こちらには『静寂舞手』のネタバレがあります。
※他のシナリオにも言及していますが、明言されていないものなどは除外しています。


本編見る!
KP
 さあ、これからが本番だ。

KP
さて、現在はエントランスの真上にこしらえた仮の拠点にいる。
ここからは2Fの各部屋に向かうことができそうだ。

あなたたちは情報交換をしよう、と言い合ったところだった。
牧志 浩太
「枝伝いに行くのか……。ちょっと怖いな。どうする、行きながら情報交換するか?」
佐倉 光
「足場も悪いし急いだ方がいいけど、互いに知らないことがあると命取りになるかも知れないしな。移動しながらはやめよう」
牧志 浩太
「それもそうだな。何か起きてそれどころじゃなくなるかもしれない」
佐倉 光
「人間って基本ながら作業できるような作りじゃねぇしな」
牧志 浩太
「ああ、分かる。ながら作業してるつもりでも、その瞬間はどっちかのことしか考えられないんだよな」彼は頷いて足を止める。
ながらは効率が悪い
佐倉 光
女性はながらが得意、みたいなのは幻想らしいにゃ
KP
らしいですねぇ。能力や得意分野に男女差はほとんどなくて、分野差と言われるものは社会的に作られたものなんだとか。
佐倉 光
結局超高速で切り替えまくってるだけだから、どっちも能率は落ちるらしい。
それは分かるがBGMは欲しい……飽きちゃうから。
集中し始めると聞こえなくなるけどね。
KP
BGM、あると逆によけいな外部刺激で気が散るのを遮断できたり、リズムに乗って作業出来たりする効果がある気がしますね
話しながらだと作業が進む、も同じ原理だと思ってる。
暇になってる感覚があるとそこから気が散るというか。

佐倉 光
「よし、じゃあ俺から。
外で棘に刺されたことは覚えてるか?」
牧志 浩太
「佐倉さんが糸巻きに手を出した、あれだよな」
佐倉 光
「あの時、お前は俺の中に精神だけ閉じ込められるか、少なくとも夢の世界に行ったときのように強制的に繋げられていたんじゃないか、と半田さんは言っていた……」
というわけであれからのことをかくしか。
アイテムが消えたこと、気付いたら廃墟になっていたが、どうやらこれが本来の姿であるらしいこと、牧志と再会するまでの出来事、半田さんの立場と、彼の言動から推察される動機……
「あの人は俺たちを救うのをやめて復讐を選んだ、ということにはなるけど、まあそこはいいかな」
牧志 浩太
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 81 > 成功
「ああ……、そういうことだったのか」
自分の指先に視線を落とし、合点がいったように呟く。
「あの時、いくつか違和感を覚えたことがあったんだ。あの時の俺はうまくそれを繋げられなかったけど、今思うと納得がいく」
佐倉 光
「ああ、あの時のこと覚えてるのか」
牧志 浩太
「ああ、今は思い出せるんだ、ちゃんと。……ちょっと嫌なことも思い出したけど、それは深く考えないでおくことにする。
深く考えると今後に差し支えそうだ……」
佐倉 光
「……」
そっとしておこう。と思った。
牧志 浩太
「で、話を戻そう。佐倉さんが糸車に手を出して指を刺したとき、俺の指も痛んだんだ。痛んだなんてものじゃない、焼けるような、金槌で叩き潰されたみたいな痛みだった」
佐倉 光
「ああ、そうだな。俺もそんな感じだ。
牧志も何かそういう物に手を出したのかと思ったが、繋がっていたか、中にいたせいだったんだな」
牧志 浩太
「きっと、佐倉さんの痛みを俺も感じてたんだ。それから痛みが消えて、代わりにどこかに閉じ込められてるような息苦しさを感じて、また痛みを感じて、それを繰り返して…… 佐倉さんが、消えた」
佐倉 光
その時に半田に閃光弾で救って貰ったらしいことはさっき話したことにしよう。
繋がっていただけではなくて中にいた、としたら、迷子にならずに戻れて良かったな……
死んだかと思って不安だったって話は、情報交換が主なので今回さらっと流した。
牧志 浩太
「佐倉さんが消えた時は、正直怖かった……。人間に戻ったり、それから色々あったおかげで、考えずに済んでいられたようなものかな」
佐倉 光
無言で頷く。口は挟まない。
牧志 浩太
「それで、こっちに何があったか、なんだけどさ」
佐倉 光
「ああ」
さっきの紙きれの話をしかけた時に、何かもの言いたげだったな、と思い出す。
牧志 浩太
「俺、柱時計の中に詰め込まれてたみたいなんだ。気がついたら人間に戻ってて、俺が出たら柱時計が動き出した」
佐倉 光
(多分ここに来てすぐに詰め込まれて、放置されていたんだろうなぁ……)
牧志 浩太
彼は順番を追うようにしながら、記憶を辿る。
「俺がいた部屋には、三つに分けてあのページが隠されていた。燭台の中の空洞と、机の上の紙束の中と、それから振り子の間」
佐倉 光
(ああ、それでばらばらだったのか……)
頷きつつきいてる。適宜口から漏れてたことにしても良いです。
牧志 浩太
「……部屋の中を探すごとに、幻を見たんだ。そのページを隠した人の幻、だと思う。ノートにあったよな、確か。恒夫と、ケイって呼び合ってた」
僅かに、目を伏せる。
佐倉 光
「ああ……
あのノートの。イラクサで服編んでた人たちだな」
牧志 浩太
「ああ。ケイさんは振り子の下に隠れてたみたいだった。二人とも苦しそうな顔で、この部屋にページを一つずつ隠して……」
佐倉 光
(確か、例のページで黒幕を倒そうとしたが失敗して殺され、目の前で本を燃やされた、と書いてあったな……)
牧志 浩太
「……多分、全部幻だったんだろうな。恒夫さんの指には傷なんかついていなかったし、ケイさんには足があった。二人は大事なページをあの部屋に隠して、恒夫さんは『魔女』に向かって呪文を唱えたけど、失敗して死んだ……」
佐倉 光
(残されたケイさんも下半身を失って絶望して死を選んだと……どこでだ?)
(幻に呑まれたのか……?)
牧志 浩太
「俺が見たのは、魔女が本を燃やしたってケイさんに言った所と、恒夫さんが死んだって彼女に告げた所までなんだ。彼女はノートに何か書きつけて、ここから這い出していった……
……あれが全部幻だったなんて、今でも変な感じだ。俺達も、完全に呑まれてた……、んだよな」
佐倉 光
「そうらしいな。一部始終ってわけじゃないが、半田さんは俺がずっと一人であの不気味なキメラの死体引きずって歩いていたように見えていたそうだ。
もう現実とか幻とかバーチャルとか、わけが分からないな」
牧志 浩太
「本当にな。見てるものが信じられなくなりそうだ。
それでも、今見てるものを元に動くしかないんだけどさ」
どこか心細そうに、数度、人のかたちをした手を緩やかに握って、開く。
佐倉 光
「そうだな」
見えているもの。互いが再会できたこと、先駆者が残したヒントの数々、半田の善意と復讐心。
「その場その場でベストを尽くせ、ってのはいつだって変わらないさ」
牧志 浩太
「……そうだな」彼はあなたに呼応するように、力を込めて笑ってみせる。
佐倉 光
「お前が見たものの通りなら、あのページは役立つし、それを集めてくれた二人に感謝しないとな」
牧志 浩太
「そうだな。……ケイさん達にも、半田さんにも助けられてる」
半田 亮司
半田は作業に専念しながら、呼ばれた名に反応したのか、一瞬だけあなた達に気配を向けた。
佐倉 光
そこからが全部作り物、なんて可能性? 半田ですら手の込んだキャスト?
そんな可能性、考えるだけ無駄だ。そのルートだったら積んでるって事しか分からない。
「結局信じるしかねぇんだ、俺たちは。
よし、行くか」
牧志 浩太
「ああ、行こう」己を奮い立たせるように、彼は語尾を強く、そう口にして。

佐倉 光
では、移動しよう。1から順に行く。
ここから観る限り部屋や植物に差異はないかな。
KP
少し距離があったり枝の伸びる先が窓だったりするので、ここから各部屋の様子を確認するなら〈目星〉
佐倉 光
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 21 > 成功
KP
Ⅰ. の部屋の中に、何か箱状の構造物が見える。薄暗く、崩壊した扉に阻まれて詳細は分からない。

Ⅱ. の部屋の中には何かが散乱しているようだ。

Ⅲ. の部屋には机か何かがあるように見える。

Ⅳ. の部屋にはベッドか何かが見える。
佐倉 光
分かるようで分からないな!
それじゃ中にある物がはっきりしているように思える3から行ってみるか。
枝が二本伸びているように見えるな?
KP
確かに。しかし渡れる枝は一本だけだ。
佐倉 光
そうなんだ。じゃあ気をつけて渡っていこう。
大事な部屋なのかと思った。
KP
特にそういうわけではないですね。

KP
あなた達は慎重に枝を伝って、崩落した部屋に向かう。
近づいてみれば、床の部分は比較的損傷が少なく見える。足を踏み入れても大丈夫そうだ。
牧志 浩太
「大丈夫そう、か?」
佐倉 光
「大丈夫、行ける」
素早く床に移って、牧志に手を貸そう。
「この食人植物、枝がゴツゴツしててくれて助かったぜ。意外と歩きやすい」
牧志 浩太
佐倉さんの手を取って身を起こし、安定していそうな部屋の床に移る。
「本当にな。サルスベリだったら困る所だった」
佐倉 光
「最悪なヤツだ」
受験の時に庭に植えようかって検討されてたな……サルスベリ。
「さて、と……」
KP
あなた達は、部屋の床を踏む。
二人とも、【POW】×5>で判定。
佐倉 光
CCB<=(15×5) 【POW】 (1D100<=75) > 92 > 失敗
牧志 浩太
CCB<=(12×5) 【POW】 (1D100<=60) > 76 > 失敗
佐倉 光
あら
なんか見えちゃった。

KP
──頭の中を搔き乱されるような、ひどい頭痛があなた達を襲う。
佐倉 光
「ぐっ……
またか?」
牧志 浩太
「ぐ……っ、」
微かに、横で牧志が呻く声が聞こえただろうか。
佐倉 光
頭痛に抗い目を無理矢理開けて周囲を見る。
KP
砂埃に覆われた部屋に、煌びやかな宮殿の様子が重なって見え始める。
美しく着飾った男女が談笑する部屋に、牧志が一人で立っていた。
佐倉 光
「くそ、また幻……」
牧志 浩太
「ぐっ……、佐倉さん……?」頭を押さえながらどうにか目を開き、周囲を見回す。
牧志視点
KP
砂埃に覆われた部屋に、煌びやかな宮殿の様子が重なって見え始める。
美しく着飾った男女が談笑する部屋に、あなたは独りで立っていた。
佐倉の姿は、周囲のどこにもなかった。

彼らの談笑がくすくすという嘲笑に変わる。
あなたの頭蓋を、頭痛が貫く。
牧志 浩太
「うっ……、」

佐倉 光
「宮殿の部屋の幻影が見える……」
KP
あなた達の周囲を軽やかに踊る男女が通り抜けていく。
彼ら彼女らに取り巻かれて、牧志が苦しそうに蹲っている。
佐倉 光
あえて避けないでみる。
KP
彼ら彼女らは軽やかなステップを踏み、あなたを避けていく。
佐倉 光
「牧志、幻だ。この痛みも、こいつらも。
手がかりを、探さないと……」
牧志視点
KP
不意に、何もない所から佐倉の声が聞こえた。
牧志 浩太
(佐倉さん、いるのか?)

牧志 浩太
「佐倉さん、いるのか……?」あなたの声を頼りに、彼はあなたのいる方へ手を伸ばし、手さぐりにあなたを探そうとする。
佐倉 光
あいつからは見えていないのか。
近づいていって手を繋ぐ。人が邪魔なら押しのける。
KP
あなたは仮面のような顔をした男女を押しのけ、手を伸ばす。
あなたの手が彼の指に絡んだところで── あの、『魔女』の声が響いた。
「ああ、嘘つきめ。嘘つきめ!」
「そこにいるのは悪魔の娘なのです。自らを人間の姫と偽って、私たちを陥れようとしているのですよ!」
『魔女』が仰々しくそう言い捨てる。
佐倉 光
「悪魔の姫……」
バレエのやつか?
(とりあえずこいつは煽り倒してくるだけだ、ヒントくれるわけでもないし……)
KP
その瞬間、牧志が目を見開いて、「あ、」と小さく声を漏らした。
牧志視点
KP
あなたの手に、指が絡む。佐倉の指だった。
指先から姿を現した彼が真っ黒に染まり── コールタールのように、どろりと溶けた。

牧志 浩太
「佐倉、さん、」
何を見ているのか。繋がれた手が震える。彼はあなたをまっすぐに見つめたまま、眼を震わせていた。
佐倉 光
牧志の声に少し嫌な予感がする。
KP
「あなたは連帯責任です。その化物と愛でも誓って、永久に地獄で仲良く暮らしなさい!」
『魔女』が愉快そうに叫ぶ。
『魔女』の声に追従し、きらびやかな男女たちが壊れたように笑いだす。
牧志視点
KP
彼がどろりと溶け、ひとかたまりの黒い泥になって地面に垂れていく。
牧志 浩太
(あ、ああ、溶けて、)溶けていく彼をかき集めようとする。

佐倉 光
とにかく引き起こさなきゃ……
「おい、何を見てる。俺を見ろ」
いや俺を見てるけど、俺じゃないもの見てるだろう、絶対。
牧志 浩太
「あ、ああ……、」
彼の手があなたの手を辿る。まるでそこに何もないかのように、何かひどくたよりないものをかき集めるように、力の入らない手つきだった。
佐倉 光
「化物上等。
地獄見てきた男と、地獄の悪魔を使う男に、そんな脅しが通用するかよ。
牧志、目を開けろ。
俺はまだ悪魔にはなってないぞ!」
〈精神分析〉
いや、狂気じゃないか。
牧志視点
KP
必死になって地面にこぼれた彼をかき集めようとするあなたの耳に、声が届いた。
牧志 浩太
(佐倉さん、いるのか。……ああ、そうだ。声が聞こえる。ここに、いるんだ)信じよう。いちど目を強く瞑って。開く。
KP
見上げれば、彼がそこにいた。

牧志 浩太
「……!」
あなたの声が届く。
彼が、目を見開く。
KP
──次の瞬間、すべては消え失せ、辺りは崩壊した廃墟に戻っていた。
佐倉 光
「ったく、心底うぜぇな」
KP
SANチェック成功時減少 1失敗時減少 1D3
牧志 浩太
CCB<=63 《SANチェック》 (1D100<=63) > 55 > 成功
[ 牧志 浩太 ] SAN : 63 → 62
佐倉 光
CCB<=65 《SANチェック》 (1D100<=65) > 76 > 失敗
1d3 (1D3) > 1
[ 佐倉 光 ] SAN : 65 → 64
牧志 浩太
「ごめん、佐倉さん。助かった……」
握ったままだった手を、確かめるように少し力が入った。
佐倉 光
冷や汗が流れていた。このまま牧志が気付いてくれなかったら、と一瞬考えてしまったのだ。
「俺は悪魔でも娘でもねぇんだよ。なんかずっと女扱いしてきやがるな」
牧志 浩太
「そういえばそうだな。童話の主人公って、女の子が多いからかな? そういえばあいつも、『魔女』だったな」
彼は肉体の所在を確かめるように数度咳き込んでから、顔を上げた。
佐倉 光
「そういやそうだな。まあ……」
〈オカルト〉振って良いですか?
KP
お、何について振りますか?
佐倉 光
魔女についての蘊蓄。
KP
なるほど、いいでしょう。
佐倉 光
CCB<=75 〈オカルト〉 (1D100<=75) > 71 > 成功
「男だろうが何だろうが、悪魔に仕えてると見なされりゃ魔女呼ばわりだったみたいだし」
牧志 浩太
CCB<=34 〈オカルト〉 (1D100<=34) > 16 > 成功
「ああ、そういえばそういう話、あったな。そう思うと、『魔女』っていうのは総称なのかもな」
佐倉 光
「男が主人公、そういえば有名な童話には少ないかも知れないな」
イワンのばか とか。
牧志 浩太
「……気がつけてよかった。あのまま一緒にいるのに見えないままなんて、ぞっとする」
佐倉 光
「お前俺が何に見えてたんだよ……」
佐倉 光
黒い白鳥とかですか。
牧志 浩太
「佐倉さんが溶けたように見えたんだ。どろりと溶けて、真っ黒なよくわからないものになった」
佐倉 光
「……そりゃ、予想外」
KP
「白鳥の湖」なんで、そういうとこはありそうですね。
佐倉 光
やっぱり白鳥の湖だったんだ。
なんでオディールちゃんがスライム化してんだ。
KP
魔女さん結構アレンジャーみたいだからなぁ。
佐倉 光
完全に「実は怖い」シリーズを体験させてくれるアトラクション状態w
佐倉 光
「よく俺の声を信じてくれたな」
牧志 浩太
「声が、聞こえたんだ。そうしたら、そこにいるんだろうなと思えてさ。
信じるしかないって思ったら、佐倉さんが見えた」
佐倉 光
「なるほど、覚えとこう。今後のために」
KP
さて、ここは天井が崩落し、砂埃に覆われた部屋だ。
部屋の中央に書き物をするための机らしきものがあり、それは砂埃に埋もれて廃墟の風景のひとつを形作っていた。
脚が折れ、天板が斜めに傾いており、引き出しが半分開いていた。
佐倉 光
中に何かあるかな?
近づいて引き出しをスポンと抜いてみるか。
KP
引き出しを抜こうとすると、歪んでいるのか途中で引っかかってしまう。
【STR】×5>または、任意の戦闘技能で6ダメージを与えれば引き出しの中身を出せそうだ。
佐倉 光
戦闘技能?? 【STR】???
牧志 浩太
「あれ、開かないのか? ……なんだか前にもこういうの、あったな」
佐倉 光
力一杯足かけて引っ張ろ。
CCB<=(6×5) 【STR】 (1D100<=30) > 87 > 失敗
牧志 浩太
CCB<=(11×5) 【STR】 (1D100<=55) > 33 > 成功
佐倉 光
「……無理」
牧志君ほぼ倍あるんだなー
そりゃ喧嘩じゃ勝てねぇわw
佐倉 光
確か牧志君こぶしも育ってたな。
牧志 浩太
ちょっと育ってますね。57。
牧志 浩太
「……ていっ!」
あなたが音を上げた横で、牧志が力を込めて引き出しを横から叩き、変形させながら無理矢理押し出す。
佐倉 光
「おおー」拍手
牧志 浩太
「何とか開いた……。意外な所でまた力ずくだな」
佐倉 光
「やっぱこういうのは任せた方がいいなー」
牧志 浩太
「ああ、任された」
佐倉 光
出てきた引き出しに何か入ってないか、それとも引き出しが排除されたことで机の裏とかに何か見つからないか。
注意深く調べてみよう。
牧志 浩太
牧志が力任せに引き出しを開けた拍子に、何か小さなものが転がり出してくる。
佐倉 光
足で止めてしげしげと見つめる。
牧志 浩太
「いっそ筋トレでもしようかな……、ん?」あなたの様子に、牧志も何かが落ちたことに気づいた。
佐倉 光
なんとなく『紅』を思い出した。
「意外と行ける気がする」
それをよく見てみよう。
KP
一応は机の引き出しの中に入っていたためか、木箱の外装は文字が読める程度には綺麗だ。
装飾のほどこされたフォントで書かれた「Rosin」という文字が読み取れる。
KP
〈英語〉で判定。
佐倉 光
〈英語〉なんてありませんぞ。
KP
なければ、【知識】/4>でも可。
佐倉 光
CCB<=95/4 【知識】 (1D100<=23) > 31 > 失敗
牧志 浩太
CCB<=75/4 【知識】 (1D100<=18) > 62 > 失敗
佐倉 光
「ロージン?」
指輪の頭?
KP
何だっけ? あなた達はその単語が何を意味するか知らない、もしくは思い出せない。
佐倉 光
「何だか分かんねぇけどもらっとこ。
何だっけな。ローニン。違う。バラ……バラの? わっかんね」
牧志 浩太
「バラ? 香水とか?」
佐倉 光
木箱が出てきたのか
開けられそう?
KP
ですね。「Rosin」と書かれた木箱。
開けられそうです。
佐倉 光
では開けてみようか。
KP
箱を開けると、丁寧に木枠に嵌った琥珀色の塊が入っている。
牧志 浩太
「……何だこれ?」
佐倉 光
「琥珀?」
サイズどの程度かな。
KP
掌に乗る程度の大きさの木箱の中に、琥珀色の塊が詰まっている。
佐倉 光
「何だろうな? まあいいか、半田さんに見せてみよう」
蓋を閉めてポーチにしまっとく。
あ、それよく見たら何か分かりそう?
〈博物学〉なんかは持ってないんだけど。
KP
なるほど、そうですね……(技能一覧確認中)
佐倉 光
〈博物学〉は10しかない。
KP
〈博物学〉でそれが何か分かるかもしれない。
〈目星〉でそれがどのような質感をしているか観察できる。
あと、牧志は55/2で成功すると何か分かるかもしれない。
佐倉 光

〈博物学〉〈目星〉は別ですか?
KP
それぞれ別情報です。
佐倉 光
はーい
CCB<=10 〈博物学〉 (1D100<=10) > 20 > 失敗
おしい
牧志 浩太
CCB<=10 〈博物学〉 (1D100<=10) > 95 > 失敗
佐倉 光
CCB<=85 〈目星〉 (1D100<=85) > 21 > 成功
牧志 浩太
CCB<=84 〈目星〉 (1D100<=84) > 9 > スペシャル
佐倉 光
あぶない!
牧志 浩太
危ない!
CCB<=(55/2) (1D100<=27) > 19 > 成功
佐倉 光
やったぜ
KP
ではまず〈目星〉情報から。

それは木枠に嵌められており、塊ではあるが琥珀のように硬質なものには見えない。辺りを舞う埃が落ちてきてそれにくっついた。

粘着性のあるもののようだ。
佐倉 光
ヤニかしらー
佐倉 光
バレエ繋がり。
実は佐倉の中の人バレエやってたことがあります!
でもバレエで使う松ヤニはかたい奴を粉々にして使うからなー。
KP
続いて、55/2の情報。
牧志、あなたはどこかでそれに似たものを見た事があるような気がする。接着剤のような、コーティング剤のような、そういう役割のものとしてあなたはそれを使っていた気がする。
佐倉 光
ほうほう、それでか。
「なんだこれ……
ベタベタしてんな」
牧志 浩太
「うーん、何だったかな……。よく使ってた物に似てる気がする、何だったっけな」こんこんとこめかみの辺りを叩きつつ、考える仕草を見せる。
佐倉 光
「知ってんの?」
牧志 浩太
「うん。弓で使う物に似てた気がするんだけど、こう、塗って使ったり接着に使ったり……、こんなのだったかな」
佐倉 光
「へー……」
佐倉 光
あれ、本当に松ヤニっぽいな。
KP
ググれば分かってしまうのでPL向けに開示すると本当に松脂ですね。
でも一般的な単語ではないので〈英語〉または【知識】/4>でのロールとしました。
佐倉 光
英語の名称のほうはしらんかった。
KP
英語の名称は野球する人の方が詳しいかもしれない。
佐倉 光
あー、ロージンバック。
なるほどあれ松ヤニなのか。
KP
そうそう。弓道のくすねも野球のロジンバックも、粘度の問題から松脂だけじゃなくて、他の物を混ぜて調節してあるらしいですが。
佐倉 光
ほえー。
佐倉 光
「まあ、いいや、何かの役に立つかも知れないし持って行こう」
牧志 浩太
「だな。ノートとかはともかく、なんだか唐突だな。……本物だよな?」こんこん、と木箱の表面を叩いてみる。
佐倉 光
「今は見えてる物を信じるしかないなー。
善人に見えるなら信じよう。同じだ」
牧志 浩太
「だな」頷いて、室内を見回す。
KP
他にあるのは砂埃と崩壊した机ばかりだ。
佐倉 光
「次の部屋、行くか」
牧志 浩太
「他には何もなさそうだな……。そうしよう」
佐倉 光
「二人がかりで見てんだ、なんかかんか見えるだろ」
さっきまで二人とも目が曇っていた件。
KP
まさかのダブル失敗
まつやに
KP
バレエでも松脂使うのは知らなかった。
佐倉 光
砕いた粉をシューズ裏につけて滑り止めにするのです。
でないと危ないからね。トーシューズとか。
KP
成程。ガッツリ滑り止めがついてるような感じじゃないですもんね。
佐倉 光
靴に滑り止めなんかつけたら回ったりできないからなぁー
KP
松脂で回ったりできる程度のちょうどいい滑り止めぐあいを得る感じですかね?
佐倉 光
多分そんな感じです。私はトーシューズ履くとこまで行けなかったので詳しくは分からん!!
KP
そもそもスポーツに縁が皆無なKP(なぜか周囲にはアーチャーが多い)なのでやってたというだけで凄い!!
卓界、色んなジャンルのことやってる人がいて面白いな、と思います

佐倉 光
では次、ベッドが見えた部屋に行くけど……
どうせ半田さんところに戻らなきゃ行けないなら、松ヤニも見せてみよう。
「早く戻ろう。枝から嫌な音がしている」
牧志 浩太
「だな、落ちない程度に慎重にしつつ急いで戻ろう…… 難しいな」
佐倉 光
なるべく枝に負担をかけないように足早に。
KP
あなた達は足早に部屋を出る。
……ミシリ、と足元で嫌な音がした。

もう少しで枝を渡り切れそうなところで、先端から順に枝が崩れ始めた。

【DEX】×5>または〈回避〉〈跳躍〉で判定!
牧志 浩太
「うわっ!?」
佐倉 光
うーん、選択肢皆無。
CCB<=(9×5) 【DEX】 (1D100<=45) > 39 > 成功
がんばった!
牧志 浩太
CCB<=(8×5) 【DEX】 (1D100<=40) > 97 > 致命的失敗
佐倉 光
うわ
牧志 浩太
一瞬の悲鳴。
あなたの後ろを来ていたはずの牧志が、一瞬後に消えていた。

判定に成功したあなたは、急いで彼に手を伸ばすことができる。
佐倉 光
「牧志!」
【STR】【CON】もないけど!?
咄嗟に足を枝の隙間にねじ込んで、体を固定。
KP
あなたは咄嗟に枝で身体を固定し、バランスを崩して落ちていく牧志に向かって手を伸ばす。
牧志 浩太
彼があなたの手に縋る。
一瞬、彼の全体重があなたの手にかかる。
佐倉 光
「ぐぐぐ……
おも……!」
牧志 浩太
「っぐ……!」
佐倉 光
ずるりと足先が滑って冷や汗をかく。
全身を後ろに倒して、なんとか彼の手を枝の上へ導くように。
「早くっ、あがっ……」
牧志 浩太
彼の体重をかけられたあなたの腕が、背が軋む。
彼は空中で咄嗟に藻掻き、どうにか太い枝を腕で捕まえる。
「ぐっ……!」
佐倉 光
「くそぉぉ、こんなの……」
腕が抜けそうだ! 相手の手首を掴んだままで何とか筋肉を縮めようと試みる。
(俺の仕事じゃないって!)
牧志 浩太
牧志はあなたの力に助けられ、持てる力を振り絞って自分の身体を引き上げる。
佐倉 光
牧志が動く度にぞっとした。
牧志がしっかり上がって、自分の手で体を支えられるようになったら、前進。
KP
どうにか二人が幹の上に辿り着いた直後──、枝が音を立てて床へと落ち、砕けていった。
あと一瞬遅ければ、巻き込まれてともに落ちていただろう。
佐倉 光
「ば、ばかやろ、危ないだろ、死ぬだろ馬鹿。死んだかと思っただろ」
ぶつぶつと口走っていた。
「本日二度目だぞ勘弁しろよマジで!」
牧志 浩太
「お、俺も死ぬかと思った……。佐倉さん、ありがとう、また助かった」
佐倉 光
「俺の心臓破裂するわ」
牧志 浩太
「それは困る」
佐倉 光
「ふー。
気をつけよう。お互い」
汗を拭って何とか冷静になろうと口に出す。
佐倉 光
大丈夫? 護符落としたりしてない?
佐倉 光
「ったく、マジで心臓に悪い……」
牧志 浩太
「気をつけよう。気をつけ…… ……何かなくしたりしてないよな?」
佐倉 光
慌ててポーチや背嚢を探る。
とんでもない物をなくした経験は今も傷を残している。
KP
幸い、何か落としたりはしていない。
とんでもないものを落とした……佐倉は『欠落コディペンデント』でとある物を落としてしまい、酷い目に遭ったことがある。
佐倉 光
今のショックでちょっと腕に傷が見えたかも知れない……
あの瞬間に、腕の傷が本物だと錯覚したりしなくて、良かった。
KP
あの一瞬、僅かに痛みが走るだけでも致命傷となったかもしれない。
佐倉 光
「……よし、よし、何とか生き延びてやったぞ。半田さんに成果を見せに行こう」
牧志 浩太
「だな」
佐倉 光
半田さんとこに行く。あの音で心配しているかも知れないからな。
佐倉 光
ハンターなら銃のお手入れとかに使うかな、松ヤニ。
そうでもないかな。

半田 亮司
作業に集中していた半田は、あなた達の気配に気づいて僅かに顔を上げる。
「酷い音だったな。無事で何よりだ」
佐倉 光
「何とかね。あっちでこんなの見つけましたよ」
半田 亮司
半田は木箱を一瞥し、「松脂か」と口に出す。
佐倉 光
「松脂?」
半田 亮司
半田は打倒魔女の為に幅広い【知識】を集めているのと、英語も読めるので知っていますね。
佐倉 光
なるほど。
佐倉 光
「これ、役に立ちそうですか?」
牧志 浩太
「松脂? ああ、そうか。くすねか」
佐倉 光
佐倉、松脂とは縁がなさそう。
「くすね?」
牧志 浩太
「うん。弦を補強したり麻を巻いたりするのに使うんだ」
佐倉 光
「へぇー……」
半田 亮司
「そうだな……。接着剤としては使えそうだ。紙を棒にでも着ければ取り回しがよくなるだろうな」

半田は木箱の中身を確認し、指先で硬さを確かめて頷く。
佐倉 光
「あー、なるほど……魔除けの紙付きの棒ができるんだ。
それは助かるな。触りたくないし」
半田 亮司
「ああ。距離は取れるに越したことはない」
牧志 浩太
「よし、とりあえず手応えはあったな。この調子で他の部屋も探していこう」
佐倉 光
「おぅ」

佐倉 光
じゃあ、ベッドらしきものがあった部屋行ってみるか。
4かな。
松脂は半田さんに預けるよ。
半田 亮司
半田は松脂をあなたから受け取る。
KP
あなた達は慎重に枝を伝い、薄暗い中を指先と靴底の感覚をたよりに進んでいく。
佐倉 光
さっき崩れた枝を横目に見つつ、枝を渡ろう。
KP
崩れた枝は落下の衝撃で砕け、もはや原型をとどめていない。
佐倉 光
「ここたかだか2階のくせにフロア高過ぎだぜ……」
牧志 浩太
「本当にな。もうちょっと手が届きやすい高さにしてほしかった」
KP
少しずつ近づけば、足をつけそうな床と、大きくえぐれて崩壊した扉が見えた。あれを蹴り込めば室内に入れるだろう。
佐倉 光
「……任せた」
扉を指す。
牧志 浩太
「任された」
頷いて一歩前に出て、バランスを崩さないよう注意しながら、最低限の動きで扉を内側に蹴り込む。
KP
特に判定はいらない。牧志の蹴りでほとんど外れていた扉が完全に外れ、入れそうな空隙ができる。
佐倉 光
素早く枝から下りて部屋に移ろう。
KP
あなた達は室内に足を踏み入れる。
【POW】×5>で判定。
牧志 浩太
CCB<=(12×5) 【POW】 (1D100<=60) > 15 > 成功
佐倉 光
CCB<=(15×5) 【POW】 (1D100<=75) > 51 > 成功
KP
そこは雨ざらしになったベッドがひとつあるだけの、簡素な部屋だ。
崩落した天井から降り注ぐ月の明かりで、部屋はひっそりと照らし出されている。
牧志視点
牧志 浩太
恐る恐る、室内に足を踏み入れる。……今度は何も見えないみたいだな。

助かったけど
佐倉 光
幻影は見えなかったか。
KP
両方成功したので、なかったですね。
佐倉 光
それはそれで損した気分になるというw
KP
非常にわかる。それはそれで描写がまるまるすっぽぬけるという。
終わったら失敗したらどんなことになってたとかの話もしたいですね。
佐倉 光
それは是非聞きたいなぁー

佐倉 光
ベッドに近づいて、布団剥がしたり下見たりしてみよう。
牧志 浩太
「今度は大丈夫……、そうだな」
佐倉 光
「常に何かしてくるわけじゃないのか?」
牧志 浩太
「かもしれないな。もしかすると、半田さんの干渉のおかげで、いつも何かできるわけじゃなくなってるのかもしれない……、とかだといいんだけど」
佐倉 光
「また何か出てこないうちにさっさと調べようぜ。
枝がいつまでもつかもわかんねぇしな」
KP
ベッドはシーツが破れて綿がはみ出、はみ出ている綿も朽ちて砂埃に紛れているありさまだ。その綿のあいまに、金属製の小さな箱が見える。
佐倉 光
「箱だ」
引っ張り出してみよう。
牧志 浩太
「また箱? 多いな」
佐倉 光
サイズはどの程度だろう。
何か書いてるかな? 開けられそうかな?
KP
縦横は名刺入れほどの大きさで、高さが5cmほどある。それほど重たくはないが、中に何か入っていそうな音がする。
箱には小さな鍵穴がある。
佐倉 光
「鍵……」
元蝋燭の黒い鍵をあてがってみよう。
KP
鍵をあてがうと、鍵穴にうまく入りそうだ。
佐倉 光
「お、開けられそうだ。
パンドラの箱じゃありませんよーに……」
牧志 浩太
「鍵? そんなものあったっけ」
佐倉 光
「ああ、これは、幻で蝋燭に見えてたヤツ」
牧志 浩太
「えっ、鍵が蝋燭に? なんだか突拍子もないな」
佐倉 光
「存在しないマッチをこれに押し当てるとあら不思議、周囲が明るくなったような気分になります。
何でもありだな」
牧志 浩太
「……何でもありだな、本当に。
あの時本当は何やってたのか考えると、げんなりしてくるな……」
佐倉 光
「大丈夫、変な行動取ってたの俺だけ」
牧志 浩太
「それで言うと、俺も時計の中で寝ぼけてたってことになるし。
やめよう、全部魔女のせいだ。で、箱の中身は?」
KP
ぱくんと箱が開く。
中には紺色のビロードが敷かれ、何か古いラベルのついた小瓶がうやうやしく鎮座している。
佐倉 光
「瓶だ……」
KP
そこには古めかしい書体で『遼丹』と書かれている。
裏面の成分や用法などを書き留めてありそうな部分は掠れていてほぼ読めない。
佐倉 光
「んん、丹ってことは……」
KP
【アイデア】
牧志 浩太
CCB<=90 【アイデア】 (1D100<=90) > 14 > スペシャル
佐倉 光
CCB<=85 【アイデア】 (1D100<=85) > 90 > 失敗
「食べ物かな……
ミントとかそういう」
仁丹思い出してる。ひい爺ちゃんがなんかオヤツみたいに食べてたなって。
佐倉 光
ここでボケる!
牧志 浩太
「えっ?」
突然ボケられて反応しそこなった。
ボケに反応しそこなって視線を彷徨わせると、文字が書かれた形跡を見つけた。
KP
Liáo dān(リャオタン)と読み仮名が振られた形跡がある。中国製の薬だろうか。
また、かすれたラベルの裏面に『禁止』の文字が見つかる。
牧志 浩太
「いや、あんまり食べ物には見えないけど……。禁止って書いてあるし」
佐倉 光
「……
く、薬みたいなもんだろ? 知ってたし。忘れてただけだし」
どうも、疲れているらしい……
牧志 浩太
「あー、うん、俺も何か分からないのは一緒だし」佐倉さんだけずっと歩き回っていたことになるのだ。疲れていても無理はない。
頭の中の住人
佐倉 光
丹が薬を指すってことくらいは知ってそうなんだよねw
ファンブルレベルのボケをかましてしまった。
KP
【CON】低い佐倉さんだけずっと歩き回らされていたわけだし、きっと疲れていたんですよ。
というか頭の中に二人+1いたわけだし、その状態でずっと探索してそりゃあ疲れる。
佐倉 光
これが某シナリオならSAN値にスリップダメージが入るヤツだからなぁ。
あれは臓器にもダメージが入っていたせいかと思うけど。
KP
ですねぇ。あれは一緒にいた年月が長すぎるのと、本来的には一人だったのを矛盾を埋め続けながら暮らしていたせいもあると思うけど。今回はそこの矛盾を魔女さんが埋めてくれていますしね(?)
佐倉 光
なるほどありがとう魔女さん!(?)
なお片目君
彼は外に出ようとしないからか。
KP
片目君は外に出ようとしないですしね。矛盾は生じない。あと、元々外部の力(ニャル様)によって生かされていた存在なので、今もまだ外部の力がそこにはあるかもしれない。
つまり、佐倉さんの頭の中なり魂の中なりに、外部の力(ニャル様の干渉)がひっそり存在しているのかもしれない。
佐倉 光
だからこそやべーもんにしか見えない……
次あたり置きで死にまくるヤツやりますか……
KP
おっ、ぜひ……。

佐倉 光
中身は入ってるのかな?
KP
中には何色とも形容しがたいような色合いの液体が微かに揺らめいている。
佐倉 光
「うーん、何だか分からん」
牧志 浩太
「えっと、上に何か書いてあるな。リャオタン? リャオダン?」中国語はわからん、という顔をしている。
KP
さて、牧志が読みを口に出したことで、二人とも〈クトゥルフ神話〉が振れます。
佐倉 光
CCB<=15 〈クトゥルフ神話〉 (1D100<=15) > 80 > 失敗
わからん。
牧志 浩太
CCB<=22 〈クトゥルフ神話〉 (1D100<=22) > 57 > 失敗
わからん。
佐倉 光
残念。
「半田さんに見て貰おうぜ」
牧志 浩太
「だな」
KP
ここに他にある物は、朽ちて埃と同化しかけている綿と、身を預ければ簡単に脚が折れるだろうベッドだけだ。
佐倉 光
部屋を調べ回って、何も見当たらなければ覚悟を決めて枝を渡ろう。
「ロープでもありゃ良かったな」
牧志 浩太
「欲しいな、ロープ。ここのじゃ、あっても朽ちてそうだけど」
佐倉 光
「かといって、アレのツタとか使うのは怖いしなー」
食人植物を指す。
先ほど巻き付かれたぞっとする感覚を思い出す。
牧志 浩太
「あれはちょっとな……。それに、この調子だと引っ張った瞬間にちぎれてもおかしくないし」床の上で砕けて原型を失っている枝を、わずかに見下ろす。
佐倉 光
「よし……気をつけていこう」
枝を渡ろう。
牧志 浩太
「……ああ」ごくりと息を呑み、慎重に枝に足を乗せる。
KP
あなた達は、慎重に枝を渡っていく。
二人とも、【幸運】で判定。
牧志 浩太
CCB<=60 【幸運】 (1D100<=60) > 52 > 成功
佐倉 光
CCB<=75 【幸運】 (1D100<=75) > 93 > 失敗
ああー
KP
あなたの足元でミシリと枝が音を立てる。
佐倉さん、【DEX】×5>で判定!
佐倉 光
CCB<=(9×5) 【DEX】 (1D100<=45) > 65 > 失敗
うーん
足を降ろした先で、枝がきしんだ。
そこまでは認識できた。
KP
あなたが足をかけた枝が、その勢いのままに──崩れた。
佐倉 光
滑……
牧志 浩太
「佐倉さん!」
牧志が咄嗟に手を伸ばす。
佐倉 光
「……!」
足の先に、何もなくなっていた。
咄嗟に腕を広げる。
牧志 浩太
牧志の手があなたの手を掴む。
佐倉 光
先ほどの経験から、あまり動かないようにして、そろそろと空いている方の腕を上げる。
指先を、腕を、何とか無事そうに見える枝に引っかける。
KP
指先が枝にかかった。あなたが枝に腕をかけることができたのを視認し、全力で牧志があなたを引き上げる。
佐倉 光
焦るな、焦るな、焦るな
早口に呟きながら、手を引っかけ、引き上げられる力に全力で応える。
なけなしの力で体を引き上げる。
牧志 浩太
「ぐっ……!」
佐倉 光
足が枝に掛かると、牧志に声をかける。
「サンキュ、行け!
足元気をつけろっ! 急ぎすぎると踏み抜く!」
牧志 浩太
あなたが枝の上に戻ったのを確認し、牧志は返答も返さず、再び進みだす。あなたの言葉を受け、足元を探り行く。
KP
二人がどうにか幹の上へとたどり着いた所で、枝が音を立てて崩れ落ちていった。
佐倉 光
「……っはー。
あっぶねぇ~!」
牧志 浩太
「ま、また死ぬかと思った、この枝脆すぎだろ……!」
佐倉 光
「そりゃ、毒ぶっかけて殺してるもん、これ」
牧志 浩太
「もうちょっと堅さを保って死んでほしい!」
佐倉 光
「そうだな! 本当にそう思う!」
殺しといて、もっと頑張れ、って言い草も酷い気はするが……しょうがねぇよな!

KP
ともかく、あなた達は幹の上に戻ってきた。半田は変わらず、作業に没頭している。
佐倉 光
「ただいま戻りましたー」
ポーチからさっきの箱を出し、渡すついでにアイテムチェック……
KP
ポーチを確認すると、さっきのどさくさで鍵を落としたようだが、箱は既に開けたことだし関係ないだろう。多分。
牧志 浩太
「半田さん、不思議な物を見つけたんです。何かご存知ですか?」
半田 亮司
「不思議な物?」
半田は牧志の言葉に顔を上げる。
佐倉 光
箱出して瓶見せよう。
牧志 浩太
「これです。薬か何かに見えるんですが」
半田 亮司
その瓶を見て、半田は目を見開いた。
「それは……。随分と珍しい物を見つけたんだな。そんな物を持ち込んだ人間がいたとは」
牧志 浩太
「そんな物?」
佐倉 光
「何か特別な物なんですか?」
半田 亮司
「それは『冥王星の薬』とも呼ばれる代物だ。元は丸薬だと聞くが、どうやら水薬にして希釈してあるようだな」
佐倉 光
「冥王星の薬? 聞いたことないな」
牧志 浩太
「だな。何か勿体ありげだけど」
半田 亮司
「そうだろうな、聞き覚えがあるとでも言われたらこちらが驚いていた所だ。それは、普通の薬じゃない。人間の魂を遠い過去まで運ぶと言われる霊薬だ」
佐倉 光
「過去?」
牧志 浩太
「過去? 霊薬?」
佐倉 光
「魔術系かー。それ本当にそんな効果あるんですかね」
半田 亮司
「さてな。俺が知っているのは、俺が持っているこの紙や、君達が見つけてきたページと同じくらいには信憑性があるということだけだよ」
彼はその小瓶をじっと見つめ、何かを考えているようだった。
佐倉 光
「過去、ねー。起きたことを変えられたりできたら。
すげーんだけどなぁ」
牧志 浩太
「起きたことを変えられたり……、か。
SFとかにあるな。失敗して自分が消えちゃうやつ」
佐倉 光
牧志をちらと見る。そういえば笛持ったひげ面の牧志がそんな力持ってたな。いやあれは見えたり幻見せたりできるだけだっけ。
それでもあいつは過去を変えた、んだろうし。
牧志 浩太
「……佐倉さん?」
佐倉 光
「いやー、夢があるな。
ないよりゃ全然いい」
半田 亮司
「それはやめた方がいい」半田の冷静な声があなたの言葉に水を差した。
佐倉 光
「ん?
なんか副作用あるやつですか?」
半田 亮司
「副作用か、そうとも言えるかもしれんな。俺もそこまで詳しく知る訳じゃないが……、時を渡り過去を変えようとする者は、猟犬に目をつけられると聞く」
佐倉 光
「猟犬?」
ティンダロスの猟犬
佐倉 光
変えたからっつーよりは、変えようとしてテリトリーに踏み込むと、って感じなんだろうか。
KP
ティンダロスの猟犬さんのターゲットは「時間旅行をするもの」で、変える変えないにかかわらず時間旅行をするとテリトリーに踏み込んじゃうようなんですが、この後のイベントの都合で少し台詞を変更しています。
佐倉 光
ふむふむ
ハロウィン牧志くんは何匹の猟犬を屠ってるんだろうか……
いけ、ビヤーキー、するどいつめ だ!
KP
ビヤーキーvsティンダロスの猟犬! しかし彼ら部屋の中でも鋭角からこんにちはしてきたりするしなぁ。

佐倉 光
それ以上教えてくれないようなら、肩をすくめて「俺だって良くわからない物を口にしたくはないです。手段の一つとして考えられるというだけで」
薬はここに置いて、次の部屋へ向かおう。
KP
次の部屋へ向かおうとするあなたの背に、半田の言葉がかけられる。
佐倉 光
足を止める。
半田 亮司
「……生きとし生けるものに背後から爪を立て死へと蹴落とす、時間の化身。あらゆる鋭角から現れ出るもの。時の狭間に棲み、時を渡る者が彼らの領域にいちど踏み込めば、決して逃がすことはないとされるもの。
俺が聞いた事があるのは、その程度だ」
佐倉 光
「それが猟犬ですか。タイムパトロールみたいだな」
半田 亮司
あなたのこぼした感想に、半田は言葉を返すことはなかった。再び、作業へと没頭しはじめたようだ。
佐倉 光
「過去を変えられたら、かー」
ごく最近そんなことを突きつけられた気がする。
牧志 浩太
「過去を変えられたら……、か。でも猟犬と追いかけっこは困るな」
佐倉 光
「そうだなー。逆につかまえて使役できたら面白いんだけど」
牧志 浩太
「えっ猟犬を? レベルいくつだろ?」
佐倉 光
「遭ったことないからわかんねぇなー」
いいながら次のとこ行こうか。
KP
あなた達は軽口を叩きながら、次の部屋へと足を向けた……。

KP
というところで、今日は以上としましょうか。
佐倉 光
はーい、ありがとうございましたー!
二度も落ちかけるとは……
KP
二度も落ちかけるとは しかも立場が逆
佐倉 光
どうせ判定失敗するなら部屋はいったときの【POW】判定失敗したくれた方が面白そうなのに。
KP
判定%は同じのはずなんだけどなぁ。
佐倉 光
うーん。あと二回あるなぁー
二人してファンブルしませんように。
KP
二人してファンブルしたらびっくりする。

佐倉 光
意味深な薬出てきたなぁ
KP
ここまで松脂とかだったのに突然の遼丹。
佐倉 光
まさかいきなり時を超える薬が出てくるとは。
KP
遼丹の使い道は後で分かります。
佐倉 光
スルーして終わったらびっくりするよ!?
KP
それはそう!
佐倉 光
アリス部屋の本棚なんかあったのかなー見たかったなーとはレベルが違うんだよw
KP
本当にそれ。突然の時を超える薬(しかも幻覚ではない)ですからな。
ちなみに松脂、松脂をよく使う職業・特技の持ち主であればロールなしで判明してもよいとあったので、55/2での判定を盛りました。
佐倉 光
ああ、波照間さん知識だったんだね
〈弓術〉か。
KP
です。使う物が松脂そのものとはちょっと違うので、波照間当人なら〈弓術〉(55)で判定して成功すれば分かるところ、一年少し前の記憶ってことと当人じゃないことで/2してって感じでした。
佐倉 光
いくら記憶持っていると言っても、一年もたてば自分の日常にないものは忘れていくよね。
自分のことでも忘れちゃうし。
KP
そうそう。しかも、その間に随分と色々なことがありましたからね。牧志が牧志としてここまで確かになるほどの。
佐倉 光
牧志は牧志として生きていくんだよ……
KP
佐倉さんの相棒としての牧志が確かになっていくほどに、波照間の記憶はある意味遠くなっていくっていうの、PLが動かしてても何となく実感があるので、きっとそうだろうなと。
牧志は過去を背負ったまま牧志として生きていく。
佐倉 光
それが彼が選んだ道だったから。
KP
それが彼が選んだ道ですからね。
ラテン語に言及したときに、「僕が」って言ってないんですよね、今回の牧志……。
あと、ラテン語の時は、「先輩が勉強してた」って言ってたはず、確か。違ったらすみません。
佐倉 光
そういえばそうだったと思いますっ
完全に自分の経験じゃなくて、「先輩が勉強していたの知っているのに結果覚えてないの悔しいな」みたいな言い方でしたね。
KP
なんですよね。コディペンデントの時から、ワンナイトショットで波照間との関係性が明確になったのが効いてる気がします。
佐倉 光
個の確立が終わったら、記憶の整理が進んでいる……
KP
牧志が牧志として個を確立して、一人称ふたつで前と後を分けていた時から、もっと明確に「自分の記憶」と「自分のものでない記憶」を分けるようになっている……。
佐倉 光
その記憶が知識として昇華されていくんだなぁ
KP
それでいて知識はするりと自分の知識として出てくる。なんですよね。
この一年と少しの、あまりの濃さのおかげでもあるんだろうなぁ。佐倉さんと仲間ではない友人であるのは牧志だけだし。
佐倉 光
そうやって人間として安定して行くのに、積み重ねられてゆく〈クトゥルフ神話〉知識。
KP
地獄が遠くなったかと思ったら〈神話〉知識は着実に増えている。
佐倉 光
安定していっているからこそ、積まれる知識に足を踏み外さなくて済んでいるのかも知れない。
KP
ああー、それはあるかもしれない。きっと今はもう自分が死人であるとは言わない。
佐倉 光
だから佐倉も今回彼を正気に戻すために地獄ってワードを使えたのかも知れないなー
KP
あのフレーズはとてもかっこよかった!
なるほど、もはや彼がそこに惹かれることはないと分かっているからこそ躊躇いなく使えた。


コメント By.佐倉 光
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