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こちらには
『レッド・グランド・セパレート』のネタバレがあります。

本編見る!
KP
過激な銀行強盗に巻き込まれた……と思いきや、牧志を狙う男達の事件に偶然巻き込まれてしまった佐倉。
牧志は死んだはずの天川らしき男が言う「運命の人」との言葉から、彼の謎を探る事にする。
以前の事件で出会ったモヒカン兄弟と偶然再会し、しかも彼らに天川の家へ案内して貰える事になったのだった……

KP
人のいい大男二人はあなたの『息子』の心配をしつつ、『運命の人』を探し出そうとするあなたに協力してくれる。
まさかあなたがその当人だとは思ってもいないだろう。
牧志 浩太
あいつが詳しい事を言わなくて本当によかった。
それから、佐倉さんが巻き込まれたとはいえ、人質に取られたりしなくてよかった。
それにしても、俺を誘い出すために銀行強盗だって?
何か、他の目的がありそうだ。前みたいに。
KP
ぐねぐねと曲がりくねった道の奥、場所の割に小綺麗なアパートが見えてきた。
きちんと掃除が行き届いていて、そんな治安の悪い場所にあるとも思えないような所だ。
「あそこっす」
リーゼント男は太い指でアパートを指した。
牧志 浩太
スマートフォンのマップアプリで場所を合わせ、スクリーンショットを撮っておく。
牧志 浩太
「あそこか。何階かとか、知ってる?」
KP
「いやー、たまに入り口で会うだけなんですよね」
スキンヘッドは困ったように自分の頭を撫でた。
「知り合いってほどでもないっすからね」
牧志 浩太
「そうか。でも、助かったよ。
どうしていいか分からなかったんだ。
言い忘れてた。ありがとう。
本当に、助かった」
KP
「いやいやー困ってたら助けるのが人の道ってもんっしょ」
リーゼントは照れたように鼻をこする。
「人にしてあげたいい事ってのは戻ってくるものだし、なによりお天道さんは見てますからね」
牧志 浩太
「そうだな、そう思う。
……人が困ってたら助ける、か。最近忙しくて、なんだか少し忘れてたな」
KP
「あくまでできる限り、っすけどね。
息子さん、無事帰ってくるといいっすね」
リーゼントはあなたに手を振った。
彼らはここで、ということらしい。
牧志 浩太
「ああ、ありがとう」再び礼を言って、手を振る。
KP
「いやー、帰るついでですから。気にせんでくださいよ」
二人は晴れやかな笑顔でのっしのっしと去って行った。

牧志 浩太
……助ける、か。
ふっと東浪見の姿が思い浮かんだ。あいつは本当に、さっと力を貸すのに慣れてる。
牧志 浩太
最近、本当に佐倉さんをどうやって守るかって、そんなことで頭が一杯で。
あいつにも色々助けてもらったのに、あんまり返せてなかったな。
本当に余裕がなかったのかもしれない、俺は。
牧志 浩太
まあ、今はまた余裕がなくなることが起きてるわけだけどさ。
頼りになりすぎる
牧志 浩太
本編と違って、直接佐倉さん関係で助けてもらうことはないだろうけど、
主に大学生活の方をなにかと世話になってそう。>東浪見
KP
どんなルートでも頼りになる男、東浪見ッ!
牧志 浩太
だいたい! 東浪見に! 世話になる!
本編もこちらも、東浪見の力がないと生活を維持できない。
牧志 浩太
波照間と東浪見の両輪に助けてもらって、どちらも辛うじて生活を維持してるんだよなぁ。
KP
ですよねー
とんでもない頻度で襲ってくる異変が悪いんだ。
牧志 浩太
全くだ。

KP
「あらぁ、何か用ですかいねぇ?」
老婆の声が聞こえた。
「あらぁ、あんたさん……」
牧志 浩太
「え?」思わず振り返る。
もしかして、前に会った顔だろうか?
KP
あなたはその顔を知っている。
以前公園でひったくりに遭っていた人だ。
牧志 浩太
「あ……、お久し振りです。あの後、お元気でしたか?」
KP
「あの時は本当にお世話になりましたねぇ」
老婆はニコニコと頭を下げた。
その手には大きな籠がある。
籠の中には大量の紙が入っていた。
牧志 浩太
何だろう? と何気なく目が行く。
KP
何十通もの手紙だ。宛名も差出人もバラバラ、封筒の大きさにも統一感がない。
チラシもあれば信書もある。小さな小包も……といった具合だ。
牧志 浩太
ダイレクトメールにしては内容がバラバラだ。配達?
もしかしてだが、その中に天川の名はないだろうか?
KP
老婆はよちよちとアパートへ歩いて行く。
〈目星〉
牧志 浩太
CCB<=98〈目星〉1D100<=98) > 82 > 成功
KP
天川の名前が入った封筒がある……ダイレクトメールのようだ。
牧志 浩太
では、よちよち歩いていく様子を見て声をかけよう。
牧志 浩太
「あれ、配達ですか? 
俺、これから天川さんの所行くんですけど、ついでに届けてきましょうか」
大層不審な物言いだが、前回の行いパワーで押しきりたいところだ。
KP
「ああ、天川さんのお友達の方ですかねぇ。
えぇえぇ、お話伺っておりますよ。部屋は開いてますからね、どうぞ。
ではお手紙お願いできますかねぇ……」
何通かのダイレクトメールをあなたに差し出す。
「貴重品は管理してますんでね、開けっぱなしで大丈夫ですよぅ」
牧志 浩太
「伺ってる? あの人、俺のこと話してたんですか?
おかしいな、内緒だよって聞いたのに。
って、俺も話しちゃったけど」
KP
「えぇ、内装変えるので、人が来ると仰ってましたよぅ。
お手伝いできる事があればしますから、呼んで頂戴ねぇ」
老婆はニコニコと微笑んだ。
牧志 浩太
「ああ、そういう。
ありがとうございます、じゃあ何かあったらお世話になりますね」
ちょっと口滑らせちゃったかなー、といった軽い表情で、手紙を手に老婆と別れよう。
牧志 浩太
うーん、やっぱり佐倉さんみたいにさらっとは言葉が出てこないな。
KP
天川の部屋は2Fの端、207号室だ。
牧志 浩太
ダイレクトメールの表と裏をさらっと見る。
さすがに開封はしない。
KP
大した内容ではない。スーパーの安売り告知、紳士服の誕生日ダイレクトメール等だ。
とくに開封された跡なども変な書き込みも見当たらない。
牧志 浩太
では、それを手掛かりに207号室へ向かう。
一応監視カメラの位置などを軽くチェックしておくが、ことさらに身を隠すことはしない。
(佐倉さんみたいにうまく隠れて歩けないし、あからさまに不審になるからだ)

痣はジャケットで隠したままにする。
KP
監視カメラなどは見当たらないようだ。
そういえばポストもなかったし、だからあの老婆が手紙を配って歩いているのだろう。

KP
2Fを歩くとカンカンと軽い足音が響く。
足音を忍ばせて歩くことはできる……が、どうしても音はしてしまうようだ。
牧志 浩太
嫌な素材だな。足音を忍ばせるようにはするが、周囲から見て不審になるほどにはしない。
それにしても、内装を変えるので人が来る、か……。
これは行動が知られてそうな気しかしないな。誘い込まれてる気しかしない。
今は乗るしかないわけだけどさ。
牧志 浩太
警察に連絡して連携を取る? いや。
天川の件を警察に話して、とりあってもらうのは厳しいだろう。
要求を呑んだふりをして、後ろから無力化してもらうことはできるかもしれないけど、あいつの意図が分からない以上、どうなったらアウトかが見えない。
それなら、誘い込まれてるとしても先に情報を得たい。

KP
アパートには人気がない。単身者向けの住居のようなので、昼間は人がいないのだろう。
207号室の前まで特に何事もなく入り込む事ができた。
牧志 浩太
部屋の扉を数度ノックして、「こんにちは」と声をかけながら、ドアポストにチラシが溜まっていたりしないかチェックする。
KP
そもそもドアポストがないようだ。だから一軒一軒配る必要があるのだろう。
家の中から物音は聞こえない。
ないないづくし
牧志 浩太
部屋のドアに直接穴が開いてるタイプのドアポストもない感じ?
KP
ないですね。
実は表に集合ポストがあったんだけど壊れちゃった。
牧志 浩太
壊れてる!
KP
おばーちゃんに事情訊いたらそのへん愚痴ってくれたかもしれない。
牧志 浩太
なるほどぉ。それはダイレクトメール配りにくい。
KP
あのおばあちゃんここの大家さんでした。
牧志 浩太
なるほどなぁ。牧志がつっこまないがばかりに明らかにならなかった裏事情!

牧志 浩太
では、お邪魔しますと小さく声をかけて、堂々と室内に入る。
入ったらすぐにドアを閉め、室内に人の気配や物音がないか確認する。
KP
老婆の言うとおり鍵はかかっていない。
中は良くある2DK。目の前にはキッチン、奥には二つ部屋があるようだが扉が閉まっていて中の様子は不明だ。
〈目星〉または【アイデア】
牧志 浩太
CCB<=98〈目星〉1D100<=98) > 39 > 成功
KP
部屋は丁寧に片づけられており埃もない。
つい最近まで誰かが住んでいたか、頻繁に人が出入りしているような印象を受ける。
牧志 浩太
まず退路を確認しようとするけど、ここから見える範囲に窓はない感じですか?
KP
窓はそうだなー、端の部屋だしダイニングにあるんじゃないかな。
窓から外は小さなベランダだ。危ないが飛び降りるくらいはできるかも。
牧志 浩太
では、真っ先にダイニングの窓までのルートと、窓から出入りできそうな大きさかどうかをチェックする。
KP
まあ問題ない。洗濯物くらいは干せそうなサイズだ。
部屋の中はすっきりと片付いているので、ルートも問題ないだろう。
牧志 浩太
複数人が出入りしてそうな感じ?
KP
そんな風に見える。
捨ててあるペットボトルに統一感がない……などで。
牧志 浩太
では、キッチンを一瞥して気になるものがなければ、靴下のまま上がりこんで部屋をチェック。
そろそろ俺、佐倉さんみたいに手袋携帯した方がいいな。
KP
ナチュラルに泥棒(調査)用の手袋持ってる佐倉がおかしい。
牧志 浩太
そうだなぁ、キッチンにゴム手袋やポリ袋などは置いてありませんか?
KP
ありますよ。普通に生活しているような跡はある。
食器なんかはきちんとしまわれているし、流しは綺麗に空になっている。置きっぱなしのコップなどもない。
牧志 浩太
では、ハンカチで手をカバーしながらポリ袋を2枚拝借して、両手にかぶせておきます。
KP
即席の家捜しスタイルが完成した!
牧志 浩太
PLが三角コーナーの袋とか捨てる時によくやるスタイル。>ポリ袋on手
KP
袋手に被せてガッとゴミ取ってひっくり返す! はたまにやりますが、そもそも使い捨て手袋買っておいてあるなぁ。
牧志 浩太
その状態で部屋の前まで向かいます。二つの扉には何か違いはある?
KP
いや、とくにはない。
牧志 浩太
では、室内から物音がしないか確認し、しないようなら身をかわしながら少し扉を開けて中を見ます。
KP
物音か。ではあなたの鋭い聴覚はとらえる。
楽しげな鼻歌だ。
そしてガチャリとドアが開いた。
牧志 浩太
急いで扉の横に隠れる!
KP
頭にヘッドホンをかけた男が出てきた。バナナ持って食べながら歩いている。
そして、ふ、と。
振り向いた。
KP
「ぬわぁぁぁぁぁなんだおまえ!?」
叫んで身構えた男は、身構える!
牧志 浩太
「うわっ!
呼ばれて来ただけだけどお前こそだれ!」
KP
そして一歩勢いよく踏み出し……
牧志 浩太
おちがみえたぞ
KP
足元に落ちていたビニール袋を踏んで……
つるっ
牧志 浩太
「あ」
思わずそんな声が出てしまった。
KP
ごっ。
重い音がした。
牧志 浩太
大層打ち所の悪そうな音がした。
牧志 浩太
こういう時に微妙に物言いに統一性がないのが、佐倉さんほど咄嗟の交渉に慣れてない所ですね牧志。
KP
ホントは部屋に入って鉢合わせるんだけど、牧志なら無警戒の人の気配なんて振るまでもなく気付くだろうから……

KP
予定調和的に男は目を回している。
牧志 浩太
びっくりした。室内には他に誰もいないようだろうか?
KP
他には誰もいないようだ。
目を回して昏倒しているらしい男のポケットから、白い物が飛び出していた。
牧志 浩太
それは何だろうか? 先程のポリ袋スタイルのままで確認する。
KP
シュガー信仰 と書かれた名刺だ。
個人の名刺、というより、特定の団体の名刺のように見える。
ここからあまり遠くはないところの住所が記載されている。
牧志 浩太
シュガー? 煙だろうか? 違うな。
佐倉さんが言っていたのはこれか。ということは、こいつは…… 関係者。
KP
けむりのひとではない!!
シュガーで煙……ちょっと前にマモノ・スクランブルにゲストできていたひとが煙のマモノだった。
牧志 浩太
名刺の裏も見てみるが、他に代表者の名前や、どんな団体か、公式WebのURLなど書いていないだろうか?
KP
URLが書いてあり、ご丁寧にQRコードもついている。
あ、HPのURLじゃないな。SNSのアドレスだ。
牧志 浩太
では、名刺の表裏を住所とアドレス、QRコードが読めるように撮影していく。
そのアドレス、見覚えはあるだろうか?
KP
いや、ない。
牧志 浩太
では、スマートフォンで一通り撮影しておきます。
佐倉さんに送りかけで止めているメッセージに、その画像も追加する。
それから自分の日記帳についでにメモ。紐のついたデザインの手袋を一式買う、と。

牧志 浩太
男が目を覚まさなさそうなら、まずもう片方の部屋を同じようにして確認する。
KP
まず男がいた部屋。男が踏んだ袋が落ちている。
部屋をざっと調べるなら
〈目星〉
牧志 浩太
CCB<=98〈目星〉1D100<=98) > 71 > 成功
KP
部屋の隅に積まれた雑誌の山の間から、一枚だけ様子が違うコピー用紙が一枚はみ出ている。
牧志 浩太
崩さないようにしてそれを抜いて確認する。
KP
引っ張り出してみるなら、『計画書』とタイトルのように書かれていた。
紙にはホッチキスで止められているのを破りとったような穴がある。
これは表紙だったのではないだろうか。
紙の下部に小さく『シュガー信仰』と書いてあった。
しかし、部屋を探してもその続きとなるような物らしき紙束は見つけられなかった。
牧志 浩太
表紙だけか。裏には何か書かれていないだろうか?
KP
とくにないようだ。
そんなとき。
倒れた男の胸からピタゴラスイッチのメロディが流れた。
KP
♪ピタッゴラッスイッチ♪
KP
どうやらメッセンジャーの受信音だったらしく、音はすぐやんだ。
男はピクリとも動かない。
大丈夫? 生きてる?
牧志 浩太
うわ。咄嗟に出そうになった声をこらえ、スマートフォンならカメラを手で隠しながら、そのメッセージを確認する。
KP
『さっき届けられた爆弾の配置図一枚足りないんだが(・д・)』
『まさかお前原本コンビニのコピー機に忘れてきてないだろうな?(゚Д゚)』
牧志 浩太
何だそれ。コンビニの店員も驚くぞ。
というかこれ、そろそろ警察に連絡して回収してもらうべきだな?
男は…… 関係者とはいえ直接の実行者か分からないし、さすがに死んだら寝覚めが悪いので調べ終わったら救急車呼ぼう、と思ってたけど、思いっきり実行犯じゃないか。ちょっと考えてしまうな。
KP
【アイデア】
牧志 浩太
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 49 > 成功
KP
さっき男が踏んだビニール袋はどうやらコンビニの物のようだった。
牧志 浩太
その袋を確認する。
KP
中にバナナが入っており、袋には「イン&ヤン」というよく見るチェーン店のロゴが入っている。
牧志 浩太
佐倉さんもたまに使ってるコンビニだな。
レシート入ってないだろうか?
KP
中にはレシートも残されていた。店舗名がばっちり書いてある。
この近くだ。
KP
現実世界のヤツなので武器は売ってません。
KP
ああ、ちなみにこの部屋にはベッドと箪笥が置いてある。寝室みたいだ。
牧志 浩太
ベッドの周囲と下、それから空き巣メソッドで箪笥を下から開けてざっと確認するが、先程の紙束の続きなり気になるものは入っていないだろうか?
KP
特に見つからない……
牧志 浩太
ではささっと閉めて、もう片方の部屋へ向かう。
そろそろ俺は証拠を残さないためにスキンヘッドにすべきかもしれない。やだ。
KP
やだwww
牧志 浩太
<さすがに…… いやだ! それより先に帽子は検討するかもしれない。

KP
扉を開けるとそこは書斎のような場所だった。
しかし、一見して異様だと感じる。
無数のあなたがそこにいた。
写真だ。
牧志 浩太
声が出そうになって、腕に噛みついて声を抑える。
KP
部屋のあちこちにあなたの写真が貼ってある。
どれもこれもこちらを見ていない。撮られた記憶もない。
隠し撮りだ……
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1d2
牧志 浩太
CCB<=65 《SANチェック》 (1D100<=65) > 32 > 成功
KP
机の上の写真立てに、とびきり写りのいいあなたがいた。
あなたの真横で不自然に折り曲げられた写真も多い。
室内には本棚と机がある……
牧志 浩太
これは、いかにもなストーカーってやつだ。
分かってたけど。分かってたけど、実際に見ると怖気具合が全然違う。
こちらを見ていない自分が大量に。これだけの視線で見られている。

その行為だけからはそれが執着であることしか分からないのに、
そこに無数の視線があることだけで、普段目にしない大量の自分がそこに存在しているだけで……、何故だろう、怖い。
牧志 浩太
本編とこっちとダブルで執着向けられるんだなぁ。人は違うけど。
KP
ですねー
牧志 浩太
前の時は「生贄にするー!」って感じだったからある意味わかりやすくて、こういうストーカーらしい不条理な執着向けられるのは初なんですよねぇ。
KP
ああ、今回は「牧志浩太」に対する執着ですからね。
牧志 浩太
そうそう。生贄にする! は牧志そのものへの執着ではないですからね。
牧志 浩太
くそ。背筋を這い上がってくる怖気を堪えて、辺りを見回す。
まずは本棚だ。
KP
占い関係の本が大半を占めているようだ。
中には天川薫名義の著書もあり、全て天川薫の私物だろうと想像出来る。
中に一冊、分厚くてつるりとした背表紙の本が飛び出していた。
分厚いページの……アルバムだ。
牧志 浩太
「……」
背筋を寒気が這ったが、堪えてそれを開く。付箋や、何か飛び出していたりなどはしないだろうか。
KP
少し古い天川薫の写真が貼ってある。
よく見ると、天川薫が複数写っている写真がある。
かなり幼い頃のものもあり、それがどうやら兄弟……双子なのではないかと思えた。
〈目星〉
牧志 浩太
CCB<=98〈目星〉1D100<=98) > 41 > 成功
KP
お揃いの服を着た同じ顔の人間が二人笑顔で並んでいる写真の横に、「薫と奏」と丁寧な文字で書いてあった。
また、本棚を更によくよく見てみるなら
〈図書館〉
牧志 浩太
あいつ、蘇ったんじゃなくて、二人いるのか?
その可能性は考えてなかったな。
CCB<=82〈図書館〉1D100<=82) > 95 > 失敗
牧志 浩太
あらら。
KP
特に気になる本は見当たらない。
牧志 浩太
先程の紙束、またはシュガー信仰という名前に関係するものに特化して探すことはできないだろうか?
KP
さきほどの紙束らしき物はないな。
牧志 浩太
または、星座占い、あるいは誕生日占いの本はないだろうか?
KP
なるほど。では
【幸運】 でどうぞ。
牧志 浩太
CCB<=60 【幸運】 (1D100<=60) > 45 > 成功
KP
星占いの本は大量にあったが、何の気なしに手に取って見た本に違和感があった。
本に何か挟まっている……
小さなノートだ。
牧志 浩太
それを確認する。
KP
ちなみに星占いの本のページは、牡牛座。
ノートには、あなたの写真が貼ってあり……
あなたの個人情報が強烈な執着と執念を持ってびっしりと書き連ねられていた。
牧志 浩太
そんな気はした。やっぱり誕生日と名前の変更を検討すべきかもしれない。
KP
また、姓名判断やホロスコープといったものまで何種類も。
そんなものを見つけてしまった『不運』なあなたは……
SANチェック成功時減少 0失敗時減少 1
牧志 浩太
CCB<=65 《SANチェック》 (1D100<=65) > 77 > 失敗
[ 牧志 浩太 ]SAN: 65 → 64
KP
嫌だったね……
牧志 浩太
「…………うぇ……」堪えきれなくなって呻きが漏れた。
牧志 浩太
どうして異様な情念ってものは、気味が悪いと感じさせるんだろう。
一方的なそれが害意に化けると分かるからか。
いや、情念はあまりにも濃いだけで、妙にくろぐろとしておそろしい。
きっとそれが肌を裂き血を流すのが見えるからだ。
牧志 浩太
とにかく、ノートには何か他に気になることは書かれていないか。
また、ノートが挟まっていたページも確認する。
KP
情念がごってりと染みついたノートからは、あの男の好意……否、一方的な自己満足と執着ばかりが伝わってきた。
その本から得られる物など他にはない。
牧志 浩太
ああ、怖気はしたけど、何となく分かってしまった。
これはこの痣に刻まれているものと、たぶん似ている。
一方的で、上から目線で、それで。

とにかく話を聞いてくれない。
好意のある相手っていうのは、ちゃんと話を聞いてくれるし、話そうとしてくれるんだ。
KP
そうだね……
笑っちゃったゴメン。
牧志 浩太
<話、聞いてほしい……。
KP
そうなんだよ。ちゃんとした好意があれば相手が嫌がる事なんかしないんだよ。
なっ、佐倉!
牧志 浩太
大体本編へのブーメランになりそうな気がしてわくわくしますね!
本編は『夢の果てならきみが正しい』の終了時。不定の狂気、牧志への執着に染められた佐倉が、そのまま次のシナリオ『鬼面夜行』で牧志に襲いかかる流れが決まっていた。
KP
この部屋にはほかには、悍ましい写真にみつめられた机がある。
牧志 浩太
机の上の写真立てを見てみよう。写真立ての中に何か入っていたり、写真の裏に何か書いてあったりしないか。
少し気が遠くなるが、名前変えるなら何にしようかな、なんてことを頭の裏で考えてちょっと逃避しながら耐える。
KP
机の上には大量の写真がある。
「大学にて」「こっちを見てくれた」「この道がお気に入りらしい」
不自然に切り取られた部分には恐らく、波照間や東浪見や佐倉、ほかの友人達が写っていたのだろう。
〈目星〉
牧志 浩太
CCB<=98〈目星〉1D100<=98) > 63 > 成功
KP
一枚だけ、あなたが写っていない写真がある。
そこに写っているのは、天川薫のようだ。一人でこちらを見ている写真だ。
机には引き出しがある。
牧志 浩太
その写真の裏には何か書かれていないだろうか。
服装などからして、兄弟のどちらのようだろうか。
KP
もしかしたら奏の方かも知れないが、あなたには見分けがつかない……
裏にも特に記載はないようだ。
牧志 浩太
大量の写真の下に何か埋もれていたりはしないだろうか?
KP
写真の下には写真。写真の下にも写真……
ここはあなたで一杯だ。
どれひとつとしてこちらを見ていない。
牧志 浩太
多い。
引き出しを確認する。
KP
日記帳が出てきた。
牧志 浩太
髪の毛などを落とさないように注意しながら(落としてもこいつが集めた! って言えそうな気すらしてきたけど)、日記帳の内容を確認する。
KP
丁寧な字でこまごまと書かれている日記だ。
牧志 浩太
読みやすい字なのだけは助かる。
牧志 浩太
そういえば大体こちらの佐倉さんは牧志の「息子」扱いになっているようですが、小学校とか公的なところでも息子扱いなのかな。その場合名字とかどうしてるんだろう。
KP
いや、多分息子扱いじゃないと思いますよ。
こいつらが勝手に勘違いしてるだけですね。
隠し子だとか思ってるのかも。
3月16日。
落としたものを拾ってくれた人がいた。調べたら運命の人だった。
KP
……そんなことはあっただろうか……
【アイデア】/4
牧志 浩太
CCB<=(90/4) 【アイデア】 (1D100<=22) > 82 > 失敗
KP
3月にそんなことがあったような気がしなくもないが……
牧志 浩太
おぼろげにしか思い出せない。きっと何気ない行為だったのだろう。
KP
それ以降、『運命の人』という記述が度々出てくるようになる。
その数は異常なほどに増え……日記はいささか度を超していると思えるほどの執着に塗り込められて行く。
牧志 浩太
せっかく前回誕生日についた変なイメージ払拭したと思ったのにな。少し遠い目になる。
KP
かわいそ。
KP
そして、あの事件の日。あなたの誕生日である4月26日以降、記述は止まる。
と、思いきや。
一ページ開けて日記は続いた。
牧志 浩太
筆跡は同一に見えるだろうか?
KP
少し違うように見える。
牧志 浩太
少し違う?
それなら、ここからの記述はその兄弟が引き継いでいるのか?
日記を読むことで、今回の事件の真犯人の動機が分かる。
牧志 浩太
呪いのような執着を向けてきたあいつは本当にもういないのだ、と分かって、少し背筋を走る怖気が和らいだ気がする。
こいつには悪いけどさ、俺だって譲れなかったんだ。

KP
といったところで本日は終わっていいかな!
牧志 浩太
ありがとうございました!
KP
ありがとうございましたー!
いやー、人間のキモさがじっとり味わえますねぇ。
牧志 浩太
いやー、感情があるだけに人間っておそろしいなぁ。
KP
よりによってこれから佐倉が執着向けてトラブろうってときに別ルートとはいえこんな話……w
牧志 浩太
そうなんですよね。本編にだいたいブーメランの気配で変に楽しいぞ。
別ルートが妙にシンクロすること多いなぁ。
KP
なんでリンクしてくるんだろう。
牧志 浩太
運命かも。
KP
やっぱり牧志&佐倉だからですかねー
どっかでつながってるんだ。
牧志 浩太
かもしれない。世界は違っても佐倉さん&牧志同士繋がっているのかも。
KP
次の話が楽しみで仕方ないです。
牧志 浩太
すべての世界にちょっかいかける誰かさん経由で繋がってはいるでしょうしね。
つまり、誰かさんのせい。
KP
なるほどつぎつぎと「楽しそう」な事件を持ってくるPLのせいではないと!
牧志 浩太
PLはほら、実質ニャル様みたいなものだから。
KP
そうなんだよなぁ。
動機がまんまそれだからなぁ。
牧志 浩太
つまり某シナリオはニャル様とニャル様の対話だったのだ。
KP
なつかしい。
牧志 浩太
もう完全にやってることニャル様ですからね。
あの話は圧倒的な「夢だな!」パワーを発揮したところが牧志と真逆で面白かったけど。
KP
某シナ公開リプレイじゃないけど。
牧志 浩太
そうちょっと公開できないけど。
そして意味の分からない煮詰まった執着はおそろしいけど、復讐心なら敵同士なだけだ、と意識が切り替わってしまって奏さんの方も十分にヤバそうな所まで気が回っていない牧志。
KP
物拾ってあげちゃったばっかりに。
こんなのもうもらい事故よ。
牧志 浩太
物拾ってあげてもあげなくてももらい事故するから、物拾ってあげちゃったばかりに、とは思わないのが救いでもあるはある。
KP
たしかに。
牧志 浩太
助けようが助けなかろうが善人だろうが悪人だろうが、もらい事故!
KP
何したって目をつけられるって諦めがあるんだな。
牧志 浩太
そうそれ。諦め。
何したって実際目をつけられますからね。だって寝てても枕元に何かされるんだもん。
家で! 寝てた! だけなのに!
KP
ほんとにな。
牧志 浩太
塔に閉じこもっても目をつけられるんだからもうどうしようもないし。
KP
警戒も意味がない。
不思議と塔の方は変に平和なやつばっかりですけどね。
牧志 浩太
ですね。あちらは現状がもう十分につらいし。
牧志は別ルートで塔に閉じこもって魔術師になっている。
KP
たぶんやべーのは弾かれてるんだ。
牧志 浩太
ああー、それはあるかも。
KP
防ぐほどでもないイレギュラーか、本格的にヤベーのにしか遭遇しないんだ。
牧志 浩太
つまり本格的にやべーのには遭遇しちゃうんですね。
KP
遭遇したじゃないですか最初に。
牧志 浩太
そもそも発端がそうだった。
KP
別世界から手繰られるとかいう特大のが。
牧志 浩太
ですねぇ。
そういえばそうだ。魔きし視点では特大にやばい事件ですね。
KP
あの世界は半端なまずいのは代わりに佐倉がSAN値ゴリゴリしながら解決してるっぽいのでー
牧志 浩太
なるほど、佐倉さんが心を削り続けながら解決してくれていた。
その結果魔きしの元にやばいものが集まると。
KP
鑑定よろしくー、って持ってくる中にたまーに変なのが混ざってると。
牧志 浩太
混ざってると。
KP
収集隊がたまに変なの無断で持ち込むからなぁ。
唐揚げとか。
KP
では、本日は以上。
続きは明日か!?
牧志 浩太
ありがとうございました! 明日ですね
KP
そしてなんと今日が牧志の誕生日である。
ハッピーバースデー牧志!
牧志 浩太
ほんとだ!!
この話の最中に誕生日なの本当にひっでぇ!!
KP
さすがに明日は終わらないかなー。
あと二話くらいかなという感じがします。
牧志 浩太
なるほど。
ハッピーバースデー牧志ありがとうございます。
KP
牧志も佐倉も誕生日に碌な目に遭わない……
牧志 浩太
もしかしなくても、作中日付に近い所で終わりそうでちょっと面白い。>あと二話
KP
なんですよねー。
牧志 浩太
そうそう。これはこれで面白い。
牧志が今度こそ誕生日変更を検討しはじめてしまう。>碌な目に
KP
別に誕生日を狙われたわけじゃないんだけどなぁ、二人とも。
偶然その日だったってだけで。
牧志 今回
佐倉 ヒナドリ
去年は普通に祝ったみたいですし!
By しんでなんかないよ
牧志 浩太
ですね!
その時に今使っているペンを貰ったりもしたし。
いい思い出とイヤすぎるイメージが拮抗してどうにか牧志の誕生日が保たれている(?)

というか、確かペンに刻んであるんですよね、誕生日とイニシャル。
やっぱり変更できない。
KP
そういえばそうだった。
牧志 浩太
そうそう。やっぱり変更できないや。イヤなイメージを無事解決してけちらしてこう。
KP
変えたいって言うなら別の機会に改めて贈るだろうとは思いますけどね。
けちらすか!
牧志 浩太
無事蹴散らしたあとふとペンの軸に目が行って、「やっぱり変えないよ」って言うシーンとかはあるかもしれない。
KP
派手に蹴散らそう。
牧志 浩太
蹴散らそう蹴散らそう。

コメント By.KP
自分を襲う悪意を探る牧志。
知れば知るほど碌な物が出てこない……

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【クトゥルフ神話TRPG】
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