このリプレイは、虫が苦手な方にはお勧めできません。
佐倉 光(子)
サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。
とある事件で子供に戻り、そして元に戻れなくなってしまった。
記憶はそのままだが、子供としての感情や衝動に引きずられることがある。
牧志とは友人。
牧志 浩太
お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。
生贄体質らしく、事件に巻き込まれることが多い。
佐倉とは友人。子供になってしまった佐倉と奇妙な同居生活をしている。
最近突然謎のCOMPとカードを授かりデビルシフターとして覚醒した。
KP
…………頭の奥でずっと、もぞもぞという音がする。
Call of Cthulhu 6版
『もぞもぞいう』
KP
よろしくお願いします。もぞもぞ。
佐倉 光
ひぇぇ。頭なんだなぁ。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
『レプリカの心相』ネタバレ
KP
彼が一度確かに「喪われた」あの事件……
あれから、一週間。
戻って数日のうち、あなたは朝に目を覚ます度、あれが夢でなかったことを確認したかもしれない。
夜に眠りにつく度に、彼が生きていることを確認したかもしれない。
朝起きて彼が部屋にいない度、彼の存在を確認したかもしれない。
彼がちゃんと生きて喋ることを、何度も確認したかもしれない。
あれから、一週間。
戻って数日のうち、あなたは朝に目を覚ます度、あれが夢でなかったことを確認したかもしれない。
夜に眠りにつく度に、彼が生きていることを確認したかもしれない。
朝起きて彼が部屋にいない度、彼の存在を確認したかもしれない。
彼がちゃんと生きて喋ることを、何度も確認したかもしれない。
KP
あなたの気持ちはどうだろう。
一週間が過ぎて、少しは気が楽になっただろうか。
それとも、引きずることなく気持ちを切り替えて日常へ戻っていけただろうか。
それとも、道の向こうに彼がいるとき、まだ心に不安が過るだろうか。
一週間が過ぎて、少しは気が楽になっただろうか。
それとも、引きずることなく気持ちを切り替えて日常へ戻っていけただろうか。
それとも、道の向こうに彼がいるとき、まだ心に不安が過るだろうか。
佐倉 光
引きずってはいないつもりだ。
しかし牧志が朝起きてくるのが少し遅かったりすると、起こしに行ってしまうようになった。
それで反応が悪かったりすると脈を取ってしまう。
しかし牧志が朝起きてくるのが少し遅かったりすると、起こしに行ってしまうようになった。
それで反応が悪かったりすると脈を取ってしまう。
牧志 浩太
「おはよう……」
そんなとき牧志はいつも、確認するように声を出しながら、静かにあなたの手を取って脈に触れさせた。
そんなとき牧志はいつも、確認するように声を出しながら、静かにあなたの手を取って脈に触れさせた。
佐倉 光
しばらく、大きな通りは避けがちになった。
牧志が俺をかばうために車道よりを歩くのが嫌だった。
そうした些細なことはこびりつくように残っていたが、それでも日常に戻っていた。
牧志が俺をかばうために車道よりを歩くのが嫌だった。
そうした些細なことはこびりつくように残っていたが、それでも日常に戻っていた。
牧志 浩太
大きな通りを通るとき、車道に近づかないようにするのは、彼も同じだった。
それでも日常は、また緩やかに動き出していた。
それでも日常は、また緩やかに動き出していた。
KP
いつものように動き出す日常がようやく染み込んできたのか、最近は割に気分が軽かった。
あの日の夢を見たときも、朝起きて牧志の顔を確認すれば、胸の痛みの余韻はすうっと消えた。
あの日の夢を見たときも、朝起きて牧志の顔を確認すれば、胸の痛みの余韻はすうっと消えた。
KP
友達はあなたが一度「保護された」ことなど知りもせず、今日もあなたを遊びに誘う。
佐倉 光
あれはただの悪い夢のようなもの。
忘れることはなくとも、意識に登らせることなく毎日を過ごせるようになってきている。
忘れることはなくとも、意識に登らせることなく毎日を過ごせるようになってきている。
佐倉 光
まあ、たまに目の前で牧志の脳味噌を砕かれる悪夢を見るけど。
KP
目の前で砕かれた機械から、赤と白の混合物が流れ出てくる悪夢。
一緒に帰ったはずの牧志が、目の前で人形になって壊れていく悪夢。
それでも朝起きて外の光を眺めれば、そんな悪夢はちゃんと消えていく。
牧志が作る煮込みハンバーグの香りが、学校帰りに遊び疲れたあなたを出迎える。
一緒に帰ったはずの牧志が、目の前で人形になって壊れていく悪夢。
それでも朝起きて外の光を眺めれば、そんな悪夢はちゃんと消えていく。
牧志が作る煮込みハンバーグの香りが、学校帰りに遊び疲れたあなたを出迎える。
KP
そんなこころよい日常の中。
ふと視線を下ろすと、そこに転がっていたのは、あなたにとってひどく嫌な記憶を想起させる物だった。
ふと視線を下ろすと、そこに転がっていたのは、あなたにとってひどく嫌な記憶を想起させる物だった。
KP
※内容は自由。
何か嫌なことを思い出してください。
何か嫌なことを思い出してください。
佐倉 光
そこに転がっていたのは空っぽの綺麗な酒瓶だった。
※自分が小さくなる原因は酒盛りだったので、酒は大嫌いになった。
未成年だからって飲むのをやめていればこんな事にはなっていなかっただろうから。
そもそもが自業自得。自分の迂闊さを繰り返し思い知らされる想い出だ。
※自分が小さくなる原因は酒盛りだったので、酒は大嫌いになった。
未成年だからって飲むのをやめていればこんな事にはなっていなかっただろうから。
そもそもが自業自得。自分の迂闊さを繰り返し思い知らされる想い出だ。
KP
そこに転がっていたのは、朝の光に透かされた空っぽの綺麗な酒瓶だった。
少し緑がかった色合いは、否応なしにあの時、あなたが目覚めた朝を思い出させる。
何気ない日常の続き、ひどい酒の臭いに包まれてあなたは、その無力なものになって目覚めた。
少し緑がかった色合いは、否応なしにあの時、あなたが目覚めた朝を思い出させる。
何気ない日常の続き、ひどい酒の臭いに包まれてあなたは、その無力なものになって目覚めた。
佐倉 光
それはあの日に見たラベルのない瓶にどことなく似ていた。
思わず近寄ってみて、スーパーなどに置いてある一般的な物だということを確認し、落胆する。
ただただ、気分が落ち込んだ。
思わず近寄ってみて、スーパーなどに置いてある一般的な物だということを確認し、落胆する。
ただただ、気分が落ち込んだ。
KP
ひどく落ち込んだ気分が、ふっと晴れるように楽になった。
それは外の光の射し方のおかげだろうか、それとも、遠くから牧志が大学のレポートか何かやっている物音が、ふと耳に入ったからだろうか。
正気度 +1。
それは外の光の射し方のおかげだろうか、それとも、遠くから牧志が大学のレポートか何かやっている物音が、ふと耳に入ったからだろうか。
正気度 +1。
KP
また、〈聞き耳〉/2で判定。
佐倉 光
SAN 69 → 70
牧志 浩太
SAN 51 → 52
佐倉 光
1d100 39〈聞き耳〉/2 Sasa 1d100→ 94→失敗
牧志 浩太
1d100 48〈聞き耳〉/2 Sasa 1d100→ 84→失敗
佐倉 光
今日は「まあ、いいか」と思えた。
子供になったことで多少退屈だが学校に通い直し、友達もできたりしているわけだ。
悪いことばっかりじゃない。
子供になったことで多少退屈だが学校に通い直し、友達もできたりしているわけだ。
悪いことばっかりじゃない。
牧志 浩太
「よし、できた」
部屋で机に向かっていた牧志が顔を上げ、少し機嫌良さそうにリビングのソファに座った。
部屋で机に向かっていた牧志が顔を上げ、少し機嫌良さそうにリビングのソファに座った。
佐倉 光
窓から外でも見てたかな。
佐倉 光
随分と上機嫌な牧志の声を聞いて振り向く。
佐倉 光
「何してたんだ?」
牧志 浩太
「ああ、今度のレポートに使う図面。
始めるまで詰まってて気が重かったんだけど、やり始めたらふっと気が楽になってさ。
やると進むってこと、あるんだな」
始めるまで詰まってて気が重かったんだけど、やり始めたらふっと気が楽になってさ。
やると進むってこと、あるんだな」
佐倉 光
「ああ、一番辛いのは始めるまでだっていうしな。
とりあえず何でもいいから始めろってのは聞いたことがある」
とりあえず何でもいいから始めろってのは聞いたことがある」
佐倉 光
「今日は何だか天気がいいというか空気がいいというか」
時間帯どれくらいなんだろ。
時間帯どれくらいなんだろ。
KP
夕方だ。
牧志は早い時間に大学が終わってレポートに専念していて、あなたは学校から帰ったところだ。
牧志は早い時間に大学が終わってレポートに専念していて、あなたは学校から帰ったところだ。
佐倉 光
「よーし、俺も宿題やっちまお」
鞄からドリルを出して片付けよう。
鞄からドリルを出して片付けよう。
佐倉 光
「まだわざと間違えるとかする必要ねーよな……」
漢字の書き取りと算数ドリルをさっさと終わらせる。
漢字の書き取りと算数ドリルをさっさと終わらせる。
牧志 浩太
「大丈夫だろ。
その学年なら100点取る子はさらっと取るし。
よし、夕飯作るか」
しばらくその様子を眺めていた牧志は、うーん、と伸びをすると、夕食の準備に取りかかる。
落ちていく陽の眩しい光が、部屋の中に満ちていた。
その学年なら100点取る子はさらっと取るし。
よし、夕飯作るか」
しばらくその様子を眺めていた牧志は、うーん、と伸びをすると、夕食の準備に取りかかる。
落ちていく陽の眩しい光が、部屋の中に満ちていた。
佐倉 光
「何か買ってくるものとかあるか?」
そういえば煮込みハンバーグの作り方を習う約束をしていたのだ。
その理由は変わったが。
そういえば煮込みハンバーグの作り方を習う約束をしていたのだ。
その理由は変わったが。
牧志 浩太
「特にないかな、帰りに買い物してきたし。
そうだ、煮込みハンバーグ一緒に作るか?
確か、作り方教えるって話してた気がする」
そうだ、煮込みハンバーグ一緒に作るか?
確か、作り方教えるって話してた気がする」
佐倉 光
「……」
佐倉 光
「そうだな、今日はこっから仕事ないし。今日習おうかな」
佐倉 光
「これ終わったらそっち行くから2分待って」
殴り書きのように算数ドリルを片付けて、ランドセルに放り込みながら、それを頼んだ日のことを少し思い出していた。
殴り書きのように算数ドリルを片付けて、ランドセルに放り込みながら、それを頼んだ日のことを少し思い出していた。
牧志 浩太
「分かった。肉の解凍だけ始めとく」
牧志はキッチンに向かい、必要なものを作業場の上に揃え始める。
その背中は、あなたが作り方を教えてくれと頼んだあの日よりも手慣れていた。
牧志はキッチンに向かい、必要なものを作業場の上に揃え始める。
その背中は、あなたが作り方を教えてくれと頼んだあの日よりも手慣れていた。
佐倉 光
片付けが終わったら動画撮影用のスマホを設置。
手元でメモを取るために鉛筆とメモ帳を持っていく。
手での書き物も小学校でさんざんやらされたので、慣れた。
手元でメモを取るために鉛筆とメモ帳を持っていく。
手での書き物も小学校でさんざんやらされたので、慣れた。
牧志 浩太
「佐倉さん、字書くの速くなった?」
牧志 浩太
牧志は一度息を吸うと、半分手癖になっていた工程をひとつひとつ分解し、理由と合わせて解説していく。
例えば、ハンバーグのタネの真ん中から空気を抜く理由、とか、つなぎを入れる理由、とかだ。
例えば、ハンバーグのタネの真ん中から空気を抜く理由、とか、つなぎを入れる理由、とかだ。
佐倉 光
「ちょっと待って今のは……」
たまに手癖で進みそうになる工程に質問を挟んでメモを取る。
たまに手癖で進みそうになる工程に質問を挟んでメモを取る。
佐倉 光
「ひとつまみ、ひとふりって具体的に何グラムだ……?」
牧志 浩太
「ひとつまみは指三本でつまんだくらいだって。
塩だと大体1gくらい…… だっけ? ごめん、手塞がってるからネットで確認頼む。
ひとふりは少ない量だから、味見して調整すればいいらしい。
料理って歴史長いだけあって業界用語多いよな」
塩だと大体1gくらい…… だっけ? ごめん、手塞がってるからネットで確認頼む。
ひとふりは少ない量だから、味見して調整すればいいらしい。
料理って歴史長いだけあって業界用語多いよな」
佐倉 光
「おう。だって俺の指と牧志の指大分長さ違うからさ、どう考えても同じ量にはならないだろ」
自分の丸くて小さな手を見つめて軽い息をつく。
自分の丸くて小さな手を見つめて軽い息をつく。
牧志 浩太
「うーん、確かに。
子供向けの本じゃなければ大人の指だろうと思うんだけど、男女とか背丈でも違うもんな。
平均値?」
子供向けの本じゃなければ大人の指だろうと思うんだけど、男女とか背丈でも違うもんな。
平均値?」
牧志 浩太
「まあ最初くらい分かりやすい表記で、とも思うけど、たぶん今の秤とかができる前から作られてきた共通言語なんだろうな、って気もする。
古い単位とか、もともと王の指の長さから来てたりするしな。そういうものなのかも……」
古い単位とか、もともと王の指の長さから来てたりするしな。そういうものなのかも……」
佐倉 光
「料理も経験か。まあそりゃそうだよな」
佐倉 光
空気抜きも俺の力だとちょっと辛いな。
いや、これも慣れなのか?
見よう見まねで工程を追う。
いや、これも慣れなのか?
見よう見まねで工程を追う。
牧志 浩太
「っと、焦げる焦げる」
牧志 浩太
「俺の一振りはコレ! とか言って七味の蓋開けて使うやつ居たな。
そのままドバーって。真っ赤になってびっくりする。
あと細かい調味料全部省略するやつもいた」
そのままドバーって。真っ赤になってびっくりする。
あと細かい調味料全部省略するやつもいた」
佐倉 光
「七味の缶開けたらそりゃ一缶だろ。味おかしくならねぇか」
そんなエピソードを笑いながらも、ただ手伝っているだけでは分からなかったことを吸収しようと努力する。
そんなエピソードを笑いながらも、ただ手伝っているだけでは分からなかったことを吸収しようと努力する。
牧志 浩太
「正直、あれ見てると七味の味と食感以外しなさそう。
あれくらいないと物足りないんだー、って言ってた」
あれくらいないと物足りないんだー、って言ってた」
佐倉 光
「はは、そういうのも自分の好みで作れるのが自炊のいいところなのかな」
今は牧志が作ってくれる飯が美味いと思っているので、それを学びたいところだ。
今は牧志が作ってくれる飯が美味いと思っているので、それを学びたいところだ。
佐倉 光
お袋の味ってのはあまり覚えていないけど、間違いなく牧志が作ってくれる飯は記憶に残る味だろう。
牧志 浩太
「だな。
こっちじゃ食べられない物突然食べたくなった時も、作ればなんとかなるし。
あ、でも一度コロッケ作ってみた時は面倒すぎてもうやらないって思ったな」
こっちじゃ食べられない物突然食べたくなった時も、作ればなんとかなるし。
あ、でも一度コロッケ作ってみた時は面倒すぎてもうやらないって思ったな」
佐倉 光
なるほど外を固めて肉汁を閉じ込める。
そのための塩であり余熱、と。
料理は化学実験だな。
そのための塩であり余熱、と。
料理は化学実験だな。
KP
肉が加熱されてくると途端に脂のいい香りが漂いだし、トマトとソースの馥郁とした香りがそれを包み込む。
牧志 浩太
牧志はスパイスの効いた味、あなたの分は甘めのまろやかな味付け、といつも分けているのは、どうやら最後にスパイスや蜜を足していると分かる。
出来上がる直前まで同じ味なのだ。
出来上がる直前まで同じ味なのだ。
佐倉 光
なるほど実は味が違ったんだな。殆ど意識したことがなかった。
佐倉 光
ぐぅぅぅ、と腹が鳴る。
メモを置いていつも通り皿やカトラリーの準備をしよう。
メモを置いていつも通り皿やカトラリーの準備をしよう。
牧志 浩太
「作ってると腹減るよな」
その音につられるように、牧志の腹も鳴る。
その音につられるように、牧志の腹も鳴る。
佐倉 光
「深いヤツでいいよねー?」
言いながら引っ張り出している。
言いながら引っ張り出している。
牧志 浩太
「ああ、それで大丈夫」
講習会はここで終わり、いつもの夕食の時間だ。
ダイニングテーブルの上を、柔らかな色の照明が照らしている。
講習会はここで終わり、いつもの夕食の時間だ。
ダイニングテーブルの上を、柔らかな色の照明が照らしている。
佐倉 光
そういえばいつしか肉料理にも抵抗はなくなった。
あれの後遺症がそれほど長続きしなかったのは、割合あれから平和な時間が長かったからかも知れない。
小学校の給食で暫く肉料理が出るたび大変だったもんなぁ……
アレルギーじゃないんだから好き嫌いは駄目、とか言われて半分泣きながら食ってたけど。
あれの後遺症がそれほど長続きしなかったのは、割合あれから平和な時間が長かったからかも知れない。
小学校の給食で暫く肉料理が出るたび大変だったもんなぁ……
アレルギーじゃないんだから好き嫌いは駄目、とか言われて半分泣きながら食ってたけど。
佐倉 光
まあ……そんな出来事も吹っ飛ぶくらいの衝撃だったよ。前回のあれは。
佐倉 光
今の小学校もう少し融通が利くと思うけども。
たぶんちょっと古いやり方してるとこなんだ。
久しぶりに「インモラル」読んで、そういえばそんな後遺症じみた物かかえてたなって思い出したので。
※牧志は幻覚抱えてた
たぶんちょっと古いやり方してるとこなんだ。
久しぶりに「インモラル」読んで、そういえばそんな後遺症じみた物かかえてたなって思い出したので。
※牧志は幻覚抱えてた
KP
そういえば。前回の出来事が衝撃的すぎてそれどころじゃなかった!
たしか後遺症が残ったままだとさすがにひど……ややこしいので、二ヶ月経過してからのスタートにしたんでした。いま思い出した。
たしか後遺症が残ったままだとさすがにひど……ややこしいので、二ヶ月経過してからのスタートにしたんでした。いま思い出した。
二人はかつての経験の影響で、一時期肉を食べることに抵抗を覚えるようになっていた。
牧志 浩太
彼が肉料理を避ける時期はもう少し長かった。
給食のメニューに肉料理を見つける度、彼は野菜と豆腐で様々な料理を作ってあなたを迎えた。
凝ったものを作ろうとしすぎて、ちょくちょく想定外の味になっていた。
そのうち出来合いの惣菜から始め、魚、豆腐と鶏肉を混ぜたもの、豚肉、と軟着陸していったのも、あなたがまた肉を食べられるようになった理由のひとつかもしれない。
給食のメニューに肉料理を見つける度、彼は野菜と豆腐で様々な料理を作ってあなたを迎えた。
凝ったものを作ろうとしすぎて、ちょくちょく想定外の味になっていた。
そのうち出来合いの惣菜から始め、魚、豆腐と鶏肉を混ぜたもの、豚肉、と軟着陸していったのも、あなたがまた肉を食べられるようになった理由のひとつかもしれない。
佐倉 光
あの期間は本当に世話になった。
夕食で、あまり手慣れていない感じの大豆ナゲットにどれだけ救われたか知れない。
夕食で、あまり手慣れていない感じの大豆ナゲットにどれだけ救われたか知れない。
ネタバレ/レプリカの心相
KP
内心幻覚抱えてねちょねちょぐちょぐちょうわぁあああってなりながら、よりによって作業記憶でハンバーグ作ってしまう浩太もつらいしひどいけど、さすがにややこしい。
佐倉 光
ひどいなそれは。
というか不定を抱えた牧志をコピーしたメカマキシはずっと不定なのか。それも怖い。
というか不定を抱えた牧志をコピーしたメカマキシはずっと不定なのか。それも怖い。
KP
なるほどそうなる。新しい経験も《SANチェック》もないんだから。
感情も思考もないので「狂気を抱えているような反応をするだけ」ではあるけど、周囲から見たら永遠に狂気を抱えたままなんだなぁ。
感情も思考もないので「狂気を抱えているような反応をするだけ」ではあるけど、周囲から見たら永遠に狂気を抱えたままなんだなぁ。
牧志 浩太
……前回のあの出来事の後、ここに戻ってからしばらく、彼はあなたと共に動いたり笑ったりできることを、本当に噛みしめていた。
戻って数日ほどは彼も、朝目覚めて洗面台の鏡を前に百面相をしていたり、どこか不安そうにしていた覚えがある。
戻って数日ほどは彼も、朝目覚めて洗面台の鏡を前に百面相をしていたり、どこか不安そうにしていた覚えがある。
牧志 浩太
互いにどこか影を落としていた悪夢の不安も、今ここにはもうない。
牧志は楽しそうに皿を置き、二人で作り上げたご馳走を盛る。
牧志は楽しそうに皿を置き、二人で作り上げたご馳走を盛る。
佐倉 光
牧志が生き返ってからは、俺のためにも牧志のためにも声をかけて、心音を確かめた。
牧志の感情に呼応するように頻繁に話しかけて、笑った。
牧志の感情に呼応するように頻繁に話しかけて、笑った。
佐倉 光
今は意識せずともそういった心配は消えて、素直に今を楽しめる。
米を盛って箸を並べ、子供用の椅子によじ登る。
米を盛って箸を並べ、子供用の椅子によじ登る。
KP
もしかすると今は一番、素直に目の前のことを楽しんでいられているのかもしれない。
そんな、晴れやかな気分だった。
そんな、晴れやかな気分だった。
牧志 浩太
「いただきます」
牧志は大人用の椅子に座ってあなたと向き合い、笑って手を合わせる。
牧志は大人用の椅子に座ってあなたと向き合い、笑って手を合わせる。
佐倉 光
「いただきまーす!」
手を合わせて、早速自分が形成した、ちょっと崩れているハンバーグに箸をいれる。
手を合わせて、早速自分が形成した、ちょっと崩れているハンバーグに箸をいれる。
KP
ちょっと崩れているハンバーグは、味がよく染みてむしろ美味しい!
成程、これはこれでアリだ。
成程、これはこれでアリだ。
佐倉 光
「うーん。予想外。美味しい。
料理って奥が深いな」
走り書きでメモを取って、それから夢中で食べ始める。
料理って奥が深いな」
走り書きでメモを取って、それから夢中で食べ始める。
佐倉 光
「自分も作ってると、余計に美味く感じる気がするなぁ」
牧志 浩太
「最初にちゃんとできた時って、特に美味しく思うよな。
本当にできた! って、喜びとちょっと信じられない気持ちが入る」
本当にできた! って、喜びとちょっと信じられない気持ちが入る」
佐倉 光
「美味しい! お代わりしたい!」
子供そのものの言い方で、空になった皿を手に叫ぶ。
正直覚えられたかどうかには自信がない。
あとでゆっくり動画とメモを付き合わせて分析しよう。
子供そのものの言い方で、空になった皿を手に叫ぶ。
正直覚えられたかどうかには自信がない。
あとでゆっくり動画とメモを付き合わせて分析しよう。
牧志 浩太
「俺も俺も」
そうしてたらふく食べた結果、ハンバーグは瞬く間に空になった。
片付けを終えた後には、満足感とメモの山だけが残される。
そうしてたらふく食べた結果、ハンバーグは瞬く間に空になった。
片付けを終えた後には、満足感とメモの山だけが残される。
佐倉 光
「はー。食べた食べたー。ちょい食べ過ぎたかも」
皿を纏めてテーブルを拭く。調味料などを片付ける。
小学生で邪魔にならない範囲の手伝いをするぞ。
皿を纏めてテーブルを拭く。調味料などを片付ける。
小学生で邪魔にならない範囲の手伝いをするぞ。
佐倉 光
「牧志ー、これから用事あるー? なかったらゲームしよーぜ」
牧志 浩太
「お、いいな! しようしよう」
彼が取り出したのは、二人の子供が協力して大きな繭の外を目指すゲームだ。
特徴的なのがこの二人、会話イベントがある度に喧嘩していることだ。
喧嘩するのに協力するし妙に仲がいいのだ。
彼が取り出したのは、二人の子供が協力して大きな繭の外を目指すゲームだ。
特徴的なのがこの二人、会話イベントがある度に喧嘩していることだ。
喧嘩するのに協力するし妙に仲がいいのだ。
佐倉 光
まゆ……。これも子供チームは知らないイベントだわ。
KP
知らないイベントですねぇ。
佐倉 光
「もっと言葉に気をつければトラブルにならねぇと思うんだけどなーこいつらさー」
などと言いながらも、会話があるたびにわざと悪意を込めたような読み方でセリフを音読する。
変にノリノリだ。
などと言いながらも、会話があるたびにわざと悪意を込めたような読み方でセリフを音読する。
変にノリノリだ。
牧志 浩太
牧志もノリノリで台詞を音読するが、悪意を込めた言い方に慣れていないのかいまいち棒読みだ。
牧志 浩太
顔が楽しそうな笑顔のままだし。
自分で動いて一緒にできるゲーム楽しいな! が全身から出てしまっている。
自分で動いて一緒にできるゲーム楽しいな! が全身から出てしまっている。
佐倉 光
ゲームの腕はどれくらいだろう……
1d100 Sasa 1d100→92
たかいwww
さすが子供。
1d100 Sasa 1d100→92
たかいwww
さすが子供。
牧志 浩太
1d100 Sasa 1d100→27
案外腕がよかった!
パズル対戦ゲームなどはよくやっているようだし、結構得意なのかもしれない。
案外腕がよかった!
パズル対戦ゲームなどはよくやっているようだし、結構得意なのかもしれない。
KP
喧嘩し続ける二人は協力し、肩車をして手の届かない場所を越え、そして最後までやっぱり喧嘩しながら手を取り合って外へ出て行った。
佐倉 光
では暫くゲームに興じて、風呂入って寝ようー。
KP
快い汗を風呂で流せば、抗いがたい眠気が心地よくやってくる。
佐倉 光
ふぁぁぁ。
夜十時頃になると眠気が押し寄せてくる。
大人だった頃はこんな時間まだ宵の口だったのだが、もう子供の体じゃ保たない。
夜十時頃になると眠気が押し寄せてくる。
大人だった頃はこんな時間まだ宵の口だったのだが、もう子供の体じゃ保たない。
佐倉 光
「ねるー。お休み」
着替えたら部屋に引っ込む。明日の準備も万全。ぎりぎりまで寝ていられる態勢は整えてある!
着替えたら部屋に引っ込む。明日の準備も万全。ぎりぎりまで寝ていられる態勢は整えてある!
牧志 浩太
「ああ、お休み」
彼は手を振り、自分の部屋に引っ込んでいく。
きっと彼はもう少し本を読んだりレポートの続きをしたり、そうして過ごすのだろう。
彼は手を振り、自分の部屋に引っ込んでいく。
きっと彼はもう少し本を読んだりレポートの続きをしたり、そうして過ごすのだろう。
KP
布団に入って目を閉じると、まぶたの裏の模様だけが、あなたの視界に揺らいだ。
KP
〈聞き耳〉-20%で判定。
佐倉 光
1d100 59〈聞き耳〉-20 Sasa 1d100→ 84→失敗
牧志 浩太
1d100 77〈聞き耳〉補正つき Sasa 1d100→ 46→成功
KP
あなたはすとんと眠りに落ちた。
KP
それから数日、あなたはなんとなく機嫌がよかった。
特に何かいいことがあったという訳でもないし、何なら担任に気に喰わないことを言われたりもしたのだが、さっと忘れられる程には機嫌がいい。
特に何かいいことがあったという訳でもないし、何なら担任に気に喰わないことを言われたりもしたのだが、さっと忘れられる程には機嫌がいい。
牧志 浩太
牧志もそれは同じなようで、楽しそうな鼻歌がちょっとした行動の後について回る。
KP
ちょうど過ごしやすい気候のおかげだろうか。
それとも、最近よく眠れているからだろうか?
人間の精神は案外、肉体の影響を受けるというし。
それとも、最近よく眠れているからだろうか?
人間の精神は案外、肉体の影響を受けるというし。
KP
SAN +1d4。
佐倉 光
1d4 Sasa 1d4→2
SAN 69 → 71
SAN 69 → 71
牧志 浩太
1d4 Sasa 1d4→1
SAN 52 → 53
SAN 52 → 53
佐倉 光
ちょっとくらい嫌なことがあっても、嫌な夢を見ても、すぐに切り替えられた。
気分が上向きになりやすい、充実した時期なんだろうと思った。
牧志も最近機嫌がいいみたいだし、そういう気候なんだろうな。
気分が上向きになりやすい、充実した時期なんだろうと思った。
牧志も最近機嫌がいいみたいだし、そういう気候なんだろうな。
牧志 浩太
そんなある日、友達と遊んで帰ると、牧志が害虫防除スプレーを部屋の扉の下に吹いているのを見かけた。
ひと吹きで害虫がいなくなるという触れ込みのやつだ。
ひと吹きで害虫がいなくなるという触れ込みのやつだ。
牧志 浩太
「あ、お帰り佐倉さん」プシュー。
佐倉 光
「お? ゴキでも出た?」
まあ不思議はないよなと思った。
まあ不思議はないよなと思った。
牧志 浩太
「姿は見てないんだけど、最近寝る前に虫の音がするんだ。
佐倉さんの部屋は大丈夫?」
彼の傍らには、使用済みの噴霧式殺虫剤の缶がある。
佐倉さんの部屋は大丈夫?」
彼の傍らには、使用済みの噴霧式殺虫剤の缶がある。
佐倉 光
「うん、俺の方は別に気になったことないな。
虫の音ってどんな?」
虫の音ってどんな?」
牧志 浩太
「そっか、噴霧式まだあるから出るようなら使ってよ。
ごそごそ、もぞもぞっていう感じの音だな。
這うような音。それで寝づらいってわけじゃないんだけど」
ごそごそ、もぞもぞっていう感じの音だな。
這うような音。それで寝づらいってわけじゃないんだけど」
佐倉 光
「ふーん。それこそゴキか何かかな」
言いながら空き缶を見て、ちょっとした違和感。
言いながら空き缶を見て、ちょっとした違和感。
佐倉 光
「ん? その噴霧式のって出入り口にシュッとやればいいやつじゃないの?」
KP
おっと、すみません描写不足。
セットして待つと室内に噴霧される丸い缶の噴霧式殺虫剤と、手持ちで出入り口にシュっとするやつ両方あります。
噴霧式の方が使用済み、出入り口にシュっとするやつは牧志がいま使用中。
セットして待つと室内に噴霧される丸い缶の噴霧式殺虫剤と、手持ちで出入り口にシュっとするやつ両方あります。
噴霧式の方が使用済み、出入り口にシュっとするやつは牧志がいま使用中。
佐倉 光
ふむふむ。じゃあそこまで変なことはしていないか。
噴霧式のヤツやってダメ押しバリアしてんのかな程度だよね。
噴霧式のヤツやってダメ押しバリアしてんのかな程度だよね。
KP
そうです。失礼しました。>噴霧式してバリアコンボ
佐倉 光
「俺はいいや」
入る前に服を叩いて虫や花粉を落とす。快適空間のためにこういう行動が必要だ。
入る前に服を叩いて虫や花粉を落とす。快適空間のためにこういう行動が必要だ。
KP
そんな出来事から、また数日。
あなたはやっぱり機嫌がよかった。
機嫌がよい、というより、なんだか言いようもなく幸せなのだ。
理由はないが、すごくいい気分だ。日が過ぎるごとに幸せになっていくようだ。
そういう時期なのだろうか?
あなたはやっぱり機嫌がよかった。
機嫌がよい、というより、なんだか言いようもなく幸せなのだ。
理由はないが、すごくいい気分だ。日が過ぎるごとに幸せになっていくようだ。
そういう時期なのだろうか?
牧志 浩太
牧志も同じ気持ちなのか、気持ち悪いくらいいつもニコニコしている。
牧志は元からよく穏やかに微笑んでいるが、それとは違い、とにかく楽しそうなのだ。
牧志は元からよく穏やかに微笑んでいるが、それとは違い、とにかく楽しそうなのだ。
KP
※この状態に違和感を覚えることはできます。
覚えないこともできます。
覚えないこともできます。
佐倉 光
「なんか最近いいことあった?」
自分がなんだかウキウキしているのは、まあそういう気候なんだろうと思った。
変な事件も起きてないし、学校生活が充実している。
授業も楽しい飯も美味い。
ついでに言えば最近仕事の方でも1個大きな案件が片付いて開放感がある。
自分がなんだかウキウキしているのは、まあそういう気候なんだろうと思った。
変な事件も起きてないし、学校生活が充実している。
授業も楽しい飯も美味い。
ついでに言えば最近仕事の方でも1個大きな案件が片付いて開放感がある。
牧志 浩太
「お帰り佐倉さん。
あ、そうそういいことあったんだ。
ご飯が美味しかったし友達とは盛り上がったし授業は楽しい。日常最高」
牧志は満面の笑みであなたを出迎える。テンション高めだ。
あ、そうそういいことあったんだ。
ご飯が美味しかったし友達とは盛り上がったし授業は楽しい。日常最高」
牧志は満面の笑みであなたを出迎える。テンション高めだ。
佐倉 光
「そうかぁ! 最高だな!」
そのテンションに同レベルで返して、軽く首を傾げる。
そのテンションに同レベルで返して、軽く首を傾げる。
佐倉 光
「んん……?」
なんだかお互いにテンション高すぎる気もするが……
なんだかお互いにテンション高すぎる気もするが……
佐倉 光
まあそんな日もあるだろう。
ちょっと前の事件がアレだったし、感情を素直に出せるってのは嬉しいことだしな!
ちょっと前の事件がアレだったし、感情を素直に出せるってのは嬉しいことだしな!
牧志 浩太
「ああ! 最高!」
晴れ晴れと感情を示して彼は笑う。
日々が充実している。楽しい!
SAN +1d6
晴れ晴れと感情を示して彼は笑う。
日々が充実している。楽しい!
SAN +1d6
佐倉 光
1d6
Sasa 1d6→1
SAN 71 → 72
Sasa 1d6→1
SAN 71 → 72
牧志 浩太
1d6 Sasa 1d6→5
SAN 53 → 58
SAN 53 → 58
KP
その日の夜。
そんな喜びを噛みしめて、あなたは快い疲れとともに布団へ飛び込む。
辺りは心地よく静かだ。
遠くから微かに車の音などがするだけの、気持ちよく眠れそうな時間。
そんな喜びを噛みしめて、あなたは快い疲れとともに布団へ飛び込む。
辺りは心地よく静かだ。
遠くから微かに車の音などがするだけの、気持ちよく眠れそうな時間。
KP
〈聞き耳〉で判定。
佐倉 光
1d100 79〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 39→成功
佐倉 光
聞こえちゃったー!
牧志 浩太
1d100 97〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 84→成功
KP
ごそ……ごそ、ごそ。
ずり……、もぞ、ごそ、もぞもぞ。
布団に飛び込んで目を閉じようとすると、どこからか虫の這うような音が聞こえた。
もぞ……、もぞ、ごそり。
枕の下あたりだろうか、すぐ近くで、もぞもぞという気配を伴う小さな音がする。
しかし今のあなたは疲れているし、機嫌もいい。
音の源を探すこともできるし、気にせず眠ってしまうこともできる。
ずり……、もぞ、ごそ、もぞもぞ。
布団に飛び込んで目を閉じようとすると、どこからか虫の這うような音が聞こえた。
もぞ……、もぞ、ごそり。
枕の下あたりだろうか、すぐ近くで、もぞもぞという気配を伴う小さな音がする。
しかし今のあなたは疲れているし、機嫌もいい。
音の源を探すこともできるし、気にせず眠ってしまうこともできる。
佐倉 光
寝入りっぱなに変な音が聞こえた。
なんかいるのかな。
なんかいるのかな。
佐倉 光
さすがに寝てる間に耳に入られたら嫌だなーと思って、枕の下とその周囲だけ見てみる。
ついでに水飲む。
何も無けりゃ寝る。
ついでに水飲む。
何も無けりゃ寝る。
KP
枕の下を開けても、そこには何もいない。
頭の後ろでもぞもぞと気配がする。頭に何かくっついているのだろうか?
頭の後ろでもぞもぞと気配がする。頭に何かくっついているのだろうか?
佐倉 光
「んんー?」
頭をゴシゴシ引っ掻いてみて、何も無ければヘッドセットつけて寝る。
なんだかわかんないけど。
頭をゴシゴシ引っ掻いてみて、何も無ければヘッドセットつけて寝る。
なんだかわかんないけど。
KP
頭を引っ掻いてみても何も触れない。
そうこうしているうちに掻く音に紛れたりして、何となく分からなくなってしまった。
機嫌もいいことだし、まあいいかと思える。
あなたは快い疲労のままに、目を閉じるだろう。
そうこうしているうちに掻く音に紛れたりして、何となく分からなくなってしまった。
機嫌もいいことだし、まあいいかと思える。
あなたは快い疲労のままに、目を閉じるだろう。
佐倉 光
スヤァ
KP
何だかとても気持ちいい夢を見たような気がした。
何が快かったのかもよく分からないまま、あなたは目を開ける。
今日は牧志と図書館に行く約束をしている。
外は折悪しく大雨だが、いい気分の夢が後を引いて、天候も気にならない。
あなたは今日も機嫌がいい。
何が快かったのかもよく分からないまま、あなたは目を開ける。
今日は牧志と図書館に行く約束をしている。
外は折悪しく大雨だが、いい気分の夢が後を引いて、天候も気にならない。
あなたは今日も機嫌がいい。
牧志 浩太
「おはよう、佐倉さん。
朝どうしよう。図書館ついでにどこかで食べる?」
牧志は昨日にも増して機嫌がいい。
満面の笑みで部屋から出てきた。
朝どうしよう。図書館ついでにどこかで食べる?」
牧志は昨日にも増して機嫌がいい。
満面の笑みで部屋から出てきた。
佐倉 光
なんだか雨音ですら楽の音のように心地よい。
濡れる、なんて、PCは壊れる本はしける靴下は濡れるで最悪の筈なのに?
濡れる、なんて、PCは壊れる本はしける靴下は濡れるで最悪の筈なのに?
佐倉 光
「そうだなー、今日みたいな天気ならきっとどこでもすいてるし、いいかもなー」
佐倉 光
「そういえばさぁー。やっぱ虫いるみたいだねー。
昨日寝入りっぱなに聞こえたー」
半ばスキップのように体を浮かせながら、歯を磨きにゆく。
歯が綺麗になるのも気持ちいいなぁ!
昨日寝入りっぱなに聞こえたー」
半ばスキップのように体を浮かせながら、歯を磨きにゆく。
歯が綺麗になるのも気持ちいいなぁ!
牧志 浩太
「ああー、居るか。
そうなんだよな、ずっともぞもぞ聞こえてて。
まあいいか、虫の一匹くらい」
牧志は窓を伝い落ちる雨粒を眺めて笑い、身支度を整えては「決まった!」とまた笑う。
そうなんだよな、ずっともぞもぞ聞こえてて。
まあいいか、虫の一匹くらい」
牧志は窓を伝い落ちる雨粒を眺めて笑い、身支度を整えては「決まった!」とまた笑う。
佐倉 光
「ははは、ハルカから今日の午後は無理って連絡来たわー。
そりゃそーだよなこの天気じゃさぁ」
なんだかおかしくて笑う。
そして荷物を纏める。PCはやめとこ! アブナイから!
壊れたら笑ってしまいそうだ。
そりゃそーだよなこの天気じゃさぁ」
なんだかおかしくて笑う。
そして荷物を纏める。PCはやめとこ! アブナイから!
壊れたら笑ってしまいそうだ。
牧志 浩太
「ひっどい雨だもんなぁ。濡れ鼠になるよこれ」
牧志も軽やかに荷物をまとめる。
なんだか、楽しそうが過ぎて足元が危うい。
牧志も軽やかに荷物をまとめる。
なんだか、楽しそうが過ぎて足元が危うい。
佐倉 光
いつ異常に気付くかのチキンレースじみてきたぞ。
まえの話に引き続き感情を弄ばれる話!?
まえの話に引き続き感情を弄ばれる話!?
KP
はっ、なるほどそういう!? >前の話に引き続き
KP
外に出ると案の定大雨だ。
側溝へ向けてだらだらと水が流れ、傘を差していても濡れるのは免れられそうにない。
通りをゆく人々もどこか足早に、雨を嫌って歩いてゆく。
側溝へ向けてだらだらと水が流れ、傘を差していても濡れるのは免れられそうにない。
通りをゆく人々もどこか足早に、雨を嫌って歩いてゆく。
佐倉 光
雨の中に傘をさして出る。さすがにスマホとメモはジップロックに入れたが、これはもう濡れ鼠決定だ。
佐倉 光
「雨っていやなんだよなー、PC持ってけねーしさー。
今日本借りるのはやめた方がいいな!」
内からあふれ出る笑いが、傘なんてささなくてもいいじゃないかという気持ちにさせる。
どーせ濡れちゃうんだからさ!
今日本借りるのはやめた方がいいな!」
内からあふれ出る笑いが、傘なんてささなくてもいいじゃないかという気持ちにさせる。
どーせ濡れちゃうんだからさ!
KP
そうやって話しかけようとすると、横に牧志の姿が無かった。
機嫌が良かろうとも、あなたは流石にひやりとするかもしれない。
あの時も、ふと話しかけようとした一瞬に、彼は……、
機嫌が良かろうとも、あなたは流石にひやりとするかもしれない。
あの時も、ふと話しかけようとした一瞬に、彼は……、
佐倉 光
思わず身構えて周囲を見回す。
牧志 浩太
「ごめん落ちた」
身構えた直後、そんな声。
牧志はちゃんとそこにいた。
そこ。
側溝に片足を突っ込んで笑っていた。
どうやら足元が不注意のあまり、足を滑らせて側溝に落ちてしまったらしい。
服を傷だらけにしたままびしょ濡れになっているというのに、痛そうな様子もなく彼は笑っている。
身構えた直後、そんな声。
牧志はちゃんとそこにいた。
そこ。
側溝に片足を突っ込んで笑っていた。
どうやら足元が不注意のあまり、足を滑らせて側溝に落ちてしまったらしい。
服を傷だらけにしたままびしょ濡れになっているというのに、痛そうな様子もなく彼は笑っている。
佐倉 光
「あはははは何やってんだよぉ」
笑いながら手を差し伸べ……
笑いながら手を差し伸べ……
佐倉 光
あれ、いくらなんでもなんかおかしくねぇか?
顔をしかめた。
楽しい。嬉しい。気分が弾む。
顔をしかめた。
楽しい。嬉しい。気分が弾む。
佐倉 光
「痛くないの?」
牧志 浩太
「痛い。結構派手にぶつけた」
彼はあなたの手を取ってにこにこと笑う。
笑いながら手をつき、痛みに一瞬顔をしかめて側溝から這い出した。
彼はあなたの手を取ってにこにこと笑う。
笑いながら手をつき、痛みに一瞬顔をしかめて側溝から這い出した。
牧志 浩太
「あーあー、思いきり擦ったな」
手や足の状態を確かめている。
骨が折れたりはしていないようだが、手足には見事な擦り傷ができていた。痛そうだ。
手や足の状態を確かめている。
骨が折れたりはしていないようだが、手足には見事な擦り傷ができていた。痛そうだ。
KP
あなたはその時、ふ、と冷静になる。
異常に気づく。
側溝の中で雨水を浴びながら笑う彼の、目の前の光景の異様さに、気づく。
頭の奥から湧き出るように、あなたの身体に理由もない楽しさが溢れ出ている。
まるで酒にでも酔ったかのように。
異常に気づく。
側溝の中で雨水を浴びながら笑う彼の、目の前の光景の異様さに、気づく。
頭の奥から湧き出るように、あなたの身体に理由もない楽しさが溢れ出ている。
まるで酒にでも酔ったかのように。
佐倉 光
「ちょっと、待ってくれよ。
なんでそんな、笑ってんだ?
そこまで笑うようなことじゃないだろ?」
なんでそんな、笑ってんだ?
そこまで笑うようなことじゃないだろ?」
佐倉 光
やらかしたなー、って笑うしかない気分のことはまあ、ある。
ガキになってからそんなことが増えた。
しかしそれはあくまでも俺の話。
牧志はやらかしたとき、そこまで笑う奴じゃない。
ガキになってからそんなことが増えた。
しかしそれはあくまでも俺の話。
牧志はやらかしたとき、そこまで笑う奴じゃない。
佐倉 光
というか俺だって、好き好んで雨の中出掛けたくないし、濡れたら普通に不快なはずだし、なんか……
佐倉 光
ヘンに面白い。楽しい。愉快だ。清々しい。
佐倉 光
この場面目の前にしてそんな気分が続くの明らかにおかしくねぇか!?
牧志 浩太
「えっ?」
あなたの言葉に、牧志は座り込んだまま、はた、と擦りむいた手を見た。
一瞬だけ笑顔が消え、眼に戸惑いが戻る。
あなたの言葉に、牧志は座り込んだまま、はた、と擦りむいた手を見た。
一瞬だけ笑顔が消え、眼に戸惑いが戻る。
牧志 浩太
「だって雨水がぴとぴと体を垂れてるし、ずきずき痛いし楽しくて、あれ?」
またすぐに笑顔が浮かぶ。
彼は不思議そうに数度、目をまたたく。
またすぐに笑顔が浮かぶ。
彼は不思議そうに数度、目をまたたく。
佐倉 光
「痛いし。不快だし。じめじめしてるし。濡れたから着替えないとだし」
わざと口に出す。
わざと口に出す。
KP
〈聞き耳〉で判定。
佐倉 光
1d100 79〈聞き耳〉 Sasa
1d100→ 19→成功
1d100→ 19→成功
牧志 浩太
1d100 97〈聞き耳〉 Sasa
1d100→ 26→成功
1d100→ 26→成功
佐倉 光
「こんなに愉快なのどう考えてもヘンだ。お前も……」
KP
もぞ、もぞ、虫が這う音がする。
頭の後ろで、いや、違う。
頭の中で、もぞもぞいう音がする。
頭蓋骨に反響して、骨を伝わって、脳味噌の上を這っている。
その虫の這う音がするたび、意味もなく楽しくて堪らなくなる。
そうだ、あなたは気づく。
周囲の音に紛れて分からなかっただけだ。
この音は、ずっと、あなたの頭の中でしていたのだ。
頭の後ろで、いや、違う。
頭の中で、もぞもぞいう音がする。
頭蓋骨に反響して、骨を伝わって、脳味噌の上を這っている。
その虫の這う音がするたび、意味もなく楽しくて堪らなくなる。
そうだ、あなたは気づく。
周囲の音に紛れて分からなかっただけだ。
この音は、ずっと、あなたの頭の中でしていたのだ。
佐倉 光
「虫がいる」
佐倉 光
「虫が頭の中這ってるー」
引っ張られるようにゲラゲラ笑った。
引っ張られるようにゲラゲラ笑った。
佐倉 光
「おかしいぞ。明らかにおかしいぞ俺たち!」
KP
おかしい。
明らかにおかしい。
そう気づいた時、頭の中で虫がもぞりと蠢いた。
手足がじんと痺れるような感覚とともに、
あなたの小さな身体に、唐突で突然な多幸感が満ちる。
視界がちかちかと瞬く。
目も眩むような、我を忘れてしまいそうな、幸せ!
これは…… 異常だ!
明らかにおかしい。
そう気づいた時、頭の中で虫がもぞりと蠢いた。
手足がじんと痺れるような感覚とともに、
あなたの小さな身体に、唐突で突然な多幸感が満ちる。
視界がちかちかと瞬く。
目も眩むような、我を忘れてしまいそうな、幸せ!
これは…… 異常だ!
牧志 浩太
「ほんとだ、頭の中で虫が這ってる。
あ、あ、あれ? 何だこれ、変、変だよな?
おかしい、気持ちいい、頭が溶けそうだ……!」
牧志が満面の笑みを浮かべたまま、がくがくと身を震わせて頭を抱える。
彼の目の中で眼球が落ち着きなく躍る。
あ、あ、あれ? 何だこれ、変、変だよな?
おかしい、気持ちいい、頭が溶けそうだ……!」
牧志が満面の笑みを浮かべたまま、がくがくと身を震わせて頭を抱える。
彼の目の中で眼球が落ち着きなく躍る。
KP
SAN +1d10
佐倉 光
1d10 Sasa
1d10→4
SAN 72→75
やったぁSAN値マックス~!
1d10→4
SAN 72→75
やったぁSAN値マックス~!
牧志 浩太
1d10 Sasa
1d10→2
SAN 58 → 60
やったね~!
1d10→2
SAN 58 → 60
やったね~!
佐倉 光
「やばくね? どう考えてもやばいだろこれ」
佐倉 光
「一度家に戻った方が」
佐倉 光
雨が心地いいなぁ!
いいじゃないかせっかく出てきたんだし。
いいじゃないかせっかく出てきたんだし。
佐倉 光
「あぁ、異常に気がつけて良かったー!
牧志と一緒に対策できる!」
牧志と一緒に対策できる!」
佐倉 光
「いや異常はやべーだろ」
佐倉 光
「あははは、でもさー、原因わかったようなもんだし? 今回は一人きりじゃないから心強いなー」
牧志 浩太
「あああ、佐倉さんがぐるぐるしてる、面白い!
いや面白くないよな、風邪引くし手当てもしないといけないし、これ絶対におかしいよ」
いや面白くないよな、風邪引くし手当てもしないといけないし、これ絶対におかしいよ」
佐倉 光
「ああああ頭の中バグってる!
文字通りバグだ!」
文字通りバグだ!」
佐倉 光
「バグだって~面白!」
牧志 浩太
「えっ文字通りバグだって!? 佐倉さん面白いな!」
KP
暫くすると異常な多幸感は薄れ、あなた達はどうにか適切な行動が取れるようになってくる。
例えば家に戻って風邪を引かないように着替えたり、牧志の怪我を手当てしたりだ。
しかし相変わらず、ずぶ濡れで不快だというのに、どこか楽しくて愉快な気分だ。
これは…… 明らかにおかしい。
おかしいし、危険だ。
実際、そんな不注意などしない牧志が、勢いよく側溝に落ちるほど不注意になっていたのだ。
でも楽しい。
例えば家に戻って風邪を引かないように着替えたり、牧志の怪我を手当てしたりだ。
しかし相変わらず、ずぶ濡れで不快だというのに、どこか楽しくて愉快な気分だ。
これは…… 明らかにおかしい。
おかしいし、危険だ。
実際、そんな不注意などしない牧志が、勢いよく側溝に落ちるほど不注意になっていたのだ。
でも楽しい。
KP
というわけで今回は楽しく探索ができる話です。やったね。
佐倉 光
やったあ、二人ともいるし楽しい探索だ!
これ正気度 減らないようにさせられてるだけで危機感もの凄い。
そして表情拾えるのがこの上なく役立つ話!
これ正気度 減らないようにさせられてるだけで危機感もの凄い。
そして表情拾えるのがこの上なく役立つ話!
KP
二人で楽しい探索をしよう!
普通なら《SANチェック》間違いなしの状況なのに、できないんですよねぇ、ここで《SANチェック》。
確かに、この話は表情が拾えることでめちゃくちゃ異様感が増すし状況も表現できる。
普通なら《SANチェック》間違いなしの状況なのに、できないんですよねぇ、ここで《SANチェック》。
確かに、この話は表情が拾えることでめちゃくちゃ異様感が増すし状況も表現できる。
佐倉 光
「一度帰ろうぜ。その怪我ほっといて悪化したらまずいし、風邪引きそうだしさ」
佐倉 光
「風邪引いたときに見る悪夢ってさー、後で考えると面白ぇよなぁー」
牧志 浩太
「ああ、分かる分かる。
温かくて意味不明で極彩色で」
温かくて意味不明で極彩色で」
佐倉 光
「あー、じゃなくて。頭の中の虫だよ。これなんだ? まさか脳味噌食ってるとかねぇだろうな?
少なくとも感覚や感情は弄られてる。前頭葉のあたりか?」
少なくとも感覚や感情は弄られてる。前頭葉のあたりか?」
牧志 浩太
「これなんだろうな? えっ折角戻ったのに喰われるの嫌すぎる。
あの時に埋め込まれたんじゃないよな?
いや、それなら佐倉さんまでおかしい理由が分からない」
あの時に埋め込まれたんじゃないよな?
いや、それなら佐倉さんまでおかしい理由が分からない」
佐倉 光
牧志に手を貸して、落ちている物などないか確認して、一度家に戻ろう。
牧志 浩太
「そうだな、一度帰って手当てして、風呂入って、落ち着いて」
真剣な顔になって考え込もうとするが、すぐ顔が笑顔になってしまうようで、口の端が少し震えた。
真剣な顔になって考え込もうとするが、すぐ顔が笑顔になってしまうようで、口の端が少し震えた。
佐倉 光
「最近何か変な物食うか何かしたっけ」
佐倉 光
「変なことは起こりまくってるからしょーじきわかんねぇ~」
牧志 浩太
「これがいつから起きたか、思い出してみよう。
思えば、今日突然じゃない気がするんだ」
牧志は諦めて笑顔に戻り、あなたの手を取って身を起こす。
幸いあたりに落ちた物はないようで、確認する牧志を見ていると、持ち物も全て揃っている。
思えば、今日突然じゃない気がするんだ」
牧志は諦めて笑顔に戻り、あなたの手を取って身を起こす。
幸いあたりに落ちた物はないようで、確認する牧志を見ていると、持ち物も全て揃っている。
佐倉 光
全部揃ってて良かったぁ~
些細すぎることに幸せを感じてしまう。
些細すぎることに幸せを感じてしまう。
佐倉 光
牧志が元気で隣にいてくれて嬉しいなぁ~。
佐倉 光
うん、これは割とマジで。
つーか見かけしか元気じゃないかも今の俺達。
つーか見かけしか元気じゃないかも今の俺達。
佐倉 光
「虫か。そういや少し前に虫が出るって言って燻煙してたろ? あれ結局姿見た?」
牧志 浩太
「見てない。
あれ、こいつの音だったのかな?
枕元で音がしたんだ。
だとすると、その時には、もうこいつがいたかもしれないってことだよな」
あれ、こいつの音だったのかな?
枕元で音がしたんだ。
だとすると、その時には、もうこいつがいたかもしれないってことだよな」
佐倉 光
「俺も最近もぞもぞいっててさぁ……」
自分の表情を確認する。
自分の表情を確認する。
KP
表情を確認すれば、辛うじて笑顔にはなっていなかった。
しかし、気を抜けば唇が勝手に笑おうとしはじめる。
しかし、気を抜けば唇が勝手に笑おうとしはじめる。
牧志 浩太
「側溝に草生えてる。
ふかふかしてそう、あっあれ顔に見える」
牧志は側溝に落ちないように、意識的に地面を注意して家までの道を歩く。
そのうち側溝のゴミや草を追いかけるのが楽しくなっている。
ふかふかしてそう、あっあれ顔に見える」
牧志は側溝に落ちないように、意識的に地面を注意して家までの道を歩く。
そのうち側溝のゴミや草を追いかけるのが楽しくなっている。
佐倉 光
「おいおい小学生かよ。早く帰ろうぜ」
KP
ともかくも家に戻れば、外の冷たさとの差で軽くくしゃみが出た。
KP
※以降、好きなタイミングで【アイデア】-15%に成功することで、気になる出来事を思い出すことができます。
失敗した場合、翌日に再挑戦できます。
失敗した場合、翌日に再挑戦できます。
佐倉 光
「へっくしょ!!
さっっむ。さっっっむ。風呂暖めよう」
牧志がシャワーなり風呂なり使ったら入ろう。
さっっむ。さっっっむ。風呂暖めよう」
牧志がシャワーなり風呂なり使ったら入ろう。
佐倉 光
「頭蓋の中になんかいるって感じがするんだ。俺が気付いたのは昨日で、今思えばもっと前からだと思うんだ」
気付けない自分を笑いたくなったがなんとか抑える。
気付けない自分を笑いたくなったがなんとか抑える。
牧志 浩太
「ああ。少なくとも俺の方は、あの時にはもうやられてたんだ。
思い返せば、佐倉さんここ最近、妙に機嫌がよかった気がする。
ちゃんと帰ってこられて嬉しいのかなって思ってたけど、もしかしたらその時にはもうやられてたのかもしれない。
……ごめん、俺も嬉しくて気づかなかった」
牧志は擦りむいた手足を洗いながら、笑顔と苦笑の間のような、微妙な顔で笑った。
思い返せば、佐倉さんここ最近、妙に機嫌がよかった気がする。
ちゃんと帰ってこられて嬉しいのかなって思ってたけど、もしかしたらその時にはもうやられてたのかもしれない。
……ごめん、俺も嬉しくて気づかなかった」
牧志は擦りむいた手足を洗いながら、笑顔と苦笑の間のような、微妙な顔で笑った。
牧志 浩太
「よし、きれいに洗えた! 風呂だ!」
処置が終わると、ぽん、と足を叩いて立ち上がる。
処置が終わると、ぽん、と足を叩いて立ち上がる。
佐倉 光
暖かいお茶をいれる。お茶で体が温まると笑みがこぼれた。
佐倉 光
「……」
佐倉 光
「なんかさー。普通に嬉しい、良かった、って思っていいものかどうか、素直に信じられなくなるな」
牧志 浩太
「確かに。難しいな。
でも、ちゃんと嬉しいことまで否定する必要はないんじゃないかな」
牧志はそう言って、ひとつ手を振り風呂場に消える。
でも、ちゃんと嬉しいことまで否定する必要はないんじゃないかな」
牧志はそう言って、ひとつ手を振り風呂場に消える。
牧志 浩太
「あああ、元の気持ちいいと気持ちいいで二倍気持ちいい」
風呂場からそんな声が聞こえてきた。
風呂場からそんな声が聞こえてきた。
佐倉 光
うーん。
まあ確かに、余程危険なときでもなければ上機嫌を否定することもない……か?
まあ確かに、余程危険なときでもなければ上機嫌を否定することもない……か?
佐倉 光
しかしこれを頭の中にいる虫の影響だとすると、カマキリとハリガネムシみたいなやつか?
中から操って水に誘導して……みたいなやつ。
だけど、変に機嫌がいいだけで、行動を操られている感じはしないんだよなぁ……
そうだったらもっと前に気付いたはずだし。
人間を機嫌良くすることでこの虫? にどんな利点がある?
さっきの牧志みたいに自爆しやすくなる……とか?
中から操って水に誘導して……みたいなやつ。
だけど、変に機嫌がいいだけで、行動を操られている感じはしないんだよなぁ……
そうだったらもっと前に気付いたはずだし。
人間を機嫌良くすることでこの虫? にどんな利点がある?
さっきの牧志みたいに自爆しやすくなる……とか?
佐倉 光
頭の中に虫が入るようなこと……なんかあったか? そんなの……
思い出してみよう。
思い出してみよう。
KP
思い出すならば、【アイデア】-20%で判定。
佐倉 光
1d100 55 おもいだす Sasa
1d100→ 59→失敗
1d100→ 59→失敗
佐倉 光
「うーーーん」
思い当たることはないなぁ。
思い当たることはないなぁ。
KP
思い出そうとすると、牧志とゲームをしたとか、学校で友達と遊んだとか、酒瓶に似た瓶を見たけどすぐ気にならなくなったとか、そんなもろもろのことが思い出された。
頭の中でもぞもぞと音がして、なんだか気持ちいい。
頭の中でもぞもぞと音がして、なんだか気持ちいい。
KP
※一度思い出そうと試みたため、翌日再度思い出そうとする場合、【アイデア】-10%となる。
佐倉 光
あれも楽しかったしこれも楽しかったし……
最近毎日が楽しいってのはこの虫のせいなのかどうなのか。
最近毎日が楽しいってのはこの虫のせいなのかどうなのか。
佐倉 光
うーん。この微妙な感覚が何とも……
佐倉 光
いや頭の中でもぞもぞ感覚って大分やべぇし。
病院行くかなぁ……あ、牧志が上がってきたら《アナライズ》頼もう。
病院行くかなぁ……あ、牧志が上がってきたら《アナライズ》頼もう。
佐倉 光
風呂入る前にびしょ濡れの服脱いで、体を拭く。
スッキリして気持ちいい。
スッキリして気持ちいい。
牧志 浩太
「終わったー。
風呂って気持ちいいな、解凍される気分。
生きてるって感じ。世界が輝いてる」
そうこうしていると、牧志が風呂から上がってきた。
風呂って気持ちいいな、解凍される気分。
生きてるって感じ。世界が輝いてる」
そうこうしていると、牧志が風呂から上がってきた。
佐倉 光
いいなー俺も風呂入ろう。
牧志 浩太
「まずいな、これ。
風呂で体温上がったせいかな、頭の中くすぐられてるみたいで気持ちよくなってきた」
風呂で体温上がったせいかな、頭の中くすぐられてるみたいで気持ちよくなってきた」
佐倉 光
「な、なるほど。相手が生き物なら温めると活発化するのか。
しかし風邪引くのもまずいしな」
しかし風邪引くのもまずいしな」
牧志 浩太
「そうなんだよなー、それはちょっと。
風邪ひいたら原因探すどころじゃないし」
風邪ひいたら原因探すどころじゃないし」
佐倉 光
「そうだ牧志、《アナライズ》してみた?」
自分の頭を軽くつつきながらたずねる。
自分の頭を軽くつつきながらたずねる。
牧志 浩太
「そうか、《アナライズ》!
すっかり忘れてた。やってみる」
その言葉にはっと気づき、リビングに置いていた腕輪を取る。
相変わらずちょっとやりづらそうに(何せ、位置的にモニターが見づらい)しながら、指先が腕輪に触れる。
すっかり忘れてた。やってみる」
その言葉にはっと気づき、リビングに置いていた腕輪を取る。
相変わらずちょっとやりづらそうに(何せ、位置的にモニターが見づらい)しながら、指先が腕輪に触れる。
牧志 浩太
牧志は腕をあなたに向けた。
自分にやると、『余計なもの』が混じってくるためだろう。
少しして、結果が表示された。
自分にやると、『余計なもの』が混じってくるためだろう。
少しして、結果が表示された。
『HUMAN/☺☺☺ Lv:☺☺ 種族:☺☺☺ 属性:☺☺☺/CHAOS』
牧志 浩太
……明らかに何かいる。何かいるが、結果が変だ。
牧志 浩太
「何だこれ☺☺☺」
佐倉 光
顔文字www
KP
毎回外道もなんだし他にいいのないかなと思って調べたんですが、これといったのが無かったので「使用者が状態異常だし結果までバグってるのも変でいいよね」ということでこうなりました。
Unicodeは偉大。
Unicodeは偉大。
佐倉 光
「ぶは。なにこれこんなの初めて見たwww
☺☺☺って何だよわっかんねぇだろ☺☺☺」
思わず笑い転げてしまった。
☺☺☺って何だよわっかんねぇだろ☺☺☺」
思わず笑い転げてしまった。
牧志 浩太
「ちょっと面白すぎる☺☺☺
何これ新手の撹乱? 絶対何かいる☺☺☺」
何これ新手の撹乱? 絶対何かいる☺☺☺」
佐倉 光
いや笑ってる場合じゃねぇんだわ。
やっぱ頭の中になんかいる。しかも訳分かんないヤツが。
やっぱ頭の中になんかいる。しかも訳分かんないヤツが。
佐倉 光
「サンキュ、風呂入ってくる。
しっかし頭の中じゃなー。頭の中燻煙できねーしさー、どうすりゃいいんだか」
くすくす笑いながら風呂に入る。
しっかし頭の中じゃなー。頭の中燻煙できねーしさー、どうすりゃいいんだか」
くすくす笑いながら風呂に入る。
牧志 浩太
牧志はしばらく自分の頭に腕を向けながら笑い転げていた。
笑い転げながら、風呂に向かうあなたに手を振る。
笑い転げながら、風呂に向かうあなたに手を振る。
コメント By.佐倉 光
ふたりは笑顔の絶えない日々を送っている。
日常の小さな幸せを感じて喜べるって、なんて素敵なことだろう。
相棒が無事で生きているって、なんて素晴らしいことだろう。
些細なことでも喜べる、そんなひとときが嬉しい。
KPオリジナルのSAN値回復シナリオです。楽しいですね。嬉しいですね。
ガンガン回復するらしいですよ。やったぁ!
えっ、虫注意? なんで?
ふたりは笑顔の絶えない日々を送っている。
日常の小さな幸せを感じて喜べるって、なんて素敵なことだろう。
相棒が無事で生きているって、なんて素晴らしいことだろう。
些細なことでも喜べる、そんなひとときが嬉しい。
KPオリジナルのSAN値回復シナリオです。楽しいですね。嬉しいですね。
ガンガン回復するらしいですよ。やったぁ!
えっ、虫注意? なんで?
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
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PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」
TRPGリプレイ【置】CoC『Midnight pool』 佐倉&牧志 1
「僕の仕事、何だったんですか?」
「悪魔退治屋。報酬の多寡は分捕った金次第」
「え? 悪魔って言った? 退治? ぶんどるってそれ強盗では?」