こちらには
『おばけのまち』
のネタバレがあります。
本編見る!
牧志 浩太
水族館の入り口を見て、また中におばけがいるんじゃないかと怖くなった。

でも、後ろからおばけが来る!
牧志 浩太
光の手を引いて、水族館の中に逃げ込む!
KP
水族館に飛び込むと、背後で自動ドアが閉まった。
それは外の恐ろしい暗闇とこの安全な空間を隔ててくれるような気がした。
牧志 浩太
「っ、はぁ、はぁ……」
扉の横にへたり込んで、大きく息をつく。
心臓がばくばくいってる。やぶけちゃいそうだ。
KP
そこは外から見たのとは全然違う、小さくて寂れた水族館だった。
それでもここには明かりがある。
牧志 浩太
「つかれたぁ……。
どうしたらいいんだよぉ」
ぺたんと扉の横に座り込んでいたが、少ししてのそのそと身を起こす。
牧志 浩太
「水族館かぁ……。
外に出たらあいつ、いるよな」
牧志 浩太
「この中、歩いてみるか……。
光、どうする?」
佐倉 光
「うん、僕、外に出たくない……」
KP
光はぽそりと呟いた。
佐倉 光
「ねぇ、浩太、さっきの映画何だったんだろう。
絵本と全然違ったし、浩太みたいじゃない浩太が出てたし、
僕じゃない僕も食べられてたし。
これから起こること、なのかな……」
牧志 浩太
「そんなわけないよ。
だって、食べられてたのは光じゃなかっただろ。
似てたけど、違う」

返す声にも元気がなかった。
この水族館にページが落ちてるかも……、なんて、思えない。
佐倉 光
「うん……そうだよね……」
KP
光はまだ気にしているようではあった。
あなたが抱えている縫いぐるみを見て、この人映画に出てきたね、と言う。
それでも何とか気を持ち直したようだった。
牧志 浩太
「うん……、出てきたな。
さみしいところにずっといて、「佐倉」が手を取ったんだ。
ゆめの話の時に、その鬼も出てきた」
佐倉 光
「オニ、やさしかったね」
牧志 浩太
「うん。あいつ、こわい顔なのにすごくやさしかった。
がんばってくれてた。
ずっと佐倉や牧志のこと、守ってくれてた」
佐倉 光
「さみしいところにいた『片目の牧志』は消えちゃったけど助けてもらってたけど、
最後の『佐倉』はさみしいままなのかな、助かったのかな。
安全なとこにいたって、ともだちと話せたって、ずっとあのままじゃ、さみしいよね」
牧志 浩太
「あの『佐倉』、どうなっちゃったんだろうな。
また牧志と会えて、外のみんなとも会えてたらいいよな。
あのまま全部むかしのことになっちゃうなんて……、そう。さみしいよ」
牧志 浩太
「……行こう。
座ってたら……、朝になっちゃうしさ」
佐倉 光
「そうだね、行こう。ここにも何か知ってる人が……いるかも。
だってこっちは、『いくべきばしょ』なんでしょ?」
牧志 浩太
「そっか、そう……、だったな。
駅員さん、おれたちのこと心配してくれてたもんな。
ここにも誰か、いるかも。そうかもしれない」

ああ、なんだ。ふっと肩から力が抜けた。
光を元気づけなきゃ、光をお家に帰さなきゃって気負ってた。
おれ、お兄ちゃんだからって。
でも、いまおれを先に元気づけてくれたのは、光のほうだった。
牧志 浩太
「ありがとう、光。
そうだな、行こうか」

そっと光の手を取る。
KP
〈目星〉
牧志 浩太
1d100 99〈目星〉 Sasa 1d100→ 79→成功
KP
水族館のカウンターに「ご自由にどうぞ」と書かれた紙が置いてあり、そこにはレンズ付きフィルムが置いてあった。
この水族館のオリジナル使用品なのだろうか、くらげやペンギン、人魚? など、海の生き物のイラストが描かれたもので、撮れる枚数は10枚のようだ。
※ちょっとしたおまけアイテムです。ご自由にどうぞ。
KP
レンズ付きフィルムの横に置いてあったパンフレットのマップには、
・ペンギンコーナー
・アジ釣りコーナー
・クラゲ水槽
・大水槽
と順路が書かれていた。
牧志 浩太
「光は、これ使ったことある?」

レンズ付きフィルムをふたつ取って、ひとつを光に渡す。
牧志 浩太
これで写真とったとして、現像のおじさんとこになんて行けるのかな。おれたち。
佐倉 光
「見たことない。なんだろ。箱? カメラ?」
牧志 浩太
「うん、カメラだよ。
ここのねじ巻いて、こうやって覗いて、このスイッチいれてキューッって音がしたら……」
使い方を説明する。
牧志 浩太
「でも、現像のおじさんとこに持ってかないと、写真にしてもらえないんだよ。
この街、現像のおじさんいるのかな……」
佐倉 光
「そっか、どんな写真撮れたかわかんないんだね。
昔のものって不便だなぁ。
でもちょっと楽しみかも」
物珍しそうに見ている。
牧志 浩太
「うん。
でも現像のおじさんとこに持ってくときに、すっごく楽しみになるんだ。
このねじの音とか、おれ好き」

そうして話していると、今にも夜明けは近づいているし、外にはおばけがいるっていうのに、なんだかちょっと元気になってきた。
佐倉 光
「写真撮ったら回せるの? 回してみたいなぁー」
ギザギザのネジの所を何度も撫でながら、光は被写体を探すように辺りを見回した。
KP
そうして話していると、寂しさや恐怖は遠ざかって行く。
この建物の中は明るいし、微かに穏やかな曲が流れていた。
牧志 浩太
「ペンギンだって、楽しみだな。
飼育係のひといるといいな」
牧志 浩太
順路に沿って歩きだす。
その途中に係員のひとや飼育係のひとがいれば、足を止めて話を聞く。

KP
少し進むと、明るく照らされた水槽が見えた。
その上の方に白い氷山らしく作られたコンクリの足場があり、
ペンギンたちが水中をすいすいと飛び回っていた。
足場の上ではペンギンたちが思い思いの位置に立って、ライトに向かってひなたぼっこをしている。

ここにいるのはエンペラーペンギンとジェンツーペンギン。
キャプションに個々の名前などのほか、解説が書いてある。
◇生きる場所
ペンギンは飛べない鳥として有名です。
けれどペンギンは泳ぐのが大得意です。時速30kmで泳ぐペンギンもいます。
飛べないからこそ、自分のできることを生かし精一杯に生きていくペンギンは見ていて愛おしいものです。
自分が一番生きていけるやり方で生きていけばいいのです。
KP
【APP】×5
牧志 浩太
「ペンギンだ! すごい、いろんなやつがいる。
あいつ、すっごく速い。一瞬で消えちゃったよ」

いまにも外に朝が迫っていることを忘れたがるように、大きく声を上げた。
光を元気づけたくてそうしているのか、おれがほんとに弱っちゃってるだけなのか、自分でもわかんなかった。
牧志 浩太
1d100 55 【APP】 Sasa 1d100→ 80→失敗
佐倉 光
1d100 40 【APP】 Sasa 1d100→ 88→失敗
KP
ペンギンたちは好き勝手泳ぎ回っている。
佐倉 光
「写真! 写真撮りたい!」
光はそう言って水槽の側のあなたに向かってシャッターを切った。
牧志 浩太
おっ、写真だ。そう気づいて光に笑いかける。
弱気を払って、にっと笑って、ピース!
佐倉 光
1d100 10〈写真術〉 Sasa 1d100→ 1→決定的成功クリティカル)!
KP
おぉ!? 
めっちゃくちゃイイ瞬間にシャッター切れたらしいんだけど、
その場では分からない。
佐倉 光
「これで合ってるのかなぁ」
じーこじーこ。ネジを回す。
牧志 浩太
「合ってる合ってる。止まるまで回すんだ」
牧志 浩太
「おれも! 光、一緒に撮ろう!」
光がネジを巻き終わるのを待って、光に駆け寄る。
水槽を背景に、光と腕を組んで、カメラを自撮りスタイルで構えて、腕をいっぱいに伸ばして…… シャッターを切る!
牧志 浩太
フラッシュを焚いたので、もちろんまぶしい。
1d100 18〈写真術〉(ボケ上等) Sasa 1d100→ 56→失敗
KP
ちょいボケ気味か指が入っちゃった写真が撮れたかも知れない。
佐倉 光
目を閉じちゃったかも知れない。
KP
そんなこともこのレンズ付きフィルムだと分かんないのであった。
牧志 浩太
「わっ」
まぶしかったからきっと目を閉じたし、至近距離のフラッシュは水槽に反射した。
適正距離1.5メートルに子供の腕が届くわけがない。
でもいいのだ。光と一緒に写真に収まりたかった。
佐倉 光
「目閉じちゃったかも。
誰かいるといいね。写真撮って欲しいな」
写ルンです
KP
そういえばレンズ付きフィルムって割と遠景用じゃなかったっけ。などと今更思いました。
入る光を極限まで絞ってボケづらくしてるんでしたっけか。
牧志 浩太
・かなり絞ってボケづらくする
・広角寄りのレンズを使ってボケづらくする
・シャッター速度を上げてボケづらくする

だったはず。適正は1m以上ですね。遠景用。

作例見た感じ30cmでも十分顔の判別ができるっぽいし、浩太は「光が一緒にいた証拠」を撮りたがるだろうなと思ったので、今回はGOしました。
https://fujicolor.fujifilm.com/jp/ja/magazine/article/0073-how-to-utsurundesu/#id05
プリントデイズ by FUJICOLOR
【基本】富士フイルム担当者が直伝!「写ルンです」の失敗しない撮り方と現像方法
KP
なっつかしいなぁ、写ルンです。
私も「ジーコジーコ」って回すの好きよ。
牧志 浩太
懐かしい。フラッシュのチャージのキューン音は今でも覚えてるんですけど、オンオフスイッチの操作を忘れてググりました。
あの感触と音好き。>ジーコジーコ

KP
ペンギンたちが何羽か、光を見て何となく近寄ってきたりする。
佐倉 光
「すごいなー、飛んでるみたいだ」
牧志 浩太
「飛行機みたいだよな。びゅーんって飛んでくの。
ペンギンたちも、泳いでるっていうより飛んでるつもりなのかな?」
KP
誰かいないかと見回すと、次のコーナーにお店らしきものがあった。
牧志 浩太
「あ、お店だ! 誰かいるかな」
お店に近寄る。
KP
ここは半分外みたいな場所で、大きめの水槽がある。無数の魚が放流されていて、釣り堀のようになっていた。
お店はその横にあるアジ釣り用の竿を貸し出す場所で、釣れたアジはその場でフライにしてくれるらしい。
座って食べられるように椅子とテーブルも置いてある。

店の前に行くと、あの駅員さんやもぎりの人たちと同じような黒い影のような人が現れた。
頭にはアジっぽい頭をした帽子を被っていて、顔がよく見えない。
「本日はおばけデーなので、子どもの方は竿を無料で貸出しています。
アジフライのお代も結構ですよ。いかがですか」
水族館など
KP
いきなりの食育コーナーだ!
牧志 浩太
食育コーナーがある水族館すごいな。楽しそう。
KP
流石にその場で釣って食べられる水族館は見たことがないなぁ。
館内で、そこで展示している魚と同種の魚を使った料理が食べられる、というのは見たことあるんだけど。
牧志 浩太
それも面白い。>同じ魚の料理
さすがに釣って食べられるのは見たことないなぁ。夢の中(?)らしい唐突さなのかな。

水族館の太刀魚の展示と、九州物産展の太刀魚の天ぷらを同時に思い出してしまい、PLは大層おなかがすきました……。
KP
意外とシナリオ書いた方の地元にはあるのかなと思ったりします。

というのも前に「せんたく」ってシナリオでメッセージのやりとりするノート出てきたじゃないですか。
普通にうちの近所に、来客が自由にメッセージ書くノートが置いてあるコインランドリー、あるんですよね。
あの時、牧志くんが「普通あるかな?」みたいなこと言ってたので、ああ、観測範囲にないのかなと思った。
牧志 浩太
ああー。あれ実在の物なんだ。>コインランドリーのノート
実はそうなんですよ。こちらの地元で見たことなくて。

暇になりやすい場所だからなのかな?
沖縄にはゲーセン併設のコインランドリーがあるとかなんとか……。
中の人の地元や観測範囲、うっかりはみでがち。
KP
ああー、ゲーセン併設、納得がいく。遊びたくなりそう。
「水族館」じゃなくて、街で管理してる「生物園」なんかだとやってたりするかも>釣り堀併設
牧志 浩太
ああー、確かに。そういう所にはありそう。>生物園
生物園もあんまりこちらの地元に無いオブジェクトだなぁ。
山側にはあるかもしれないけどあんまり詳しくない。(山側だと植物園メインになりがちなイメージ)

牧志 浩太
「すいぞくかんなのに、つりぼりなの? おれ、はじめてみた。
店員さん、おばけのことしってますか?
おれたち、おばけから逃げてるんです」
KP
「ああ、今日はおばけの日だからねぇ、出るかもしれませんねぇ」
店員はあなた方二人を見下ろした。
KP
「おばけは『さみしいとなる』ものなんでしょう?
遊んでいれば寂しさなんか忘れるかも知れませんよ」
佐倉 光
「そ、そうなのかな?」
牧志 浩太
「うーん……、そうなの、かな?」
『ちょうしがいい』ってやつじゃないかなあ、それ。
そんなことをちょっと思った。
牧志 浩太
「……」
でも楽しそうだな、釣り。光と一緒にやったら楽しいだろうな。
揚げたてのアジフライ……、おいしいだろうな。
牧志 浩太
「やって……、いこうか。
ちょっとだけ」
誘惑に負けた。このせいでおばけになっちゃったらごめん、光。
佐倉 光
「うん、やりたい! やりたい!!」
KP
渡りに船とばかりに光も叫んだ。共犯である。
KP
店員さんは釣り竿を貸してくれて使い方を簡単にレクチャーしてくれた。
カメラを預ければ写真も撮ってもらえるだろう。(この場合は出来映えは「普通の写真」になる)
【DEX】×5から始めて、4倍、3倍と減らしていきます。
成功するごとに一匹釣れます。
クリティカルすると次の判定値に+20。
ファンブルすると残り回数があってもそこで終了です。
牧志 浩太
「やろう! ありがとうございます!」
そわそわしながら使い方を聞く。餌なにかな。
KP
アミエビ、ゴカイ、小魚などが選べる。
どれを使ってどう釣るかを楽しむのもまた体験らしい。
牧志 浩太
もちろん釣りを全力で楽しんでいる間に、写真を撮る余裕があるわけがない。
店員さんにカメラを預けて写真を撮ってもらう!
KP
光もカメラを店員さんに預ける。

さあ、魚釣りチャレンジだ!
牧志 浩太
「お魚だ!」
色々あって目移りする。虫はにょろにょろしてておもしろい。
でも、ここは小魚だ!
ダイナミックに小魚の体へ針をしっかり刺し、水の中を見つめて釣り糸を垂らす。
牧志 浩太
1d100 40 【DEX】 Sasa 1d100→ 21→成功
KP
おっ。一匹勢いよく引っかかった!
ある程度引き寄せると店員さんがタモで掬って確保してくれる。
アジは元気よくピチピチと暴れている!
すかさず一枚、ハイチーズ! だ。
牧志 浩太
「とれたー!」
やったー! 思わずカメラを前にガッツポーズだ。
KP
パチリ、と写真を撮ってもらい、戦利品をあなたの横にある小さな水槽に入れてもらえる。
佐倉 光
1d100 50 【DEX】 Sasa 1d100→ 73→失敗
佐倉 光
「あー、餌とられたぁー」
佐倉 光
「うーん、ムシならうまくいくのかなぁ」
KP
お店の人に頼めば、うまいこと針にムシやアミを被せるように刺してくれる。
もちろん自分でやってみてもいい。
牧志 浩太
「こいつら結構素早いなー。おれも今度は虫にしてみる!」
もちろん自分でやる! 虫がぽろっと半分になっちゃったりしている。
佐倉 光
「うーん。うまく刺さらないー」
光も随分と苦戦していた。
牧志 浩太
「うわっ、取れちゃった!」
KP
では次は【DEX】×4だ!
牧志 浩太
1d100 32 【DEX】 Sasa 1d100→ 72→失敗
佐倉 光
1D100 40 【DEX】 Sasa 1D100→ 10→成功
KP
この【DEX】って餌うまく付けられたかのDEXかな……
KP
つん、と引っ張られたと思ったら餌が消え失せていた!
ニンジャの仕業だろうか。
佐倉 光
「やったー! 釣れたー!」
アジを釣り上げた光が嬉しそうにはしゃいでいる。
KP
ではここからは、×3 ×2 ×1 と、先に一気に判定行っちゃいましょう。
佐倉 光
1d100 30 【DEX】 Sasa 1d100→ 66→失敗
1d100 20 【DEX】 Sasa 1d100→ 66→失敗
1d100 10 【DEX】 Sasa 1d100→ 72→失敗
牧志 浩太
1d100 24 【DEX】 Sasa 1d100→ 42→失敗
1d100 16 Sasa 1d100→ 96→致命的失敗ファンブル
あっ。
KP
それからふたりで何度か試したが、魚たちにすいすい逃げられてしまった。
あなたの釣り竿は途中で糸が切れてしまった!
牧志 浩太
「うわぁっ!」
思いっきり引いたところで糸が切れた!
ころんと後ろに転がる。
牧志 浩太
「切れちゃった」
牧志 浩太
「でもやったな! 魚とれた!」
光の所にててっと寄っていき、釣り餌のにおいがする手でハイタッチしようとする。
佐倉 光
「やったね!」
KP
光は嬉しそうにあなたの手をぱちんと叩く。
KP
制限時間が終わった。
あなた方が釣ったアジは回収される。
最終的に一人一匹ずつのアジをゲット。上々と言えるだろう。
釣り竿を返して、藻塩とソースが置かれた席に座ると、店の中で店員さんが慣れた手つきでアジをさばいて衣を付け、鍋に入れているのが見えた。
ジュッーと油がはねる音がして、程なくして香ばしい香りが漂ってくる。
佐倉 光
「美味しそう……」
KP
早く来ないかなぁ、というわくわくを隠しきれない顔だった。
ちなみにご飯は有料で追加できる。100円だ。
牧志 浩太
「おいしそうだなぁ……」
ふにゃふにゃと頬が緩む。
揚げ物を待つ時間はうれしい。

台所から漂ってくるあまーい匂い、じゅーっという音。
エプロンつけた母さんの後ろ姿。
遠くでお酒飲んでるおじぃたち。誰かが歌う声。
ふわふわとそんな思い出が浮かんだ。
KP
ほどなく、カリッときつね色に揚がったアジが紙皿に乗せられて出てきた。
ふわふわと立ち上る湯気は得も言われぬ香ばしさで、フライはまだかすかにじゅうじゅうと音を立てていた。
皿が一枚ずつと水族館のキャラクターらしきものが描かれたお箸が目の前に置かれる。
牧志 浩太
「うわぁあ……! いただきます!」
手を合わせるのももどかしく、お箸を割ってフライを口に入れる。
牧志 浩太
「あちっ!」
佐倉 光
「あちち」
光も声を上げて慌ててふうふうと息を吹きかけ水を飲む。
KP
かりかりとした衣に包まれた白いふわっとした身が口の中に広がる。
あっさりとした味わいの中に滋味があり、追い立てられてささくれた心を包み込んで行く。
美味しい。ただでさえ揚げたてのフライなんて美味しいに決まっているのに、
身が適度に締まっていて、噛むとちゃんと歯応えがあるのにふわっと広がる。
KP
SAN+2
佐倉 光
SAN値 55 → 57
牧志 浩太
SAN 52 → 53(MAX)
牧志 浩太
おいしい!
これ、すっごくおいしい!

ふっわふわのさくさくであつあつで、味が頭の奥まで届いて、そこで固まっていた冷たいものを溶かしていくみたい。

すごい。おいしい。あったかい。
牧志 浩太
「おいひぃ……」
牧志 浩太
「おいひぃよぉ……」
気がついたら、ぽろぽろと目から涙が出ていた。

おいしくて楽しくて光が一緒でうれしいのに、ぽろぽろ、ぽろぽろと涙が出てくる。
頭の奥の冷たくてかたいものが溶けて、水になって目から出てくる。
佐倉 光
「浩太、はい」
隣のテーブルにあったティッシュを取って渡す。
牧志 浩太
「ありがと……、」
ティッシュを受け取り、うー、と鼻をかむ。
もう鼻の下がまっかっかだ。
佐倉 光
「フライってこんなサクサクなんだねぇ」
KP
光も嬉しそうなのに噛みしめるように泣きそうな声で呟いていた。
KP
美味しいフライは尻尾までカリカリで、ゆっくりと腹と心を満たしてくれた。
食べ物は食べればなくなる。
時は過ぎてゆく。
KP
※店員さんは、食べてるところそれぞれ一回写真を撮ってくれた。
佐倉 光
「美味しかったねぇー」
KP
光は幸せそうなため息をついた。
佐倉 光
「こんな美味しいごはん、久しぶりに食べたよ」
おいしいごはん
KP
久しぶりの美味しいご飯
・子供的には 家でごはんあまり食べられないから、できたてフライは超レア
・大人的には チューブ飯ばっかりだったし再現には限界があるから
牧志 浩太
あのミ=ゴさんにできたてフライの感覚の再現は無理そうだもんなぁ。概念理解してくれなさそうだし。
子供の光くんは基本病院食だもんなぁ……。
KP
病院食、美味しくても流石に揚げたては出てこない。
牧志 浩太
それは本当にそう。>揚げたてない
台所からごはんの匂いが……、みたいなの、ない。
病状によってはごはんが制限されることもあるだろうしなぁ。
KP
それはもう作り慣れない牧志のご飯でも「何でもうまいよ」ってなんのよ。
牧志 浩太
無理もないのよ。
台所から炊事の気配、牧志と暮らし始めて初めての経験なんだなぁ。
揚げ物はさすがにやんないだろうけど。(挑戦して失敗したことはありそう)
牧志 浩太
魔きしは揚げ物してたなぁ……。
佐倉さんが食べられる原料じゃなさそうだったけど。

牧志 浩太
「おれも! すっごくおいしかった!」

そう笑ったあと、ふっと「佐倉」が昔病院にいたことと、光が外に出られないと言ったことを思い出した。
牧志 浩太
「光、いつも入院してるのか?」
佐倉 光
「ん、うん……僕、ずっと入院してた……」
佐倉 光
「体が弱くて、通わなきゃならなかったり、ちょっと動いたら病気になっちゃったりして、ずっと外に出たいなって思ってた」
佐倉 光
「でも、なんでかな、そうじゃない気もするんだ。
僕はとっくに病院なんか行ってなくて、友達もいて、冒険して……でも誰かに会いたいなってすごく思って……」
KP
光はオニの縫いぐるみをぎゅっと抱きしめる。
佐倉 光
「わかんないや」
佐倉 光
「浩太、ここを出ても友達でいてくれる?」
牧志 浩太
「もちろん。
電話するよ。遊びに行く!

パズルいっぱい持って行く。
浩司とアイも一緒に連れていくんだ。
いっぱい遊ぼうよ。おばけなんかに邪魔されないとこで」
佐倉 光
「うん、指切りしよっ。
あかりは来てくれるか分かんないけどね」
KP
光は手を出して、あれ、と首を傾げた。
その指に、ぐるりと輪を描くような赤い痣があった。
しかし光はすぐにあなたの目を見てにこりと笑う。
佐倉 光
「約束!」
牧志 浩太
「約束!」
指をしっかり絡めて笑う。
牧志 浩太
「あれっ、光けがした? 痛そう」
指に輪を描く痣を見て、絆創膏がないかとごそごそとポケットを探る。
佐倉 光
「ううん、痛くないよ。いつついたのかな、こんなの」
ごしごしとこすってみるが、取れなかった。
佐倉 光
「ちょっとそのもようと似てるね」
KP
光はあなたの首元を指した。
牧志 浩太
「ほんとだ」
自分の首元を覗き込む。
牧志 浩太
「おそろいだな」
佐倉 光
「うん、おそろいだ」
KP
光は嬉しそうに自分の指についた痣を撫でた。
どちらもニャルラトホテプがつけた痣で、碌でもない事象に巻き込まれる証。喜んでいる場合ではない。
KP
さて、時間切れまでここで座っている気なのでなければ、そろそろ腰を上げるべきかも知れない。
牧志 浩太
「よし、行こうか。
ごちそうさまです、ありがとうございました」
店員さんに小さく頭を下げ、光の手を取る。
佐倉 光
「ごちそうさまでした! おいしかった!」
こちらも頭を下げて席を立つ。
牧志 浩太
ぐっと顔を上げる。
絶対絶対、光と一緒にここを出るんだ。
牧志 浩太
約束したもんな。
ここを出て、光のとこに遊びに行くんだって。

おばけになっちゃったら、遊びに行けないもんな。
牧志 浩太
あれ、行ける?
でもおばけは子供をたべちゃうから、面会きんしですって言われちゃうかも。だめだな。
KP
黒い店員さんは手を振って店の中に戻っていった。
客が他にいないようだから、休憩を決め込んでいるのかも知れない。
牧志 浩太
記憶が欠けている自覚が消えてしまったせいで、たまに波照間の発想に汚染され気味。

KP
しばらく魚が展示されている小規模なエリアが続き、
やがてパンフレットに表示されていた見所、クラゲの水槽が見えてきた。
横長の水槽に無数のミズクラゲがふわふわと漂っている。
KP
水族館にミズクラゲかー。
前に来たときは怖いものが見えたなぁ。
牧志 浩太
見えましたねぇ。
佐倉 光
少し、光の足が遅くなった。
牧志 浩太
「すごい、いっぱいいる! 
むにゅむにゅしてる、えさ食べてるのか……、」
牧志 浩太
「……、な?
光?」
水槽に駆け寄ろうとして、あれ? と光を振り返る。
牧志 浩太
「くらげ、苦手なのか?」
佐倉 光
「いや、そうじゃないんだけど……」
水槽の中を視線が彷徨い、何かを探すようにしたが、やがてほっと息をついて進む。
佐倉 光
「なんか、浮いてないかなって」
牧志 浩太
「浮いてる? ……お、おばけじゃないよな?」
水槽の中を見る。
クラゲ以外の物が浮いていたりするだろうか?
KP
水槽の中に気になるものがあるようなこともなく、ゆっくりと移り変わってゆく光の中でクラゲたちがふわふわと漂っているだけだった。
KP
キャプションにはこんなことが書かれていた。
クラゲの目についての説明がある。
KP
目がたくさんの生物がぷかぷか。
いや、直接的にそんなシーンはない。けど。
牧志 浩太
「そうなんだ! UFOみたい。
いいなー、後ろに目があるの。なんでも分かりそう」
キャプションを読んで、へぇー、と声を上げる。
佐倉 光
「クラゲってそんなに目があるんだ!?」
KP
光はさっきまでの恐れは忘れたように水槽を覗き込んだ。
牧志 浩太
「なんだって!
これ全部目なんだ」
光と一緒に水槽を覗き込んで、しばらく夢中になってから、飼育員さんか誰かいないか探す。
KP
水槽の周囲には人は居ないようだ。
クラゲはあなたがたの気持ちも知らず、ふわふわと幻想的に漂っている。
佐倉 光
「頼めないかー」
KP
光は言いながらクラゲとあなたにシャッターを切り、それからさっきあなたがやったような自分も入るやり方でシャッターをきった。
佐倉 光
1d100 10 自撮り Sasa 1d100→ 99→致命的失敗ファンブル
牧志 浩太
わーお
KP
スーン
出来はわかんないので、指でレンズ塞いだかも。
普通に撮る分には判定なしでいいかなと思う! 
背景のクラゲにタイミングとか関係ないし。
牧志 浩太
「おれも!」
クラゲを背景に光をフレームの中へ入れて、一枚パチリ。
もしかしたら失敗して水槽が真っ黒に映っているかもしれないが、今は分からない。
KP
真っ黒水槽ヤダァ
KP
クラゲたちはヒラヒラふわふわと舞い踊っていて、光はその前で照れくさそうに控えめなブイサインをして見せた。
水槽が黒いかどうかは……現像してみないと分からない。

無数の白いクラゲたちがゆらゆら漂う様子は、おばけに似ているようでもあった。
しかしクラゲたちは傘をすぼめたり開いたりして存在を示し続けていたし、
何よりおばけのようにひとりぼっちではなかった。
牧志 浩太
水槽の中でクラゲたちがふわふわ踊っている。
その様子は冷たかったけど、全然さみしくなかった。
牧志 浩太
「行こうか。この次が大水槽だって」
光と手をつなぐ。
佐倉 光
「うん。何がいるのかな」

KP
そこから更に進むといくつかの小規模な展示を経て大水槽になる。
マイワシの大群が展示されている。どうやらこれがメインの展示のようだ。
きらきらした魚たちがまるで一つの生き物のように水槽の中でうねっていた。

水槽の前には大きめのカプセルトイ販売機がある。
どうやら餌を売っていて、水槽の上部から魚たちに餌やりができるらしい。
牧志 浩太
「わぁ……!」
きらきら光る大きな渦を前に、声が漏れた。
まるでそういう生き物みたいな、なにか自然の現象みたいな、とてもそれが小さな魚の群れだなんて思えなかった。
でも、水槽に顔をつけてよく見たら、それは鋭く輝くお魚の群れだった。
牧志 浩太
「すごい!」
レンズ付きフィルムを取り出す。
光を撮ろうとか、一緒に映ろうとか、一瞬そういうのを全部忘れて、レンズを水槽にくっつけてシャッターを切った。
KP
ピカッとフラッシュがたかれる。
一瞬遅れて、光のレンズ付きフィルムがフラッシュを放つ。
そのとき、水槽の手前で何か白い物が光を反射して光ったのに気付いた。
紙きれが落ちている。
牧志 浩太
「!」
紙切れに駆け寄る。
それを拾い上げる。
もしかして、もしかして絵本のページじゃないのか。
KP
はたしてそれは、見覚えのあるイラストが描かれたページだった。
◇破れた絵本のページだ。
おばけに子供があることをしている。
KP
ここから先は破れている。
絵本は持ってきているかなー
さっきの本の最後につながるのだ、と察しがついて良い。
牧志 浩太
ああー、持ってくる宣言していなかったか。うっかり。
持ってきていてもいいですか?
ページの裏には何か書いてありますか?
それとも、表裏合わせてその内容?
KP
袋ありますしね、持ってこられるでしょう。

裏表合わせての内容がそれです。
牧志 浩太
ありがとうございます!
牧志 浩太
「光! あの本だ! おばけの攻略法のページ! あった!」
ページを大事に持って、光に駆け寄る。

あった! あったんだ、ページ!
胸の奥に熱いものがあふれた。
楽しいだけじゃない、ほんものの希望がむくむくと湧いてくるようだった。
佐倉 光
「ほんと!?
……ほんとだ、あの絵本と同じ絵!」
佐倉 光
「えっと……おばけのベール取っちゃえばいいんだ。
……んー。だけど」
佐倉 光
「おばけがこっち来るときっていつも、元気で食べる気満々のとき……だよね」
牧志 浩太
「んー、だよなぁ……。
見つけた、見つけた、かぁ……。

おばけがこっち来るときって、いっつもおばけがおれたち見つけるだろ。
逆に、おれたちがおばけ探しに行けばいい、とか?」
佐倉 光
「おばけが疲れてるときに不意打ち……
どこで休んでるんだろ。
さっきの椅子みたいな所に座ってたりするのかな」
牧志 浩太
「なのかなぁ……?」
うーん。考えること、多いな。
攻略法見つけて勝ち! とはいかないみたいだ。
牧志 浩太
でも、光といっしょに「どうしよう」って考えられる。
いっしょに希望を追える。
それが、なんだかすごく嬉しかった。

こういうことが嬉しいんだっていう確信が、どうしてかあった。
ちぐはぐ
KP
こういう、「何かしなくてはならない」って時に、遊び系の選択肢にそもそも注意を向けるのって現実的に考えると難しくて、
メタ的に「そこしか行けないから」「そこに選択肢があるから」しか理由がないのがなんともアレ。
ゲームだから目の前の選択肢に食いつけばクリアできる、ってのは、あくまでプレイヤーの意識だからなぁー。
いま「こうやればもうちょっと何とかなったよなー」ってネタ思いついたけど、時既にお寿司なんだぜ!!
イワシ寿司食べたい。
牧志 浩太
なんですよねぇ。
現実的な導線がない・準備不足でも突撃しないといけないの結構あるある。
PL目線で確信があれば全力で理由付けお膳立てしていけるんだけど、今回みたいにPL目線でも確信がないと難しい。

後になってから思いつくあるある!!
イワシ、美味しいイワシの寿司は本当に美味しくて好きです。食べたい。
KP
この話、目の前のお遊びに食いつきつつ先に進むと話が展開するやつなので、
食いついたからってペナルティはありません。

ってもっと早く言うべきだった。
むしろ食いつこう。
佐倉 光
「……って言われてもなぁ」
なんだよな。
牧志 浩太
ぶっちゃけて下さったおかげで、途中から「これは元々削りシナリオではあったけど、シビアに時間制限や行動選択で殺しに来るシナリオではないな? 高SAN環境向け雰囲気シナリオっぽいな?」って気づいてきてたので大丈夫でございます。ありがとうございます。
KP
最初の掲示板におばけシール貼っておいて、「これ追えば何とかなるかも」ってPCに思わせるべきだったん。
牧志 浩太
ああー、確かに。
KP
PL向けはぶっちゃければ済むけど、やはりPCにある程度愚かな行動・不条理行動を誘発することになっちゃうから、理由は用意してあげないとなぁー!
牧志 浩太
なんですよねぇー!
そこに理由があるとすごく助かる。全力で遊べますしね。
KP
気付く&思いつくのが遅かった! もう終盤です! はい!!
牧志 浩太
いえいえ、ぶっちゃけ頂いただけでもだいぶ助かった! 回してて「こうすればよかったー!」あるある!
KP
今度誰かに回す機会があったらスタンプラリーにしよ……
牧志 浩太
でも映画のシーンで、何も手掛かりないけど映画を見ればなんとかなる! って思ったら映画が攻略法じゃなくて、どうしていいか全然わからなくなって浩太がへこむシーンは面白かったです。
繭のとき以来の、牧志そういうの弱いなーって。
KP
あれ、進行に必要ではあるけどPCから見ればただのトラップだからなぁー
牧志 浩太
PCから見れば「もうすぐ夜明けになっちゃう、でもこれがきっとヒント!」と思って飛び込んだ所がただのトラップで、次に行けそうな場所もない、朝は来る、おしまいだ! って状況ですからね。へこむ。

建物の外の、次の行き先が出ては消えて道が分からなくなる不確実さは今のままで、水族館や遊園地なんかの(急いでるのに)不条理に遊ばないといけないところはスタンプラリーだといい味になるかもですね。

KP
キラキラ光る魚たちの水槽の前にはキャプションが貼られていて、その隣には餌をあげる観覧者への注意が書かれている。
餌を売っているマシンに、見覚えのあるおばけの絵が描かれたシールが貼られていた。
牧志 浩太
「あれ? おばけだ。

もしかしてあれ…… おばけの餌?
んー、それはないか」
顔を上げ、餌を売っているマシンに近づく。
▼カプセルトイ
水槽の端によくあるカプセルトイがある。
◇魚のえさ
一回100円。
カプセルトイの後ろの奥側に階段がある。大水槽の上まで行けるようだ。
餌を購入し大水槽の上からエサをまくことができる。
どうやらこの水槽は『感情の海』というテーマらしい。説明がある。
牧志 浩太
「感情の海?」
ふーん、と水槽を見上げる。
さすがに書いてあることが高度で、よくわからない…… という顔。
牧志 浩太
餌を買ってみよう。
牧志 浩太
200円 → 100円
佐倉 光
餌買うー!
佐倉 光
200円 → 100円
KP
百円玉を入れ、がちゃりとまわすと一つカプセルが出てくる。
カプセルの中には魚のえさの入った袋と2枚の紙が入っていた。
◇魚を引きつける について書かれていた。
◇君の好きな歌を歌いながら餌をあげてみよう!
佐倉 光
「んー、なんだろこれ? おまじない?」
KP
メモを見ると何だかワクワクソワソワする。
このメモ、普通じゃない。
牧志 浩太
「みたい。おばけじゃないな」
うーん、と紙をひらひらする。
なんだろ、ふしぎなメモだ。でも何がふしぎなのかよくわからない。
牧志 浩太
手元の餌と水槽を見比べる。
牧志 浩太
「せっかくだし、あげちゃうか」
餌をやる人への注意を読む。
KP
順番を守って、とか、水槽に物を落とさないように気をつけて、とか、売っている餌以外の物はあげないで、などのような普通の注意だ。
牧志 浩太
「んー」
メモを見ていると何だかそわそわする。
もしかして……、ほんとに魚の来るおまじないだったり?
牧志 浩太
でも餌あげたらお魚来るよな。普通に。
佐倉 光
「おばけと関係あるのかな? これ」
牧志 浩太
「あんまりなさそう」
牧志 浩太
「でも、おれたちがこれ持っててもしょうがないし、あげてみようよ」
佐倉 光
「そうだね」
光はメモをじーっと見ている。
佐倉 光
1d100 51 【INT】 Sasa 1d100→ 32→成功
牧志 浩太
「メモ気になるか? これもやってみようよ」
牧志 浩太
1d100 54 【INT】 Sasa 1d100→ 65→失敗
佐倉 光
「うん、うん、なんか分かった気がする……」
KP
光は「先にやってみていい?」と問いかけてくる。
牧志 浩太
「うん、いいよ」
頷いて光に順番を譲る。
KP
餌をばら撒いて、何やら変な歌を歌っている。
佐倉 光
♪「ひっとぽいんとかいふくするなら~」
佐倉 光
MP 12 → 10
1d100 Sasa 1d100→21
1d6 Sasa 1d6→6
KP
魚たちはぐるぐると渦を巻いて、放り込まれた餌を食べている。
お呪いの効果はあるのだろうか? いまいち良く分からなかった。
牧志 浩太
「すごい、お魚がいっぱいだ!」
光の横で、ぐるぐると渦を巻く魚たちを眺めている。
ひとつの大きな渦巻きみたいだ。見てると吸い込まれそう。
牧志 浩太
歌っている光の写真を一枚。
それから、上から見下ろした魚たちに向かってシャッターを切る。
牧志 浩太
よし、おれも挑戦してみよう。
何を歌おうかなと思ったとき、じいちゃんがよく歌ってる鼻歌が思い浮かんだ。
鼻歌を歌いながら餌を投げる。
KP
魚たちはやっぱり餌を食べるものの、歌ったことで何か特別な効果があったかどうかは良く分からなかった。
KP
あなたが餌を撒いた水面を見ていると、下で光が手を振る。
佐倉 光
「浩太ー! こっち見てー」
牧志 浩太
振り返り、笑顔でピース!
KP
レンズ付きフィルムでぱちりと一枚。

KP
さて降りよう、と思ったあなたの目に、館内に何だか白い霧のようなものが満ちてきているのがうつった。
今あなた方が辿ってきた順路の方から白い霧がゆっくりと溢れてきている。
牧志 浩太
「……!」
背筋が凍った。
あいつだ!
牧志 浩太
「また来た! あいつ元気すぎる!」
急いで水槽から降り、光の手を引いて出口へ向かう。
佐倉 光
「う、うん!!」
KP
光はあなたについて走り出した。

コメント By.KP(佐倉)
写ルンですのネジまくのって、何とも言えず気持ちのいい音と手応えがするので楽しかったなぁ。

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