こちらには
『今昔 狼龍奇譚
のネタバレがあります。
また、凄まじく盛ってますので
回す際の参考にはしないでください。
本編見る!
こんばんは
東浪見 海
氷凪さんが大変な所だけど現代!
KP
現代!
諸事情から、あっちでの出来事はこちらには反映しないでくださいねー
東浪見 海
はーい!
『あっち』……過去編終了直後から始まった『回答者Xの報酬』のこと。氷凪が大変な目に遭っていた。
KP
では今宵の狼龍を開始いたします。
東浪見 海
はーい、よろしくお願いします!
こちらは久しぶりだぁ~~
KP
とはいえシーン作るの間に合わなかったので、ちょっともたつくかも!
東浪見 海
シーン間に合わないあるある



●第4章「画竜点睛」


KP
混濁する記憶のなか、あなたは意識を取り戻す。
自分とは異なる命の景色が脳裏から離れない。
それこそ、物語のような世界での経験などしたことがないはずなのに、喜びが、痛みが、恐怖が容赦なくあなたへ馴染もうと言わんばかりに流入してくる。
東浪見 海
「う……、」
呻く。呻く。自分がだれでいまどこにいるのか、分からなくなる。
「何、これ……」
KP
もうひとつの人生を垣間見たことにより、あなたの魂は覚醒をする。
KP
SANチェック成功時減少 1d4失敗時減少 1d(早浪で減少したSANの半分)
東浪見 海
初期75で最終30だから、45ですな減った量
KP
減ったなぁー

東浪見 海
指先が痺れていた。
生まれてこのかた死を覚悟したことなんてないはずなのに、ずっと死んだつもりでいた。
視界が二重にぶれる。感情が、痛みが、怒りが、最期の晴れやかな想いが。

東浪見 海
CCB<=60 《SANチェック》 (1D100<=60) > 18 > 成功
1d4 成功したので平和 (1D4) > 1
[ 東浪見 海 ] SAN : 60 → 59
KP
よすよす。えらい。呑まれなかった。
しかも最小値だ。さっすが。

東浪見 海
「……っ、何これ……!」叫ぶ。怒りのままに、まとわりついてくる痛みを振り払う。
「まだ死なんて覚悟してないんだけど!?」
KP
目の前に広がるのは燃える都ではなく見慣れた自室の景色。時計は深夜3時を指していた。
東浪見 海
何度も目をつぶり、またたき、開き、燻の匂いを振り払う。
無念も、怒りも、痛みも、胸に穴の開いたような晴れやかさも、ここにはない!
東浪見 海
そうして何度か呻いて、ようやく前を見る。
???
「落ち着きましたか……?」
KP
目の前にはブレザー服の不法侵入女子高生が座って、不安げにあなたを見つめていた。
東浪見 海
「何とか、ね……」
???
「ちゃんと目を覚ましてよかった……この呪文、使うの初めてだったから」
東浪見 海
「は? 呪文?
知ってるんでしょ、事情を。早浪って呼んだものね」
???
「あっ、はいっ、自己紹介、しますね!
私、『幾島いくしま ちあき』っていいます! 17歳です!
よろしくお願いします!」
KP
ぺこり、と頭を下げると、茶色のくせっ毛がのポニーテールがぴょこんと跳ねた。
幾島 ちあき
「早浪さんの記憶、思い出せましたか?
その……最期……まで?」
東浪見 海
「ご丁寧にどうも。ええ、はっきりと。自分が誰だったのか、一瞬分かんなくなるくらいにはね。
一体、何が起きてんの? ……ああ、そうだ名前。東浪見海、24歳」
幾島 ちあき
「はい、東浪見さん。よろしくお願いします。
私、その……慈空さんの記憶、持ってます……」
KP
少女は大変言いづらそうにもごもごと言った。
東浪見 海
「は!?
鳳佳じゃなくて、慈空の方…… よね?
また、随分小っちゃくなっちゃって」
幾島 ちあき
「えっと……強かった、ですね。早浪さん」
東浪見 海
「それはお互い様なんだけど。まさか、こんな所で顔を合わせるなんて思わなかった」
幾島 ちあき
「世間って、狭い、ですよね。あはは」
東浪見 海
「狭いっていうより、狭くしたんじゃない? そっちから突っ込んできたじゃないの」
幾島 ちあき
「そ、それはそうですけど、私、元々この近くに……」
東浪見 海
「ああ、そうなの? だとしたら、確かに狭いのかもね。世間」
幾島 ちあき
「えっと……色々説明しなきゃですよね……
まだ起きて間もないですし、きっと心がお疲れだから、休みがてらお話きいてもらえたら! 嬉しいです……」
KP
あなた方がいるのは廊下だ。奥の部屋は大層風通しが良くなってしまっている。
幾島 ちあき
「良かった、東浪見さん、優しそうな人で。
正直言うと、ちょっと怖くて」
ちら、と背後の部屋を見る。
「弁償はしますから、通報はしないで貰えると……助かります」
幾島 ちあき
自分をぶった切って首をはねたひとなんて怖いに決まってるの……
東浪見 海
「はいはい、分かった分かった。うちワンルームだから、早めに弁償してよね」
幾島 ちあき
「すみません、すみません」
東浪見 海
「とにかく、風通しはよくなっちゃったけど、入って。
話を聞かせてよ」
そう、改めて手招く。
幾島 ちあき
「はい……えっと、お邪魔してます」
東浪見 海
「あ、しまった。先にガラス片付けるから待って。その間に靴底のガラス払ってて」
幾島 ちあき
「うぅっ、やっぱり勇気を出して外で話しかければ良かったっ」
東浪見 海
「そもそも、なんでドアから入ってこなかったの」
ええとガムテープガムテープ、などと言いながらガラスお片付けタイム。
幾島 ちあき
「追い返されたり、通報されたり、話を聞いてもらえなかったり、叫ばれたしたら、もう絶対魔法なんて無理だと思ったから」
東浪見 海
「…………窓から突入して怯ませてる間に呪文使おうって? 発想がハードね」
KP
彼女は靴底の破片をつまみ、ガラス片をあなたが片付ける入れ物に横からそっと入れる。
幾島 ちあき
「だって、話を聞いてもらえなかったら、私どうしていいか。
早くみんなを助けなきゃいけないのに」
東浪見 海
「結果としてうまく行ったみたいだからいいけど、日常生活ではソフトな発想にしてね」
掃除機をかけ、ガムテープペタペタして可能な範囲で危険を排除する。
風通しのよろしくなった窓には、野外練習用のレジャーシートを貼ってなんとかする。
幾島 ちあき
その間、メモをガン見して何事か呟いていた。
予習だろうか。
東浪見 海
「よし、なんとか片付いた。マット敷くからそこに座って」
屋内練習用のマットを引っ張り出して敷く。室内には他にストレッチポールや、その他トレーニング道具などが置かれている。
幾島 ちあき
「はい、それじゃ……このあたりで」
恐る恐るマットの上に正座。
物珍しそうに部屋を見回している。
東浪見 海
冷たいお茶のポットとグラスを出してきて注ぐ。ほうじ茶だ。
幾島 ちあき
「ありがとうございます! えっと、では……」
こほん、とひとつ咳払い。
「『境伊 朋来』は『鳳佳』の記憶を持っている。」
東浪見 海
「……なんでまた……、逆じゃない? 色々」
幾島 ちあき
「です、よね。でも境伊さんが、今のと前世のは関係あるけどないからって」
東浪見 海
「って、そうじゃない。そうじゃなくて。
じゃあ……、じゃあ、よ。氷凪も……、いや。
氷凪の記憶を持った誰かも、どこかにいるの?」
その名を口に出す時、少し声が震えた。
幾島 ちあき
「そうです。氷凪さん。氷凪さんは、士幌さんです」
東浪見 海
「……へ……、美雪が? ああ、でも、そういえば、夢を見るって言ってた。怖くて、強い剣士が出てくる夢を、ずっと。
あれは……、夢じゃなくて、記憶だった、ってこと、なの……?」
幾島 ちあき
「きっとそう、です。
ちゃんと聞いてみないと、分かりませんけれど」
東浪見 海
「はぁ……、そんなことがね。
それは確かに、狭いわ、世間」
幾島 ちあき
「あっ、ごちゃごちゃになっちゃうので順番に話しますね」
東浪見 海
「ええ、よろしく。また会えてよかったね、だけじゃないんでしょ?
現に、美雪と境伊さんは、いなくなったんだ」
幾島 ちあき
「最初は不思議だけど面白いねって話しているだけ、だったんです。
そう、事件。
境伊さんが、被害者がみんな、元龍族のひとにそっくりだって、いうんです。
その人たちが本当にそうなのか、記憶があるのかも分からないんですけど」
東浪見 海
「……あの時、騎士は龍を集めてた」
幾島 ちあき
「ええ、そう、ですね。慈空さんは関わっていなかったみたい、ですけど」
東浪見 海
「結局、それについては何も分からないままだったけど。
でも、また誰かが龍を集めに走ってるってこと?」
幾島 ちあき
「そうかも、しれないから。境伊さんが、放っておけないからって、お仕事の合間に探してて、でも、境伊さんまで行方が分からなくなっちゃって。
それで、氷凪さんのことは私は……慈空さんは見たことがあるから……
士幌さんと通学中にたまにすれ違うことがあって、ずっと気になってたし。
士幌さんと東浪見さんが話してるのも見たことがあって。
えっと、つまり、そうじゃないかな、とは思ってたんです」
東浪見 海
「全然気づかなかった……
美雪が氷凪ね……。ギャップがあるような気もするけど、納得が行くような気もする。案外元気だったもの、あいつ」
幾島 ちあき
「全然似てないって、私もおもうんですけど、どうしてか重なっちゃって。
……あの、東浪見さん……早浪さんは、氷凪さんに体の一部とか血とか、あげたんですよね? きっと」
東浪見 海
「ちょっと血を流したくらいだけどね。慈空が目をあげたって聞いた時は、覚悟の強さに驚いた」
幾島 ちあき
「え、ええ。慈空さん、大好きだった、から。
ずっとずっと昔から、大好きで、守りたかったから」
東浪見 海
「逢引きなんて揶揄ったけど、間違ってなかったわけだ」
KP
時空を越えて今バラされる真実。
東浪見 海
まあそうなんだろうなとは思った。
東浪見 海
「ごめん、懐かしくてつい逸れる。そうじゃなくて、話の続き」
幾島 ちあき
「っ、で、そう、だから、満月。そう、満月。
満月になると、なんだか元気が出るなぁとか、足が速くなるなぁとか、晩ご飯がすぐ分かるなぁとか、そういうことありませんでしたか?」
KP
あなたにそういった経験は自覚的にはない。
東浪見 海
「いや……、ああなってから目や耳は鋭敏になったけど、そういうのはなかったな」
記憶を探っても、過去にも現在にもそんな経験はない。
弟の友達にやたら耳のいい子がいたな…… などと、関係のない事が思い出されただけだ。
KP
その子痣があるでしょ
東浪見 海
あるね。首筋にべったりと。
幾島 ちあき
「やっぱり記憶、ないとダメなのかな。
あ、それで私は、今日カレーだなーとかすぐ分かっちゃったりしてたんですけど。
その時に、なんとなく境伊さんのいる場所が分かるようになってて。
慈空さんが目をあげたからじゃないかな、って思うんです」
東浪見 海
「それって……、今も、ってこと?」
幾島 ちあき
「なんとなく」
東浪見 海
「そうか、そんなことに……。あたしも何かあげときゃよかったかな。心臓は貰い損ねたし」
幾島 ちあき
「だ、だから、あなたも記憶を取り戻したら、氷凪さん……士幌さんの居る場所が分かるんじゃないかなって。
それで、あと、助けて貰えたら、いいなぁ……って」
東浪見 海
「そういうことね。確かに、高校生一人じゃしんどいものね」
幾島 ちあき
「はい……
私は、慈空さんみたいに、強くないから」
東浪見 海
「分かった。あたしも、美雪のことはずっと探してたんだ。
有力情報のお礼ってことで、手伝うよ。
だから、美雪を探すのも手伝って」
幾島 ちあき
「もちろん!」
ぱっと顔を明るくして、くせっ毛のポニーテールを揺らして頷いた。
東浪見 海
「あ、でも直接危ない事は手伝えないからね。
あたしだって早浪みたいに戦えるわけじゃないんだし、それに銃痕が残されてたんでしょ? 明らかにやばい連中じゃない」
幾島 ちあき
「早浪さんは龍王さまに会ったことがあるんでしょう? それならきっと、私より龍との繋がりが強いと思うから。
できる限り、でもちろん大丈夫なんですけど、でも、たぶん……あっ、そうだ!」
KP
彼女は可愛らしい桜色のカバーを掛けたスマートフォンを取り出して、スイスイと操作をする。
KP
【アイデア】 をどうぞ。
東浪見 海
CCB<=60【アイデア】 (1D100<=60) > 66 > 失敗
KP
あ、ごめん+30でした
よって成功
東浪見 海
おおっと。なら成功ですな。

KP
早浪の記憶の中で見た村人達の顔に、今思えば何となく覚えがあったことを思い出す。
とくに、恋人を失って絶望して消えていった男は、今朝のニュースで見た気がした。
東浪見 海
「そういえば……。そうか、あの村の人達」
幾島 ちあき
「これ、見てください」
東浪見 海
スマートフォンを覗き込む。
KP
彼女はスマートフォンをあなたに差し出す。
表示されているのはメッセージアプリだ。
【境伊さん】という相手からこんなメッセージが届いている。
境伊 朋来
『幾島さん、遅くに連絡入れてごめんね。
今日現場で色々探りをいれてみたら、やっぱりあやしい団体があるみたい。
団体の名前までは教えてもらえなかったけれど、ある程度聞けたことをまとめておくね。』
境伊 朋来

・最先端の医療技術を駆使し、細胞の若返りを目的としている
→不老不死のことかも
・研究のため、条件に合うような血液提供をしてくれる人を探しているらしい
→不思議な因果のある血液欲しさに元龍族のみんなが狙われてるのかな
・業界の大御所や公的組織の幹部にも協力を受けている
→警察やメディアは信用できない 謎の未解決事件にするつもりかも
境伊 朋来
『面白半分で無くなっても痛くない程度に投資する人って割と周りに多いからホント呆れるね。
また色々分かり次第連絡します。
もし不審な人の気配があったら、いつでも連絡してください。駆け付けます。』
東浪見 海
「………………エグ。
推定、居場所を探して、証拠を集めて警察に動いてもらう、ってつもりでいたけど、そうもいかないってわけ……」
KP
少女は小さく頷いた。
幾島 ちあき
「一応通報してみたことも……あるし、交番の人は、優しかったんだけど」
東浪見 海
「その後は……、ってこと。
はぁ……。ガチで業界の陰謀に巻き込まれるなんて思わなかった。それも、美雪が」
KP
メッセージはその後にも来ている。
境伊 朋来
『幾島さん、こんばんは。
俺も遅かれ早かれ狙われるんだとは思ってる。何か起きてからじゃ遅いから、伝えておきたいことを送ります。念のためだから気にしないでね。』
境伊 朋来
『かつて生きた誰かの記憶と因果を継いでいたとしても、決してそれらに囚われなくていい。
慈空さんじゃなく、幾島さんとして君は今を生きているんだから。』
境伊 朋来
『事件が未解決のまま風化されることが狙われているとしても、きっと俺が被害に遭えば世間的に大事おおごとになると思う。自分で言うのもなんだけど、俺ね、結構有名人なんだよ。
だから、もし悔しい結果になったとしても、幾島さんが全部背負う必要はないってことは分かっておいてほしい。』
境伊 朋来
『色々言ったけれど、事件のことを諦めたわけじゃないから安心して。俺は鳳佳から継いだものとちゃんと向き合いたい。でも向き合うことだけが正解じゃないって言いたかったんだ。
ここまで色々付き合ってもらってはいるけれど、いつだって、君は君らしく人生を歩んでいいんだよ。』
KP
この後、連絡は途絶えているようだ。
幾島 ちあき
「普通に考えて、こんなに被害者が出ているのに、捜査が進展しないのっておかしいです、絶対。
それで、頼れる人って考えたら、早浪さんしかいなくて」
東浪見 海
「まあそれには思う所はあるけど、そうね。
陰謀の有無はさておき、この調子じゃ警察は頼れないってのは同感」
幾島 ちあき
「……話を聞いてくれて、助けるって言ってくれて、私、本当に」
KP
少女は鼻を啜り、目をこすった。
東浪見 海
「いいよ。美雪が巻き込まれた時点で、これはもう過去がどうこうって話じゃないんだ。
あたしは美雪を助けたい。そのためにあなたに協力する」
幾島 ちあき
「ありがとう、ありがとう、東浪見さん……!
みんなを助けるために、頑張りましょう!」
東浪見 海
「ええ、頑張りましょう」

東浪見 海
「で。そうなると、まずは作戦と調査ね」
幾島 ちあき
「っと、それで、まず試してみて欲しいんですけど」
東浪見 海
「試して?」
幾島 ちあき
「集中して……精神を研ぎ澄ませる感じで……こう、お腹の底に降りてく、みたいな、同時にお月様見上げる、みたいな。
本当に見上げるわけじゃなくて、イメージする、みたいな」
東浪見 海
「瞑想…… みたいな感じ? さっき言ってた、居場所が分かるかもって話ね」
幾島 ちあき
「意識をこう、薄ーく伸ばして広げてく、みたいな、えっと、そう、そうです!」
東浪見 海
「よし、やってみる。ヨーガみたいな要領よね、本格的なのはやったことないけど……」
KP
言われるままにあなたがぐっと意識を澄ませると、精神の水底からだんだんと2つの気配が浮かび上がってくる。
東浪見 海
「……!」
何もなく澄んで穏やかになるはずの水底に、気配を感じた。
ぽこりと、水の中の泡のような、違和感。
焦りをこらえ、その違和感を追う。
KP
その気配は、かつて記憶の中で出会った龍族たちの魂のようなものだと、理屈ではなく感覚で理解をする。
KP
1つはここから西のあたり、遠くに8つの気配がひとつに密集しているようだ。
KP
もう1つはここから向かえる程近い場所に2つの小さな気配があるが、ゆらゆらと消え入りそうに揺らめいていた。
東浪見 海
「何、これ……、今にも消えそう」
幾島 ちあき
「な、何か分かりました!?」
東浪見 海
「ええ。西の辺りに八つの気配が一か所にある。そいつらの拠点か何かに捕まってるのかも」
幾島 ちあき
「西! 境伊さんもそっちにいるんです! みんな、生きてるんだ!」
東浪見 海
「でも、急ぐのはもう一か所の方。ここから近い所に小さな気配が二つあるけど、今にも消えそう」
幾島 ちあき
「えっ、他の所にも?」
東浪見 海
ええ、と頷く。
幾島 ちあき
「消えそう、っていうのは気になりますね」
東浪見 海
「あー、ったく、明らかに反社みたいな相手に一般人二人でとか無謀極まるのに、人集めする暇もないじゃない」

東浪見 海
なんで「相手が銃持ってる」に対する警戒がつよいかって、普通にそんなのどう考えても反社でしょ……、ってなる一般人だから、というのももちろんあるんですが、そもそも早浪の死因は鉄砲なんですね。
KP
ああー……
それは、そうだなぁ。
東浪見 海
強い剣士でもテポー相手じゃ手が出ない、というのを現代人の歴史認識と過去の実体験で知ってるという。
東浪見 海
あと単純に「幾島ちゃん危なっかしそう」補正が入ってる。
幾島 ちあき
そんなことないですって!
東浪見 海
24歳と17歳だからどうしても危なっかしい子見る目になる。

KP
【アイデア】
東浪見 海
CCB<=60【アイデア】 (1D100<=60) > 31 > 成功
飛鳥&美代
あなたは、以前美雪にぶつかってきた子供達のことを思い出す。
思えば彼らは、龍の子らによく似ていた。
東浪見 海
「そういえば……、気配が二つって、まさかあの子たち?」
幾島 ちあき
「心当たりがあるんですか!?」
東浪見 海
「美雪と一緒にいた時に会った子供達が、龍族の村で会った子達に似てたの。その子達かもしれない」
幾島 ちあき
「場所、分かるんですよね! 行ってみましょう!」
東浪見 海
「そうしましょう。あ、見つけたからっていきなり突撃しないでよ、確実に危ないんだから!」
幾島 ちあき
「あっでも、今日は満月だし、たぶん。
多分大丈夫!」
東浪見 海
「多分大丈夫でもダメ。突撃するなら状況を確認してから。
あの時だって、背中から鉄砲喰らって死んだんだからね、早浪は」
幾島 ちあき
「あっ、そう、なんですか。
慈空さん先に死んじゃったから知らない、ですけど」
東浪見 海
「そう。油断した隙に氷凪もろとも人間の鉄砲で死んだ」
幾島 ちあき
「えっ、でも国を守ったのにどうして?」
KP
気配は揺らめいて、もはや風前の灯だ。
東浪見 海
「世の中話せばなんとかなるだけじゃないのよ。とにかく話は後で、急ぎましょう」
幾島 ちあき
「あっ、はいっ!」

KP
気配を追うようにして辿り着いたのは路地裏だった。
そしてその奥の暗がりから争うような声が聞こえてくる。
男がひとり、子供二人を追ってまさに掴まえたところのようだった。
飛鳥&美代
「やだ! 離して! 不審者!」
「誰か…たすけてよぉ…」
KP
「ちょこまか動きやがってうるせぇな……さっさとコレ、撃っちまえばよかった」
男は懐から拳銃を取り出すと、子どもの太ももへと当てがった。
子供達が短い悲鳴を上げる。
幾島 ちあき
「!」
KP
その瞬間、幾島がふっと息を吐いて地を蹴った。
瞳が月を映し、光を帯び始める。
東浪見 海
「……!」
KP
だんだんと皮膚に血管が浮かび上がり、呼吸が荒くなっていく。
幾島 ちあき
「慈空さんが守りたいものに尽くしたように。
私だって、やらなきゃ」
KP
少女は金の狼に変じながら男に殴りかかってゆく。
ごっ、と重い音がした。
それは少女の細腕から繰り出される拳ではなかった。
東浪見 海
だから死因鉄砲だって言ったでしょうが! ああ、でも通報してる時間が無い! 銃口がこっちを向いてない今しか、チャンスがない!

その横から駆け出して、子供達を助けようとする。
KP
衝撃で子供達が放り出され、あなたの方へ駆けてくる。
東浪見 海
咄嗟にキャッチして、子供達を庇って後ろへ下がる!
飛鳥&美代
「たすけてぇ!」
「こわい」
KP
男は銃をあなた方に向けた。
「いてぇな……クソ! こうなったらお前らごと生贄にしてやる!」

あなたの瞳に月の光が差し込む。
記憶の中で感じた鼓動の高鳴りに自らを同調させれば、あの力を呼び起こせるかもしれない。
人狼の記憶により強化が入るルールの提示
東浪見 海
「……!」
ふっと、二つにぶれていた視界が重なった。
そうか。満月、満月って、こういうことだったんだ。

あたしは早浪で、早浪はあたしだ。
人狼の呪いを抱えたまま死んだ早浪。
──この身に滾る怒りが毒なら、毒でいい、地に這う人でいいと、そう吼えた早浪!
  こんな相手に、あたしの身一つでどうにかなるなら、安いものだ!
東浪見 海
〈人狼の記憶〉を呼び起こす!
KP
カットイン使えます。
東浪見 海
おおおおおおおおおお色が!!!! ありがとうございます!!
KP
あなたの体は太く硬い毛に覆われ、筋肉はより強くなり、夜の気配をまとう紅い狼と化す。
男が構える銃は相変わらず脅威だ。だが、あなたは知っている。
この体ならば、油断していなければ銃ですら避けることはできる。
骨格が歪む痛みも、肉体が変化する違和も、始めて感じるのに慣れたものだ。
「な、なんだ、この化け物どもは!?」
男が目を見開いて叫んだ。
KP
これ別に変身するわけじゃないかも。いめーじってことで!
東浪見 海
まあせっかくですし!!

KP
戦闘開始!
KP
1R目。東浪見。
東浪見 海
先生質問!!
この戦闘は攻撃しても〈回避〉できますか? それともどちらかのみ?
KP
攻撃〈回避〉同時可能。
東浪見はキックで攻撃
東浪見 海
不意に、視界が真っ赤に染まった。紅い毛皮が、生まれつき赤みがかった眼の色が、視界ごと世界を呑み込んでいく。
東浪見 海
「ア……、」
東浪見 海
それはままならぬ世界への怒りだった。憎しみだった。地の底からわきたつ怒りだった。
早浪にとってはずっと傍らにあった呪いでも、平穏のかたわらに生きてきた東浪見海にとっては、あまりにも重かった。
東浪見 海
「ア、アァ……、うう、重い」
幾島 ちあき
「大丈夫ですかっ!?」
東浪見 海
「だ、いじょうぶ……、大丈夫! 余所見しないで!」
幾島 ちあき
「辛かったら無理をしないで、私に任せてっ!」
黒づくめの男
1d2 (1D2) > 2
ちあきに攻撃。
🎲 Secret Dice 🎲 sCCB<=45〈拳銃〉 (1D100<=45) > 60 > 失敗
東浪見 海
おっとこちらの行動がまだですわ!
KP
あらっ。失礼しました。
ああ、そうか、キックの判定に失敗したわけじゃないんだな。
東浪見 海
そうそう。発狂しただけ。
引き続きキック処理
東浪見 海
というわけで、おおかみキックで6+4=10点をどうぞ。
黒づくめの男
CCB<=35 【ショックロール】 (1D100<=35) > 39 > 失敗
KP
当たらない銃を撃つより先に気絶した。
東浪見 海
・テポー持ってる相手を行動させたくないきもち
・殺す気はないきもち
・でも自動気絶かショックロールで落としたいきもち
が全部乗った結果の10点ダメージです。

KP
男はあなたのキックが腹に食い込むと、空気の塊を吐き出して昏倒した。
どさ、と重い音を立てて倒れた手から拳銃が滑り落ち、幾島が慌ててそれを拾って取り上げる。
KP
戦闘終了。

東浪見 海
人の姿に戻りながら、男の上着か何かで慌てて男の腕を縛るとかする。
KP
あなたたちの後ろに身を隠していた子どもたち2人が駆け寄ってくる。
飛鳥&美代
「すごい! すごい! ヒーローみたい!」
「ほんとに…すごい…」
飛鳥&美代
「慈空さんと早浪さん、だよね! ありがとう!」
「…こら、今は違うって…」
東浪見 海
「はぁ……、無事でよかった。それでもいいよ、何があったか聞かせてくれる?」
飛鳥&美代
「あのね、このこわい人どこでもドアで逃げようとしてたの!」
KP
興奮気味に話す子どもたちはあなたたちへと銀の装飾が施された鍵を見せつけてくる。
飛鳥&美代
「……そうなの……呪文を言って……この鍵をまわしたら何もないところにワープできる穴みたいなのができて……」
「そう! でね、呪文なんだけれど! 僕この人言ってるの覚えたんだ! えっとね!」
KP
そうして子どもたちは呪文のような謎の言語を唱え始め、鍵を空間へむけて回す。すると突如空間が裂け、割れた部分は極彩色の奇妙なマーブル模様が蠢いていた。
飛鳥&美代
「鳳佳と氷凪さん、わるものに捕まっちゃったよね」
「……かなしい……」
東浪見 海
「うわ」
飛鳥&美代
「でもこれがおうちの鍵ならきっとこの先が敵のアジトだよ! みんなで突撃だ! 美代、いくよ! とう!」
「……あ! ちょっと飛鳥……!」
KP
有無を言わせず飛鳥は美代の手を引き空間に飛び込むと消えていった。
東浪見 海
「あ、ちょっとちょっと、なんで全員突撃気質なのよ!」
幾島 ちあき
「あっ。
ど、どうしましょう」
東浪見 海
「行くよ、あの子達だけ行かせられないじゃない」
幾島 ちあき
「そ、そうですよねっ! はい!
大丈夫、今日は満月だから大丈夫! 早浪さん、じゃない、東浪見さんもいるから大丈夫!」
東浪見 海
「まったく、皆が皆危なっかしいんだから……。いくら変身できるからって、大人数に囲んでボーで叩かれたらどうするのよ」
幾島 ちあき
「えっと、負けちゃいます、よね……ってあの子達おいかけなきゃ!」
東浪見 海
「とにかく、行くよ」
早浪のせいか、変な覚悟が座っている。ひらりと穴に身を躍らせる。
KP
周囲の景色がぐにゃりと歪んで溶けた。
東浪見 海
なけなしの警戒の真似事などをしてみるが、果たして人狼の記憶と剣士の記憶は、そういうのを助けてくれるのだろうか。

KP
本日は、ここまで!
東浪見 海
ありがとうございましたー! 現状最年長、子供達の突撃気質に胃が痛い!
KP
こっからは結構展開が早い!
東浪見 海
アクロバティックにぶっとばしていこう!
KP
ぶっとばそー!
東浪見 海
思い出した時の《SANチェック》で最小値を出したってことは、記憶を思い出したとしても「東浪見海」としての自己認識がつよいのだと考えています。
KP
ですねぇ。強い。
境伊さんが言うまでもなかった。
東浪見 海
なかった。自己認識のつよさできれいに記憶を受け入れる。
その上で、現在の「美雪」をも助けたいから動機に迷いはないけど、なもんでちょくちょく良識がツッコミに回る。
KP
常識人だからなぁ。
一時的に家族を超える怪力になれるよやったね!
越えてる……かな?
東浪見 海
やったぜ!
STR18、CON18、SIZも…… 高そう。ダメボ的には超えないかも。
でもDEXはたぶん海の方が上だから! たぶん!
KP
さすがに必中最大化はできまいっ!
東浪見 海
それはさすがにできない!
しかし残念ながら必中攻撃は狼の記憶対象外である!
東浪見 海
どこかの異常に耳がいい青年と違って「警戒」なんてちゃんとしたことないので記憶頼み。
KP
あっちは異常。
どこかの異常に耳がいい青年……東浪見の中の人の持ちキャラクター、牧志のこと。一般人だった彼も、60もの継続を経て、異様を抱える立派な探索者になりました。
KP
記憶取り戻したときのSAN値はさすがのダイスだった。今回も女神良い仕事した。
東浪見 海
そうそう。女神が「記憶があろうとお前はお前だよ!」って言ってくれた。
KP
結構受けていたダメージ的に、記憶に流されたら正気度 きつかったですからねぇ。
東浪見 海
なんですよねぇ。45/2点喰らったらなかなかその後の正気度 がきつい。
KP
さすがの意志の強さです。
東浪見 海
常に死んだものとして生きていた早浪と違って、平穏に生きていたはずの海が瞋恚に呑まれちゃうのはよりつらいものがありますからね。
KP
多分美雪もダメージほとんど受けてはいないけど、さすがに1点とかじゃないからアンニュイになってた。
東浪見 海
思い出しダメージでアンニュイになってたかぁ。
KP
それは因果に括られてしまう>瞋恚
思い出した人々が次々姿を消してたから、「あれー、これって?」ってなってた。
だからうみちゃんも同じ夢にいてくれたら相談できるのになって思って話振った。
東浪見 海
なるほどなぁ。でも、彼女が攫われるまで海はその記憶を共有出来ていなかったんだ。
ところで東浪見といえば、何となくggったら、東浪見(地名)には雨竜湖というダム湖があるそうで。
KP
ほうほう
龍に関わりが深い!
東浪見 海
この話を思い出しました。
KP
龍王に龍の運命を委ねられた東浪見さん。
東浪見 海
そしていままた龍の運命を背負う東浪見。
KP
がんばれ東浪見さん!
東浪見 海
がんばる! 生きたい! フィジカルもメンタルも!
KP
というわけでたぶんあと1~2話。
東浪見 海
なるほどなるほど。
KP
ではまた次回!
東浪見 海
ありがとうございましたー!
KP
ありがとうございました!

コメント By.KP
前世の記憶を取り戻した東浪見。
過去の因縁が引き起こした事件を、過去の記憶を使って解決せよ!

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