OPENING ~ SCENE 6
SCENE 7
SCENE 8
SCENE 9
SCENE 10
SCENE 11
SCENE 12
SCENE 13 ~ ENDING

SCENE 7

ヨハンとマグノリアは町を聞き込みして歩くが、犯人なり事件なり目撃したという話は聞けない。
シェリフにも話を聞いたが、新たな情報は得られなかった。

ヨハンは現場に行ってみることにする。

現場には、今しがた誰かが入っていたような様子がある。
暫く前にクリフ達が来ていたのだが、ヨハンたちがそれを知る由もない。
マグノリア
シェリフでも来たのかな(笑)
ヨハン
「か弱い乙女をこのように惨殺するとは。
たとえそれが人間であろうと悪魔であろうと許してはおけぬ」《観察》15。
DL
君も同じように「HORN」の血文字を発見する。
クリフ
わざわざ隠しなおしていかないよ。
DL
じゃあ観察するまでもなく見つかる。
マグノリア
字の周りには何もないんだっけ。
ヨハン
「これは犯人が残していったものだろうか。だとしたら……」
マグノリア
あ、そうか。俺達が行った時にはもうどかしてあるんだもんね。
クリフ
うん。ああ、事実が捻じ曲げられている(笑)
マグノリア
そんな事言ったら「真実は一つ!」なんて言えないんだよ。
ヨハン
しかし、怨恨のセンでもないとなると、物盗りでもないらしい。悪魔か?
マグノリア
家捜ししたら、召還に必要な、呪術的なものとかはないのかな?
DL
いや、そういったものはない。法則性みたいなものは一切ない。
マグノリア
普通の女の子が暮らしていそうな部屋?
DL
ただそこには赤黒いシミが。

マグノリア
ベッドの下やらなんやらには?
DL
斧を持った男が。
クリフ
長い髪を振り乱した女の人が。
マグノリア
怖ぇ~(笑)
DL
ベッドの下という狭い空間で振り乱してる(笑)
マグノリア
うりゃ~(笑)
DL
ベッドの下からゴスッゴスッて音がする(笑)
ヨハン
そりゃさすがに逃げるわ。
マグノリア
「マスター、お手持ちの刃物をお貸しください」
ベッドに向かってざくざく突き立てる(笑)
DL
突然何もいないベッドを突き始めるマグノリアがいる(笑)
ヨハン
「マ、マグノリア、どうしたんだ!」(笑)
マグノリア
「マスターには見えないのですか、この下に斧を持って髪を振り乱した女がいるのです~」(笑)
DL
ヨハンには見えていない(笑)
ヨハン
「やめろ、マグノリア!」後ろから押さえつける(笑)
マグノリア
がしゃーん。がしゃーん。
(一同笑)

声(DL)
「そこで何をしている」
ヨハン
「ああ……えー、発狂した自分の娘を押さえつけている」(笑)
マグノリア
突然我に返って「調査よ」って言う(笑)
声(DL)
「……! もしや、ヨハン様では?」
ヨハン
「いかにも私はヨハンだ。お前は?」
DL
夕暮れの中に浮かぶシルエットは、背中にでっかい八連斬甲刀を背負った赤毛の女でした。
クリフ
彼女かー。
ヨハン
ああ、あの女か。「何故こんな所に。奇遇だな。まるであの列車に乗っていたかのようだ」
エイス(DL)
「乗ってますけどね」
ヨハン
「お前は一体こんな所に何の用だ」
エイス(DL)
「ヨハン様こそ、このような所で何を?」
ヨハン
「私はこの町の教会の神父に頼まれて、この殺人事件を解決することになったのだ」
エイス(DL)
「左様でしたか。実は我々も同じような命を受けて来ておりまして」
ヨハン
「我々、ということは他にもいるのか」
エイス(DL)
「ええ、もちろんです」
ヨハン
「ではこれはお前達の……アリスの仕業ではない、ということだな」
エイス(DL)
「(むっとして)失礼ながらヨハン様、アリス様はそのようなことをする方ではございません」
ヨハン
その怒った顔を見て満足げにうなずく。
(一同笑)
DL
何だそれ(笑)
マグノリア
若干からかうことに命懸けてますね。
クリフ
いつもからかわれてばっかりだから。
DL
そうだね。すぐにSFと会わせてあげるよ。
ヨハン
SFとは会わないっ!(笑)
(一同笑)

ヨハン
「ここにいても、こんな物しかないぞ(エイスに「HORN」の血文字を見せる)」
エイス(DL)
「これは一体……」
マグノリア
「あなたのほうは何か情報を仕入れてきたのかしら」
エイス(DL)
「某は今ここに来たばかりで」
クリフ
それでなんでばらばらに動いてんだよ(笑)
ヨハン
「この部屋の中に立ち込めるダークの気配を判別してもらおうか」
クリフ
無茶言うな(笑)
エイス(DL)
「(困った顔で)ヨハン様、あまり無茶をおっしゃらないでください」
ヨハン
「そういう機能はついていないのか?」
エイス(DL)
「残念ながら、そういった機能はついておりません」
ヨハン
「では一体どうやってこの事件を解決するというのだ」
と、ひとりごちたところで、(軽く)じゃ、どうしようか。
マグノリア
どうしよう。
ヨハン
手がかりが全くない。HORNという名前の人間を探してみる……
はっ。解ったッ。この町の地図を手に入れて、この場所に赤い点をつけてみる。
DL
法則性もへったくれもないよ。ただ地図に赤い点がぽつんと書かれるだけだ(笑)
マグノリア
街中でそういう、地域特有のなまはげみたいなHORNに関わる伝説とかない?
DL
ないね。事件が起こったのは二週間くらい前。
マグノリア
つまり列車が止まってからだね。
ヨハン
もしや、列車に乗っていた乗客が犯人では。
DL
君とか。
マグノリア
(笑)大体の人は降りてるんでしょ?
DL
例によって皆降りてる。
(しばし沈黙)
ヨハン
じゃあクシィを締め上げて怪しい物を持ち込まなかったか訊く。
クリフ
(笑)
クシィ(DL)
「え~、何も持ち込んでないですよ~」
ヨハン
じゃあ、この町でHORNをキーワードに情報を収集させる。マグノリアに。
マグノリア
(笑)
ヨハン
「お前はもう少し情報を収集していてくれ。私は夜に備えて寝ていよう」
マグノリア
HORNって何が調べられるの。角? あだ名とか。
クリフ
まあ、HORNで終わりとは誰も言ってないけどね。
DL
ホーンテッドマンションとか。
マグノリア
そういう、文字が続きそうなのとか知りませんかー。
DL
君はそうやって夜の街に出て行った。

SCENE 8

DL
次、クリフ。翌朝、早朝です。
ヨハン
早ぇ~(笑)
クリフ
すみません、私はどこに泊まったんですか?
ヨハン
不眠不休のオートマータに連れられて(笑)
DL
今さっき帰宅(笑)
クリフ
いい加減寝かせてください(笑)
DL
さすがにそんなことはない(笑)
ヨハンやマグノリアと一緒の宿に泊まっているよ。
クリフ
多分朝っぱらからモイラが鶏のように起こしに来るな。
DL
あー、そうかそうか。残念ながら君は一人で目を覚ました。
クリフ
「(清々しく)静かな朝っていいなぁ」

身支度をしたクリフが下へ降りると、カウンターに今日の新聞が置いてある。
ふと目を留めた彼は、新たな猟奇殺人のニュースを見るのだった。
またあの店に勤める若い女性店員が無残な殺され方をしたのだという。
クリフ
またあの雑貨屋? 昨日ヨハンが行って話聞いた子か?
DL
それは君は知らないけどね。
クリフ
雑貨屋か……聞き込みに行ってみるか。
一応、フロントに……いや、出るときにイベント起きそうだからいいや(笑)
(一同笑)
クリフ
じゃあ、フロントに、騒がしい女が二人来たら「雑貨屋に行く」と言伝を頼む……ってところに来ていいや(笑)
DL
というわけで騒がしいのが来た。
スイングドアを思いっきり叩きつけるように開けたので、君の鼻面をひっぱたく。
クリフ
「(鼻先を押さえながら)あのなぁ。こういうドアを開けるときは中に人がいるかどうか見てから開けろよ馬鹿」
DL
モイラはとても怒っている様子だね。SFですらわずかに眉を寄せている。
クリフ
「ん? どうした。朝から随分機嫌悪そうだな」
モイラ(DL)
「兄ちゃんっ。マグノリアの姉ちゃんは何処っ」
クリフ
「知らねーよ」……マグノリア、昨日は帰ってきた?
マグノリア
俺は情報を集めてこいって言われているんだから、情報が集まるまでは帰らないよ。
DL
じゃあ永遠に帰ってこないよ(笑)
(一同笑)
ヨハン
時の狭間に(笑)
マグノリア
俺は「秘密兵器」という扉を開けて、そこに閉じこもるから(笑)
クリフ
「俺は知らねぇよ。でも昨日は帰ってきた様子はないな。
あいつがいると、たまに「マァスタァ~」って悲鳴が聞こえるから解るんだ」(笑)
DL
じゃあ上のほうから「マァスタァ~」って悲鳴が聞こえる(笑)
クリフ
「あ、いるみたいだな。で、マグノリアがどうかしたのか?」
モイラはクリフが持っていた新聞を奪うように取ると、別の面を開いて見せる。
そこには、猟奇事件と近い時間に、同じような事件が発生したことを知らせる記事が載っていた。
ただ、その女性は幸いにも死を免れている。重症で病院に運ばれたらしい。
モイラ(DL)
「これ、エイスのことだよ!」
クリフ
「エイス? えっ?
ああ、あのサムライの姉ちゃんが襲われたのか。
……ええ~、マグノリアがそんな事できるかぁ~?」
モイラ(DL)
「エイスが言ったんだっ。
犯人はマグノリアの姉ちゃんだって!
闇討ちされたって!」
クリフ
「え。いやぁ……(戸惑っている)」
モイラ(DL)
「過去に遺恨はあるけど、闇討ちするなんて卑怯じゃないかッ!」
クリフ
「いや……悪いがそれはちょっと、どうなんだろうな。
マグノリアが闇討ち……?
マグノリアが個人の考えで動くってのはまずありえないぞ」
ヨハン
まずありえないけど、暴走することはある。
(一同笑)
モイラ(DL)
「よく暴走するっていうじゃないかッ!」(笑)
クリフ
「それはなぁ、ヨハンがらみの時だけだし、それでヨハンが人を傷つけてこいとかそんな事は……(第四話「泣き笑い女神像」事件を思い出して言葉に詰まる)……」

マグノリア
じゃあそこでさりげなーく後ろを通っていくわ。
クリフ
「あ、おい、マグノリア」
マグノリア
「あら」
クリフ
「昨日は何してた?」
マグノリア
「昨日はマスターのお使いでずっと情報収集をしていたわ。今はその帰りよ」
クリフ
そうだよね。
マグノリア
あ、とりあえず服装は、昨日変な魔女っ娘と戦ったままだから、ボロボロ。
(一同笑)
ヨハン
上の階からマグノリアを見つけて「マグノリア、うまく行ったか?」
(一同爆笑)
DL
モイラの目つきが鋭くなって、とても疑念に満ちた目でそっちを見る(笑)
マグノリア
「申し訳ありません、マスターのご希望には添えませんでした」
(一同笑)
クリフ
「(こいつらがそんなことをする訳が……
しかし何なんだこの符合は)」(笑)
モイラ(DL)
「マグノリアの姉ちゃん、どういう事だよッ!」
マグノリア
「何のことかしら。私はこの街での事件を調べてはいけないというの?」
モイラ(DL)
「なんでエイスを闇討ちなんかするんだよッ!」
マグノリア
「誰ですって?
何度も言うけど、私はマスター以外のものに興味はないのよ」
モイラ(DL)
「興味がないからっていきなり暴力を振るっていいモンじゃないだろッ!」
マグノリア
「あら、こんなか弱い私が……」
モイラ(DL)
「姉ちゃん昨日何処で何してたんだよッ!
まさか、姉ちゃんが……!」
マグノリア
「この町を這いずり回っていたわ。
(「HORN」の文字を見せて)これに関する情報を集めるよう言われて、ずっとこの町をはいずり回っていたの」
クリフ
「あ~、昨日俺が見つけた奴な」
再びスイングドアが開き、新たに人が入ってくる。
声(DL)
「では、それを証明する人はいるのかしら」
マグノリア
「あら。不眠不休で動けるナマモノがいるとは思えないわ」
声(DL)
「私はアリバイを訊いているの」
入ってきたのはブレンヒルドだった。
マグノリア
「またストーカー女……しつこい人ね」
DL
その後ろからシェリフと補佐官が。
マグノリア
「マスター、何か事件があったようですわ」
ヨハン
「また何かあったのかな?」
クリフ
二人に新聞を見せる。
一面がこれで、六面当たりにこんなのが(笑)
ヨハン
「また新しい事件か……くそう、私が手をこまねいている間に」
シェリフ(DL)
「いやぁ、すみませんねぇ、皆さん。皆さんにお話を伺うことになっているんですよ」
ヨハン
「ああ、そうかそうか。話は全部ここで一度に訊いてゆけ。後で奥さんのこととか思い出したりするなよ」
(一同笑)
DL
コロンボの銃が火を噴いた(笑)

マグノリア
「あら、何かしら」
シェリフ(DL)
「いやぁ、すみませんねぇ、お譲さん。私達と同行していただけませんかね」
マグノリア
「マスター、どうしましょう」
ヨハン
「む……一体マグノリアに何の用かな」
シェリフ(DL)
「今この町で猟奇殺人が起きているのは御存知ですか。
なんというか、その捜査線上にマグノリアさんが浮かびましてな」
クリフ
濡れ衣がまたかぶせられるよ(笑)
ヨハン
「マグノリアが……?」
シェリフ(DL)
「昨日襲われた一人の女性が一人、重傷とはいえ殺されずにすみましたのでね。その方の証言と、あとは現場に残されたこの「HORN」の文字」
クリフ
「ちょっと待った。あんたらはそれを誰が書いたと思っているんだ」
シェリフ(DL)
「これは恐らく被害者が」
クリフ
「なんで前の被害者と今回の被害者が同じ文字を書くんだよ(笑)」
DL
いや「HORN」は前のときのだよ。
クリフ
ああ、別に同じ文字が書かれていたわけじゃないんだ。
シェリフ(DL)
「これらははたして偶然の一致でしょうかな……
少々詳しいお話を伺いたいので、シェリフスタンドまで来ていただけませんか」
マグノリア
「角なら(ブレンヒルドを指して)この子にもあるわよ」
ブレンヒルド(DL)
「残念ながら私にはアリバイがあるの」
マグノリア
「あら、そう」
ヨハン
「アリバイのある奴ほど怪しい」
DL
あまりにもアリバイがありすぎる。
事件のあった時間にわざとらしくコップを落として割ったりしてる。
「ええ、覚えてますよ。ちょうどガラスのコップを割ったお客様がいらっしゃいましてねー」
マグノリア
「マスター、いかがいたしましょう」
クリフ
「お前、やってないんだろ? だったらちゃちゃっと話して戻って来いよ」
ヨハン
「マグノリア、お前は何もやっていないのだから、堂々としているがいい」
マグノリア
「かしこまりました。では参りましょう、マスターのお許しが出たわ」
DL
がちゃがちゃって手錠をかけられる。
クリフ
任意同行なのにかけられるんだね。
ヨハン
マグノリアなら普通にぷちんってやれるから(笑)
マグノリア
「(なんて無駄なことをしているのかしら。人間って不思議だわ)」
DL
じゃあ、オリハルコン製。
(一同笑)
クリフ
凄い(笑)
マグノリア
無駄に金をかけているわね。
クリフ
そのまま持ってって売れるぞ(笑)
DL
更に《デーモントラップ》かけられる。
マグノリア
いやーん。動けないよ(笑)
連れて行かれることもできないよ。その場から動けなくなるよ(笑)
DL
ずるずるひきずられる。
マグノリア
「それでは皆さま、ごきげんよう」
クリフ
「後で迎えに行くからね~」
DL
ヨハンとクリフには[マグノリアの濡れ衣を晴らす]、
マグノリアには[自らの無実を証明する]を
それぞれストーリーフェイトとしてあげよう。

クリフ
そういえば……私は不思議な光景を目にしているんだよな。
今引きずられているマグノリアを見て思い出す。これが見慣れた光景だよなーって。
「そういやヨハン、マグノリアに引きずられてたことはなかったか?」
ヨハン
「引きずられていたかどうかは……しかし昨日のマグノリアは少しおかしかったな」
DL
いきなり《テレポート》するし。
ヨハン
その後上から落ちてくるし。
クリフ
舌打ちしてみたり。
「最近不安定なのかな、マグノリア」
……この質問はマグノリアがいる時にすべきだったね。
DL
いることにしてもいいよ。
クリフ
じゃあ、連れて行かれる前に訊いてみる。
「マグノリア、昨日はマスターに頼まれごとでもあったのか? 随分焦って進んでいたみたいだが。何なんだよ。喜んでる犬みたいにマスター引きずりやがって。面白い事してんじゃねーよ」(笑)
マグノリア
「私はそんな事はしていないわ。いつごろの話かしら」
クリフ
「昼くらい、か」
マグノリア
「それなら丁度アリバイがあるわ。
ほら、そこのストーカー娘と戯れていたわ。
私にじゃれ付いてくるから、仕方なくかまっていたの」
クリフ
「……人の趣味にとやかく言うつもりはないが……」
(一同笑)
マグノリア
「それに、マスターは私を置いて先に教会へいらしていたわ」
クリフ
顔をしかめてヨハンの方をちらりと見る。
マグノリア
「貴方達、集団幻覚でも見たのではなくて?
それでは(ずるずると引きずられていく)」
シェリフ(DL)
「いやー、そのへんでよろしいですか?」
シェリフはマグノリアを連れて去っていった。モイラとSFもまたともに行く。
マグノリア
逃げられない(笑)

ヨハン
「おかしい。私は確かにマグノリアと教会へ行ったはず」
クリフ
「マグノリアがふたり……」
戯れていたって子に「それは本当なのか?」
ブレンヒルド(DL)
「その通りよ。私とマグノリアは決闘……」
マグノリア
待った。一言。「一緒に、戯れて『あげていた』の」。そこ重要。
(一同笑)
クリフ
遠くからものすごく通る声で(笑)
DL
「戯れてあげていたのよ~」
クリフ
「あ、ごめんなさい」
ブレンヒルド(DL)
「(小さく笑う)そのことに関しては否定はしないわ。でもだからといってそれが何?」
クリフ
「いや……その時にヨハンの所にもマグノリアがいたらしいんだが」
ブレンヒルド(DL)
「あなたたちが何を言っているのか解らないわ」

クリフ
「じゃあ、八連斬甲刀娘の見舞いにでも行くか」
ヨハン
「俺は第二の現場に行ってみるか」
マグノリア
八連斬甲刀娘はどういう状況でやられていたの?
DL
君と同じように夜調査をしていたら、闇討ちされた。
マグノリア
斬られた殴られた?
DL
殴られた。
マグノリア
肉弾戦で? 無理だろーっ(笑)
DL
これは本当にそうされた。
マグノリア
完全に私じゃない。
クリフ
私はありえねーって思ってるから、そんな心配はしていないんだけど……
DL
しかし冤罪がまかり通ってしまう。それがこの大西部。
クリフ
でもあいつの場合、吊るされても全然平気だし。
DL
呼吸しないから(笑)
ふつうに照る照る坊主みたいに吊るされたままでぶらーんぶらーん(笑)
マグノリア
たまに自分で揺らしながら(笑)
DL
足で揺らして漕いでる(笑)
ヨハン
一日くらいしたら「もうそろそろよろしいかしら」
(一同笑)
マグノリア
しまいにはぐるんぐるん回る。「もう見飽きたでしょ。早くおろしなさい」
クリフ
まあとにかく、私はエイスの見舞いに、というか聞き込みに行ってくる。
ヨハン
殺人現場に行く。……いや、どうしようかな。見舞いに行くか、俺も。

SCENE 9

クリフとヨハンは、エイスの見舞いに病院へ行く。
エイス(DL)
「これは、ヨハン様!(起き上がろうとするが、苦痛で再び寝台に倒れる)」
ヨハン
「そのまま、そのまま」
クリフ
あ、えーと……いいや。
DL
一緒に居るなら言っていいよ。
クリフ
居るんだけど、私は暫く喋らないでおこうと思ってさ。
ヨハン
「エイス、お前に訊きたいことがあって来た」
エイス(DL)
「何でしょうか。マグノリア様の事ですか」
ヨハン
「ああ、その通りだ。
お前ほどの者が、マグノリアに素手でやられるとはとても信じられない。マグノリアにそのような機能はついていないからな」
エイス(DL)
「解りません。しかしあれは間違いなくマグノリア様でした」
ヨハン
「この大西部、姿を変えられる者などいくらでもいよう」
エイス(DL)
「マグノリア様に姿を変える理由が解りません」
ヨハン
「……マグノリアを貶めようとする者などいくらでもいよう」
(一同笑)
ヨハン
いきなり屋根の上から話しかけてきて襲い掛かってくる奴もいっぱいいるだろうし。
DL
いないいない。
ヨハン
一人はいるだろうし。
「第一我々は有名人だ」
DL
そうか、そういえばそうだね。
ヨハン
「ダークの者どもにとって我々は脅威であろう」
エイス(DL)
「ダークが組織だって行動するなどといった話はあまり聞いたことがございません」
マグノリア
ダークって何倒したっけ。
DL
モールズ・レギオン(第三話)と……
マグノリア
充分かー。
DL
倒した数は少ないけど、多分点数にすると二万点くらい。
ヨハン
召還。
マグノリア
神父が召還したやつ(第二話)と……
DL
ロストアースの社長(第四話)が召還したやつ……
クリフ
でも、アスモデウス(外伝および第六話)は生まれる前に倒しちゃったから倒したうちに入んないよ。
DL
あれ。未来で倒したのは?
クリフ
キャラクター的には点数入ってても、ダークの世界ではカウントされてない。
ヨハン
ダークの世界にとっては俺たちは大量のキルマークを持っているレアキャラかも知れん。
ちなみに今まででダーク関係と思われるものは、第一話で「ヴィクトリア」、第二話で「ジャンセンが召還した悪魔」、第三話で「モールズ・レギオン」、第四話で「ベンジャミン市長が召還した悪魔」、外伝で「アスモデウス」、第六話で「悪魔の胚」「使途キース」となっております。……充分すぎる成果ですね。

クリフ
あの、さ。怪我の様子を観察したいんだけど。……普通の《観察》11。負傷の状態は打撲とか?
DL
無理に関節を引っ張られたりとか、いわゆる関節技をされたような。
クリフ
関節技ァ!?
マグノリア
100%そんな技能を持ってないですよ(笑)
DL
要するに、エイスの体が丈夫だったから生きているだけで、これを普通の人間にやったら、いわゆる……。
クリフ
えぐいなぁ。
マグノリア
ヴィクトリカの方が向いてそうだよ(笑)
DL
失礼なことを言うな(笑)
マグノリア
作業として向いてそうってだけだよ(笑)
クリフ
じゃあ、ヨハンとエイスが話している間に、こっちは触診なんかをしてる。
「こいつは酷ぇな……」
DL
触るとかなり痛そうな顔をする。
ヨハン
「お前はどこで襲われて……何か見たもの、感じたものは?」
エイス(DL)
「そうですね……言われてみれば、あのときのマグノリア様の表情は、鬼気迫るものがありました……天羅に伝わる、「般若」に近いものが。
正直某もその瞬間に萎縮してしまいました。まるで空気が震えているようでした」
クリフ
《突き返し》は発生しなかったのか。
マグノリア
高速移動で襲ってきたのかもしれない。
ヨハン
まさか天羅の人間か。
クリフ
なんでそうやって何でも天羅のせいにするわけ?(笑)
マグノリア
角は生えてたの?
クリフ
それは本当にカリブの角だったんだろうか。
マグノリア
カリブではなくヌースだ。とか。
DL
いや、間違いなくマグノリアの角だよ。
マグノリア
それで、時間帯は?
DL
夜。
マグノリア
いやー、アリバイないって素敵だ。
クリフ
マグノリアに限りなく疑いが出たな。
ヨハン
よし、この場にもう用はない。
クリフ
「用はない」って(笑)
マグノリア
事務的やな~(笑)
クリフ
えー。とりあえずやったヤツは同一犯ではないと……あれ? 二つの事件は同時刻?
二つの事件の間隔は狭い。とはいえ、距離と時間を考えると、同一犯である可能性もある。
まず店員を殺害し、続いてエイスに襲い掛かった。その残虐な手口は、あまりにも特異である。
クリフ
「大体、そもそも何でこいつが襲われなきゃいけないんだ……捜査しているって理由なら俺も危ねぇ!」(笑)
マグノリア
被害者に共通点はないの?
DL
うーん、あれかな。変にヨハンにべたべたしてた。
(しばし間。そしてマグノリアに集まる視線)
ヨハン
それは……更に冤罪を強めるな(笑)
(一同笑)
DL
シェリフたちはその辺も調べています。
マグノリア
外見の特徴とかはないの?
クリフ
エイスもべたべたしてた? ……ああ、親しげにしていたってことか。
マグノリア
べたべたしていたのが男なら大丈夫なのかもしれないけど。
DL
じゃあ次はクシィが殺された。
ヨハン
なんであいつが(笑)
クシィ……クリフがディーラーをすると出てくるトラブルキャラ。何かというとヨハンのところに来ては、懺悔と称して酒を飲みに来る。
マグノリア
じゃああの機械っ娘たちに、ヨハンにべったべたしてもらえばいいんじゃないの?
クリフ
え~? それはちょっと。
DL
じゃあヨハン、巨大化して(笑)
マグノリア
3人寄ればどうにかなるでしょ。
ヨハン
それはちょっと。折角クリフに対してフラグが立ったのに。
(一同笑)
マグノリア
クリフがお願いするんでしょ。
クリフ
俺のフラグ全部あげるから。CG権も全部譲るからっ(笑)
DL
(モイラたちが)全員嫌そうな顔をしている。
マグノリア
何、メタルマッチョは嫌ってこと?(笑)
ヨハン
そこで、一生懸命事件を解決しようとするクリフに対して、ヨハンの好感度が上がる。
(一同笑)
クリフ
要らねー。ホント要らねー(笑)
DL
「CG権も全部譲るから」って言ったところで、ピンピロリロリン♪ってヨハンの好感度が上がる音がした。
ヨハン
おっと、その選択肢は危ない。
(一同笑)
マグノリア
このまま行ったらヨハンエンドだー!(笑)
DL
ヨハンゲージがちょっと上がった。
クリフ
背筋がぞくっとしたので、そろそろ行こうか。
持ってきたメロンでも置いて。……メロンってあるのかこの世界。
DL
大丈夫、エジソン社製の電車だから。
ヨハン
第二の殺人現場に行こうか。

二人は殺人現場に行ったが、これといった手がかりは見つからない。
殺人現場は殺された女の子の自宅で、一人暮らしなので目撃者もいない。
ヨハンは部屋の隅に転がっている被害者の眼球を発見する。犯人は相当執拗に被害者の顔を破壊したようだ。
クリフは部屋の中で犯人の足跡を探すが、それはマグノリアが履いているのとそっくりのパンプスの足跡だった。
ただ一点、マグノリアの体重で踏んだにしては床があまり傷ついていない。
クリフ
マグノリアは優秀なメイドですから。床に傷をつけないくらい。
DL
優秀……かなぁ(笑)
マグノリア
うーん、優秀とは言いがたいよね。優秀なのかもしれないけど、その機能をフルに使ってはいないね。
DL
やればできる子。
マグノリア
やればできる子。でしょ。《バトラー》持ってるもん。
DL
君が調べれば調べるほど、そのデータはマグノリアに酷似している。その床の痛みという一点を除いては。
クリフ
なーんか、ものすごーく邪悪な意思を感じるな。……主にこのへん(DL)から。
DL
もわーん(笑)

一方、留置所のマグノリア。
マグノリア
お約束だから、すげー冷静な顔で言ってみよう。
「私は無実よ。私は無実よ。恩赦を。恩赦を~」って面白そうに言ってる。
DL
じゃあパチンコでぴしってやられる。
マグノリア
あうっ。「あら、冗談の解らない人ね。マスターなら乗ってくれるのに」
クリフ
モイラとSFは何をやっているんだ。
DL
護送してきて、その後はいないね。

クリフ
考えられるのは、最初の二つの事件には理由なり原因なりがあって、エイスを襲ったのは目撃者作りをしてマグノリアに罪をかぶせるためかなと。
DL
とりあえず、ヨハンにべたべたしてたっていうのは本当の共通点ね。
マグノリア
クリフも少しヨハンにべたべたしてたら?
DL
(笑)
クリフ
やめてくれよ。
マグノリア
またピコーン♪ってヨハンルートの音がするよ(笑)
DL
「俺が女装してみるのはどうだろう」って選択肢と
「いや、冷静になれ俺」って選択肢がでてる。
クリフ
冷静になれ(笑)っつーか、そもそもそんな事を思いつくんじゃねえ俺(笑)
冗談じゃありませんよ。これ以上イロモノになってどうする気なんだ。……ねじ切られたら死ぬし!
DL
(笑)そこは、クリフ、不死身の腰を持つ男。
クリフ
腰だけが生き残ってんじゃん(笑)

クリフは雑貨屋に行ってみるが、これといった手がかりもなく、店は休業中だ。
マグノリア
一番最初に殺された子もヨハンにべったりしてたの?
DL
そうだね。よくデニムの下着について熱く語り合っていた(笑)
マグノリア
変な奴だなー。
ヨハン
このデニムの褌の価値がわかる奴がやっといたか。
クリフ
「私、あの「Go, West!」のファンなんですぅ!」から始まって(笑)
DL
「あのスクリーンが破れるシーンなんて特に!」(笑)
マグノリア
一万年先の映画なのに意外と理解者多い(笑)
ヨハン
そんなの作ってないのに(笑)
マグノリア
この町は変わってるね。
クリフ
ほら、大西部は広いから。
結局他に情報も、有効な手段もないということで、モイラ達に協力してもらうことにした二人。モイラたちが宿を取っている酒場へ行く。

SCENE 10

ヨハン
モイラを呼ぶ。
マグノリア
SFではないんだ(笑)
ヨハン
あいつとは絶対に会話が成立しないから(笑)
モイラ(DL)
「肉ダルマのおっちゃんじゃん」ちょっと落ち込んでいる。
ヨハン
「どうした、そんな顔はお前には似合わないぞ」と言いながら頭を撫でて……。
(しばし間)
ヨハン
どうしようかな。
DL
じゃあずーっとくしゃくしゃくしゃくしゃ……。
マグノリア
「慣れないことはするモンじゃねえなー」みたいな顔で(笑)
モイラ(DL)
「おじちゃん、あまり撫でるとセットした髪が崩れるんだけど」
ヨハン
「ああ、すまんすまん……」
モイラ(DL)
「何しに来たの?」
クリフ
お前を撫でに来たんだ(笑)
マグノリア
慰めにじゃないの?
ヨハン
慰めに来た。
DL
「その……なんだ。(男らしく)いちゃいちゃしないか」
(一同笑)
ヨハン
俺も捕まる(笑)
DL
周りの人が「ざわっ」
マグノリア
「いや、そういう事じゃないんだー、そういう事じゃないんだー!」
ガシャーン。
「あら、マスター」
(一同笑)
DL
それすごく見たいなあ。じゃあ、そういう感じでヨハンは連れて行かれた。
ヨハン
西を見ることもなく(笑)
(一同笑)
マグノリア
どんどん仲間が減ってくぞ。クリフ、頑張れ。
ヨハン
クリフ頑張れー。君に[ヨハンの無罪を証明する]というフェイトをあげよう(笑)
マグノリア
このままだったら摩擦熱で燃え出すぞ。

クリフ
「エイスなら俺が見たところ大丈夫だから、心配しなくていいぞ」
モイラ(DL)
「そうなんだ」
クリフ
「お前ら、丈夫なのが売りだろ?」
モイラ(DL)
「だけど、さすがに今回は酷くやられてたからさ。
どうしてマグノリア姉ちゃんはあんなことをしたんだろう」
クリフ
「そりゃ俺が訊きたいよ……」
ヨハン
「八連斬甲刀までやられるとは、なかなか……」
DL
名前で呼んであげて(笑)まるでエイスには何もしないで刀だけが折られていたみたいだ(笑)
ヨハン
「まさかエイスまでやられるとは。どうやら敵は一筋縄ではいかないようだな」
モイラ(DL)
「そうだね……マグノリア姉ちゃんがあんなに強かったなんて」
クリフ
「それはありえねぇ」
ヨハン
「この私とあれだけの勝負を繰り広げたエイスを、闇討ちとはいえマグノリアがあそこまでできるとは思わない。何かきっと別のものに……」
モイラ(DL)
「ボクもそう思うけど、でもエイスが見たって言ってるし……それに、いろんな証拠があってね」
ヨハン
「しかし、姿を変えられるものなどいくらでも……とくにダークはお手の物だ」
モイラ(DL)
「なんでマグノリア姉ちゃんに罪を着せるようなことをするんだろう」
ヨハン
「それは勿論俺たちがダークたちにとっては……うんぬんかんぬん」
今まで俺たちがやって来た英雄ちっくな話を聞かせてやる。
マグノリア
軽く自慢にもならないように。
クリフ
じゃあ隣でげっそりしながら聞いてる。
ヨハン
軽く、当然自慢に聞こえるように。
(一同笑)
モイラ(DL)
「ところで本当におじちゃんたちは何をしに来たの?」
ヨハン
「さすがに、エイスまでやられたのでお前たちのことが心配になってな」
クリフ
本当のことを言ってあげようよ。
DL
いちゃいちゃしに来たんだ。
(一同笑)
マグノリア
「いや、違うんだ、待ってくれー!」
ガシャーン
「あらマスター」
クリフ
ヨハンが言わないんだったら私が言っちゃうぞ。
ヨハン
それは君が言ってくれたほうが角が立たなくていい。
DL
「いちゃいちゃしないか」
(一同笑)
マグノリア
ガシャーン
「あら、クリフ。あなたまでどうしたの」
ヨハン
[クリフの無罪を証明する]
クリフ
「俺にそんな趣味はないんだー!」
マグノリア
「その前にあいつらは人間じゃないんだぞー!」
ヨハン
「あいつはオートマータ落としで有名な男で、オートマータと見ると手を出さずにはいられない」という証言が(笑)
クリフ
「裏切ったなヨハン!」
マグノリア
マニアだ(笑)
クリフ
何、ちょっと特殊なドールマニア?

クリフ
「犯人は他にいるかもしれないと俺たちは思っている」
モイラ(DL)
「あんな、マグノリア姉ちゃんみたいな人なんてほかにいないよ」
クリフ
「いるかいないかはまだ解んねー(笑)」
ヨハン
「ヴィクトリカみたいな奴はこんなにいるだろう」
モイラ(DL)
「大姉ちゃんとは見た目も全然違うじゃないか」
クリフ
「そこでだな。今までの被害者の特徴を総合してみた結果、ひっじょーに不本意なんだが……」
マグノリア
いちゃいちゃしないか。
DL
まあ、いろいろあってな……いちゃいちゃしないか。
(一同笑)
クリフ
「ヨハンに絡んだ奴がヤバいということになってるんだ」
モイラ(DL)
「絡んだ? エイスが?」
クリフ
「エイスは、サムライ仲間という点ではよく仲良くしてるだろ。仲良くしているというよりは男の友情に近いもんはあるけど」
ヨハン
「通じ合うものがある」
モイラ(DL)
「じゃあ、殺された雑貨屋の姉ちゃんもそうだったの?」
クリフ
「そうらしいけどな……俺は知らない」
モイラ(DL)
「節操ないんだね」
クリフ
「それに関しちゃなあ。お株を奪われた」(笑)
DL
女好きが(笑)
ヨハン
やはりクリフの方が。
マグノリア
命中率はクリフのほうが高いよね。
(一同笑)
DL
何の命中率だ(笑)
ヨハン
相手が。
マグノリア
相手が生きているか生きていないかという問題を別にすれば。
DL
釣り糸をたらせば釣れちゃうみたいな。
マグノリア
下手すると餌すら要らないんじゃないのみたいな。
クリフ
本人は全く嬉しくないけどね。

クリフ
「お前たちにも少し危険があるかもしれないけど、囮捜査に協力して欲しい」
モイラ(DL)
「囮捜査? それ本当なの?」
クリフ
「それで何も起こらなかったら何か別の方法を考えるしかないんだが」
ヨハン
「我々にはそれしか……」
クリフ
「マグノリアが今投獄されているから、その状態で何かが起こればマグノリアのせいじゃないってことになる。
まァ、マグノリアそっくりの敵がいたとして、そいつが頭いい奴ならそんな迂闊なことはしないだろうから、分の悪い賭けだがな」
モイラ(DL)
「そういう事なら……」
ヨハン
「それに、この作戦を成功させるためには、自分で自分の身を守れる力を持っている人間じゃないといけない。
その点お前はなかなかいい技を持っている。なかなかお前のような強い奴はそうはいないぞ」
クリフ
「(ぼそっと)それは殴られた俺が良く知ってる」
ヨハン
おだてながら。
DL
更に君に強さを思い知らせたSFと、ブレンヒルドが出てきて……
SF(DL)
「私たちも同行させていただいてよろしいでしょうか」
ヨハン
「ああ、いいともいいとも。まるで私は要らないかのようだ」
(一同笑)
クリフ
ヨハンがいないと話になんないから。
ブレンヒルド(DL)
「じゃ、早速行きましょうか」
クリフ&ヨハン
どこへ。
DL
もう日は落ちて夜なんだけど、街のほうへ。
クリフ
じゃあみんなで酒場にでも繰り出すか。
DL
今ここ酒場だけどね。
ヨハン
酒場にもう着いた。
クリフ
見せつけるかのように表を歩いてだな。人の多いところを……人の多いところだと襲われないか。
マグノリア
人の多いところで見せ付けておいて……。
クリフ
そうだね。裏通りをこれみよがしに歩くってのもありだよね。

SCENE 11

DL
じゃあ、「うっはっはっはっ」て笑いながら。
クリフ
じゃあ俺荷物持ちしてる。
DL
葉巻をずっばーってふかしてる。
ヨハン
「(ブレンヒルドに)お前はどんな能力を使えるんだ」
ブレンヒルド(DL)
「……は? 何でそんな事あんたに教えなきゃいけないのよ」
ヨハン
「敵を捕まえるための能力はどんなのがあるのかと訊いている」
ブレンヒルド(DL)
「相手がダークだったら《デーモントラップ》があるわね」
ヨハン
「まあ、そのぐらいか……マグノリアならもう少しいいことができるな」
ブレンヒルド(DL)
「何、《ヘイスト》でもかけろっていうの?」
ヨハン
……いや、恐らく何かいいのができる。
マグノリア
すごい信頼してくれてありがとう(笑)
クリフ
じゃあそんな感じで、一日起きなかったら二日目三日目とみんなで飲み歩く。
DL
どのくらいのベタベタ感でいく?
マグノリア
そんなにベタベタしなくていいんじゃない?
ヨハン
エイスだってただ話してるだけだったのにやられたわけだから。
マグノリア
話しただけだったら、君結構話してるんじゃないの? 信徒もいるんだし。
クリフ
エイスとは、すごい男くさい話してるんだけど、二人とも笑顔。
DL
そう、キラキラと汗を輝かせながら。

DL
で、君らはべたべたしながら歩いて、これみよがしに裏通りへ行くの?
クリフ
うん。あ、ねえねえ。《警報》使っていい?
DL
いいですよ。やってください。
クリフ
16。〈正義感〉で、「頼んでおいて、こいつら(モイラたち)に何かあったら困るからな」
DL
ヨハンは?
ヨハン
セリフは後で言う。15。
DL
じゃあ、君ら二人、首筋に何か気配を感じた。この感触は何度も感じたことがある。これ以上ないくらいの、物理的な刺激すらともなった殺気だ。
ヨハン
じゃあ、すっと物陰に隠れる。「危ないっ」
クリフ
「構えろッ!」
SF(DL)
「(無言で重機関銃を構える)」
モイラ(DL)
「え、何、何?」
クリフ
「(察しの悪い奴だな)敵だ!」
モイラ(DL)
「(慌てて構える)」
ヨハン
周りを見渡す。「西部に神の光を届けるまでは、このような所で足止めをくうわけにはいかん」《観察》
家と家の間の路地から、まっ白い顔が半分出て、こちらをじっと見ている。
暗くで顔は良く見えないが、目をこらすと大きな角が見える。
ヨハン
「マグノリア……違う。あれはマグノリアではないッ!」
マグノリア
その心は。
ヨハン
怖いから。
マグノリア
その頃マグノリアはっていうと、「とうとう鎖に繋がれるのね」って言ってる(笑)
クリフ
あ、見張り置いてくれば良かったね。そしたら証言してもらえたのに。
DL
そうだね。まあ、別にシェリフはいるから大丈夫。
クリフ
しかし、シェリフは殺されていて……。
DL
そしてもぬけの殻の留置場。
ヨハン
ああああ~。そして発車する列車。
(一同笑)

DL
何か言うことは?
クリフ
言うことはないんだけど、迂闊に近づけないからなあ。
ヨハン
俺は迂闊に近づく。
クリフ
ヨハンが近づくならしょうがないから近づくよ(笑)
角の向こうに見える人の顔は、無表情のまま細い指を壁にかけ、「ずるり」と壁の向こうから現れた。
クリフ
「何だ貴様、何者だ!?」
ヨハン
「(刀とチェーンソーで身構える)」
マグノリア(?)(DL)
「あなたたちは、だれ」
クリフ
「何を言って……ヨハンとユカイな仲間たちだッ!」
(一同笑)
ヨハン
「素晴らしい、クリフ。やっとお前も解ってきたようだな」
クリフ
つーか今はそういうことにしておいた方がいいんだ……いや、「ヨハン様とユカイな従者たち」の方がいいか。
ヨハン
そうだね。それが一番いい。
マグノリア(?)(DL)
「(カタカタと不自然に首を振りながら近づいてくる)
マスターは、ワタシだけのものなの」
クリフ
うわぁ、怖ぇ~。
マグノリア
言いそうだけど怖ぇ~。
マグノリア(?)(DL)
「マスターに近づくことが許されているのはワタシだけなのあんなココロをもたナい女よりもワタシを見て見てみてミて見テミテみテミテ(首をがくがく揺らして近寄ってくる)」
一同
怖ぇ~(笑)
クリフ
じゃあ、怖いから……怖いから撃つ(笑)
マグノリア
撃っちゃって(笑)
クリフ
えーと、じゃあ《零距離射撃》は使わないで普通に撃つな。
マグノリア
あんな怖いのに零距離まで近づくの?
クリフ
冗談じゃありませんよ(笑)
(一同笑)
マグノリア
すごい勇気だよ。あんな怖いのに零距離まで走っていって撃つなんて(笑)
DL
いや、クリフ錯乱して、「うわー」って叫びながら突っ込んで行って。
マグノリア
ああ、ホラーでよくやられるタイプだ(笑)
ヨハン
「うわー」って逃げていくんだけど、家の周りを一周して零距離に(笑)
DL
「いつの間に回りこまれたんだー!」馬鹿じゃない(笑)
マグノリア
それは錯乱しすぎだわ(笑)

クリフ
《ガンスリング》《集弾》で13。反撃くるかなぁ。
マグノリア
いや、反撃は来ないでしょ。格闘に反撃はないし。
DL
15で《回避》
マグノリア
弾丸が夜空に一筋の光を描いて飛んでいった。
クリフ
相手がマグノリアとしたらだな。《ファイアーボール》とかおっかないのがボンボン飛んできそうで怖いね。
DL
ディファレンスエンジンは持っていない。
クリフ
あれ。
DL
指を蠢かせながら寄ってくる。じわじわじわじわじわじわ……。
クリフ
「マグノリアの偽者め、正体を現せッ!」
マグノリア(?)(DL)
「ま……マグ……まグ……リア……マ……ノ……わ……ワた……」
クリフ
壊れてる(笑)「(モイラたちに)あれ、マグノリアに見えるか?」
モイラ(DL)
「見た目はマグノリア姉ちゃんだけど、ちょっとコワイね」
クリフ
「ちょっとか!?」
ヨハン
「奴こそエイスの仇だ、逃がすなッ!」
モイラ、SF、ブレンヒルドが構えたその時、マグノリアらしきものはぴたりと動きを止めた。
周囲には濃い霧のように異様な気配が漂っている。
マグノリアらしきものの周囲からは動物の気配はおろか、虫の声すらかき消されてゆくようだ。
クリフ
「SF、アレやってくれよ、アレ。ぱちんてやったら場面が変わるやつ」(笑)
場面が変わるやつ……第七話でSFが使った力。使った奴の味方には理不尽なくらいいいことが、敵にはド不運が舞い降りるものらしい、とクリフは思っている。
正確には「概念空間」というもの。
SF(DL)
「左様ですか。では少々力を使わせていただきましょう」
SFが何かをしようとした時、マグノリアらしきものが突如首を上げてヨハンらの方を見る。そして、顎が外れたかと思うほどに口を開き、かん高い声らしき怪音を発した。
マグノリア(?)(DL)
「いィィィィィやあぁぁぁぁぁぁァァァァ!」
思わず耳を塞ぐクリフらの頭に、それぞれ自身の声で「機械は無機質。生命ではない」という言葉が響く。
クリフ
「(何当たり前の事言ってんだ俺)」
その瞬間、モイラ、SF、ブレンヒルドが、糸の切れた操り人形のように地に崩れ落ちた。
クリフ
あんな怖いのに背は向けられないので、相手のほうを見たままで、
「おい、大丈夫か!」
DL
一切無反応。
クリフ
ンなこったろうと思ったぜ!
DL
(笑)
ヨハン
「これは面妖な。これが奴の力か」

SCENE 12

DL
マグノリア。君は全くわからないけど、時を同じくして、胸の奥がずっしりと重くなります。いわゆる、ずきっと。
マグノリア
「何かしら。感じたことのないこの言い知れぬ嫌な感じ。……はっ。もしやマスターに何か?」
DL
というより、自分の中のどこかが欠けているようだ。
マグノリア
「何なのかしら、これは。嫌な感じだわ……
はっ。まさかこれが「不安」というもの? いや、そうじゃないのかしら……どうなのかしらね……ふふ……ふふふふ……うふふふふふふ……」
(一同笑)
DL
お前も壊れ始めてるぞ(笑)
ヨハン
この町はどこかおかしい。
マグノリア
「あら、ちょっと今までに感じたことのない事だったから、落ち着かない。これが「戸惑い」というものかしら。ふふ……ふふふふふふ。うふふふふふふ……」
クリフ
楽しそうだ。

?(DL)
「かわいそうに……心だけ外に出たから壊れてしまったのね……」
マグノリアは背後の声に気づいて振り向いた。すると、ぼんやりとした燐光に包まれて、十二歳くらいの少女が立っている。ここは留置所、マグノリアしかいなかったはずなのに。
マグノリア
「あら、先客がいたのかしら。もっと早く声をかけてくれればお話ができたのに。……とうとう私の目も駄目になってしまったのかしら」
少女(DL)
「早くあの子の所に行ってあげて」
少女の口は動いていない。だが、その声は彼女のものであろうと、マグノリアには何故か確信できた。
マグノリア
「誰のことかしら」
少女(DL)
「わからないの? あなたが遠い昔になくしてしまった、あなたの欠片よ」
マグノリア
「何のことかしら。よく解らないわ。
誰かを助けろというの? ……でも、私が今ここを動くと、マスターのご迷惑になるわ」
少女(DL)
「それなら大丈夫……」
少女は一瞬光った。その時、マグノリアの頭に、彼女自身の声で「真実のみ語る」という声がした。
そして、留置所にシェリフが入ってくる。
シェリフ(DL)
「出ろ、釈放だ」
マグノリア
「あら。私の容疑は晴れたのかしら」
シェリフ(DL)
「事件の時間にお前を目撃した人間がいてな。お前のアリバイは成立した」
マグノリア
「あら、良かったわ」
シェリフ(DL)
「だがまだ容疑が晴れたわけじゃないからな」
マグノリア
「私には常にマスターのご加護がある。私は常に真実とともにいるわ。
さ、こんなカビ臭い所はさっさと出るわ……
(振り向いて)さ、お嬢さん、行くわよ」
留置所内に少女の姿はなかったが、背後から招く声がする。
振り向けばそこに少女がいて、近づくと消え、少し離れたところに現れる。
そのようにしてマグノリアは導かれていった。
マグノリア
生きている感じではない?
DL
うーん、いわゆる、幽霊とか死霊の類ではなさそうだけど、どう見ても生身の人間には見えないね。
[偽マグノリアを倒す]というフェイトのもとに、チームが結成された。
そしてチームリーダーのマグノリアが、チームフェイト決定のカードを引く。絵札。
そして、マグノリアのストーリーフェイトとスートがかぶるため引きなおされた札も絵札。
笑いの中で再び捨てられるカード。
マグノリア
ごめんね、無駄にいっぱい使って。
席を立つマグノリア。危うく出口となりのふすまを開けそうになる。
マグノリア
危ない(笑)
DL
わかってないなぁ、マグノリア。