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KP
城に戻ろうとするあなた方にも、町の人々は声をかけてくる。
さきほど野菜をくれようとした女性がここぞとばかりに芋と栗を渡してきた。
さきほど野菜をくれようとした女性がここぞとばかりに芋と栗を渡してきた。
早浪
「これは丸々としたいい芋だ。ありがとう」
慈空
「はは、早浪はもてるなぁ」
KP
先ほどのお返しとばかりに慈空がからかうような声を上げる。
早浪
「もてるというなら君もだろう。でも、その好意に応えられるように頑張らなくてはね」
KP
そのなかに、薬師らしき男がいる。
KP
「騎士さん騎士さん、いい角が入ったんだ。
病に効く珍品だよ。
どうですかな、安くしておきますよ」
病に効く珍品だよ。
どうですかな、安くしておきますよ」
慈空
「そういったものは必要ないんだ。
さあ行った行った」
さあ行った行った」
KP
慈空はにべもなく男を追い払った。
男はあなた方の衣服を見、残念そうに立ち去って行く。
男はあなた方の衣服を見、残念そうに立ち去って行く。
早浪
「まったく、懲りないもんだね、ああいう手合いも。
自分達はいいが、民の弱みにつけこむようなのは許しがたいよ」
自分達はいいが、民の弱みにつけこむようなのは許しがたいよ」
慈空
「まったくだな。
ああいった輩を取り締まる方でもあればいいんだけど」
ああいった輩を取り締まる方でもあればいいんだけど」
慈空
「龍の角……か」
KP
慈空はぽつりと呟いた。
早浪
「どうしたんだい、興味があるわけでもなかろうに」
慈空
「いやなに、本物の龍の角などあるのだろうか、とね」
KP
慈空は男の背をじっと見ていた。
早浪
「龍の角か。あったとしても、そうそう手になどさせてもらえなさそうだ」
慈空
「おっと、いけないな、遅れてしまう」
早浪
「おっと、それはいけない」
KP
龍の角は都では希に話題に上がることがある。
その珍しさと美しさによるものか、病を癒やす、夜に効く、惚れ薬を作れる、などなど。胡散臭い噂ばかりだ。
先ほどのような男が、龍の角と偽って鹿の角を売りつけるようなこともあるようだ。
その珍しさと美しさによるものか、病を癒やす、夜に効く、惚れ薬を作れる、などなど。胡散臭い噂ばかりだ。
先ほどのような男が、龍の角と偽って鹿の角を売りつけるようなこともあるようだ。
KP
ともあれ、あなた方は王宮へと向かう。
KP
うーん。そうかぁ。うっかり読み飛ばしていたところがあった。
数年経っちゃうのだった。
数年経っちゃうのだった。
早浪
おおっと、なんだろうPC設定が差し支えるような場所? と思ったら数年経過してた
KP
それからさらに数年後。
KP
妃を病気で亡くした国王は再婚をし、新しい妃が国に誕生をした。名を「寧納」という。
しかし、寧納は大層傲慢だった。驕り高ぶり、権力を振りかざし、王宮で考え付く限りの贅を尽くし始めた。
国王は年老いており、若く美しい妃の行いに対しては目をつむるばかりで、決して諌めることはしなかった。誰が言ったか、老いた自身に嫁がせた負い目があるのだろう、と。
しかし、寧納は大層傲慢だった。驕り高ぶり、権力を振りかざし、王宮で考え付く限りの贅を尽くし始めた。
国王は年老いており、若く美しい妃の行いに対しては目をつむるばかりで、決して諌めることはしなかった。誰が言ったか、老いた自身に嫁がせた負い目があるのだろう、と。
KP
初めの頃は、寧納はありとあらゆる土地から美しい宝石を集めるよう騎士たちに言い聞かせた。
その次は頬も落ちるほどの絶品を、そしてその次には精巧な刺繍の施された着物を。
その次は頬も落ちるほどの絶品を、そしてその次には精巧な刺繍の施された着物を。
KP
こうした妃の勝手な振る舞いは、騎士として暮らすあなたへ大きく影響をしていった。
街への巡回を行う時間が減り、国の治安はみるみる悪化をしていった。それに伴い国民からの信頼も減りつつあった。
今もあなたの目の前で、煌びやかな品々に囲まれた寧納は満足そうに微笑み、腰を落ち着けている。
街への巡回を行う時間が減り、国の治安はみるみる悪化をしていった。それに伴い国民からの信頼も減りつつあった。
今もあなたの目の前で、煌びやかな品々に囲まれた寧納は満足そうに微笑み、腰を落ち着けている。
早浪
ひどいものだ。
この国と民を守るために騎士としてあるのであって、守るべき民を放っておくために、虐げるために騎士としてあるのではない。
前は胸を張ってくぐれた王宮の門も、最近は溜息が落ちるばかりだ。
それでも余暇を縫って街を巡回しているが、妃の無茶がたたりすぎて、眠りを削っても到底追いつかない。
この国と民を守るために騎士としてあるのであって、守るべき民を放っておくために、虐げるために騎士としてあるのではない。
前は胸を張ってくぐれた王宮の門も、最近は溜息が落ちるばかりだ。
それでも余暇を縫って街を巡回しているが、妃の無茶がたたりすぎて、眠りを削っても到底追いつかない。
KP
騎士になるのだと目を輝かせていた少年達は、骨と皮ばかりにやつれ、野良犬と芋の尻尾を取り合っていた。
あなたに隙あらば野菜を渡そうとしていた女は、怯えたような目で身を縮めて早足に歩いていた。
ながいこと、野菜を売りに来る姿を見ることもない。
あなたに隙あらば野菜を渡そうとしていた女は、怯えたような目で身を縮めて早足に歩いていた。
ながいこと、野菜を売りに来る姿を見ることもない。
早浪
あの時はよかった、とつい口に出る。
いっそ王宮など逃げ出して市井で剣でも振ろうかなどと、時折考えてしまう。
いっそ王宮など逃げ出して市井で剣でも振ろうかなどと、時折考えてしまう。
KP
対して増えたのは、怪しげな角や水薬を売るような薬師崩れだった。
騎士は憧れの対象ではなく、人に圧政を強いる王宮の手先と成り果てた。
騎士は憧れの対象ではなく、人に圧政を強いる王宮の手先と成り果てた。
早浪
無理もない。弱った人々が増えるほど、ああいう手合いも増える。
かつて私達を救ってくれた王は老いさらばえ、まるで別人のようだ。
もう誰も、私達の後を慕ってくれる者はいまい。
かつて私達を救ってくれた王は老いさらばえ、まるで別人のようだ。
もう誰も、私達の後を慕ってくれる者はいまい。
KP
町は見る影もなく荒れ果てた。
だが今あなたが控えているこの王宮はまるで別世界だ。
金の飾りに銀の鈴、燭台に蝋燭が贅沢に並び、楽の音が響く。
それは王のためではなく、ただひとり、王妃のためである。
だが今あなたが控えているこの王宮はまるで別世界だ。
金の飾りに銀の鈴、燭台に蝋燭が贅沢に並び、楽の音が響く。
それは王のためではなく、ただひとり、王妃のためである。
早浪
常に思う。あの王妃さえいなかったならば。
偶に思う。あの胸に、穢れた心臓に黄金の剣でも献上して差し上げたいものだ。
偶に思う。あの胸に、穢れた心臓に黄金の剣でも献上して差し上げたいものだ。
KP
寧納はあなたの怒りとは裏腹に、よくあなたを側へと控えさせ、自分の世話をさせることを好んだ。
まるで騎士ではなく侍女のような扱いだ。
王は、寧納の護衛のために必要なのだ、と言っていたが……
その間は刀を帯びることを許されないのでは、どうやって護衛をしろというのだろう?
まるで騎士ではなく侍女のような扱いだ。
王は、寧納の護衛のために必要なのだ、と言っていたが……
その間は刀を帯びることを許されないのでは、どうやって護衛をしろというのだろう?
早浪
きっと、王の持ち物を自らのものにすることでも好んでいるのだろう。
あるいは、この内の怒りすら見透かされているのかもしれない。
屈辱だ。
くだらぬ世話の時間ばかり増えて、剣が鈍ってしまいそうだ。
あるいは、この内の怒りすら見透かされているのかもしれない。
屈辱だ。
くだらぬ世話の時間ばかり増えて、剣が鈍ってしまいそうだ。
まれによくある
KP
割とこの話、色々前提抜けてる感あるので、あれこれ詰め込んでます。
早浪
おお。助かります。>前提補完
KP
そのせいでバグったらごめん……
早浪
いえいえ 前提が抜けてるのあるある……
KP
ある日、寧納は傍に控えていたあなたへ欲深い瞳を向け、顔を近づけさせるとこう囁いた。
寧納
「今日の夜、私の部屋へひとりで来なさい。
悪いようにはしないわ」
悪いようにはしないわ」
KP
にこりとあなたへと微笑む寧納の顔立ちは美しい――美しいからこそ、瞳の奥に渦巻く欲の深さがひどく醜悪に見えた。
早浪
「…………承知しました」
そう思い続けていながら、目の前で「お前にはやらぬ」と自害してみせる程の意気地も、あるいは反乱をくわだてる気概も出ないのだ。
何よりも、あのようになり果てても王はまだ、生きているのだから。
そう思い続けていながら、目の前で「お前にはやらぬ」と自害してみせる程の意気地も、あるいは反乱をくわだてる気概も出ないのだ。
何よりも、あのようになり果てても王はまだ、生きているのだから。
早浪
……さて、いままで反乱をくわだてたもの、この王妃を誅殺しようとしたものはいただろうか?
KP
不思議と。
そういった者はいないのだった。
いや、正確に言うならば。
そういった者はいつの間にか姿を消している、といった方が正しいか。
もしくは、妃に対する翻意を口にしていた者ですら、ある時を境に一切の不満を口にしなくなってしまう。
そういった者はいないのだった。
いや、正確に言うならば。
そういった者はいつの間にか姿を消している、といった方が正しいか。
もしくは、妃に対する翻意を口にしていた者ですら、ある時を境に一切の不満を口にしなくなってしまう。
早浪
成程、あのようなおこないをする程だ、きっと自らの身を守る手管にばかりは長けているのだろう。
さぞかし保身が得意そうな眼をしている。
さぞかし保身が得意そうな眼をしている。
KP
国を守るためではなく、妃の贅を守るための仕事が終わり、夜が訪れる。
早浪
刺し違えてでもみようかと一瞬頭に過る。
叶うまいが、翻意のあるものがいたと皆に知らしめることができる。
いや。
まだ……、こんなあからさまな罠に嵌り、死ぬわけにはいかない。
国はまだあるのだから。
叶うまいが、翻意のあるものがいたと皆に知らしめることができる。
いや。
まだ……、こんなあからさまな罠に嵌り、死ぬわけにはいかない。
国はまだあるのだから。
KP
今宵は満月。
明るい夜の渡り廊下をゆけば妃の部屋があるはなれである。
どこからか甘ったるい香りが漂い、あなたはどこかふらふらと誘われるように離れへと向かうことになる。
明るい夜の渡り廊下をゆけば妃の部屋があるはなれである。
どこからか甘ったるい香りが漂い、あなたはどこかふらふらと誘われるように離れへと向かうことになる。
早浪
どこからか甘い匂いがする。おぞましい香りだ、としか思えなかった。
まだ死ぬわけにはいかない、と決断したことは、正しかったのだろうか。
まだ死ぬわけにはいかない、と決断したことは、正しかったのだろうか。
KP
虫の音もなくしんと静まりかえった廊下に、あなたの来訪を待ち受けていたらしい侍女がひっそりと立ち、ゆるりと頭を下げ、明かりを手に先導する。
きしきしとなる廊下はまるで処刑場への道のようだ。
きしきしとなる廊下はまるで処刑場への道のようだ。
早浪
いまからでも隠し刃を持ってこようか。
いや、いっそ素手でもやってやろうか。
いや、いっそ素手でもやってやろうか。
KP
侍女が襖越しに到着の旨を伝えれば鈴の音が1度鳴る。
入れ、の合図だ。
侍女は襖を開けて深々と頭を下げると、あなたを残して明かりを手に立ち去ってゆく。
入れ、の合図だ。
侍女は襖を開けて深々と頭を下げると、あなたを残して明かりを手に立ち去ってゆく。
KP
薄暗い部屋には豪勢な布団が敷かれ、薄布を纏った寧納が白く艶やかな肢体を横たえていた。
まるで、春を描いたような光景。妃は横目であなたを確認すると、上体を起こしこちらへ寄るよう手招いてくる。
まるで、春を描いたような光景。妃は横目であなたを確認すると、上体を起こしこちらへ寄るよう手招いてくる。
寧納
「なんて怖い目。ふふ、悪いようにはしないと言ったでしょう。
こちらへ来なさい、早浪」
こちらへ来なさい、早浪」
早浪
「……承知しました」
KP
近づけば、彼女の身体から体温に乗った甘い香りが漂ってくる。
一度それを認識すれば、たちまち脳髄がぐずぐずと溶かされていくような、痺れた感覚がゆっくりと沸き上がってくる。
赤で彩られた彼女の淫靡な口元が開かれ、あなたの耳元へと近づく。
一度それを認識すれば、たちまち脳髄がぐずぐずと溶かされていくような、痺れた感覚がゆっくりと沸き上がってくる。
赤で彩られた彼女の淫靡な口元が開かれ、あなたの耳元へと近づく。
寧納
「ねぇ、かわいい早浪。私の肉欲を満たしてはくれない?」
KP
ぼうとする意識に女の声が滑り込んでくる。
寧納
「王はね、もう使い物にならないの。それに今や病床の身でしょう? 退屈なのよ。
毎日毎日毎日毎日。この王宮から出ることなど叶わない」
毎日毎日毎日毎日。この王宮から出ることなど叶わない」
早浪
「う……、」
噛みついてやろうと思ったのだ。首を絞めてやろうと思ったのだ。
匂いがひどくて思考がままならない。身体が思うように動いてくれない。
噛みついてやろうと思ったのだ。首を絞めてやろうと思ったのだ。
匂いがひどくて思考がままならない。身体が思うように動いてくれない。
早浪
「ならば……、何処へでも、行けば、いいだろうに。
行って、しまえば、いい」
行って、しまえば、いい」
寧納
「ふふ。威勢のいいこと。
そのようなところがたまらない」
そのようなところがたまらない」
KP
真っ赤な唇を舌がなぞる。
早浪
その唇を、舌を噛んでやりたい。千切ってやりたい。喰ろうてやりたい。
いや……、何を考えている?
いや……、何を考えている?
寧納
「私のものになれば今までに味わったことのない快楽をあげる。
何もかもどうでも良くなるような夢をあげる。
私のものになりなさい。
私を抱いて、私に尽くしなさい」
何もかもどうでも良くなるような夢をあげる。
私のものになりなさい。
私を抱いて、私に尽くしなさい」
早浪
「いや……、いやだ」
KP
その瞬間、彼女は傍らに置いてあった扇を手にすると、あなたの頬へと叩きつけた。迷いのない軌道に避ける間もなく、ぶたれた箇所に痛みが走る。
寧納
「お前ごときが私を断るだと? 私に恥をかかせるだと?
恥をしれ! 無礼者が!」
恥をしれ! 無礼者が!」
KP
叫び声と共に扇がまた振りかぶられ、あなたへと叩きつけられる。
早浪
「恥、だと。
お前こそ、恥を知れ……、醜女めが」
お前こそ、恥を知れ……、醜女めが」
早浪
この女の気が短くてよかった。剣を振るうものだ、痛みになら慣れている。
民はこの何倍も痛みを感じているのだ。何倍も嘆き苦しんでいるのだ。私など何度死んでも償えない。
民はこの何倍も痛みを感じているのだ。何倍も嘆き苦しんでいるのだ。私など何度死んでも償えない。
寧納
「醜い? この私を醜いというの、下級の騎士ふぜいが」
KP
激昂のまま息を切らす彼女だが、ぷつりと様子が大人しくなる。
険しくあなたを睨みつけていた表情もすっと消え、光の無い瞳でじっと見つめられる。
険しくあなたを睨みつけていた表情もすっと消え、光の無い瞳でじっと見つめられる。
寧納
「……あぁそうだ、良いことを思いついた。
美しいお前に施しを授けてやろう。
この間、西方から来た商人からとある呪いを教わった。
それを試すとしようか」
美しいお前に施しを授けてやろう。
この間、西方から来た商人からとある呪いを教わった。
それを試すとしようか」
KP
にぃ、と笑った妃は扇の先で自身の指先を切りつけた。切り口は思ったよりも深く、血液が貴方の顔めがけてパタタと飛び散る。
背筋に怖気が走った。
背筋に怖気が走った。
早浪
「……!」
呪いなど取り合うでもない、と思うには、走る怖気は本物だった。
身体が動くならば、身構えて一歩飛び退る。
呪いなど取り合うでもない、と思うには、走る怖気は本物だった。
身体が動くならば、身構えて一歩飛び退る。
寧納
「来たるは瞋恚の呪い!
我の心にかなわぬものなど、全て消え失せるがいい!」
我の心にかなわぬものなど、全て消え失せるがいい!」
KP
あなたが退くと同時だった。
心臓が大きく脈打つ。
全身の血液が煮え立ち、肉という肉が熱を帯び始める。
体がねじくれ、内から熱があふれ出る。
心臓が大きく脈打つ。
全身の血液が煮え立ち、肉という肉が熱を帯び始める。
体がねじくれ、内から熱があふれ出る。
早浪
「ぐっ……!」
何だ。何だ、これは。
心臓を火で焼かれたようだ。熱い。熱くて堪らない。
女に飛び掛かる。
もはやかなわぬなら、せめて刺し違えようと。
何だ。何だ、これは。
心臓を火で焼かれたようだ。熱い。熱くて堪らない。
女に飛び掛かる。
もはやかなわぬなら、せめて刺し違えようと。
KP
その衝撃はあなたの自発的な動きの何もかもを奪ってしまうだろう。
体に力が入らず、脚はあなたの意思に背いて膝が床に落ちた。
体に力が入らず、脚はあなたの意思に背いて膝が床に落ちた。
早浪
「く、そ……、」
KP
けものが吼える。
けものの声が聞こえる。
眩む視界の中で必死に状況を理解しようと辛うじて視線を彷徨わせると、ふと鏡面に目がいった。
そこに写る姿はこの世のものとは到底思えず、一拍置いたのち自身のものだと理解をする。いや、してしまったと言うべきか。
衣服の隙間から見えていたはずの皮膚からは硬い毛がびっしりと生え、指先からだんだんと鋭い爪が伸びてくる。
けものの声が聞こえる。
眩む視界の中で必死に状況を理解しようと辛うじて視線を彷徨わせると、ふと鏡面に目がいった。
そこに写る姿はこの世のものとは到底思えず、一拍置いたのち自身のものだと理解をする。いや、してしまったと言うべきか。
衣服の隙間から見えていたはずの皮膚からは硬い毛がびっしりと生え、指先からだんだんと鋭い爪が伸びてくる。
早浪
「あ、ああ……、
ああ、ああ、あああああ……!」
ああ、ああ、あああああ……!」
KP
歯は肥大をし、鈍く光る牙へと変われば口内に収まりきらず外へと剝き出ていく。
身体のみならず、顔を構成する部位すらも、人ではない、獣のものへと変容をしていた。
身体のみならず、顔を構成する部位すらも、人ではない、獣のものへと変容をしていた。
早浪
熱い。熱い。熱くて堪らない。
歪む。歪む。鏡の中の視界が歪む。いや、違う、歪んでいるのは自身だ。自身が歪んでいる。
内から肉体が歪められる。己を構成するものが歪められていく。
歪む。歪む。鏡の中の視界が歪む。いや、違う、歪んでいるのは自身だ。自身が歪んでいる。
内から肉体が歪められる。己を構成するものが歪められていく。
KP
自らがけものに堕ちるさまを見てしまったあなたは、正気を失う。
《SANチェック:成功時減少 1D3 / 失敗時減少 1D8》
《SANチェック:成功時減少 1D3 / 失敗時減少 1D8》
早浪
CCB<=75 《SANチェック》 (1D100<=75) > 37 > 成功
1d3 (1D3) > 3
[ 早浪 ] SAN : 75 → 72
1d3 (1D3) > 3
[ 早浪 ] SAN : 75 → 72
早浪
「あ、あ、ああああああ!!!!」
苦痛のあまりに声を上げるほかなかった。爪が、牙があるのなら、目の前の女を裂いて、喰ろうてやりたいというのに!
苦痛のあまりに声を上げるほかなかった。爪が、牙があるのなら、目の前の女を裂いて、喰ろうてやりたいというのに!
寧納
「きゃああああああぁぁぁ! 化け物!」
KP
叫び声と裏腹に、寧納は愉しそうに嘲るように嗤っていた。
早浪
ああそうか、彼らは、この国を願った彼らは、ただ殺されたのではきっとなかった。
こうやって、楽しみまがいに弄ばれたのだ……。
こうやって、楽しみまがいに弄ばれたのだ……。
寧納
「地獄に堕ちるがいい。美しい早浪。
どちらが醜女だろうねぇ」
どちらが醜女だろうねぇ」
早浪
「……ァ……、アア、ア、」
寧納
「誰か! 誰か助けて! 狼の化け物よ!」
KP
複数人が廊下を駆けてくる足音が聞こえる。
寧納
「早く、早く来て! 殺されるわ!」
KP
妃は悲鳴を上げて豪奢な椅子をあなたに投げつける。
KP
その瞬間、襖が開いた。
あなたの体は速やかに押さえつけられる。
あなたの体は速やかに押さえつけられる。
寧納
「ああ、良かった、私、必死で……」
KP
遠ざかる意識の向こう、あなたはしてもいない罪状を並べ立てられるのを聞いた。
早浪
ああ。
せめて最期に、目の前の女の喉笛に喰らいつきたかった。
せめて最期に、目の前の女の喉笛に喰らいつきたかった。
KP
静かな闇の中、あなたは目覚める。
冷たい石造りの牢の中、手足は鎖で繋がれ、口元には轡が取り付けられている。
冷たい石造りの牢の中、手足は鎖で繋がれ、口元には轡が取り付けられている。
早浪
「……」
不意に、目を覚ました。
ああ、牢だなと自覚する。
こうなるならば、油断している間に心臓に剣をくれてやればよかったか。
いや、そうしたとして、あの女のことだ。翻意くらい知れていただろう。
叶うならば手足を見下ろす。相変わらず化け物なのだろうか。
不意に、目を覚ました。
ああ、牢だなと自覚する。
こうなるならば、油断している間に心臓に剣をくれてやればよかったか。
いや、そうしたとして、あの女のことだ。翻意くらい知れていただろう。
叶うならば手足を見下ろす。相変わらず化け物なのだろうか。
KP
口元や身体に違和感はなく、手足をみれば人間のものになっている。
しかし、先の異変の名残りだろうか。鈍い倦怠感が抜けきれていなかった。
鉄格子の窓から外の光が微かに差し込んできているため、辛うじて辺りを見渡すことができる。
しかしこれといって物が置いてあるわけでは無く、足元に薄いボロ布が敷かれているのみの寂しい空間だった。
しかし、先の異変の名残りだろうか。鈍い倦怠感が抜けきれていなかった。
鉄格子の窓から外の光が微かに差し込んできているため、辛うじて辺りを見渡すことができる。
しかしこれといって物が置いてあるわけでは無く、足元に薄いボロ布が敷かれているのみの寂しい空間だった。
早浪
「……」
KP
足音が聞こえてくる。
何者かがこの牢に近づいてきているらしい。
規則正しく重い足音は、男のものであろうと想像がつく。
何者かがこの牢に近づいてきているらしい。
規則正しく重い足音は、男のものであろうと想像がつく。
早浪
その足音に覚えはあるだろうか。
KP
あなたにも聞き覚えがある。友人のものだ。
はたして、暗い闇の中に茶色のくせっ毛がうかんだ。
はたして、暗い闇の中に茶色のくせっ毛がうかんだ。
早浪
そうか、あいつか。
悪い所を見せてしまうな。だが、処刑の前に見る顔としては悪くない。
悪い所を見せてしまうな。だが、処刑の前に見る顔としては悪くない。
慈空
「……」
KP
慈空は無言で牢の鍵を開ける。
不意に目が合うと、バツが悪そうに顔を背ける。
不意に目が合うと、バツが悪そうに顔を背ける。
慈空
「……まさか、こんなことになるなんてな。
……悪い。ただの独り言だ。王がお呼びだ。ついてこい」
……悪い。ただの独り言だ。王がお呼びだ。ついてこい」
早浪
礼を示すように、微笑んで小さく頷こうとする。
KP
慈空はなにごとか思い悩むように眉根を寄せながらも、あなたに痛みを与えぬよう注意を払って枷についた鎖を手に先を行く。
早浪
こういう時ですら優しい奴だ。さぞかし苦労しているだろうな、こんな環境で。
あんな場所に行く前に、こいつを逃がしてやればよかったか。
あんな場所に行く前に、こいつを逃がしてやればよかったか。
KP
あなたは轡と枷をつけたままという屈辱的な姿で王の前へと引き出される。
老いた王は沈痛な面持ちで深いため息をついた。
老いた王は沈痛な面持ちで深いため息をついた。
KP
「……まさかそなたが、のう」
KP
寧納が甘えるように王の胸に指を這わせる。
早浪
女の方は見ない。見ても気分が悪いだけだ。
それよりも、久しぶりに顔を合わせる王のお顔を見ている。
最近はこの女が邪魔で、王と向き合うことができていなかった。
轡が邪魔で名乗れないのが悔しいものだ。
おおかた、真実を語らせぬために女がそうしたのだろう。
それよりも、久しぶりに顔を合わせる王のお顔を見ている。
最近はこの女が邪魔で、王と向き合うことができていなかった。
轡が邪魔で名乗れないのが悔しいものだ。
おおかた、真実を語らせぬために女がそうしたのだろう。
KP
王は哀しげな顔をしていた。
「我が妃を傷つけた罪は重い。
されどこれまで国の為、皆の為の働きを無にするまでには至らぬ」
「我が妃を傷つけた罪は重い。
されどこれまで国の為、皆の為の働きを無にするまでには至らぬ」
KP
寧納は不満そうに軽く鼻を鳴らした。
KP
「さりとてこの国にそのまま留め置くわけには行かぬ。
よってそなたにはある任務を託そう」
よってそなたにはある任務を託そう」
早浪
叶うならば背筋を伸ばし、かつてそうあったように、凛と立っていよう。
鎖は重く痛むが、王の御前だ。
鎖は重く痛むが、王の御前だ。
KP
凜と立つあなたを、王妃の冷たい視線が見下ろしている。
今ならば分かる。王の目はぼんやりと曇っているように見えた。
今ならば分かる。王の目はぼんやりと曇っているように見えた。
早浪
この女が王を誑かしたのだろう。
……あの呪いとやらは、本物だったのだ。我が身で思い知った。
よからぬ妖術で王を誑かしたのだとしても、もう驚くことはない。
……あの呪いとやらは、本物だったのだ。我が身で思い知った。
よからぬ妖術で王を誑かしたのだとしても、もう驚くことはない。
KP
「この国から西方に遠く離れた秘匿の地には、不老不死を司る龍の一族が暮らしているという。
その村を見つけ、龍族の心臓を手に入れてくるのだ。
たとえ不老不死の龍とはいえ、心臓を一突きされれば事切れてしまうことだろう。
龍の心臓は不老不死の妙薬となり、どんな奇病も治す効果があるという。
手に入れたならば、国のためにも、そしてきっとそなたの持つ人狼の病の助けにもなろう」
その村を見つけ、龍族の心臓を手に入れてくるのだ。
たとえ不老不死の龍とはいえ、心臓を一突きされれば事切れてしまうことだろう。
龍の心臓は不老不死の妙薬となり、どんな奇病も治す効果があるという。
手に入れたならば、国のためにも、そしてきっとそなたの持つ人狼の病の助けにもなろう」
早浪
病……、か。
成程、よく言うものだ。
抵抗を込めて女を睨む。
成程、よく言うものだ。
抵抗を込めて女を睨む。
寧納
「病では仕方なかったのだわ。
けれどあなたはそのままでは危険。
その病を癒やして堂々と国へお帰りなさい、と。
王は仰っておいでよ」
けれどあなたはそのままでは危険。
その病を癒やして堂々と国へお帰りなさい、と。
王は仰っておいでよ」
KP
その声の哀れみの意味を知る者は、あなたしかいない。
早浪
言うものだ。
内心にそっと誓う。面白半分にこの身を生かしたことを、いずれ悔いさせてやろう。
もはやこの国を救うすべは、これを除くことのほかにないと、今このときに思い知ってしまった。
内心にそっと誓う。面白半分にこの身を生かしたことを、いずれ悔いさせてやろう。
もはやこの国を救うすべは、これを除くことのほかにないと、今このときに思い知ってしまった。
KP
「病のためとはいえ罪は罪。
これが慈悲と識るがよい。
さもなくば、処刑を命ずることになろう。
……のう、早浪よ」
王はひと息吐いた。
これが慈悲と識るがよい。
さもなくば、処刑を命ずることになろう。
……のう、早浪よ」
王はひと息吐いた。
KP
王の隣に控える寧納は顔の半分を扇で隠し、視線だけがあなたへと注がれていた。愉悦に塗れたその眼差しはひどく不快に思えただろう。
早浪
僅かに目を伏せ、小さく頷く。
王よ、今この時までずっと、我が身を拾い上げて下さったことを感謝しておりました。
王よ、今この時までずっと、我が身を拾い上げて下さったことを感謝しておりました。
KP
あなたは命を受け、この国から体の良い追放をされることとなったのだ。
早浪
なに、拾われる前に戻っただけだと思えば、苦しくなどない。
すこしばかり悔しいだけだ。国があれのために滅んでゆくのを、止める力がなかった。
いずれ力をつけ、兵を率いて、あの女を焼き殺すのだ。
そう誓った。これは機だ。あの場から逃れることができたのだ。
すこしばかり悔しいだけだ。国があれのために滅んでゆくのを、止める力がなかった。
いずれ力をつけ、兵を率いて、あの女を焼き殺すのだ。
そう誓った。これは機だ。あの場から逃れることができたのだ。
KP
それからさらに数日が経ち、出立の日を迎えた。
時刻は日の出前。最低限、寒さをしのぐため支給された防寒着と短刀を腰に携え、王都の関所へとたどり着く。
出立の日といっても、事実はどうであれ罪人として扱われているあなたは盛大に見送られることは無く。
出発した事実を確認するための証人として、慈空ただひとりがあなたの見送り役を任された。
時刻は日の出前。最低限、寒さをしのぐため支給された防寒着と短刀を腰に携え、王都の関所へとたどり着く。
出立の日といっても、事実はどうであれ罪人として扱われているあなたは盛大に見送られることは無く。
出発した事実を確認するための証人として、慈空ただひとりがあなたの見送り役を任された。
KP
割とポンポン時間飛ぶ。
早浪
今は喋れる状態?
KP
あ、喋っていいです。
KP
慈空は辺りを見渡したのちあなたへ近づくと、軽く耳打ちをしてくる。
慈空
「俺も仲間もみな、お前ではなくあの妃が原因だと考えている。
お前がそのようなことをするはずがない」
お前がそのようなことをするはずがない」
早浪
「そうか、分かってくれたか。それだけでも嬉しいものだな。
あの女はよからぬ呪いを使う。その通り、何もかも女の呪いのしわざだ。
王もまた、身を毒されておられる」
あの女はよからぬ呪いを使う。その通り、何もかも女の呪いのしわざだ。
王もまた、身を毒されておられる」
慈空
「……呪い?」
早浪
「そうだ。西方の商人から聞いたのだと言っていた」
慈空
「……そうか。妖術の噂は本当だったんだな」
早浪
「そうか、噂にまでなっていたか」
KP
慈空はしばし迷うように沈黙した。
早浪
「あれは呪いを使って私を獣に貶めた。私が引き合わされた時、王の眼は曇っておいでであった。
あれが王を誑かしたのだろう」
あれが王を誑かしたのだろう」
慈空
「……心に留めておこう。
それが真実なら、色々なことが腑に落ちる」
それが真実なら、色々なことが腑に落ちる」
慈空
「早浪。
龍族の村、そして不老不死の龍族は存在している。
龍族の村は西へ雪の被った山を九峰越え、最後に北の方角にある十を数えた雪山の一画に存在しているという。
龍族は人の姿と瓜二つだ。しかし頭に生えている角、そして縦に細くのびた瞳孔が、人間とは異なる龍族の特徴だ」
龍族の村、そして不老不死の龍族は存在している。
龍族の村は西へ雪の被った山を九峰越え、最後に北の方角にある十を数えた雪山の一画に存在しているという。
龍族は人の姿と瓜二つだ。しかし頭に生えている角、そして縦に細くのびた瞳孔が、人間とは異なる龍族の特徴だ」
KP
宛てもない旅となるはずの道行きに、突然標が示された。
早浪
「……真か? いや、お前は嘘を言う奴じゃなかったな。なぜ、それを?」
慈空
「何故こんなに知っているか、誓って教えることはできないから訊いてくれるな。
ただ、忘れないでくれ。
お前に何もしてやれなかった、せめてもの償いだ」
ただ、忘れないでくれ。
お前に何もしてやれなかった、せめてもの償いだ」
早浪
「そうか。では、旅の餞別に受け取っておこうかな。……ありがとう、慈空。
構わないよ、何もかも私が決断したことだ。
きっと遅かれ早かれ、こうなっていたさ。命と手足があるだけ、王の慈悲に感謝せねばならないよ」
構わないよ、何もかも私が決断したことだ。
きっと遅かれ早かれ、こうなっていたさ。命と手足があるだけ、王の慈悲に感謝せねばならないよ」
慈空
「早浪。
皆お前を案じているよ。きっと戻ってきてくれ」
皆お前を案じているよ。きっと戻ってきてくれ」
KP
慈空の言葉の節々からはあなたへの信頼、期待、そして一抹の不安が感じ取れるだろう。
早浪
「ありがとう。慈空、私は少しばかり国を空けねばならないが、酷な事を頼んでも構わないかな」
慈空
「何なりと」
早浪
「この国を、頼むよ」
慈空
「……荷が、重いな」
早浪
「だろう。だから酷だと言ったんだ」
慈空
「ああ、お前が帰ってくるまでは。
きっと守ろう」
きっと守ろう」
早浪
「ありがとう。それならば、もはや悔いはない。
もしも私が戻らねば、龍族の村の居心地が良くて、居着いてしまったと思って、薄情者と詰っておくれ」
もしも私が戻らねば、龍族の村の居心地が良くて、居着いてしまったと思って、薄情者と詰っておくれ」
慈空
「……壮健でな」
早浪
「ああ、達者でな、慈空」
KP
そうして人狼と成り果てたあなたは王都を離れ、旅をすることとなった。
龍族の村、そして龍の心臓を求めて。
龍族の村、そして龍の心臓を求めて。
KP
本日ここまで!
早浪
ありがとうございましたー! 幸せな日常から始まると思ったら突然の急転直下! 楽しい!
そして人外変化しちゃうところはいつやってもたのしい
そして人外変化しちゃうところはいつやってもたのしい
KP
楽しい!
結構狼の姿作るのにあれこれ頑張ったんだー
結構狼の姿作るのにあれこれ頑張ったんだー
AIイラスト(Image Creator for Designer)で作成しました。
そのせいで手がちょっと変だったりする。
そのせいで手がちょっと変だったりする。
早浪
あ、カラーリングもしかして合わせてくださいました? 人狼
KP
無論です。
早浪
ですよね!! ありがとうございます! 最高!
狼の姿シナリオ付属とかじゃなくて用意して下さったんですか! すごい!!!!
狼の姿シナリオ付属とかじゃなくて用意して下さったんですか! すごい!!!!
KP
NPCのイラストはあるけど、狼はないんですよね。
早浪
あのシーンで狼の姿がババンと出てくるの素晴らしすぎて ありがとうございます
KP
早浪さんはさっき完全に獣になってましたけど、半分獣になるのが通常の戦闘スタイルです。
早浪
なるほどなるほど。人狼だぁ。
KP
必殺技として完全狼になる、という感じですね。
早浪
あ~~~ いいですね かっこいいやつだ
KP
そうだな、先に公開しておこう。
人狼の呪いについての詳しいルールが提示される。
早浪
あ~~~~~~~~~~
代償が邪な感情に呑まれてしまうなあたり最高
代償が邪な感情に呑まれてしまうなあたり最高
KP
人狼がSAN値を失うと、人の心のないただの化け物に成り果てます。
早浪
いいですねぇ。獣になろうとも心を保っていたい。
あと放逐されるシーンで一瞬「虎になるかな?」と思ってしまった。それは違うやつだ。
あと放逐されるシーンで一瞬「虎になるかな?」と思ってしまった。それは違うやつだ。
早浪
あれこれ頑張ったの詳細も気になる
KP
何パターンも出したんですよね。
中で一番格好いいヤツ選んだ。
中で一番格好いいヤツ選んだ。
早浪
めちゃくちゃかっこよくて最高です
KP
では本日はこれにておしまい。
早浪
はーい、ありがとうございました!
KP
ありがとうございましたー!
コメント By.KP
そして騎士は狼となる。
そして騎士は狼となる。
TRPGリプレイ【置】CoC『眼窩に祝福』 佐倉&牧志 5(終)
「よかった。ほんとに、よかった……、こういうのが一番、怖かったんだ。
追いかけられないまま、知らないまま、気づけもしないままどうにかなるのが、一番怖かった」
【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
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