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こちらには『禁獄ノ糸』
のネタバレがあります。

牧志 浩太

お人好しで温厚、だが意思は強い好青年だったが……。
とある事情で二年より前の記憶の大半を失い、代わりに悪魔使い波照間紅の記憶を持っている。
首から胸へと続く奇妙な【契約】の痣がある。たまに痛むという。
生贄体質らしく、事件に巻き込まれることが多い。

少し前に狂気に冒され、自分が不定形の化け物であり、自分の心や意思も化け物の模倣ではないのかと恐れるようになった。

佐倉とは友人。


佐倉 光

サマナーで悪魔退治屋。ハッカーでもある。
基本、知性・理性・効率、そういったものを重視する冷静な青年。とある事件より、体中の痛みに悩まされている。
基本悪魔を召喚して戦うが、悪魔との契約のカードを使ってその力を一時的に借りることもできる。
最近、牧志そっくりの異星人……の記憶を保持する物体X六人との契約を行った。

巻き込まれ体質らしい。
最近いきなり起きる不随意運動に悩まされている。牧志の心音を聴くと精神が安定するためか治まる。

牧志とは友人。


とある事件以来、特殊な事情のため二人が面倒を見ることになった少年。
超美形で類い希な理解力と知性を有する。
年齢は7歳程度。生育環境が特殊だったため、一般的な教育を受けていないので、言語が年齢の割に幼い。最近になって急に一般的な生活を送り始めたので、外界への興味が強い。


少し前に現れた6人の異星人。佐倉と契約して彼の仲魔として存在している。
その正体は、何にでも変身して喰らい殖える不定形生物だったが、事故により『人間』としての意識を持ち、増殖を抑えてこの星での人間との共存を試みている。
浩子はそのひとり。


開始前
KP
うーん。『禁獄ノ糸』めっちゃくちゃ読みづらい。
このシナリオHTMLで書いてあるんだけど、背景が黒っぽい模様、本文が濃いめの紫になっていて、配色で目が死ぬ。
しかしこれは牧志PCでぴったりだな。
牧志 浩太
ほうほう。
KP
ああー、どうなんだろうなこれ、逆でも面白かったかも知れない。
ただ言えるのはこれ、はっきり耽美系だ。
牧志 浩太
耽美系かー、描写変更とかでなんとかなる範囲でしょうか?
KP
そうだなー、アクションをちょっと変えてそういう方向からちょっとそらしてやれば大丈夫かな。
牧志 浩太
なるほど。お手数おかけします。
KP
ほかもちょっと変えないとまずいかなってとこがあるけど改変可能になっているし、何とかなるんじゃないかな。
牧志 浩太
やったー。楽しみにしています。
KP
この話いきなり本編最初から異常事態なんですけど、その前にやっておきたいことなどありますか?
牧志 浩太
前回わりと平和な終わり方でしたし、今回はないかな?
不定の狂気はともかく、それ以外は大体かたがついてますしね。

KP
あなたの肌に指が触れる。
触れた先から熱を持ったあなたの身体は、その感触に小さく痛みを覚え身体が跳ねた。
続けて甘い声が口から漏れると、自然とあなたの口から出るのは、あの人の名前。

蕩けた思考でぼんやりと視線をそちらへ向ければ、そこに居たのは―――



禁獄ノ糸

ふぁる様 作



KP
「牧志、おはよう」
穏やかで包み込むような優しい声があなたの目覚めを導く。
それは聞き慣れた声ではあったが、聞き慣れない響きだ。
牧志 浩太
「んん……、」
微かに呻きつつ、目を開く。
それは佐倉さんの声だろうか。そして、どう聞き慣れない響きなのだろうか?
KP
それは佐倉の声だ。穏やかで温かく優しい。
佐倉がこんなに優しく丸い響きの声を出せるのかと驚くほどに。
本編見る!
KP
目を開くと見えるのは知らない天井だ。
見回せば部屋は薄暗く、外からの光は一つの窓からしか入ってきていない。
KP
それは佐倉の声だ → それは桜の小枝
うーん。IMEさんは間違ってないんだけど。
牧志 浩太
IMEさんwww間違ってないけどwww
佐倉 光
「今日も良く寝ていた」
佐倉はにっこりと微笑んだ。
牧志 浩太
「……佐倉さん?」
ぱちり、と目を瞬く。おはよう、と言う前に、その声の響きに戸惑った。
知らない天井、見知らぬ薄暗い部屋、それなのに佐倉さんの声はいっそ不気味な程に穏やかだ。
牧志 浩太
「おはよう……? ここ、どこだ?」
佐倉 光
「安全な場所だよ」
KP
佐倉は目を細めて笑った。
牧志 浩太
佐倉さんの様子がのっけから思いっきりおかしい!
KP
滑らかな絹の感触が肌に直に伝わり布団がするりと落ちた。
あなたは自分が首元が緩いゆったりとした白い貫頭衣のようなものだけを着ているのに気付く。
服に紐などはついておらず、頭からかぶるだけのタイプだ。
牧志 浩太
「安全な場所って……? 何が起きたんだ?」
牧志 浩太
聞きながらも思う。佐倉さんの様子が何だかおかしい。
辺りを見回す。ここはどういった場所で、何があるだろうか?
自分や佐倉さんの荷物、元々着ていただろう服などはあるだろうか?
牧志 浩太
それから、自分が寝る前のことを思い出してみる。
連れ去られたとか、急に意識を失ったとか、そんな記憶はあるだろうか?
KP
頭がズキズキと痛んで何も思い出せない。
まるで二日酔いのような感覚で思考が上手くまとまらない。

ここは小さな一室だ。いくつかの家具が置かれているが、
あからさまに物は少ない。
また、家具に何となく変わっているなという印象を受ける。

あなたは何も持っていない。部屋にも見慣れたジャケットなどは見当たらない。
佐倉はいつもの服は着ているが、腕輪やお守りはつけていないようだ。
テーブルの上に食事らしき皿が乗っている。
佐倉 光
「何も心配しなくていい。俺が守るから」
佐倉はあなたを安心させるように言った。
牧志 浩太
「う、うう……、」
思い出そうとした時、頭がひどく痛んだ。呻く。
あの鱗のブレスレットはあるだろうか。思わず、縋るように手首に手を伸ばす。
KP
鱗のブレスレットは見当たらない。
あなたが身につけているのは絹の布一枚だけだ。
佐倉 光
「ああ……ブレスレット? 大事な物なんだろうし迷ったんだけど、危ないかも知れないから外させて貰ったんだ。
大事に持っているから心配しなくていいよ」
牧志 浩太
「そうか、よかった。……危ないって、何が?」
佐倉 光
「転んだときに頭をぶつけたり、尖ったところに引っかけたりしたら大変だから」
牧志 浩太
「佐倉さん……、何が起きたんだよ。
心配しなくていいって、何か心配するようなことが起きたのか?」

佐倉さんの様子はやっぱり変だ。
俺を守ろうとしてくれている。そうかもしれない。
それでも、明らかに変なことが起きているのに、何も言おうとしないなんて。

それは、変だ。
変なのは佐倉さんなのか。それとも、俺なのか。
佐倉 光
「牧志は色々なことに巻き込まれすぎるし、危険なことに好かれているみたいだから」
佐倉 光
「その服ならうっかり首が絞まっちゃうこともないだろ?」
牧志 浩太
「えっ? 首が絞まっちゃうって、服で?」
予想していなかったことを言われて、不思議に思って服の首元を触れる。
佐倉 光
「ああ。それなら大丈夫だろ?」
KP
服の首元はゆったりしすぎるほどで、あなたの胸の痣まで見えるほど緩い。
佐倉 光
「食事をしないか? お前みたいに料理はできないから市販品だけど、
オーガニックと無添加に拘ってみたんだ」
KP
テーブルの上に紙皿が乗っていて、その上におにぎりや漬物、サラダに唐揚げが乗っていた。
紙コップには麦茶が入っているようだ。
牧志 浩太
「ありがと……、う? 佐倉さんそういうのに拘る方だっけ?」
佐倉 光
「本当は喉に詰めると危ないから、ゼリーだけっていうのも考えたんだけど、
食事がつまらないっていうのも、な」
KP
あまりに異常な状況だ……
SANチェック
牧志 浩太
1d100 46 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 55→失敗
SAN46 → 45
牧志 浩太
何だか変だ。あまりにも変だ。
本当に佐倉さんだろうな? 別人がなりすましてないだろうな?

じっ……、と佐倉さんの眼を見て、そこに嘘がないか、あるいは狂気がないか見つけようとする。
〈心理学〉は使えますか? 技能値は77です。
KP
Sasa 🎲 Secret Dice 🎲
KP
あなたは、目の前の人物の細かい動きの癖などから、目の前の人物が佐倉光その人か、
そうでなければこの上なく精巧な『偽者』であると判断する。
KP
また、彼の様子は考えるまでもなくおかしい。
新たな狂気が精神を蝕んでいるようには思えないが、何かの影響下にはあるだろうか?
牧志 浩太
見た所、佐倉さんではある。
『偽者』だとしたら、本当に精巧だ。

そしてこれは、あの時の狂気とは違うものだ、きっと。
だとすれば、何かの影響で異常な状態になっている……。
牧志 浩太
何かに支配されているか、何かを思いこまされているか、だ。
聞いた所、佐倉さんは俺を『守ろうと』はしてくれているらしい。
問題は、それが何の影響なのか、だ……。
牧志 浩太
……実は俺の方が変で、俺から見て変に見えてるだけ、って可能性も考えとこう、一応。
牧志 浩太
「大丈夫だよ、よく噛んで食べるから。
ところで佐倉さん、あの犬なんて名前だっけ? ほら、ずっと家で飼われてるあいつだよ。たまに脱走する奴と一緒の」
目の前の食事を見下ろしながら、そう問いかける。

とりあえず、偽者の可能性から排除しときたい。
記憶までコピーしてくる奴とかだったら、どうにもならないけど。
アリス……牧志と佐倉が特別なときにのみ使う符丁。
家に閉じ込めておかなければならなかったAliceは牧志の事で、よく脱走するBobは佐倉のこと。
こういった時に相手が本物かどうか判別するのに使ったりする。
『合縁奇縁コミュニケイト』より。
佐倉 光
「……? ああ、アリス?」
佐倉 光
「アリスなら犬小屋にいるだろ。番犬つきでさ」
KP
佐倉はアリス、と言いながらあなたの目を見て笑う。
牧志 浩太
「そっか、そうだったな」
ああ、佐倉さんだ。少なくとも記憶までは。
突然オーガニックなんて言い出した時は偽物かと思ったけど、こうやって話してると、やっぱり佐倉さんかな、という気がする。
牧志 浩太
そうなると、佐倉さんがおかしいのか……、
俺が本当に何かに狙われてて、でも言うことができなくて、おかしい振りをしているのか……。
佐倉 光
「大丈夫だよ、ここは安全だ。あの時のようなヤツだって入ってこられないさ」
佐倉 光
「少し酷かも知れないけど、これも牧志のためだから」
牧志 浩太
「さっきから安全安全って、何をそんなに怖がってるんだ?
そんなに心配しなくても、服の襟ひっかけたりしないよ」
牧志 浩太
軽く苦笑しながら、用意してくれたらしい食事を見る。
箸は普通のものだろうか?
KP
箸はなく、唐揚げと漬け物につま楊枝がついている。
サラダは素手でも食べられるようなラップサラダだ。
食事の横には手をふくタオルのほか、殺菌消毒用のスプレーも置いてある。

〈目星〉どうぞ
牧志 浩太
1d100 98 Sasa 1d100→ 7→成功
佐倉 光
「今までにあったこと、忘れたわけじゃないだろ?
家にいたってもう安心できないんだ」
牧志 浩太
「まあそうだけど、そんなこと言ってたら暮らしてられないだろ。
何だかんだで俺達、こうやって生きてるんだしさ」
佐倉 光
「そんなこと言って何も対策しないから、いつも危険な目に遭っているんじゃないか」
牧志 浩太
その様子を見て、少し既視感を覚えた。
あの時みたいに不安に駆られている……、いや、不安に思わされてるのか?

そう思うような目に遭ったのか?
KP
よくよく見ると、つま楊枝のかどが丁寧に削られている。
ヤスリでもかけたのだろうか、滑らかにつるつるだ。
そういえばテーブルの角もきれいに削られている。まるであなたが着ている絹のような滑らかな手触りだ。
牧志 浩太
「家で寝てても巻き込まれるんだし、対策のしようがないって。
遭ったらその時切り抜ければいいんだって言ってくれたの、佐倉さんだろ?

……食事が冷めちゃうな。ありがとう、頂きます」
佐倉 光
「確かにな、あのときはそう思っていたんだけど。
状況と経験で人間言うことが変わるのは当たり前だろ」
牧志 浩太
とにかく、今の佐倉さんはそう思っているらしい。
あまり言い募っても、佐倉さんが辛いだけかな。

タオルにスプレーをかけて手を拭いて、唐揚げを一口食べてみる。
KP
タオルは柔らかく、肌触りが良かった。
唐揚げはあっさりした味付けだが、肉の味がしっかり詰まっていて上品に美味だ。
出来立てほかほかとは行かないが、そこそこ暖かい。
牧志 浩太
「……そうだな。
美味しい。……ありがとう」
一口食べて異変がなければ、食事に手を伸ばす。
佐倉さんの様子は変だけど、とりあえず害意はない……、のかな。
KP
【アイデア】どうぞ
牧志 浩太
1d100 90 【アイデア】 Sasa 1d100→ 80→成功
KP
ふと、記憶ははっきりしないものの、ここでしばらくこうして佐倉と過ごしていた記憶がよぎった。
佐倉はあなたが何かする度に大袈裟に慌てふためき、あまりにも心配性、過干渉、過保護だった気がする。
牧志 浩太
「……?」
唐揚げの味に、不意に既視感がよぎった。
ここにいたことが、あるような気がする。

こうやって目を覚まして、心配されたのも、一度じゃないような気もする。
いちいち心配されるものだから、俺も何かするのが、少し怖くなっていたような……。

その時俺はこんな恰好だっただろうか?
今と同じように、日記帳も何も持っていなかっただろうか?
牧志 浩太
「なあ、佐倉さん……。
俺達もしかして、昨日もここにいた?
いつから、ここにいたんだっけ?」
佐倉 光
「ああ、そうかな?  そうだったと思う。
ずいぶん安定してきたとこなんだ」
佐倉 光
「今日も削らなきゃいけないものがあってさ、悪いけどもう行かないと」
佐倉 光
「夜には戻るから。
昨日新しい本を入れたから、読むものには困らないと思う」
佐倉は言って立ち上がり、空になっている皿があれば集める。
牧志 浩太
「待って、安定するとか削るって、何の話だ」
佐倉さんが出ていくなら、追いかけようとする。
佐倉 光
「椅子だよ。もっと安全そうなの見つけたんだ。
今俺、力が出なくて大変なんだけど、手伝わせるわけにいかないもんな」
それじゃあ、と手を振って佐倉は扉の外に出ると、カチャリ、ガチャ、チキ、と金属音が鳴った。明らかに扉が閉じた、というだけではない物々しい音だった。
牧志 浩太
「佐倉さん!」
追いかけようとしたが、間に合わなかった。
明らかに物々しい音がした。
牧志 浩太
「佐倉さん……」
何が起きているんだ。
佐倉さんは何も言おうとしてくれない。

……このまま暮らしていていいはずがない。
シローのことだって心配だ。
何が起きているのか、確かめないと。
牧志 浩太
まず、扉を開けてみようとする。
KP
扉は動かない……
牧志 浩太
……随分念入りだ。
びくとも動かない扉に手を当てて、溜め息をついた。

俺が外に出たらどうにかなってしまうって、本当に思ってるのかな。
まあ……否定はできないんだけどさ。

KP
さて、ここから探索になります。
探索箇所は以下の通りです。が、探索には制限がありますので、一カ所ずつ順に指定してください。
【探索可能箇所】オープン
牧志 浩太
窓を確認する。
外には何が見える。ここはどこだ。
窓は開くか。開かなければ、割ることができそうか。

佐倉さんを置いて出る気なんかないけど、最悪何かあった時のために、退路は確認しておきたい。
牧志 浩太
▽窓を調べる。

KP
窓は二つある。カーテンがしっかりとかかっており、一部が曇りガラスになっていて外が見え難くなっている。
一か所のみ日が差し込んでいることから今は昼間なのだろう。

光が差す窓を開けようとすると異常に気付く。鍵がかかっているようだ。
鍵を開けようとしても、クレセント錠の取っ手がねじ切られており開けることができない状況にされている。

窓はもう一カ所あるが……
牧志 浩太
とりあえず開けさせたくないことは分かった。
最悪、体当たりして割るしかないな。
尖った物がないのが痛い所だ。
KP
カーテンを開けると、窓の向こうは明るい町並みだ。
なんとなく見たことがあるようなないような、不確かなものだ。
かなり高い場所にあるようで、ここからの脱出は困難を極めるだろう。
ベランダなどはない。
KP
もうひとつの暗い窓のカーテンを開けると、
窓ガラスがあるはずのそこに、木の板が釘で打ち付けられバリケードが貼られていた。
執念を感じるほどの釘の数だが、あなたが触れる側には飛び出る物がないよう綺麗にヤスリなどで削った形跡があるのがいっそ不気味なほどだ。
見た目は剣呑であるのに、触れるとつるりとしてむしろ気持ちが良いほどである。
牧志 浩太
打ちつけられた木の板の表面を撫でると、まるで溶かして一つにしたかのようにつるりとしていた。

その異様に怖気を覚える。
ヤスリで削ってこうしたとしたら、どれだけの時間と労力を費やしたんだ。

佐倉さんはいつから、「ああ」なっていた?
佐倉さんがこれをやったとしたら、どれだけ無理をしたんだ?

佐倉さんは、何をさせられている?
何もかもを放り出して、俺をここに、「安全」にしておくために……。
牧志 浩太
微かな怒りが湧いた。
このカーテンや服を使って佐倉さんの首を絞め、気を失わせて、持ち物を調べて…… 一瞬そんなことまで浮かんだ。

だめだ、冷静になろう。怒りでやることじゃない。
胸に握った拳を押しつけて、息を吸う。
そんなことしたら、佐倉さんを殺してしまうかもしれないんだ。
窓はあまりにも異様だ。
牧志 浩太
先程から頭を叩く痛みが気になる。記憶が曖昧だ。
俺達に何があって、いつからこうしていた?
牧志 浩太
▽自分自身を調べる。
KP
自分の体を見る。
普段と違う服を着ている以外は至って健康体だ。痣が少し熱を持って痒い。
健康体……とは言ったが、普段より身体が怠いような気はする。寝起きだからだろうか。
それとも体が溶けだしているのだろうか?
牧志 浩太
身体が怠い。
少しずつじわじわと、身体が溶けだしているような気がする……。

服を脱いで、身体と服をよく見てみる。
あれば鏡に、なければ窓に映して観察する。

また、痛む頭に傷などがないかどうか確認する。
KP
鏡はないが、窓にうっすらとうつる。
あなたの頭にはとくに傷などはないように思う。

〈目星〉
牧志 浩太
1d100 98 Sasa 1d100→ 27→成功
KP
よくよく見れば、自身の下腹部に模様のようなものが薄くあるのに気が付いた。
ここから溶け出しているのだろうか。
そこに触れると、身体が内側から鈍く熱を持った。
KP
【POW】×5
※お守りはないのでご注意ください。
牧志 浩太
1d100 55 【POW】×5 Sasa 1d100→ 56→失敗
牧志 浩太
おおっとお守りがなかったがために。
KP
感じた熱がじんじんと内側から疼いた。
足りない、欲しい。
生唾を飲み込むも乾きが収まる事は無い。お腹がくう、と小さく鳴った。
先ほど佐倉が持ってきたご飯を食べたばかりだというのに、飢えにも似た空腹感があなたを襲う。
SANチェック
牧志は精神的ショックを受ける。
牧志 浩太
何だ、これ?
牧志 浩太
それに気づいて触れた瞬間、身体の中で熱が渦巻いた。
牧志 浩太
心臓がどくりと熱く脈打った気がした。
欲しい。欲しくて堪らない。
腹の奥でじくじくと熱が疼く。
押さえた手がどろりと溶けた。

その場にへたりと倒れ込む。
欲しい。欲しくて堪らない。
飲み込んだ生唾がつうと喉を落ちていくのが分かる。
牧志 浩太
欲しい、欲しい欲しい欲しい、何か、何か残っていないか、じんじんと疼く熱が思考を埋め尽くしていく、腹の底に穴が開くような空腹感に苛まれてテーブルに手を伸ばす。
牧志 浩太
おおおお? これはなにかいるかー?
牧志 浩太
▽小さなテーブルを調べます。

KP
テーブルに手を伸ばそうとした。
突然、強い眩暈が襲った。
視界が回る。吐き気が強く、立っていられない。
あなたは、そこで横になる他なかった。

欲しいものを思い浮かべれば、何故か佐倉の姿が脳裏に浮かんだ。
KP
ここで探索中断となり、気絶または睡眠します。
牧志 浩太
「う、うう、ううう……、」
欲しい、欲しい欲しい欲しい。
激しい飢餓感と眩暈で視界がぐるぐると回る。
激しい吐き気が襲う。

欲しい。
欲しい。
ここには誰もいない。

助けて。

思い浮かんだのは、佐倉さんの顔だった。
助けて欲しいのか、欲しいのか、分からなかった。
KP
体の端から溶けてゆく。じわりじわりと形を失い真っ赤に染まる。
あなたはそんな幻覚に苛まれながら、眠りに落ちた。
牧志 浩太
身体が、佐倉さんを食べたがっているような気がした。



【2日目】


佐倉 光
「牧志」
KP
甘く優しい声が耳に届いた。
彼と自分の手が重なり合って、指が絡まる。
あなたが溶けているせいで、手は分かちがたく同化してしまっているのだ。
花のような甘い香りが鼻腔を満たし、くうと小さく腹が鳴る。
ぼんやりと、お腹が空いたとあなたは思った。
佐倉 光
「腹が減っているんだな。いいよ」
KP
その声に抗うことなく、口を開いて歯を彼の皮膚へを食い込ませた。
その部分から溶かす。溶かして少しずつ呑み込んで行く。

くぐもったうめき声をあげながら、その人はあなたの手を放さないどころか、
本能の震えを抑えようとするようにあなたの背に手を回して自らの体を押さえつけていた。

口の中に鉄の味が広がって、空腹感が薄れてくると多幸感に満たされた。
そのまま、あなたの意識は微睡んでいく。

これは、いつかの夢か。
それとも、現実という悪夢か。
牧志 浩太
そのとき、俺は確かにそれを、その甘くやさしい声を、口の中に広がる満足感を、うれしい、と思って、いて……。

KP
あなたは目覚めた。
目の前で佐倉が穏やかな寝息を立てている。
あなたと佐倉は一つのベッドでくっついて眠っていたのだった。
だが、夢では溶けて癒着していると思っていた手はいつかのようにくっついてなどいなかったし、
佐倉は息をしており、その体は温かい。
どうやらこれは、過去の夢ではないようだ。
牧志 浩太
「……!」
はっ、と身を起こす。心臓が激しく脈打っていた。
思わず傍らの姿を確かめ、その身体が温かいことを確認して息をつく。
牧志 浩太
何だ、何だ何だ、何だ、さっきの夢は。
俺が佐倉さんを食べてしまうだって? しかも、それを嬉しいと思うだって?

そんなわけがない。そんなはずがない。
あの時だって、溶けてしまったあの時だって、佐倉さんを取り戻したかったのに。
牧志 浩太
思わず腹を撫でる。
倒れる直前に感じた空腹は異様で、異常だった。
夢の中、だけじゃない。倒れる前、確かに俺は、佐倉さんを……、欲しい、と思っていた。
訳の分からない空腹に夢中になって、食べることしか考えていられなかった。
牧志 浩太
自分の状態を確かめる。
あの空腹感は、まだそこにあるだろうか?
KP
あなたは空腹だ。しかしそれはまっとうな人間としての空腹であるように感じる。
……本当に?
KP
あなたが動いたためだろうか、佐倉が目を開けた。
佐倉はあなたを見て嬉しそうに笑う。
そしてゆっくりと身を起こした。
佐倉 光
「ああ、良かった、戻ってきたら床で倒れていたから驚いたんだぜ。
ベッドに上げるの大変だったんだからな?
頭打ってないか? よく眠れたか?」
牧志 浩太
「あ……、ああ……、ごめん。急に腹が減って、目が回って、動けなくなって。
大丈夫、頭は打ってない。

なあ、佐倉さん。
俺の腹の、この模様のこと、何か知ってるか?」
牧志 浩太
あの夢がちらちらと頭の中を瞬く。
近づけば佐倉さんを食べてしまうような気がして怖く、飛び退いて距離を取る。

服をめくって、下腹部の模様を佐倉さんに見せる。
佐倉 光
「体怠くなってるんじゃないのか?
無理はするんじゃないぞ」
佐倉 光
「床、やっぱり絨毯も必要だな。
ベッドに登れなくても眠れるように、何か持ってこないと」
KP
飛び退こうとしたとき……

〈聞き耳〉
牧志 浩太
1d100 97〈聞き耳〉 Sasa 1d100→ 18→成功
KP
あなたは佐倉から花のような甘い香りを感じた。
香水だろうか。まるで虫を誘う花のような―――

【POW】×5
牧志 浩太
1d100 55【POW】 Sasa 1d100→ 1→決定的成功クリティカル)!
KP
甘い香りに思考が塗りつぶされていく。
ほしい―――、頭の中で唯一とどまった感情がそれだった。
彼の体温が。
手が勝手に彼の服を掴んだ。

食べたい。
喉が勝手に鳴った。
KP
※我に返って構いません。
KP
最近「相棒食いたい」ネタが続いてるな。
牧志 浩太
そういえば。
KP
あと、佐倉がいる間なら佐倉の状態を見ることもできます
牧志 浩太
おっ、それは見たい。
牧志 浩太
「あ……、」
甘い、甘い甘い香りに思考が満たされて、考えていたことが何もかも消え去る。

喉が鳴る。
牧志 浩太
「佐倉さん」
思考ではないものが口を動かして、勝手に名を呼ぶ。
牧志 浩太
「おなか、すいた。欲しい。佐倉さん、食べたい」
思考ではない所から何かが湧き出して、感情を染める。
思考ではないものが本能、感情、そして意識を、下からひとつひとつ塗り替えていく。

そうだ、欲しい。俺はお腹が空いている。
お腹が空いているから、佐倉さんを食べたい。

言葉までやってきた直後に、理性が音を立ててそれを否定した。
牧志 浩太
「……!」
そんなわけがない。さっきまで恐れていたのに、食べたいだって?
食べてしまったらどうなるか分からないのか。分からないのか!
牧志 浩太
自分の手を自分の手で掴んで引きずり下ろす。
強く唇を噛み、血を流して我に返ろうとする。
KP
血の味がする。血の味がする。
違う。欲しいのはこれではない。これではない。
欲しいものは目の前にある。
佐倉 光
「おい、駄目だ! やめろ!
腹が減っているなら俺のをやるから」
KP
佐倉は袖をまくり上げた。
そこには無数の歯形が刻み込まれ、いくつかは皮が剥がれている。
なかにひとつ、真新しい傷があった。
それは今朝夢現にあなたが囓った痕跡。
まだじわりと血をしみ出させている。

いつかのような捕食者の鋭い牙を持たないあなたの歯が無遠慮に抉った傷は、痛々しく……
いや、美味そうに、誘うように、あなたの目の前にさらけ出されている。
正気度判定でファンブルを出す牧志。
KP
ショックだったかー。
牧志 浩太
ショックでしたねぇ。
牧志 浩太
「あ、ああ、ああ……、」
その傷を目の当たりにして、分かってしまった。
あれは夢じゃない。現実だ。俺は本当に佐倉さんを食べてしまったんだ。

しかも一度じゃない。
何度も。何度も何度も。今だって美味そうで美味そうで食べたくてたまらない。
牧志 浩太
ふらふらと、傷から目を逸らすように後ずさる。
牧志 浩太
「佐倉さん、どうして俺、こんな。
どうして佐倉さんのこと食べたいなんて、そんな、食べたくなんてないはずなのに、どうして」
牧志 浩太
「佐倉さん、佐倉さん助けて、知ってる?
どうして俺、こんなになってるんだろう?
なんで腹が減ってたまらないんだろう、なんで佐倉さんはそれを受け入れてるんだ?

佐倉さん、知ってる?」
自分自身の異変に驚愕し、混乱し、後ずさりしながら、教えてくれとわめきたてる。
牧志 浩太
わめきながら、佐倉さんの眼を見る。
眼から肩、身体へと視線を移していく。
俺はおかしい。でも、佐倉さんも間違いなくおかしい。
牧志 浩太
▽佐倉さんの状態を確認します。
佐倉 光
「だって食べたいんだろう? 必要なんだ、仕方ないさ」
KP
佐倉はきょとんとして答えた。
佐倉 光
「大丈夫、俺、怪我なら……」
佐倉 光
「怪我なら、なんだっけ? まあいいや、大丈夫だから」
KP
じくじくと血をしみ出させた腕を、慰めるようにあなたへ伸ばす。

〈目星〉
牧志 浩太
d100 98 〈目星〉 Sasa 1d100→ 12→成功
KP
よく見れば、佐倉の体は傷だらけだ。
昨日はいつものパーカー姿で長袖だったため気づけなかったが、
目覚めたばかりで薄着をしているためまざまざと見える。
噛んだ跡、切ったような傷、一部治療しようとしたのか包帯も巻かれている。
その腕だけでなく、胴体にも。

そして、首にも赤黒い痣のような物が残っている。
あなたのその鋭い視線は、離れていても僅かに他と違う痕跡を発見した。
そのうなじの部分にだけある、広範囲で無遠慮な他とは違う、小さな傷跡だ。
牧志 浩太
傷だらけの姿を見て視線が震えた。
もう、何日こんなことをしてたんだよ。
何日俺は、佐倉さんにこんなことをして過ごしてたんだ。
酷い傷だらけの姿を見て怖気がした。同時に、それをやったのが全部俺なのかもしれないってことに、一番怖気がした。

俺はやっぱり化け物だったのか。
佐倉さんを食べたがっているのか。
あいつらに会って目覚めてしまったのか。
牧志 浩太
「……?」
それでも半分習慣になってしまったように、視線は佐倉さんの身体に違和感を見つけ出した。
牧志 浩太
「なあ、佐倉さん。
その傷……、その首の傷も、俺がやったもの?」
自分の首の同じ位置に手を這わせ、問う。
うなじに刻まれた傷跡。
その傷の位置は、激しい怒りにまみれた記憶を思い出させる。
佐倉 光
「え? 首? いや……」
KP
佐倉は首を傾げた。
佐倉 光
「ここにも傷があるのか? ここはよく……分からないな」
KP
戸惑うように言って彼が撫でるあたりにあなたが見つけたのは、いくつかの針を打たれた痕跡だ。
牧志 浩太
「……!!」
視界が一瞬真っ赤に染まった。
さっきとは違う意味で、視線が、指先が震える。
牧志 浩太
「ごめん、佐倉さん。そこ見せて」
近づいて、彼の首筋をよく見る。
それはあの時の傷跡だろうか、それとも?
KP
あの時と同じ、注射針の跡だ。全部で5カ所。
脊椎に直接薬剤を撃ち込み、脳に働きかけるためだろうか。
そこをのぞき込むと、花のような甘い香りが更に濃く香った。
牧志 浩太
「ぐ……、」
手で鼻を覆って、首筋から目を離す。

間違いない。佐倉さんは何かをされている。
俺も、何かをされている。
俺が化け物なんじゃない。俺も、そうさせられているんだ。

ここは俺と佐倉さんの場所じゃない。
誰かが、何者かが、佐倉さんの意思を操り、支配し、俺達をここに閉じ込めている。
佐倉 光
「今はいいのか?
それじゃ、食事を持ってくるよ」
KP
佐倉は袖を下ろして扉に向かった。
牧志 浩太
「いいよ」
佐倉さんが外に出る一瞬、外の様子を確認しようとする。
KP
佐倉が外に出たとき、薄暗い廊下が見えた。
おそらくこれもあなたの記憶にはないだろうと思えた。
そして扉が閉じ、外から錠がかけられる音がする。

部屋の椅子が昨日と変わっていた。
昨日までは一般的な4本足の木の椅子だったのだが、今ここにあるのは、体の形にそって削り出されたような柔らかな曲線の大きめのチェアだ。
座ってくつろげばどんなに快適だろう。
KP
※椅子は背景です。探査場所は増えません。
あ、目覚めるごとに正気度リセットしてください。
だから今は44からですね。
牧志 浩太
くそ。くそ、くそ、くそ。
昨日の話からして、これは佐倉さんが削りだしたものなんだろう。

俺の世話をして、俺を閉じ込めて、俺に食べられて。
その注射針で佐倉さんを支配して、そんなものに貶めようとしている奴が、いる。
牧志 浩太
視界がちかちかと赤く染まる。
佐倉さんの柔らかい笑顔を思い出すと、激しい怒りが巻き起こった。
きっと悔しいだろうに、悔しかったはずだろうに、悔しいとすら思えないようにされている。

きっとその理由が、俺と佐倉さんの中にあるんだ。

……知らなくちゃいけない。
俺のこの激しい食欲は何なんだ。どうして、佐倉さんを欲しがるようにされてる。
俺は、何をされた。
牧志 浩太
自分の首や下腹部に、同じ針の跡がないか確認する。
KP
詳細まで確認しても針の跡は見つからない。
腹にあるのはあの奇妙な文様ばかりだ。
触れるとあの甘い香りが狂おしいまでに欲しくなる。腹が減る。
その異様な食欲はあなたの内から湧き出ているに違いないのに、それが何故なのかはあなたには分からなかった。
牧志 浩太
「くそ」呻く。
欲しいのは佐倉さんじゃない。あの甘い香りを求めさせられているだけだ。
佐倉さんを食べたいんじゃない。そうさせられているだけだ。
牧志 浩太
俺が正気なうちに、これをどうにかしないといけない。
決意を固め、まずは本棚を確認する。
佐倉さんが何か残してくれていないか。何か手掛かりになる物が紛れ込んでいないか。
牧志 浩太
▽本棚を調べる。
KP
本が幾つか入れられている本棚だ。
あまり大きくないが、あなたが普段読んでいるような本が集められているようだ。

〈図書館〉
牧志 浩太
d100 85 〈図書館〉 Sasa 1d100→ 12→成功
牧志 浩太
機械工学の本に、パズルの本。いつも読んでいる暗号の本の続刊。
……ああ、俺のために用意されたものだな、と思って、少し胸が痛む。

佐倉さん。
KP
ひとつ、見慣れない本が目にとまった。
そういえばシローが虫に興味を持ったので買った物だったように思う。
あなたの本の中に混ざっていたのだろうか? 一つ異質と言えば異質な物だ。
牧志 浩太
佐倉さんが俺の本を持ってきたときに、一緒に混ざったんだろうか?
その本を開いて少し見てみる。
『コラム:寄生する虫たち』

弱肉強食の自然界で生き残るために、宿主を作り寄生する生き物も少なくはない。
寄生虫とも呼ばれ、ハリガネムシなどが有名だろう。
カマキリやコオロギに寄生する水生生物で、乾燥すると表面が固くなり針金のようになるためそう呼ばれている。
大きくなるまでカマキリやコオロギの体内で過ごし、十分に成長するとカマキリを操って入水自殺させる。
寄生と一言で括っても幅広く、ハリガネムシのように自ら宿主に寄生するものもいれば、卵を産み付けるものなど様々な生き物がいる。
KP
〈目星〉
牧志 浩太
1d100 98
牧志 浩太 - 今日 20:51
CCB<=98 (1D100<=98) > 70 > 成功
牧志 浩太
「……」
寄生生物、か……。ふと嫌な気分に襲われて、首の後ろを撫でた。
あの時も、そうだった。食べるべきではないものを食べたくて堪らなかった。

俺は食事を摂ったはずなのに、腹が減って減って堪らないあの感覚。

俺の中に、何かが…… いるのか?
何かがいて、そいつが佐倉さんを、いや、あの甘い香りを求めているのか?
KP
様々なコラムの中で一つが目にとまった。
いくつか寄生を行う虫についての記述がある。
牧志 浩太
「……」
その記述は虫の話だと思えば興味深く読めるが、俺や佐倉さんがそんな目に遭っているかもしれない、と思えば、怖気しかしなかった。

俺の中に何かがいるかもしれない。
佐倉さんは俺を守らされている。

……この蜘蛛みたいに、その「何か」が育つまで?

操られて、俺の中にいる何かを守らされ……、餌にされて……、俺もろとも、最後には、喰われて。
牧志 浩太
「くそ」
怖気がして、何より腹立たしかった。
KP
あなた方の運命を暗示するような不吉な内容は、子供向けの平易なイラストで解説されていた。
KP
本を読んでそれなりに長い時間がたったように思うのだが、佐倉が戻ってくる様子はなかった。
牧志 浩太
佐倉さん……。何があったんだ?
俺を守らされている割には、ここを空けることが多い。
昨日は椅子を削っていた、んだろうけど。

もしかして、他にも何かさせられているのか?
状況を報告させられている、とか……、実験台にされている、とか。
牧志 浩太
実は注射針の跡じゃなくて虫の針の跡で、佐倉さんも何かに寄生されて操られている可能性もあるな~~~?
扉の横に隠れておいて、佐倉さんが戻ってきた隙に外へ出るとかもどこかでやりたい所。
牧志 浩太
本棚の本の間に何か挟まっていたり、何か落ちていたりはしないだろうか?
また、家具を見て思った「変わっている」という印象は何に対して抱いたものか考えてみる。
牧志 浩太
気になる物がないようならば、小さなテーブルを調べる。
KP
木製の背が低いテーブルだ。

このテーブル含め家具は皆、なめらかに削られて角に体をぶつけても怪我がしづらいようになっている。
元々そうであった物もありそうだが、執念と言っていいほど角が排除されている。

〈目星〉
牧志 浩太
1d100 98 〈目星〉 Sasa 1d100→ 57→成功
KP
テーブルの脚と壁の隙間に紙きれが落ちていた。
あなたが前に佐倉に渡したメモ帳を破ったものだと分かる。

走り書きが日付とともに残されている。
一ヶ月前の日付
『変な男に声をかけられた』
その一週間後 18:00
あの時の男 まだいる
牧志に声をかけてるのを見た 牧志は俺のだ
牧志は俺の
KP
二つ目のメモはぐしゃぐしゃと雑に塗りつぶされていた。

〈精神分析〉
牧志 浩太
1d100 1〈精神分析〉は初期値!  Sasa 1d100→ 73→失敗
牧志 浩太
「……!」
これは。これが発端かもしれない。
変な男だって?

その一週間後には、もう佐倉さんに異変が起きているように見える。
でも、その時にはまだ俺は外にいた……。
牧志 浩太
……くそ。気づけなかったのか?
佐倉さんに異変が起きているのに、俺はのうのうと過ごしてたのか?
牧志 浩太
▽一か月前に何があったか思い出そうとしてみる。
▽両方のメモの裏を見て、何か書かれていないか確認する。
▽二つ目のメモを光に透かして、何か読み取れないか試みる。
KP
そのメモからはそれ以上読み取れなかった。
牧志 浩太
▽服にポケットがあれば、メモを入れておく。
なければ、本棚の本の間に隠しておく。
KP
服にポケットはない。
牧志 浩太
▽メモは本棚の本の間に隠しておく。
▽一か月前に何があったか思い出そうとしてみる。
KP
記憶がはっきりしない……
【アイデア】/4
牧志 浩太
1d100 22 【アイデア】/4 Sasa 1d100→ 28→失敗
KP
思い出そうとすると頭がガンガンとした。
牧志 浩太
くそ、これが発端に違いないのに、記憶がぼんやりする……。
頭が痛い、俺の中に何かいるせいなのか……? そいつに、邪魔されているのか?
KP
くらりとまた視界が回る。
この感覚は以前感じたものと同じだ。また気を失ってしまうのだろうか。

身体は重力に耐え切れずに倒れこむ。
あなたの腹の底が、彼を求めているだろう感覚が最後まで残っていた。
牧志 浩太
くそ、くそ、くそ。
今、動けるのは俺だけなのに。
自分の不甲斐なさに怒りを覚えながら、重力に耐え切れずに床へと崩れ落ちた。

コメント By.KP
また佐倉の様子がおかしい。
一体何を恐れているのだろう。

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