殴れる
KP
【DEX】9、牧志。
1d100 90 〈???〉
Sasa BOT 1d100→40→成功
1d3 〈???〉 ダメージ
Sasa BOT 1d3→3
化物の翼を不可視の刃が切り裂く。
佐倉 光
一体何をしているんだ? 一瞬疑問に思う。
あいつも魔法を使えるのか?
KP
【DEX】9、佐倉さん!
佐倉 光
「俺も《アギ》くらい使えたらな!」
1d100 50 〈こぶし〉で殴る
Sasa BOT 1d100→80→失敗
あまりの気色悪い感覚に今回は踏み込みが足りなかった。
触りたくないあんなの。
KP
あなたの拳は化物の目前で宙を切る。
化物が鉤爪を振りかざそうとしたその時──

〈聞き耳〉
佐倉 光
1d100 60 〈聞き耳〉
Sasa BOT 1d100→37→成功
KP
どこからか、ピィー── と、笛のような高い音が聞こえた。
化物は急にあなたたちに興味を失ったかのように、攻撃の手を止め、どこかへと飛んでいく。

戦闘終了。

佐倉 光
「なんだ? 逃げた? 違う、サマナー命令みたいな?」
牧志 浩太
「あー、助かった……。走るの苦手……」
はぁ、と彼は肩で息をする。
佐倉 光
汗を拭いてポーチから水分を出そうとして、そういえばさっき使ったんだということを思い出す。
「くそ、たまには役に立てよCOMP。
大丈夫か牧志……牧志だな?」
牧志 浩太
「うん、牧志だよ。佐倉さん、無事で……、あ」
彼は何かに気づいたように周囲を見回す。

〈目星〉をどうぞ。
佐倉 光
1d100 85 〈目星〉
Sasa BOT 1d100→65→成功
KP
彼が何かを慌てて探している。
彼がそれを見つけるより前に、あなたはそれを見つけた。

落ちていたそれは仰々しい革張りの古めかしい書物で、タイトルに記されたのは英語かラテン語か、少なくとも現代の文字ではない。

〈クトゥルフ神話〉で判定。
佐倉 光
初判定!?
1d100 12 〈クトゥルフ神話〉
Sasa BOT 1d100→29→失敗

「なんだ? この本。なんか前に見たのと雰囲気が」
何となく気になって本を拾い上げた。
KP
あなたはその本のタイトルが何を意味するのか、どう読むのか分からなかった。
ただ、何となく意味ありげだ。

本を開いてみる?
佐倉 光
さっきの事忘れてるしな。開くよね。
KP
あなたはその本を開く。
開いた途端、文字を追おうとした瞬間、本能が激しく警鐘を鳴らした。

これは、理解できないものだ。解釈できないものだ。あなたの意識の奥深くで、情報処理が混乱を起こす。

蛸のようなコウモリのような挿絵と、目が合った、そう感じた。

SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D4
牧志 浩太
「あっ!? 佐倉さん、駄目!」

彼が慌ててあなたから本を取り上げる。
彼はその本を大事そうに抱え込むと、安堵したようにほっと息を吐いた。
佐倉 光
1d100 81 《SANチェック
Sasa BOT 1d100→96→致命的失敗ファンブル
だってほら、手がかり! 手がかり探してるから!!
SAN81→77
KP
“真実”に触れたことのあるあなたは、彼が本を取り上げた一瞬、その記述の一片を── 僅かに、僅かに理解してしまった。

それは揺蕩う瀝青の夜の底、夢見るままに目覚めを待つもの。
この世界なるものの無意味を、欠伸一つで知らしめるもの。

あなたはひとつのイメージとして流れ込むそれを、無視してもよいし、受け入れてもよい。

受け入れるなら 〈クトゥルフ神話〉+1%
佐倉 光
本文を見た瞬間、奇妙な挿絵と目が合った。
ぞくりと背筋に怖気が走った。
この感覚には覚えがある。
本能が拒否する。理解を拒む。

その情報を自分の中に入れてしまえば、中から蝕まれる……ウイルスのような。
いや、そもそもそんな概念ですらない、
『破壊する』という目的すら持たないのに、抱えるだけで崩壊しそうな異物。
さっさと手放さなければ、目をそらさなければ、忘れなければ危険だ。

しかしそれでも目を見開いて食らいつく。
だがどこかで、これの存在を識っていたことがある。
断片を読んだことがある。俺には解るはずだ。
俺は知らなければならない。識りたい。

得られる知識を拒否する? 今、そんな理由がどこにある?
どんな物だって役立てたいこんな時に?
その断片が形を得る。
俺はこいつを知っている!

〈クトゥルフ神話〉知識 12→13

そう思った瞬間、目の前から本が消えていた。

「おい、読んでたのに」

思わず声を上げた。

佐倉 光
声を上げて正気に戻ろうかと思ったけど、ファンブルだしもう一言貰うまでプンスコしとこ。
あとこいつについてはドリームランドでちょっとだけど読んでたことがあるなぁ、と思った。
牧志 浩太
なるほど、二度目だからちょっと理解できてしまったのかもしれない。
ちなみにこれは勘違い。夢の世界で見たのは【アザトース】についてである。

牧志 浩太
「ごめんごめん。でも、読まない方がいいよ」
彼はそれの表紙を撫で、大事そうにしまい込む。力ずくでなければ取り上げることはできそうにない。
佐倉 光
あれ、さっきこんな事があったような……?
何故かそんな気がして毒気を抜かれてしまった。

「何だよ、お前辞書を枕にする派? 本は読むもんだぞ」

不機嫌にそう言って、手を伸ばすのはやめた。
もしかすると少し顔が赤かったかも知れない。

「ああ、こんなことしてる場合じゃねぇんだ。俺情報集めに来てるから、悪いな」

改めて相手を観察しよう。
トロイの木馬
佐倉 光
この緊急時にこいつに情報集め頼むの最悪手だったのでは??
KP
ここでファンブるのらしすぎる
佐倉 光
この牧志木馬さんじゃないだろうな?(まずい本持ってるしー、年齢合わないしー、何か敵が意味なく引いたし~)
しかし疑う根拠がいずれも薄いし、魔きしくん信じるならって前提になっちゃうし、彼もあまり確信的に言ってなかったからねー。

※まずい本
 それ言うなら魔きしくんもっと持ってる筈
※年齢
 魔きしくんも「そうかも」って言ってただけ
※敵が意味なく
 ワカンネ
※なんか変な力使った
 紅さんや魔きしもできそう

怪しいけどわっかんね。

KP
改めて周囲を見回せば、そこは見慣れた街のように見える。しかし、瓦礫や壊れた建物が目立ち、あの化け物一匹のせいとするには、妙に傷ついて見えた。

【アイデア】で判定。

目の前にいる牧志は、あなたが知る牧志と同じくらいの年の頃に見える。雰囲気も、服装も似ていた。
佐倉 光
1d100 85 【アイデア】
Sasa BOT 1d100→86→失敗
FANBOX開設したで

あの本が気になって仕方ない。
多分あれは、崩壊した世界に関係ある情報で……

いやいや、いい加減にしろ俺。
本から意識をそらせ。
起きたことよりは、まずは目の前のことだ。
あいつのためにも前を見ろ。

考えを纏めるために思考を声に出す。
「ここ、渋谷……だよな?
随分やられてるように見えるけど。
俺たちの世界と割と近いとこなのか、ここ」
牧志 浩太
「うん。俺もよく覚えてないんだけど、割と近い所にあるんじゃないかな。やられてるのは、まあ色々あってさ」

彼は僅かに苦笑する。
佐倉 光
そういえば、ローブの牧志があと一人について
「未来から接触した牧志かもしれない」と言っていたが……
10/31に出逢った彼とは似ている?
KP
一度見ただけなので、【アイデア】/2で判定。
佐倉 光
1d100 42 【アイデア】/2
Sasa BOT 1d100→66→失敗

うーん、忘れたな。
おっさんじみていたことしか思い出せん。
でもまあ、雰囲気そうだっただけかも知れないな……
KP
あの時の彼はこんな感じだっただろうか? よく思い出せない。ドタバタのうちに立ち去られてしまったのだ、無理もないだろうか。
佐倉 光
「ここは随分物騒だな。ゲートでも開いてるのか?」
牧志 浩太
「そんなとこ。それで、情報集めだっけ」
佐倉 光
「ああ。今回の事について話が訊けたらと思って……
っつか、さっきの化物何? 悪魔?」
牧志 浩太
「あー、なんて言えばいいのかな。ビヤーキー、って言うらしいんだけど。じゃあそれが何かっていうと、よく分からないんだよな。

俺が知ってるのは、誰かや何かに使役されてることが多いってくらいで、だから、敵がここにいるんだろうと思うけど……。

佐倉さん、ごめん。いきなり巻き込んじゃって」

状況が落ち着いたからか、彼は思い出したように一言謝った。
佐倉 光
「いや、気にすんな。事情は色々だろ。いきなり襲われるなんてこっちでもよくあるし……」
襲ってくる相手がいるだけまだ良いのかも知れないな、なんて、さっきの世界のことや、最近閉じ込められた異界のことを思い出す。
「さっきの魔法? お前も覚醒したのか」
牧志 浩太
「まあ、そうだな」
あなたに合わせるように軽く苦笑いして。
佐倉 光
いきなり襲われて猫にされたり、いきなり襲われて瓶に詰められたり、いきなり襲われて腹かっさばかれたり、まあほんとよくある。
もっと言うならいきなり引っかけられて霧の中に拉致られたり、いきなり襲われて腕くっつけられたり、佐倉には『不意打ちに弱い』って特性でもついてるんじゃないのか。
KP
なるほどな? >不意打ちに弱い
牧志 浩太
「ああ、さっきのは──」
KP
彼が口を開こうとしたとき。
地面が、揺れた。
いや、空間そのものが、激しく揺れる。
牧志 浩太
「うわっ……!?」
佐倉 光
「なんだぁ!?」
反射的にCOMPに手をやりつつ転ばないよう身構える。
「地震じゃない!?」
KP
揺れが激しくなると共に、辺りの景色がノイズに包まれていく。

彼もろとも、全てがノイズに飲み込まれ──

気がつくと、あなたはまたあの白い空間に戻ってきていた。揺れはいつの間にか収まっている。

足元で、カランという音がした。
そちらを見れば、「-686-」と刻印されたプレートが落ちている。
佐倉 光
「何だよ……礼を言い損ねた、というかそれ以前にあん時の奴か確認もできなかったな」
プレートを拾い上げる。
モニタはまだある?
KP
拾い上げた直後、背後に気配を感じた。
佐倉 光
振り向く。
KP
真っ白な空間の中に、ぽつんと立ち尽くす牧志がいた。

佐倉 光
どんな様子?
意識はなさそう?
それとも意識はあるけどぼんやりしている感じ?
それと、見た感じで今行方不明の自分の世界の牧志っぽいかな。
KP
見た感じ、あなたの知る牧志に見える。
こちらに背を向けていて、様子は分からない。
佐倉 光
「おい、牧志! 今までどこに」
声をかけて肩を叩こうとする。
KP
びくり、とその肩が震えた。
牧志 浩太
「あ……、
あ、ああ、あああああ……!
KP
がくりと膝を折った。
喉が、仰け反る。
頭を抱え、振り乱し、割れんばかりの悲鳴を迸らせる。

同時に。
あなたもまた、強烈な頭痛に襲われる。
何かが頭を割って這い出てくるような、あまりの痛みに視界が明滅する、

いや、違う。

叫ぶ牧志の体に、周囲に激しく放電が起きている。
“それ”は 彼の内側から輪郭を崩し、湧き上がるようにして這い出てきた。

無数の触手。
醜く膨れ上がる蛸のような頭。
空間を打つ、蝙蝠のような羽。

それは瞬く間に、彼の3倍ほどの高さまで膨れ上がった。
光り揺らめくさまはホログラム映像のようで、同時に、圧倒的な質量をも感じる── 化け物。
佐倉は精神的ショックを受ける。
KP
ではここから9戦闘ラウンド、【多弁症】ですね。
佐倉 光
あれいつもとかわんなくね?
KP
なるほど??
佐倉 光
二分弱マシンガントークする。

佐倉 光
あまりの事態に声を上げる。
「間に合わなかった? 何かしくじったのか? 俺は牧志を救えなかったのか? 牧志は生贄になってしまったのか? 今まで出逢ってきた奴らも、全員? こんなの勝てっこないじゃないか。レベルが違いすぎる。
仲間も使い魔もいない。魔法も使えない俺一人で何ができるって言うんだ」

目は見開いたまま、歯の根は合わない。体が動かない。思考だけが口から漏れてゆく。
どうしようもない恐怖で震える指で辛うじてポケットの中のプレートを握りしめる。
その角が掌に食い込む感覚を確かめようとする。


揺らぎ混乱して乱れる、途切れ途切れの思考で辛うじて思った。

「こいつは、さっきあいつが持っていた本の奴か……?」
KP
先程の牧志が持っていた本の挿絵に、“それ”は似ていた気がした。

理解すべきでない。
理解できない。
理解── してしまった。
あなたが、知っている。

それに。

あなたが震える指でプレートを握りしめたとき、そこから、

声が聞こえた。
『紅』
『すまない、遅くなった。聞こえるか? 俺だ、紅だ』
KP
紅さんの声に多弁症のまま応えることになる。
佐倉 光
「波照間さんじゃない紛らわしいよ紅さん待ってました! 俺の目の前で牧志の中から化物が出てきてて俺間に合わなかったんじゃないかと思ったけど紅さんが紅さんならまだ大丈夫なんだな?」
プレートを出して脳みそに浮かんだ言葉をそのまま叩きつける。
「俺武器もないし悪魔もいないし無力なのはいつでもだけどどうして切り札扱い受けてんだろうね!? 今まさになんかおかしいし俺! 俺になんかできる!?
てゆーか俺と牧志変なことに巻き込まれ過ぎじゃない!? なんなんだよ生け贄体質かよそういやあいつがなんか言ってたな一生逃れられないとか何とか! 退屈はしねーけど心臓に悪すぎなんだよマジで巻き込まれるのは俺一人でいいんだよ! こーゆー時大体COMP役に立たねぇし魔法の効きも悪いしやっぱ牧志がいないとヤバいかも俺!」
紅さんが何か言うまで喋る。
KP
彼は奔流のように溢れ出るあなたの言葉を聞ききり、言葉が途切れたタイミングで口を挟んだ。
『紅』
『あれは、まだ完全に顕現してはいない。彼を足掛かりに、まさに実体化しようとしているだけだ。

今ならまだ、止められる。

……遅くなったが、準備ができた。少しだが、俺達が力を貸す。

すまない、頼む。
あれが本当に姿を得る前に、止めてくれ』

彼の言葉が途切れると共に、あなたが持つ『鍵』の刻印が一斉に光を放った。
佐倉 光
「何だよまだスライムじゃねぇかそれなら楽勝!
解った任せろ!」
返答したところで言葉が途切れる。
五枚の輝くプレートをカードのように開いてそれぞれの数字を見つめ
「いくぞ、牧志!」
自分が助けるべき牧志がいる場所を見据える。
KP
応える声はなかったが、彼らの声が聞こえたような気がした。

※ここからルール説明。全3項目。
戦闘ルールについて。
今までに手に入れた『鍵』の力を借りて戦う事になる。
佐倉 光
ほぉー。
解りやすく強そうな魔きし君、紅さんは鉄板だろうけど、子牧志、片目牧志はなんだろう。そして普通に強そうだけどいろいろちらちらと不穏なラスト牧志。
全部気になるんだがー!?
そして低SAN値非推奨の理由これか
KP
ですね。なんやかやでそこそこSAN減るので。
質問がなければ戦闘開始でございます。
佐倉 光
はーい、とにかくやってみよ!
手番不要ならとりあえず入れてみて、強そうな攻撃手段を選べるわけだな。
KP
それもアリです。>とりあえず入れてみて
ただ、同一ターンで複数入れると1ターンで全部一度外れます。
Discordだとステータス管理が大変なので、バトルのみココフォリアに移動しました。
開始前
佐倉 光
多分魔きしや紅は強い代わりにSAN減少でかいような気がすんだよね。
子牧志や片目牧志は消費が少ないアシスト系かなぁ。
5人目は全く読めん。
今こそ《悪魔合体》〈制作(悪魔)〉)を!
45しかねぇ。
割とSANダメージくらってるから消費でかいと発狂の危険があるな。
1時間リセットって程時間経ってないし。
KP
一応鍵の《SANチェック》では発狂しないとのことなので、不定も戦闘中は無しかなと解釈してます。
鍵以外の理由でSAN減った場合は普通に発狂アリだと思いますが。
佐倉 光
コワイ!
俺の【CON】6しかないからあまり他牧志の力借りられないな。
KP
同じ鍵を最大何ターンの間インストールしたままにしておけるかなので、鍵1→鍵2→鍵3→鍵1……とローテーションすれば何かしらインストールしておくことはできます。
佐倉 光
消費SAN低めなのを最初にしたいけど、さてどれが一番低いのか。
子牧志 低そうではあるが大人と子供で矛盾がどうこうって言われてたの気になる
 属性は近そうだけど強キャラだから高そう。
魔きし 絶対高いよね!?
片目牧志 正直読めない。強さも読めんし消費も低いか高いか全然読めない。経験が壮絶すぎて高そう。
本牧志 トロイって情報が気になってしょうがない。

不穏さがなければ5番目一択なのだがな!?
KP
フフフ
佐倉 光
でもやっぱ全部使いたいのが人情。
折角駆けつけてきてくれてんだよ!?
KP
ちなみに、インストール時に演出も入ります。
佐倉 光
おおー、楽しみだなぁ!
見える地雷踏みたくなっちゃう……
KP
ウフフ

KP
1ターン目。【DEX】9・佐倉さん。
佐倉 光
「インストール? なんだよここ、コンピューターの中!?
また俺自覚なしでダイブしてんの!?」
開いたプレートの中から、『-232-』と書かれた物を引き抜く。
「頼むぜ、力を貸してくれっ!」
一気に胸に差し込む。
KP
-232-

「鍵」を自身の胸のあたりに突き立てる。
もちろんそんな場所に穴などないが、「鍵」は音もなく半分ほど吸い込まれて止まった。

途端、他人の意識がじんわりと流れ込んでくる。

光輝くビルの合間を駆ける、同じ服装の二人の青年。
片方が拳を握り込み前に躍り出て、片方が流れるような動きで弓を構える。
弓を引く青年の首筋には赤い痣があった。

二人の発する声が揃う。

『任せた。君なら大丈夫だ』

その声はあなたの背を押す。
佐倉 光
うわぁぁぁこれは全部気になるね!?
-232-の力
佐倉 光
おっ、これは相性が良い
しかし消費もデカめ!
CCB<=72 《SANチェック》(1D100<=72) > 11 > スペシャル
1d2 (1D2) > 2
[ 佐倉 光 ] SAN : 72 → 70
《デビルシフト》を使用する。
CCB<=45+30 〈制作(コンピューターウイルス(悪魔))〉 (1D100<=75) > 74 > 成功
KP
OK。コラジンはその場を動かないため、回避しない。

KP
一応、《SANチェック》発生するのは各鍵ごとに初回インストール時のみです。同じ鍵の2回目以降は大丈夫!
佐倉 光
これはダメージ食う前に魔きしやっときたい。
これつまり一瞬《デビルシフト》して良いのかな~
KP
《召喚》でも《デビルシフト》でもやっちゃって大丈夫です!
どちらのパターンもあるかなと思ってああいう表記でした

佐倉 光
COMPをかざし、身の内にある異質な情報に集中する。
これは近しい力だ。
なじみ深い、悪魔の……

そうか、『紅』はもともと悪魔みたいなものだったって言ってたっけ。
その記憶を頼りに、魔に変ずる力持つ者。
今、この瞬間にならば。
俺が以前にずっと求めていた力が得られるかも知れない。


COMPを展開し、手持ちの悪魔のデータを参照。
『SUMMON OK 妖鬼 オニ』

今は手元にカードがない悪魔だが、そのデータを一時的に再現する。
今ここでならそれができる。
俺自身の体を媒体にして!


肉体がほどける。
データと化して再構成される。
一呼吸ごとに体躯は膨らみ額を割って角が生え。
指先を裂いて爪が生え。
もはやそこにあるのは人にあらず。
しかし瞳の意志はそのままに。

破壊の力そのものとなって地を駆け、鉄塊のごとき拳を獣の叫び声とともに打ち付ける。
1d10+2 (1D10+2) > 2[2]+2 > 4
ひどーい
1d3 (1D3) > 2
[ 佐倉 光 ] 耐久 : 0 → 2
荒々しすぎる力は手に余った。
思った場所に当たらない!
KP
鬼の── “あなた”の拳は地を裂き天を打つ力をもって、そこに生まれ出ようとしている忌まわしい幻を打ち据える。

幻はただ、そこに存在し。
その表面から雷が僅かに散った。
佐倉 光
そりゃ折角だからやってみたいよね《デビルシフト》
多分〈制作:コンピューターウィルス(悪魔)〉なんて二度と使わんw
ありがとうございます……
KP
おおおおおおお!! 熱い!!
こちらこそめっちゃ熱い演出ありがとうございます
「自身の肉体を媒体にして召喚する」という解釈、いいなぁ。

KP
【DEX】0。コラジン。
そこに生まれ出ようとしているそれは、何もしなかった。
ただ、四方八方に、放電球のように無数の触手を蠢かせているだけだ。

その触手の幾つかがあなたの肉体に向かった。
1d2 (1D2) > 1
CCB<=95 〈触手〉 (1D100<=95) > 62 > 成功
1本の触手があなたの肉体をすり抜ける。
痛みはなかった。
するりと、風が通り過ぎるように、さりげない動きで通り抜けていっただけだった。

途端。
あなたの存在そのものを内から暴かれるような不快感が全身を駆け抜ける。
SANに1d6のダメージ。
このダメージで5以上SANが減った場合は、一時的発狂ありです。

ただし、ややこしいので戦闘中は不定の狂気は適用しません。
佐倉 光
1d6 (1D6) > 1
[ 佐倉 光 ] SAN : 70 → 69
「こんなの大したことねぇ!」
自らを鼓舞するように吼え猛る。
KP
あなたの叫びは切り裂かれようとした自身を鼓舞し、侵蝕を打ち払う!

KP
2ターン目、【DEX】9・佐倉さん!
あ、鍵の取り外しも手番不要です。
佐倉 光
問題は5本目……何かあった時にダブルでやって他のに助けてもらえるのか、他のに害が及ぶか。
佐倉 光
では、まだSANあるうちに重そうなのを!
-232-を抜き取り、-149-が刻印されたものを刺す。
KP
-149-

「鍵」を自身の胸のあたりに突き立てる。
もちろんそんな場所に穴などないが「鍵」は音もなく半分ほど吸い込まれて止まった。

途端、他人の意識がじんわりと流れ込んでくる。

奇怪な文字とも絵ともつかないものが刻まれた、巨大な文字盤。
その前に立つ、宝石と鎖で地面に縫い止められた、ひとりの青年。

彼の傍らに黒い髪の青年──あなたが立ち、彼に無数のケーブルを接続していく。
コンピューターと魔術の光が互いを照らす。

日常なるものから滑り落ち、魔術の穴蔵の奥底に身を埋めたふたりの青年は、揃ってこちらを振り向いた。

『佐倉さん、頼む』『ぶっ飛ばしてやれよ』

魔術師の金色のような茶色のような眼の色は、
あなたの意識に力を与える。
-149-の力
佐倉 光
つええ!?
二本目ってことは消費軽減入るのかな?
KP
あ、そうですね。消耗軽減(-1)が入ります。
佐倉 光
CCB<=69 《SANチェック》 (1D100<=69) > 98 > 致命的失敗
よりによってここで!
KP
わお!?
佐倉 光
7はでっけぇなぁ
[ 佐倉 光 ] SAN : 69 → 62
KP
ですねぇ 真理の匂いに引き込まれちゃったか
佐倉 光
そりゃあこんな知識の塊に興味を持たないわけがなく!
新規の発狂かな
CCB<=85 【アイデア】 (1D100<=85) > 86 > 失敗
KP
でも理解しきれていない!
佐倉 光
意味分かんなかった!
※鍵によるダメージでの発狂はない、とのことなので、ここの判定不要でしたね! 結果オーライ。
プレートのMP
佐倉 光
これMP+25とあるけど
つまり今MP40あるわけだけど、3減少した後抜いたらどうなるんだろ
てか【POW】たっけぇ!
KP
抜いたら-25されます。その結果マイナスになる場合は0扱い。
佐倉 光
それってあんまり意味ないような気がするな。
何に使うんだろう?
ともかく描写はいります。
KP
あ、すみません、処理違う。
佐倉 光
MP判定でもさせられるのかと思った。
KP
確かに連発したらこれで完封できてしまうので、これ一度抜いても一時的MPから消費した分はそのままなのかな?
あまり詳しく書いてないんですよね、戦闘中の処理。
佐倉 光
さすがに抜いて刺したらリセットじゃあMPの意味なくなっちゃうから
KP
ですねぇ。
表で宣言しますが、その処理とさせてください。
ご指摘ありがとうございます。
佐倉 光
魔きしくんが《記憶の書き換え》持ってるのが気になるんだよねー
フレーバーなのかそれとも……
KP
一時的MPが+25されて、MPコストはそっちから優先的に消費される、ですね。
失礼しました、上のじゃ意味がないや。
佐倉 光
やった、連発できるじゃん。
正直これ使って〈コンピューター〉やってりゃ勝ち確な気はするな。
しかし!
ある物は使わねば美しくない!
KP
ありがとうございます!

KP
一時的MPの件ですが、一度抜いて刺したらMAXに戻るとすると上記呪文で完封できてしまうので、
 ・一時的MPから消費した分は、一度抜いて刺し直しても消費されたまま。

とさせてください。失礼しました。
佐倉 光
はーい

佐倉 光
その光景は魅力的でありながら、
あのアマラ経絡をのぞき込んだ時のようにわけが分からなかった。
ただ使える呪文のことだけが解る。
その呪文がどのように作用して発動するのかはさっぱり解らない。

「ブラックボックスはあんま好きじゃねぇけど……」
一瞬垣間見えた二人の『魔術師』の姿を思い返し、
「……まあ、あいつらのやることに間違いはないかな」

《簡易障壁》

手を広げ、その先に広がる力場をイメージする。
俺の領域に何者も入るな!
1d3 (1D3) > 3
よしよしよし
ファンブった甲斐があったぞ
[ 佐倉 光 ] -149-MP : 25 → 22
[ 佐倉 光 ] 耐久 : 2 → 0
1d3 (1D3) > 1
[ 佐倉 光 ] 耐久 : 0 → 1
KP
あなたの周囲に領域が、あの結界を維持していた盤の形を取って広がる。

それは何者をも寄せつけない障壁の形を取った。

KP
【DEX】0、コラジン。

《簡易障壁》により、触手はあなたの周囲を逸れていく。
あなたの周囲だけを避けるように触手が広がるさまは、異様で幻想的ですらあった。
system
[ 佐倉 光 ] 障壁 : 3 → 2

KP
3ターン目、【DEX】9。佐倉さん。
佐倉 光
「正直、これについてはよく分かんねぇけど……
頼んだぞ!」
今刺さっているものをそのままに、『-686-』を刺す。
意図
佐倉 光
一応自分用に忘れないように意図書いておこう。

魔きしくんの《記憶の書き換え》でトロイの木馬に対抗できるのではないかと思っている。
で、木馬は色々不穏な上最終的に手渡しですらなかった-686-だと思っている。
だからって刺さないのはドラマ的にナシなので、なるべく安全な状況で使いたいから早めに魔きしとセットで刺してみようって感じだ。

あと可能性としては、しんどすぎる記憶持ちの-036-とセットにしたとき、なんかシナジーないかなと。
コストは高いが防御力パない魔きしくんは活用していきたいね!

KP
-686-

「鍵」を自身の胸のあたりに突き立てる。
もちろんそんな場所に穴などないが「鍵」は音もなく半分ほど吸い込まれて止まった。

途端、他人の意識がじんわりと流れ込んでくる。

それは薄暗い、ぼんやりとした思念だった。
薄暗い洞窟の奥から、呟くような詠唱の声が、輪唱のようにずれて聞こえてくる。

何者ともつかない声だった。
無数の人間のような、一人のような、夢見るような、起きているような。

『いあ、いあ、くとぅるう、ふたぐん』
『いあ、いあ、くとぅるう、ふたぐん』
『いあ、いあ、くとぅるう、ふたぐん』


何か余りにも巨大なものに、哀れに乞い願う声だった。
一片の正気も感じさせない声だった。

その光景はあなたの意識に、狂気なる智を注ぎ込む。
佐倉 光
やっぱり木馬じゃねぇかぁ!
-686-の力
佐倉 光
CCB<=62《SANチェック》(1D100<=62) > 18 > 成功
1d3 (1D3) > 2
消費軽減入って1減少。
[ 佐倉 光 ] SAN : 62 → 61

佐倉 光
なるほど、一応使い途はあるか。
殴って勝つのとどっちが勝ち目あるかだが……
KP
鍵は1ターン中に複数刺せるので、まとめて刺して力(MP)を借りるのもアリです。
佐倉 光
そうなるよね。他の二本の能力見てからだな。
しかしほんと、これは熱い&楽しい。
KP
KPもとても楽しい ありがとうございます

佐倉 光
鍵から流れ込んでくるのは牧志の記憶ではなく、醜悪な狂気の塊。
急速に意識を冒す譫妄と狂乱。

「ぐ……アッ」

聴覚を飛び越え響く声から身を守ろうと思わず耳を塞ぐ。無意味だ。
だが、そんなようなものを半ば予感していたためか何とか意識を保った。
視界がぼんやりと赤く染まる。吐き気がする。

「トロイの……木馬」

呻いて歯を食いしばり、忌まわしい異物を引き抜こうと触れた。
その時、その鍵に乗せられた狂気の智が垣間見えた。
おそらくこの事件を引き起こすに至ったもの。
それはあまりにも破滅的で、冒涜的で……魅力的で。
思わずそれをのぞき込む。

元凶たる神と接触する方法。
駄目だ、これは駄目だ。
神に願えるならまだしも、ただ神が傀儡を得るだけのもの。

接触した神を呼び出し、夢にコラジンとして固定する方法。
今正に起きていることだ。
それを引き起こしたものなど……

息を呑む。
胸に突き刺さる不快な異物でしかない、それの縁を指先でなぞる。
呪文は決まった事象を起こすためのコマンド。
それは今現時点のこの空間において、プログラムであるとも言える。
それなら。

リバースエンジニアリングだ。
いつもやっている事だろう?
観察して、調べて、壊して、組み直す。
引き起こした物を逆に辿れば、逆の現象が起こせるのではないのか?

※単純に逆に読めば良いとこ勝手に解釈入れました。

まずはコラジンからデータを奪う必要がある。

鬼の拳が砕いた箇所を狙ってCOMPをかざす。
こんな時にうってつけの悪魔と言えば、
機械を狂わせ、プログラムのバグを引き起こす
いつもなら絞め殺してやりたい、あいつだ。

SUMMON OK!
邪鬼 グレムリン

というわけで〈コンピューター(《悪魔召喚》)〉で殴ります。
イメージ的には、自分の記憶を元に無理矢理再現したイメージをぶつける、特殊な《カード・スキル》みたいな感じですね。
CCB<=85 〈コンピューター〉 (1D100<=85) > 72 > 成功
1d10 (1D10) > 5
KP
ああ~解釈めちゃくちゃいい>リバースエンジニアリング
KP
あなたの拳が砕いた所から、僅かに露出した内部。
無数の触手が放電しながらうねり、蠢くそこに、小鬼がけたたましい笑いを上げながら飛び込む。

現象のようにすら見える塊は悲鳴を上げることも嫌がることもなく、ただ無数の触手のいくつかが萎れて落ちたのが見えた。

KP
【DEX】0・コラジン。
あなたが張った結界の効果はまだ持続しており、恐るべき触手の軌道を逸らしてくれる。

その呪文なるものは極めて的確に、強力に効果を発揮してくれた。
狂気の智に触れたあなたは、その呪文が目の前のものと同じ概念、同じ分野に属するが故に、理解しがたい目の前の存在に働きかけられるのだと気づくだろう。

それもまた人を狂気に落とし込む概念なのだ。
[ 佐倉 光 ] 障壁 : 2 → 1

コメント By.佐倉 光
始まったときからは想像もつかない展開になりました。
まさかこんな物が見られるとは。

そしてまたも絶妙なタイミングでのファンブル。
いやせめてSANチェックじゃなくて成長できるところでファンブルしてくれないかなぁ!?
前にもあったけど、危険な知識系ファンブルがあまりにも多い。
変な知識に興味持ちすぎだろう佐倉よ!
せいしんだいじに!!

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TRPGリプレイ BEAST BIND 月が見ている 第二章 エイプリルフール(終)

四月馬鹿

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シーン1&2