こちらには
『不完全なる図書館』
のネタバレがあります。

牧志 浩太

お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。
生贄体質らしく、事件に巻き込まれることが多い。
とある事件以降、胃袋が独立した生命体になってしまった。

佐倉とは友人。佐倉は現在不在である。


開始前
KP
本編に牧志ソロ+佐倉が帰ってくる話でもぶつけたいなぁ
外伝やりすぎて忘れかけてるけど、あいつまだ帰ってきてないんですよ。
帰ってきて即二人でわやくちゃにされるでもいいけど。
牧志 浩太
なんですよね。>帰ってきてない
どんな話かによるけど、不完全な図書館とか? >ソロ

前に話した通り、牧志には調べ物するモチベーション(シローのこと)がある状態ですし。
話によっては美術館と雰囲気かぶっちゃうかもですが。
KP
あー、これか。
ちょっと見てみようかな。
かぶる可能性はあるし。
場合によってはそこで次のシナリオの情報出せるし
牧志 浩太
〈心理学〉とかの知識を持ってることが条件でしたし、牧志ちょうどいいかなと。
お願いします。
雰囲気かぶっちゃう・合わないようでしたら、戻って突然おまえが◯◯するんかいに巻き込まれてシリアスムードがぶっ飛ぶのも面白いかなと思っています。
(あちらもずっと気になってる)

KP
これねー、すごく面白そうではあるけど、結構正気度〈クトゥルフ神話〉知識に傷を負うかもしれません。
クトゥルフっぽいといえばぽいです。継続を考えるならダメージが辛いかも? って感じ。
牧志 浩太
ああーーー。
正気度 はまだしも、〈神話〉知識は迷うなぁ。
気になるけど、そうなると本編で行かない方がいいかな。(最大正気度 55……)
塔ルートまっしぐらになりそう。
KP
割とえげつない代償を負います。
ただまあ、牧志くんだと合いそう、ではある。
なので、継続考えずに行ってみるのもいいかもしれない。
新規で遊んでもいいけど、せっかくならそれなりに経験積んだ人のほうが楽しい? と予想されます。
あとまあ、とある事情でちょっと間を置いたほうがいいかもなーと思う。
いや、そこは大丈夫かな……
牧志 浩太
迷うなぁ。行ってみたいのは山々。すごーーーく気になる。

ちょっと思うのが、
・状況的に一番似合うのは本編だし
・塔ルートのフラグが全力で立つのも面白いけど
・継続のことを考えると最大正気度 にまだ少し余裕のあるはずの(あるか?)子供ルートで行くのもあり
KP
子供ルートはリアル卓控えてるから、それからになるかな。
牧志 浩太
ですね。子供ルートだとリアル卓の後になる。
KP
そしたら『おまえが』でもやりますかぁ。
人が神話に巻き込まれて酷い目にあう話、みたいな、まさにクトゥルフ神話的な感じなので、図書館。
牧志 浩太
ああーーー、それは迷う!!
シフター牧志はやや「悪魔使い」の気が強いから本編の方が合いそうだけど、代償迷う。
KP
まあー、やってみて、
そういう未来もあった
で完してもいいと思いますけどね。

継続考えすぎると選べないシナリオ増えるし。
塔や子供みたいにあとで『あのルートの続きに合いそう』ってシナリオも出てくるかもしれませんし。
牧志 浩太
確かに。
では、図書館やってみちゃう……、でもいいですか?
正直気になります。
KP
合う合わないって話をすると、本編牧志合うんだ……
まあ子供でもいいけども、より本編の方が。
牧志 浩太
じゃあやるぅうう!
KP
塔や神は合わない。
よしやっちゃえ!!
牧志 浩太
やっちゃおう! よろしくお願いします!

つじつま
牧志 浩太
塔ルートの前日譚だと佐倉さんおやすみ関係がややこしくなっちゃうか。
KP
おやすみしてたから出遅れたもあり。
牧志 浩太
ああー、ありそう。それであのとき佐倉さんが一緒に手助けしていなかった。
佐倉さん、こちらでも休暇を楽しんで戻ってみたら牧志が代償を背負って大変なことに!
KP
つまり佐倉が帰る前に
展開に寄っては直後に波照間さんともどもえらいことに巻き込まれてしまうと。
牧志 浩太
塔ルートの前日譚=佐倉さんお休み中で出遅れた=その後の波照間とのダブルPC話の時(波照間ロスト時)も佐倉さんいなかったとなるとより重いなぁ。

そうそう。>帰る前に
図書館でひどいめにあった直後に、直後に波照間ともども大変なことに巻き込まれることになる。
KP
それは責任を感じて手を伸ばしてしまう。
牧志 浩太
そしてああなるんですね。
なんだか流れが綺麗にまとまった。(生還できたらですけど)
KP
佐倉視点、牧志を守るために代わりになったつもりが、戻ってみたら牧志と波照間さんがいなくなってて、独自調査して追ったら波照間さんは失われかけてる、それを支えていた牧志が急にアレの干渉で引き裂かれて肉塊になり、波照間さんは消えちゃう。

ひどい話だ。

この話のシロー置き去りじゃん!
保護者も支援者もまとめて消えたよ。

東浪見しか残ってないよ。
KP
そうすると花の話で佐倉が牧志に巻き込まれた理由のところそっと書き換えておこうかな。(狂気のためとなっていた)
純粋な罪悪感と後悔で見捨てられないんだなぁ。
それを、時々ある異変で癒されている状態。
牧志 浩太
お、ですね。>罪悪感と

そうなんですよねそうなっちゃう!! >シロー
突然置いていかれて帰ってこない。ずっと。つらすぎる。
ひどい話だ。塔ルートこんなひどい話だったかー。
東浪見にとっては二人の忘れ形見だ、シロー……。

佐倉さんからの感情が重たすぎるのも納得がいく重さ。
二人の感情が互いに負い目じゃないか。
KP
ちなみに東雲さんは佐倉が牧志を人間に戻そうと格闘している間に、別ルートで波照間さんを追って消えました。
彼女は多分「待っている」んじゃなくて「捜しに行く」。
牧志 浩太
そう、東雲さんは「探しに行きそう」ですよね。分かる。自分で動きそう。
そして境界を蹴って一緒に消えちゃったかぁ。
そうなると本当にシローの所に残されたのは東浪見だけだなぁ。

KP
突然病院で目覚めることになった出来事から更に一ヶ月ほど時が過ぎた。
あれ以降別段変わったこともなく、あなたは健康を取り戻した。
おそらく極度の疲労により脳に負荷がかかったのではないか。

無理をしないように、と言われたが、すべきことが減るわけでもない。
忙しい日常に戻ったあなたは、一人で日々を過ごし、家を守り、あなたが保護する少年の未来を思う。

その一環だっただろうか、今日はいつもの図書館に一人で足を運んでいた。
牧志 浩太
なんだか随分、長い夢を見てた気がする。
佐倉さんと長い長い旅をする夢だ。

辛くて、怖い所へ向かう旅で、でも、何だか楽しい旅だった気もする。

……何だか懐かしいな。
佐倉さんがあっちへ行って、もう数か月だ。
シローと俺と二人の生活も何度目かで、前より随分慣れた気がする。
牧志 浩太
最近、たまに思うんだ。
佐倉さん、もう帰ってこないんじゃないかって。

最近の佐倉さん、守るものが多すぎてちょっとしんどそうだったから。

好きなだけ知識を求めたいし踏み込みたいのに、自分や俺の命が危ないようなことばっかりで、軽々しくなれない。
好きなだけ考えに沈みたいのに、いつも邪魔される。

それがなくて、好きなだけ溺れていられる。
いくらでも知識を得られる相手がいる。

そんな場所にいたら、もう帰る気がなくなっちゃうんじゃないかって。

そうなったら……、
ああ、寂しくなるな。
牧志 浩太
……シロー、か。
このままじゃ、いけないよな。

何となく慣れてしまってた。現状に。
ずっと寂しい思いを、辛い思いをさせてた。

言われて初めて気づくなんて、馬鹿だな。
牧志 浩太
よし、調べ物だ。

確かに俺達もシローも事情が特殊だけど、本気でそうしようと思えば、世の中頼れるものはあるはずなんだ。

前みたいに、根を詰めすぎて倒れるわけにはいかない。
長期戦で行こう。
牧志 浩太
そんな決意を固めて、今日はいつもの図書館に来ていた。

KP
ひとり黙々と書物と向き合う。
そんな時間は極限まで集中していて、時間を忘れてしまうこともしばしばある。
ふ、と気付くと、蛍の光が流れていた。いつの間にか閉館時間になっていたようだ。
牧志 浩太
ひとり黙々と本と向き合う時間は、目の前の悩み事や孤独や、そういうものを頭から消してくれる時間でもある。
シローのことについて調べていたはずなのに、気づけば没頭してしまっていた。

ちょっと時間かけすぎたな。
ひとつ溜息をつき、席から立ち上がる。
KP
読んでいた本を手に立ち上がると、突如照明が落ちて真っ暗になった。
牧志 浩太
「うわっ!?」

何だ!?
思わず身構えながら、非常口のランプを探す。
KP
真の暗闇の中、物音はせず光は見えない。

ややあって、シューシューという音が耳に入り、橙色のガス灯の光が天井に灯る。
辺りを見渡すと、そこはあなたがかつて見たこともないような、途方もなく巨大な図書館の構内だった。
あなたの向いている方向、つい先ほどまで貸出窓口の職員が退屈そうに座っていた辺りに、一人の老紳士然とした男が立っている。
男はあなたに向かってうやうやしくお辞儀をすると、両手を前に差し出した。
KP
「本のご返却でございますね。どうぞこちらへ」
不完全なる図書館

シナリオ 文町 様 作
イラスト ゾンビ 様 作
牧志 浩太
「あ……、ああ……、ここは何処だ、あなたは。
俺はどうしてここにいるんだ」
本の返却? ぎこちない声で言いながら、自分の手元を見る。
くそ、何かに巻き込まれた。帰らなきゃいけないのに。
KP
あなたが手元の本に目を落とすと、それはあなたの名前が表紙につづられた、革張りの本に変わっていた。
牧志 浩太
「……!」
その明らかに見覚えのない本を見て、これは俺自身なんじゃないのか、と突拍子のないような考えが浮かんだ。
でも、それを否定する要素はどこにもない。

周囲の本棚に視線を走らせる。
そこには、どんな本が入っている? 同じように、誰かの名前の書かれた革張りの本が入っているのか?
KP
本棚はなくなっている。

そこは非常に古い様式の部屋に見えた。
中世の西洋風とでも言うのだろうか、飾り気こそないものの、
非常に重厚な作りの調度の数々がよく手入れされた様子で設えてある。

あなたがいる場所はエントランスにあたる部屋のようで、受付らしきスペースに老紳士風の男がいる。
男はあなたをこの図書館の客と認識しているようだ。
牧志 浩太
「この本は……、まだ読んでないんだ。
返却はまだ待ってほしい。

ここは、図書館なのか?
どういう本が置いてあるんだ?」

重厚な調度と周囲の風景に少し圧倒されながら、周囲に視線を走らせる。

他に人の姿はないか?
何か、ここがどういう場所なのか分かるようなものはないか?
背後に、外への出口はあるだろうか?
KP
他の人間は見当たらず、そこにいるのはあなたとその老紳士のみだ。
背後には壁が在るばかりである。
本編見る!
KP
「こちらは図書館でございます。
この図書館には、古今東西ありとあらゆる知識の本が所蔵されております。
この世界で起こったすべての出来事、誰かが綴ったすべての文章、発された言葉、
描かれた絵、奏でられた音……そのすべてを閲覧することのできる場所でございます。
……失礼ですが、本のご返却ではないのですか?」
牧志 浩太
それは……、凄いな、と、一瞬状況も忘れて思ってしまった。
世界の国会図書館みたいなものじゃないか。
いや、世界そのものなのか、それは?
牧志 浩太
落ち着こうと、一つ深呼吸してエントランスの奥を見る。
エントランスの奥に、図書館の中に続く入り口などはあるだろうか?
KP
あなたは奥を見る。奥側に扉が見えた。どうやらそちらが中への入り口であるらしい。
牧志 浩太
「この本を……、返却したら、どうなるんですか」

どうなる。
相手の口調につられつつ、気圧されて、変な質問を発してしまう。
普通に考えれば、意味の通らない質問だ。
KP
んん? と老紳士は声を漏らしながら怪訝そうに首を傾げた。
KP
「お客様はその本を借りられたのですよね?
そちらが当館の蔵書であれば、どうなる、ということもなく、当館の棚に戻るのみでございますが」
牧志 浩太
「ああ……、そうですよね、すみません。
変なことを言いました」

手に持った本の裏側を見て、蔵書印などがあるか確認する。
KP
蔵書印はない。
革の表紙には見覚えのある、赤いシミが付いている。
あなたが鏡を見るときそこにある、契約の印だ。
KP
老紳士はあなたの反応を見て不思議そうに近づいてくる。
KP
「失礼ですが、あなた様はどちらからおいでですか?」
牧志 浩太
あれ、と気づいた。
無理やり連れてこられた、ってわけじゃないのか。

俺は例えば迷い込んだだけで、あっちも事情が分からないのかもしれない。
牧志 浩太
無理やり連れてこられた経験多すぎて、それを前提にしちゃう牧志。
牧志 浩太
「俺は、東京の図書館で本を読んでたら、気づいたらここにいたんです。
元いた所に帰りたいんですが、どこから帰れますか?」
KP
「おやおや。おやおや。それはそれは。
少々失礼いたしますよ」
老紳士はあなたが持っている本を覗き込んだ。
KP
「拝見してもよろしいですか?」
牧志 浩太
「はい」
緊張しながら、持っていた本を見せる。
KP
老紳士はあなたの本を軽く開いてパラパラとめくる。
KP
「……ああ。なるほど。
望んでこちらへいらした訳ではないのですね? それは大変失礼を致しました。
どうやら何かの手違いでこちらへ呼び込まれてしまったようです。
そのような事情であれば、私も退館にご協力致します」
老紳士は気の毒そうに頷いて、あなたに本を返してくれる。
牧志 浩太
「そうだったんですね。
こちらこそ、変な態度を取って失礼しました。
突然迷い込んで、驚いてしまって」

丁重な態度に、こちらも悪いことをした気分になって謝る。
突然警戒しちゃって悪かったな……、と、思いながら。
牧志 浩太
警戒そのものは抜かない。
KP
〈目星〉をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 99〈目星〉 Sasa 1d100→ 86→成功
KP
老紳士が本を閉じる直前に、本の内容が見えた。
あなたしか知らないはずの、人工知能と穏やかに語らった時に発した言葉が書かれていた。

「過去は欠けてしまってるけど、未来はちゃんとあるから。これ、前にも言った気がするな」
牧志 浩太
……ああ、懐かしいな。
あれは佐倉さんにも、話したことはあるけど、
一言一句までは言ってない内容だ。
牧志 浩太
未来、か。
最近、今考えることが多すぎて、また考える余裕がなくなってきてるな。
KP
あなたの手の中にあるのは、あなたの人生そのものであるかもしれない。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
1d100 55 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 15→成功
牧志 浩太
とにかく、この人が言った事は間違ってないらしい。
大変な所に迷い込んじゃったな。
あらゆる出来事のある図書館……、ちょっと、いや、それなりに気にはなるけど。
牧志 浩太
「よろしくお願いします」
退館に協力してくれる、という言葉に微笑みをつくり、そう返す。
KP
「ええ、ええ、無論でございますよ。

しかし、出口を管理しているのは別の者でして……。
間もなく現れると思いますので、恐れ入りますが、今しばらくお待ちください」
牧志 浩太
「分かりました。
あの……、ここには望んで来ることもできるんですか?」
KP
「そうでございますね、しかるべき鍵を手にし、しかるべき時を選び、
この図書館に足を踏み入れるに足ると認められたならば、自らおいでになることも可能かと存じますよ。
ただそれがあなた様の世界でどのような形を取っておりますかは、寡聞にして存じ上げません。
申し訳ございません」
牧志 浩太
「そうなんですね。
それなら、俺は中に入らずに待っていた方がいいですか?」
牧志 浩太
時が来て、選ばれ、認められた者だけが入れる図書館、か……。
不思議な場所だ。佐倉さんだったら入りたがっただろうな。

ああ、でも、全ての出来事があるってことは、誰かのプライバシーや、どうでもいいことも沢山あるのかな? ネットみたいに。

だとすると、役に立つことを探すのが大変そうだ。
KP
すると、奥からコツコツと軽い足音が聞こえた。
KP
「ああ、来ました。彼女が係の者になります」
KP
エントランスの奥から少女が現れた。
「私がお出口までご案内いたします」
少女はあなたにぺこりと頭を下げた。
牧志 浩太
「こんにちは、よろしくお願いします。
お騒がせしてすみません」
少女に小さく頭を下げて返す。
KP
「ここから部屋を4つ通り過ぎた先に出口がございます。
すべての部屋には仕掛けがあります。
初めの部屋を除いて、そのまま通り過ぎていくこともできます。
もしご興味があればご覧ください」
小鳥が囀るような軽やかな声だった。
牧志 浩太
「分かりました。
俺は迷い込んじゃったようですけど、見ていっても構わないんですか?」

少女の軽やかな声を聞いて、普通にそう会話していると、変な安心感のようなものが過ぎって、非日常感が薄れていく。
牧志 浩太
いやいや、薄れちゃだめだ。
仕掛けだって、どんなものか分からないし。
牧志 浩太
「仕掛けって、どんなものなんですか?」
KP
「うふふ、興味がありますか? 構いませんよ。
折角おいでになったのですもの、お楽しみください。

仕掛けはねぇ、日替わりなので、ついてみてのお楽しみです」
少女は上機嫌であなたを招く。
KP
老紳士は「お気をつけて。
なにかお困りのことがございましたら、私をお呼びください。
きっとお役に立てることがございます」と言い、礼をしてあなたを見送る。
牧志 浩太
「分かりました。
えっと……、その時は、何とお呼びすれば?」
KP
「わたくしには名前がございませんので、お好きなように」
老紳士はゆったり微笑んだ。
牧志 浩太
「分かりました」
KP
「さあさあ、こちらですよ」
少女は浮き浮きとした足取りで奥へ向かう。
牧志 浩太
老紳士に一礼して、周囲を見回しながら少女の後をついていく。

KP
少女は狭い廊下を進んで行く。
両側の壁は本棚が隙間なく並んでおり、その全てに同じ厚みの本がぎっしりと詰まっていた。
見上げると首が痛くなるような高さまで書架があり、梯子がかかっている。
かなりの広さがありそうだ。
牧志 浩太
それらの背表紙を眺めながら歩く。
俺が持っているこの本みたいに、背表紙には人の名前が入っているんだろうか?

そんな場合じゃないけど、これだけの本が並んでいるのを見るとわくわくするな。
KP
ジャンルは様々、題名も様々だ。
聖書、何かの資料的なもの、エッセイのように見えるもの、地図帳、偉人伝のように見えるもの、料理のレシピ本などなど。
日本語だけではなく、英語や中国語、その他ありとあらゆるものが無秩序に収められているように思える。
牧志 浩太
並ぶ様々な本は興味を惹いた。
見知らぬ文字のものも大量にあって、絵だけでも見てみたい気分にさせる。

レシピ本、どんな料理が載ってるんだろう?
知らない人の家庭料理が載ってたりするのかもな。
そう思うと、ちょっと覗いてみたい。
牧志 浩太
はぐれても困るので、そのまま少女についていく。
KP
そのまま歩くのであれば、やがて廊下は扉に突き当たり、少女は扉を開けて中へとあなたを招く。

牧志 浩太
扉の中に入る前に中を覗いてみるが、どんな様子だろうか?
KP
本棚が壁際に並ぶ部屋だ。一角に木木製の机が設置してある。
KP
「こちらが、最初の部屋です」
どうぞ、と少女は扉を潜っていった。
牧志 浩太
「お邪魔します」
室内に一歩入る。

まずは本棚に並ぶ本の背表紙を確認する。
並んでいる本の厚みや内容は、先程のものと変わらないだろうか?
KP
書物は似た感じに見える。

部屋は立方体で、四方の壁には隙間なく本棚が並べられている。
部屋の正面には先へ進むであろう扉があるが、鍵が掛かっているようだ。
向かって左側の壁際に、簡素なテーブルと椅子がある。
テーブルの上には羽ペンとインク壷が置いてあり、引き出しなどはついていない。
牧志 浩太
仕掛けと聞いて落とし穴でもあるんじゃないかという気分になり、一歩一歩足元を探りながら進む。

まずはそうやって足元を探りながら、壁際の机まで向かう。
羽ペンとインク壺以外のもの、例えば紙などは置いてあるだろうか?
KP
では進むと背後で扉が閉じた。
KP
テーブルのある壁際だけは本棚がなく、
その壁には小さなスリット――縦2cm、横15cmほどの隙間――が空いている。
見ているとそこから紙が滑り出てくる。
まるで向こうから差し入れられたようだ。

紙には理解不能の言語が書かれている。
とくに足元の床が抜けたりはしない。
牧志 浩太
「ふうん……?」
仕掛けって、本当にそういうやつなんだな。
謎解きとか、パズルみたいなやつだ。
牧志 浩太
それと楽しそうな少女の語り口を思うと、ここには本当に悪意がないような気が、ちょっとした。
来た人を楽しませるための仕掛けに見える。
牧志 浩太
まあ、失敗したら気軽にひどい代償取られたりする可能性もあるから、油断はできないけど。
牧志 浩太
考え始める前に、いくつか確認する。
自分が何か持ち物を持っているか。
机に鏡などの仕掛けはあるか。
机の天板の下に何かあるか。
KP
持ち物は革表紙の本だけだ。
机には特に仕掛けはないらしい。
KP
「ここの本は好きに読んでもらってかまいませんよ」
少女はにこにこしながら書棚を指す。
牧志 浩太
「ありがとうございます」
書棚を軽く見てみる。
この図柄に似たものが書いてある本や、謎解きに関する本はないだろうか?
KP
では、本を適当に取ってみるとすぐに気付くことがある。

アルファベットや漢字、キリル文字などが支離滅裂にタイプされた本や、
一見文章の体をなしているが、全く意味の通らない文章がびっしりと綴られた本などが散見される。
聖書と表紙に書かれた本などは、中身が低俗なゴシップ本にすり替わってしまっている。

「ありとあらゆる本があるということは、ありとあらゆるデタラメや嘘も納められているのだ」と、あなたは気づくだろう。
この図書館内で見つけた資料の情報が真実のものか知りたければ、自身の知識で真偽を見極めるしかないのだと。
牧志 浩太
「なるほど?」

本という媒体に、本当のことが書いてあるとは限らない。
いくら確からしそうな媒体に編纂されていても、それは誰か個人の書き物に過ぎない。

考えてみれば当然なことだが、それは、図書館という場所からの挑戦状にも思えた。
牧志 浩太
面白いな。
牧志 浩太
おっと、熱中してる場合じゃない、俺の目的は帰ること、帰ること……。
牧志 浩太
いやでも面白そうなんだよな。これ。
こういうのを共有できる空間が欲しいと心が訴えている。
KP
では、本格的に探してみるならば〈図書館〉
牧志 浩太
本格的に探してみよう。
1d100 85〈図書館〉 Sasa 1d100→ 77→成功
KP
77ですね。
牧志 浩太
ですね。振る時ミスったけど成功です。
KP
それらしい内容が書かれた本を見つけた。
中国語の部屋(思考実験)に関する書物だ。
KP
そして、本にはこのようなことが書かれたメモが挟まっていた。
「この文字列が書かれた紙を受け取ったら、
母国語で『自分の名前』を書き加えて差し出すこと」
KP
というマニュアルが各種言語で書かれていた。
牧志 浩太
ああ、あったあった。
これを考えた人は中国語をなんだろうと思ってるんだろう?
なんて思ったことがある。

……あの人工知能に心はあったのかな。
あの時の俺にはあるように感じられた。
今は心なんてなくても、あれくらいは十分可能な例が出てきてる。
このシナリオにおける読書のルール
牧志 浩太
1d100 77〈心理学〉 Sasa 1d100→ 86→失敗
牧志 浩太
おっと、知っているような気がしたが、微妙にうろ覚えらしい。
KP
考え直してみてもいいし、この本の指示に従ってみてもいいし、
ほかの本を捜してみてもいい。

ちなみに本を探す際に〈図書館〉ではなく
〈心理学〉〈精神分析〉〈人類学〉または【知識】を使用することで、
より詳細まで検討した上で本を選び出すことも可能だ。
牧志 浩太
うーん……。
意味が分からないものに俺の名前を書いて返して、それがどういう意味になるのか? って考えたら、ちょっと怖いな。

よく検討しつつ、他の本を探し直す。
牧志 浩太
1d100 77〈心理学〉 Sasa 1d100→ 43→成功
KP
あなたは無数の本を注意深く読み、先ほどと似た内容ではあるが少々様子が違う本を探し出した。

思考実験についての内容は同じである。
しかし同様に挟まっていたメモの内容が異なっている。
「この文字列が書かれた紙を受け取ったら、この文字列を書き加えて差し出すこと」という
マニュアルが各種言語で書かれており、
先ほど差し込まれた紙に書かれた理解不能な言語と同じものが見つかった。
KP
そして。
あなたは急に言い知れぬ不安に襲われた。
 何だろうか、経験したことが朧気になって抜けてくような。
牧志の技能値にとある変化が起こる。
KP
「うふ、うふふふふ」
少女がくすくすと笑い始めた。
その手にいつの間にか白い紙が数枚おさまっている。
牧志 浩太
「……!」
はっ、と少女の笑い声を聞いて振り返る。

何だ。何だ。笑い声、言い知れぬ不安。
少女の手の中の白い紙。
悪意がないんじゃないかなんてのは、思い違いだった。

何か、されたんじゃないのか?
まさか。確かなはずの知識、自分の拠り所が曖昧になるような、嫌な感覚。
まさか。知識を、記憶を代償に取られたのか?
牧志 浩太
「何か、したのか」
堅い声で返しながら、少女の手の白い紙を見る。
そこには何か書かれているだろうか?
KP
そうだなー。人が持ってるものだし、〈目星〉かな?
牧志 浩太
1d100 99〈目星〉 Sasa 1d100→ 36→成功
KP
彼女が持っている紙には、あなたが大学で講義を受けている様が書かれている。
また、内容までは分からないが友人と会話をしている様が。

だがそれについてあなたは『知らない』と思う。
牧志 浩太
まさか。
手元の本を不意に意識した。
記憶が抜けている感覚には、覚えがあった。

この本のページを、取られたのか。
この本……、一度失ったけど、どこから来たのか分からないものもあるけど、
でも、大事な、俺の記憶と、積み重ねた知識!

勝手に取られていいはずが、ないものだ!
牧志 浩太
「取ったのか。この本のページを」
KP
「ふふ……ふふふ、どうでしょう?」
少女は意味ありげな含み笑いをしながら手元の紙を弄んでいる。
牧志 浩太
「返せよ。俺のだ」
もう少女の笑みが、好意だとは思えなかった。
この図書館の本だって、どこから来たか、望んで収められたものか、分かりはしない。

牧志 浩太
あらあら牧志も記憶(知識かな?)を取られる。
失敗するほどこの後がハードになるとすると、最初でガツンと減っちゃったのは痛いなぁ。
KP
そう、記憶関係の話だったから連続するのもあれかなと思ったんですが、
まあノリが随分違いますしね。
牧志 浩太
ノリが随分違うし、シナリオのテイストも違うしいいんじゃないでしょうか。
失敗する程この後がハードになるとすると、大変だけど、どんどん対抗する力を奪われて蟻地獄に落ちながらもがいていく感じでいい。

牧志 浩太
そういえば、あの老紳士は『気をつけて』って言った。
退館に協力するとも。
この子とはもしかして、思惑が違うんじゃないのか?
牧志 浩太
あの老紳士を呼んでみる。
KP
「はい、御用でございましょうか」
あなたの背後、暗がりからあの老紳士が静かに現れた。
牧志 浩太
「わっ……、」
背後から出てきたことに少し驚きながら、胸に手を当てて少し息を落ち着ける。
牧志 浩太
「あの子に、この本のページを取られたんです。
返してくれるように、取らないように言ってくれませんか」
自分の名前が書かれた手元の本と、少女が持つ白い紙を示しながら言う。
KP
老紳士は少女を見て低いため息混じりの声を漏らした。
KP
「申し訳ございません。
私は受付と書物の検索を行うためのものでして、
そういったことならばお手伝いは可能なのでございますが、
彼女への強制力は持たないのでございますよ」
老紳士は申し訳なさそうに頭を下げる。
KP
「そういうこと」
少女は楽しそうに笑った。
牧志 浩太
「……くそ。

分かりました。
では、書物の検索について、必要な時に手伝って頂くことはできますか。
俺一人では、力が足りないんだ。お願いします」
KP
「はい。
私にお申し付けいただければ、あなた様が必要とされている知識の収められた書籍を探し出し、
こちらにお持ちすることができます」
老紳士は暗い目であなたをじっと見つめる。
KP
「ただし、代償がございます。
あなた様のこれまで得た知識・経験の一部をこの図書館に納めていただきます」
その目は今までの優しげな様子とは違いあまりにも真剣でどこか冷たく、
その決断をするならば覚悟をせよと迫っているようであった。
牧志 浩太
もし、ここからの『仕掛け』も同じようなものだとしたら。
見極めに失敗するほど俺の記憶を奪って、俺が何も分からなくなりながらもがいているのを楽しむような、そんな目的なら。
このまま、抜け出せなくなる可能性がある。

……記憶なんて、本当はどうだっていいんだ。
絶対に失くしたくないけど、それだけだ。
でも、俺は佐倉さんとシローの所に帰りたいし、帰れる俺でなくちゃいけない。
牧志 浩太
「その紙、返してくれよ。
いきなり全部奪わないってことは、俺にゲームをふっかけてるつもりなんだろ。
返す条件も考えてるんじゃないのか」
少女に問う。
KP
「嫌です。これがあなたのものだという証拠でもあるのですか?
あなたはあなた自身のこともよく知らないのでしょう?」
少女は扇状に開いた紙でみずからをぱたぱたと扇いで見せた。
牧志 浩太
「それは……、
一つだけ、確認させてください。
納める知識は、俺が選んで構いませんか。
それとも、あなたが選ぶものですか」
牧志 浩太
少女から一度視線を外し、老紳士と向き合う。
少女の態度は明らかにこっちを挑発している。
覚えのある態度だ。感情的になった方が負け、ってやつだ。

自身のこともよく知らない、か。
それが、こいつの拘り所か?
KP
「あくまで納めていただくものですから、ある程度はあなた様の選択によるものとなります。
しかしその内容と量につきましては」
老紳士は少女に目線をやった。
少女はにこにこと笑っている。
KP
「その時次第でございます」
牧志 浩太
「……分かりました。
必要な時は、お願いします」
※PL向け情報。
老紳士に頼むことで、必ず正しい本を持ってきて貰うことができます。
ただし、その時は任意の技能を4D6捧げなければなりません。
その分の知識は完全に失われてしまいます。
牧志 浩太
……くそ。
大したことに巻き込まれたな。
正直腹が立つし、不安にもなるけど、腹を立ててもしょうがない。

胸に手を当てて息を吸い、吐く。
大丈夫。
もし奪われたって、最悪同じことを繰り返すだけだ。

今の所、この老紳士はちゃんと代償を示してる。こちらに悪意はない、と見ていい。
最悪、記憶を代償に出られる。
牧志 浩太
二つ目の部屋からは通り過ぎてもいい、って言ってたな、こいつ。
こうなると、文字通りには受け取れない。
牧志 浩太
「二つ目の部屋からは、通り過ぎてもいい」と言っていた少女の真意を、その態度から探ることはできるだろうか?
通り過ぎればより大きな代償を受ける羽目になるとか、そういうことを隠していそうかどうかだ。
KP
〈心理学〉、振りますか? 振っても構いませんか?
結果は得られます。
牧志 浩太
振らないでおく。
牧志 浩太
少女の真意を探ろうとした時、不意に嫌な予感がした。
もしかして、こいつに手の内を見せるべきじゃないんじゃないのか。
KP
「さて、どうしましょう? ここの仕掛け、クリアできますか?」
少女はにこにこと笑っている。

あなたの手には今二冊の本がある。
最初の本のメモは あなたの名前を書け
二番目の本のメモは この(謎の言語の)文字列を書け
と指示がある。

※最初に得られたのは、〈図書館〉で得られたもので、〈心理学〉判定に失敗しています。
 二番目に得られたものは、〈心理学〉成功によって得られたものです。
牧志 浩太
まあ、本の内容的にも二番目だよな、これは……。
一番目のだと意味が通じない。

少し恐怖を覚えつつ、二番目の本の記述に従って、示された謎の文字列を書く。
KP
書いただけでは何も起こらないようだ。
少女はにこにこと笑いながらあなたを見ている。
牧志 浩太
書いた紙を、机の上のスリットに入れる。
KP
入ってきた方とは逆の扉でカチリと音がした。
少女がぱちぱちと手を叩く。
いつの間にか老紳士の方は姿を消していた。

「流石ですね。ここに入ってこられただけのことはあります。
さあ、次の部屋へご案内しますね」
少女はスキップでもしそうに扉へ向かう。
牧志 浩太
少女の後ろ姿を睨み、少女のすぐ後ろをついていく。

牧志 浩太
牧志の記憶と経験は、牧志自身はどうなってしまうのか。
KP
どうなってしまうのか!
牧志 浩太
記憶について、「絶対に失くしたくないけど、本当はどうだっていい。でも帰れる俺じゃなきゃいけない」って言うのは牧志だなーと思いました。
KP
牧志君何回もなくしてもずっと牧志君だからなー
全てなくす、よりも、元の記憶を取り戻す の方が今の牧志から遠ざかるのがなんとも。
牧志 浩太
そうなんですよね。
そもそも記憶と経験を失くして生まれたのがいまの牧志浩太だし。

大事な記憶はもちろん失いたくない、でもそれそのものより、忘れることで帰れなくなることの方がずっと嫌だっていう。
KP
別にどうでもいいことではあるんですが、牧志は「自分の本」を確認しないんだなぁ。
牧志 浩太
>自分の本
ああー、そういえば。

KP
扉を潜ると、また似たような部屋があった。
次の部屋も、最初の部屋と同様の立方体だった。
向かい側の壁には先へ進む扉がひとつ、四方の壁には一面の本棚があり、今度は部屋の中央に机が置かれている。
机の上には何やらころんとした桃色のものが置いてある。
何か無数の線ですぐ横に置かれた黒い板に繋がっているようだ。
KP
「さあ、どうぞ」
少女は机の横であなたを招く。
「ここから先は施錠してありませんから、ご自由に」
牧志 浩太
「ご自由にか……。
このまま、出ていってもいいっていうのか?
このまま出ていったら、どうなる?」
KP
「さあ、どうなるんでしょう? お試しになります?」
少女は桃色のものを撫でてくすくすと笑うだけだ。
牧志 浩太
「言い方を変えようか。
仕掛けに挑んでクリアしたら、何か報酬はある?」

桃色のものを撫でる少女の姿は悪趣味に見えた。
駄目だ、こいつ俺を怖がらせて遊んでるな。
牧志 浩太
「挑んだら損するだけなんて、面白くないだろう?
それとも、謎は挑み損っていうのが君の主義?」
KP
「そうですねぇ……怖ーい思いをしなくて済むかも、しれませんね?」
少女はにんまりと笑った。
KP
あなたはまだ部屋に踏み込んではいない?
牧志 浩太
ああ、いやまだ宣言してないか。統一しよう。
扉の前、まだ踏み込んでいないでお願いします。
KP
では机にあるものが何かはよく分からないな。
牧志 浩太
部屋に踏み込む。
少女と同じルートを辿って少女の前まで向かい、机の上にあるものを見る。
KP
机に置いてあったのは、桃色の丸っこい縫いぐるみだった。
それは大脳をかたどったもので、ご丁寧に脳の皺まで凹凸で再現されているものだ。
縫いぐるみには無数の電極が突き刺さっており、そこから黒いコードですぐ横に置かれたタブレットに接続されている。
KP
タブレットには、【喜】【怒】【哀】【多幸】【恐怖】と名称が付けられたメモリがそれぞれ0から10までの数値で表されており、現在全てが0だ。
牧志 浩太
……無視したらしたで、何かありそうだな、あの様子。

ただ脅かして遊んでるだけって可能性もあるけど、この悪意ぶり、何も用意せずに通り抜けさせる方が不自然だ。
牧志 浩太
久し振りに、悪意らしい悪意に遭った気がするな。
単純にこちらのことを気にもしてないだけじゃなくて、こっちを下に見て、怖がらせて楽しんでいる。

……こういうのに出会った時にちょうど一人だなんて、運が悪いな。
牧志 浩太
ぴりぴりとした苛立ちと、その姿が悪趣味だと感じる感情、背筋をつつく恐怖を、抑え込むイメージをする。
拳を握り、開きながら深く呼吸をする。

表層に捕らわれるな。
そういうものだと思え。
大丈夫、ちょっと独特な喋り方をする奴がいるだけだ。
ちょっと記憶を賭けてゲームをしてるだけだ。
牧志 浩太
それにしても、また脳関係か。
……もしかして、「そういう」知識が目的なのか?
牧志 浩太
〈心理学〉での判定に「成功すると」取られる の可能性もあるな、宣言のタイミングとKPのヒント? 的に。
むしろそっちがありそう。

失敗した上で、正しくない本の内容を見て正しくないことをしたり、無視して出たりすると「怖いこと」が起きる?
牧志 浩太
まずは知識に頼らず、〈図書館〉で本を探してみる。
KP
〈図書館〉 で、何に関する本を探しますか?
牧志 浩太
脳波測定と感情についての実験に関する本を、
【喜】【怒】【哀】【多幸】【恐怖】のワードを手がかりに探す。
KP
ok、では判定をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 85 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 28→成功

KP
あなたは無数の本の中から脳に関する本を選び出す。
とある思考実験についての書物がある。
KP
記憶に新しい話題だ。
KP
ほかにも本を探してみる(再度〈図書館〉または知識系技能)・この本が正しいか考えてみる(知識系技能判定)、その他行動を行う?
少女はピンクの縫いぐるみを弄びながらあなたを面白そうに見ている。

※することがなければ少女が話しかけてくるでしょう。
牧志 浩太
随分記憶に新しい話題だ。
そうか……、俺がいま一人でよかったな。
俺がどうなっても、佐倉さんに帰ってくる気があるなら、きっと探しに来てくれる。
牧志 浩太
〈図書館〉で他にも本を探してみる。

これと同じか似た思考実験が記載されている本で、さっきの部屋のように、何か指示や指標の書いてある本はないだろうか?
牧志 浩太
少女が話しかけてくるようなら、
本を探した後に一度手を止めて、少女が何を話してくるのか聞く。
KP
では先に判定をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 85 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 85→成功
KP
更に本の海を彷徨ったあなたは、それらしい本をもう一冊見つけ出す。
とある思考実験についての書物がある。
KP
少女は時折クスクス笑いつつ、縫いぐるみを弄びながらあなたを見ている。
少女に近づいて話を聞く?
牧志 浩太
話しかけてこないなら、こちらから話を聞きに行くことはしない。
話しかけてくるなら話を聞く。
KP
では、少女は机に乗っている電極まみれの縫いぐるみとタブレットを示して問いかけてきた。

「これが何だかわかりますか?」
牧志 浩太
「縫いぐるみとタブレットに見えるな。
いや、脳かもしれない」
KP
「それがあなたの答えですか?」
少女は意味ありげにあなたが選び出した二冊の本を見る。
KP
回答はそれで良い?
牧志 浩太
「いや。もう少し考えさせてくれ」
再度本を探すことはできるだろうか?
KP
可能。また、机の上の物に触れたりすることもできる。
無論、老紳士に助けを求めることも可能。

KP
「意味分かんねぇよ!?」ってことだったら、おじいちゃんに「どうしたらいい?」って訊くのはアリです。
おじいちゃんが代償を求めるのは、本を探す時 なので。
女の子に訊いても答えてはくれると思うけど。
牧志 浩太
ああー。なるほど、ありがとうございます。
PL的には詰まって困ってしまっているというより、代償なく突破することはできるかな? と色々ゴソゴソしてる所でした。
ヒントありがとうございます。おじいちゃん仕掛けには関与してないのかな? と思ってたので助かる。

牧志 浩太
老紳士を呼んで、
「この仕掛けをどうしたらいいか」
「この二冊のうち、どちらが正しいか、どちらも正しくないか」
について聞く。
KP
「御用でございますか」
あなたの呼びかけに応じ、どこからともなく老紳士が現れた。
老紳士はあなたの質問に頷いて見せた。
KP
「この部屋の書物に、この机のものが示している思考実験がございます。
正しいと思うものの名を彼女にお伝えくださいませ」
KP
「書物の正しさをご案内するとなると、私がその書物を読み、判断することとなります。
それはつまり代償をいただき、選ぶということと同義になってしまいますが、それでもお聞きになりますか?」
KP
「私から申し上げられるのは、
ここにあるのはあくまで『それらしいもの』。
この部屋には必ず正しい書が一冊ございます。
それを見出すのはあなた様の知性、経験、ひらめき、そういったものになりますでしょうな」
※老紳士が本の正しさを判断すると代償が生じます。
※今ここにある二冊の本は「それらしい情報」です。(正解か不正解か分かりません)
※正しい情報はこの部屋に一冊しかありません。
※正しさの鑑定には〈心理学〉〈精神分析〉〈人類学〉または【知識】成功する必要があります。
※鑑定を行わず、これと思う物を選ぶことも勿論可能です。
牧志 浩太
「そうか、判断することはできないんだな。
分かったよ、ありがとう。
今はまだ、判断はしなくていいよ。

それ以外のこと……、例えば机の上のタブレットの目盛りを操作したとしても、答えたことにはならない、ってことで合ってるか?」
KP
「ええ。あくまで彼女の質問に回答することが条件となります」
牧志 浩太
「分かった、ありがとう。
それが明確になるだけでも、随分助かる」

老紳士に礼を言う。
そうか、本を探すこと以外なら、結構協力してくれるんだな。

助かる。
分からないことだらけじゃ動けなくなる、ちょっとでも分かることを増やすべきだ。

KP
これくらいのアシストはしてくれるんじゃないかな。
牧志 浩太
前回の流れで、机の上のタブレットの目盛りを何かの状態にするのが回答で、操作したら回答したことになるのかな? と思っていたので助かります。
ありがとうおじいちゃんとKP。
KP
ここ、ちょーっと意図が分かりづらいですしね。

KP
少女は脳の縫いぐるみをくすぐるように、指先で皺をなぞっていた。
牧志 浩太
考えてみよう。
無数の本の中から、あいつに手の内を見せずに、……知識や経験に頼らずに、正しいものを見つけ出せるか?
牧志 浩太
やれることはいくつかありそうだ。
無視。不正解。代償。

どれが一番、傷を小さく済ませられる?
一番大事なものに傷をつけないでいられる?
牧志 浩太
机の上のタブレットに触れ、【多幸】の目盛りを0から1に変えて、何か起きないか反応を見る。
KP
メモリを上げた途端、あなたの内に理由もなく幸せが湧き上がった。
じんと胸の内側からあふれ出すようなそれは、日常に感じる物のようでありながら中身がない。
まるで外から与えられたような『結果』だった。

あなたはこのぬいぐるみやタブレットの影響を受けている。
その縫いぐるみを、得体の知れない少女は薄笑いを浮かべて指先で撫でているのだ。
彼女が気紛れにその爪を立てたらどうなるのだろう?
もし、タブレットを目茶苦茶に操作したら?

あなたはとてつもない不気味さと恐怖を感じてしまうことだろう。
1/1D6正気度 を喪失する。
牧志 浩太
「あ……、ああ……、ああ」
その感覚は不自然で受け入れがたく、けど少し覚えがあった。
じわりと溢れ出す多幸感に、無理やり外から青い液体を注入されたときの感覚を、手足が思い出してしまう。

びくんと指先が跳ねた。
明らかにこっちを怖がらせようとする悪意をもって、こいつは「それ」を弄んでいる。

柔らかいそれが俺の脳に思えた。
脳に爪を立てられている気がした。
脳を直接弄ばれている感覚に、首筋を針でくすぐられるのに似た恐怖と違和感と、ある種の受け入れがたい感覚が背筋を撫でる。
牧志 浩太
1d100 55 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 8→成功
SAN 55 → 54
牧志 浩太
自分の胸を掴んで動悸を抑える。
深く、息を吸って、吐いて。
手に籠もった力をゆっくりと抜く。

大丈夫。大丈夫だ、あいつは俺を怖がらせようとしてるだけだ。
今すぐどうにかされることはない。きっと。
それ以上のことは考えるな。
KP
「ふふふ、いかがですか?
正しい答えは見つかりまして?」
少女は微笑んでいる。
牧志 浩太
二冊だけじゃ話にならないな。
もう少し探してみよう。
こうやってもがいてどうにかしようとすることが無謀かどうか、それで少しは判断がつく。
牧志 浩太
再度、〈図書館〉で本を探す。
KP
では判定をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 85 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 54→成功
KP
あなたは書架を隅々まで探した。
随分と時間をかけ分かったことは、
ここには高尚な物、下劣なもの、高度な物から低俗なものまでさまざまあるが、
脳や感情、演技や思考に関する書物が一切ない、ということだ。
KP
少女が退屈そうにあくびをした。
「強欲な方。
今まで蓄えた知識を使わないなんて、宝の持ち腐れではありませんか」
牧志 浩太
老紳士を呼んで、代償について聞こう。
牧志 浩太
以下の内容について聞きます。
・技能を差し出した時、関連するエピソード記憶も一緒に失われるか?
 失われる場合、どんな記憶を差し出すか選べるか?
〈クトゥルフ神話〉技能を差し出すことはできるか?
・4D6の出目よりも低い技能%の技能を差し出すことはできるか?
KP
ここはKPとして答えさせていただきますね。
Q.技能を差し出した時、関連するエピソード記憶も一緒に失われるか?

A.そこはやはり記憶も失われることでしょう。
指定の技能を得るに至った経験、学習した状況など。
詳細は差し出す技能に寄ります。
減少量はダイスで決まるので、自分の意のままに記憶を消せるとは期待しない方が良いです。

Q.〈クトゥルフ神話〉技能を差し出すことはできるか?

A.差し出すことはぶっちゃけ「駄目」とは書かれていないので可能としますが、
当然ながらシナリオで得た経験が丸ごと消し飛ぶとお考えください。
1シナリオで得られる〈クトゥルフ神話〉技能値は微々たるものですので、4D6を代償にするとなると
どれくらいの記憶が失われることでしょうか。

Q.4D6の出目よりも低い技能%の技能を差し出すことはできるか?

A.さすがにマイナスになるような技能は代償にはなりません。
クリーニング
KP
なるほどここで綺麗な体になることも可能!
牧志 浩太
そう、ここで〈神話〉技能を記憶ごと消して綺麗な身体になることも可能ではあるなって。
牧志はやりたがらないだろうけどーーーー。
KP
任意の技能 としか書いてないんだーよなー
牧志 浩太
確実に『対の棲みか』の記憶は影響されるだろうし、牧志はやりたがらないだろうけど、ここまで増えるとちょっと考えちゃう。
KP
えーとね。じゃあ一応お伝えすると。
牧志 浩太
はーい。
KP
おじいちゃんに代償として支払った技能は、何をしても戻りません。完全に失われます。
牧志 浩太
ふむふむ。
KP
つまり、ここで記憶を失ったら取り戻せる望みはない、と考えてください。
その上でご判断ください。
牧志 浩太
再び学び直して成長することもできなくなる?
KP
新たな経験で成長はできますよ。
牧志 浩太
なるほど。
KP
上書きとかじゃなくて根こそぎなくなってしまうので。
牧志 浩太
つまりここで〈神話〉知識44%全部捧げたらもう55%以上には何しても増えない! 安全! みたいなことにはならないと。>成長し直しはできる
KP
ならないですねー残念ながら。
今までの経験ごと渡す、という感じになります。
牧志 浩太
なるほどなるほど。
KP
だからおじいちゃん、「助けるのはいいけど覚悟せぇよ」って念を押してるのですよ。
牧志 浩太
ありがとうございます。
牧志 浩太
脳にタブレットが繋がってて好きにいじられる状態にされてるの、牧志は大変だけどPL的にはヘキいですね(思考には関係ない突然のひどい感想)
KP
またPLさんだけ喜んでる。
牧志 浩太
うっかりシチュエーションにPLのヘキを針でつんつんされてしまって。
ここクローズアップしてシナリオ作りたい。

牧志 浩太
老紳士を呼んで、「回答して不正解になったら何があるのか」と聞く。
KP
「彼女の考え一つでございます。
気まぐれですからして、何をするかは私には」
申し訳ございません、と老紳士は首を振った。
KP
「あら、殺したりはしませんよ。
そんな物騒なこと。
でも、ショックで手元が狂ってしまうかもしれませんね。うふふ」
牧志 浩太
老紳士に礼を言って、少女に向き合う。
牧志 浩太
まだ探していない書架はあるだろうか?
あるなら、タブレットを触った結果をもとに、もう一度書架を探す。
KP
あなたは先ほどの調査で、ここにある2冊以外に有益そうな本はないと確信している。
牧志 浩太
不正解したときにも技能値とられるのかどうかが悩ましい所だなぁ。
不正解でもとられるならさっさと正解しておくべきだけど、ペナルティが別物なら一度不正解したときどうなるのかをオープンしておくべきともいえる。
牧志 浩太
知らず恐怖で震える手を握りしめ、少女に向き合う。

ここで賭けに出るべきなのかどうか、判断はつかない。
でも、このまま奪われる以外のことが、できるかもしれない。

大丈夫。大丈夫だ。
確証はないけど、ここで終わりにするようなことは、しないはずだ、と思うしかない……。
牧志 浩太
少女に回答する。
「答えは『脳のぬいぐるみ』だ」
牧志 浩太
不正解するとあっさり脳をもにもにされてロストだとアレだけど、一度目でいきなりロストはないと思いたいところ。どきどき。
KP
少女はつまらなさそうにふうんと鼻を鳴らした。
「不正解です」
彼女は指をすいとタブレットに滑らせた。

……何も起きないが。
KP
「では教えて差し上げますね」

少女は縫いぐるみをひっくり返してみせた。
そこには真っ赤な糸で『牧志浩太』と縫いとってあった。
KP
「ねぇ。
お分かりなのにわざと間違えたのですね?
何が起きるか、知りたいのですか?」
牧志 浩太
「そんなわけないだろ。
本当に判断がつかなかったんだよ。
どっちも、目の前の物とは微妙に違う気がする……」
少女の言葉を聞きながら呻く。
KP
少女は興味を失ったようにぬいぐるみから手を離した。
「そろそろ行きましょうか?」
牧志 浩太
「……結局、水槽の中の脳だったのか?
それとも、どっちも不正解とか?」

手を離したのを見て、思わず息を吐く。
何なんだ一体……。
KP
「どうでもいいことではありませんか」
少女は肩をすくめてすたすたと次の扉へ向かう。
完全に興味をなくしてしまったらしい。

残されたのは脳をかたどった縫いぐるみとタブレットだけだ。

牧志 浩太
不正解かー。(どきどき)
※PL注:本当にヘキいからわざと間違えたわけではないです ちゃんとPLは最善を探そうとしています(たぶんPLの考え過ぎか、第三の回答があるかのどっちか)
牧志 浩太
最初があれで、二度目がこれで不正解ってことは、情報には限界がある&割と素直な回答(技能値とられなくても情報読んだ結果での判断でなんとかなる)可能性は出てきたかなー?
KP
彼女がそういう態度なのは理由があります。
あとまあ正直ここはわっかりにくいよなーと思います。
牧志 浩太
ほほう。>理由
わっかりにくい、とこの時は思いましたが、後で考えてみると迷う余地はないんですよね。真贋判定は一応可能ですから。
牧志 浩太
その態度、それはそれでもやもやするな。
牧志 浩太
まあ、興味をなくされたなら、それに越したことはないか……。
外に出る資格はないとか言って出してくれない、なんてことがないといいけど。
牧志 浩太
……もしかして、この部屋そのものが幻覚だ、とか、そういうことだったのか?
牧志 浩太
念のため、縫いぐるみから電極を外してから、少女の後をついていく。
KP
電極を引っこ抜く。
それで何かが起こったわけではないが、あなたはなんとなく安堵するかも知れない。
KP
向かい側の扉で少女がじっとあなたを見ていたが、電極を抜き終わってそちらへ向かうと、つまらなさそうに吐息を付いて、それから先に立って歩き出す。

KP
次の扉を抜けると、そこは広大な空間だった。
体育館ほどもある巨大な部屋には、やはり四方の壁に無数の本棚があり、
向かい側の壁には先へ進む扉、そして部屋の中央にはどこまでも高く伸びていく巨大螺旋階段がある。

見上げても見上げきれない、気の遠くなるほどの高さの壁には、
そのすべてに本棚が積み重なり、そしてそのすべてにぎっしりと本が詰まっている。

無限とも言える、あまりにも自身の理解を越えた本の量に狂気めいたものを覚え、1/1D4正気度 を喪失する。
牧志 浩太
1d100 54 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 10→成功
SAN 54 → 53
牧志 浩太
「うわ……、」
思わず息が漏れる。
なんて量、なんて大きさだ。
さっきみたいに探すとしたら、途方もないぞ、これ。

そう考える思考の傍で、別の意識が、妄執すら感じる物量に気圧されてたたらを踏んだ。
KP
それを目にすると同時。
あなたの手から革表紙の本が消え去った。
牧志 浩太
「!?」
俺の本……、俺の記憶!?
どこに行った!?

はっと少女の手を見る。
まさか、しくじったのか。本当にあの一度で記憶を全部取り上げるつもりか!?
こいつの眼鏡に敵わなかったから、もういらないとでも!?
KP
少女は螺旋階段に腰掛けてニコニコと笑っている。
少女の手には、最初の部屋でいつの間にか手にしていた数枚の紙しかない。
牧志 浩太
くそ、肝が冷えた……。
そういうわけじゃないらしい。
こうやって右往左往してるのは、さぞかし愉快だろうな。くそ。
KP
部屋の中央にはひとつ、厳重に鍵の掛けられた箱があり、
箱の側面にはカラスのレリーフ彫刻があしらわれている。
箱には丈夫な鎖がつながれており、螺旋階段に固定されている。
部屋から持ち出すことはできそうにない。
牧志 浩太
「で、今度は何をどう答えればいいんだよ。
というか、俺の本どこにやったんだ」
少女に問いかける。
KP
「さあ?」
少女は小首を傾げてクスクスと笑った。
あなたは今どこに立っている?
牧志 浩太
部屋の入り口に立っている。
そこから一歩進み、室内に入る。
KP
室内に入ると箱が近くなるため、天面に文字が刻んであるのが見えるだろう。
そこには

「この図書館にはすべての本が存在する。
箱の中身を見ることなく、この中に自身の本があると証明するには?」

と書かれている。
牧志 浩太
なるほど?
俺の本は人質で、正解すれば返してくれるように読めるな。
そうとは限らないけど。
KP
さて。あなたの手にあの本はない。
中身は確認していないが、大体中身の察しはついているだろう。
あれを取り戻さずに進めば、あなたの経験は失われてしまうことだろう。

何をすべきだろうか。
牧志 浩太
まずは状況確認だ。
螺旋階段を上り、階段の上や階段に何かないか確認する。

階段の上から室内を見回す。
階段の上から箱の天面を見る。
何か目に留まる物はないだろうか?
KP
果てなく高い螺旋の上にも気が遠くなりそうな量の本がびっしりと収められている。
あなたはこんな光景を前にも見たことがあるような気がするだろう。
箱の天面には先ほど見た字が刻まれている以外は目立つものはない。
牧志 浩太
この中に自分の本があると証明するには、か。

俺の本が二冊ないことを前提とするなら、他の場所に「ない」ことを証明するか?
牧志 浩太
箱の側面と、カラスのレリーフをよく見てみる。
箱は持ち上げられるだろうか?
持ち上げられるなら、下からも見てみる。
KP
箱は鎖で螺旋階段にがっちりと固定されており、
動かしたり開けたりしたいならば破壊する必要があるだろう。
レリーフはとても精緻で、まるで生きているかのようだ。
牧志 浩太
レリーフの周囲を調べてみるが、動かしたりできるような仕掛けはあるだろうか?
牧志 浩太
老紳士を呼ぶ。
ここにも正しい書が一冊だけあるのか、それともここにある書物は頼れないのかを聞く。
KP
レリーフに動かせる仕掛けなどはないようだ。
KP
あなたの呼びかけに応じ、老紳士は螺旋の影から現れた。
「はい、ここの書物はご自由に閲覧いただけます。
ここには全てがございますが、謎の答えは一冊。
あなた様ならば見つけることがおできになるでしょう」
牧志 浩太
「そうか……、ありがとう」

分が悪いな。
いくらなんでも、本の数が多すぎる。
牧志 浩太
謎の文章と、カラスというモチーフを手がかりに本を探す。
KP
〈図書館〉の判定をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 85 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 48→成功
KP
あなたは無数に並ぶ本の中から、あのレリーフにそっくりの絵が描かれた本を見つけ出した。
とあるパラドックスについて書かれている書物がある。
牧志 浩太
他に同じような内容の本がないか調べる。
牧志 浩太
あ、やっぱりちょっと待ち。
牧志 浩太
これはKPに質問。
例えば書物を三冊見つけたとして、それぞれが正しい本かどうか判定するには、〈心理学〉での判定に3回成功する必要がある?
KP
そういうことになりますね。
例えば一冊が本物であると分かったなら他を調べる必要はない、という考え方もできますが。
牧志 浩太
老紳士を呼んで質問する。
「ここの中で俺が時間を過ごしたら、外の世界でも同じように時間が過ぎているか?」
KP
「そうでございますね……同じ、というわけではございませんが、
ここで長く長く過ごせば多少は影響が出ましょう」
KP
【アイデア】をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 90【アイデア】
Sasa 1d100→ 8→成功
KP
彼女は「証明せよ」とは言っていない。「証明するには」と言ったのだ。
牧志 浩太
なるほど?
ふ、と気がついた。

これも思考実験だ。
実行する必要はない。

「証明するには」どうすれば可能かを示せばいいのか。
牧志 浩太
レリーフと謎の内容を手がかりに、他にも同じような内容の本がないか探す。
KP
では〈図書館〉をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 85 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 45→成功
KP
ではあなたは似たようなカラスの絵が描かれた本をもう一冊見つけた。
とある思考実験について書かれている書物がある。
牧志 浩太
他にも手がかりがないか、本を探す。
KP
では再度、判定。
牧志 浩太
1d100 85 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 89→失敗
KP
本があまりにも多く、目眩がしてきた。
どっと疲労がのしかかり、ここから出られなかったら、という焦燥が心をよぎる。
牧志 浩太
「くそ、なんて数だ」
目の奥が痛む。痛む頭を押さえて小さく呻いた。
KP
「うふふ、どう? 答えは見つかって?」
少女は上から見下ろしてくる。
「よぉくよぉく考えてご覧なさい。
あなたなら分かるはずでしょう?」
きらきらとした目は、あなたの知性の輝きを暴こうとしている。
牧志 浩太
暫く休んで、もう一度本を探すことはできるだろうか?
KP
できますよ。
牧志 浩太
では、もう一度本を探す。
KP
判定をどうぞ。
牧志 浩太
1d100 85 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 63→成功
KP
あなたはここにはもう見るべき書物はないと確信した。
何故だろう、全てを見たわけではないのに分かるのだ。
あなたの手には既に鍵がある。理由もなくそれが分かるのだ。
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
1d100 53 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 93→失敗
SAN 53 → 52
牧志 浩太
もしかしたら、この大量の本も幻なのかもしれないな。
痛む眼の奥でそんなことを思いながら、どうしてか、こんな光景をどこかで見た気がした。
牧志 浩太
「いや」
カラスのレリーフに手を置く。
下から少女を見上げる。
牧志 浩太
「考えるのはやめておく。馬鹿になることにする」
牧志は回答した。
KP
すると、かちゃりと音がして、箱から鎖が外れ落ちた。
箱の蓋が自動的に開く。
KP
少女は不服そうに鼻を鳴らした。
「正解。なによ、つまらないわ」
少女はさっと飛び降りて、奥側の扉へと歩いて行ってしまう。
牧志 浩太
「正解しても不正解しても、つまらない顔するんじゃないか」
箱の中から自分の本を回収し、少女の後をついていく。
KP
あなたの名が捺された本はあなたの手に戻ってきた。
何とも言えないゆったりとした温かみを感じると共に、
あなたの頭に取り戻したのだ、という確信が訪れる。
牧志 浩太
手にしたものの温かみに、はあ、と息をつく。
危うく全部取られる所だったなんて、冗談じゃない。
いくらなんでも、全部やっていいわけがない。

忘れたくないことくらいあるんだ。俺にも。
……前の俺にも、あっただろうけどさ。
こわい
KP
そろそろ終盤です。半分はこえました。
少女プンスコ
牧志 浩太
ふむふむ。
これは面白い。
ルールが分かってくるまでに時間がかかるのも含め、不確定性と恐怖と達成感がいーいバランスになってる。
怖い! 楽しい! をいっぱい楽しんでてつい熱中する。
KP
牧志君がスイスイとトラップを避けてゆくのを、KPもハラハラしながら見ております。
牧志 浩太
これは終わった後にたっぷり話を聞きたくなるすごく楽しいシナリオ。こわい。たのしい。
KP
どうなるかなーどうなるかなー! この後が楽しみ。
牧志 浩太
どうなるかなー! こわい! たのしい!
KP
案外このまま継続できちゃったりして。
牧志 浩太
案外このまま本編できちゃったらそれはそれで。
あと、脳みそタブレットは見事にシナリオアイデアが発生しました。
こんなすごいシナリオは作れないけど、シナリオの形に出来たらまたよければ遊んでください。
KP
おっ。
また脳味噌弄られちゃう!? 楽しみにしてます!
佐倉がすっっっごく嫌がるヤツだなぁ。
虐められるのは佐倉なのか牧志なのか。
牧志 浩太
嫌がるやつですねぇ。他人にコントロール権が渡っちゃうの。
まだ決まってないけど「二人とも」という可能性もあるかも。
その話を聞いて「佐倉さんを脳みそタブレット状態にしたら楽しそうだな」と思ったのでちょっと……考えてみます。
KP
あっ。余計なこと言ったw
脳味噌ぬいぐるみぷにぷにするの楽しかった。
脳タブ楽しみにしてます!


コメント By.佐倉 光
牧志はいつもの図書館で本を読んでいた。
時間は閉館寸前。帰ろうとした時に異変は起こる……

KPがさんざん脅かしてから始めたシナリオ。
牧志は無事戻れるのだろうか?

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