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こちらには『青に染色』および
『俺の恋人が庭からボコボコ生えてくるんだが!?』のネタバレがあります。

本編見る!
KP
時間はまき戻り、19時前。
あなたは約束の時間より前に現地に到着することができる。
まだ現場に人の姿はない。
〈目星〉または【アイデア】
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 74→成功
KP
この辺りをぐるりと確認すれば、死角になる場所が多く感じるだろう。
また、住宅街から離れているため、大きな音をたててもすぐ人が駆けつける、といったことはなさそうだ。
足元を見てみれば、雑草が生い茂っているといった印象を受ける。
牧志 浩太
この場所を選んだのも分かるな。
何をしたとしても、こういうことに加担しなさそうな人達が駆けつけてこない場所だ。
KP
〈目星〉
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 42→成功
KP
足元に煙草の吸い殻が落ちている。
……まだ、燻っている。
牧志 浩太
「……」
いる。いたんだ、ここに。

他に周囲に残されている物はないだろうか。
なければ、ここに奴らがいたと仮定して、反対側へ回る。
事前に目星をつけておいた場所へ潜伏しよう。
KP
〈隠す〉〈隠れる〉〈忍び歩き〉 いずれかの判定を行う。判定に+20の修正。
牧志 浩太
1d100 34 〈隠れる〉 Sasa 1d100→ 38→失敗
KP
おしい
牧志 浩太
頑張ったけど無理だった!
KP
〈回避〉+20を振ってください。
牧志 浩太
1d100 36 〈回避〉
Sasa 1d100→ 58→失敗
KP
1d3 Sasa 1d3→1
【幸運】で判定。修正はナシ。
牧志 浩太
1d100 60 【幸運】 Sasa 1d100→ 73→失敗
KP
HPに1のダメージ。
牧志 浩太
HP11 → 10

KP
あなたは鋭い感覚で背後に強い敵意を感じた。
だが体の反応が遅れた。
強い衝撃が背後から襲う。
あなたはバランスを崩すだろう。

黒い服の男が背後に現れていた。
KP
「まだ時間前だが……自分からここに来たのか?
どういう積もりかは知らないが、いい心がけだな、只野とやら」
牧志 浩太
ああもう、くそ、そうなるよな……!
身体をがんがんと叩く痛みを堪え、振り返る。
そいつの顔を睨みながら、距離を取ろうとする。
KP
「おっと、そんな怖い顔をするな。
おとなしくしていれば、お前を保護してやろうっていうんだよ。
悪い話じゃないんだぜ?」
ニヤリと笑った男は、大柄でサングラスをかけた、いかにも修羅場を潜っていそうな雰囲気を纏っていた。
頬の引きつれは古い傷跡だ。
人を商品として扱ったり、殺すことに慣れた男だ。
あなたは否応なしにそれを悟るだろう。
牧志 浩太
「……」
分かってしまう。こいつは人を物として扱うことが当然の世界にいる奴だ。
それを何とも思わないどころか、何とか思うなんて概念がそもそもない。
牧志 浩太
ぞくりと無意識に背筋が震えた。
あの時の二人組なんかよりも、ずっと慣れてるし、間違いがないに違いない。
KP
「お前もその体を何とかしたいから、わざわざここに来たんじゃないのか?
下手な真似をするんじゃないぜ、お前に害を加える気はないんだ……」
男はじろじろとあなたを見つめる。
周囲に人の気配が集まってきているのを感じる。
KP
「……?」
男の目に疑問の色が浮かんだように見えた。
牧志 浩太
まずい、気づかれる。
男が気づく前に背を向け駆け出す。同時に用意してきた投げ花火を取り出す。
KP
「逃がすな」
あなたの行動を予期したような声。
あなたの周囲に幾人もの人の気配がある。

あなたはその手の花火をどこにどうする?
ぶつけるのなら〈投擲〉、煙幕として投げるなら判定なし。
周囲は謎の男達に取り囲まれているようだ。
KP
「もう一人の方か? だとしたら条件見て来てるんだな。いい度胸だ」
牧志 浩太
くそ、ばれたか。
逃げ切れる気はしないが、せめて何か口走らせるか……、伝える暇、ないな。くそ。
牧志 浩太
火をつけ、煙幕として投げる。
KP
何本もの花火が煙と音を発する。
だが所詮は花火だ。人殺しのプロを遮れるというのか……?
KP
「体に変なことが起きて困っているだろう。
こちらについてくるなら何とかしてやれるぞ。
なに、殺しはしないさ。分離の方法も知っている。従った方が得だと思うがね」
嘲笑うような声。あなたにその気がなくても従わせられると知っている声だ。
牧志 浩太
「ただで分けてくれるんじゃないんだろ、殺し“は”ってことは!」

堪らなくなって叫ぶ。情報を引き出そうとして、じゃない、単純に耐えられなくなっている自覚があった。
何か喋っていないと、もう一瞬だって耐えられない。

KP
※負けイベです。がんばれ。
あなたの能力は、戦闘技能に+20。
【DEX】は+5
更に肉体を使った技能の【DB】に1d4が追加される。
KP
あなたの【DEX】は14。サングラス男及び下っ端達も同値である。よって1d100 ふって値が小さい順に行動する。
では戦闘開始ッ!
牧志 浩太
1d100 Sasa 1d100→48
KP
1d100 グラサン男 Sasa 1d100→27
1d100 そのた Sasa 1d100→97→致命的失敗ファンブル
KP
ではまずこちらから。
1d100 〈拳銃〉→20
命中。→8
【幸運】ロールをどうぞ。
牧志 浩太
1d100 60 Sasa 1d100→ 91→失敗
KP
銃弾があなた自身の体に突き刺さる。
耐えがたい激痛が意識を揺るがせる……
ショックロールをどうぞ。
あー、強化付きで。
+5入ります。
牧志 浩太
「……!」
小さな炸裂音の直後に走ったのは、痛みではなかった。
胴体が炎に変わったかのような激しい灼熱感。意識を揺るがす喪失感。
牧志 浩太
「あぁあああああ!!」
一瞬後にそれが身体の内側から抉られ破壊される激痛に化け、思考よりも先に絶叫が迸り出た。
まずい、という思考の到達は随分遅く、意識の上で上滑りした。
1d100 65 ショックロール Sasa 1d100→ 15→成功
KP
あっ。〈回避〉する? って聞くの忘れてた。申し訳なし。
KP
牧志のアクション。
牧志 浩太
これHPに8ダメージですか? 装甲ある?
KP
今回はありません。
牧志 浩太
そうなるとHPが10 → 2 になるから、特殊ルールなければ自動気絶ですね。
HP10 → 2
KP
そうか。
では戦闘終了。

牧志 浩太
思考が激痛に埋め尽くされる中、意識が剥がれ落ちるように、どうしようもない喪失感の中へ落ちてゆく。

だめだ、だめだ、と思考は繰り返し叫ぶのに、身体が否応なしに動かなくなっていく。
真っ暗なところへ吸い込まれてゆく。

せめて、何か残したい。
いや、せめて、逃げて。

ごめん。
先輩、佐倉さん、浩子さん、東浪見、浩司、無数の名前が浮かぶ端から闇に喰われていく。

せめて。
形になったのは、せめて逃げてほしいと、自分がいなくなった後に意味があるはずもない、祈りに似たような無力な何かだった。
KP
あなたの髪が掴んで持ち上げられる。
KP
「なんだ、まがいものか。もう一人の方だな。
なかなかいい根性だ、気に入ったよ。お前も役に立ちそうだ」

ぼんやりする視界に、ざらついた声。
牧志 浩太
ざらついた声が響くときには、もう思考はほとんど形になっていなかった。
KP
「折角だ、うちにご招待するよ。ゆっくり話そうじゃないか。色々なことを……」
消えゆく意識のはしであなたは、引きずられるようにして乱暴に持ち上げられた。
「お前ら、例の奴を探せ。近くにいるかもしれん」
牧志 浩太
辛うじて何か思おうとした瞬間に、意識が途切れた。

KP
佐倉。
あなたは全てが終わった現場へとたどり着いた。
あなたが監視カメラ越しに調べたとおり、この場所には既に誰もいない。
牧志も、あの男達も。

そしてあなたは知っている。
牧志はまだ殺されてはいない。いずこかへ連れ去られたのだ。
床には大勢の足跡があり、草が乱れている。
更によく見ると薬莢や燃え尽きた花火が落ちている。
牧志はここで襲われた。
佐倉 光
ここからどこへ向かったのか、何か手がかりは残っていないだろうか。
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 1→決定的成功クリティカル)!
牧志 浩太
おおお、ここでクリティカルするのすごいな
KP
地面に血痕がある。
あなたは血痕に触れて確信する。
これは牧志のものだ。
佐倉 光
いや、待て。
どうして牧志のものだと分かるんだ?
KP
分からないはずがない。
血に触れた瞬間にあなたは牧志の姿を見た。
かけがえのない、相棒の存在を感じた。
それは明らかな異常でありながら、疑う余地がなかった。
SAN値チェック
KP
瞬時、あなたはその血の感触を、香りを、味を感じ、欠落が満たされたように恍惚とする。
正気を奪い去るような強烈な満足感だ。
SAN値チェック
佐倉 光
1d100 50 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 33→成功
1d100 49 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 47→成功
佐倉 光
唇を噛んだ。
俺がふがいなく眠っている間に、牧志は俺の代わりに行ってしまった。
KP
地面にはタイヤの跡が残っている。
とはいえ、この倉庫から出れは一般道、タイヤ痕など残らない。
これは行く先の手がかりにはなり得ない。
他にその場に落ちている物は何も無かった。
佐倉 光
頭をかきむしり、うなり声を上げる。
ここに止まっていた車の車種は分かっている。何とかナンバープレートをチェックして、
近くを通る車と照合して……
ダメだ、時間がかかりすぎる!
くそ、こうしている間にも牧志の命に危険が迫っているんだ。
考えろ。考えろ……!
KP
あなたがそうして必死に考えていたときだ。
ぽつり、と意識に青が落ちる。

指先に違和感。一層強く、電流が走ったような衝撃。
神経が侵食され、そうして蝕まれた細胞のひとつひとつが何かに書き換えられてゆくような、
言い知れぬ気味の悪さを感じる。

▼《SAN値チェック
佐倉 光
1d100 49 《SANチェック》 Sasa 1d100→ 42→成功
KP
腕が震える。あなたは求めている。あなたは欠けている。
あれはあなたにとって共にあるべきで、かけがえのないものだ。
佐倉 光
失うなど考えられない。
欠落を埋めなくてはならない。
あれが必要なのだ。
KP
腕はあなたを連れてゆく。
あなたが求めるものの在る場所へと導く。
あなたはどろりと溶けた青の中をふらふらと歩き始める。
倉庫を抜け、町の間隙にある、手入れもされていない雑木林の中へ。
牧志 浩太
あーあーあー。
どうして牧志がターゲットにされてるんだろうなぁ?

は~~ ここはリアルタイムで見られて大層楽しい
佐倉さんパート挟んで下さってよかった。

KP
牧志。
あなたは衝撃で目覚める。
あなたは座っている。身動きができない。前髪からポタポタと冷水が滴っている。
あなたは冷水をかけられたのだ。
身体中が痛い。だるい。息が苦しい。耳の奥で金属音がする。
あなたはパイプ椅子に縛り付けられている。
手首は後ろ手にきつく括られており、痺れていた。

HPを5まで回復。

薄暗い視界に、あのサングラスをかけた頬傷の男が割り込み、あなたの髪を掴む。
皮膚に痛みが走った。
KP
「いつまで寝ている?
いい加減答えろ」
低く脅すような声がした。
牧志 浩太
「ぐ、うう……、」
身体中を襲う痛みと苦痛、不快な痺れ。何よりも、苦しいのに楽な姿勢を取れないという苦痛。

急激に呼び戻された意識が不快感に呻く。目覚めかけた意識が反応する前に皮膚に痛みが走り、動きかけた思考が中断される。
KP
「よろしい。
ようこそ、牧志浩太君。
全く豪胆だな、君は。
しかし、素直になった方が身のためだよ。
君は我々の財産を不当に隠匿しているのだからね。
痛い思いも苦しい思いも、したくはないだろう?」
サングラス男は顎を撫でた。
牧志 浩太
まだぼんやりとしている思考に、男の言葉が染み込む。
そして次に、どうやら自分は生きているらしいことを認識する。
KP
「おとなしく話すなら、解放してあげようじゃないか。
君が知っているあの只野という青年、不運だねぇ、気の毒だねぇ。
彼を早く苦しみから解放してやりたいとは思わないか」
牧志 浩太
「なにが、起きてるんだ……? 何が財産で、何を、話すって?」
どうにか出た声が酷く掠れていた。
KP
「うちの逃げた研究員と会ったろう?
その時に、ヤツが持っていた大事な実験体が逃げ出してね。
君のお友達に寄生してしまったんだよ。
大事なものだからね、返してもらわなければ。

簡単なことさ、牧志浩太君。
君は只野の居場所を教えてくれるだけでいい」
サングラス男はおぞけ立つほどの優しい声で言った。
牧志 浩太
「そう、だったのか……。なあ、そいつを、返したらいいのか?
返したら、只野さんは……、どう、なるんだ?
返さなかったら……、どうなっちゃうんだ?」
KP
「教えてくれれば、君たちは一緒にいられるさ。
教えてくれなかったら?
さあ、何しろあれは実験中の生き物でね。
早く分離してやらないと、只野くんを残らず食べてしまうかもしれないなぁ」
男は薄笑いを浮かべた。
「残念ながら急いでいるものでね、お喋りを楽しむ余裕はないんだよ」
男はナイフを抜いて、あなたの頬を切っ先で撫でる。

その目から上っ面の親しみが抜け落ちた。
「只野はどこにいる?」
【POW】×5
牧志 浩太
1d100 60 【POW】
むむ、反応。ココフォリアで振ってきました。
牧志 浩太 - 今日 21:45
CCB<=60 (1D100<=60) > 23 > 成功
KP
あなたは真意を隠してしゃべる、もしくはしゃべらないことができる。
牧志 浩太
こいつらが俺達を慮ってくれるはずがない。
喋れば、佐倉さんが危ない。
利用価値が無いと思われれば、殺される。

それなら一番いいのは、少なくとも佐倉さんが目を覚まして逃げおおせるまで、これを引き延ばすこと……。
牧志 浩太
「……」
顔を上げる。
男の顔を睨んで、喋るつもりはないという意図を視線に込めた。
KP
男はあなたの頬にナイフを滑らせた。鋭い痛みが走る。
KP
「只野は、お前たちが隠れていた廃墟の近くにいるか?」
表情を変えずに二つ目の質問。

【POW】×5
牧志 浩太
1d100 60 Sasa 1d100→ 41→成功
KP
あなたはポーカーフェイスを保つことができる。
牧志 浩太
口を閉じていなければならない、それだけを考える。
口を閉じていなければならない、それだけを念じる。
ぐっと目を閉じる。頬がじくじくと鋭く痛む。口を閉じていなければならない。誰が何を言っていても聞こえない。
体の苦痛に集中する。痛い。苦しい。口を閉じていなければならない。何も考えない。何かをしようとすれば掬われる。

何も考えない。口を閉じていなければならない。
KP
男は淡々と呟く。
「見かけに寄らないな。ではやり方を変えよう」

男は近くの部下に合図を送った。
部下はあなたの顔を掴むと、力ずくで上に向けさせ、固定すると布を被せた。
「ウォーターボーディングって知ってるか?」
サングラス男の声が耳に届くと同時、水音がした。
あなたの顔にかけられた布に水がかけられたのだ。
急なことで呼吸をしてしまうあなたの鼻と喉に、重力に従って水が入り込んでくる……!

【CON】×3で判定。
牧志 浩太
1d100 36【CON】 Sasa 1d100→ 99→致命的失敗ファンブル
KP
アッ
牧志 浩太
あーあ
KP
呼吸の瞬間、肺に水が入り込んだ。
激しい痛みと拒絶反応が起きるが、あなたは動くことを許されていない。
死の影がちらついた。
HP-1
SAN値チェック
牧志 浩太
HP5 → 4
1d100 53 Sasa 1d100→ 29→成功
KP
呼吸ができない。
顔に貼り付いた布は無慈悲にあなたの呼吸を封じ続け、反射的に呼吸をしようとするたび激痛と呼吸困難による苦しみが襲う。
牧志 浩太
「……っ!」
胸に走る激痛。
水を押し出そうと喉が痙攣する、口腔が藻掻く、気道が嘔吐く、頭がぐらぐらと揺らめく、反射的に動く喉から肺が何もかも激痛と死の恐怖に変化する。
牧志 浩太
藻掻けば藻掻くほどに激痛が走る。呼吸が遠のく。意識より先に反応する身体が激痛をもたらす。

それがただの布によってなされているに過ぎないことが、どうしようもなく自分を無力にする。

苦しい。苦しい。苦しい……!
KP
果てしなく長いように感じた時間は唐突に終わる。
顔の上から布が取り除かれ、あなたの肺を冷たい空気が満たす。
視界がチカチカと霞んだ。
牧志 浩太
「……」
ちかちかと霞む視界、痛みの残滓、またあれが襲ってくることが怖くてたまらなかった。

いつまで耐えればいいのだろう、と。一瞬だけ思ってしまった。
KP
その一瞬を突くように、優しい声が聞こえた。
「只野に連絡、取れるよな?
番号を言うだけでいい。それだけで終わる。
続けたいか?」
【POW】×4
牧志 浩太
1d100 48 Sasa 1d100→ 46→成功
KP
あなたの意思は揺るがない。
牧志 浩太
「……」
佐倉さんは、もう目を覚ましているんじゃないか。
もう、随分時間が経ったはずだ。目を覚まして、どこかに動いているはずだ。

場所を言っても、もうそこから動いているだろう。番号を言ったところで、佐倉さんが応答しなければいい。

ここで俺が耐え続けなくても、いいんじゃないか。
牧志 浩太
一瞬過った思考に愕然とした。
苦痛から逃れたくて、たわごとを考えている。
牧志 浩太
耐えるのをやめたら、殺されるだけだ。
最初から死体でいいって言ってた連中だぞ。
牧志 浩太
佐倉さんは逃げおおせるだろう。いずれどっちにせよ殺される。それなら、いっそ、今。
牧志 浩太
それなら、逃げおおせるまで耐えた方がましだ。
耐え続けていれば何かが変わる可能性だって、ゼロじゃない。
牧志 浩太
短い自問自答を終えて、口を噤んだ。
何も考えない。
この苦痛は病気みたいなものだ。逃れることはできない。
KP
がつん、と後ろから椅子が蹴られた。
あなたはなすすべもなく前へと倒れ、顔から床に叩きつけられる。
HP-1
【POW】×4で最終判定。
牧志 浩太
HP4 → 3
1d100 48 Sasa 1d100→ 1→決定的成功クリティカル)!
KP
凄い意思だ!
牧志さん自分のことは!?
牧志 浩太
意志が強すぎるし覚悟が決まりすぎている……
もう死ぬ気だし死んだ気でいる
KP
男はあなたの後頭部を掴んで持ち上げ、床に力一杯叩きつけた。
目に火花が散った。一瞬意識が飛びかけ、音が聞こえなくなった。
HPさらに-1。
牧志 浩太
HP3 → 2 自動気絶
牧志 浩太
今回、「佐倉さんが必ず助けに来てくれる」みたいなことを一度も思っていないあたり、牧志さん本当にもうって所はありますね
KP
代わりに死ぬ気か!?

KP
それから随分長い間、あなたは気絶しては起こされを繰り返し、拷問を受け続けた。
牧志 浩太
視界の奥で激しく火花が散り、一瞬このまま視覚を失うのかと思った。
気を失っては起こされ、無限に続く苦痛、苦痛、苦痛。様々な種類の苦痛、苦痛。

ただ苦痛を受けるだけの意識になろうとしてかなわず、絶えず頭が戯言を考え、絶えず喉の奥で嚙み潰す。
次第に思考が余力を失い、ぼんやりとしていくのをむしろ救いと思った。
そうなれば戯言を考えなくてよくなる。
牧志 浩太
どれだけ時間が過ぎているのかも分からなかったし、どれだけ時間が過ぎているのか、なんてことを考えれば戯言が忍び込む。
KP
思考が砕け、ただ頑強な意思が、悲鳴を上げようとも意味のある言葉を吐くことを阻み続ける。
KP
「おかしいぞ、この男」
誰かが呟いた。
KP
「ちっ、壊れちまった」
誰かが吐き捨てた。
KP
「まだ生きてます」
誰かの声が遠い。
KP
「放っておけ。まだ使えるかもしれん」
誰かが忌々しそうに吐き捨てた。
KP
「どうせ只野はもうすぐ只野ではなくなるというのに、馬鹿な男だ」

あなたの体はもう指先すら動かない。
牧志 浩太
「……」
もう少し何とかしたかったけど、何だか望み薄みたいだ。
全身に苦痛だけがいっぱいに詰め込まれていて、もう体の形がよく分からない。

指先すら動かない肉体の中で、ああ、これで休めるかな、とぼんやりと思った。

牧志 浩太
死ぬ気がないから耐えているわけだけども、佐倉さんが助けに来てくれたとしても敵わない相手=こうなってしまった時点で代わりに死ぬのが最良だと思ってしまってる所はありますね……。

助けのことを考えれば足元を掬われると思って、「耐える」以外の事を考えないようにしているのもある。
KP
少しお休み、牧志……
ここからまた少し佐倉パートだ!
牧志 浩太
はーい!
あそこでラストクリティカルする牧志は凄いしおかしい。

佐倉 光
歩く。歩き続ける。
佐倉 光
時折自分が何者か分からなくなる。しかしそれでも向かう方向は同じだ。
佐倉 光
あの時と同じ。俺の中にいるヤツの望みがなんだろうと、今は目的が一致している。
佐倉 光
求めるものは生きている。
佐倉 光
牧志は生きている。
佐倉 光
ただ求めるもののある方向へ進むだけ。
佐倉 光
進み続けるだけだ。
KP
足を動かし続けて一時間、急に視界が開けた。
そこには研究所のような建物が立っており、看板のようなものが立てられている。
看板は表札だったらしい。【第三微生物研究所】と書かれている。
KP
車がつけた轍が残っているが、車は今ここにないようだ。
そして、隠しカメラのようなものもここにはない。
佐倉 光
牧志の痕跡はないか。
また、この建造物に入れる場所はないか。
KP
あなたは外からじっくりと観察する。
一カ所の窓に違和感をおぼえた。
ほんの少しのずれ。
閉じきっていない窓、降りきっていない錠。
誘われるように、引きずられるように、あなたは中へと侵入した。
佐倉 光
正気か、俺は。
この状態で、悪魔も手助けもないのにこんな閉鎖空間に入り込むなんて。
……いや。
こんな事は今までにいくらでもあったじゃないか。
持ち帰るのが情報か、牧志か、それだけだ。
KP
侵入した場所は廊下。壁に案内板がはってある。
ここは地上階。この建造物は地下二階まであるらしい。
詳細を確認する前に、あなたの視界に床についた赤が飛び込んでくる。
佐倉 光
それは血か?
KP
触れずとも分かる。それは血液だ。怪我をした誰かがここを引きずられていったらしい。
触れずとも分かったのは、それが牧志の血液だったからだ、と、あなたは調べようとかがみ込んで触れた瞬間に知るだろう。
次の瞬間血痕が消えた。
佐倉 光
俺が取り込んだのだ。
KP
何かを引きずった跡は廊下の奥、小さな鉄格子がはまった扉の前で消えている。
鉄格子の向こうをのぞき込むと、黒い服を着た人物が倒れている。
牧志だ。
そこは独房であるらしく、他には誰もおらず中にはバケツが置いてあるだけだ。

扉には電子錠がかけられているらしい。
〈芸術:ハッキング〉を行うこと
1d100 85 〈芸術:ハッキング〉 Sasa 1d100→ 27→成功
KP
最近セキュリティホールが見つかったばかりのキーだったため、
急ごしらえの解錠ツールで鉄の扉が開いた。
佐倉 光
「牧志!」
KP
牧志はぐったりとして目を閉じており、死んでいるように見えた。
佐倉 光
脈を確認する。
KP
まだ止まってはいない。
佐倉 光
「おい、牧志、しっかりしろ、牧志!」

KP
牧志。あなたは激痛の中遠くから響く人の声を聞く。
あなたのHPは2だが、辛うじてぼんやりと意識を浮上させることができる。
牧志 浩太
苦痛の塊になった身体が正しい眠りを許さない。
意識が浮上した。何か、声が聞こえる。
何度も何度も起こされて、また苦痛が始まるのかと思い身を震わせた。

縛られ続けて痺れた腕にはもう殆ど感覚がなく、自分に腕があるということすら半分忘れていた。
牧志 浩太
何か声が聞こえる。視界がぼんやりとしてよく分からない。
何か黒いものが見える。
牧志 浩太
「……」
声が聞こえる。誰かが何かを喋っている。
応えようとして、唇が震えた。
牧志 浩太
考えてはならない。内容を聞いてはならない。口を閉じていなければならない。
理由は分からない。忘れた。もう強迫観念になっている。
牧志 浩太
牧志がまた自分を狂気に追い込んで耐えてる……。

※ちょっと話せば気づきます
KP
あなたは引き起こされて、誰かの肩に半分乗せられるようにして歩かされる。
遠くから誰かが呟くようにあなたの名前を呼び続けて、あなたがあなたであると気付かせようとしてくる。
あなたが感情と痛みを持つ個であることはけっして思い出してはいけないことだというのに、
呼びかけてくる声は執拗に『あなた』を揺り動かしていた。
KP
「血の、跡は……俺が……」
KP
あなたを引きずる何者かは、とても恐ろしい存在なのだという気がした。

KP
しばらく移動させられて、あなたは床に寝かせられる。
頭がそっと卵を割らないようにと言う繊細さで置かれたことに違和感をおぼえるかも知れない。
あなたを移動させた何者かは、ヒイヒイと喉から笛のような音を立てながらしばらく蹲っていた。
佐倉 光
1d100 53ディア応急手当 Sasa 1d100→ 51→成功
KP
あなたの心臓を起点に、体に暖かさが降り注いだ。
ごうごうと荒れ狂う雑音の向こうから、いくぶんはっきりと声が聞こえた。
佐倉 光
「牧志、頼むよ、目を開けてくれ……」
佐倉 光
1d3 Sasa 1d3→3
HPを3回復。
牧志 浩太
HP 2 → 5
牧志 浩太
心臓が暖かい。
苦痛の塊となっていた肉体に血が巡る。
感覚を失っていた腕の痺れが少しずつ、血が通い始めるとき特有の敏感な痛痒に変わり始める。

地面に頭が触れても視界に火花が散らなかった。
終わったのだろうか。俺の「使い道」が変わったのだろうか。
思考が少しずつ、止めることができずに無意識に回り始める。

その誰かは俺を大事そうに、大事そうに扱っているように聞こえた。
その声は切に祈るように聞こえた。
牧志 浩太
そういえば俺は、俺は?

考えている。
考える余裕ができ始めている。苦痛が意識に入り込んでくる。

数度目を瞬く。
目を、開く。
酷使された瞼がみちみちと震えた。
動き始めた意識が、止める間もなく、その向こうにいる人の存在を仮定しようとする。

ああ、だめだ、だめだ、きっとそんなもの夢に違いないのに。
佐倉さんがここにいるはずはない。苦痛から逃れたくて、終わったと思いたくて戯言を考えているだけだ。

それでも名を呼びたくて呼びたくて堪らなかった。
唇が意思の制御を外れていく。
牧志 浩太
「佐倉、さん……?」

どうやら顔を上げることができた。
痙攣で力を使い果たした喉から出る声は、ほとんど声になっていなかった。
KP
黒髪の青年は目から涙を溢れさせてあなたに手を伸ばしかけ、次の瞬間に怯えたように手を引っ込めた。
〈目星〉〈心理学〉。別情報。
牧志 浩太
1d100 98〈目星〉 Sasa 1d100→ 71→成功
〈心理学〉はオープンでOK?
KP
おーけー
牧志 浩太
1d100 77〈心理学〉 Sasa 1d100→ 69→成功

牧志 浩太
「ああ……、」
その姿に、そこにいるのが夢でも幻でも、俺に口を割らせようとして見せられたものでもない、とようやく気づく。
牧志 浩太
「佐倉さん……、」
来てしまった。
あんな連中のいる所に。
恐らくは、たった一人で。

来てくれた。
来てくれたんだ。

来てくれたんだ!
ここを突き止めて、来てくれた!

生理的な反応で流しきった涙がもう枯れていて、涙は出なかった。
それでも凍っていた唇が震えた。
牧志 浩太
「佐倉さ、ん……」
助けに来てはいけなかったのに。たった一人で。あんな連中のいる所に。
でも、でも、それなのに、嬉しくてたまらないんだ。
身体が動けば、すがりついて泣きじゃくりたかった。

今度だって何とかなるんじゃないかと、根拠もなく思ってしまった。
KP
伸ばしかけた指先がぴくりと震え、そのまま指先を包み込んで押さえるように力を込めて握りしめたのが見えた。
目に、大事なひとを見つけた、という感情とは全く関係なく、ちかちかと底知れぬ欲望が瞬いていた。
佐倉 光
「悪いな、遅くなって」
KP
佐倉は握りしめていた手をゆっくり開いて何度か握ったり開いたりし、それが自分の意思に従うことを確かめてからあなたの胸にゆるゆると手を伸ばす。
無事を確かめるためにあなたに触れたいと願いながら、それを必死で抑えているようだ。
佐倉 光
「魔法ってのは触らなくても行けるから便利だ」
KP
佐倉は深呼吸して力を集中する。
1d100 53 《ディア》 Sasa 1d100→ 73→失敗
佐倉の指先が震え、恐怖心が魔法への集中を妨げた。
牧志 浩太
自分自身に〈応急手当〉をすることはできますか?
KP
できます。
あなたにはあと4つ振れる怪我があります。
〈医学〉を使う場合は時間が経過しますが、【アイデア】を振るまでもなく、佐倉には時間がないということは察せられてかまいません。
牧志 浩太
〈応急手当〉なら時間はかからない認識でOK?
KP
おーけーです。
牧志 浩太
1d100 59 〈応急手当〉 Sasa 1d100→ 80→失敗
1d100 59 〈応急手当〉 Sasa 1d100→ 85→失敗
1d100 59 〈応急手当〉 Sasa 1d100→ 36→成功
1d100 59 〈応急手当〉 Sasa 1d100→ 16→成功
1d3+1d3 Sasa 1d3+1d3→ 3+1→合計4
KP
あとふたつかな。
1d100 53 《ディア》 Sasa 1d100→ 36→成功
1d100 53 Sasa 1d100→ 81→失敗
1d3 Sasa 1d3→1
牧志 浩太
HP5 → 10
牧志 浩太
近くに落ちていた布を引き裂いて怪我を覆い、何度も肺に空気を取り入れていると、意識が少しずつ確かになってきた。

忌々しい布だけど、こういう時は便利だな、なんて考える余裕が出てきた。
動いて喋る佐倉さんの存在が、「いつも」の空気が、自分を生きて考えるものに戻していく。
牧志 浩太
「悪い、随分時間かけさせちゃったみたいだな」
指先を震わせる様子を見て言う。
丁寧に皮膚を引き裂かれた身体が、魔法による手当てを受けてなお、一挙動の度に痛む。
勢いを込めて身体を起こせば、一度の激痛で済んだ。
牧志 浩太
「よし。ここからは考えていいし、考えなきゃいけない」
そう口にして意識を切り替える。
佐倉 光
「生きていてくれて、本当に良かった」
KP
佐倉は腕輪を見下ろして指先で《アナライズ》を呼び出す。
あなたへの《アナライズ》結果は【人間】【邪神】の表記が一人分と【魔晶】反応。
佐倉は、【人間】【外道】の表記がちらついている。【外道】の部分を詳しく分析しようとも、結果が不安定なようだ。
牧志と佐倉の基本は当然【人間】なのだが、牧志はその因縁により首の痣から【邪神】反応が出がちである。
【魔晶】は当然ながら古島のもの。
KP視点(ネタバレ)
また、物体Xは【外道】反応が出るのだが、人工生命体Xは質が違うため悪魔としての【外道】反応が正常に出ない。

牧志 浩太
「ああ、生きて会えてよかった。
それ、何とかしなきゃな」
佐倉 光
「そうだ、古島は無事なのか?」
KP
あなたが拷問を受けている間、古島の目を見たことはないし、今もそれは見えない。
牧志 浩太
「そうだ……、古島。巻き込んじゃったな」
自分の手首を見るが、あの眼は見えなかった。
佐倉 光
「おかしいな……」
牧志 浩太
「……おかしい?」
佐倉 光
「ああ、俺は古島たちの……もとのやつが他に逃げ延びていて、そいつに寄生されたのかと思っていたんだけど、正常に出ていないにしたってデータがずいぶん違う」
牧志 浩太
「そうだ、奴らが言ってたことを伝えないと」
随分前のようにも思える、苦痛と叫びの中に沈んだ記憶を、痛むこめかみに指を押し込んで呼び戻そうとする。

かは、と息が漏れた。封じ続けられる呼吸の度に襲う激痛と拒絶がありありと蘇り、背を震わせる。
佐倉 光
「くそ、何をされたんだよ……!」
KP
圧し殺した声に強い憎しみと怒りが感じられる。
佐倉 光
「いいんだ、やめろ、思い出さなくていい」
KP
佐倉の腕があなたを安心させようと抱いて背を撫でる。
牧志 浩太
こくり、と弱々しく小さく頷いた。背を撫でる手の感触に、どうしようもなく安心して、涙が出そうになった。

終わりはあったのだ。あの時も、今も。
牧志 浩太
「佐倉さんが被ったの、【実験体】らしい。奴らはそいつを佐倉さんから分離して、取り戻したいらしい……」
佐倉 光
「実験体?」
KP
あなたの言葉で自分の立場を思い出したというように、佐倉は体を離して少し離れて座り直した。
佐倉 光
「分離、できるのか?
魔晶の無事は分からないな。
何か喋ってくれればいいんだけど」
牧志 浩太
「ああ、できるらしい。
奴らは分離しても佐倉さんのこと、殺しはしないって言ってたけど……、奴らは俺達のこと、なんとも思ってなかったから、それもどうだか分からない。

方法、探さなきゃな。
佐倉さん、ここ、どこだ?」
周囲を見回す。
佐倉 光
「正直俺にもいまいちよく分かってない。
ただ、今は人気はないよ。
奴らがお前を連れ込んだ実験施設の適当な個室。
倉庫か何か、そんなところだと思う」
佐倉 光
「ここは『第三微生物研究所』ってとこらしい。
地上階にたいした部屋はなくて、あと地下に2フロアある。
たぶん俺、後1日はもたないと思うし、ダメもとでここを調べてみるつもりだ。
逃げるつもりなら、ここはずいぶん山奥だし、熊に気を付けた方が良さそうだぜ」
佐倉 光
「そういや俺、よく無事だったな」
佐倉 光
「……でさ。そんな死にかけたヤツに頼むのもなんなんだけど」
佐倉 光
「できれば、手伝って欲しいと思ってるんだ」
佐倉 光
「無理にとは言わない。危ないと思ったらすぐ逃げて欲しい。
対象が俺でもな。あくまでもダメもとでなんだ。
ただ、たぶん、俺一人じゃ確実に詰んでるなって、分かるんだよ」
牧志 浩太
「へ?」
一瞬何を言われているのか分からず、目を瞬く。
まだ、頭がいまいち回りきっていないらしい。
俺を佐倉さんが見捨てるって話じゃなくて、ええと、逆?
牧志 浩太
「それは、うん。わざわざ別行動する必要もないし、普通に一緒にやるけど……?
俺ひとりでここを出て応援呼んでくるには、佐倉さん時間がなさそうだし」
佐倉 光
「……」
佐倉 光
「もうちょっと迷うとか考えるとかねーかな普通?」
佐倉 光
「いや、文句なんてあるわけない。
助けて欲しいんだ。来てくれるなら嬉しい」
佐倉 光
「ありがとう、牧志」
牧志 浩太
「迷うなら一人で飛び込んでないよ。
正直勝算はなかったし、生きてたのが奇跡だし。

……俺も、佐倉さんが助けに来てくれて、あの時すごく嬉しかったんだ。
ありがとう、佐倉さん」

そうやって笑う、笑い返す。
そのために自分は耐え続けていたんだ、と思えた。
佐倉 光
「ああ……ありがとう」
噛み締めるように呟く。
それが自分の感情であることを焼き付けるように、ヒランヤを握り、低くゆっくりと。
佐倉 光
「で、それはそれとして、今の俺はお前に危険な執着があるみたいだ。
多分殺すとか食うとかそういう方向。
おかしいと思ったらすぐ距離とって、逃げろ。
まずは自分の身を守ってくれ」
牧志 浩太
「分かった。佐倉さんの中にいる奴のせいだな?」
頷いて、佐倉さんから少し距離を取る。
佐倉 光
「実のところ、ここを突き止められたのはそいつの執着のお陰だけどな」
牧志 浩太
「そうか、じゃあそいつにも助けられたかな。利害の一致ってやつか」
佐倉 光
「外に車がなかった。つまりその分ここに人は少ないってことで、チャンスと見ていい。
動けるか?」
牧志 浩太
身を起こす度内側から外側から痛みを返す肉体にも、いい加減慣れてきた。

それに、さっきの治療のおかげで、だいぶんましになっている。
あの時の苦痛を思えば、痛くないと言えるくらいだ。
牧志 浩太
「大丈夫、動ける。急ごう」

KP
研究所は簡素な建物で、フロアの行き来は階段で行うしかないようだ。
階段の電気は消えている。
打ちっぱなしのコンクリートで装飾もない。

お伝えし忘れていましたが、あなたの荷物はひとつもありません。
牧志 浩太
「地上階は見たんだっけ。
地下は2つフロアがあるって言ってたな」改めて佐倉さんに確認しつつ、地下の様子を窺う。
牧志 浩太
「懐中電灯とかある? あれば借りたい。
ごめん、佐倉さんのサブスマホ、取られたみたいだ」
佐倉 光
「ああ、スマートフォン、返しておく」
あなたの手に、馴染んだスマートフォンが戻る。
ライト機能で照らすことができるだろう。
牧志 浩太
馴染んだスマートフォンの感触に、ほっと息を吐く。
やっぱり、慣れた物が手の中にあるとほっとする。
佐倉 光
「俺のはいいよ。捨てるの前提だし」
牧志 浩太
「そうか。
あっちから佐倉さんに連絡取ってなくてよかった。
俺のふりして呼び出されたら困ってたし」
呼びだし
KP
連絡とるイベントは、牧志くんがあまりにも意思強かったので回避されました。
牧志 浩太
あそこで失敗してたら呼び出されていたと。
KP
といってもなにかトラップがあるわけでもなく、「ほーらほらお前の大事な牧志くん、早く来ないと死んじゃうよー?」って嫌がらせされるだけなんだけどね。
牧志 浩太
あ、そうなんだ。それはそれで味わい深かったけど。

KP視点(ネタバレ)
HO2(牧志)のボロボロの姿を見せてHO1(佐倉)を呼び出そうとするイベントが追加されるところでした。
こんな事をしなくてもHO1(佐倉)はHO2(牧志)の血の気配を追って監禁場所を見つけてしまうので、実は本当にただの嫌がらせにしかなりません。

牧志 浩太
今の自分の服装などを確認する。
パーカーのポケットなどにも何も入っていないようだろうか。
KP
ポケットにも紙屑一枚残っていない。

KP
廊下のパネルを見ると、確かに地上階にたいした設備のある部屋はなさそうだ。
牧志 浩太
廊下のパネルを確認する。地下には何がある?
KP
パネルには地下一階と二階の部屋の詳細は書いていない。
階下に降りればそのフロアの案内板があるのだろう。
牧志 浩太
「行こう」

階段の向こうに耳を澄ませ、気配を探る。
気配や物音がなければ、階下をライト機能で照らしてみる。
それで何もなければ階下へ降りる。

コメント By.KP
無謀な挑戦。そしてたまにダイス目に強力な意思をのせる牧志。

やっぱりこう、こういう相手は、とことん強大でおそろしくあってほしいわけで……

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こんなの殺された方がマシだ!

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「あ、ああ、ああ、ああ、……ああ、あは、あはは、あははは、」

【クトゥルフ神話TRPG】
本作は、「 株式会社アークライト  」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。

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PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」


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「……そのうち見つかる、か。そうだな、そうかもしれない。なくして忘れても、それはそれで何とかなることもあるしな」

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メタで煽るなwww

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こ、この無自覚コンビ……ッ!!!