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こちらには
『まよなか あくじ』
のネタバレがあります。

佐倉 光

サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。とある事件より、体中の痛みに悩まされている。
基本悪魔を召喚して戦うが、悪魔との契約のカードを使ってその力を一時的に借りることもできる。

巻き込まれ体質らしい。

牧志とは一蓮托生の相棒。


牧志 浩太

お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。
生贄体質らしく、事件に巻き込まれることが多い。最近身体改造を受けた後遺症で、胃袋が別個の生命になってしまっている。

佐倉とは一蓮托生の相棒。


とある事件以来、特殊な事情のため二人が面倒を見ることになった少年。
超美形で類い希な理解力と知性を有する。
年齢は7歳程度。生育環境が特殊だったため、一般的な教育を受けていないので、言語が年齢の割に幼い。最近になって急に一般的な生活を送り始めたので、外界への興味が強い。
夜はちゃんと寝るよい子。


少し前に現れた6人の異星人。佐倉と契約して彼の仲魔として存在している。
その正体は危険な不定形生物だったが、事故により『人間』としての意識を持ち、この星での人間との共存を試みている。




時計の針が天辺を指す時刻
 どうにも寝付けない君は目を覚ます

そんな君に、口の端を吊り上げ、悪魔の様に囁く彼

「ねえ、とびっきりの ワルイコト しない?」

悪魔に誑かされた君は、真夜中、悪事に手を染める

背徳感が足音をたて
忍び寄る




「まよなか あくじ」
七秘 様


KP
「真夜中のカロリーが背徳という発想が若年男性二名のコンビに合うのだろうか?」という問題があるので、かるーく改変が入るかもしれません。

よろしくお願いします。
佐倉 光
よろしくお願いします!
夜中に食べるともたれるとかかな、佐倉の場合は。

KP
あなたはふと、目を覚ました。
自室の寝床の上。スマホを見れば深夜零時。

ここの所の仕事が特段不規則だったからか、変な時間に目を覚ましてしまったらしい。
微かな気だるさに身を任せて目を閉じても、まったく眠気がやってこない。

二度、三度寝返りを打つも、出掛けた睡魔が帰宅するのは当分先らしい。
これは困った。習慣的にスマホに目をやれば、画面の明るさで更に睡魔が遠くへ去ってしまった。
きっと今はドリームランドあたりにいる。

どうしようかと困っていると、腹の虫が鳴った。

うーん、腹減った。
シナリオ外の成長
KP
あれから1ヶ月程度経過しています。
シナリオ外の成長判定を1回行って下さい。
佐倉 光
まずはシナリオ外成長。
前回のことを考えて、〈忍び歩き〉でも伸ばそうかな。
1d100 50〈忍び歩き〉 Sasa
1d100→ 44→成功
佐倉 光
ダメだったか。
牧志 浩太
こちらは素直に〈機械修理〉を頑張ろう。
1d100 59〈機械修理〉 Sasa
1d100→ 43→成功
牧志 浩太
こちらも上がらず。

佐倉 光
腹が減った、と気付いてしまうと、無視して眠るというのも辛くなるな。
何か適当に軽く腹に入れて寝直そうかな……
なんかあったっけ。

のそのそと部屋を出てリビングへ。
冷蔵庫になんか入ってないだろうか。
牧志 浩太
「あれ、佐倉さん」
のそのそと部屋を出ると、キッチンから明かりが漏れていた。
光に誘われるようにそちらへ向かえば、冷蔵庫を覗く牧志がいる。

微妙に気だるげな目つきからして、どうやらこちらも眠れないらしい。
佐倉 光
「あれ……牧志も?」
牧志 浩太
「そうそう、なんだか眠れなくてさ。何か入れて寝ようかと……」
そう言いかけた牧志の腹と、あなたの腹が同時に大きくぐうと鳴った。
佐倉 光
「なんかあったかなー」
欠伸をしながら冷蔵庫を後ろから見る。
KP
冷蔵庫の中を見れば、中にあるものと目が合う。
いや、目が合ったのは錯覚だ。それに目玉はない。

それは……、
昨日買ったばかりの、バターの大きな塊だ。
牧志 浩太
「うーーーん」
それを目にして牧志が唸る。牧志の腹もぐうぐう鳴っている。
牧志 浩太
「佐倉さん。いま俺、たぶん明日後悔するようなことを考えてる。
すごく後悔する。間違いない。でもやりたくてたまらない」
佐倉 光
「何考えてる?」
丸ごとバター揚げなんて言わないだろうね?
牧志 浩太
「そこの籠の上にじゃが芋がある。

それを半分に切って、レンジでふかして、バターどっさり乗せて塩振って、マヨネーズかけて上からチーズ。
ついでに明太子乗せてもいい」
牧志 浩太
「そういうのって……、
最高に “やばい” と思わないか」

牧志は微かに声を潜めて吐き出した。
キッチンを微かに、冷蔵庫の白い明かりが照らしていた。
佐倉 光
こんな夜中にそこまで本格的に「調理」してまで食おうってのか。
佐倉 光
「やべーな。聞かなきゃ良かった。芋持ってくる」
タラモだと? そんなの……そんなの、食べたいに決まっているだろうが!!
牧志 浩太
「よし、共犯成立。やっちゃおう」
にっ、と牧志は口の端を吊り上げて笑う。
シローを起こさぬように潜めた声は、いつになく背徳の気配を盛り上げる。

どうやら今から、翌日の自分を裏切る真夜中の悪事が、始まるらしい。
【 ルール 】
・このシナリオは、牧志と悪乗りして深夜にイケナイ境界線を踏み越えるお話である。
・一応「こんなことできるよ」が用意されているが、PL/PCの提案で好きなことをして構わない。
・開始時間は0時。悪事(笑)すると1時間ずつ経過する。
・ノリよい方が楽しい

・寝ることはできない。残念、眠気はお出かけ中だ。
佐倉 光
無論、子供を巻き込むわけにはいかない。
夜中にものを食べると目が覚めてしまうし、子供は夜にはちゃんと寝ないと成長に支障が出るものだ。
夜中にこんなことをしていいのは、育ちきって後は横に広がるだけの大人の特権だ。
佐倉 光
「なんかノリノリだな」
声を潜めてくすくす笑う。
たまにはこんなのも面白い。それにしても牧志のヤツ、なんか変な映画でも観たっけな?
牧志 浩太
「いいだろ。
たまには俺だって悪事をやらかしてみたいんだ」
牧志はくすくすと笑い返した。
KP
そういえば先日、浦西と一緒になにか見ていたような気もする。
佐倉 光
「おっ、ツマミ用に買っておいたスモチ。これ乗っけても美味そう」
完全に共犯する気だ。
あくじと共犯者
佐倉 光
要はカロリー高い美味いもの食べればいいんですよねわかりません。
KP
その通りです。深夜に食べて魅惑的で、オイリーで、カロリーで、キラキラテカテカで、明日絶対胃を痛めそう! 知るか! なものをやっちゃってください。
KP
ところで牧志sは巻き込みますか?
巻き込むなら「お、何だ何だ」とばかりに後ろからニュッと出てきます。
佐倉 光
折角だから巻き込もうか。やっぱ男性チームがいいだろうなー
まだ出番あんまりない旭橋くんにする?
サブカルスキーな浦西くんに悪乗りして貰うのも良さげ。
決まってなければ旭橋くんにしとこうか。
一緒に映画観てたのか。なら浦西君? どっちでもいいや!
KP
旭橋だと気弱になりつつ誘惑に負けるので、悪事ムードを逆方向から盛り上げてくれそう。
浦西だとノリノリで乗っかりますね。

浦西は前回のファミチキで出てましたし、今回は旭橋にしましょうか。

旭橋
「悪事? ……なんの話してるんだ?」

ひそひそと笑いあっていると、不意に後ろから声がした。
不安そうな声が、今日呼んでいた旭橋の声だと気づくだろう。
牧志 浩太
「うわ」
驚いた牧志が小さく声を上げる。
佐倉 光
「あ、まだ帰ってなかったのか」
佐倉 光
一瞬考えて、時間を見て、彼の目を見る。意識ははっきりしてそうだもんな。
旭橋
小さく頷く旭橋の眼の中に、何重にも重なった模様が薄く浮かび上がっているのが見えた。

「契約」が彼をして人間に擬態した形からの脱出を許さず、マグネタイトによって実体化した肉体を歪めることを防いでいる。

その呪いが刻まれている限り、彼らは「その形に押し込められたもの」に過ぎない。

あなたがもしも意識を失ったり、正気を失った時に備えて、彼らには本質を歪めるほどの強い呪いがかけられている。

古島がやらかしたので全員ちょっと強められた、のもある。
旭橋は彼女に怒ってもいい。
佐倉 光
やっぱりマグネタイトで実体化してるだけならあの特性は出てこないっぽいな。なら食事は?
佐倉 光
「付き合えよ。まずそうなら俺が返還するからさ」
佐倉 光
結局こうやってありようを歪めて居続けるのが、
彼らにとって良いことだったのかどうかは俺には良く分からない。
ただ、日々を楽しそうにしている話を聞くと、これはこれで間違いではなかったのだろうと思う。
あくまで人間の側にとっては、だけどな。
旭橋
「付き合うって、えっ、悪いことじゃないんだよな?」
牧志 浩太
「体に悪いことではあるかな」
佐倉 光
「この時間って腹減らない? ってことで、たまには本気で食うかって話してたんだよ」
言って持ってきたじゃがいもを示す。
旭橋
旭橋は時計とじゃがいもを交互に見た。
少し躊躇って、楽しそうな牧志とあなたの顔と、じゃがいもと、時計をまた見て。
旭橋
「…………」
旭橋
旭橋が返事をする前に、彼の腹がぐうと雄弁に返事をした。ついでに涎も垂れている。
そういえば体格のためか、彼と古島は東浪見ほどではないが割とよく食べる。
佐倉 光
「レンチンもいいけど、皮ごとさいの目に切って炒めてベーコンまぶすのも美味いよなー。一個そうやってみようかな」
旭橋
「……そんなの食べたいに決まってる」
牧志 浩太
「よし、じゃあ旭橋も賛成ってことで」
KP
ひんやりとした深夜の台所でひそひそと顔を突き合わせていると、どこか非日常のような雰囲気が漂った。
途端、目の前の冷蔵庫が何やらあやしげな宝箱のように思えてくる。

さあ宝探しだ!

あなた達は冷蔵庫や棚やシンク下を漁ってもよいし、リビングでゲームだのタブレットだのを見てもよい。
KP
今日は東浪見の姉(めったに帰ってこない。ちなみに紅一点だそうな)が大層珍しく帰宅していただとかのことで、シローはそれはもう大興奮であった。

あなたの部屋に足を踏み入れたり、大声を上げたりすることがなければ、そうそう起きてはこないだろう。

佐倉 光
タイムリーなお姉さんだ。
KP
せっかくなのでチラ出し
佐倉 光
旭橋君達にとっては夜に食べるって割と背徳感ありそう。
と思ったけど本人の意識がない状態で食べてるからそんなに実感ないかな。
KP
意識が無いから実感はないけど、「夜に何か食べる」経験は佐倉さんより少ないし、「夜に知らないうちに食べてしまってた」ことがあるから、大丈夫かな、何となくドキドキ…… 度合いは高いかもしれません。
ファミチキたべた
佐倉 光
ところで私は、今日やっとファミチキを買ってきて貰って食べましたっ
KP
おおおーーーおめでとうございます
こちらはKFCでチキンフィレバーガー食ってました
佐倉 光
そして今はチップスター食べるという罪を犯してますっ
KP
おっそれはなかなかの罪ですね いいな
佐倉 光
チキンフィレバーガーいいなぁー
KP
美味しかったです。KFCのチキンは基本おいしい!!
佐倉 光
たべたーい!
今咳が酷くて、ちょっとした刺激が喉に入っただけでえらいことになっちゃうので外出は無理なんですよねー
KP
ああー、それは辛い
佐倉 光
昨日はポテチ的な物も無理でした。
KP
その状況でまよなかあくじ回しちゃって大丈夫だったでしょうか
佐倉 光
そうなっても大丈夫なように塩使ってないとかいうポテチ買ってみました! 美味しかったです!
喉は……どうにもならないけど大丈夫!
風邪は治ってるんだけど咳だけ残っちゃってて体力削ってくるDOTやだ……
KP
つらい……。咳妙に残る割にめちゃくちゃつらいから嫌過ぎる

佐倉 光
「そういや冷凍庫に焼けば食えるピザの買い置きがあったはずで……」
冷凍庫をゴソゴソする。
KP
冷凍庫の扉を開けると、ひんやりした空気が流れてくる。
中にはストックされた様々な食材が、使われる日を夢見て眠っていた。
冷気のベッドで新鮮な彼らを、美味しく食べるのは……今かもしれない。
旭橋
そんなあなたを旭橋が、不安とどこか背徳的な感覚を湛えた眼で見下ろしていた。
KP
ゴソゴソ……、ゴソゴソ……
【幸運】で判定。
佐倉 光
1d100 75【幸運】 Sasa
1d100→ 37→成功
KP
あなたはショックなことに気づいてしまう。
確かにそこに買ってあったはずのピザの買い置きが…… ない!! ないぞ!!

そういえばあなたは昨日、安里がピザ食べてるのを見たような……。
まさか、このピザだったのか。なんということだ。

そこには代わりに、安里の名前を書いたアイスクリームがあった。
しかもハーゲ〇ダッツだ。

勝手にピザ食うとか許しがたい。
悪事には悪事で対抗すべきではあるまいか?
佐倉 光
「価格的にはピザの方が高い。よし」
食べたかったのはピザだがアイスもいいよな。
食べちゃえ。

アイスを出してスプーンを持ってくる。
これは悪事ではなく報復行為である。
旭橋
「えっ……、食べちゃうのか? 安里の」
旭橋が背後でそわそわしている。
体格のせいで妙に存在感がある。
牧志 浩太
「先にピザ食ったの安里だし? これでおあいこってことで」
牧志 浩太
「俺も俺も。
ところで佐倉さん、俺最高にやばいこと思いついた。確かリビングの菓子箱にミニパイがあります」
牧志 浩太
「乗っけよう」
おっと、牧志がまたも大それたことを言い出した。
佐倉 光
「お、いいね。こういうのには口休めが必要だもんな」
アイスを三つの皿に分ける。
ミニパイも乗っけて……果物も欲しいな。なんかあるかな。
KP
ミニパイを取りにリビングへ行くと、見慣れたリビングは静かな夜の静寂を湛えていた。

ひらりと揺れたカーテンの向こうに、歩く人のない道に落ちる闇。

もう少し遠くを見れば、渋谷の街はまだ眠りきっていないだろう。
しかし見渡す範囲では、真っ暗な世界に自分達だけが浮かんでいるかのようだった。
KP
菓子箱を見れば、目的のミニパイがある。アイスに乗せればさぞかし美味いだろう。

他にもポテトチップやクッキー、おや、マシュマロがある。焼いて食べたら美味いだろうなあ。

果物は、あるとすればキッチンの棚だろうか?
KP
おや。チラシをファイリングした一角から、出前のチラシが覗いている。
なるほど、ピザがなければ頼めばいいのではないか。

さすがに今の時間はやっていないが、早朝からやっている店が一つある。
深夜の悪事祭りのグランドフィナーレ…… 悪くない。
佐倉 光
ピザ食いてぇ。なんだろうこの気持ち。夜中なのにな、今。
KP
きっと“無い”からこそ、余計に欲しくなるのだろう。
欠乏に気づいてしまったからいけないのだ。ピザ食べたい。
本編見る!
KP
ここで、〈目星〉÷2で判定。
佐倉 光
1d100 98/2 Sasa
1d100→ 22→成功
KP
ピザ食べたいなあ、と思いながら、一瞬舞ったカーテンの向こうに目が行けば。

黒と紺で塗りつぶされた夜の世界に、白く発光する“何か”が見えた。
KP
【POW】×5で判定。
佐倉 光
1d100 75 【POW】 Sasa
1d100→ 21→成功
KP
ゆらりと揺れた白い粒は、一瞬しか見えなかったにも関わらず、ふとあなたを不安にさせる。

……アイスが溶けてしまうし、早く戻ってアイスを食べようか。
キッチンの棚を覗けば果物くらいあるだろう。
佐倉 光
「……ん、なんだ?」
発光物か。悪魔でもうろついてるのかな……まあ気にするほどのものでも……
なんとなく確認に行った方が良いような気がしなくもなかった。
佐倉 光
「っと、アイス溶けちまうな」
果物、なんて上等なものはあったかどうか。
いや、缶詰くらいはあったんじゃないかな? 棚を覗こう。
佐倉 光
「なあ牧志ー、缶詰ストックになかったっけ」
牧志 浩太
「あるある。フルーツミックスのやつ。そこの上の棚」
佐倉 光
棚からミックス缶詰を出して豪華にかける。
そもそもアイスは一個しかなかったのだ、大した量じゃない。
これくらいしないと食い応えないよな!
牧志 浩太
戻ると、牧志がシンクの下から酒を取り出していた。
佐倉 光
「お、酒かー。いいね。ツマミも出そうぜ」
牧志 浩太
「出そう出そう。
あといいこと思いついてさ、これこれ」
牧志が取り出したのは、ブランデーの小瓶だ。
牧志 浩太
「アイスにかけたら美味い!」
佐倉 光
「いいね最高」
旭橋
満面の笑みを浮かべる牧志の背後で、旭橋がおずおずとカップ焼きそばを差し出してくる。
ツマミ……、か?
深夜が似合う食べ物なのは間違いない。
佐倉 光
「おまえそんなに腹減ってんの?
いいね、もう何でも出そうぜ!」
もはや空腹を満たすためというよりは「食うぞ」が目的になってきた気がする。
まあ、たまにはいいだろうたまには。
明日絶対気持ち悪くなってそうだな、と思ったが、
そんなのは明日の俺が何とかするんだよ。
佐倉 光
ガンバレ、明日の俺!
旭橋
「見てたら腹減ってきた……」
旭橋はカップ焼きそばのパッケージを抱え込み、小動物のように頷く。
牧志 浩太
「おっ、ガッツリ行っちゃう?
アイスが先? 焼きそばが先?」
牧志がさっき言っていた明太子を出してきた。マヨネーズもある。
佐倉 光
「ばっかやろアイスはもう溶けちゃうだろ食うんだよ!
早くしないと残念な色水になっちまうぞ」
色々と盛られた器はもうアイスの器というよりアイスも乗ってるらしい器といった風情だ。
牧志 浩太
「えっ、それは嫌すぎる!
食べよう食べよう、いただきます」
旭橋
「安里ごめん、頂きます……」
二人は慌てて盛り盛りのアイスに向き合う。いただきます!
牧志 浩太
「ヤケみたいな味」
一口食べて、牧志は晴れやかに笑う。
佐倉 光
溶けかけてひんやりとしたアイスに山盛りの蜜漬け果物、それらで麻痺した舌をぴりっと締めるブランデーとパイ。
目茶苦茶に盛られたそれは空腹を満たしてはくれなかったが満足感は高い。
パーティーの始まりを告げるには十分なシロモノだ。
佐倉 光
「うめぇー!」
佐倉 光
コンビニで何か仕入れてくるって手もあるよなとは思ったが、なんとなく外に出る気にはなれなかった。
悪魔に遭遇したら面倒だし。
佐倉 光
「芋蒸かそうぜー」
牧志 浩太
「おっ、出たな。蒸かそう蒸かそう」
旭橋
「ベーコン……」
牧志がいそいそとじゃが芋を取り出す。
いつの間に準備したのか、食器もラップも電子レンジも用意済みだ。
KP
そんなこんなで大いに盛り上がっていると、気づけば1時になっていた。
静かに進む時計の針と滅茶苦茶な満足感のギャップが、深夜のパーティーの雰囲気を盛り上げる。
佐倉 光
幸いカレー用に仕入れておいた芋が大ぶりなうえ結構個数が入っている。蒸かす以外でも食い応えがありそうだ。
まず一個は牧志が言ってたタラモ? いやメンタイモ? にするだろ? チーズもかけたいし、炒めベーコン混ぜるのもやりたいし。
カレー粉かけるのも美味そうでは?
KP
思えば思うほど夢が膨らんでくる。
そして今、あなたを阻むものはない! 横にいるのはノリノリの二人だけだ!
牧志 浩太
牧志は早速芋を蒸かしにかかっている。やる気だ。
旭橋
旭橋は旭橋で、もうベーコンを炒め始めている。
うっかり食欲に火がついたらしい。
佐倉 光
ソーセージも焼いてしまおう。
芋と来ればソーセージだ。そうじゃないか?
スパイシーなぶっといの、買ってあったよな!
シローが食べたがってたヤツだけど、今日また買ってくれば問題ないよな!
KP
大丈夫、こちらはなくなっていない。
真夜中に盛り盛りのジャーマンポテトもどきとは、何と大それた行いだろう。

旭橋が炒めているところにソーセージを放り込めば、辺りに肉と脂と芋のいい匂いが立ち込める!
牧志 浩太
「ひゃあ、美味そう……」
牧志の口から涎が垂れそうになって、慌てて拭く。
佐倉 光
「美味そうだなー」
ウキウキと皿などを用意。もうちょっとしたつまみ食いレベルじゃないな。
牧志 浩太
牧志がレンジから芋を取り出すと、心地よい柔らかな熱が鼻をくすぐった。
四つに切られた大ぶりの芋が、辺りに食欲をくすぐる湯気を満たす。
彼の胃袋が餌の気配を嗅ぎつけて、微かにきいきいと鳴く。
旭橋
旭橋が、かりっと炒められたベーコンをその上へ振りかけていく。
切れ目の間にソーセージを乗せると、みるみるうちにスパイスの香りのする脂が滑り落ちていく。
KP
深夜だというのに、ここだけ真昼のように明るく思えた。
佐倉 光
食べよう食べよう! 暖かいうちに食べなきゃ勿体ない!
本格的な罪の領域へ堂々とフォークを突き立てよう。
そう、胃袋が悪い! 俺のせいじゃない!
牧志 浩太
「そうか、餌が欲しいか、じゃあしょうがないなー」
牧志もニコニコ顔でフォークを突き立てる。
その途端、脂と湯気の渾然一体となった歓びが周囲を満たした。

あなた達はもはや明日の己をかなぐり捨て、本格的な罪の領域へと足を…… 踏み出した!
KP
快い脂の香りとパリッと爽やかな食感、強い塩気、舌をくすぐる味わい、それらの全てを受け止めてほろほろと崩れていく芋の温もり!
ああ、なんと美味いのだろう。潜めた声と静寂が、重い美味をより強調する。
佐倉 光
うめー!
声を上げかけて慌てて潜める。
あまり騒いだらシローが起きてきてしまうからな。
明太子。明太子とチーズかけたい。パッケージ開けちゃえ。
佐倉 光
うわぁぁぁんリアルで食べたいよー!
KP
ですよねぇええええ!!
このシナリオ何気にプレイヤーへの攻撃力が高い
KP
冷蔵庫のひそやかな青い明かりの下で、明太子はつややかな光を宿して眠っていた。
よくトーストに乗せて食うスライスチーズは、丁度よくとろけるタイプのものがある。
佐倉 光
明太子をちょっと贅沢に切り出して皿に添える。
チーズは豪快に一枚、芋に被せる。
熱でとろけてゆくチーズを掬って明太子を乗せ頬張る。
KP
チーズを芋に被せると、するすると溶けて芋を覆っていく。
ぴったりとチーズで覆われた芋を掬えば、かぐわしい香りを漂わせながら尾を引いた。
魚卵がぷちぷちと、辛みと味わいを伴って口の中で弾けてゆく。
佐倉 光
絶対明日後悔するヤツ。胃袋のあたりがずっしり重くて気持ち悪くなってるやつ。
がんばれ明日の俺。
明日は仕事夜からだし多分何とかなる。

芋の優しい甘味、チーズの軽いしょっぱさとマイルドな味、それにアクセントを加える明太子のコントラストを存分に楽しむ。
食べれば治まると思った食欲は、食べるほどに目覚めてゆくようだ。
KP
何か軽く入れれば食欲も治まるだろう。眠気も来るだろう。
そんな発想は幻想に過ぎなかった。

ちょっと食べれば、もっと食べたくなるに違いないのだ!!
牧志 浩太
そうかもっと食べたいのかしょうがないなあ! と言いたげに腹を撫でながら、満面の笑みとともにソーセージを噛みしめる牧志、
旭橋
ベーコンをたっぷり乗せて恐る恐る口にする旭橋。
KP
静寂に囲まれた小さな世界は、密やかな気配の中に、喜ばしい時間を浮かべていた。
胃袋が食べたがってて……
KP
牧志だと本当に「胃袋の所為にして」しまえるのがちょっと面白い。
佐倉 光
胃袋が食べたがってるんだもんな~仕方ないよなー
たまにはいうこときいてやらないとかわいそうだもんなー
KP
そうそう食べたがってるんだからいうこときいてやらないとかわいそうだもんな~
佐倉 光
一時だからリアルで罪を犯さないうちに終わります。
昼間にやって衝動買いをするか。
夜にやって罪を犯すか。
ふたつにひとつッッ
KP
ですね、ありがとうございました。夜間にやるにはなかなかヤバイ内容のシナリオ、と思ったら昼は昼でやばかった!
佐倉 光
昼間の衝動買いで夜中に罪を犯すという完璧な布陣ッッッ
KP
なるほど完璧すぎるッッッ
佐倉 光
多分明日はじゃがいも買う。
ふかしいもたべたい。
KP
ワカルゥウウ。じゃがバターたべたーい。
佐倉 光
これ一時間にひとつ新しいもの考えて食べなきゃいけない感じなんですかね。
KP
食べる以外でも、夜中にゲームで盛り上がっちゃうとかでもokです。
ずっと食べてるとお腹はちきれちゃうし。

中弛みしてきたらネットにふけったり、テレビを見たりしても構いません。
夜の時間を楽しく過ごそう。
佐倉 光
夜明かしして遊ぶつもりでいればいいのかな。
KP
それで大丈夫です。
※もともと探索項目式のシナリオですが、探索! って感じでもないので情報は必要に応じて出します。
佐倉 光
これで探索項目なんだ
KP
深夜ノリで部屋漁ってやろうしめしめみたいな描写があるんですね。
ただそういう感じではないよなぁと。
佐倉 光
自分の部屋なのに漁ってやろうって謎だなぁ。ひとんちに遊びに行ってる想定?
あれかなー、家族が他にもすんでて寝てる感じかな。
KP
KPCのお部屋漁るので、お泊まりしてるくらいの前提なのかな? という感じですね、元々。
佐倉 光
なるほど?
KP
他にも細かい判定や《SANチェック》が随時入るんですが、雰囲気が合わなかったり、置き卓だと細かすぎてテンポを損なったりで、判定省略したりしています。
今回結構改変多め。

佐倉 光
こう、柔らかい系食べてると固いものも食べたいよなー。
芋を。トーストに?
いやクラッカーくらいがいいな。そういうのないかな。
KP
クラッカーか。
シンク下のストッカーにはなかったので、あるとしたらリビングの菓子箱だろう。
ツマミ類も大体そこに入れている。
佐倉 光
リビングか。そういえばあった気がするな。探しに行く。
KP
リビングに向かうと、先程も見た菓子箱の中に、クラッカーが見つかった。
酒の友にもなるし軽食にもなる、いい奴だ。

ふと、リビングの棚に置かれたボードゲームなどが目に入る。
食事が一段落したら、あれで遊び倒すというのも悪くないだろう。
KP
その時。
リビングに置かれた共用のタブレットの画面が、ぱっと点灯した。

ちかちかと瞬いた画面が安定すると、そこからひとりでに音声が流れ始める。
奇妙で不気味な星占いが流れる。
佐倉の星座は死んだ方がマシなほど運命最悪。好転させるには悪事に手を染めることがよいという。
佐倉 光
1d100 61 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 18→成功
佐倉 光
悪事ってことは〈ハッキング〉とかでもいいのか……
ネタが尽きたらやろうかな。
KP
〈ハッキング〉とかでもオーケーですね。

佐倉 光
「何だぁ?」
普段星占いなど殆ど気にしたことがない。
それでも自分の星座が変な調子でアナウンスされれば少しは……気になる。
先ほどの悪魔のような妙な影といい、なにかの異変の予兆なのだろうか?
佐倉 光
そもそも、占いで〈死んだ方がまし〉なんて物騒な文言出てくるのがまずおかしいし、それをなんとかするために悪事を働けなんておかしすぎだな。
不条理系のホラー動画か何かではないのか。

タブレットを手にとって電源をつけてみる。
KP
タブレットを開くと、何かニュースの通知が流れた。
KP
また、誰かが読んだままにしていたらしい雑誌が開かれている。
「月刊アヤカシ増刊号 祓い特集」とある。

このタブレットを使うのは、牧志たちかシローだ。
旭橋に聞けば何か分かるだろうか?
KP
先程の占いらしいものは表示されていない。
佐倉 光
ニュースってどんな内容かな。
KP
ニュースは、この付近で不審者の目撃が相次いでいるというものだ。
白い服を着た巨漢の男であるらしい。

ニュース記事にはいくつかコメントがついており、「噂の白いサンタクロースじゃないか?」「あんなの嘘だろ」といった会話が交わされている。
佐倉 光
白いサンタクロース? その話題を追ってみる。
KP
それは怪談じみた噂だ。
それは白い服を着た大きな男で、出会うと世界が変わってしまうとか、心に傷を負って再起不能になるとか、または世の中のしがらみから自由になれるとか……。

もっと詳しく追いかけるなら、ちょっと腰を据えて調べる必要がある。

時計を見れば午前2時だ。
小休止ついでに3時まで調査を行うなら、何か見つかるかもしれない。
佐倉 光
では芋を小皿に少し貰ってきて食べながら調べよう。
牧志 浩太
リビングから戻ってこないあなたに、不思議そうに牧志がキッチンから顔を出した。
牧志 浩太
「何か面白いものでもあった?」
旭橋
「もしかして、腹が痛くなったとか……?」
佐倉 光
「ちょっと気になることがあってさ。
丁度良かった。旭橋」
二人にカクシカして、旭橋にこのタブレットで変なホラー動画見てなかったかって事と、
どうしてこんなアヤカシ見てたのか訊いてみよう。
旭橋
「え……、いや、見てない。そんなの見てない」
旭橋は心細そうに首を振る。
旭橋
「今日、そこら辺にいる奴が、すごくざわついてて……、気のせいかと思ったけど、怖くて。

それで、読んだら安心するかな、って思って、読んでたんだけど……、

本当に、何かあった……、のか?」
旭橋は心細そうに「祓い特集」の文字を指す。
佐倉 光
「いや、さあ、取り立てて何かあったってワケじゃねーんだけどさ。
変な動画? 占い? が流れただけでさ。
雑霊の悪戯かな」
彼が見ていた雑誌もついでにぱらぱらと流し見る。
KP
雑誌を見ると、あるページに付箋がつけられている。
そこには長大なコラムの後ろに、「悪霊退散」なる呪文が書かれていた。
魔除けのお呪いについて書かれている。
KP
習得できれば有用そうにも見えるが、肝心の魔法陣が書かれていない。
著者はいざアフリカの奥地へと出向き、この呪文の真実を探求している最中だそうだ。うーん。
牧志 浩太
「旭橋も動画なんて見てないっていうし、何かの悪戯だとしても気になるな。
白いサンタクロースだっけ、俺も調べてみるよ」
牧志は自分のスマホを取り出す。
佐倉 光
「ああ……」
実際大したことは起きていないのだし、人を巻き込むのも申し訳ない気はした。
まあでもこういうところから異変って起きることもあるしな。

気が済むまで調査しよう。
牧志 浩太
「たらふく食べたし、小休止ってことで」
牧志はそんなことを言いながらスマホを手に取った。
旭橋
旭橋は食べ足りないのか、カップ焼きそばを開封している……。
KP
〈図書館〉で判定。
また、【幸運】で判定。別情報。
佐倉 光
1d100 85 オンライン〈図書館〉 Sasa
1d100→ 59→成功
1d100 75【幸運】 Sasa
1d100→ 62→成功
牧志 浩太
1d100 85 〈図書館〉 Sasa
1d100→ 54→成功
1d100 60【幸運】 Sasa
1d100→ 94→失敗
佐倉 光
「アフリカの奥地に行ったヤツって、某探検隊以外に戻ってきた奴いるの?」
牧志 浩太
「某探検隊ってなんだっけ、あのヤラセの?」
KP
そんなことを言いながら「白いサンタクロース」について調べていると、先程の噂の他に、こんな絵本がヒットした。

作者の許可を得て、子供向けの絵本を好意で公開しているサイトらしい。
よい子には赤いサンタがプレゼントを、悪い子には黒いサンタが石炭とジャガイモをくれる。
しかし白いサンタは優しいので、悪いことをする人を褒めてくれるらしい……

何故か悪寒がする童話だ。
サンタいろいろ
佐倉 光
黒いサンタさんって悪い子限定じゃなくて、赤いサンタさん成立前のサンタさんだよなぁ。
白いのは知らぬ。
というか赤サンタも悪い子には鞭と石炭入れるぞ!
KP
近代になって伝承がいろいろ追加されてるらしく、よい子=赤いサンタ、悪い子=黒いサンタ、っていうのは近代以降の成立(と思われる)っぽいですね
サンタクロースは聖ニコラウスの逸話が元であるとされる。
サンタを赤くしたのはコカ・コーラ社のキャンペーン説があるが、それ以前にも赤い服で描写されるサンタクロースはいたらしい。
黒サンタはドイツの伝承で、サンタの従者として行動し、石炭、臓物、ジャガイモをくれるというものがよく知られているようだ。

佐倉 光
「これ、聞いたことないな。
黒いのは聞いたことある。俺が知ってるやつと似ているような違うようなだけど。
白いのは……サンタか?」
謎の悪寒を誤魔化すように呟いた。
白い巨体、ってあたりで何だか嫌なものが想起されてしまうが……まあ関係ないだろう。
牧志 浩太
「ああ、俺も聞いたことない。
黒いサンタって悪い子限定なんだっけ?
……石炭はともかく、なんでジャガイモ? さっき食べたけど」
牧志 浩太
「……なんでだろうな、嫌な感じがする、この絵本。佐倉さんもか?」
牧志は小さく背を震わせた。
KP
魔法陣のことが頭に残っていたのか、SNSを調べていると、あなたは端の方にこんな投稿を見つける。
▽やったぜ

写真にスマホの影がかぶっていてよくわからないし、途中で切れているが、複雑な幾何学模様のような鉛筆描きの模様が映された投稿だ。

「以前何かの本で見かけた魔法陣? を自分なりにアレンジした図案が、バイト先で採用されたんだ~嬉しい!!!」

「何のバイトかは伏せるし、目にする人は少ないと思う…… けど、運よく目にした人がいたら宜しくな!」
佐倉 光
こらーーーーー!
佐倉 光
「魔術的なもんを軽々しくデザインに使うな!!」
たまにあるんだ、こういう、素人が知らないで真似したヤツが偶然力を持ってしまうことが!
そういうやつって大体魔方陣の安全装置抜けててまずいことになることが……
牧志 浩太
「えっ、使っちゃったのかそんなの、誰が?」
あなたの声に驚いて牧志が振り向く。
佐倉 光
牧志にその書き込みを見せる。
牧志にもある程度はその悪魔使い的「アチャー感」が伝わるだろう……多分。
KP
そういえば先日の仕事では、そういう素人のやらかしで小さい悪魔が大量に出てきて大変だった。
魔法陣が小さいものだから小さい悪魔しか出てこられず、結果わらわらわらわら…………
佐倉 光
先日のあれはとんでもない悪夢だったのだ。
ゴキブリサイズのグレムリンなんて悪夢すぎる。
引き起こせることが軽ければ簡単、なんてことはない。
現代人にとってはスマートフォンがちょっと弄られるだけでも大事件なのだ。
弱い分数が多くてあれは本当にもう、厄介なんてもんじゃなかった。
佐倉 光
「嫌なこと思いだしちまった」
牧志 浩太
「……あー……」
やっちゃったか……、と牧志は額を押さえた。
牧志 浩太
「やりたい気持ちも分かるけどさ……」
伝わるどころか、どちらの気持ちも分かってしまうだけに、大層複雑な顔だ。
KP
〈目星〉で判定。
佐倉 光
1d100 98〈目星〉 Sasa
1d100→ 39→成功
KP
……そんなことを思い出していると、端の方にあなたも知るピザ屋のチラシが映り込んでいるのを発見した。

勢いピザが食べたくなった。

そういえば安里のせいで食べ損なったのだ。ピザ。食べたい。
こんな時間にはやっていないだろうがピザ食べたい。
早朝からやっている宅配店があったことまで思い出してしまった。

ピザ食べたい。

そんな午前三時。
佐倉 光
ピザ屋もうやってる?  まだかな。
KP
まだやっていない。ピザ屋は5時から注文を受けつけてくれるらしい。
あともう少しのような、まだまだ先のような。
牧志 浩太
「サンタクロースの話はこれ以上見つからないな。
俺達もカップ焼きそば行く? それか何かやる?」

牧志が取り出したのは、「音を立てたら負け」という潜入ミッションボードゲームだ。

スマホの騒音検知アプリを使い、プレイ中に一定以上の音を立てると負けになるという……
なるほど深夜にやるのに向いている。
佐倉 光
「ゲームか、いいな。気分転換にやろうか」
牧志 浩太
「ああ、やろうやろう。これならシロー起こさないで済むし」
テーブルの上に札を広げてスマホを置き、あなたと旭橋にルールを示す。

札は固く少し厚みのあるプラスチックでできており、雑に置けばカチャカチャと音を立てる。
ルールそのものは単純で、これをできる限り無音で扱え、というのが主題のゲームだ。
KP
〈隠す〉〈忍び歩き〉、または【DEX】×5のいずれかで判定を行い、より出目が低い方が勝利!
3回判定して勝利数の多い方が勝ち。

旭橋はゲスト枠ということで、ゲームには参加するけど判定はしない。
佐倉 光
よーし気分を変えよう。
1d100 50〈忍び歩き〉 Sasa 1d100→ 9→成功
牧志 浩太
1d100 40 【DEX】 Sasa 1d100→ 39→成功
佐倉 光
ちょっと大胆に多くの枚数を使って規定の組み合わせを作り上げる。
牧志 浩太
「……!」こちらはあまり自信がないのか、着実に少ない枚数で組み合わせていく。
旭橋
「ひゃっ」
旭橋は怖いらしく恐る恐るだ。おっかなびっくりやりすぎて、手元でカチャリと音を立てた。
KP
1回目のラウンドを制したのは、最も多い枚数を使って、かつ音を立てなかったあなただ!
佐倉 光
1d100 50〈忍び歩き〉 Sasa 1d100→ 98→致命的失敗ファンブル
牧志 浩太
1d100 40 【DEX】 Sasa 1d100→ 17→成功
佐倉 光
調子に乗って更に欲張ろうとして
佐倉 光
盛大に手元で爆発させた。
KP
ガッチャーン!
なかなか勢いのいい音が手元で鳴った。
危うくシローが起きるかとひやりとしたかもしれないが、幸いそれは大丈夫だった。
佐倉 光
「あーあー」
牧志 浩太
「あーあ」
牧志が笑って得点チップを取る。
このラウンドは牧志の勝ちだ。
一勝一敗。次の戦いが勝敗を決するだろう。
佐倉 光
次は負けねーからな! 今度は慎重に……
1d100 50〈忍び歩き〉
Sasa 1d100→ 34→成功
牧志 浩太
1d100 40 【DEX】 Sasa 1d100→ 86→失敗
牧志 浩太
「あっ」
続いて着実に行こうとした牧志の手が滑る。
カチャッ、と牧志の手元で音が鳴った。
佐倉 光
っしゃー!
思わず声を上げるところだった。
KP
あなたが歓声を上げそうになったその瞬間……、

ガッシャーン!

深夜に似合わぬ騒音が響いた。
スマホの騒音検知アプリが、大きく針を跳ね上げる。

えっ? やらかしてしまったのか?
いや、違う。外だ。外からガラスの割れる音が響いたのだ。

僅かな音に集中していた耳に音が突き刺さり、心臓がどくどくと脈動を早める。
牧志 浩太
「……!?」
牧志が腰を浮かせる。
佐倉 光
なんだ?
見える窓があれば音がした方を見に行く。
こんな夜中なら強盗か、さもなくば酔っぱらいか、ろくなものではないだろう。
場合によっては通報だ。
KP
牧志たちとともに窓に寄れば、二つ向こうの部屋が騒がしい。

慌ただしく走り回る音のすぐ後、眠っていただろう住人は部屋の灯をつけ、温かな光が街に一つ増えた。
KP
ここから様子を窺うなら、〈目星〉〈聞き耳〉で判定。別情報。
佐倉 光
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 62→成功
1d100 79〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 35→成功
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 7→成功
1d100 97〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 85→成功
KP
身を乗り出して確認すれば、どうやらあちらの部屋の窓が大きく割れている。

見知った住人たちの、ひどく慌てた声が聞こえる。
KP
「うわ! え、何? 窓が割れてる……」
KP
「何々何々? 石? 石しかも割と大きめ……
これ投げ込まれたの? どうして? ここ一階じゃないよねスーパースローすぎるじゃん、えええ……」
KP
「警察~!!!」
KP
あちらの住人が通報をしたようで、暫くしてサイレンの音が聞こえてくる。

真夜中の騒ぎは、あなた達に異変の気配を悟らせるには十分だ。

SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D2》。
佐倉 光
1d100 60 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 79→失敗
1d2 Sasa 1d2→2
SAN 60 → 58
牧志 浩太
1d100 54 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 6→成功
SAN 54 → 53
佐倉 光
これは異変の始まりなのではないか。
そんな違和感がどうしてもぬぐえなかった。
また一瞬でどこかへ連れ去られるのでは?
牧志が姿を消すのでは?
白い巨人が現れるのでは?
KP
あなたの部屋からもぞもぞと気配がし、扉が開いた。
夜中の騒ぎに、さすがにシローが起きてしまったらしい。
KP
「んー……、ねむいー……」
突然起こされてちょっと不機嫌そうだ。

どうする?

シローはまだ眠そうなので、そのまま寝かしつけることもできそうだ。
そんな、午前四時。
佐倉 光
「まだ夜中だぞ、水飲んでトイレ行って寝な」
何事もなかったかのように声をかける。
基本、余程近くにいなければシローが巻き込まれることはないのだ。早く寝かせてしまった方がいい。
KP
「はぁーい」
まだ眠いのだろう。
シローは旭橋が差し出したコップから水を一口飲むと、トイレに行ってもそもそと部屋に戻っていった。
牧志 浩太
「何なんだ……、あれ。
投石だって? 外から?」
牧志が窓の外を睨んだ。
楽しかった夜中のひと騒ぎが、途端にどろりとした不安の気配に包まれる。
佐倉 光
何か怪しい人やものは見える?
うちの近くに見慣れないものはある?
KP
外を見ればまた、あの白い何かが見えた……、ような気がした。

しかしそれ以外に見慣れないものなどは見当たらない。
警察官がアパートの周囲を見回っているが、不審者を発見するようなこともないようだ。

少しばかり騒がしく、落ち着かない夜が、少しずつ静寂を取り戻してゆく。
佐倉 光
「白いのがうろついている気もするな。
こんな状況じゃ、かえって寝ちまうのも危ない気もするし」
ネットをあさってリアルタイムの情報を見ていたが、それから特に何起こらないのなら、なんとなく手遊び的に変なコード書き始める。
KP
ネットでは先程の投石事件が何となく噂になっていたりするが、それから何が起きるということもない。
夜は静けさの中に不安を抱いたまま、ただ平穏を装ってゆく。
牧志 浩太
「同感。寝る気にはならないな。
そもそも、さっき食べたせいで眠気も飛んでるし」
牧志 浩太
「佐倉さん何か要る?
俺は何か飲みながらピザのメニューでも考えとこうかな、と思うんだけど」
手元でホットココアを作ると、先程のブランデーをそこに注ぐ。
旭橋の分も含めて、ふたつマグが並んでいる。
佐倉 光
「あ、それ俺も飲みたい」
軽く手を上げる。
牧志 浩太
「じゃあもう一つ」
もう一つ持ってきたマグにブランデーの滴が落ちると、ココアの水面でミルクと交じり合った香りがふわりと漂った。
佐倉 光
「ピザいいねぇピザ。この時間ならもうそれが朝飯でもいいな」
牧志 浩太
「だろ。じゃあ朝はピザで決まりな、時間になったら注文しよう」
KP
ちなみにミルクココアのカフェイン量は、そもそもココアのカフェインが少な目なのと、そんなにたくさんココアパウダーを使わない関係で微量だそうです。SAFE。
牧志はカフェインが体質的に無理なのである。
佐倉 光
ココアを受け取って啜りながらセキュリティの甘いサーバに入り込んで、ピザの画像を置いてくという良く分からない悪戯をしている。ちなみに置かれて一時間経つとひっそり消えるというおまけ付きだ。
KP
柔らかな香りが鼻をくすぐり、やさしい甘みが舌を潤す。

喉へ滑り落ちてゆく熱を味わいながらささやかな悪事に耽るかたわらで、牧志が漫画を読んで微かに笑い、旭橋が古い小説の世界に眼を傾けている。

何となく穏やかな、夜中の合間。
高いテンションはピザが頼めるまでしばらくお預けで、どうやらここにあるのは、夜の静寂をともに漂うような平穏だ。
KP
穏やかな夜の外に、微かに揺らめく不安の気配。
世界から切り離されたような平穏は今日も、束の間のそれに過ぎないのだろうか。
そんなことを、思わせるような時間だった。
佐倉 光
奇妙な不安は外をうろついている。
もはやただの気のせいで片付けるべきではないように思えた。
それでも『あくじ』をしていたのは、ささやかな抵抗だっただろうか。
唐突に馬鹿馬鹿しいなと思えて、やめる。こんな下らないことを延々と続けてしまうなんて、いい加減眠いのかもしれない。
KP
ふと手を止めた時には意外と時間が経っていて、ピザ屋の出前アプリに「注文」のマークが点いていた。

朝五時。少しだけ意識の底に掃くような眠気。しかしまだ眠るには足りない。

不安にはやはり形がないままで、夜から続く朝は微かに気だるい。
ピザを食べて歯を磨いて寝てしまう、そんなささやかな『あくじ』で終わってしまおうか。
牧志 浩太
「佐倉さんどれ乗せる?」
牧志がピザ屋のアプリを開く。

ふかふかのクラストが目を惹く。明るい暖色の画面に、つやつやしたチーズと瑞々しいトマト、脂の煌めきが舞っている。
佐倉 光
「アンチョビとトマトがいいなぁ」
朝からそんなきついもの食べて大丈夫か?
とも思うが、寝てないんだからまだ夜カウントでいいよな。
牧志 浩太
「お、トマトいいな。じゃあモッツァレラにしよう」
旭橋
「チキンの照り焼きがいい……」
牧志 浩太
うきうきと注文画面のボタンをタップしていくと、画面の中に美味しそうなピザの姿が出来上がっていく。
KP
注文ボタンをタップして待てば、このピザが現実に手に入るのだ。
いざ意気揚々と注文ボタンを押そうとしたとき、「デザインピザキャンペーン!」の文字が目に入る。
「どこも同じと思われるチェーン店。
ですが実際は、 土地も、そこで働く人々も千差万別!

そこで第一弾のご当地ピザに続いて、今回は店舗別デザインキャンペーンを行います。

それぞれの店舗で働くみんなからピザのトッピング配置を募集、選別、一等に輝いたものを皆さんのお手元にお届けします!
この機会に、色んな店舗で食べてみてくださいね!」
KP
どうやら普段と違うデザインのピザが来るようだ。
イメージ画像として、一面に猫の肉球と猫の顔をあしらった猫ちゃんピザが表示されている。
牧志 浩太
へぇ、と言いながら牧志は注文ボタンをタップする。
佐倉 光
「随分手間のかかりそうなサービスやってんだな」
言ってからふと、先ほどのネットでの書き込みを思い出した。
そもそもこの店を選んだ理由はあの書き込みだった気がする。
そのデザインって……
ちょっとピザからトマト被ったジャック・O・ランタンが這い出てくる様を想像してしまった。
佐倉 光
「いやー、まさかな」
牧志 浩太
「……思った。
いや、まさかな。
魔術ピザなんてそんな……、いくらなんでもピザの具で効果が出るほど再現しないだろうし……、だよ、な?」

似たようなものを想像したのか、牧志がいささか引きつった苦笑を浮かべる。
KP
【アイデア】で判定。
佐倉 光
1d100 85【アイデア】 Sasa
1d100→ 49→成功
KP
そういえばあの書き込みにあった模様、アヤカシで言及されていた魔法陣に似ているような……

……悪霊退散ピザ??
佐倉 光
思わずアヤカシを開いて確認してしまう。
佐倉 光
いやいやまさかそんな都合のいい……ないよな?
ないよな??
KP
やっぱりなんとなく似ているような…… 気のせいだろうか?
佐倉 光
「ハハハ」
まあ例えばそんなものが元ネタになっていたとしよう。
しかしいくらなんでも食材で再現されたものがそんなに精密に再現できるものだろうか?
魔方陣とは少しのズレによっても正常に発動しなくなるものだ。
『そんなこと』が万に一つでも起きるとは思えない。思えないが。
KP
ハハハ。
ピザが来るまでのあと三十分くらい、どう過ごそうか……。

佐倉 光
この徹夜テンションで耐性が下がっている今。
笑ってはいけないアホ映画観賞でもするか。
当然笑ってしまうとシローが起きてしまうので笑うのは禁止だ。
牧志 浩太
「おっ、いいな」
二人がリビングに集まり、映画に視線を注ぐ。
映画のお供にツマミを取り出して準備万端だ。
そういえば牧志はツボに入ると突然笑い出してしまうので、笑ってはいけないアホ映画鑑賞はいいかもしれない。
旭橋
旭橋はアホ映画を見ているのかホラーを見ているのか分からない顔で、拳を握ってじっと画面を見つめていた。
突然笑わされるのも怖いのだ。
佐倉 光
いつもならなんてことなくスルーできる画面のあちこちに仕掛けられた容赦のないギャグの数々に、
思わず噴きかけて押し殺す自分の奇妙な音に、
ふと横を見たときの二人の形相に、
喉の奥が痛い。
しかし笑ってはいけない。
ほとんど修行かなにかだ。
佐倉 光
噴き出そうとする笑いを誤魔化すために床を叩く、のも駄目だ、音が出る!
身を捩りながら笑いという暴力に耐える!
牧志 浩太
その中の何かがうっかり牧志のツボに入ったらしい。
満面の笑みを浮かべながら、笑い声が出ないように頬をぎりぎりと絞めている!
旭橋
身を捩るあなたと悶絶する牧志に挟まれ、旭橋は押し寄せてくる笑いをこらえてぴくぴくと床の上で震えている。
まな板の上に上げられた魚か何かのようだ。しかも大きいやつ。

死ぬ。笑い死ぬ。死にそう。
その前で映画は容赦なく笑いを垂れ流す。
KP
【CON】×5で判定!
失敗すると堪えすぎて息が詰まりそうになりHP-1。
佐倉 光
1d100 30 【CON】 Sasa 1d100→ 59→失敗
佐倉 光
く、苦しい。しかし意地にかけて負けるわけには行かない!
じたばたしながら笑いを押し殺し、息を詰める。
苦しい。ガチで苦しい。
笑い死ぬとはいうけど、笑いこらえて死ぬってあるのか?

HP 10→9
牧志 浩太
1d100 60 【CON】 Sasa
1d100→ 7→成功
牧志 浩太
じたばたしながら息を詰めるあなたと、引きつりながら顔を押さえて悶える牧志と、床の上で微かに跳ねる旭橋。

端から見れば何が起きたのかという惨状の中、牧志の電話が小さな着信音を鳴らした。
牧志 浩太
助かった! とばかりに映画に背を向け、牧志は電話を取る。
電話なら仕方ない、ないのだ。
牧志 浩太
「はい。ああ、お待ちして……、はい、大丈夫です。お気をつけて」
牧志 浩太
「ピザちょっと遅れるって」
短い電話を終え、牧志が振り返る。
佐倉 光
延長、延長だとっ?
佐倉 光
俺、死ぬかも……
あまりのショックに床に転がってよくわからん声で呻く。
しかしここまできたら負けられない。
白目剥きながら耐える。
ここから映画では笑わせラッシュの筈だ。
いつもなら半笑いでスルーできるところだが、今日のテンションは、やばいっ!
牧志 浩太
電話のおかげでクールダウンしたはずの牧志を、床に転がって呻く姿と映画の笑わせラッシュが直撃する!
牧志 浩太
牧志 浩太
牧志 浩太
牧志 浩太
腹の奥から笑いと驚愕が吹き上げる! 
牧志は盛大に咽せそうになり、目を白黒させながら腹を折って口を押さえた!
KP
映画は容赦なく小ネタのジャブと笑いを素早く交互に繰り出し、息をつく間もなくあなた達の腹を直撃する!
佐倉 光
佐倉 光
佐倉 光
佐倉 光
佐倉 光
もうむり。

盛大に噴き出した。
牧志 浩太
あなたが噴き出すと同時に牧志も盛大に噴き出した。
旭橋
そうなると旭橋も笑いを止められない。派手に噴き出しながらごろごろと床を転がる。
あーあ、ピザはシローと一緒に食べることになるかもしれない。
佐倉 光
いてぇ! 喉と胸と腹と鎖骨周りがいてぇぇぇぇ!
まともに声が出ないままひっひっと空気を漏らすようにして笑う。
涙を拭いて、息を整える。
佐倉 光
「ちょっタンマ、むり、俺しにそう」
牧志 浩太
腹を抱えて床を跳ねながら、涙目でこくこくと二人は頷く。
KP
画面では映画のエンドロールが流れていた。

静かに流れる黒い画面……
突然バン! とアホな一枚絵が飛んできた!

それを最後に今度こそ映画は終わった。
佐倉 光
おかしい。この映画だったら耐えられそうな気がしたんだ……
呼吸困難の淵で敗北感を味わう。
佐倉 光
「全員負けか。全員勝ちかな?」
牧志 浩太
「あー、死ぬかと思った……。
負けか勝ちか分からないな。
全員ピザってことで」
KP
牧志がそう言ったのと同時に、インターフォンが鳴った。

「すみませーん、遅くなりました。ピザのお届けです」
疲れを滲ませた声。
モニターに、ピザ屋の制服を着た店員の姿が映っている。
佐倉 光
「あー、はーい。ゲホゲホ……」
涙を拭いて、椅子に縋って起き上がり、よろよろと玄関に向かう。
KP
玄関に向かおうとした、その途中だった。
「うわぁあっ!?」

驚愕と恐怖に染まった声。
玄関の向こうから、ばたばたと騒がしい音。

「やめ、やめろ、来るな、ああ、あああ、ああああああっ!!」

只ならぬ叫び声が、明るく染まりゆく空をつんざいた。
……施錠したはずの玄関の扉が、ゆっくりと開く。

鍵が、引きちぎられていた。
厳重な二重の鍵が、それ以上の暴力で破られたのだ。


そこに佇んでいたのは、白いサンタクロース。
いや、白い悪魔だった。

人間に似た真っ白な皮膚の巨躯。但しそれが人間でないことなど、一目瞭然だ。


旭橋
「あ……、あ……、」
あなた達の後ろで、旭橋が恐怖の声を漏らした。
そこにいたのは『白い悪徳の化身』だった。
佐倉 光
○○○○様じゃねぇか!!
佐倉 光
ピザじゃなくてなんかやべー悪魔が配達された!
ぱっと思い浮かんだのはそれだった。
そして、左腕に腕輪はない!
当たり前だ、寝ていたのだ。というか寝るときの格好のままで遊んでいたのだ!

深夜テンションに空腹に笑いをこらえ続けていた変な緊張感が爆発した。
佐倉 光
「季節外れなんだよぉっ!」
牧志 浩太
「へっそれぇ!?」
牧志が変な声を上げた。
佐倉 光
ピザ屋のにーさんの運命やいかに!
KP
どうも、悪魔配達です。
悪意をお届けにまいりました……。

季節外れの白いサンタクロースは、のしり、と一歩こちらへ歩みを進めた。
眼のない視線は明らかに、口の中からこちらを見据えていた。

その時。
KP
〈目星〉で判定!
佐倉 光
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 92→成功
佐倉 光
たけぇ!!
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 3→決定的成功クリティカル)!
KP
一歩一歩迫ってくる悪意を前に、また、COMPが、ない!
あなたは一瞬で周囲に視線を走らせる。
怯えて尻餅をつくピザ屋の店員の傍らに…… ピザ!

見慣れない配列をしたトッピングを見て、牧志が叫ぶ。
牧志 浩太
「さ、佐倉さんあれ、話してた魔法陣!」
KP
what??

いや……、その通りだ!
これは再現が大変だっただろう、ピザのトッピングが、あの本にあった複雑な魔法陣を描いている!
KP
あなたは知る。
背後へ逃げてCOMPを取ってこようにも、ベランダから逃げようにも、悪意の気配はもはや部屋全体を包み込んでいる。

それに背後には、あなたの部屋にはシローがいるのだ。
追いかけてくる化け物を連れて、部屋に入ったならば……。
KP
ここにはあの本を読んでいた人間が三人いる。
目の前のピザの上に描かれたそれに、賭けるほか、ないのではないか?
佐倉 光
「あぁぁぁぁもうこんなの!」
賭けとしても最悪の部類じゃないか!
それでも賭けざるを得ない!
ヤケクソ気分で呪いを唱える!
使用MPはこっちで消費するねー
MP 15 → 5
KP
では、ここから幾つか処理がある。
まず一つ。呪文を唱えようとしたあなたには分かってしまう。

目の前の化け物がただの悪魔などではなく、生まれながらに矛盾する存在である人間の根源たる“悪事”の気配に惹かれてやってきた、超えることあたわぬ『邪神』なのだと。

そんなものに人間の意思ごときが、呪いごときが、敵うわけがない。

では、そんなものを追い返すには、どうすればいいのか?

証明するのだ。
あなた達が、この夜に行った悪事の矮小さを。
それが、目の前の『神』に足る悪徳などではないことを。

あなた達の矮小さを。
あなたが、視線に値する人間などではないことを!

──あなたは、見られずにあってこそ力を得るのだから!
▽しょうもないあくじ判定
佐倉と牧志は自分たちの悪事のしょうもなさをアピールすることでその存在を追い返そうと試みる。
佐倉 光
この場違いな邪神を退散させるには……
《俺達が取るに足らない馬鹿だと思わせること》だ!
佐倉 光
「夜更かししてボドゲやったり安里のアイス食ったりしたら邪神が喚べるなんて! 
すっげぇ! 俺やっぱワルの才能あるわー!」
牧志 浩太
「えっ、えっ、ええ?」
牧志は一瞬あなたの意図をはかりそこね、目を白黒させた。
しかしどうにか意図を掴み、騒ぎだす。
牧志 浩太
「あ、あああそうだな、ワルの天才だ! いや日本一! 宇宙一! 並行世界で一番!」
棒読みだ……!
つくづくワルに向かないヤツである。
KP
白い悪魔の掌に開いた口が、不満げにぐにゃりと動いた。

「えぇー……、ないわー……」という声でも聞こえてきそうなほどの不満げな溜め息が、鼻の曲がりそうな悪臭とともに吹きつけられた。
KP
邪神は呆れている!
KP
「おっおおお俺の力も借りてくれ! 知ってるんで!」
腰を抜かしていた店員が、腰を抜かしたまま上体を起こして這ってくる。
佐倉は追い返しに失敗!
佐倉 光
ハッキングなんてガチ悪事やったのがまずかったかなぁー
KP
ピザは…… 応えなかった。あなた達が思いを込めたにも関わらず。

当然だ。ピザが応えるわけがないのだ。
ほんの僅かに輝いたピザの光は間もなく収束し、辺りには邪悪の気配が舞い戻る。

のし、のしと緩慢な一歩で迫る巨悪は、きっと退けるのに失敗した自分達を嗤っているのだろう。
ゆっくりと追い詰める姿勢は、弱気を詰る姿そのものだ。

そうしてあなた達に、鋭利な歯がひしめく口がついた両の手が向けられた。
佐倉 光
ああ。
一瞬でもピザなんかが俺達を救ってくれるなんて思った俺が馬鹿だった……
そんな阿呆なことを考えてしまった自分に何より絶望した。
俺は縋る藁を間違えたらしい。

せめてこの邪神を目に焼き付けて、

いや、外に出て、シローから引き離して……

頭の中で溢れかえる思考は体に反映されるだろうか。
KP
あなたの身体は指先ひとつすら、動いてくれなかった。
ただただ、死に瀕した心臓のように、秩序のない震えを繰り返すばかりだ。

……が。

数度迷うように手を閉じて、開いてをすると白い巨悪の神は、「いや、お前らじゃない」というように手を引いた。
勝手に判定され、否と押された。なかなかに腹の立つ態度だ。

そして「見当違い」とでも言うように神はピザを掴むと、のしのしと玄関から立ち去ってしまった。
後には呆けた顔のあなた達と、鍵を破壊された玄関だけが残された……。
佐倉 光
へたっ、と座り込む。
あれの悪意をまともに受けていたら、俺達は全員ここに存在することすらできなかった。
……だから、ラッキー、なんだけど。
牧志 浩太
「えっと」
牧志 浩太
「何だったんだ」
牧志が困惑した声で呟いた。
佐倉 光
「なんなんだよ……」
牧志 浩太
「本当に、なんなんだよ……。
鍵壊されたし、見当違い扱いされたし、でもそのおかげで命拾いしたし、解釈に困る」
佐倉 光
ピザは犠牲になったのだ。俺達のピザ……
KP
ピザの空き箱だけが、むなしくその場に転がっていた。
佐倉 光
「あ、あれに襲われたみたいですけど……大丈夫?」
ピザ屋のにーさんに声をかける。
佐倉 光
「お互い朝っぱらから不運でしたね」
いや、むしろ幸運だったのか?
KP
「あ、ああ、俺は大丈夫ですなんだったんだあれ変なもの配達してごめんなさい」
ピザ屋の店員はアドレナリンを切らしたのか、腰を抜かしたまま目を白黒させている……。
佐倉 光
「いや別にあなたのせいじゃないでしょ……
ないよな??」
ピザの奇妙な文様を思い出したりしつつ。
魔除けに似てたけど、あれがあの白いヤツ喚んだんじゃないだろうな?
佐倉 光
「……不幸な事故だったって事で」
どっと疲れた。なんか急に眠くなってきた。
ピザ食べたかったなぁ、ピザ……
KP
ピザ屋の店員は配達が遅れたことへの詫びクーポンとピザの無料券(これは彼の独断らしい)を置いて、何度か頭を下げながら去っていった。

緊張と一緒に気が抜けると、ずっと留守にしていた眠気がようやくやってきた。
室内から顔を出していた旭橋の身体が、うっすらと透け始めている。Mag切れだ。

「さくらー? まきしー? あさひー?」
部屋からシローがあなたを呼ぶ声がする……。
佐倉 光
「……寝よ」
シローには悪いけどもう限界。
佐倉 光
旭橋にお休みー、と手を振って、次の……安里か。
アイスのカップに『ピザの仇』と書いて、安里喚んでー。
佐倉 光
「ちょい寝る。お休み、牧志。安里、あとよろしく~」
とだけ言って布団に飛び込む。昼まで寝よ……
牧志 浩太
「えぇー、俺も寝る……」
牧志はそう言い残して布団に飛び込んでしまった。

後に残されたのは、
安里
「は?? おい、玄関どうしたんだよ、俺のアイス食って、ピザの仇っておい」

喚ばれるなり様々な惨事を目にして、混乱する安里だけだった……。

KP
……そして翌日。
【CON】×4で判定。
佐倉 光
1d100 24 【CON】 Sasa 1d100→ 87→失敗
牧志 浩太
1d100 48 【CON】 Sasa 1d100→ 5→決定的成功クリティカル)!
KP
正義と悪が表裏一体である様に。
天才と愚か者が紙一重である様に。
楽園ともいえる時間の後には、地獄が待ち受けていた。

あなたは異様な不快感と痛みで目を覚ます。

胃が気持ち悪い。ずっしりと重い。不快感の塊を詰め込まれたような感覚で、胃の位置も形までもがありありと意識できてしまう。
腹がしくしく痛む。胃と腸がまとめて別の生物になって、あなたに牙を剥いているかのようだ。

きもちわるい。喉まできもちわるいのが上ってきている。何か出そう。やばい。
佐倉 光
ずるずると体を引きずってトイレに向かう。
知ってた。こうなるの知ってた。芋食い過ぎた。
でもピザ食ってないのにここまでなるの納得いかない。
あの後もっかい頼んで食っとけば良かった。

……
牧志 浩太
「……何だかごめん……」
トイレから出ると、巻き込んでおきながら全く平気そうな牧志(今回の言い出しっぺ)と洗面所で顔を合わせた。
買ってきてくれていたらしい胃薬をあなたに手渡す。
佐倉 光
「サンキュ……」
胃薬。しばらく飲めそうにないけど。
一眠りしたら飲もう……

目覚めたらピザを食べようと心に誓いつつ、再度布団の住人になるのだった。
夕方までに復活しないと、地獄を見るなぁ、と思いつつ。
KP
かくして、あなた達の一夜の悪事は、何とも言えない終わりを告げたのだった……。


「まよなか あくじ」
おしまい。


佐倉 光
ありがとうございました!
KP
ありがとうございましたー!
佐倉 光
まさか○○○○様出るとは思わないし、あっさり帰るとは思わないじゃん!?
KP
そうなんですよ実は本編の二人と○○○○様の初遭遇なんですね。
悪事といえばこの神。しかしこのシナリオは茶番であったのだった。
▽生還報酬
SAN回復
後遺症:
 ・自業自得の肉体(佐倉さん)
 しばらく胃の調子が悪い。次回のシナリオでCON-1。
 ・俺のおかげだ(牧志)
 しばらく胃袋の鳴き声がなんだか得意げに聞こえる。データ的には何もない。

オマケ:ピザ屋のクーポン券(3枚)+ピザ無料券一枚
次回ピザが割引になるクーポン券。ただのクーポンなのでそれ以上の効果はない。
佐倉 光
ただでさえ貧弱なのにwww
1d5+5 Sasa 1d5+5→ 3+5→合計8
無駄回復!!
SAN 61
1d100 50〈忍び歩き〉 Sasa 1d100→ 19→成功
牧志 浩太
1d5+5
Sasa 1d5+5→ 2+5→合計7
SAN 55
1d100 98 めぼしせいちょうろーる Sasa 1d100→ 63→成功
KP
そういえば痛みチェックしてませんでしたが、まぁ茶番だし……。
佐倉 光
ないなーと思ってたけど茶番だしなと思ってた。
KP
すっかり忘れてました。
佐倉 光
はっ。
【CON】やられるってことは、次回痛みチェックに失敗しやすくなるということ。
KP
全身に加えて胃まで痛いってこと……。

佐倉 光
あれやっぱラストは
成功したらピザ食べられたのかなー
KP
成功するとピザ食べられます。
END1
佐倉 光
ちぇー。
KP
ピザ食べ損ねた上にピザどころじゃない体調になってしまって悲しいね……。
佐倉 光
こんな魔方陣が力を発揮するわけがないという知識が邪魔したかなー
KP
知識が邪魔をしてしまって気合を入れきれなかったかぁ。かも。
佐倉さんにとってはツッコミ所しかない一幕に終わったのでした。
佐倉 光
徹夜テンションでは乗り切れなかった……!
KP
なかった!
徹夜慣れしてそうなのがいけなかったか。
佐倉 光
ただただ馬鹿なことしたなぁという経験だけが残ったね!
これしょーもない悪事じゃなくてガチ悪事ばっかりしていたらどうなった……ってふつうにしょうもない悪事パワーが足りなくて失敗しやすくなるだけかな。
KP
ちなみに悪事の内容ですが、マジの悪事(破壊行為、暴力etc)をやらかした場合は別のエンディングがあります。

※ハッキングは佐倉さんにとってまあ普段のことだし、ってノーカウントにしました。
佐倉 光
なんですと。
KP
本来はそれについてのヒントがあったのですが、そういう流れにならなかったし、佐倉さんにイマイチそぐわないので出しませんでした。>ガチ悪事すると別エンディングだよ
ガチ悪事しようぜウェッハー! って方面になっていたら出すつもりでした>ヒント
佐倉 光
ほー。
むしろ悪事しなきゃだめかなと思ったので悪戯でギリギリ済ませられそうな悪事を混ぜ込んでみたのでした。
KP
今回は1回だけだったので、悪事カウントしていてもセーフでしたね。>悪戯
マジでやべぇ損害が出るようなことをしていたら悪事カウントしたかも。
佐倉 光
銀行ハッキングして預金全部イタダキだぜーとか
そういうのはさすがに佐倉のキャラじゃないですねぇ
KP
大きな銀行や病院にハッキングして稼働不能にするとか。
悪戯ですまない損害の出るような「悪事」をしたらカウントする予定でした。
ガチ悪事すると「あくじポイント」が溜まり(1回/15%)40%を超えると、ラストで退散失敗した場合にエンディング分岐の可能性が出ました。
佐倉 光
ほうほう
KP
「あくじポイント」で判定が発生し、成功してしまった場合、「おっこいつら悪事やってんじゃん」とイイ気になった○○○○様が誘いに来ます。
END3
佐倉 光
アラインメント変更だー!?
いやそもそも悪事働いてるなら元々「EVIL」かー。
KP
そして○○○○様の狂信者になります。

終了後に【POW】×5を振り、成功で染まり切らずに済み、1d3卓後には正気に戻れます。

失敗した場合は…… 二人揃って狂信者PCになることでしょう。
佐倉 光
なるほどー
正直○○○○様はよく見るけど元ネタ知らないからどういう人なのかよくわからんかったのですよね。
そういえば前のシナリオでも「悪意も解放しようze」とか言ってたな。
というかそもそもなんで○○○○様出てきたんです?
ガチであのしょーもない悪事を嗅ぎつけて「悪事やってる?」って来ちゃった?
KP
実はそうだったりします。
今回の話のあらすじと背景
佐倉 光
しょーもなさすぎたので素直に帰るんだ……お茶目。
ピザ返せ。
そもそもいい年こいた大人が夜中に飯食ったくらいで悪意を察知するな!
小学生のママンか!!
アイスは報復なので正義の行いです。悪意ではありません!!
KP
・背徳と悪行の神
・邪悪が存在するときに自分の名が読み上げられたり語られたりすると、姿を現す
・グラーキの黙示録のうち、イゴーロナクについて語られたページを読んでしまうと姿を現す
・悪に身を落とした人間の身体を乗っ取る

という恐るべき○○○○様なのですが、原作からしていまいち悪の概念の底が浅いのでネタにされがちだとか。
佐倉 光
そうなのですか。
某シュガー教団って実はレアだったんですね……
信奉者あんまりいないのか。
KP
実はレアだったのかも。
らしいです。
主人公の邪悪というのが、
 ・性癖がちょっと特殊で、特殊なえちち本を求めて書店巡りをする
 ・教師なのに肋木を登る生徒の姿にリビドーな気持ちを覚えてしまう
と、CoCらしからぬ俗っぽさらしく。
佐倉 光
なるほどー。
だから女性に取り憑いたときはー みたいなネタがあるんだ。
変に俗っぽいな。
神にしては良く喋るとも言われてるなぁ。
KP
なんですよね。人間の理解能わぬ思考と存在のものらの割に、こいつだけ妙に俗っぽい。
佐倉 光
変に怖い存在としてしか見たことがなかったけど、今後見る目が変わりそうw
ところで魔方陣作ったの配達してくれたおにーさんですか。
KP
実はそうです。白い邪神が来たのはお兄さんのせいではないので、実は(失敗したけど)軽々しいことしたお兄さんのおかげで命拾いしたのでした。
※退散を試みないとそのまま「イエーイ信者信者」って狂信者にしに来るので
佐倉 光
魔方陣一応効果があったから処分されちゃったのかなw
なるほどー
効果がないながらも使おうとしたのが大事だったのね。
今回は「しょうもなぱわー」が足りなくて説得力不足だったと(?)
KP
なのです。「なんや信者ちゃうんか」「しょっっっうもな、萎える」の2つが退散に必要だったと。
佐倉 光
ピザ置いていってくれてもいいじゃないかぁ!
KP
見当違いじゃないか、ぷんぷん。って勝手に怒って勝手にピザ奪ってった。ひどい邪神だ。
佐倉 光
ひどい。食べたかったのに。
おのれ邪神!!
KP
ひどいや! おのれ邪神!!
佐倉 光
そして最後「俺のおかげだ」が面白すぎた。
フレーバーのくせにがっつり役に立ちやがってぇぇ!
KP
あそこで牧志だけクリティカルしたのに笑ってしまって。
あ、あそこの成長判定してない。【CON】かー、なんだろ。
KP
しょうもないですが〈説得〉で行きます。
夜中の楽しみのために胃袋を説得した!!
佐倉 光
はーい 胃袋君説得してたか……
牧志 浩太
1d100 77 せいちょうろーる Sasa 1d100→ 89→失敗
1d10 しょうもないことで〈説得〉が伸びた!!  Sasa 1d10→4
〈説得〉77→81
佐倉 光
頼りになることが実証されてしまったしなぁ。胃袋。
KP
実証されてしまいましたしねぇ。これは頼りになる胃袋。

KP
そして今回の改変ポイント!! なのですが、「遊ぶ際の改変はご自由に」に甘え、PCと展開に合わせてかなり改変がかかっています。
佐倉 光
ふむふむ
KP
大きなものとして、
・若年男性二人のコンビに「真夜中の悪事=真夜中カロリー摂取」がいまいち合わないため、「真夜中に遊び倒そうぜ」「明日の体調不良のことなんて考えずに深夜テンションしようぜ」方面に全体的に雰囲気を変更
(それでも元々不規則生活の佐倉さんにはイマイチ合わないけど、乗って下さってありがとうございます)
佐倉 光
多分夜中に起きてることはあっても、食べまくったりはあまりしていない感じがしましたのでー
それだと悪事足りないかなと思ってハッキングやったりしてみた。
KP
ピザの画像置いていくのは面白かった。
・元々佐倉さんが表社会の人間ではないため、「人間ってちょっとした悪女やワルい男に惹かれちゃう所あるけど、ちょっとした悪事くらいにしといた方がいいよ」というヒント情報をカット
佐倉 光
なるほど
KP
・本来は盛り盛りマシマシしたりする度に「満足感!」「なんたる邪悪!」とSANがチマチマ上下するのですが、置き卓だとテンポを損なう&ノリがそこまでド派手にならずオーバー過ぎる《SANチェック》が合わなかったため、バッサリカット
佐倉 光
なるほどw
ひっそりと息を殺しつつ遊ぶ感じでしたからね。
KP
あんまりキャッキャするとシロー起きちゃいますしね。
KP
・元シナリオの描写では割とKPCの人物像(描写・台詞)が固定(提示)されているが、牧志はそういう感じにならなかったので、ベースを残して描写を大変更
応えるPCの人物像も割と固定気味の描写なので、描写は結構変わっています。
元シナリオは二人とも、もっと可愛らしい感じです。
佐倉 光
わりとあるやつだなぁ。
多分シナリオ作った対象がそんなキャラクターだったんだなぁと微笑ましくなるとこだ。
夜中に食べて罪 ってなんとなく女子なのかな? という感じはする。
KP
でも一人称は「俺」なんですよね。ちょっと少年っぽい感じ。
耽美系の細めの少年達ならカロリー気にするかも。
佐倉 光
あー(身近な例が思い浮かんだ)
耽美ではない。
KP
身近な例!
佐倉 光
そういえば今日中学生が腹肉気にしてたな、と思いました。
なるほどそういうの気にするお年頃なら罪かぁ。
KP
なるほどぉ。真夜中に少年達がふふふと遊びあうイメージなのかも。
KP
あとは、
・探索ポイント式のシナリオなので、KPCのお部屋をこっそりウフフと漁ったり、冷蔵庫を漁ったり(探索)して情報や背徳カロリーアイテムを見つけ出す感じなのですが、自由式にしたら探索ムードにならなかったので(自分ちですしね)必要な情報の出し場所を状況に応じて変更しています。

このシナリオ、「お家をヒソヒソウフフと夜中の“探索”=お宝カロリーアイテムと一緒に不思議な情報が出てきちゃった」って感じで情報が出るんですが、佐倉さん&牧志だとそういう雰囲気にならないので。

本来はKPCの部屋を漁らないと必要な情報(悪霊退散の呪文)が出ないのですが、自由式だと突然KPCのお部屋漁ろうぜなんて雰囲気にならないんですよね。
それでイゴ来ちゃってロストルートはシナリオのムード的に変なので、ここは改変をかけました。
佐倉 光
なるほどなるほど。こちらの動きに合わせて出してくれてましたよね。
KP
ですです。
積極的に探索場所を突き止めて探索しないとロストするシナリオではなく、探索ポイント式なために必要な情報を拾えるシナリオだと認識したので、そこは改変に伴うフォローをかけました。
佐倉 光
ありがとうございます。
おかげでのんびりひっそり遊べました。
KP
合わせて情報出すのも楽しかった。
悪霊祓いの本だけは唐突(本来はKPCのお部屋の本棚漁りすると見つかる)なので、ちょっと無理やりになっちゃいましたが。

あ、あとダッツが安里のなのも改変です。ごめんな安里。
夜中にダッツだけじゃいまいち悪事ムードが盛り上がらなかったので悪事(安里のアイス食う)を追加し、でもしめしめ人のアイス食っちゃろうって二人でもないので動機(あいつ俺達のピザ食いやがった!)を追加しました。
安里が佐倉さん達のピザ食っちゃったのはたぶん事故です。名前見逃したとか、名前書いたつもりで書き忘れたとか。
佐倉 光
安里的には何が何だか分からないな。
後日忘れた頃に笑い話になるかも知れない。
佐倉「純粋に自分の得になるための悪事」はむしろあんまりしないからなぁー。
※知りたい欲に流されることはまあある
悪事働くと後処理面倒だからやらないだけなんだけどね!!
KP
そうそう、それこそハッキングで泥棒とか、人のアイス食べちゃうとかしない。
安里は何がなんだかわからなくて「???」ってなりながら…… 破壊された玄関修理する羽目になる。
佐倉 光
悪事を嗅ぎつけて神が来た→こんなの悪事って言われても! からのピザ魔方陣じゃそれはもう……何もかもが信じられなくなるかも知れない。
後日変な夢だったのかと疑うかも知れないなー。
そんな「悪事」と遠い三人を絡めてくださってありがとうございます。
「シロー起こす」は確実に罪だ!
KP
「寝てたシローを起こす」が一番罪だったかもしれない。
つまり4時にシロー起こしたイゴさんが一番大きな罪だな!
あ、ちなみにホラー現象(2時のノイズ「悪事が効果的」とか投石とか)は、しびれを切らした○○○○様(実は外から見てた)が「さっさと本物の悪いことしろや!」とプンスコしつつけしかけていたそうです。
佐倉 光
お前が悪事働いてるんじゃないかぁ>投石
イゴさんどれだけ信者求めてるのよ。
だったらもうちょっと加護与えなさいよぅ。
KP
思わずプンスコして自力悪事してしまうイゴさんたら。
佐倉 光
そして鍵壊してピザを奪って去るという犯罪を……
ひどいな邪神!
KP
ひどいな邪神! なんてやつだ!
あれ本当は扉が吹き飛ぶのですが、賃貸の扉吹き飛ばすなんてひどいので鍵壊すだけで勘弁しました。
佐倉 光
ありがとうございます。
賃貸の扉ぶっ壊されたら泣けるなんてもんじゃない。
いや一軒家ならいいなんて事もないんだからね!?
割と鍵壊されるなー。
そもそも牧志君がね。いや『紅さん』がね。
KP
鍵を壊したら物理的に開かなくなるトラップを仕込むべきかもしれない。
あ、そうだ、後遺症も改変です。
元はこんなやつです。

後遺症:自業自得の肉体
探索者は深夜の高カロリー摂取により一次的に体重が増えてしまった。1d3卓の間「【SIZ】+1d2」
佐倉 光
あーー。
食べまくりって感じじゃなかったですしね。
佐倉は変な時間に食べたことで体調崩しちゃった。
正直【SIZ】って探索中に役に立ったり邪魔になったりすることあんまりないな。
1回あったかどうか程度だな。
KP
Switch! で「【SIZ】がある程度あると引っ張り上げられない」みたいな描写があった気がしますね。それくらいかな。
ダメボのソースとしての意味が一番強いかも。
佐倉 光
そういう意味ではもう少し【SIZ】があるとちょっぴり安心かも知れない佐倉。
あーでも割と気絶して牧志に運ばれることも多いですしね。
ヒョロガリだから判定なしで運んで貰えている感はある。
KP
佐倉さん背が高いので【SIZ】はあったはず。
佐倉 光
もとは14ですね。
KP
2増えたらどうかなと思ったけど、ダメボは0のままだった。
佐倉 光
所詮貧弱ボディか……ッ!
KP
牧志も2増えてもダメボは増えませんでした。横にレベルアップするだけじゃ駄目らしい……!
佐倉 光
食べたくらいじゃ貧弱ボディは解消しないのか。無念。
KP
無念。むしろ【CON】が減ってしまった。

あ、最後の【CON】判定も後遺症変更に伴う判定追加ですね。元々は判定無しで後遺症(【SIZ】が増える)がつきます。
佐倉 光
はーい。わかっててやったんだししょうがない。
KP
改変ポイントはこんなところです。
いやぁ今回はよくわからない中でもよくわからない目に遭った。
佐倉 光
異変かどうかも良く分からずに終わった……
KP
佐倉さんはちゃんと警戒したのに鍵は壊されたしよくわからない終わり方した……。
佐倉 光
変な悪夢見て体調崩したんだな、って納得したくなる流れだ。
いや因果関係逆だって。
KP
なるほど全部変な悪夢だったんだ。
安里「訳わかんないうちに壊された鍵直して電子錠の再設定したの、俺なんだけど……」
佐倉 光
食べ物の恨みは恐ろしいのだ。
後でそれに関してはちゃんと礼も言うしコストも払うけども。
ピザはおごらせるから。……タダ券あるのかそうか。
みんなでピザ食べて終わりかな。
KP
みんなで平和的にピザ食べながら(安里がピザ食べちゃった件の)経緯をなんとなく明らかにして終わりかな。
佐倉 光
そうして忘却の淵に追いやろう。《SANチェック》も成功してるから本当に「なにあれ」で終わったし。
そしてリアルが真夜中です!
KP
はっ本当だ1時過ぎてる! ありがとうございました!
インモラルイミテーション終わりましたし、この後は子供チームでレプ心かな?(ギャップがすごい)
佐倉 光
酷いギャップで風邪引きそうだ。そうなりますね!
KP
こちらは明日以降いつでも大丈夫ですが、いつごろから始めましょう?
佐倉 光
いつでも大丈夫ですー!
KP
はーい!
そしたら窓だけ作っておきます。
佐倉 光
ありがとうございます!
こわい。
KP
とてもこわい。

コメント By.佐倉 光
夜中ってどうしてこう体に悪いもの食べたくなるんでしょうね。
夜中ってどうしてこう昼にやってもいいようなことが楽しいんでしょうね。

TRPGリプレイ【置】CoC『夢の果てならきみが正しい』 佐倉&牧志 5

彼を抱え込むようにして、その実すがっていた。
離したら、自分がばらばらに砕けそうな気がしていた。
「いかないでくれよ……」

TRPGリプレイ CoC『レッド・グランド・セパレート』牧志&子供佐倉 2

本当に余裕がなかったのかもしれない、俺は。
まあ、今はまた余裕がなくなることが起きてるわけだけどさ。

TRPGリプレイ【置】CoC『迷い家は桜の先に』 牧志&佐倉 3

ふと色々な気になることがもやもやと頭の中に浮かびかけたが、全部投げ出して目を閉じた。

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.
Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.
PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


TRPGリプレイ CoC『ペルソナ 勝利の塔』1-1

「……治安悪いな、このガッコ」

TRPGリプレイ ダブルクロス3rd 第十話『道なかば、嵐は来る』 1

「どうか我々に退けられたフリをしていただけないでしょうか」

TRPGリプレイ CoC『ブルー・スターズ・セパレート』牧志&子供佐倉 1

佐倉さんは、物を知らない子供じゃない。……どうして、忘れかけていたんだろう。どうして、俺は。