こちらには
『インモラル・イミテーション
のネタバレがあります。
本編見る!
KP
室内は「事務所、オフィス」という形容が似合うような様子だ。
ガラス扉が割れて開いたままになっている本棚や、ソファ。
パソコンが置かれた机。倒れた観葉植物。
しかし奥にある扉はどこか無機質で、事務所然とした室内からそこだけ浮いている。
本日はここの探索からですね。
佐倉 光
本棚に何かありそう?
牧志 浩太
「こんな様子にも慣れてきちゃったな、何だか。また手分けするか」
佐倉 光
「そうだな、そうしよう」
佐倉 光
そしたらPC机の方見た方がいいのかな。
牧志 浩太
そうしますか。じゃあこちらが本棚を見てみる。
佐倉 光
お願いします。
牧志 浩太
「これ……、本棚に手を伸ばそうとしてる人がいるな。
こんな状況で、本棚? 怪しいな。ちょっと詳しく探してみる」
佐倉 光
「ああ、頼む。
俺はこっちのPCから見てみる」
パソコンの電源が入るか、何か手がかりは残されていないか、はもちろんだが、机自体にも何か置かれたりしていないか。
KP
机の上には資料のたぐいが散乱している。何か交渉でもしていたのだろうか、酒のにおいのするグラスがふたつ、倒れていた。
PCは電源がついたままになっており、死体の手がテキストファイルに無意味な文字列を打ち続けていた。
そのためにスリープモードにもなっておらず、手をどかせば中身を確認することができそうだ。
佐倉 光
お、ラッキー。
死ぬ前にそいつ何やってたのかな。
KP
何かを残そうとしていた、のかもしれない。
しかし意味のある文章はなく、彼が何を残そうとしていたのかは、もはや伺い知れない。
PCはセキュリティ上の理由かオフラインになっている。
その時点で、何やら重要なものが入っていそうだと思えるだろう。
どうやら、中に収められている資料は膨大な量にのぼる。
じっくりと探るなら興味深いだろうが、丸一日でも足りるまい。
KP
この中から気になる資料を探すなら、〈図書館〉または〈コンピュータ〉で判定。
佐倉 光
CCB<=85 〈図書館オンライン〉 (1D100<=85) > 85 > 成功
佐倉 光
あぶな!
佐倉 光
「凄い量だな。効率的に見て行かないと、時間がいくらあっても足りねぇ……」
アクセス・変更日が新しいものからチェックしていく。
KP
扱い慣れた眼で大量の資料を探していけば、ひとつ気になる文書を見つける。
どうやらそれはすぐ前に参照されており、ここで行われていた「交渉」に関わるものだ。
長大な文書だが、掻い摘めば以下の内容だ。
▽サイボーグ輸出計画について
佐倉 光
「ええー? これがぁー……?」
嘘だろ? こんな役に立たない物作ってどうするんだ?
クソ目立ってるし。
……開発においては機械の……、である、の力を借りる。
この……、を、仮に、

 『チクタクマン』と呼称する。
佐倉 光
「……!」
佐倉 光
チクタクマン外してチクタクマンつけられてる牧志可哀想。
我々の技術が足りず、チクタクマンの顕現は不完全な形になってしまったが、それでも十二分によく働いてくれている。
さらに幸いなことに、本会の地下深くでは貴重な鉱物が取れるため、その採掘権とのトレードとして、高い科学力を持つ外来生物も協力してくれるようだ。
彼らは人体の扱いにおいて、我々のレベルを遥かに超えた知見と技術を持っている。彼らの協力は今後の展開において必須となるだろう。
佐倉 光
考えないと。考えないと。チクタク?
知ってるような、いやそんな言葉に惑わされている場合じゃない。
きちんと頭に入れなければ。
〈高い科学力を持つ外来生物〉? なんのことだ?
さっきの部屋にいた化け物? でもいきなり襲ってきたしな……
注意。本計画は秘密裏に行う必要がある。
鉱物の件と彼らとの協力、そして今後の展望について、他の組織に知られてはならない。

内部では限界。外部からの被験体取得を検討する。
佐倉 光
〈高い科学力を持つ外来生物〉なら俺達を元に戻せるし、この情報を外部に持ち出せばとんでもない価値があるって事。
〈高い科学力を持つ外来生物〉を見つけて、そいつに、地下の鉱石? をやればいいのか?
KP
いくつか意味を取りがたい記述があったが、分かる範囲で読み取れば、以下の通りだ。
KP
……もしも計画がうまくいっていれば、あなた達は今以上に身体を弄り回され、そして、いずれはどこかに売られる運命だったのだ。

SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D3》。
この様子を見ると、きっと、うまくはいかなかったのだろう。
佐倉 光
CCB<=55 《SANチェック》 (1D100<=55) > 17 > 成功
[ 佐倉 光 ] SAN : 55 → 54
佐倉 光
「当然の報いってヤツだな」
背後に重なり合う死体を見た。
牧志 浩太
「佐倉さん、何か見つけた? こっちは気になるものを見つけた」
牧志の手には、『緊急時マニュアル』と書かれたファイルがある。
佐倉 光
「ああ、俺達がどうしてこんな目に遭ってるか分かった」
佐倉 光
「なんで最初にチェーンソー選んだんだよ。改造初心者向けだったのか?
戦闘サイボーグならもっとあるじゃねぇかよ、加速装置とか超ダッシュとか電撃銃が出るとかさぁ!」
牧志 浩太
「分かったのか。何だって?」
佐倉 光
では資料の内容を伝える。
『チクタクマン』の名を見ると少しくらくらしたが、必要なことのような気がしたので、伝える。
牧志 浩太
「いや、本当になんでチェーンソーなんて組み込んだんだ? 本当にそれだよ。バレバレだし実用性無いし。
でも……、これ以上いじられて兵器として売り飛ばされる、なんて考えたくもないな。
どうなってたか分からない」
佐倉 光
「ここの奴らが何かドジったお陰で、俺達は腕と心臓だけ取られて助かったみたいだけどさ」
KP
共有に伴い、牧志も《SANチェック》。
牧志 浩太
CCB<=46 《SANチェック》 (1D100<=46) > 97 > 致命的失敗
[ 牧志 浩太 ] SAN : 46 → 43
牧志 浩太
「……『チクタクマン』か……」
佐倉 光
「ああ、それ」
牧志 浩太
「何だろうな、妙に引っかかる……」
佐倉 光
「その名前見ると怖気立つんだよ」
佐倉は悪魔使いとして活動し始めた頃から、牧志は彼が知る限りは探索者となった時から、その存在、ひいてはその存在の根幹にあるものとの縁が深い。
佐倉はそれと関わって悪魔退治を始め、その助力を得たりそれと戦ったりし、牧志はそれにより契約の痣をつけられ、今はそれを憑依させて悪魔と関わっている。
だが(都合上)、かつてよく知っていたはずのことを佐倉は不自然に忘却してしまっている。

ぶっちゃけメガテンでチクタクマンだのニャルラトホテプだの普通に出てきたしなんなら会話したこともあったりするのだが、そのへんメガテン的に知っているとCoC的に不都合なので記憶をぶっ飛ばしている。
牧志 浩太
「そうか、何だっけ、Youtuberでそんな名前の人、いなかったか」
佐倉 光
「いたと思う。洞川さんが絡んでいた気がする」
牧志 浩太
「だよな。でも、さすがに偶然の一致かな」
佐倉 光
「セベクの事件の時、顔を見た気がする……けど、いまいち記憶がはっきりしないんだ」
牧志 浩太
「俺もだ。顔を見た気がするし世話になった気がするのに、妙に記憶が曖昧で」
牧志 浩太
「何だろうな、この違和感……」
佐倉 光
「そもそも……確か牧志に、痣つけたの……チクタク……
…………」
佐倉 光
「くそ、この話題になるといつもこれだ、まともに考えられなくなる」
牧志 浩太
「佐倉さん? そういえば、前にも言ってたな。思い出せないって。
俺の痣と、あの時のことに絡む事なのか?」
佐倉 光
「ああ、記憶のセクタがそこだけ壊れたみたいに、不自然な穴が開いてたり、モザイクかかってたりしてるみたいに。
忘れている、というよりは、壊れている、みたいな」
牧志 浩太
「変だな。佐倉さんは俺と違って、記憶は連続してるはずなんだ。それなのに、そこだけ壊されたようだ、だなんて」
牧志 浩太
「誰かが、何かが壊したっていうのか? 佐倉さんの、僕らの記憶を」
佐倉 光
「そうかもね。そもそも人間の記憶に置いとけないくらい馬鹿でかいファイルってことなのかもしれないけど」
佐倉 光
「……我ながら変なこと言ってるな」
牧志 浩太
「人間の記憶に収めきれないもの、収められないようなものなのかもしれない……、か」
佐倉 光
「こんなんで時間無駄にしても仕方ないな。そっちの情報は?」
牧志 浩太
「こっちは気になるものを見つけた。緊急時の対応マニュアルだ」
佐倉 光
「うん。何の緊急時だろう」
牧志 浩太
「まず、ここであらゆる手術を請け負っていたのが、その『チクタクマン』と呼ばれてる機械らしい」
佐倉 光
「……そうなのか」
牧志 浩太
「『チクタクマン』は自律型の機械で、その中身がどういう仕組みで動いているのか、ここの連中も本当に理解してはいない」
牧志 浩太
「だから、ここの連中が想定していた緊急時ってのは、その『チクタクマン』が制御不能になることだった」
佐倉 光
チクタクマンにチクタクマン外してチクタクマンされてる牧志可哀想。
佐倉 光
「武器開発ロボットが武器積んでるわけでもあるまいし……」
言いかけたその脳裏に、がばりと口を開けた女の顔が浮かんだ。
佐倉 光
「ごめん、続けて」
牧志 浩太
「ただ、機械だから、初期状態に戻せば初期状態の通りにまた正常に動きだす、ということは分かっていたらしい。そこは決定論的なんだ」
牧志 浩太
「このマニュアルには、『チクタクマン』の停止方法と初期化方法が書かれてた」
佐倉 光
「なるほど。
困ったら工場出荷スイッチ。家電的な解決法だな」
牧志 浩太
「だな」
牧志 浩太
マニュアルのページを広げて見せる。
「ここ。『チクタクマン』は原子力じゃなくて、普通に電気で動いてるらしい。
手術室内にある電源遮断器を作動させて院内の電源をすべて落とせば、動作を止めることができる」
牧志 浩太
「で、復旧時に正しい手順で再起動すれば、初期化して元の状態に戻せる」
佐倉 光
「電気……」
推定《ジオダイン》が駆け抜けた形跡がある死体の群れを見つめた。
牧志 浩太
「……だよな。その『チクタクマン』とやらが、暴走したんじゃないか」
牧志 浩太
「なんで推定手術ロボット? が《ジオダイン》出来るのか分からないけど」
佐倉 光
「その辺はあんまり不思議はないかも。
なんか暴走機械って《ジオ》系乱射してくるイメージがある」
牧志 浩太
「あー。あー……。確かに」
牧志 浩太
「やっぱり自分の動力で攻撃するのが早いのかな」
佐倉 光
「院内の電源おとしたら、俺達の心臓どうなるんだろうな」
牧志 浩太
「そう。電源全部落としたら、絶対に心臓と腕も無事じゃ済まない。
一応、あっちは最低限の動力だけバッテリーで賄うようになってるらしいけど、記述によるとあんまり保ちそうにない」
牧志 浩太
「電源止めて、あっちのバッテリーが切れる前に復旧。……ここに書いてある手順、ややこしいんだ。結構ハードだな」
佐倉 光
チクタクマンを直して丸ごとうっぱらう(心臓と腕ロストの可能性)
チクタクマンをぶっ壊す(勝てる?)
って感じかなぁ。
佐倉 光
「こえーなー。
あんまり保たないって何分くらいだろ」
牧志 浩太
「一時間くらいは保つってさ。微妙」
佐倉 光
「なんにせよ、この部屋からは出られねぇしさー。
カードも探さないと」
牧志 浩太
「なんだよな。鍵を探して、そのチクタクマン直して、元に戻す手術してもらう? 不確定要素多すぎだな」
牧志 浩太
「と言ってもしょうがないけどさ。まずは鍵探しか」
佐倉 光
「もっとこの部屋に何かないか探してみよう」
牧志 浩太
「だな。とりあえず、このマニュアルは持っとくよ」
佐倉 光
「ああ、頼む。
この部屋これだけ人がいるんだし、一人や二人持ってるだろ、カード」
牧志 浩太
「ああ」

佐倉 光
では残り、死体の群れと……ソファや観葉植物に何かあるかなぁ
KP
ソファの上に倒れ込んで事切れている人間。観葉植物が倒れてこぼれた土。
それらにカード、または気になるものはなさそうだ。
誰かがカードを持っていないか探すなら、〈目星〉で判定。
佐倉 光
CCB<=88〈目星〉 (1D100<=88) > 98 > 致命的失敗
牧志 浩太
CCB<=98〈目星〉 (1D100<=98) > 51 > 成功
KP
死体の懐を探り、上着を剥がす。スーツのポケットを探す。
これだけの人数がいるというのに、誰もカードらしいものを持っていない。
KP
……怖気と、軽い絶望を覚えるだろう。
あなた達にできることは、ここで死体の一つになるか、さもなくばその心臓を抱えたまま生きることだけなのだろうか?
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1》。
佐倉 光
CCB<=54 《SANチェック》 (1D100<=54) > 53 > 成功
佐倉 光
「そんなのありかよ……
こいつら災害の時どうする気だったんだ。
結局災害みたいなもので死んでるけど」
佐倉 光
頭に浮かんだ良からぬ考えをぶるぶると振って追い出す。
牧志 浩太
「本当にな。結局暴走への対処とやらもできてないみたいだし」
牧志 浩太
「仲間、っていうより、もうちょっと上下関係が強かったのかもな。命に関わる意味で。

連絡記録が見つかったんだ。
カード、『ボス』って呼ばれてる奴しか持ってなかったみたいだ。
手術室に出入りするのも、必ずその『ボス』が同席していた」
佐倉 光
「ボス、か」
牧志 浩太
「で……、どいつがその『ボス』なのか分からないけど、ここの中にカードを持ってる奴はいなかった」
佐倉 光
「逃げたのかもしれないし……」
奥の扉を見やる。
「いるのかもね」
牧志 浩太
「カード持って逃げたんだったら最悪。奥にいるなら、悪いけどまだやりようはある」
牧志 浩太
「奥で死んでるんだったら、一番やりようがある……、って所か」
佐倉 光
「そう願うよ。ラクだし」
牧志 浩太
「……だな」
牧志 浩太
「とりあえず、ここにはカードはなさそうだ」
牧志は奥の扉に手をかけ、こちらを振り向く。
それは横にスライドする方式の扉だ。
佐倉 光
「進むかぁ。
それしかねーもんな。やだなぁ」
牧志 浩太
「あと最悪なことに、COMPもなかった」
佐倉 光
「俺らここでいじられたなら、ここのゴミ箱漁れば出てくるのかもね」
牧志 浩太
「ありそう」
牧志 浩太
「ここに座り込む、折角チェーンソーあるし頑張って壁を壊す、奥に入る。一番目は腹が減るだけだし、二番目は出られるけど元に戻れない」
牧志 浩太
「唯一元に戻れる可能性がないこともないのは、三番目かな……」
牧志 浩太
《ジオダイン》喰らう可能性もあるわけだけどさ」
佐倉 光
「奥にまだいるのかなー」
ため息ついて扉に近づく。
扉に鍵などはない?
KP
扉に鍵はないようだ。
佐倉 光
では扉に手をかけて開ける。
なるべく音が出ないように、だがそれなりの速さで。
KP
スライド式の扉を開いて身を滑り込ませると、そこは実験室の前室のような空間になっていた。
消毒液や手術着、手洗い場などが設置されており、奥には自動ドアがある。
それだけを見ていると、惨劇のたぐいがあったようには思えない。
佐倉 光
警戒しながらそっと歩を進める。死体など転がったり、焦げ跡が残っていたりはする?
ああ、惨劇の跡は見えない、か。
では更に奥へ進むしかないな。すっごく、嫌だけど。
KP
よく見てみるなら、僅かに何かの通ったような跡がある。何か重いものを引きずったような跡だ。
佐倉 光
手術用ロボのくせに動くのか?
わざわざ出向いて《ジオダイン》かまして戻ったって事なのか?
身を縮めて更に奥へ。

佐倉 光
手術室内の様子は見えない?
KP
自動ドアらしいドアは不透明で、潜ってみなければその奥の様子は分からない。
〈聞き耳〉を立てることはできそうだ。
佐倉 光
ではやってみる〈聞き耳〉
KP
〈聞き耳〉で判定。
佐倉 光
CCB<=79〈聞き耳〉 (1D100<=79) > 22 > 成功
牧志 浩太
CCB<=97〈聞き耳〉 (1D100<=97) > 89 > 成功
KP
微かに低い唸りと、振動があなたの耳を揺らした。
何か、この向こうには稼働している機械がある。
佐倉 光
何かいるし。
ごく、と喉を鳴らして、牧志とは逆方向の壁に貼り付くようにする。
《ジオダイン》で纏めて全滅なんてごめんだ。
牧志 浩太
頷いて反対側に位置取る。
佐倉 光
自動ドアに手をかざして扉を開け、飛び込む、って先にやっていい?
佐倉 光
SANチェック》ありそー
KP
牧志をその場に待機させ、先に入る、でOK?
佐倉 光
そうだね。雷撃が来るかもしれんから。
中入ったら入り口から注意を逸らすために部屋の壁沿いに走るつもりではいるんだけど、
それで牧志がワンテンポ遅れて入ってくれれば、一網打尽は避けられるかなーって。
うまいこと俺を追ったヤツを横から奇襲できないカナーって。
そんな目論見です!
無理そうなら演出だけでいいよ!
KP
なるほど、できます。
佐倉 光
ここでやることはカード探し、でいいかなぁ。
カードゲットして死に物狂いで逃げて電源おとして?
ここでKP、「牧志がワンテンポ遅れて入ってくれれば」の一文を見落としています。

KP
あなたは扉を開くなり、室内へ飛び込む。
そこは一見して手術室と見える空間だったが、明らかに見慣れない物が中央に鎮座していた。
手術台の向こうに居座る巨大な装置からは、機械人形の上半身が生えている。
それは半分破損して内容物をあらわにしており、下部はケーブルやモニター、その他のどう使うか想像もつかない機器類で覆われていた。
佐倉 光
なんかおる
機械相手だとこの分散あんまり意味がないのだよなぁ
ロック相手が一体限定の兵装なら……ワンチャン?
半分壊れているなら、破壊できるなら破壊もまああり?

チクタクマン直して手術させる
鉱石手に入れてミ=ゴ懐柔 もルートとしてはありそうだけど、殴っちゃったしね。
佐倉 光
壊れてる……?
ああ、すっごく嫌な予感。
万一ここに波照間さんが居ても話聞いてもらえない系の予感。
KP
それはあなたが壁に沿って走り出そうとするのと同時に、低い駆動音を立てながら、ゆっくりと顔のように見える部位を持ち上げる。
人形の胴体から生えた無数のマニピュレータをうねらせながら、それは人形の口を開く。
同時に、その肉体を引きずって動くのだろう車輪が、がらがらと音を立て始める。
半分壊れた人形は、その唇を滑らかに動かす。そこだけ見ていれば、半分だけまるで人間のようだった。
KP
「施術済みの人間か。何の用?」
尊大で柔らかな声で喋るそれは、まるで人間を機械の内部に押し込めたような、あるいは機械を人間同等の存在に押し上げたような……、
KP
あなたはその顔を目にした瞬間に、声を聞いた瞬間に、分かってしまった。
佐倉 光
「……!」
KP
それが『チクタクマン』だ。
──あなたの背に激しい怖気が走る。これが、これが、『─────』で、これが、こいつがあなたに──
佐倉 光
「お、お前は!」
喉の奥がひくひくと震えた。
KP
発しようとする言葉だけが、どうしても喉から出なかった。
KP
SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D8》だ!
佐倉 光
CCB<=54 《SANチェック》 (1D100<=54) > 84 > 失敗
1d8 (1D8) > 1
[ 佐倉 光 ] SAN : 54 → 53
KP
おお、強い!
佐倉 光
さっき考えておいて良かったのかもね!
佐倉 光
「この腕と心臓、戻してもらいたくてさ……」
言いながら『ボス』を探す。
KP
……部屋の奥に、何か黒焦げになったものが倒れている……。
その傍らに何かが落ちている。
佐倉 光
「あと、ちょっと捜し物をしにきた」
KP
「おや、戻したいのかい? 勿体ない。確かにその機械は不格好でつまらないが、他のものをつけてあげることもできるよ?」
『チクタクマン』はくつくつと笑う。
佐倉 光
相変わらずムカつく野郎だな……!
ただひとつ分かるのは、こいつとの言葉のやりとりは交渉にはなり得ないということだ。
佐倉 光
「ちょっと、捜し物をしていいかな……」
自分の正気を保つためだけに遊ばせる言葉。
KP
「探し物? ああ、ここから出たいのかい? カードならそこに落ちてるよ」
『チクタクマン』はマニピュレータの先で、器用に足元を指さす。
黒焦げの傍らに落ちているのは、言われた通り薄いカードのようだ。
佐倉 光
「ああ。カード、もらってくよ」
相手を見たまま、そっとそちらへ歩を進める。
拾わせて貰えるなら拾うが。
KP
あなたはカードを拾い上げることができる。
カードには何も書かれていない。
佐倉 光
「これでいい、のかな……ありがとう、帰らせて貰う……」
相手から目を離さずに後ろへ下がる。
カードは荷物にしっかり収納しつつ。
KP
「おやおや、いいのかい? 手術しないとは言っていないのに」
佐倉 光
「もう痣は十分だと思ってるから……
身の程を弁えておくよ」
KP
「そうか、そうか」
佐倉 光
声の震えを何とか喋れる程度には抑えて、そのまま退く。
佐倉 光
こっからどうなるんだかなぁ。
KP
「まあ、ちゃんと手術するとも、そのまま帰すとも言ってないけどね!」

バシン!
激しい音を立てて、ドアが閉じた。あなたの目の前で。
牧志 浩太
「佐倉さん!」
佐倉 光
くそっ、素直に帰してもらえるなんて思ってなかったし!
KP
閉じたドアの向こうから牧志の声。
あなたの背後で、キィーーーンと高い音を立てながら、無数のマニピュレータが動きだす。
老いた声、若い声、女の声、男の声、機械人形の喉から無数の声がけらけらと嗤う、嗤う、嗤う。
おもいちがい
佐倉 光
牧志は入ってなかったかー
KP
おっと、牧志の《SANチェック》回避&一網打尽回避のために佐倉さんだけ先に入ると解釈してたけど、違った?
佐倉 光
あ、時間差ではいってもらって不意打ち防ぐつもりだったけど、まあ途中で「《SANチェック》入ってないって事は入室してないのかな」って突っ込めば良かったからな。しょうがない。
カード蹴っ飛ばして部屋から出すっての思いついたのやっとけば良かったねぇ!
一撃でも当たると終了しかねないのが怖いですわー

KP
戦闘開始!
牧志は外からドアに攻撃を加えることで、ドアをこじ開けることができる。
相手の【DEX】は0。ラウンド最後に行動する。
佐倉 光
回避専念!
KP
【DEX】10 佐倉さん
佐倉 光
とにかく相手の動きを見る!
牧志は扉を何とかしてくれるはず。
その時に扉が塞がらないように位置取るんだ。
KP
扉の耐久力は8。8ダメージを与えることで破壊できる。
佐倉 光
行動は、なし!
KP
〈回避〉専念OK。他の行動を一切取らない場合、〈回避〉+20%してよいものとする。
KP
【DEX】8 牧志
牧志 浩太
扉を破壊する!
チェーンソーを起動して扉を攻撃。
牧志 浩太
CCB<=76〈こぶし(パンチ)〉 (1D100<=76) > 99 > 致命的失敗
佐倉 光
おぉっと!
牧志 浩太
「うわっ!?」
KP
チェーンソーの制御に失敗した! 態勢を崩してしまい、次ターン行動不可!
KP
【DEX】0 チクタクマン
KP
ここでチクタクマンの行動前にイベント発生。
KP
「ああよかった、開いた! うぉりゃぁあああ! 助太刀しま、えっ扉が閉まってる!」
手に消火器を持った男がやってきて、扉への攻撃に加わってくれる。
どうやらそれは、あの時助けた眼鏡の男だ。
佐倉 光
いたなぁ!
佐倉 光
地獄に仏っ!
情けは人のためならずってマジなんだな!
KP
男は【DEX】13で行動するが、今回だけ乱入の為【DEX】0で行動する。
男は消火器を置き、工具で扉をこじ開けようと試みる。通常〈こぶし〉のダメージは1d3だが、扉に対してのみ1d4となる。
KP
CCB<=50〈こぶし〉 (1D100<=50) > 1 > 決定的成功/スペシャル
佐倉 光
すげぇ1クリだ!
KP
ワオ。扉は回避しない。ダメージ二倍を選択。
1d4 (1D4) > 4
佐倉 光
つよい!!
KP
!?
KP
扉を一発でこじ開けた!
牧志 浩太
「えっすごいな!?」
佐倉 光
一瞬扉に気を取られかけたが、目の前の脅威を躱さなければ、全員死ぬ!
KP
同時に『チクタクマン』が動く。
「まあまあ、そう嫌がらないで。なにもすぐ殺すとは言っていないんだよ。愉快な体になるかもしれないけどね! 試しに、心臓を鳩時計にしてみるとかどうかな!」
佐倉 光
このクソ機械、面白い、なんて感覚持ち合わせていないくせに!
KP
『チクタクマン』はマニピュレータであなたを捕らえようとする。
〈絞めつけ〉で攻撃!
KP
CCB<=40  (1D100<=40) > 64 > 失敗
KP
マニピュレータ同士が絡まり、小さなあなたを捕らえることはできない!
佐倉 光
マニピュレーターをかいくぐって走る。
KP
2ラウンド目。
KP
【DEX】13 眼鏡の男
佐倉 光
「逃げろぉっ!
カードは取った!」
このカードがフェイクだったら?
ありうるけどこのクソ機械、そういう点については本物使ってきそうな気がする。
その方がより必死になるからな、くそっ!
KP
「わ、分かりました! 目くらまししますので、その間に!」
男は消火器を取り、『チクタクマン』めがけて消火液を噴射する!
KP
CCB<=70 〈消火液噴射〉 (1D100<=70) > 87 > 失敗
KP
おっと、消火液は当たらなかった。
当たっていれば視界不良を起こさせることができて永続デバフを与えられたが、煙幕効果のみだ。
今から2ターンの間、チクタクマンの技能値-10%。
KP
【DEX】12 佐倉さん
佐倉 光
吹き込むピンクの煙の方へ飛び込み、まっすぐにあの鍵の扉を目指すよ。
認識合わせ
KP
あ、それと認識合わせですが、内部の様子からここが『手術室』だと見ていいでしょう。
佐倉 光
あれ、そうなのか。
ええとそうすると? ここでなんか操作する必要がある?
明かりの部屋まで走るのかと思ってたけどアレ「診察室」だったっけか。
KP
>そこは一見して手術室と見える空間だったが、明らかに見慣れない物が中央に鎮座していた。

>「ここ。『チクタクマン』は原子力じゃなくて、普通に電気で動いてるらしい。
手術室内にある電源遮断器を作動させて院内の電源をすべて落とせば、動作を止めることができる」

ですね。
明かりの部屋は診察室。
佐倉 光
ははーまた思い込みですわ。
KP
あれ? と思ったので確認してよかった。

佐倉 光
「電源遮断器! どれ!?」
眼鏡男に叫ぶ。
KP
「あ、あれですあれ!」
彼が指示するのは、黒焦げ男の近く、『チクタクマン』の無数のケーブルの背後だ。
ケーブルで隠された位置に、確かにそれらしいレバーがある!

このレバーは近付いて作動させるほかに、遠方から物を投げてぶち当てることでも動かすことが出来るだろう。
佐倉 光
と、〈投擲〉っ!
手榴弾くらいしかないんですけど。
近づくっ!
KP
靴とか投げてもいい。
あるいは、室内の物を拾って投げることもできる。
佐倉 光
なるほど。適当なもの拾って構えるのに1ターンかかるかな?
KP
近づくなら到達するまでに1ターン消費。
適当なもの拾うなら、このシナリオではターン消費なしで拾えてよい。
佐倉 光
では近くにあった薬瓶らしきものを拾って投げる!
KP
〈投擲〉で判定!
佐倉 光
CCB<=68〈投擲〉 (1D100<=68) > 17 > 成功
KP
ガシャン!
投げつけられた薬瓶がレバーに挟まり、中の液体を含めた重量でレバーを叩き落とす。
一瞬にして、全ての明かりが落ちた。
佐倉 光
あいつは? まだ動くなんて事はないだろうな?
KP
シュウン……、という音を立てて、機械の化け物が動きを止める。
軽やかに動いていた唇も、無数のマニピュレータも、すべて。

そこにあるのはただの、動力を落とされた機械だ。
牧志 浩太
「佐倉さん!」
牧志が室内に転がり込む。
その手には先程の緊急時マニュアルがある。
佐倉 光
「大丈夫、生きてる」
牧志 浩太
「よかった。電源も落とせたんだな」
佐倉 光
「って言うかさっきの人」
KP
「助けて頂いた鶴、じゃなくてここの元研究員です。詳しくは後で」
佐倉 光
「サンキュー鶴さん。あんた最高だよ。
いや、まず再起動だよな」
牧志 浩太
「ああ、とにかく再起動しないと。やってみる」
KP
再起動には、〈機械修理〉または〈電気修理〉成功する必要がある。
マニュアルを見ながら操作するのであれば、+30%してよい。

チャンスは5回だ。5回失敗すると、臓器ポッドのバッテリーが切れて電源が落ちてしまう。
そうなってもまだチャンスはあるが、腕と心臓が悪くなりはじめ、それから1回毎に【CON】【DEX】が-1される。
佐倉 光
わるくなっちゃう!
KP
あっ扉開いた時の牧志の《SANチェック》抜けてた。まあ一瞬だったし、すぐに煙幕が入ったのでってことにしておきます。
佐倉 光
はい! 一人で追い詰められた代償ってことで!
KP
「助けになってよかった。あの時は助かりました」
佐倉 光
「いや、マジで死ぬかと思ったし、すげぇ助かったよ。
あんた勇気あるな」
佐倉 光
最高値クリティカルなんて最高の恩返しじゃん。
KP
「へっ、そうですか? ああー、ありがとうございます、でもあなたも、あんな所で助けてくれるなんて、勇気がありますよ」
牧志 浩太
「さっきのは俺も助かった、ありがとう。
扉を一発で壊すなんて思わなかった。
……よし、再起動してみる」
特に止めなければ、〈機械修理〉はマニュアルを使って牧志が試みる。
佐倉 光
うん、俺にはどうしようもないから、任せるよ。
「頼む」
牧志 浩太
CCB<=75〈機械修理〉 (1D100<=75) > 44 > 成功
佐倉 光
さっすが
しかしそうなると俺らがどうしてあそこにいたのかって謎は残るな。
牧志 浩太
牧志は手際よく『チクタクマン』を再起動する。
KP
手術室の明かりが戻る。
再起動したチクタクマンは一度ぎっと動き、目を開いた。
佐倉 光
「……!」
KP
「指示ヲ入力シテクダサイ」
それの唇はもはや滑らかではなかった。それが発する声は、そこらの音声入力アシスタントよりもぎこちない、古い機械を思わせる声だった。
KP
その声に先程あった魂の気配はもうなかった。
佐倉 光
「……良かった、普通の機械だ。
さっきここに、『神』が降りてたんだよ。ほんと、背筋がまだゾクゾクする」
牧志 浩太
「そうか……。佐倉さんが無事でよかった。
ごめん、入るのが遅れた」
佐倉 光
「いや、なんとかなったし、俺もおかげで混乱しちゃってカードしか目に入ってなかったからさ……
まさかアレ本体がいるなんて思わねぇよ」
佐倉 光
「で、こいつは俺達を治してくれるのかな」
KP
「ええ、この状態なら手術を指示できるはずです。
臓器ポッドの移動の仕方は、室内のマニュアルに……ああ、ありました」
男がチクタクマンの足元をごそごそとやると、そこから一冊のマニュアルが出てくる。
それには臓器を格納した水槽の移動方法が書かれていた。
少々、いや大層重いだろうが、室内にある台車を使えば移動できそうだ。
佐倉 光
子供の手で手伝えることはやるけどー
あ、まずは扉開けないとね!
佐倉 光
カードを手にロックされた扉に向かい、開ける。
KP
扉はあっさりと開き、あなたに道を譲る。
佐倉 光
では臓器を移動したいけど、あの化け物まだ寝てるかな?
KP
あの部屋に向かうと、化け物はまだ寝ていた。
どうやら、しばらく起きる様子はなさそうだ。
佐倉 光
じゃあさっさと移動させよう。
力や身長が要らない仕事を積極的にやるぞー
KP
牧志たちがポッドを台車に乗せる傍らで、あなたはケーブルを切り離したり、まとめたりといった作業を行うことになるだろう。
先程同様、バッテリーは長持ちしない。急ぐ必要がある。

水槽を引きずって手術室に戻ってきても、『チクタクマン』はまだ機械のままおとなしくしていた。
これがここで記憶を蓄え続ければ、またあの『神』を降ろすというのだろうか。
佐倉 光
「正直さっきの考えたら怖いけど、こいつに任せるしかないんだよなぁ」
牧志 浩太
「なんだよな……。自分で戻せるわけじゃないしな」
佐倉 光
「そういえば鶴さん、さっきの部屋で寝てたヤツ、あれ、なに?」
KP
「あの人は『知的な外来生物』だそうです。正直な所、僕の立場では分からないことも多いのですが……。人体について驚くほど深い知識をお持ちなんですよ」
佐倉 光
「あれがそれだったんだ」
牧志 浩太
「じゃあなんで問答無用だったんだ……。俺達が脱走したって思ったのかな」
佐倉 光
「うーん、かもなぁ」
KP
「かもしれません。彼らは……。僕達人間のことを、研究対象としか思っていないようなので。僕達が協力関係を結べていたのも、対価を差し出せていたから、という所があります」
佐倉 光
「対価があれば対等にやれるのか……さっきの『神』よりゃマシだな」

佐倉 光
「それじゃ、始めようか」
覚悟を決めて『チクタクマン』を見やる。
佐倉 光
こいつに 二度 心臓
KP
「指示ヲ入力シテクダサイ」
あなたが『それ』を見やったと同時に、『それ』は声を発した。
……こちらの視線を認識しているのだ。
佐倉 光
「……やな感じ」
呟いて服を脱いだ。
佐倉はかつてチクタクマン絡みで心臓を抉られたことがある。

KP
では、本日はここまで。
佐倉 光
はい、ありがとうございました!
KP
ありがとうございました!
佐倉 光
鶴さんは存在忘れてたからびっくりしたなぁ。
インモラルシティでモラルに従っておくといいことがあった。
KP
そう、実はいいことあった。いいことも捨てたものではなかったようです。
ではでは、ログを取ります。ありがとうございました!
佐倉 光
ありがとうございました!

コメント By.佐倉 光
ようやっと真相にたどり着いたとき、ふたりは思わぬものを目にすることになる。

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